JP2005232254A - ポリアリーレンスルフィド樹脂および押出成形品 - Google Patents

ポリアリーレンスルフィド樹脂および押出成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】 押出成形時に異物の発生の少ないポリアリーレンスルフィド樹脂、及び押出成形体を提供する。
【解決手段】下記関係式(a)及び(b)を満たすポリアリーレンスルフィド樹脂。
MFR=5〜300g/10分 (a)
Crate=MFRc/MFR=0.65〜0.95 (b)
(ここでMFRは、長さ8.00mm、穴直径2.095mmのオリフィスを用い、サンプル量7g、サンプル仕込み後測定開始までのプレヒート時間5分、荷重5000g、315.5℃の条件で測定されたのメルトフローレート、MFRcはサンプ ルを空気中オーブン中で200℃、5時間、酸化架橋させた後、上記条件で測定されたメルトフローレート)
【選択図】なし

Description

本発明は、押出成形時に異物の発生の少ないポリアリーレンスルフィド(以下、PASと略記する場合もある)樹脂及びかかるポリアリーレンスルフィド樹脂よりなる繊維、フィルム等の押出成形品に関するものである。
PASは、耐熱性、耐薬品性、難燃性、機械的強度、電気的特性及び寸法安定性などに優れたエンジニアリングプラスチックであり、射出成形、押出成形及び圧縮成形などの各種成形法により、各種成形品、フィルム、シート及び繊維などに成形可能であるため、電気・電子機器や自動車機器などの広範な分野において幅広く用いられている。
PASを特に繊維やフィルム、丸棒、シート、チューブなどの押出成形用途に用いる場合、射出成形と異なり、金型中に高圧で樹脂を押しつけることなく成形される。そのため樹脂中に異物が存在するとそれが表面欠陥となり易い。特にフィルム用途では優れた表面性を要求される場合が多々あり、表面欠陥はその後の製品へ展開する上で大きな障害となり得る。かかる異物は無機異物の混入などの外部要因によって発生する場合もあり、これまでこのような無機異物の混入を抑制するため種々の方策が採られ、異物の発生を抑制する手だてが施されてきた。しかしながら近年、特にフィルム用途においてその適用範囲が拡大、高度化するに従い、更に優れた表面性、低異物性が求められている。しかし、数百ミクロン程度の小さな異物が、どの様に生成するのか、それを分析すること自体困難である状況であった。
フィルムに適したポリアリーレンスルフィド樹脂についてはPASの分子量や架橋度に関する知見(特許文献1)や、溶融粘度と分子量に関する知見(特許文献2)などが知られているが、微細な異物の生成抑制に関しては何ら意識されておらず記載された方法を単純に適用しても微細な異物の生成を抑制するのは困難であった。特許文献3には未溶融核残量を低減させた二軸配向PASフィルムが開示されているが、未溶融核とはPAS樹脂からなる結晶核であって、同特許文献に記載された方法を用いてもなお微細な異物の生成を高度に抑制することは困難であった。特許文献4には加工時の揮発成分を低減したPAS樹脂原料およびそれからなるPASフィルムが開示されているものの、その目的とするところは揮発分の低減であって、本発明の異物低減とは目的を異にするものであって、同特許文献に記載された方法、すなわちPAS樹脂とエントレーナーとを押出機に供給し、エントレーナーを除去した後、PASを溶融混練する方法を用いても微細な異物の生成を高度に抑制することは困難であった。
特開昭56−62121号公報(特許請求の範囲) 特開昭61−89026号公報(特許請求の範囲) 特開平6−305019号公報(特許請求の範囲) 特開2003−48982号公報(特許請求の範囲)
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。
すなわち、本発明の目的は、押出成形時に異物の発生の少ないポリアリーレンスルフィド樹脂及びかかるポリアリーレンスルフィド樹脂よりなる繊維、フィルム等の押出成形品を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく、特にフィルム中に発生する異物をマイクロサンプリングし、その異物を種々の方法で分析を試みた。その結果この異物はPASの酸化架橋物に起因している可能性が高いことを見出し、この酸化架橋を抑制することで異物の生成を抑制し得ることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、
(1)下記関係式(a)および(b)を満たすポリアリーレンスルフィド樹脂、
MFR=5〜300g/10分 (a)
Crate=MFRc/MFR=0.65〜0.95 (b)
(ここでMFRは、長さ8.00mm、穴直径2.095mmのオリフィスを用い、サンプル量7g、サンプル仕込み後測定開始までのプレヒート時間5分、荷重5000g、315.5℃の条件で測定されたのメルトフローレート、MFRcはサンプルを空気中オーブン中で200℃、5時間、酸化架橋させた後、上記条件で測定されたメルトフローレート)
(2)ポリアリーレンスルフィド樹脂が、有機アミド溶剤または有機ケトン溶剤で洗浄されたポリアリーレンスルフィド樹脂であることを特徴とする上記(1)記載のポリアリーレンスルフィド樹脂、
(3) 押出成形に用いられる上記(1)または(2)記載のポリアリーレンスルフィド樹脂、
(4) ポリアリーレンスルフィド樹脂が繊維またはフィルム用である上記(1)または(2)記載のポリアリーレンスルフィド樹脂、
(5)ポリアリーレンスルフィド樹脂を有機溶剤を用いて、70℃以上で、浴比(乾燥ポリアリーレンスルフィド単位重量当たりの有機溶剤使用重量)4.5以上で洗浄を行うことにより(1)〜(4)のいずれか記載のポリアリーレンスルフィド樹脂を製造する製造方法、
(6)上記(1)または(2)記載のポリアリーレンスルフィド樹脂を成形してなる押出成形品、
(7)上記(1)または(2)記載のポリアリーレンスルフィド樹脂を成形してなる繊維またはフィルム、
(8)上記(1)または(2)記載のポリアリーレンスルフィド樹脂を成形してなる2軸配向フィルム、
(9)上記(1)または(2)記載のポリアリーレンスルフィド樹脂を溶融混練により一旦ペレット化し、かかるペレットを溶融成形してなる繊維またはフィルム、
(10)上記(1)または(2)記載のポリアリーレンスルフィド樹脂を溶融混練により一旦ペレット化し、かかるペレットを溶融成形してなる2軸配向フィルムを提供するものである。
本発明によれば、押出成形時に異物の発生の少ないポリアリーレンスルフィド樹脂、及び押出成形体が得られる。
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂は下記関係式(a)および(b)の粘
度条件を満たすものである。
MFR=5〜300g/10分 (a)
Crate=MFRc/MFR=0.65〜0.95 (b)
(ここでMFRは、長さ8.00mm、穴直径2.095mmのオリフィスを用い、サンプル量7g、サンプル仕込み後測定開始までのプレヒート時間5分、荷重5000g、315.5℃の条件で測定されたのメルトフローレート、MFRcはサンプルを空気中オーブン中で200℃、5時間、酸化架橋させた後、上記条件で測定されたメルトフローレート)
Crateは、酸化架橋の起こり易さを示す指標であり、この値が小さい程酸化架橋が進行し易い。すなわち、上記条件下で酸化架橋させると、PASは通常増粘し、メルトフローレートが低下する。そして酸化架橋が進行し易いPASは、その低下の程度が大きく、進行しにくいPASは低下の程度が小さい。そのため、PASのMFRに対するMFRcの比率により、酸化架橋の起こり易さを知ることができるのである。
そして本発明者らの検討の結果、Crateを0.65以上0.95以下の範囲にコントロールすることにより、異物発生が抑制されたPASを得ることができることを見出した。Crateは、なかでも0.7以上であることが好ましい。一方、Crateが0.65未満であると極めて異物が生じやすくなる。また、Crateを0.95を越える範囲にまで調整することは経済性と得られる効果のバランスから実用的ではないため、通常、0.95以下の範囲に調整されるが、なかでも0.90以下であることが好ましい。
なお、MFR、Crateの測定は粉末、顆粒、ペレットいずれの形態で行っても良いが、ペレットの場合は十分な表面積を得る観点から、100meshパス、150メッシュオン程度に粉砕して酸化架橋処理、MFR測定を行う必要がある。
MFRの範囲としては5〜300g/10分の範囲であり、40〜250g/10分の範囲がより好適である。MFRがこの範囲より高すぎても、低すぎても押出成形性に支障をきたす可能性が高いため好ましくない。
以下、上記本発明のPAS樹脂の製造方法については上記MFR、Crateを満たせば特に制限はないが、これまでの本発明者らの検討では、Crateを高めるために以下の方法を採用することが好ましく、Crateが本発明の範囲となるよう、トリハロ以上のポリハロ化合物の使用量を下記(1)の如くしたり、下記洗浄(2)および/または(3)の洗浄を強化したり、繰り返したりして製造する方法が一例として挙げられる。
(1)モノマーの一つとして1,2,4−トリクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロベンゼンなどのトリハロ以上のポリハロ化合物をジクロロベンゼンなどのジハロベンゼンと共重合しないこと。これらは少量であっても酸化架橋を促し、異物の生成を助長し易い。そのため基本的にはモノマーとしてジクロロベンゼンなどのジハロベンゼンを使用し、トリハロ以上のポリハロ化合物を共重合しないことが好ましい。
(2)重合後に得られたPASに対し温水洗浄を施し、その際アルカリ土類金属塩を含む温水で洗浄する過程を含むこと。作用機構は不明であるが、かかる洗浄を施すことにより酸化架橋抑制/異物低減効果が認められる。
(3)重合後に得られたPASを有機アミド溶剤や有機ケトン類、アルコール類などの有機溶剤で室温から150℃の温度で洗浄すること。有機溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドンなどの有機アミド溶剤やアセトンなどの有機ケトン類、特にN−メチル−2−ピロリドンなどの有機アミド溶剤が好ましい。またかかる洗浄は十分な時間と浴比で行うことが好ましい。洗浄条件の好ましい範囲は、浴比、時間、温度により異なるため一概に規定できないが、洗浄時間としては0.4時間以上、より好ましくは0.6時間以上洗浄することが好ましい。また洗浄浴比は乾燥PAS1kg当たり、上記有機溶剤を4.5kg以上用いて洗浄することが好ましい(本発明においてはこのPAS1kgに対する洗浄剤の使用量(kg)の比率を浴比という)。かかる有機溶剤洗浄が不十分であると残存不純物により酸化架橋が促され、異物の生成を助長する場合がある。
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法では上記要件のうち少なくとも一つを満たすことが好ましく、全てを満たすことがより好ましい。
以下上記ポイントを含め、本発明のポリアリーレンスルフィドの製造方法をアルカリ金属硫化物、ジハロ芳香族化合物、分子量調節剤、分岐・架橋剤、重合溶媒、重合助剤、重合安定剤、重合反応及び後処理の順に詳述する。
アルカリ金属硫化物
本発明で使用されるアルカリ金属硫化物としては、硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、硫化セシウム、及びこれらの2種以上の混合物を好ましいものとして挙げることができる。特に好ましいものは、硫化ナトリウムである。これらのアルカリ金属硫化物は、水和物または水性混合物として、あるいは無水物の形で用いることができる。また、アルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物から、反応系においてin situで調製されるアルカリ金属硫化物、或いは反応前に別の反応槽で調整されるアルカリ金属硫化物も用いることができる。また、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物と硫化水素から反応系においてin situで調製されるアルカリ金属硫化物、或いは反応前に別の反応槽で調整されるアルカリ金属硫化物も用いることができる。
本発明において、仕込みアルカリ金属硫化物の量は、脱水操作などにより反応開始前にアルカリ金属硫化物の一部損失が生じる場合には、実際の仕込み量から当該損失分を差し引いた残存量を意味するものとする。
ジハロ芳香族化合物
本発明で使用されるジハロ芳香族化合物としては、p−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジブロモベンゼンなどのジハロベンゼン、及び1−メトキシ−2,5−ジクロロベンゼン、3,5−ジクロロ安息香酸などのハロゲン以外の置換基をも含むジハロ芳香族化合物などを挙げることができる。なかでも、p−ジクロロベンゼンに代表されるp−ジハロベンゼンを主成分にするジハロ芳香族化合物が好ましい。特に好ましくは、p−ジクロロベンゼンを80〜100モル%、特にp−ジクロロベンゼンを100モル%(すなわちポリ−p−フェニレンスルフィドを生成するもの)含むものである。また、異なる2種以上のジハロ芳香族化合物を組み合わせて共重合体とすることも可能である。
分子量調節剤、分岐・架橋剤
本発明においては、生成PASの末端を形成させるか、あるいは重合反応や分子量を調節するなどのために、モノハロ化合物(必ずしも芳香族化合物でなくともよい)を併用することができる。また、分岐または架橋重合体を形成させるために、1,2,4−トリクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロベンゼンなどのトリハロ以上のポリハロ化合物(必ずしも芳香族化合物でなくともよい)、活性水素含有ハロゲン芳香族化合物及びハロゲン芳香族ニトロ化合物などを併用する場合、上記トリハロ以上のポリハロ化合物の共重合は少量であっても酸化架橋を促し(すなわちCrateが低下し)、異物の生成を助長するため、基本的にはその使用は好ましくなく、併用する場合には、本発明で規定するCrateの範囲から外れない程度の使用量にすべきである。また、上記活性水素含有ハロゲン芳香族化合物、ハロゲン芳香族ニトロ化合物などを併用する場合にもCrateが本発明の範囲を外れない程度の使用量にすべきである。
重合溶媒
本発明においては、重合溶媒として有機アミド溶媒を使用することが望ましい。有機アミド溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドンなどのN−アルキルピロリドン、N−メチル−ε−カプロラクタムなどのカプロラクタム類、1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン、テトラアルキル尿素、ヘキサアルキル燐酸トリアミドなどに代表されるアプロチック有機アミド溶媒、及びこれらの混合物などが、反応の安定性が高いために好ましく使用される。これらの中でもN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略記する場合もある)の使用が特に好ましい。本発明における重合溶媒の使用量は、仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たり0.2〜10モルの範囲が好ましく、2〜5モルの範囲がより好ましい。
重合助剤
本発明においては、高重合度のPASをより短時間で得るために重合助剤を用いることも可能である。重合助剤の具体例としては、一般にPASの重合助剤として知られているものであれば特に制限は無いが、例えばアルカリ金属カルボン酸塩、水及びハロゲン化リチウムなどを挙げることができる。特に好ましいものは、アルカリ金属カルボン酸塩である。
アルカリ金属カルボン酸塩は、一般式R(COOM)n (式中、Rは、炭素数1〜20を有するアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基である。Mは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム及びセシウムから選ばれるアルカリ金属である。nは1〜3の整数である。)で表される化合物である。アルカリ金属カルボン酸塩は、無水、水和物または水溶液としても用いることができる。アルカリ金属カルボン酸塩の具体例としては、例えば、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、吉草酸リチウム、安息香酸ナトリウム、フェニル酢酸ナトリウム、p−トルイル酸カリウム、及びそれらの混合物などを挙げることができる。アルカリ金属カルボン酸塩は、有機アミド溶媒中で、有機酸と、アルカリ金属水酸化物、炭酸アルカリ金属塩及び重炭酸アルカリ金属塩よりなる群から選ばれる一種以上の化合物とを、ほぼ等化学当量ずつ添加して反応させることにより形成させてもよい。上記アルカリ金属カルボン酸塩の中でも、安価で入手し易いことから、特に酢酸ナトリウムが好ましく用いられる。
これら重合助剤を使用する場合の使用量は、通常仕込みアルカリ金属硫化物1モルに対し、0.01モル〜5モルの範囲であり、0.1〜2モルの範囲がより好ましい。なお、本発明で規定するMFRを得るための重合助剤の使用量は、重合助剤の種類、重合時間、温度および反応系の内容物の組成によっても左右されるので、本発明で規定する条件を満たすよう、これらの諸条件を鑑みながら使用量は適宜調整される。例えば本発明で重合助剤として特に好適に使用される酢酸ナトリウムの場合、その使用量はアルカリ金属硫化物1モルに対し、0.15〜0.7モルの範囲が好適である。
重合安定剤
本発明においては、重合反応系を安定化し、副反応を防止するために、重合安定剤を用いることもできる。重合安定剤は、重合反応系の安定化に寄与し、望ましくない副反応を抑制する。副反応の一つの目安としては、チオフェノールの生成が挙げられ、重合安定剤の添加によりチオフェノールの生成を抑えることができる。重合安定剤の具体例としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、及びアルカリ土類金属炭酸塩などの化合物が挙げられる。そのなかでも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物が好ましい。上述のアルカリ金属カルボン酸塩も重合安定剤として作用するので、本発明で使用する重合安定剤の一つに入る。
これら重合安定剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。重合安定剤は、仕込みアルカリ金属硫化物1モルに対して、通常0.01〜0.2モル、好ましくは0.02〜0.15モル、より好ましくは0.03〜0.10モルの割合で使用する。この割合が少ないと安定化効果が不十分であり、逆に多すぎても経済的に不利益であったり、ポリマー収率が低下する傾向となる。重合安定剤の添加時期は、重合開始前の脱水工程の前か、重合開始時から重合途中のいずれかの時点、あるいはこれらの任意の組合わせの時期であればよい。好ましくは脱水工程の前あるいは重合開始時である。なお、脱水操作時にアルカリ金属硫化物の一部が分解して、硫化水素が発生する場合には、その結果生成したアルカリ金属水酸化物も重合安定剤となり得る。
重合反応
本発明における好ましい重合方法は、有機アミド溶媒中で、重合助剤の存在下または非存在下に、アルカリ金属硫化物とジハロ芳香族化合物とを200℃〜290℃で反応させてPASを製造する方法であるが、その際に、前記の重合反応に加え、さらに脱水処理その他の前処理工程や後処理工程などの付加的な工程があってもよい。
また重合反応は例えば、有機アミド溶媒中で、アルカリ金属硫化物とジハロ芳香族化合物とを、200℃以上245℃未満の温度範囲内で、転化率が30〜80モル%になるように反応させて、ポリアリーレンスルフィドのプレポリマーを生成させる工程、及び245℃以上290℃未満の温度範囲内で、前記プレポリマーを高分子量ポリアリーレンスルフィドに転換する工程の様に2段階の重合方法を採ってもよい。
上記の重合工程を開始するに際しては、望ましくは不活性ガス雰囲気下、常温〜220℃、好ましくは100〜220℃の温度範囲で、有機アミド溶媒にアルカリ金属硫化物とジハロ芳香族化合物を加える。この段階で重合助剤を加えてもよい。これらの原料の仕込み順序は、順不同であってもよく、同時であってもさしつかえない。アルカリ金属硫化物は、通常、水和物の形で使用されるが、その含有水量が仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たり0.3モルより少ない場合には、必要量の水を添加して補充することが好ましい。アルカリ金属硫化物の含有水量が多すぎる場合には、ジハロ芳香族化合物を添加する前に、有機アミド溶媒とアルカリ金属硫化物を含む混合物を昇温し、過剰量の水を系外に除去する必要がある(脱水工程)。なお、この操作により水を除去し過ぎた場合には、不足分を添加して補充するのが通常である。
また、アルカリ金属硫化物としては、アルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物から、反応系においてin situで調製されるアルカリ金属硫化物、或いは反応前に別の反応槽で調整されるアルカリ金属硫化物も用いることができる。この方法に特に制限はないが、望ましくは不活性ガス雰囲気下、常温〜150℃、好ましくは常温から100℃の温度範囲で、有機アミド溶媒にアルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物を加え、常圧または減圧下、少なくとも150℃以上、好ましくは180〜250℃まで昇温し、水分を留去させる方法が挙げられる(脱水工程)。この段階で重合助剤を加えてもよい。また、水分の留去を促進するためにトルエンなどを加えて反応を行ってもよい。
上記重合工程における反応系の共存水量は、仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たり通常、0.3〜7.0モル、好ましくは0.8〜4.0モルの範囲が望ましい。
水分を添加する場合、その添加時期は、上記工程の開始時点、中間時点、終期のいずれであっても良い。
本発明において、重合安定剤の使用量(仕込量)は、仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たり、通常0.01〜0.2モル、好ましくは0.02から0.15モル、更には0.03モル〜0.10モルの範囲であることが高分子量PASを得るためには望ましい。この使用量が少なすぎると、望ましくない副反応を抑制できなくなり、十分な高重合度のPASを得るのが困難となる。また多すぎると、経済的に不利益であったり、ポリマー収率が低下する傾向となる。
本発明において、ジハロ芳香族化合物の使用量(仕込み量)は、仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たり、通常0.9〜2.0モル、好ましくは0.95〜1.5モル、より好ましくは1.0〜1.3モル、更に好ましくは1.01〜1.10モルの範囲であることが、本発明で規定するMFRを有するPASを得るのために望ましい。この使用割合が0.9モル未満または2.0モル超過の場合には、加工に適した高粘度(高重合度)のPASを得ることが困難となる。
本発明において、上記重合工程の時間としては、20分以上〜50時間未満の範囲が好ましく、60分〜10時間の範囲がより好ましい。反応時間が上記の範囲未満では、十分な高重合度化が困難な場合が多く、上記の範囲を越える時間をかけても、それにより得られる高重合度化効果が小さくなり、経済的に不利となる。
なおここで、重合反応時間とは、モノマー原料投入後、昇温、定温、降温過程を含めて、重合系が200℃〜290℃の範囲にある全時間を示す。
後処理
本発明においては、重合反応終了後のポリマー回収を、常法によって行なうことができる。例えば、重合反応の終了後、重合溶媒をフラッシュ法により揮散除去してから、水洗濾過を繰り返して乾燥することにより、また、冷却した生成物スラリーをそのまま、あるいは有機溶剤、水などで稀釈してから濾別し、水洗濾過を繰り返して乾燥することにより、PASを得ることができる。生成物スラリーは、高温状態のままでポリマーを篩分してもよい。
本発明においては、上記の様にして得られたPASを洗浄して、酸化架橋の原因となり得る残存不純物を除去することは、Crateを高め得る一要因となるため好ましい。このような酸化架橋の原因となり得る残存不純物を除去するための洗浄方法としては、有機アミド溶剤や有機ケトン類、アルコール類などの有機溶剤で室温から150℃の温度で洗浄することが好ましく、中でもN−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドンなどの有機アミド溶剤やアセトン、メチルエチルケトンなどの有機ケトン類、特にN−メチル−2−ピロリドンなどの有機アミド溶剤で洗浄を施すことが好ましい。
またかかる洗浄は十分な時間と浴比で行うことが好ましく、洗浄時間としては一回あたり0.4時間以上洗浄することが好ましく、0.6時間以上洗浄することがより好ましい。また好ましい洗浄浴比(乾燥ポリアリーレンスルフィド単位重量当たりの有機溶剤使用重量)は洗浄時間、温度にもよるが、乾燥PAS1kg当たり、上記有機溶剤を4.5kg以上用いて洗浄することが好ましく、5.5kg以上用いて洗浄することがより好ましい。上限としては特に制限はなく、高くてもよいが、使用量と得られる効果の点から100kg以下であることが好ましい。更にかかる有機溶剤洗浄は2回以上行うことがより好ましい。
また本発明においては上記有機溶剤洗浄を施した後、温水で洗浄処理してもよく、かかる温水洗浄は複数回行っても良い。温水の温度は室温〜200℃であることが残留有機溶剤除去効果の点から好ましく、50〜90℃であることがより好ましい。
また、本発明においては、上記温水洗浄の際、アルカリ土類金属塩を含む温水で洗浄することも、酸化架橋/異物の生成を抑制し、Crateを高め得る上で好適な方法の一つである。アルカリ土類金属塩の種類としては特に制限は無いが、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウムなどの水溶性有機カルボン酸のアルカリ土類金属塩、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物が好ましい例として挙げられ、特に酢酸カルシウム、酢酸マグネシウムなどの水溶性有機カルボン酸のアルカリ土類金属塩が好ましい。上記温水中におけるアルカリ土類金属塩の使用量は乾燥PAS1kgに対し0.1g〜50gであることが好ましく、0.5g〜30gであることがより好ましい。洗浄時間としては0.5時間以上が好ましく、1.0時間以上がより好ましい。また好ましい洗浄浴比(乾燥ポリアリーレンスルフィド単位重量当たりのアルカリ土類金属塩を含む温水使用重量)は洗浄時間、温度にもよるが、乾燥PAS1kg当たり、上記アルカリ土類金属を含む温水を5kg以上用いて洗浄することが好ましく、10kg以上用いて洗浄することがより好ましい。上限としては特に制限はなく、高くてもよいが、使用量と得られる効果の点から100kg以下であることが好ましい。
有機溶剤洗浄とアルカリ土類金属塩を含む温水洗浄を組み合わせて行う場合、その順序に関しては特に制限はないが、まず有機溶剤洗浄を施した後、アルカリ土類金属塩を含む温水で洗浄を施し、その後残存アルカリ土類金属塩を取り除くため再度温水で洗浄することが好ましく、さらに有機溶剤洗浄工程と、アルカリ土類金属塩を含む温水で洗浄する工程との間に、ハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化リチウムなどの副性無機塩を取り除くために温水で洗浄する工程を挟むことがさらに好ましい。或いは、アルカリ土類金属塩を含む温水で洗浄後、有機溶剤で洗浄を行い、残存アルカリ土類金属塩、有機溶剤を除去するため温水で再度洗浄を施しても良い。
上記有機溶剤洗浄は、Crateが本発明で規定する範囲となるまで繰り返し行われるが、有機溶剤洗浄と、アルカリ土類金属塩水溶液による洗浄を組み合わせて行うことにより、効率的にCrateを高めることが可能である。かかる有機溶剤洗浄が不十分であると残存不純物により酸化架橋が促され、異物の生成を助長する傾向にある。
本発明で得られたPAS樹脂はより優れた強度、剛性、表面滑性等を付与させるため必要に応じ、非繊維状充填材、繊維状充填材を更に配合しても良い。
非繊維状充填材の具体例としては、タルク、ワラステナイト、ゼオライト、セリサイト、マイカ、カオリン、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、アスベスト、アルミナシリケートなどの珪酸塩、酸化珪素、酸化マグネシウム、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄などの金属化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化物、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラス粉、セラミックビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素、カーボンブラック、シリカおよび黒鉛などが挙げられ、これらは中空であってもよく、さらにはこれら非繊維状充填剤を2種類以上併用することも可能である。また、これらの非繊維状充填材をイソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物およびエポキシ化合物などのカップリング剤で予備処理して使用してもよい。中でも炭酸カルシウム、シリカが特に好ましく使用される。
繊維状充填材の具体例としてはとしては、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、炭酸カルシウムウィスカー、ワラステナイトウィスカー、硼酸アルミウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維および金属繊維などが挙げられ、これらは2種類以上を併用することも可能である。また、これら繊維状充填材をイソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物およびエポキシ化合物などのカップリング剤で予備処理して使用することは、より優れた機械的強度を得る意味において好ましい。中でもガラス繊維および炭素繊維がより好適に用いられる。
本発明のPAS樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、さらに他の樹脂をブレンドして用いてもよい。かかるブレンド可能な樹脂には特に制限はないが、その具体例としては、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂環状オレフィンコポリマーやナイロン6,ナイロン66,ナイロン610、ナイロン11、ナイロン12、芳香族系ナイロンなどのポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシルジメチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、カルボキシル基やカルボン酸エステル基や酸無水物無水物基やエポキシ基などの官能基を有するオレフィン系コポリマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリエーテルエステルエラストマー、ポリエーテルアミドエラストマー、ポリアミドイミド、ポリアセタールおよびポリイミドなどが挙げられる。
また、本発明のPAS樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、チオエーテル系化合物、その他のエステル系化合物、有機リン化合物などの可塑剤、タルク、カオリン、有機リン化合物などの結晶核剤、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物などの酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、多官能エポキシ化合物などの強度向上剤、紫外線防止剤、着色剤、難燃剤および発泡剤などの通常の添加剤を添加することができる。
この様にして得られたPAS樹脂は押出成形に供されるが、粉末もしくは顆粒状のPAS樹脂は、その成形前に溶融混練により一旦ペレット化し、かかるペレットを溶融成形して押出成形品を得ることが好ましい。これは溶融混練によりペレット化する過程で、不純物がある程度除去されるため、酸化架橋/異物生成抑制に効果があるためである。かかる溶融混練/ペレット化の方法に特に制限は無いが、通常290〜350℃の範囲で、ベント付きまたはベント無しの単軸または2軸押出機を用いて行われる。但し、この際、押出機内への酸素の混入を防ぐためホッパー、ベント部等をしっかり窒素等の不活性ガスでシールすることが好ましい。かかるシールを怠ると、ペレタイズ工程で酸化架橋を助長し、逆効果となる場合がある。
このようにして得られる本発明のポリアリーレンサルファイド樹脂は、繊維、フィルム、シート、チューブ、円筒など各種押出成形に好適に用いられる。
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂フィルムの製造方法としては、公知の溶融製膜方法が採用することができ、例えば、単軸または2軸の押出機中でポリアリーレンスルフィド樹脂を溶融後、フィルムダイより押出し冷却ドラム上で冷却してフィルムを作成する方法、あるいは、このようにして作成したフィルムをローラー式の縦延伸装置とテンターと呼ばれる横延伸装置にて縦横に延伸する二軸延伸法などにより製造することができるが、特にこれに限定されるものではない。
このようにして得られたポリアリーレンスルフィド樹脂フィルムは、優れた機械特性、電気特性、耐熱性を有しており、フィルムコンデンサーやチップコンデンサーの誘電体フィルム用途、回路基板、絶縁基板用途、モーター絶縁フィルム用途、トランス絶縁フィルム用途、離型用フィルム用途など各種用途に好適に使用することができる。
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂繊維の製造方法としては、公知の溶融紡糸方法が適用することができ、例えば、原料であるポリアリーレンスルフィド樹脂チップを単軸または2軸の押出機に供給しながら混練し、ついで押出機の先端部に設置したポリマー流線入替器、濾過層などを経て紡糸口金より押出し、冷却、延伸、熱セットを行う方法などを採用することができるが、特にこれに限定されるものではない。
このようにして得られたポリアリーレンスルフィド樹脂のモノフィランメントあるいは短繊維は、抄紙ドライヤーキャンバス、ネットコンベヤー、バグフィルターなどの各種用途に好適に使用することができる。
以下、実施例及び比較例により、本発明についてさらに具体的に説明する。なお、物性の測定、酸化架橋処理、ペレタイズ、製膜は以下の方法に準じて行なった。
[ポリマーの溶融粘度]
東洋精機社製メルトインデクサF−BO1(長さ8.00mm、穴直径2.095mmのオリフィス、サンプル量7g、サンプル仕込み後測定開始までのプレヒート時間5分、荷重5000g)を用い、315.5℃の条件で測定を行ない、ポリマーのメルトフローレートを比較した。
[フィルム中の異物数の測定]
押出成形にて得られた2軸配向フィルムをクロスニコル下で目視観察し、最大幅が200μmを越える偏光斑を異物とみなしカウントした。
[酸化架橋処理]
重合で得られた粉粒体状のポリマー約15gを底面直径約53mmのアルミカップにはかりとり、タバイ社製スーパーテンプオーブンSTPH−101にて、200℃、5時間処理して酸化架橋させた。処理後のサンプルはデシケーター中に保存した。
[ペレット(以下「無機粒子を含有しないペレット」と称する場合もある)の作成]
以下の実施例、比較例で得られたPASを、65mmφの単軸押出機にて320℃、ベントは開放状態で溶融混練し、水冷後ガット状に押出し、ペレタイズを行った。なお、ホッパー部、ベント部、スクリュー軸部は窒素シールし、空気の混入を抑制した。
[無機粒子含有ペレットの作成]
平均粒径1.0μmの球状のカルサイト型炭酸カルシウムをエチレングリコール中に50重量%微分散させたスラリーを調製した後、このスラリーを1μmカットフィルターで濾過した。その後、無機粒子を含有しないペレットの作成時に使用したPASと同様のPAS原末にヘンシェルミキサを用いて炭酸カルシウムが5.0重量%となるよう混合した。次いで、2個所のベント孔を有する2軸押出機に供給し、溶融混練と同時にベント孔よりエチレングリコールを除去し、ガット状に押出し、水中で冷却後切断して粒子ペレットとした。
[製膜]
上述の無機粒子含有ペレットおよび無機粒子を含有しないペレットを炭酸カルシウムが0.4重量%となるよう混合し、回転式真空乾燥機で150℃、3mmHgの減圧下で3時間処理した。次いで、このペレットを90mmφの単軸押出機に供給し、溶融温度330℃、瀘過精度10μmのフィルターを通過させて、リップ幅400mm、スリット間隙1.5mmのステンレス製Tダイから吐出させ、表面を30℃に保った金属ドラム上で冷却固化して、厚さ650μmの非晶シ−トとした。次いで、この非晶シ−トを表面温度95℃の回転ロール群に巻き付けて加熱し、引き続いて配置された表面温度25℃のロールとの間で3.5倍にフイルムの長手方向(MD)に延伸した。次いで、テンタ−で100℃の熱風が循環する室内でフイルムの長手と直行方向(TD)に3.5倍延伸し、引き続いて280℃の熱風が循環する室内で10秒間定長熱処理した後、200℃の温度で幅方向に3.0%制限収縮を行い、厚さ50μmのポリフェニレンサルファイドフイルムを得た。
[参考例1]
(脱水工程)
撹拌機付きの70リットルオートクレーブに、48wt%水硫化ナトリウム水溶液8.181kg(70.00モル)、純度96%の水酸化ナトリウム2.943kg(70.63モル)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)11.45kg(115.5モル)、無水酢酸ナトリウム2.239kg(27.30モル)、及びイオン交換水4.900kg(272.2モル)を仕込み、常圧で窒素を通じながら240℃まで約3時間かけて徐々に加熱し、水9.12kgおよびNMP0.14kgを留出した後、反応容器を160℃に冷却した。なおこの反応における撹拌速度は240rpmとした。
仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たりの系内残存水分量は、NMPの加水分解に消費された水分を含めて1.03モルであった。また、仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たり0.020モルの硫化水素が反応系外に飛散した。
(重合工程)
次に、p−ジクロロベンゼン(p−DCB)10.29kg(69.97モル)、NMP9.090kg(91.70モル)を反応系に加えた。反応容器を窒素ガス下に密封した後、400rpmで撹拌しながら、200℃から227℃まで0.8℃/分の速度で昇温し、次いで227℃から270℃まで0.6℃/分の速度で昇温し、270℃で140分保持した。その後、イオン交換水2.346kg(130.3モル)を15分かけて系内に添加しながら、250℃まで徐々に反応系を冷却した。次いで250℃から200℃まで1.0℃/分の速度で徐々に反応系を冷却し、その後室温近傍まで急冷し、PASと副性塩等を含むNMPスラリーを得た。
[参考例2]
脱水工程における無水酢酸ナトリウムの仕込量を1.894kg(23.10モル)、重合工程におけるp−DCBの仕込量を10.34kg(70.32モル)とし、重合工程でp−DCBとともに1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)を6.35g(0.0350モル)仕込んだこと、また、重合工程で添加するイオン交換水を1.235kg(68.60モル)とした以外は、参考例1と同様に行った。
[参考例3]
脱水工程における無水酢酸ナトリウムの仕込量を0.511kg(6.23モル)、重合工程におけるp−DCBの仕込量を10.34kg(70.32モル)とした以外は、参考例1と同様に行った。
[参考例4]
重合工程で仕込むTCBを40.7g(0.224モル)とした以外は参考例2と同様に行った。
[実施例1]
参考例1で得られたスラリーを乾燥PAS1kg当たり、7kgのN−メチル−2−ピロリドン溶剤(浴比7)で95℃、1.0時間洗浄し、濾過する操作を2回行った。得られたケークを一回あたりイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間の洗浄条件で2回洗浄/濾過を行った後、酢酸カルシウムを1wt%含有するイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間で洗浄/濾過し、再度一回あたりイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間の洗浄条件で2回洗浄/濾過を行った。得られたポリマーを150℃、真空下で4日間乾燥した。得られたポリマーのMFRは70g/10分、Crate=0.75であった。このポリマーを用い、上述の方法で2軸配向フィルムを作成し、異物数を測定したところ5個であった。
[実施例2]
参考例1で得られたスラリーを乾燥PAS1kg当たり、7kgのN−メチル−2−ピロリドン溶剤(浴比7)で95℃、1.0時間洗浄/濾過する操作を2回行った後、更にアセトン(浴比15)で30℃、1.5時間洗浄/濾過した。得られたケークをイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間で1回洗浄/濾過を行った後、酢酸カルシウムを1wt%含有するイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間で洗浄/濾過し、再度一回あたりイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間の洗浄条件で2回洗浄/濾過を行った。得られたポリマーを150℃、真空下で4日間乾燥した。得られたポリマーのMFRは68g/10分、Crate=0.77であった。このポリマーを用い、上述の方法で2軸配向フィルムを作成し、異物数を測定したところ3個であった。
[比較例1]
参考例1で得られたスラリーを乾燥PAS1kg当たり、4kgのN−メチル−2−ピロリドン溶剤(浴比4)で95℃、0.35時間洗浄し、濾過する操作を2回行った。得られたケークを一回あたりイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間で2回洗浄/濾過を行った後、酢酸カルシウムを1wt%含有するイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間で洗浄/濾過し、再度一回あたりイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間の洗浄条件で2回洗浄/濾過を行った。得られたポリマーを150℃、真空下で4日間乾燥した。得られたポリマーのMFRは75g/10分、Crate=0.53であった。このポリマーを用い、上述の方法で2軸配向フィルムを作成し、異物数を測定したところ50個であった。
[比較例2]
参考例2で得られたスラリーを乾燥PAS1kg当たり、7kgのN−メチル−2−ピロリドン溶剤(浴比7)で95℃、1.0時間洗浄し、濾過する操作を2回行った。得られたケークをイオン交換水(浴比15)、一回あたり70℃、1.5時間の洗浄条件で2回洗浄/濾過を行った後、酢酸カルシウムを1wt%含有するイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間で洗浄/濾過し、再度イオン交換水(浴比15)、一回あたり70℃、1.5時間の洗浄条件で2回洗浄/濾過を行った。得られたポリマーを150℃、真空下で4日間乾燥した。得られたポリマーのMFRは65g/10分、Crate=0.64であった。このポリマーを用い、上述の方法で2軸配向フィルムを作成し、異物数を測定したところ30個であった。
[比較例3]
参考例1で得られたスラリーを乾燥PAS1kg当たり、7kgのN−メチル−2−ピロリドン溶剤(浴比7)で95℃、1.0時間洗浄し、濾過する操作を2回行った。得られたケークを一回あたりイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間の洗浄条件で4回洗浄/濾過を行った。得られたポリマーを150℃、真空下で4日間乾燥した。得られたポリマーのMFRは90g/10分、Crate=0.50であった。このポリマーを用い、上述の方法で2軸配向フィルムを作成し、異物数を測定したところ45個であった。
[比較例4]
参考例3で得られたスラリーを乾燥PAS1kg当たり、7kgのN−メチル−2−ピロリドン溶剤(浴比7)で95℃、1.0時間洗浄し、濾過する操作を2回行った。得られたケークを一回あたりイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間の洗浄条件で2回洗浄/濾過を行った後、酢酸カルシウムを1wt%含有するイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間で洗浄/濾過し、再度一回あたりイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間の洗浄条件で2回洗浄/濾過を行った。得られたポリマーを150℃、真空下で4日間乾燥した。得られたポリマーのMFRは350g/10分、Crate=0.72であった。このポリマーを用い、上述の方法で2軸配向フィルムを作成しようとしたが、延伸過程で破れを生じ製膜できなかった。
[比較例5]
参考例4で得られたスラリーを乾燥PAS1kg当たり、7kgのN−メチル−2−ピロリドン溶剤(浴比7)で95℃、1.0時間洗浄し、濾過する操作を2回行った。得られたケークを一回あたりイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間の洗浄条件で2回洗浄/濾過を行った後、酢酸カルシウムを1wt%含有するイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間で洗浄/濾過し、再度一回あたりイオン交換水(浴比15)、70℃、1.5時間の洗浄条件で2回洗浄/濾過を行った。得られたポリマーを150℃、真空下で4日間乾燥した。得られたポリマーのMFRは4g/10分、Crate=0.39であった。このポリマーを用い、上述の方法で2軸配向フィルムを作成しようとしたが、吐出過程で波打ちが起こり、正常なフィルムが得られなかった。
[実施例3]
重合後、洗浄後、ペレタイズを行わずに、原末を直接製膜した以外は実施例1と同様の方法により製膜を行った。異物数を測定したところ15個であった。

Claims (10)

  1. 下記関係式(a)および(b)を満たすポリアリーレンスルフィド樹脂。
    MFR=5〜300g/10分 (a)
    Crate=MFRc/MFR=0.65〜0.95 (b)
    (ここでMFRは、長さ8.00mm、穴直径2.095mmのオリフィスを用い、サンプル量7g、サンプル仕込み後測定開始までのプレヒート時間5分、荷重5000g、315.5℃の条件で測定されたメルトフローレート、MFRcはサンプルを空気中オーブン中で200℃、5時間、酸化架橋させた後、上記条件で測定されたメルトフローレート)
  2. ポリアリーレンスルフィド樹脂が、有機アミド溶剤または有機ケトン溶剤で洗浄されたポリアリーレンスルフィド樹脂である請求項1記載のポリアリーレンスルフィド樹脂。
  3. 押出成形に用いられる請求項1または2記載のポリアリーレンスルフィド樹脂。
  4. ポリアリーレンスルフィド樹脂が繊維またはフィルム用である請求項1または2記載のポリアリーレンスルフィド樹脂。
  5. ポリアリーレンスルフィド樹脂を有機溶剤を用いて、70℃以上で、浴比(乾燥ポリアリーレンスルフィド単位重量当たりの有機溶剤使用重量)4.5以上で洗浄することにより請求項1〜4のいずれか記載のポリアリーレンスルフィド樹脂を製造する製造方法。
  6. 請求項1または2記載のポリアリーレンスルフィド樹脂を成形してなる押出成形品。
  7. 請求項1または2記載のポリアリーレンスルフィド樹脂を成形してなる繊維またはフィルム。
  8. 請求項1または2記載のポリアリーレンスルフィド樹脂を成形してなる2軸配向フィルム。
  9. 請求項1または2記載のポリアリーレンスルフィド樹脂を溶融混練により一旦ペレット化し、かかるペレットを溶融成形してなる繊維またはフィルム。
  10. 請求項1または2記載のポリアリーレンスルフィド樹脂を溶融混練により一旦ペレット化し、かかるペレットを溶融成形してなる2軸配向フィルム。
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