JP2005230981A - 研磨布 - Google Patents

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秀則 武田
Takayoshi Hyodo
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Abstract

【課題】定盤に正確に貼付可能で空気混入やしわ発生を防止することができる研磨布を提供する。
【解決手段】研磨パッド1は、外径1400mm、中央部の内径300mmのドーナツ状であり、研磨層の裏面側に、他面側が被覆部材4で剥離可能に被覆された粘着層を有している。被覆部材4は、内周21と内周21より大きい半径の円周22とで画定される環状の第1領域11、円周22と外周26とで画定される環状の第2領域12に分割されている。第1領域11の面積は、第2領域12の面積より小さく分割されている。内周21の全周を含む第1領域11が、定盤に研磨層を位置決め可能な位置決め部とされている。第2領域12は、8つの剥離片に細分割されている。第1領域11を剥離し定盤の中央部側に貼付して位置決め後、第2領域12の各剥離片を中央部側から順次剥離して貼付する。
【選択図】図1

Description

本発明は、研磨布に係り、特に、被研磨物の表面を研磨するための研磨層と、研磨層の裏面側に配置され研磨装置の定盤に貼付するための粘着層と、粘着層を剥離可能に被覆する被覆部材とを有する大型研磨布に関する。
従来、レンズ、反射ミラー等の光学材料、シリコンウエハ、ハードディスク用アルミニウム基板、液晶用ガラス、又は、一般的な金属研磨加工等の高精度の表面平坦性を要求される被研磨物の研磨用の研磨布には、表面を研磨するための研磨層として、硬質又は軟質ウレタン発泡体、合成皮革、不織布等が広く使用されている。これらの研磨布は、研磨に使用される研磨装置の定盤の形状に合わせて、例えば、円形、四角形又はドーナツ状の形状とされており、定盤に研磨層を貼付するために、被覆部材で被覆された粘着層を有している。粘着層には、主に、定盤に貼付される側と研磨層に貼付される側との両面の粘着剤の粘着性能が特別に調整された研磨布用の両面粘着テープなどが使用されている(例えば、特許文献1参照)。
研磨装置の定盤に研磨層を貼付するときには、被覆部材を順次剥離して粘着層を露出させ定盤の外周側から貼付するか、全面の被覆部材を剥離して研磨層の中央部から外周方向に向けて貼付するか、又は、これらの組合せで貼付する。このような貼付作業は、定盤及び研磨布間への空気混入や研磨布のしわ発生を抑制するために、貼付技能に熟練した熟練者により行われている。また、例えば、シリコンウエハ、液晶ガラス、ハードディスク用アルミニウム基板等では被研磨物が大型化する傾向にあり、かつ、研磨費用のコストダウンや研磨の生産性向上の要請も高い。このため、近時の研磨布では、例えば、半径700mm以上のものも使用されており、研磨布の大型化に伴って、研磨布の貼付技術も高度化している。
一方、被着体への基材の貼付に関連した技術としては、例えば、柔軟性を有する医療用の基材にしわを寄せることなく患部に貼付するために、基材の粘着層と反対側にキャリアシートを仮着するものが開示されている(例えば、特許文献2参照)。また、事務用等の粘着シートを再剥離再貼付可能に被着体に貼付するために、被覆部材を2分割してそれぞれの領域に再剥離再貼着型、強粘着型の粘着剤を用いた粘着層を形成しておき、使用時に2種類の粘着層を積層させる技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開昭61−23673号公報 特開平8−24288号公報 特開2000−73030号公報
しかしながら、上記特許文献2、3の技術は、小型の基材の貼付(手先の作業で行う貼付)には適しているものの、熟練者が体全体を動かして貼付する大型研磨布に適用することは難しい。また、大型研磨布では、研磨装置の定盤に研磨布を貼付するときに研磨布に撓みが生じるため、貼付位置がずれやすく、定盤及び研磨布間への空気混入や研磨布のしわが発生しやすくなるので、研磨布表面が凹凸を呈し研磨精度の低下を招く。特に、中央部が円形に切り欠かれたドーナツ状の研磨布では、切り欠かれた中央部の位置がずれると、例えば、研磨加工時に被研磨物が定盤に接触するおそれがあるため、被研磨物の損傷を招く。更に、一旦定盤に貼付して剥離すると、粘着層の粘着力が低下すると共に、却ってしわが発生しやすくなるので、剥がして貼り直すことはできない。また、貼付するときにしわが発生した研磨布を被研磨物の表面平坦性が要求される研磨に使用することはできないため、未使用のまま廃棄せざるを得ず研磨布が無駄になると共に、研磨布を剥離した後には定盤に付着残存した粘着剤を除去するクリーニングが必要なため、研磨装置の稼働率の低下を招く。
本発明は上記事案に鑑み、正確に定盤に貼付可能で空気混入やしわ発生を防止することができる大型研磨布を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、被研磨物の表面を研磨するための研磨層と、前記研磨層の裏面側に配置され研磨装置の定盤に貼付するための粘着層と、前記粘着層を剥離可能に被覆する被覆部材とを有する大型研磨布であって、前記被覆部材が複数に分割されており、前記分割された被覆部材の中央部を含む部分が前記研磨装置の定盤に前記研磨層を位置決め可能な位置決め部とされたことを特徴とする。
第1の態様では、研磨装置の定盤に研磨層を位置決め可能な位置決め部を分割された被覆部材の中央部を含む部分としたので、被覆部材のうち位置決め部を先に剥離し研磨層の中央部を含む部分を研磨装置の定盤に貼付することで定盤に対し研磨層を正確に位置決めすることが可能となり、位置決め後に被覆部材のうち位置決め部以外の部分を順次剥離し先に貼付された中央部を含む部分以外の部分の研磨層を中央部側から外周方向へ向けて順に定盤に貼付することで定盤と研磨布との間への空気混入及び研磨布のしわ発生を防止することができるため、熟練技能を有しない作業者でも、研磨装置の定盤に大型研磨布を貼付することができる。
本発明の第2の態様は、被研磨物の表面を研磨するための研磨層と、前記研磨層の裏面側に配置され研磨装置の定盤に貼付するための粘着層と、前記粘着層を剥離可能に被覆する被覆部材とを有し、中央部が円形に切り欠かれたドーナツ状の大型研磨布であって、前記被覆部材が複数に分割されており、前記分割された被覆部材の前記中央部側の内周の少なくとも一部を含む部分が前記研磨装置の定盤に前記研磨層を位置決め可能な位置決め部とされたことを特徴とする。本態様では、位置決め部を、分割された被覆部材の中央部側の内周の少なくとも一部を含む部分としたので、被覆部材のうち位置決め部を先に剥離し研磨層の中央部側の部分を研磨装置の定盤に貼付することで定盤に対し研磨層を正確に位置決めすることが可能となり、位置決め後に被覆部材のうち位置決め部以外の部分を順次剥離し先に貼付された中央部側の部分以外の部分の研磨層を中央部側から外周方向へ向けて順に定盤に貼付することで定盤と研磨布との間への空気混入及び研磨布のしわ発生を防止することができるため、熟練技能を有しない作業者でも、研磨装置の定盤にドーナツ状の大型研磨布を貼付することができる。
上記態様において、位置決め部の大きさを、分割された被覆部材の位置決め部以外の部分の大きさ以下とすれば、大型研磨布でも位置決め部の貼付が容易となり、位置決めの精度を向上させることができる。また、位置決め部が更に複数に細分割されていれば、細分割された位置決め部を中央部側から順に剥離することで細分割された部分ごとに貼付可能となるので、研磨層の位置決めの精度を向上させることができると共に、位置決め部での空気混入やしわ発生を防止することができる。更に、分割された被覆部材の位置決め部以外の部分が更に複数に細分割されていれば、細分割された位置決め部以外の部分を細分割された部分ごとに貼付可能となるので、より熟練度の低い作業者でも、大型研磨布を空気混入やしわ発生を防止して定盤に正確に貼付することができる。
また、第2の態様において、位置決め部を、被覆部材の中央部側の内周と、切り欠かれた中央部の中心を中心とし内周より大きい半径の円周とで画定される環状、切り欠かれた中央部の中心と被覆部材の外周上の任意の2点とをそれぞれ結ぶ2直線、被覆部材の中央部側の内周及び被覆部材の外周で画定される扇状、切り欠かれた中央部の中心と被覆部材の外周上の任意の1点とを結ぶ仮想直線に平行かつ等距離の2直線、被覆部材の中央部側の内周及び被覆部材の外周で画定される帯状、又は、環状及び帯状の両形状が併合された形状としてもよい。
本発明の第1の態様によれば、研磨装置の定盤に研磨層を位置決め可能な位置決め部を分割された被覆部材の中央部を含む部分としたので、被覆部材のうち位置決め部を先に剥離し研磨層の中央部を含む部分を研磨装置の定盤に貼付することで定盤に対し研磨層を正確に位置決めすることが可能となり、位置決め後に被覆部材のうち位置決め部以外の部分を順次剥離し先に貼付された中央部を含む部分以外の部分の研磨層を中央部側から外周方向へ向けて順に定盤に貼付することで定盤と研磨布との間への空気混入及び研磨布のしわ発生を防止することができるため、熟練技能を有しない作業者でも、研磨装置の定盤に大型研磨布を貼付することができる、という効果を得ることができる。
本発明の第2の態様によれば、研磨装置の定盤に研磨層を位置決め可能な位置決め部を、分割された被覆部材の中央部側の内周の少なくとも一部を含む部分としたので、被覆部材のうち位置決め部を先に剥離し研磨層の中央部側の部分を研磨装置の定盤に貼付することで定盤に対し研磨層を正確に位置決めすることが可能となり、位置決め後に被覆部材のうち位置決め部以外の部分を順次剥離し先に貼付された中央部側の部分以外の部分の研磨層を中央部側から外周方向へ向けて順に定盤に貼付することで定盤と研磨布との間への空気混入及び研磨布のしわ発生を防止することができるため、熟練技能を有しない作業者でも、研磨装置の定盤にドーナツ状の大型研磨布を貼付することができる、という効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を被研磨物研磨用の大型ドーナツ状研磨パッドに適用した実施の形態について説明する。
(構成)
図1に示すように、本実施形態の研磨パッド1は、外径1400mm、円形に切り欠かれた中央部の内径300mmのドーナツ状の形状であり、図2に示すように、ポリウレタンシートで形成され被研磨物の表面を研磨するための研磨層2、研磨層2を支持するフィルム層5、研磨装置の定盤に研磨層2を貼付するための粘着層3及び粘着層3を剥離可能に被覆する被覆部材4が積層された断面構造を有している。
研磨層2を形成するポリウレタンシートは、ポリエーテル系やポリエステル系のポリウレタン樹脂が湿式成膜法で成形されている。ポリウレタンシートは、例えば、30%のポリウレタン樹脂及び添加剤を溶媒のN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略称する。)に溶解させたポリウレタン樹脂溶液がポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略称する。)製フィルムの基材(フィルム層5)上にリバースコータでほぼ均一な厚さに塗工され、水中でDMFが脱溶媒されてポリウレタン樹脂が再生凝固されることで形成されている。添加剤には、ポリウレタンシート内に形成させる発泡の大きさや量(個数)を制御するためのカーボンブラック等の顔料、発泡を促進させる親水性活性剤、成膜安定剤の疎水性活性剤等を使用することができる。ポリウレタンシートには、脱溶媒時にポリウレタン樹脂中に概ね均等に分散した発泡が形成されており、これらの発泡が図示を省略した連通孔で立体網目状に連通されている。ポリウレタンシートの研磨面側(図2に示す上面側)の面には、バフ(表面サンディング)処理が施されており、ポリウレタン樹脂の再生凝固時に形成されたスキン層が除去されている。このため、ポリウレタンシートの研磨面の近傍に位置する一部の発泡は、研磨面で開口している。
フィルム層5には、研磨層2の製造時に基材とされた、例えば、PET製フィルムが用いられる。フィルム層5は、ポリウレタン樹脂の再生凝固に伴い、研磨層2の裏面(図2に示す下面側)に配置される。
粘着層3には、所定の粘着力を有する両面テープが用いられている。粘着層3の片面は、フィルム層5の裏面(研磨層2の裏面側)に貼り合わされている。粘着層3の粘着剤には、架橋型アクリル系、ポリエーテル系、ウレタン系、天然ゴム系、合成ゴム系、シリコン系等の粘着剤が使用されている。
被覆部材4は、粘着層3の裏面(図2に示す最下面側)に、剥離可能に貼り合わされている。被覆部材4には、ポリエステルやポリプロピレンのポリオレフィン系樹脂等の樹脂製シート、粘着層3と剥離可能に貼り合わせるための剥離剤処理が施された紙製シート等が使用されている。
図1に示すように、被覆部材4は、中央部側の環状の第1領域11及び第1領域11の周囲の環状の第2領域12に分割されている。第1領域11は、中央部側の内周21と、切り欠かれた中央部の中心Sを中心とし内周21より大きい半径の円周22とで画定されている。円周22上には、第1領域11のみを剥離可能とするため、専用カッタ等の刃物で切り込みが形成されている。第1領域11の面積は、第2領域12の面積より小さく形成されている。第1領域11には、内周21の全周が含まれており、第1領域11が研磨装置の定盤に対し研磨層2を位置決め可能な位置決め部に設定されている。第1領域11には、図示しない目印が付されている。
第2領域12は、円周22と被覆部材4の外周(研磨パッド1の外周)26とで画定されている。第2領域12は、8つの剥離片に細分割されている。すなわち、第2領域12は、円周22と円周22より大きい半径の円周23とで画定される環状部分、及び、円周23と外周26とで画定される環状部分に細分割されており、2つの環状部分は、中心Sと外周26上の4点P1〜P4とをそれぞれ結ぶ4本の直線24でそれぞれ4つの剥離片に細分割されている。各剥離片は、環状部分の4分の1の大きさに形成されている。円周23上及び4本の直線24上には、切り込みが形成されている。
(研磨装置への装着手順)
次に、被研磨物を研磨加工する両面研磨用研磨装置への研磨パッド1の装着手順について説明する。
図3に示すように、研磨加工に用いられる研磨装置30は、電源部、制御部及び研磨装置30を駆動するモータ等が収容された基台33を備えている。基台33の上側には、被研磨物の下面を研磨するための下定盤32が配置されている。下定盤32の上方には、下定盤32の中心軸の延長上に中心軸を有し被研磨物の上面を研磨するための上定盤31が配置されている。下定盤32はドーナツ状の形状を有しており、中央部に上定盤31を回転駆動する駆動軸が配置されている。この駆動軸が、中央部に円筒状の空間が形成されたドーナツ状の上定盤31の上部にフックで咬み合わされている。下定盤32及び上定盤31には、中央部側に研磨パッド1の第1領域の貼付位置を示す目印がそれぞれ付されている。これら下定盤32及び上定盤31には、それぞれ上面、下面に、後述するように研磨パッド1がそれぞれ装着される。
上定盤31の回転駆動力は駆動軸を介して基台33内のモータから伝達され、下定盤32の回転駆動力は図示しないギア等を介してモータから伝達される。また、上定盤31の上方には、上定盤31に研磨液を供給する円盤状の供給盤34が配置されている。供給盤34には、研磨加工用の研磨液を送液する送液ポンプで研磨液が送液される。
下定盤32の上面に研磨パッド1を貼付するには、まず、上定盤31と下定盤32との間を離間させる。研磨パッド1の第1領域11(目印が付されている部分)を剥離して粘着層3の中央部側の環状部分を露出させる。下定盤32の中央部側の貼付位置(目印)に合うようにして、下定盤32の上面に、粘着層3の露出した環状部分を貼付する。このとき、内周21から外周26の方向へ向けて貼付する。
次に、第2領域12の8つの剥離片のうち、円周22、23及び4本の直線24で画定された4つの剥離片を順次剥離して粘着層3を露出させ、先に貼付済みの中央部側から外周26の方向へ向けて順に下定盤32に貼付する。続いて、円周23、外周26及び4本の直線24で画定された4つの剥離片を順次剥離して貼付済みの中央部側から外周26の方向へ向けて順に下定盤32に貼付する。上定盤31の下面への研磨パッド1の貼付についても、下定盤32の上面への貼付と同様に、第1領域11、第2領域12の順に剥離片を剥離して研磨パッド1を貼付する。
(作用等)
次に、本実施形態の研磨パッド1の作用等について説明する。
従来の研磨パッドでは、粘着層が1つの被覆部材で被覆されているため、上定盤31及び下定盤32に研磨パッドを貼付するときには、被覆部材を順次剥離して外周側から貼付するか、全面の被覆部材を剥離して中央部から外周方向へ向けて貼付するか、又は、これらの組合せで貼付することとなる。貼付時に研磨パッド自体が撓むため、定盤と研磨パッドとの間に空気が混入したり、研磨パッドにしわが発生したりするので、定盤に貼付した研磨パッドの表面が凹凸を呈し研磨精度の低下を招く。これを回避するため、研磨パッドの貼付技能に熟練した熟練者が貼付作業を行う。
本実施形態の研磨パッド1では、被覆部材4が中央部側の内周21の全周を含む第1領域11と第1領域11の周囲の第2領域12とに分割されている。このため、第1領域11を剥離して上定盤31及び下定盤32の貼付位置に合わせて研磨パッド1の中央部側を先に貼付することができる。これにより、定盤に対し研磨パッド1が位置決めされるので、研磨パッド1の位置ずれを防止して正確に貼付することが可能となる。また、本実施形態の研磨パッド1では、第1領域11の面積が第2領域12の面積より小さく分割されている。このため、先に第1領域11を剥離し大型の研磨パッド1の中央部側を定盤に貼付することが容易となり、定盤に対する位置決めの精度を向上させることができる。
また、本実施形態の研磨パッド1では、第2領域12が更に8つの剥離片に細分割されている。このため、第1領域11を剥離して定盤に研磨パッド1の中央部側を貼付することで位置決めした後、細分割された第2領域12の剥離片を順次剥離して貼付済みの中央部側から外周26の方向へ向けて貼付することが可能となる。これにより、空気混入やしわ発生を防止することができるので、研磨パッド1の表面が凹凸を呈することなく貼付することができる。従って、被覆部材4の第1領域11、第2領域12を中央部側から順次剥離して外周26の方向へ向けて定盤に研磨パッド1を貼付することで、貼付作業に不慣れな(貼付技能の熟練度が低い)作業者でも、定盤に大型の研磨パッド1を正確に貼付することができる。また、研磨パッド1の貼り直し等を回避することができるので、研磨パッド1の貼付作業性を向上させることができ、研磨装置の稼働率を向上させると共に、研磨の生産性向上を図ることが可能となる。
なお、本実施形態では、外径1400mmのドーナツ状研磨パッド1を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、外径1000mmを超える大型研磨布であれば本発明の効果を得ることができる。本実施形態以外の研磨布の形状としては、円形状、四角形状等を挙げることができる。また、例えば、円形状の研磨布の中央部に、位置決め部の大きさより小さい円形の切り欠きを形成させてもよい。更に、中央部に切り欠き可能な切り欠き線を形成させておいてもよい。円形状の研磨布の場合にも、本実施形態で示した円周22、23、直線24で分割してもよい。
また、本実施形態では、被覆部材4に環状の第1領域を形成した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図4〜図6に示すように、第1領域を、扇状、帯状、又は、環状と帯状の形状を併合した形状としてもよい。
図4(A)に示すように、扇状の第1領域13が形成された被覆部材4は、中心Sと外周26上の2点P1、P3とをそれぞれ結ぶ2つの直線24、内周21及び外周26で画定される第1領域13、及び、第1領域以外の第2領域14に分割されている。第1領域13の面積は、被覆部材4の2分の1に分割されており、内周21の一部を含む第1領域13が位置決め部に設定されている。第1領域13は、円周23で2つの剥離片に細分割されており、第2領域14は、円周23及び中心Sと外周26上の1点P2とを結ぶ直線24で4つの剥離片に細分割されている。
この研磨パッド1の定盤への貼付手順は、まず、第1領域13のうち、内周21と円周23とで画定された中央部側の剥離片を剥離し定盤に貼付した後、円周23と外周26とで画定された剥離片を剥離し定盤に貼付する。このように、第1領域13を2つの剥離片に細分割しておくことで、研磨パッド1の位置決めをより精度よく行うことができる。位置決め後、第2領域14の4つの剥離片を中央部側から順次剥離し外周26の方向へ向けて定盤に貼付することで、研磨パッド1を正確に貼付することができる。
また、図4(B)に示すように、扇状の第1領域13の面積を被覆部材4の4分の1の面積としてもよい。扇状の第1領域13は、中心Sと外周26上の2点P1、P2とをそれぞれ結ぶ2つの直線24、内周21及び外周26で画定される。このとき、第1領域13を細分割せずに、第2領域14を円周23及び中心Sと外周26上の2点P3、P4とをそれぞれ結ぶ2本の直線24で6つの剥離片に細分割してもよい。
更に、図5に示すように、帯状の第1領域15は、中心Sと外周26上の1点P1とを結ぶ仮想直線に平行で等距離の2直線、内周21及び外周26で画定することができ、中心Sに対して反対側に2つ形成することができる。第1領域15以外の部分の第2領域16は、円周23及び中心Sと外周26上の2点P2、P4とをそれぞれ結ぶ2本の直線24で8つの剥離片に細分割することができる。この場合に、帯状の第1領域15は、2つに限定されるものではなく、1つでも十分に位置決めの効果を得ることができる。
また更に、図6に示すように、環状及び帯状の2つの形状を併合した形状の第1領域17は、内周21と円周22とで画定される環状の形状、及び、中心Sと外周26上の1点P1とを結ぶ仮想直線に平行で等距離の2直線、外周26、円周22で画定される帯状の形状を併合することで形成することができる。すなわち、第1領域17は、中心Sに対して反対側の2つの帯状の形状が環状の形状の外周となる円周22の一部に連なった形状となる。第1領域17は円周23で細分割することができ、第1領域17以外の部分の第2領域18は、円周23及び中心Sと外周26上の2点P2、P4とをそれぞれ結ぶ2つの直線24で細分割することができる。
更にまた、環状及び帯状の2つの形状を併合する以外に、環状及び扇状の2つの形状、扇状及び帯状の2つの形状、又は、環状、扇状及び帯状の3つの形状を併合した形状としてもよい。
また、本実施形態では、被覆部材4を複数に分割する手段として専用カッタ等の刃物を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、端部を刃状に成形した円筒状等の金型を押圧することで分割するようにしてもよい。このとき、押圧力を調整することで、切り込みを被覆部材4のみに形成させてフィルム層5、研磨層2には切り込みが及ばないようにすることができる。更に、本実施形態では、研磨パッド1の作製後に被覆部材4を分割する例を示したが、粘着層3を有する両面テープの被覆部材に予め切り込みを形成させて分割しておいてもよい。このようにすれば、両面テープをフィルム層5に貼り合わせることで分割された被覆部材4を有する研磨パッド1を得ることができ、被覆部材4の分割作業に伴う研磨層2の研磨面への汚れ付着等を防止することができる。
更に、第1領域及び第2領域を更に細分割する数についても、特に制限されるものではなく、研磨布の大きさに合わせて細分割する数を変更してもよい。また、第1領域及び第2領域を直線24で細分割する場合に、細分割される剥離片の面積が概ね同じとなるように細分割することが好ましい。このようにすれば、各剥離片を順次剥離して貼付するときに、ほぼ同等の作業手順で貼付することが可能となるので、貼付作業に不慣れな作業者でも容易に研磨布を貼付することができる。
また更に、本実施形態では、研磨パッド1の研磨層2にポリウレタンシートを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ポリエステル樹脂等の連続気孔を生ずる樹脂やこれらの樹脂に不織布等を含浸させ樹脂を凝固させたシートを用いてもよく、硬質樹脂や独立気孔を形成させたシートを用いてもよい。また、本実施形態では、ポリウレタンシートを湿式成膜法で形成させた例を示したが、乾式成膜法を用いるようにしてもよい。このとき、例えば、発泡を促進させる親水性活性剤等を添加することで連続発泡体を形成させることが可能である。
更にまた、本実施形態では、フィルム層5にPET製フィルムを例示したが、これ以外に、例えば、不織布、織布等を使用することができる。また、成膜(凝固再生)時に基材としたPET製フィルムを剥離して、研磨層2に別の基材を貼り合わせるようにしてもよく、このような基材としては、合成繊維製の不織布や織布を使用することができる。
また、本実施形態では、被研磨物の両面を研磨する研磨装置を例示したが、片面を研磨する研磨装置、樹脂製レンズや球面ガラス等を研磨する研磨装置に適用可能なことは論を待たない。
本発明に係る研磨布によれば、正確に定盤に貼付可能で空気混入やしわ発生を防止することができるため、貼付技能の未熟な作業者でも大型研磨布の貼付が容易となることから、研磨布の製造、販売に寄与するので、産業上利用することができる。
本発明を適用した実施形態の研磨パッドの被覆部材の分割状態を示し、第1領域が環状の研磨パッドの底面図である。 実施形態の研磨パッドを模式的に示す断面図である。 研磨パッドを装着する研磨装置の概略構成を示す正面図である。 被覆部材の分割状態を示し、第1領域が扇状の研磨パッドの底面図であり、(A)は第1領域の面積を被覆部材の2分の1とした分割状態、(B)は第1領域の面積を被覆部材の4分の1とした分割状態を示す。 被覆部材の分割状態を示し、第1領域が帯状の研磨パッドの底面図である。 被覆部材の分割状態を示し、第1領域が環状及び帯状の形状を併合した形状の研磨パッドの底面図である。
符号の説明
1 研磨パッド(研磨布)
2 研磨層
3 粘着層
4 被覆部材
11、13、15、17 第1領域(位置決め部)
21 内周
26 外周
S 中心

Claims (9)

  1. 被研磨物の表面を研磨するための研磨層と、前記研磨層の裏面側に配置され研磨装置の定盤に貼付するための粘着層と、前記粘着層を剥離可能に被覆する被覆部材とを有する大型研磨布であって、前記被覆部材が複数に分割されており、前記分割された被覆部材の中央部を含む部分が前記研磨装置の定盤に前記研磨層を位置決め可能な位置決め部とされたことを特徴とする研磨布。
  2. 被研磨物の表面を研磨するための研磨層と、前記研磨層の裏面側に配置され研磨装置の定盤に貼付するための粘着層と、前記粘着層を剥離可能に被覆する被覆部材とを有し、中央部が円形に切り欠かれたドーナツ状の大型研磨布であって、前記被覆部材が複数に分割されており、前記分割された被覆部材の前記中央部側の内周の少なくとも一部を含む部分が前記研磨装置の定盤に前記研磨層を位置決め可能な位置決め部とされたことを特徴とする研磨布。
  3. 前記位置決め部の大きさは、前記被覆部材の位置決め部以外の部分の大きさ以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の研磨布。
  4. 前記位置決め部は、前記被覆部材の前記中央部側の内周と、前記切り欠かれた中央部の中心を中心とし前記内周より大きい半径の円周とで画定される環状であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の研磨布。
  5. 前記位置決め部は、前記切り欠かれた中央部の中心と前記被覆部材の外周上の任意の2点とをそれぞれ結ぶ2直線、前記被覆部材の前記中央部側の内周及び前記被覆部材の外周で画定される扇状であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の研磨布。
  6. 前記位置決め部は、前記切り欠かれた中央部の中心と前記被覆部材の外周上の任意の1点とを結ぶ仮想直線に平行かつ等距離の2直線、前記被覆部材の前記中央部側の内周及び前記被覆部材の外周で画定される帯状であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の研磨布。
  7. 前記位置決め部は、前記被覆部材の前記中央部側の内周と前記切り欠かれた中央部の中心を中心とし前記内周より大きい半径の円周とで画定される環状、及び、前記切り欠かれた中央部の中心と前記被覆部材の外周上の任意の1点とを結ぶ仮想直線に平行かつ等距離の2直線、前記被覆部材の前記中央部側の内周及び前記被覆部材の外周で画定される帯状の両形状が併合された形状であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の研磨布。
  8. 前記位置決め部は、更に複数に細分割されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の研磨布。
  9. 前記被覆部材の位置決め部以外の部分は、更に複数に細分割されたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項8のいずれか1項に記載の研磨布。
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WO2010147105A1 (ja) 2009-06-15 2010-12-23 ダイキン工業株式会社 高純度含フッ素エーテルの製造方法
US11642753B2 (en) 2018-06-28 2023-05-09 Ebara Corporation Polishing-pad laminated structure, polishing-pad positioning instrument, and method of attaching a polishing pad to a polishing table

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