JP2005231935A - 酸化タングステン含有酸化チタンゾル及びその製造方法並びにコーティング剤及び光機能体 - Google Patents

酸化タングステン含有酸化チタンゾル及びその製造方法並びにコーティング剤及び光機能体 Download PDF

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Abstract

【課題】 酸化タングステン含有酸化チタン透明膜を一工程で且つ低温で作成するための新しい酸化タングステン含有酸化チタンゾルおよびその製造方法、またそれを用いた透明性コーティング剤を提供する。
【解決手段】 紫外線照射前の反射色の色質指数b値をb1、照射後の反射色の色質指数b値をb2としたとき、b2−b1<0となることを特徴とする酸化タングステン含有酸化チタンゾルである。また、本発明は水溶性チタン塩の分解で得られたチタン酸ゲルと、NH3/TiO2(モル比)=0.05〜0.5のアンモニアと、WO3/TiO2(モル比)=0.0003〜0.070のタングステン化合物とを含む溶液を100〜160℃で熱処理してなる酸化タングステン含有酸化チタンゾルの製造方法である。更には、この様な酸化タングステン含有酸化チタンゾルからなるコーティング剤及びそれを塗布してなる光機能体である。
【選択図】 図1

Description

本発明は酸化タングステンを含有する酸化チタンゾルおよびその製造方法、更にはそれらを含むコーティング剤およびそれを塗布してなる光機能体に関するものである。
酸化チタンは紫外線を照射することにより酸化還元作用を発現し、有害物質を分解したり、抗菌性、超親水現象を示したりする光触媒効果を有することが知られており、この効果を利用した工業製品の開発が盛んに行われている。光触媒効果は太陽光に含まれる数%程度の紫外線のエネルギーを利用することから、光触媒反応は、非常にゆっくりした反応であり、且つその反応は、紫外線照射時にのみ生起する為、一般的な化学合成に用いられる触媒反応とは趣が大きく異なる。それ故に現在の光触媒は、可視光のエネルギーを有効利用できる機能の向上が強く望まれており、その改良技術も数多く提案されている。
例えば窒素をドープして吸収波長を長波長側にシフトさせる窒素ドープ型酸化チタンが提案されているが、この酸化チタンは、従来の酸化チタンよりも紫外線励起による量子効率が大幅に悪化し、可視光と紫外光を含む光源の場合、必ずしも絶対性能が向上するわけではない。一方、可視光の応答性とは別に、光触媒の機能を高める検討も多く行われている。その一例として、酸化タングステンについては、各種の光触媒効果を高めることが報告されている。例えば、タングステン等の固体酸が表面に担持された光触媒体は容易に親水化できること、且つ長期間にわたりその親水性を維持できることが報告されている(例えば、特許文献1参照)。
更にまた、光触媒性酸化チタンに非晶質酸化タングステンを並存させ、同様な効果を期待する報告もなされている(例えば、特許文献2参照)。この報告書には、非晶質酸化タングステンの一例として、非晶質酸化タングステン粒子を懸濁したゾルが挙げられているが、これは非晶質酸化タングステンの微粒子をシリカゾル、アルミナゾル等のゾル状物質に懸濁したものと推定されるが、このような懸濁状ゾルと酸化チタンゾルとの混合物で構成されるコーティング剤では、それ自体が透明でなく、また後述する本発明のような均一透明な薄膜を製造することはできない。
また、高度の親水性を有する光触媒性親水性部材を形成する方法として、基材表面に、有機チタネートを塗布した後、有機チタネートを加水分解及び脱水縮重合させた後、残留有機基を除去し、その後、タングステン酸含有水溶液を塗布し、400℃以上で焼成することにより、結晶性酸化チタンとTiO/WO複合酸化物を生成させる方法が報告されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、これらの技術は酸化チタンの薄膜を形成させた後、その表面に改めてタングステンを付着させ、熱処理して酸化タングステンとすることから、工程が複雑で且つ高温の熱処理工程が必要であることが大きな問題であった。また、最近では、タングステン酸アンモニウム溶液を酸化チタン粉末上に含浸した後、焼成して酸化タングステンを担持させることで、光触媒に可視光の応答性を付与せしめた技術が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
特許文献4で開示されている含浸担持法は不均一触媒を製造するための一般的な方法であり、酸化チタン上に酸化タングステンを容易に担持させることができる。しかしながら、原料にタングステンの水溶性塩類を用いていることから、やはり300℃以上の高温で焼成してタングステンを酸化させる必要があり、実際390℃で焼成する旨が記載されている。その結果、焼成後得られる複合体は数ミクロン以上の粒子となり、ガラスやプラスチックフイルムなどの高い透明性や意匠性を必要とする用途に対してはその使用が限定される。
また、可視光線で高い活性を示す光触媒体として、酸化チタン表面に鉄酸化物と共に酸性金属酸化物(例えば、タングステン)を含む光触媒体が開発されているが、高温焼成が必要であり、この光触媒体による薄膜製造は困難であると推定される(例えば、特許文献5参照)。
ところで、酸化タングステン含有酸化チタンの応用はこれら以外にも検討されており、例えば、ステンレスの防錆、暗所抗菌性、調光ガラス等への応用が考えられている(非特許文献1参照)。
上述してきた有害物質の分解、親水、防錆、抗菌、調光等の用途はすべて酸化タングステンと酸化チタンの併用効果によるものであるが、基材上に形成される薄膜コーティング材料は、光触媒能の観点から粒子径が小さく、透明性が高いことが望まれている。一方、その施工に関しては、基材上に酸化チタンと酸化タングステンを含む透明な薄膜コーティングを一工程で且つ低温で形成できる方法が切望されている。これらの要求を満足させるためには、酸化タングステンを含有する酸化チタンゾルを用いるか、互いに相溶する酸化タングステンゾルと酸化チタンゾルを混合して用いるかのどちらかの方法が考えられるが、酸化チタンゾルは多くの種類が市販されているものの、酸化タングステン単独または酸化タングステンと酸化チタンの両者を含有するゾルはこれまでなく、両者を含む薄膜を得るためには、前記のごとく酸化タングステンを異なる工程で積層、担持させ高温で熱処理するか、酸化チタンゾルにタングステンを含む水溶液を混合、塗布して、熱処理するしかなかった。この様な課題を解決するため、酸化タングステンゾルまたは酸化タングステンを含有する酸化チタンゾルの開発が強く望まれていた。
WO97/23572 WO01/068786 特開平10-095635号公報 特開2002-126517号公報 特開2003-190811号公報 「会報光触媒」光機能材料研究会編、2003年、vol.11、p.12
本発明は、上述の問題点に鑑み、酸化タングステン含有酸化チタン透明膜を一工程で且つ低温で作成するための新しい酸化タングステン含有酸化チタンゾルおよびその製造方法、またそれを用いた透明性コーティング剤を提供するものである。
発明者らは、光触媒の性能向上、機能付与等に効果のある酸化タングステンを含有する酸化チタンゾルの製造方法について鋭意検討した結果、透明性が高い酸化タングステン含有酸化チタンゾルを開発するに至たり、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明は、紫外線照射前の反射色の色質指数b値をb1、照射後の反射色の色質指数b値をb2としたとき、b2−b1<0となることを特徴とする酸化タングステン含有酸化チタンゾルに関する。また、本発明は水溶性チタン塩の分解で得られたチタン酸ゲルと、NH3/TiO2(モル比)=0.05〜0.5のアンモニアと、WO3/TiO2(モル比)=0.0003〜0.070のタングステン化合物とを含む溶液を100〜160℃で熱処理してなる酸化タングステン含有酸化チタンゾルの製造方法に関する。更には、本発明は、本発明の酸化タングステン含有酸化チタンゾルからなるコーティング剤、及びそれを塗布してなる光機能体に関する。
本発明のゾルは、粒子径の小さいゾル形態の酸化タングステンを含有した酸化チタンゾルからなり、このゾルを基材に塗布した後、乾燥するだけで高温で焼成することなく光触媒能の優れた透明性の高い薄膜を簡単に形成することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のゾルは、紫外線照射前の反射色の色質指数b値をb1、紫外線照射後の反射色の色質指数b値をb2としたとき、b2−b1<0となることを特徴とする酸化タングステン含有酸化チタンゾルに関する。
酸化タングステンは6価の三酸化タングステン(WO)が最も安定であり一般に黄色の粉末であるが、水中で光を当てたりすると還元されて青色に変色する。この変色現象は、W4O11あるいはW10O29とも云われる低位の酸化物を生じることに起因しており酸化タングステン(WO3)特有の反応である。そして、この光反応が酸化タングステンの光機能発現の原因であると考えられている。一方、酸化タングステンの前駆体であるタングステン酸(HWO)やタングステン酸アンモニウムはこの様な変化を起こさないため、前述したように高温焼成して酸化タングステンとする必要がある。ところで本発明の酸化タングステン含有酸化チタンゾルは、紫外線照射による変色を色差計によって測定した時、紫外線照射前の反射色の色質指数b値をb1、照射後の反射色の色質指数b値をb2としたとき、b2−b1<0となることを特徴とする。この条件は、酸化タングステンの光還元反応に対応しており、上記条件を満たすことで、ゾルは低位酸化物由来の青色を示す。紫外線照射の条件は、特に制限されないが、例えば360nmにおける紫外線強度が2mW/cm2程度のブラックライトを1時間照射する程度のエネルギーで十分である。色差測定時の試料の状態はゾル溶液でも、あるいはそれを100℃程度で乾燥した粉末状でもよく、いずれも還元に伴う変色による反射色のb値の変化を確認することができる。
本発明のゾルは酸化タングステン含有量がWO3として酸化チタン(TiO2)に対してWO3/TiO2(モル比)=0.0003〜0.070であることを特徴とし、好ましくは0.001〜0.050の範囲である。これ以下の酸化タングステン含有量では酸化タングステン由来の機能を発現できず、これ以上の量ではゾルが増粘、ゲル化等を引き起こす傾向が強いため安定なゾルを製造することができないだけでなく、酸化チタンゾル粒子の生成を阻害する傾向にある。本発明のゾルの粒子径に関しては、後述する動的散乱法で測定する平均粒子径は、5〜100nm、好ましくは10〜50nm、より好ましくは15〜30nmである。本発明のゾルは、チンダル現象を呈しており、その形態に関しては、酸化チタンゾルと酸化タングステンゾルの混合物か、両酸化物の複合ゾルか定かでないが系全体で上記粒子径の範囲内にある。更に本発明のゾルは透明薄膜を付与することができ、酸化チタンの固形分濃度が1質量%時のヘイズ率が50%以下、好ましくは30%以下であることを特徴とする。ヘイズ率は市販の透過型の色差計を用い、光路長1cmの透明セルに本発明のゾルを入れて測定する。ヘイズ率とは濁りを表す指標であり、この値が50%以上であればこのゾルを用いて成膜したとき、膜に濁りを生じるため好ましくなく、透明性に優れた膜を得るためにはヘイズ率が50%以下であることが好ましい。
次に本発明の酸化タングステン含有酸化チタンゾルの製造方法に関しては、水溶性チタン塩の分解で得られたチタン酸ゲルと、NH3/TiO2(モル比)=0.05〜0.5のアンモニアと、WO3/TiO2(モル比)=0.0003〜0.070のタングステン化合物とを含む溶液を100〜160℃で熱処理して製造することを骨子としているが、本発明のゾルの製造方法について以下に詳細に説明する。
本発明の酸化タングステン含有酸化チタンゾルはチタンの水溶性塩を分解して得られたチタン酸ゲルを酸化チタンの前駆体原料として使用する。チタンの水溶性塩とは塩化チタン、オキシ塩化チタン、硫酸チタン、オキシ硫酸チタンなどが例示できる。チタンの水溶性塩の分解には、熱分解や中和分解等が例示でき、例えば、熱分解によるメタチタン酸、中和分解による正チタン酸などが本発明のチタン酸ゲルに該当する。特に中和分解で得られる正チタン酸ゲルは本発明の透明性の高い光触媒ゾルに適したチタン酸ゲルを与える。今、そのチタン酸ゲルの製法の一例を述べれば、水で希釈したオキシ塩化チタンを酸化チタン(TiO2)として0.1〜10質量%の水溶液とし、これを常温〜80℃の範囲でアンモニア水と混合することによって、白色の沈殿物が得られる。このとき、使用するアンモニア水は0.5〜10質量%の濃度が好ましく、オキシ塩化チタン水溶液に含まれる塩素量(Cl)に対するアンモニア量(NH3)がモル比で1.0〜2.0となる量を用いればよい。添加方法は特に限定されず、アンモニア水にオキシ塩化チタンを加えても良いし、オキシ塩化チタンにアンモニア水を加えても良い。得られたスラリーからアンモニウム塩を洗浄除去することにより本発明で使用するチタン酸ゲルを得ることができる。一方、タングステン化合物としては酸化タングステン、タングステン酸、タングステン酸アンモニウム塩等を例示することできる。タングステン酸アンモニウム塩としては、パラタングステン酸アンモニウム、メタタングステン酸アンモニウムなどを使用することができる。
次に、ゾルの原料となる前記チタン酸ゲルとタングステン化合物はアンモニアの存在下で均一に混合される。3成分の混合方法、混合順序については特に制限されないが、全成分を均一に混合することが特に重要である。例えば酸化チタンとして0.1〜15質量%に濃度調整されたチタン酸ゲルスラリーに、先ず、モル比でNH3/TiO2=0.05〜0.5のアンモニア、より好ましくは0.08〜0.3のアンモニアを含有させる。アンモニア量がNH3/TiO2=0.05よりも少ない場合は、熱処理してもスラリーが解膠しないため、所望するゾルが得られない。また、NH3/TiO2=0.5よりも大きい場合は増粘、ゲル化し易く、ハンドリング性が悪くなる可能性があるため、工業的に安定製造する条件ではない。アンモニアの添加は水溶液で添加するのが最も簡便であり、添加濃度に関しては特段限定されない。本発明で特に注意すべき点は、アンモニア量とは、反応系内に存在する全アンモニア量を意味していることである。即ち、前記チタン酸ゲルのスラリー中に中和分解で用いたアンモニアが残存する場合やタングステン酸アンモニウムをタングステン原料として使用する場合は、それらのアンモニアを合算して反応系全体のアンモニア量が上記範囲内になるように考慮してアンモニアを添加しなければならない。
タングステン化合物の量はチタン酸ゲルの酸化チタン(TiO2)に対して酸化タングステン(WO3)としてモル比0.0003〜0.070の割合であることが好ましく、望ましくは、0.001〜0.05の範囲が好ましい。これ以下の量の酸化タングステンになるとタングステンの使用効果がほとんどなくなる。一方、これ以上の酸化タングステンを酸化チタンに含有させても、もはや量に応じた効果が期待できないばかりか、安定なゾルができないので好ましくない。タングステン化合物の添加の形態は固体でも溶液でも良いが、固体の場合は撹拌等によってタングステンを十分溶解させることが必要となる。特に、酸化タングステンを用いる場合、溶解しにくい為、十分に撹拌して溶解させる必要があり、アンモニア水溶液に溶解させてから用いる方が操作上より好ましい。また、タングステン酸アンモニウムを用いる場合には、チタン酸ゲルスラリーが一時的に増粘する可能性があることから、必要であれば希釈して混合すればよい。本発明で重要なことは、タングステン化合物がチタン酸ゲル、アンモニアを含むスラリー中に完全に溶解していることである。
この様にして均一混合したチタン酸ゲル、アンモニア及びタングステン化合物は1〜10質量%(TiO2、NH3、WO3としての合量)に濃度調製して熱処理することにより本発明のゾルを得ることができる。熱処理温度に関しては、100℃〜160℃、好ましくは110〜140℃で水熱処理することにより、機能性、透明性及び安定性の高いゾルを得ることができる。熱処理温度が100℃よりも低い場合はゾル化反応が起こらないか、あるいは粘調な濁りの強いゾルができるため好ましくなく、反対に熱処理温度が160℃よりも高い場合にはもはや処理温度に見合った効果が期待できないばかりか、ゾルが増粘したり、粒子が沈殿したりするので好ましくない。熱処理時間に関しては、チタン酸ゲルがゾルになる為の十分な時間が必要であるが、通常は2〜12時間の範囲である。この熱処理の間にチタン酸ゲルはアナターゼ型酸化チタンゾル粒子となり、タングステン化合物は酸化タングステンとなる。熱処理後は全体が透明になり、ゾルの特徴であるチンダル現象を示すようになる。
ところで、本発明のゾル中のタングステンは前述したように固体の酸化タングステンと同じ光還元性を示すことから酸化タングステンの形態を有していると判断される。例えば、本発明の方法でタングステン化合物を添加しない方法で得たアナターゼ型酸化チタンゾルに更にタングステン化合物を加えても、更には、この混合物を本発明に示す条件で再度熱処理してもb2−b1<0を満たさない。また、タングステン酸やタングステン酸アンモニウム塩の水溶液のみを本発明の条件で水熱処理を行なっても酸化タングステンのゾルは得られない。以上のことから、本発明の酸化タングステン含有酸化チタンゾルはチタン酸ゲルとアンモニアとタングステン化合物の存在下で熱処理するときにのみ生成すると考えられる。また、一般に、コロイド粒子はしばしば限外濾過膜によって扱われ、数nm以上の粒子は限外濾過膜を通過することができないことが特徴であるが、タングステン酸をアンモニア水に溶解させた溶液やタングステン酸アンモニウム水溶液等のタングステン化合物溶液はそのままの状態あるいは本発明の熱処理条件で処理された場合においても、分画分子量10000の限外濾過膜を容易に通過する。また、チタン酸ゲルスラリーにアンモニア、タングステン化合物を添加、混合した状態のスラリーを上記濾過膜で濾過しても、やはりタングステン種の漏出が認められる。しかしながら、本発明の方法に従って得られた酸化タングステン含有酸化チタンゾルは濾液中にタングステン種の漏出が認められないことから、酸化タングステンは、何らかの形で酸化チタンと結合しているかあるいは酸化タングステン自身がコロイド粒子となっているものと推定される。従って、本発明の酸化タングステン含有酸化チタンゾルは酸化チタンゾルに単純にタングステン塩等を混合したものと全く性質を異にするものであり、本発明の製造方法によってのみ得られるものである。
上記の如くして得られた本発明のゾルはそのままではアンモニアアルカリ性を示しpH9〜10であるが、アンモニアやアミンを添加して更に高いpHに調製してもよいし、また、発明者らが先に出願している特開2001-206720号公報に開示する技術等によって酸性にして用いることもできる。本発明のゾル濃度に関しては、製造後に希釈しても良いし、限外濾過膜等を利用し、濃縮して用いることができる。本発明のゾルは、上述の限外濾過膜等による濃縮操作を行なっても、驚くべきことに酸化タングステン、酸化チタンが系外へまったく漏出しないため、仕込み組成通りの酸化タングステン含有酸化チタンゾルを製造できるという極めて優れた特性を有する。
本発明の酸化タングステン含有酸化チタンゾルは薄膜コーティングされて各種用途に供される。薄膜にする際にはゾルを直接基材に塗布して焼き付けても良いが、一般的にはバインダー成分を混合してコーティング剤とすることでより低温で機能性膜を形成することができる。例えば本発明のゾルにシリカゾルや珪酸アルカリ溶液等の無機バインダー成分や樹脂エマルションの様な有機質又は有機無機複合のバインダーを添加して透明薄膜用コーティング剤とすることができる。また、エタノール、プロパノールなどのアルコール類を溶媒として、テトラエトキシシラン、エチルシリケート40といったシリコンアルコキシド等のバインダーを使用したコーティング剤として使用することもできる。
バインダーの使用量は、バインダーの種類、本発明ゾルの組成、用途、所望する膜機能等によって異なるが、一般的にはバインダー成分の量が全固形分重量の10〜50質量%程度となるように混合すればよい。塗膜の硬化はバインダーの性質によるが、常温〜300℃で所望の硬度を示すように乾燥もしくは熱処理を施せばよい。尚、本発明の酸化タングステン含有酸化チタンゾルは、タングステンが既に酸化物となっているため、熱処理温度が300℃以下であっても優れた効果を発揮する。
本発明の光機能体とは、本発明のゾルを用いたコーティング剤を塗布した光触媒機能を付与した基材や部材をいい、例えば、タイル、ガラス、壁材等の建築材料、蛍光灯やそのカバー等の照明器具をはじめ、自動車材料、衛生陶器等を例示することができる。
以上、主に本発明のゾルを光触媒用ゾルとして述べたが本発明ゾルは酸化チタンと酸化タングステンが極めて安定均一に分散しているから、本発明ゾルは、フォトクロミズムや高屈折率等の光機能性膜をはじめ、光触媒以外の触媒原料等に使用しても優れた効果を発揮する。
以下に、本発明の酸化タングステン含有酸化チタンゾルの実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、%は特に断らない限り質量%を示す。
本発明の酸化タングステン含有酸化チタンゾルの物性測定は以下の方法による。
紫外線照射前後の色質指数b値の測定
試料の色質指数は色差計Z-1001DP(日本電色工業製)を用いて測定した。紫外線照射前の試料をガラスセルに5mL入れて反射色の色質指数b値(b1)を測定する。次いで試料に波長360nm、紫外線強度2mW/cm2のブラックライトを2時間照射した後、反射色の色質指数b値(b2)を測定し、得られたデータからb2−b1値を求める。
平均粒子径の測定
平均粒子径の測定は、動的光散乱色粒度分布測定装置LB-500(堀場製作所製)を用いて測定した。
ヘイズ率の測定
ヘイズ率の測定は、色差計COH-300A(日本電色工業製)を用いて測定した。測定条件としてはTiO2濃度1%に希釈した試料を光路長1cmのガラスセルに入れて測定した。
[実施例1]
TiO2 27.7 %、Cl 32.4 %のオキシ塩化チタン(住友チタニウム製)を希釈して得た0.5 %TiO2水溶液20000gに撹拌下で3 %アンモニア水2500gを添加して白色のゲルを得た後、濾液中の塩素が検出されなくなるまで洗浄し、4.2%TiO2を含むチタン酸ゲルスラリーを得た。このスラリー中のアンモニア量はNH3/TiO2(モル比)で0.12であった。このスラリー200gにタングステン酸(H2WO4)(和光純薬工業製) 0.046gを加えてスラリーが白色になるまで撹拌した。これを密閉圧力容器に入れ、120℃で5時間熱処理して本発明のゾルを得た。得られたゾルは更に限外濾過膜を用いて濃縮し、固形分9.92%の濃縮ゾルを得た。ゾルのWO3濃度は0.05%、TiO2濃度は9.86%であり、WO3/TiO2(モル比)=0.0018であった。得られたゾルの色変化は紫外線照射後、青色に変色し、b2−b1値は−2.90であった。また、平均粒子径は、25nmであり、ヘイズ率は8.19%であった。
[実施例2]
タングステン酸の添加量を0.28gとした以外は実施例1と同じ方法でゾルを得た。
得られたゾルは更に限外濾過膜を用いて濃縮し、固形分8.34%の濃縮ゾルを得た。ゾルのWO3濃度はWO3 0.25%、TiO2 8.09%であり、WO3/TiO2(モル比)=0.0107であった。得られたゾルの色変化は紫外線照射後、青色に変色し、b2−b1値は−3.18であった。また、平均粒子径は、 23nmであり、ヘイズ率は6.82%であった。
[実施例3]
タングステン酸量を0.48gとした以外は実施例1と同じ方法でゾルを得た。
得られたゾルは更に限外濾過膜を用いて濃縮し、固形分7.07%の濃縮ゾルを得た。ゾルのWO3濃度はWO3 0.35%、TiO2 6.72%であり、WO3/TiO2(モル比)=0.018であった。得られたゾルの色変化は紫外線照射後、青色に変色し、b2−b1値は−4.39であった。また、平均粒子径は、28nmであり、ヘイズ率は14.31%であった。
[実施例4]
タングステン酸量を1.00 gとした以外は実施例1と同じ方法でゾルを得た。
得られたゾルは更に限外濾過膜を用いて濃縮し、固形分6.83重量%の濃縮ゾルを得た。ゾルのWO3濃度はWO3 0.70%、TiO2 6.12%であり、WO3/TiO2(モル比)=0.039であった。得られたゾルの色変化は紫外線照射後、青色に変色し、b2−b1値は−2.45であった。また、平均粒子径は、29nmであり、ヘイズ率は18.21%であった。
[実施例5]
タングステン酸量を0.48gとし、3%アンモニア水溶液を18g添加した以外は実施例1と同じ方法でゾルを得た。得られたゾルのWO3濃度はWO3 0.19%、TiO2 3.66%であり、WO3/TiO2(モル比)=0.018であった。得られたゾルの色変化は紫外線照射後、青色に変色し、b2−b1値は−3.65であった。また、平均粒子径は、28nmであり、ヘイズ率は18.12%であった。
[実施例6]
タングステン酸に代えメタタングステン酸アンモニウム50%水溶液1.68g添加した以外は実施例1と同じ方法でゾルを得た。得られたゾルのWO3濃度はWO3 0.40%、TiO2 3.77%であり、WO3/TiO2(モル比)=0.036であった。得られたゾルの色変化は紫外線照射後、青色に変色し、b2−b1値は−2.91であった。また、平均粒子径は、32nmであり、ヘイズ率は38.49%であった。
[実施例7]
実施例1のタングステン酸に代え、酸化タングステン0.43gと3%アンモニア水18gを添加した以外は、実施例1と同じ方法でゾルを得た。得られたゾルのWO3濃度はWO3 0.19%、TiO2 3.66%であり、WO3/TiO2(モル比)=0.018であった。得られたゾルの色変化は紫外線照射後、青色に変色し、b2−b1値は−2.78であった。また、平均粒子径は、25nmであり、ヘイズ率は25.07%であった。
[実施例8]
実施例1〜3のゾルを用いてコーティング剤を作成し、以下の試験を行なった。即ち、実施例1〜3のゾルをそれぞれTiO2=5重量%になるように濃度調製し、珪酸リチウム35(SiO2=20%)(日本化学工業製)を重量比でTiO2/SiO2=8/2となるように加え、得られたコーティング剤をスライドガラスに1000rpmでスピンコートした後、波長360nm、紫外線強度2mW/cm2のブラックライトを24時間照射して水に対する接触角≒0°とし、その後暗所に放置して接触角の経時変化を見た。比較例として本発明のゾルに代え、実施例1の方法でタングステン酸を用いずに作成した酸化チタンゾルを用いて同様にコーティング剤を作成し、試験に供した。その結果を図1に示す。この結果から明らかなように本発明ゾルを用いた膜は、優れた親水性効果を示すことが判る。
[実施例9]
実施例3で得た酸化タングステン含有酸化チタンゾルに酸化チタンに対するモル比0.4のクエン酸を加えて密閉圧力容器に入れ、120℃で3時間熱処理した後、限外濾過膜を使用して濾液の電気伝導度が0.1mS/cm以下になるまで洗浄して総固形分量10%、pH3.2のゾルを得た。得られたゾルの組成は、TiO2 12.8%、WO3 0.66%であった。このゾル37.1gにエタノール58.5g、テトラエトキシシラン4.4gを加えて24時間撹拌してコーティング剤とした。コーティング剤をガラス基板に1000rpmでスピンコートした後100℃で乾燥硬化させて酸化タングステン含有酸化チタン膜を得た。このコートしたガラスは無色透明であり、このガラスをガラスセルの位置に挿入し、色差計COH-300A(日本電色工業製)を用いてヘイズ率を測定したところ1%以下であった。
[比較例1]
実施例1で得たチタン酸ゲルスラリーを密閉圧力容器に入れ、120℃で5時間熱処理して酸化チタンのみからなるゾルを得た後、タングステン酸0.54gを添加して溶解させタングステン酸を含有するゾルを得た。実施例1と同じ方法で変色を調べたところ紫外線照射前後で変色は認められずb2−b1=0であった。即ち、このゾルを用いて実施例8と同様にコーティング剤を作成し、試験に供した結果、実施例1の方法でタングステン酸を用いずに作成した酸化チタンゾルと同程度の親水性を示した。
[比較例2]
比較例1で得たゾルを更に120℃で5時間処理してタングステン化合物を含むゾルを得た。実施例1と同じ方法で変色を調べたところ紫外線照射前後で変色は認められずb2−b1=0であった。即ち、このゾルを用いて実施例8と同様にコーティング剤を作成し、試験に供した結果、実施例1の方法でタングステン酸を用いずに作成した酸化チタンゾルと同程度の親水性を示した。
光触媒として多用されている酸化チタンは、酸化タングステンとの併用効果によって親水性、汚染物質の分解性能等を向上することが知られているが、その施工に関しては、これまで工程が複雑で且つ高温の熱処理工程が必要であり、低耐熱性基材には、この効果を利用することができなかったが、本発明の酸化タングステン含有酸化チタンゾルを用いることにより、施工が一工程と簡単で木質剤、プラスチック、紙等の低耐熱性基材に対しても有効に利用することができ、加えて低温で透明性の高い薄膜を容易に成形することができ、その産業的意義は極めて大なるものである。
本発明のゾル及び酸化チタンゾルを用いたコーティング剤による材料面の接触角の経時変化を示す図である。

Claims (8)

  1. 紫外線照射前の反射色の色質指数b値をb1、紫外線照射後の反射色の色質指数b値をb2としたとき、b2−b1<0となることを特徴とする酸化タングステン含有酸化チタンゾル。
  2. 酸化タングステン含有量がWO3として酸化チタン(TiO2)に対してWO3/TiO2(モル比)=0.0003〜0.070である請求項1記載の酸化タングステン含有酸化チタンゾル。
  3. 平均粒子径が5〜100nmである請求項1または2記載の酸化タングステン含有酸化チタンゾル。
  4. 酸化チタンの固形分濃度がTiO2として1質量%時のヘイズ率が50%以下である請求項1〜3のいずれか1項記載の酸化タングステン含有酸化チタンゾル。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の酸化タングステン含有酸化チタンゾルからなるコーティング剤。
  6. 請求項5記載のコーティング剤を塗布してなる光機能体。
  7. 水溶性チタン塩の分解で得られたチタン酸ゲルと、NH3/TiO2(モル比)=0.05〜0.5のアンモニアと、WO3/TiO2(モル比)=0.0003〜0.070のタングステン化合物とを含む溶液を100〜160℃で熱処理してなる紫外線照射前の反射色の色質指数b値をb1、紫外線照射後の反射色の色質指数b値をb2としたとき、b2−b1<0である酸化タングステン含有酸化チタンゾルの製造方法。
  8. タングステン化合物が、酸化タングステン、タングステン酸またはタングステン酸アンモニウム塩から選ばれた一種以上のタングステン化合物である請求項7記載の酸化タングステン含有酸化チタンゾルの製造方法。
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