JP2005226754A - 伝動ベルト - Google Patents
伝動ベルト Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005226754A JP2005226754A JP2004036466A JP2004036466A JP2005226754A JP 2005226754 A JP2005226754 A JP 2005226754A JP 2004036466 A JP2004036466 A JP 2004036466A JP 2004036466 A JP2004036466 A JP 2004036466A JP 2005226754 A JP2005226754 A JP 2005226754A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber
- transmission belt
- weight
- latex
- butadiene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29D—PRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
- B29D29/00—Producing belts or bands
- B29D29/08—Toothed driving belts
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16G—BELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
- F16G5/00—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
- F16G5/04—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section made of rubber
- F16G5/06—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section made of rubber with reinforcement bonded by the rubber
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16G—BELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
- F16G5/00—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
- F16G5/20—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section with a contact surface of special shape, e.g. toothed
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Abstract
【課題】繰り返し屈曲等の動的特性と、高温環境下における耐久性にすぐれる伝動ベルトと、その製造方法を提供する。
【解決手段】心線がその上にビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴム、カルボキシル変性ビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン重合体、ニトリルゴム、カルボキシル基含有水素添加ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム及びカルボキシル変性スチレン−ブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含む第1の接着処理層を有し、この第1の接着処理層の上にクロロスルホン化ポリエチレンゴム及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含む第2の接着処理層を有する。
【選択図】 なし
【解決手段】心線がその上にビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴム、カルボキシル変性ビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン重合体、ニトリルゴム、カルボキシル基含有水素添加ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム及びカルボキシル変性スチレン−ブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含む第1の接着処理層を有し、この第1の接着処理層の上にクロロスルホン化ポリエチレンゴム及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含む第2の接着処理層を有する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、伝動ベルトに関し、詳しくは、圧縮ゴム層と接着ゴム層とを有し、これら圧縮ゴム層と接着ゴム層とがいずれもエチレン−α−オレフィン−ジエンゴム加硫物からなると共に、上記接着ゴム層内に繊維コードからなる心線が強固に接着され、埋設されてなり、動的接着性と耐熱接着性にすぐれて、動的寿命の改善された伝動ベルトに関する。
一般に、VベルトやVリブドベルト等のような伝動ベルトは、圧縮ゴム層と接着ゴム層とを有し、この接着ゴム層内に繊維コードからなる心線が接着、埋設されており、ベルトの上面又は下面又は側面を含む全周面は、必要に応じて、ゴム引き帆布が接着されている。
このような伝動ベルトにおいて、従来、一般に、圧縮ゴム層にはクロロプレンゴムや、水素化ニトリルゴムとクロロスルホン化ポリエチレンゴムとの混合物が用いられているが、近年、伝動ベルトの廃棄に伴う環境保護の観点から、伝動ベルトの素材ゴムにも、脱塩素化の要請に基づいて、圧縮ゴム層と共に、接着ゴム層にも、エチレン−α−オレフィン−ジエンゴムを用いることが試みられている。
しかし、エチレン−α−オレフィン−ジエンゴムは、既に知られているように、ポリエステル、ナイロン、アラミド繊維等のコードからなる心線に対して接着性が十分でなく、従って、従来、例えば、高温環境下に衝撃荷重や繰り返し屈曲を受ける自動車用の伝動ベルトに用いることは困難であるとされている。
一般に、伝動ベルトの製造においては、心線をレゾルシン−ホルマリン−ラテックス(以下、RFLという。)なる水性接着剤に浸漬し、加熱乾燥して、心線に接着処理を施した後、接着ゴム層中に埋設することによって、心線とゴムとを接着している。ここに、心線の接着処理に用いるRFLの組成、特に、ラテックス成分を形成するゴム種が心線と接着ゴム層との間の接着力に大きい影響を及ぼすので、これまでも、RFLの組成について種々の検討がなされている。
例えば、圧縮ゴム層と接着ゴム層とが共にエチレン−α−オレフィン−ジエンゴム加硫物からなり、ポリエステル繊維コードからなる心線(以下、ポリエステル心線という。)を接着ゴム層中に接着、埋設してなる伝動ベルトの製造において、ゴム成分がクロロスルホン化ポリエチレンゴムとアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンから選ばれる少なくとも1種のゴムラテックスをむRFLにてポリエステル心線を接着処理することによって、ポリエステル心線と接着ゴム層との間の接着力を改善することができることが知られている(特許文献1参照)。
しかし、心線をこのように接着処理した場合であっても、伝動ベルトの製造に際して、圧縮ゴム層と接着ゴム層とを加硫接着する際に加圧加熱下に長時間にわたって加硫した場合や、また、得られた伝動ベルトを自動車のエンジンルームのような高温環境下に長時間走行させた場合等に心線と接着ゴム層との間の接着力が低下し、最悪の場合には、伝動ベルトが破損するおそれもあることが見出されており、このような問題の解決が強く要望されている。
特開2001−3991号公報
本発明は、圧縮ゴム層と接着ゴム層とが共にエチレン−α−オレフィン−ジエンゴムからなり、接着ゴム層内に心線が接着、埋設されている伝動ベルトにおける上述したような問題を解決するためになされたものであって、伝動ベルトの製造時に圧縮ゴム層と接着ゴム層ととの加硫時間が長くなっても、心線と接着ゴム層との間の接着力の低下なしに、高い接着力を維持することができ、繰り返し屈曲等の動的特性にすぐれ、更に、高温環境下においても耐久性にすぐれる伝動ベルトを提供することを目的とする。また、本発明は、そのような伝動ベルトの製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、共にエチレン−α−オレフィン−ジエンゴムからなる圧縮ゴム層と接着ゴム層とが加硫接着され、上記接着ゴム層内にレゾルシン−ホルマリン−ラテックスによる接着処理層を有する繊維コードからなる心線が接着、埋設されている伝動ベルトにおいて、上記心線がその上にビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴム、カルボキシル変性ビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン重合体、ニトリルゴム、カルボキシル基含有水素添加ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム及びカルボキシル変性スチレン−ブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含む第1の接着処理層を有し、この第1の接着処理層の上にクロロスルホン化ポリエチレンゴム及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含む第2の接着処理層を有することを特徴とする伝動ベルトが提供される。
更に、本発明によれば、共にエチレン−α−オレフィン−ジエンゴムからなる圧縮ゴム層と接着ゴム層とが加硫接着され、上記接着ゴム層内にレゾルシン−ホルマリン−ラテックスにて接着処理されてなる接着処理層を有する繊維コードからなる心線が接着、埋設されている伝動ベルトの製造方法において、ラテックス成分としてビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴム、カルボキシル変性ビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン重合体、ニトリルゴム、カルボキシル基含有水素添加ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム及びカルボキシル変性スチレン−ブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含む第1のレゾルシン−ホルマリン−ラテックスを心線に含浸させ、加熱乾燥して、心線上に第1の接着処理層を形成し、次いで、この心線にラテックス成分としてクロロスルホン化ポリエチレンゴム及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含む第2のレゾルシン−ホルマリン−ラテックスを含浸させ、加熱乾燥して、上記第1の接着処理層の上に第2の接着処理層を形成し、このように処理処理した心線を接着ゴム層を形成するための未加硫エチレン−α−オレフィン−ジエンゴムシート間に載置し、この未加硫エチレン−α−オレフィン−ジエンゴムシートを圧縮ゴム層を形成するための未加硫エチレン−α−オレフィン−ジエンゴムシートに積層し、このようにして得た積層物を加圧加熱し、加硫することを特徴とする伝動ベルトの製造方法が提供される。
本発明による伝動ベルトにおいては、圧縮ゴム層と接着ゴム層とが共にエチレン−α−オレフィン−ジエンゴム加硫物からなり、上記接着ゴム層内に繊維コードからなる心線がRFLにて接着処理されて、接着、埋設されている。
一般に、接着ゴム層中にレゾルシン−ホルマリン−ラテックスで接着処理した心線を埋設した後、圧縮ゴム層と接着ゴム層とを加硫接着する際に、特に、接着ゴム層からアミン化合物やラジカル化合物等が生じ、これらが心線上のRFLによる接着処理層を透過して、心線の表面層の繊維分子を切断したり、繊維と上記接着処理層の間の接着を劣化させるといわれている。
ここに、本発明によれば、第1の接着処理層を形成する第1のレゾルシン−ホルマリン−ラテックスがゴム成分としてピリジル基、カルボキシル基、塩素、ニトリル基、フェニル基等を有しており、これらの基が圧縮ゴム層と接着ゴム層との加硫接着時にゴム層から生じるアミン化合物やラジカル化合物等を捕獲し、透過を妨げるので、エチレン−α−オレフィン−ジエンゴムと心線との加硫接着性を高め、また、高温環境下における伝動ベルトの走行時のエチレン−α−オレフィン−ジエンゴムと心線との接着力を維持せしめることができる。
更に、本発明によれば、このような第1の接着処理層の上に第2のレゾルシン−ホルマリン−ラテックスによる第2の接着処理層を形成し、この第2の接着処理層によって、接着ゴム層との間に強固な接着を得ると共に、上記第1の接着処理層との間に強固な接着を得る。かくして、本発明によれば、伝動ベルトの製造に際して、圧縮ゴム層と接着ゴム層とを長時間にわたって加硫接着しても、エチレン−α−オレフィン−ジエンゴムと心線との間に強固な接着を維持せしめることができ、しかも、高温環境下における伝動ベルトの走行時にも、エチレン−α−オレフィン−ジエンゴムと心線との間にそのような強固な接着力を維持することができる。
本発明において、伝動ベルトは、Vリブドベルト及びVリブドベルトを含むものとする。
図1は、本発明による伝動ベルトの一例であるVリブドベルトの横断面図を示し、ベルトの上面は、単層又は複数層のゴム引き帆布1にて形成されており、これに隣接して、接着ゴム層3が積層されている。この接着ゴム層には、繊維コードからなる低伸度の複数の心線2が間隔を置いてベルト長手方向に延びるように埋設されている。更に、この接着ゴム層に隣接して、圧縮ゴム層5が積層されている。この圧縮ゴム層には、ベルト長手方向に延びるように相互に間隔を有するリブ4を有する。多くの場合、圧縮ゴム層5には、その耐側圧性を高めるために、ベルトの幅方向に短繊維6が配向して分散されている。
図2は、本発明による伝動ベルトの一例であるVベルトの横断面図を示し、ベルトの上面は、上記と同様に、単層又は複数層のゴム引き帆布1にて形成されており、必要に応じて、上ゴム層7が積層され、これに隣接して、上記と同様に心線2が埋設された接着ゴム層3が積層され、更に、これに隣接して、圧縮ゴム層5が積層されている。多くの場合、圧縮ゴム層5には、その耐側圧性を高めるために、ベルトの幅方向に短繊維6が配向して分散されている。圧縮ゴム層は、通常、単層又は複数層のゴム引き帆布1にて被覆されている。
本発明による伝動ベルトは、上述したように、圧縮ゴム層と接着ゴム層とが加硫接着されていると共に、上記接着ゴム層内に繊維コードからなる心線がRFLにて接着処理されて、接着、埋設されており、必要に応じて、その上面又は下面又は側面を含む全周面にゴム引き帆布が接着されており、上記圧縮ゴム層と接着ゴム層が共にエチレン−α−オレフィン−ジエンゴム加硫物からなる。
本発明において、エチレン−α−オレフィン−ジエンゴムとしては、エチレンを除くα−オレフィンとエチレンとジエン(非共役ジエン)の共重合体からなるゴム、それらの一部ハロゲン置換物、又はこれらの2種以上の混合物が用いられ、上記エチレンを除くα−オレフィンとしては、好ましくは、プロピレン、ブテン、ヘキセン及びオクテンから選ばれる少なくとも1種が用いられる。なかでも、好ましいエチレン−α−オレフィン−ジエンゴムは、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、これらの一部ハロゲン置換物、特に、一部塩素置換物、又はそれらの2種以上の混合物である。
特に、本発明においては、エチレン−プロピレン−ジエンゴムとして、例えば、エチレン50〜80重量%、プロピレン50〜20重量%、非共役ジエンがエラストマーのヨウ素価として50以下、好ましくは、4〜40、ムーニー粘度ML1+4 (100℃)が20〜120程度のものが好ましく用いられる。上記ジエン成分としては、特に、限定されるものではないが、通常、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン又はエチリデンノルボルネン等の非共役ジエンが適宜に用いられる。
本発明による伝動ベルトにおいては、心線として、ポリエステル、アラミド、ナイロン又はビニロン繊維からなるコードが用いられるが、なかでも、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等からなるポリエステル繊維からなるコード、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ポリメタフェニレンイソフタルアミド、コポリ(パラフェニレン/3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド)等のアラミド繊維からなるコードが好ましく用いられる。
本発明によれば、このような心線は、RFLにて多段に接着処理されて、後述するように、接着ゴム層と圧縮ゴム層とを加硫接着する際に同時に接着ゴム層中に接着されて、埋設されている。本発明によるRFLによる多段の接着処理は、通常は、二段であり、従って、本発明によれば、心線は、通常、2層の接着処理層を有する。
即ち、本発明によれば、心線は、その上にビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴム、カルボキシル変性ビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン重合体、ニトリルゴム、カルボキシル基含有水素添加ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム及びカルボキシル変性スチレン−ブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含む第1の接着処理層を有し、この第1の接着処理層の上にクロロスルホン化ポリエチレンゴム及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含む第2の接着処理層を有する。
このように2層の接着処理層を有する心線は、次のようにして得ることができる。即ち、最初に、ラテックス成分としてビニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合体、カルボキシル変性ビニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合体、クロロプレンゴム、2,3−ジクロロブタジエン重合体、ニトリルゴム、カルボキシル基含有水素添加ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム及びカルボキシル変性スチレン−ブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含む第1のRFLを心線に含浸させ、加熱乾燥して、第1の接着処理層を形成する。次いで、このようにして、第1の接着処理層を形成した心線にラテックス成分としてクロロスルホン化ポリエチレンゴム及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含む第2のRFLを含浸させ、加熱乾燥して、第2の接着処理層を形成する。
本発明によれば、後述する理由によって、上記第2のRFLは、そのラテックス成分中のゴム成分の50〜100重量%がクロロスルホン化ポリエチレン及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンから選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、特に、第2のRFLは、そのラテックス成分中のゴム成分がクロロスルホン化ポリエチレンゴム及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれる少なくとも1種50重量%以上と2−クロロ−1,3−ブタジエン−2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン共重合体ゴム50重量%以下とからなることが好ましい。
クロロスルホン化ポリエチレンゴムは、ポリエチレンに塩素と二酸化硫黄とを反応させて得られるゴムであって、加硫点として、クロロスルホニル基を有する。通常、塩素含有量が15〜45重量%、好ましくは、25〜35重量%の範囲にあり、硫黄含有量が0.5〜2.5重量%の範囲にある。また、アルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴムは、上記クロロスルホン化ポリエチレンゴムにおいて、極性基である塩素の導入量を低減し、代わりにアルキル基を導入して、分子の結晶性を乱して、低温特性(耐寒性)とゴム弾性のバランスを図ったものであって、塩素量は、通常、25〜30重量%の範囲にあり、硫黄量は1重量%以下、好ましくは、0.6〜0.8重量%の範囲である。
RFLは、通常、レゾルシンとホルマリンとをレゾルシン/ホルマリンモル比1/3〜3/1にて塩基性触媒の存在下に縮合させて、レゾルシン−ホルマリン樹脂(レゾルシン−ホルマリン初期縮合物、以下、RFという。)の5〜80重量%濃度の水溶液を調製し、これをゴムラテックスと混合することによって得られる水性分散液である。RFLにおいて、固形分濃度は、特に限定されるものではないが、通常、10〜50重量%の範囲である。本発明によれば、RFLは、クロロフェノール−レゾルシン縮合物を含有していてもよい。
本発明において、心線をRFLにて接着処理するとは、例えば、心線をRFLに浸漬して、心線にRFLを含浸させた後、200〜240℃、好ましくは、210〜235℃の範囲の温度に加熱し、乾燥して、RFLの固形分(即ち、RFとゴム成分)を不溶化して心線に定着させることをいう。本発明によれば、このようなRFLによる接着処理を前述したように第1のRFLと第2のRFLを順に用いて二段に行って、心線上に第1の接着処理層と第2の接着処理層を形成する。必要に応じて、第1のRFLによる処理を複数回行って、第1の接着処理層を形成し、また、第2のRFLによる処理を複数回行って、第2の接着処理層を形成してもよい。
このように、本発明による伝動ベルトにおいては、前述したように、第1のRFLによって、圧縮ゴム層と接着ゴム層との加硫接着時にゴム層から生じるアミン化合物やラジカル化合物等の透過を妨げる第1の接着処理層を形成して、心線の接着性を高めると共に、更に、この第1の接着処理層の上に第2のRFLによる第2の接着処理層を形成し、この第2の接着処理層によって、第1の接着処理層と接着ゴム層との間に強固な接着を達成する。かくして、本発明によれば、伝動ベルトの製造に際して、圧縮ゴム層と接着ゴム層とを長時間にわたって加硫接着しても、エチレン−α−オレフィン−ジエンゴムと心線との間に強固な接着を維持せしめることができ、しかも、高温環境下における伝動ベルトの走行時にも、エチレン−α−オレフィン−ジエンゴムと心線との間にそのような強固な接着力を維持することができる。
本発明によれば、第1の接着処理層と第2の接着処理層との間に強固な接着を得ることができるが、必要に応じて、第1のRFLに用いるラテックス成分と第2のRFLに用いるラテックス成分との混合物をラテックス成分として第3のRFLを調製し、この第3のRFLを用いて、第1の接着処理層と第2の接着処理層との間に中間の接着処理層を形成してもよい。
本発明によれば、前述したように、第2のRFLにおけるラテックス成分は、ゴム成分として、クロロスルホン化ポリエチレン及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンから選ばれる少なくとも1種のゴムと共に、別のゴムを含んでもよい。この別のゴムは、2−クロロ−1,3−ブタジエン−2,3−ジクロロ−2,3−ブタジエン共重合体(DCB)であることが好ましい。このような場合、心線上の第2の接着処理層は、クロロスルホン化ポリエチレン及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンから選ばれる少なくとも1種のゴムと共に、2−クロロ−1,3−ブタジエン−2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン共重合体を含む。
このように、第2のRFLにおけるラテックス成分がクロロスルホン化ポリエチレン及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンから選ばれる少なくとも1種と共に、2−クロロ−1,3−ブタジエン−2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン共重合体(DCB)を含むとき、このような第2のRFLを用いて心線を接着処理して、第2の接着処理層を形成すれば、この第2の接着処理層も、心線の接着性を劣化させるアミン化合物等の透過を妨げるので、心線と接着ゴム層との間の接着を一層強固なものとすることができる。
第2のRFLにおけるラテックス成分が2−クロロ−1,3−ブタジエン−2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン共重合体を含むとき、ラテックスは、そのゴム成分のうち、クロロスルホン化ポリエチレン及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンから選ばれる少なくとも1種が50重量%以上、好ましくは、55〜95重量%、特に好ましくは、60〜90重量%の範囲であり、2−クロロ−1,3−ブタジエン−2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン共重合体が50重量%以下、好ましくは、5〜45重量%、特に好ましくは、10〜40重量%の範囲である。
本発明によれば、第2のRFLにある種の金属酸化物と含硫黄加硫促進剤とを含有させることによって、心線と接着ゴム層との間の加硫接着のための時間を短縮することができ、かくして、伝動ベルトの生産性を高めることができる。
上記金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化鉛又はこれらの2種以上の混合物が好ましく用いられ、特に、酸化亜鉛が好ましく用いられる。また、含硫黄加硫促進剤としては、チアゾール類、スルフェンアミド類、チウラム類、ジチオカルバミン酸塩類又はこれらの2種以上の混合物が好ましく用いられる。
上記チアゾール類としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール(M)やその塩類(例えば、亜鉛塩、ナトリウム塩、シクロヘキシルアミン塩等)、ジベンゾチアジルジスルフィド(DM)等を挙げることができ、スルフェンアミド類としては、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CZ)等を挙げることができ、チウラム類としては、例えば、テトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TT)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(TRA)等を挙げることができ、また、ジチオカルバミン酸塩類としては、例えば、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸ナトリウム(TP)、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(PZ)、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(EZ)等を挙げることができる。
第2のRFLへの配合割合は、第2のRFL中のラテックス成分の固形分100重量部に対して、金属酸化物は、通常、0.1〜10重量部の範囲であり、含硫黄加硫促進剤は、通常、0.1〜20重量部の範囲である。
本発明においては、心線を第1のRFLにて接着処理する前に、イソシアネート化合物又はエポキシ化合物を含む溶液に心線を浸漬した後、必要に応じて、加熱乾燥することによって、心線に前処理を行なってもよい。
上記イソシアネート化合物としては、特に、限定されるものではないが、例えば、トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等が好ましく用いられる。また、このようなイソシアネート化合物にトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のように分子内に活性水素を2つ以上有する化合物を反応させて得られる多価アルコール付加ポリイソシアネートや、上記イソシアネート化合物にフェノール類、第3級アルコール類、第2級アミン類等のブロック化剤を反応させて、イソシアネート化合物のイソシアネート基をブロックしたブロック化ポリイソシアネートも、イソシアネート化合物として好適に用いることができる。
他方、エポキシ化合物も、分子内に2つ以上のエポキシ基を有するポリエポキシ化合物であれば、特に、限定されるものではないが、例えば、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、ペンタエリスリトール等の多価アルコールや、ポリエチレングリコール等のポリアルキレングリコールと、エピクロロヒドリンのようなハロゲン含有エポキシ化合物との反応生成物や、レゾルシン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジメチルエタン、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂等の多価フェノール類やフェノール樹脂とエピクロロヒドリンのようなハロゲン含有エポキシ化合物との反応生成物が好ましく用いられる。
このようなイソシアネート化合物やエポキシ化合物の溶液を形成するための溶媒も、特に、限定されるものではなく、用いるイソシアネート化合物やエポキシ化合物に応じて、水や適宜の有機溶媒が用いられる。通常、イソシアネート化合物は化学的に非常に活性であるので、非水系溶液とされるが、しかし、例えば、前述したように、フェノール類等にてイソシアネート基をブロックしたものは、水溶液としても用いることができる。有機溶媒としては、通常、ベンゼン、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の脂肪族ケトン、酢酸エチル、酢酸アミル等の脂肪族カルボン酸アルキルエステル等が好適に用いられる。このような溶液におけるイソシアネート化合物やエポキシ化合物の濃度は、通常、5〜50重量%の範囲である。
更に、本発明においては、以上に説明したように、心線をRFLで多段に接着処理した後、ゴム糊で後処理してもよい。この後処理に用いるゴム糊は、通常、圧縮ゴム層及び接着ゴム層を形成するためのエチレン−α−オレフィン−ジエンゴムを適宜の有機溶媒に溶解して溶液としたものであり、心線をこの溶液に浸漬した後、加熱乾燥すればよい。
本発明において、圧縮ゴム層及び接着ゴム層を形成するために用いるエチレン−α−オレフィン−ジエンゴムは、必要に応じて、カーボンブラック、シリカ、ガラス繊維、セラミックス繊維等の増強剤、炭酸カルシウム、タルク等の充填剤、可塑剤、安定剤、加工助剤、着色剤等の通常のゴム工業で用いられる種々の薬剤を含有してなる配合物として用いられる。
圧縮ゴム層や接着ゴム層を形成するためのエチレン−α−オレフィン−ジエンゴム配合物は、エチレン−α−オレフィン−ジエンゴムを、必要に応じて、上述したような薬剤と共に、ロール、バンバリー等、通常の混合手段を用いて均一に混合することによって得ることができる。
本発明による伝動ベルトは、従来より知られている通常の方法によって製造することができる。例えば、Vリブドベルトに例をとれば、表面が平滑な円筒状の成形ドラムの周面に1枚又は複数枚のゴムコート帆布と接着ゴム層のための未加硫シートを巻き付けた後、この上に心線を螺旋状にスピニングし、更に、その上に接着ゴム層のための未加硫シートを巻き付けた後、圧縮ゴム層のための未加硫シートを巻き付けて積層体とし、これを加硫缶中にて加熱加圧し、加硫して、環状物を得る。次に、この環状物を駆動ロールと従動ロールとの間に掛け渡して、所定の張力の下で走行させながら、これに研削ホイールにて表面に複数のリブを形成する。この後、この環状物を更に別の駆動ロールと従動ロールとの間に掛け渡して走行させながら、所定の幅に裁断すれば、製品としてのVリブドベルトを得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。以下においては、ベルトの接着ゴム層のための配合物として、次の組成を有するものを用いた。
エチレン−プロピレン−ジエンゴム1) 100重量部
HAFカーボン(三菱化学(株)製) 50重量部
シリカ(トクヤマ(株)製トクシールGu) 20重量部
パラフィンオイル(日本サン化学(株)製サンフレックス2280) 20重量部
加硫剤(細井化学(株)製オイル硫黄) 3重量部
加硫促進剤(大内新興化学(株)製EP−1502)) 2.5重量部
加硫助剤(花王(株)製ステアリン酸) 1重量部
加硫助剤(堺化学工業(株)製酸化亜鉛) 5重量部
老化防止剤(大内新興化学(株)製2243)) 2重量部
老化防止剤(大内新興化学(株)製MB4)) 1重量部
粘着付与剤(日本ゼオン(株)製石油樹脂クイントンA−100) 5重量部
短繊維(綿粉) 2重量部
HAFカーボン(三菱化学(株)製) 50重量部
シリカ(トクヤマ(株)製トクシールGu) 20重量部
パラフィンオイル(日本サン化学(株)製サンフレックス2280) 20重量部
加硫剤(細井化学(株)製オイル硫黄) 3重量部
加硫促進剤(大内新興化学(株)製EP−1502)) 2.5重量部
加硫助剤(花王(株)製ステアリン酸) 1重量部
加硫助剤(堺化学工業(株)製酸化亜鉛) 5重量部
老化防止剤(大内新興化学(株)製2243)) 2重量部
老化防止剤(大内新興化学(株)製MB4)) 1重量部
粘着付与剤(日本ゼオン(株)製石油樹脂クイントンA−100) 5重量部
短繊維(綿粉) 2重量部
また、ベルトの圧縮ゴム層のための配合物として、次の組成を有するものを用いた。
エチレン−プロピレン−ジエンゴム1) 100重量部
HAFカーボン(三菱化学(株)製) 70重量部
パラフィンオイル(日本サン化学(株)製サンフレックス2280) 20重量部
加硫剤(細井化学(株)製オイル硫黄) 1.6重量部
加硫促進剤(大内新興化学(株)製EP−1502)) 2.8重量部
加硫促進剤(大内新興化学(株)MSA5)) 1.2重量部
加硫助剤(花王(株)製ステアリン酸) 1重量部
加硫助剤(堺化学工業(株)製酸化亜鉛) 5重量部
老化防止剤(大内新興化学(株)製2243)) 2重量部
老化防止剤(大内新興化学(株)製MB4)) 1重量部
短繊維(66ナイロン繊維、6de×1mm) 22重量部
HAFカーボン(三菱化学(株)製) 70重量部
パラフィンオイル(日本サン化学(株)製サンフレックス2280) 20重量部
加硫剤(細井化学(株)製オイル硫黄) 1.6重量部
加硫促進剤(大内新興化学(株)製EP−1502)) 2.8重量部
加硫促進剤(大内新興化学(株)MSA5)) 1.2重量部
加硫助剤(花王(株)製ステアリン酸) 1重量部
加硫助剤(堺化学工業(株)製酸化亜鉛) 5重量部
老化防止剤(大内新興化学(株)製2243)) 2重量部
老化防止剤(大内新興化学(株)製MB4)) 1重量部
短繊維(66ナイロン繊維、6de×1mm) 22重量部
(注)1)エチレン含量56重量%、プロピレン含量36.1重量%、エチリデンノルボ ルネン(ENB)5.5重量%、ジシクロペンタジエン(DCPD)2.4重 量%、ムーニー粘度ML1+4 (100℃)60
2)加硫促進剤DM(ジベンゾチアジスルフィド)とTT(テトラメチルチウラム ジスルフィド)とEZ(ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛との混合物)
3)TMDQ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)
4)2−メルカプトベンツイミダゾール
5)N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド
2)加硫促進剤DM(ジベンゾチアジスルフィド)とTT(テトラメチルチウラム ジスルフィド)とEZ(ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛との混合物)
3)TMDQ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)
4)2−メルカプトベンツイミダゾール
5)N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド
心線の接着処理に用いたRFLは次のようにして調製した。
(1)クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)ラテックスを含むRFL
レゾルシン7.31重量部とホルマリン(37重量%濃度)10.77重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.33重量部)を加えて、攪拌し、この後、水160.91重量部を加え、5時間熟成して、レゾルシン−ホルマリン樹脂(レゾルシン−ホルマリン初期縮合物(これをRFという。)、R/F比は0.5)の水溶液を調製した。このRF水溶液にクロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)ラテックス(固形分40%)160重量部を加え、12時間熟成して、RFL(1)を調製した。
レゾルシン7.31重量部とホルマリン(37重量%濃度)10.77重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.33重量部)を加えて、攪拌し、この後、水160.91重量部を加え、5時間熟成して、レゾルシン−ホルマリン樹脂(レゾルシン−ホルマリン初期縮合物(これをRFという。)、R/F比は0.5)の水溶液を調製した。このRF水溶液にクロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)ラテックス(固形分40%)160重量部を加え、12時間熟成して、RFL(1)を調製した。
(2)クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)と2,3−ジクロロブタジエン重合体(DCB)のラテックスを含むRFL
レゾルシン7.31重量部とホルマリン(37重量%濃度)10.77重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.33重量部)を加えて、攪拌し、この後、水160.91重量部を加え、5時間熟成して、R/F比が0.5のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にクロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)ラテックス(固形分40%)と2,3−ジクロロブタジエン重合体(DCB)ラテックス(固形分32%)を固形分比率1/1で40重量部(固形分)加え、12時間熟成して、RFL(2)を調製した。
レゾルシン7.31重量部とホルマリン(37重量%濃度)10.77重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.33重量部)を加えて、攪拌し、この後、水160.91重量部を加え、5時間熟成して、R/F比が0.5のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にクロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)ラテックス(固形分40%)と2,3−ジクロロブタジエン重合体(DCB)ラテックス(固形分32%)を固形分比率1/1で40重量部(固形分)加え、12時間熟成して、RFL(2)を調製した。
(3)カルボキシル化ビニルピリジン(カルボキシル化VP)ラテックスを含むRFL
レゾルシン16.6重量部とホルマリン(37重量%濃度)14.7重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.5重量部)を加えて、攪拌し、この後、3時間熟成して、R/F比が0.832のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にビニルピリジン−エチレン性不飽和カルボン酸−スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(日本ゼオン(株)製LX603、固形分40%)120重量部を加え、12時間熟成して、RFL(3)を調製した。
レゾルシン16.6重量部とホルマリン(37重量%濃度)14.7重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.5重量部)を加えて、攪拌し、この後、3時間熟成して、R/F比が0.832のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にビニルピリジン−エチレン性不飽和カルボン酸−スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(日本ゼオン(株)製LX603、固形分40%)120重量部を加え、12時間熟成して、RFL(3)を調製した。
(4)ビニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合体(VP)ラテックスを含むRFL レゾノレシン13.0重量部とホルマリン(37重量%濃度)7.0重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.8重量部)を加えて、攪拌し、この後、10時間熟成して、R/F比が1.36のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にビニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(JSR(株)製JSR0650、固形分40%)120重量部を加え、6時間熟成して、RFL(4)を調製した。
(5)2,3−ジクロロブタジエン重合体(DCB)ラテックスを含むRFL
レゾルシン7.7重量部とホルマリン(37重量%濃度)6.9重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.6重量部)を加えて、攪拌し、この後、2時間熟成して、R/F比が0.82のRF水溶液を調製した。このRF水溶液に2,3−ジクロロブタジエン(DCB)ラテックス(東ソー(株)製LH430、固形分32%)67重量部を加え、6時間熟成して、RFL(5)を調製した。
レゾルシン7.7重量部とホルマリン(37重量%濃度)6.9重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.6重量部)を加えて、攪拌し、この後、2時間熟成して、R/F比が0.82のRF水溶液を調製した。このRF水溶液に2,3−ジクロロブタジエン(DCB)ラテックス(東ソー(株)製LH430、固形分32%)67重量部を加え、6時間熟成して、RFL(5)を調製した。
(6)クロロプレンゴム(CR)ラテックスを含むRFL
レゾルシン5.0重量部とホルマリン(37重量%濃度)5.0重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.5重量部)を加えて、攪拌し、この後、2時間熟成して、R/F比が0.74のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にクロロプレンゴム(CR)ラテックス(DDEジャパン(株)製CR、固形分50%)86重量部を加え、6時間熟成して、RFL(6)を調製した。
レゾルシン5.0重量部とホルマリン(37重量%濃度)5.0重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.5重量部)を加えて、攪拌し、この後、2時間熟成して、R/F比が0.74のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にクロロプレンゴム(CR)ラテックス(DDEジャパン(株)製CR、固形分50%)86重量部を加え、6時間熟成して、RFL(6)を調製した。
(7)ニトリルゴム(NBR)ラテックスを含むRFL
レゾルシン6.7重量部とホルマリン(37重量%濃度)6.0重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.5重量部)を加えて、攪拌し、この後、2時間熟成して、R/F比が0.83のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にNBRラテックス(日本ゼオン(株)製ニポール1562、固形分40%)156重量部を加え、6時間熟成して、RFL(7)を調製した。
レゾルシン6.7重量部とホルマリン(37重量%濃度)6.0重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.5重量部)を加えて、攪拌し、この後、2時間熟成して、R/F比が0.83のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にNBRラテックス(日本ゼオン(株)製ニポール1562、固形分40%)156重量部を加え、6時間熟成して、RFL(7)を調製した。
(8)スチレン−ブタジエンゴム(SBR)ラテックスを含むRFL
レゾルシン6.7重量部とホルマリン(37重量%濃度)7.0重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.5重量部)を加えて、攪拌し、この後、2時間熟成して、R/F比が0.71のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にスチレン−ブタジエンゴム(SBR)ラテックス(日本A&L(株)製J9049、固形分40%)140重量部を加え、6時間熟成して、RFL(8)を調製した。
レゾルシン6.7重量部とホルマリン(37重量%濃度)7.0重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.5重量部)を加えて、攪拌し、この後、2時間熟成して、R/F比が0.71のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にスチレン−ブタジエンゴム(SBR)ラテックス(日本A&L(株)製J9049、固形分40%)140重量部を加え、6時間熟成して、RFL(8)を調製した。
(9)ビニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合体(VP)とスチレン−ブタジエンゴム(SBR)のラテックスを含むRFL
レゾルシン6.7重量部とホルマリン(37重量%濃度)7.0重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.5重量部)を加えて、攪拌し、この後、2時間熟成して、R/F比が0.71のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にスチレン−ブタジエンゴム(SBR)ラテックス(日本A&L(株)製J9049、固形分40%)70重量部とビニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(JSR(株)製JSR0650、固形分40%)70重量部を加え、6時間熟成して、RFL(9)を調製した。
レゾルシン6.7重量部とホルマリン(37重量%濃度)7.0重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.5重量部)を加えて、攪拌し、この後、2時間熟成して、R/F比が0.71のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にスチレン−ブタジエンゴム(SBR)ラテックス(日本A&L(株)製J9049、固形分40%)70重量部とビニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(JSR(株)製JSR0650、固形分40%)70重量部を加え、6時間熟成して、RFL(9)を調製した。
(10)酸化亜鉛と加硫促進剤とクロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)ラテックスを含むRFL
レゾルシン7.31重量部とホルマリン(37重量%濃度)10.77重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.33重量部)を加えて、攪拌し、この後、水160.91重量部を加え、5時間熟成して、R/F比が0.5のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にクロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)ラテックス(固形分40%)160重量部とディスボンDZ(住友精化(株)製加硫促進剤DM/酸化亜鉛=5/1の水性ディスパージョン、固形分43%)6.5重量部を加え、12時間熟成して、酸化亜鉛と加硫促進剤とクロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)ラテックスを含むRFL(10)を調製した。
レゾルシン7.31重量部とホルマリン(37重量%濃度)10.77重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.33重量部)を加えて、攪拌し、この後、水160.91重量部を加え、5時間熟成して、R/F比が0.5のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にクロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)ラテックス(固形分40%)160重量部とディスボンDZ(住友精化(株)製加硫促進剤DM/酸化亜鉛=5/1の水性ディスパージョン、固形分43%)6.5重量部を加え、12時間熟成して、酸化亜鉛と加硫促進剤とクロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)ラテックスを含むRFL(10)を調製した。
(11)酸化亜鉛と加硫促進剤とクロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)と2,3−ジクロロブタジエン重合体(DCB)のラテックスを含むRFL
レゾルシン7.31重量部とホルマリン(37重量%濃度)10.77重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.33重量部)を加えて、攪拌し、この後、水160.91重量部をを加え、5時間熟成して、R/F比が0.5のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にクロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)ラテックス(固形分40%)と2,3−ジクロロブタジエン重合体ラテックス(固形分32%)を固形分比率1/1で40重量部(固形分)とディスボンDZ(住友精化(株)製加硫促進剤DM/酸化亜鉛=5/1の水性ディスパージョン、固形分43%)6.5重量部を加え、12時間熟成して、酸化亜鉛と加硫促進剤とクロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)と2,3−ジクロロブタジエン重合体(DCB)のラテックスを含むRFL(11)を調製した。
レゾルシン7.31重量部とホルマリン(37重量%濃度)10.77重量部とを混合、攪拌し、これに水酸化ナトリウム水溶液(固形分0.33重量部)を加えて、攪拌し、この後、水160.91重量部をを加え、5時間熟成して、R/F比が0.5のRF水溶液を調製した。このRF水溶液にクロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)ラテックス(固形分40%)と2,3−ジクロロブタジエン重合体ラテックス(固形分32%)を固形分比率1/1で40重量部(固形分)とディスボンDZ(住友精化(株)製加硫促進剤DM/酸化亜鉛=5/1の水性ディスパージョン、固形分43%)6.5重量部を加え、12時間熟成して、酸化亜鉛と加硫促進剤とクロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)と2,3−ジクロロブタジエン重合体(DCB)のラテックスを含むRFL(11)を調製した。
心線として次の繊維コードを用いた。
(a)ポリエステル繊維コード
帝人(株)製ポリエステル繊維、1000d/2×3、上撚り9.5T/10cm(Z)、下撚り2.19T/10cm
(b)アラミド繊維コード
帝人(株)製テクノーラ、1000d/1×3、上撚り(Z)16.4T/10cm、下撚り(S)28.5T/10cm
(c)ナイロン繊維コード
旭化成(株)製レオナ66、1260d/1×5、上撚り(Z)9.3T/10cm、下撚り(S)20.7T/10cm
(d)ビニロン繊維コード
(株)クラレ製クラレビニロン、1800d/1×3、上撚り(Z)10T/10cm、下撚り17.3T/10cm
帝人(株)製ポリエステル繊維、1000d/2×3、上撚り9.5T/10cm(Z)、下撚り2.19T/10cm
(b)アラミド繊維コード
帝人(株)製テクノーラ、1000d/1×3、上撚り(Z)16.4T/10cm、下撚り(S)28.5T/10cm
(c)ナイロン繊維コード
旭化成(株)製レオナ66、1260d/1×5、上撚り(Z)9.3T/10cm、下撚り(S)20.7T/10cm
(d)ビニロン繊維コード
(株)クラレ製クラレビニロン、1800d/1×3、上撚り(Z)10T/10cm、下撚り17.3T/10cm
実施例1
(ポリエステル心線と接着ゴム層との接着物の調製とこの接着物の接着力の測定)
ポリエステル心線をイソシアネートのトルエン溶液(イソシアネート固形分20重量%)に浸漬した後、240℃で40秒間加熱乾燥して、心線に前処理を施した。次に、このように前処理したポリエステル心線をRFL(3)に浸漬した後、200℃で80秒間加熱乾燥して、第1の接着処理層を形成し、次いで、この心線をRFL(1)に浸漬した後、200℃で80秒間加熱乾燥して、第2の接着処理層を形成した。次いで、このように接着処理したポリエステル心線を接着ゴムと同じエチレン−プロピレン−ジエンゴムをトルエンに溶解してなる接着溶液に浸漬した後、60℃で40秒間加熱乾燥して、ポリエステル心線に後処理を施した。
(ポリエステル心線と接着ゴム層との接着物の調製とこの接着物の接着力の測定)
ポリエステル心線をイソシアネートのトルエン溶液(イソシアネート固形分20重量%)に浸漬した後、240℃で40秒間加熱乾燥して、心線に前処理を施した。次に、このように前処理したポリエステル心線をRFL(3)に浸漬した後、200℃で80秒間加熱乾燥して、第1の接着処理層を形成し、次いで、この心線をRFL(1)に浸漬した後、200℃で80秒間加熱乾燥して、第2の接着処理層を形成した。次いで、このように接着処理したポリエステル心線を接着ゴムと同じエチレン−プロピレン−ジエンゴムをトルエンに溶解してなる接着溶液に浸漬した後、60℃で40秒間加熱乾燥して、ポリエステル心線に後処理を施した。
このように処理したポリエステル心線を前記接着ゴムのためのエチレン−プロピレン−ジエンゴムの配合物の未加硫シートの間に挟み、これらを面圧3920kPa、温度160℃で35分間、加圧加熱し、プレス加硫した。このようにして得られた接着物におけるポリエステル心線の接着力を測定した。結果を接着物の特性(1)として表1に示す。加硫条件を面圧3920kPa、温度170℃で50分間とした以外は、同様にして得た接着物について、ポリエステル心線の接着力を測定した。結果を接着物の特性(2)として表1に示す。
(伝動ベルトの製造とその動的寿命の評価)
前述したように、表面が平滑な円筒状の成形ドラムの周面にゴムコート帆布と接着ゴム層のための前記エチレン−プロピレン−ジエンゴムの配合物の未加硫シートを巻き付けた後、この上にポリエステル心線を螺旋状にスピニングした。更に、その上に上記と同じ接着ゴム層のためのゴム配合物の未加硫シートを巻き付けた後、圧縮ゴム層のための前記エチレン−プロピレン−ジエンゴムの配合物の未加硫シートを巻き付けて積層体とした。
前述したように、表面が平滑な円筒状の成形ドラムの周面にゴムコート帆布と接着ゴム層のための前記エチレン−プロピレン−ジエンゴムの配合物の未加硫シートを巻き付けた後、この上にポリエステル心線を螺旋状にスピニングした。更に、その上に上記と同じ接着ゴム層のためのゴム配合物の未加硫シートを巻き付けた後、圧縮ゴム層のための前記エチレン−プロピレン−ジエンゴムの配合物の未加硫シートを巻き付けて積層体とした。
この積層体を内圧6kgf/cm2 、外圧9kgf/cm2 、温度165℃、時間35分間の条件にて加硫缶中にて加熱加圧し、蒸気加硫して、環状物を得た。次いで、この環状物を駆動ロールと従動ロールとからなる第1の駆動システムに取り付けて、所定の張力の下で走行させながら、研削ホイールを用いて上記環状物を研削して、表面に複数のリブを形成した。この後、この環状物を更に別の駆動ロールと従動ロールとからなる第2の駆動システムに取り付けて、走行させながら、所定の幅に裁断して、リブ数3、周長さ1000mmの製品としてのVリブドベルトを得た。
このようにして得られたVリブドベルトを第3図に示すように駆動プーリ11(直径120mm)と従動プーリ12(直径120mm)とこれらのプーリの間に配置したアイドラープーリ13(直径70mm)とテンションプーリ14(直径55mm)とからなるベルト駆動システムに取り付けた。但し、アイドラープーリにはベルト背面を係合させた。
130℃の雰囲気温度の下で、従動プーリの負荷を16馬力とし、テンションプーリの初張力を85kgfとし、駆動プーリを回転数4900rpmで駆動して、ベルトを走行させ、ベルトから心線が露出するか、又はゴム層に割れを生じるまでの走行時間をベルトの動的寿命とした。結果をVリブドベルトの特性(1)として表1に示す。
加硫条件を内圧6kgf/cm2 、外圧9kgf/cm2 、温度170℃、時間50分とした以外は、上記と同様にして、Vリブドベルトを得た。このベルトを上記と同様に走行させ、ベルトから心線が露出するか、又はゴム層に割れを生じるまでの走行時間をベルトの動的寿命とした。結果をVリブドベルトの特性(2)として表1に示す。
実施例2〜13
心線として表1又は表2に示す繊維コードを用いると共に、これに表1又は表2に示すように第1のRFLと第2のRFLを用いて、それぞれ第1の接着処理層と第2の接着処理層を形成した以外は、実施例1と同様にして、心線に接着処理を施した。このように処理した心線を用いて、実施例1と同様にして、接着物を調製し、その接着力を測定した。結果を表1及び表2に示す。
心線として表1又は表2に示す繊維コードを用いると共に、これに表1又は表2に示すように第1のRFLと第2のRFLを用いて、それぞれ第1の接着処理層と第2の接着処理層を形成した以外は、実施例1と同様にして、心線に接着処理を施した。このように処理した心線を用いて、実施例1と同様にして、接着物を調製し、その接着力を測定した。結果を表1及び表2に示す。
次に、このように接着処理を施した心線を用いて、実施例1と同様にして、リブ数3、周長さ1000mmの製品としてのVリブドベルトを得、これについて、実施例1と同様にして、ベルトの動的寿命を調べた。結果を表1及び表2に示す。
比較例1
実施例1において、第1と第2のRFLとしていずれもRFL(1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、心線に接着処理を施した。このように処理した心線を用いて、実施例1と同様にして、接着物を調製し、その接着力を測定した。結果を表2に示す。
実施例1において、第1と第2のRFLとしていずれもRFL(1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、心線に接着処理を施した。このように処理した心線を用いて、実施例1と同様にして、接着物を調製し、その接着力を測定した。結果を表2に示す。
次に、このように接着処理を施した心線を用いて、実施例1と同様にして、リブ数3、周長さ1000mmの製品としてのVリブドベルトを得、これについて、実施例1と同様にして、ベルトの動的寿命を調べた。結果を表2に示す。
比較例2〜4
実施例1において、ポリエステル心線に代えて、表2に示す繊維コードを用いると共に、第1と第2のRFLとしていずれもRFL(1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、心線に接着処理を施した。このように処理した心線を用いて、実施例1と同様にして、接着物を調製し、その接着力を測定した。結果を表2に示す。
実施例1において、ポリエステル心線に代えて、表2に示す繊維コードを用いると共に、第1と第2のRFLとしていずれもRFL(1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、心線に接着処理を施した。このように処理した心線を用いて、実施例1と同様にして、接着物を調製し、その接着力を測定した。結果を表2に示す。
次に、このように接着処理を施した心線を用いて、実施例1と同様にして、リブ数3、周長さ1000mmの製品としてのVリブドベルトを得、これについて、実施例1と同様にして、ベルトの動的寿命を調べた。結果を表2に示す。
比較例5
実施例1において、第1と第2のRFLとしていずれもRFL(2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、心線に接着処理を施した。このように処理した心線を用いて、実施例1と同様にして、接着物を調製し、その接着力を測定した。結果を表2に示す。
実施例1において、第1と第2のRFLとしていずれもRFL(2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、心線に接着処理を施した。このように処理した心線を用いて、実施例1と同様にして、接着物を調製し、その接着力を測定した。結果を表2に示す。
次に、このように接着処理を施した心線を用いて、実施例1と同様にして、リブ数3、周長さ1000mmの製品としてのVリブドベルトを得、これについて、実施例1と同様にして、ベルトの動的寿命を調べた。結果を表2に示す。
1…ゴム引き帆布
2…心線
3…接着ゴム層
4…リブ
5…圧縮ゴム層
6…短繊維
7…上ゴム層
11…駆動プーリ
12…従動プーリ
13…アイドラープーリ
14…テンションプーリ
2…心線
3…接着ゴム層
4…リブ
5…圧縮ゴム層
6…短繊維
7…上ゴム層
11…駆動プーリ
12…従動プーリ
13…アイドラープーリ
14…テンションプーリ
Claims (16)
- 共にエチレン−α−オレフィン−ジエンゴムからなる圧縮ゴム層と接着ゴム層とが加硫接着され、上記接着ゴム層内にレゾルシン−ホルマリン−ラテックスによる接着処理層を有する繊維コードからなる心線が接着、埋設されている伝動ベルトにおいて、上記心線がその上にビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴム、カルボキシル変性ビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン重合体、ニトリルゴム、カルボキシル基含有水素添加ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム及びカルボキシル変性スチレン−ブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含む第1の接着処理層を有し、この第1の接着処理層の上にクロロスルホン化ポリエチレンゴム及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含む第2の接着処理層を有することを特徴とする伝動ベルト。
- 第2の接着処理層におけるゴム成分がクロロスルホン化ポリエチレンゴム及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれる少なくとも1種50〜100重量%を有する請求項1に記載の伝動ベルト。
- 第2の接着処理層におけるゴム成分がクロロスルホン化ポリエチレンゴム及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれる少なくとも1種50重量%以上と2−クロロ−1,3−ブタジエン−2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン共重合体ゴム50重量%以下とからなる請求項1に記載の伝動ベルト。
- エチレン−α−オレフィンジエンゴムにおいて、α−オレフィンがプロピレン、ブテン、ヘキセン及びオクテンから選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の伝動ベルト。
- 第2の接着処理層が金属酸化物と含硫黄加硫促進剤を含有する請求項1に記載の伝動ベルト。
- 金属酸化物が酸化亜鉛、酸化マグネシウム又は酸化鉛である請求項5に記載の伝動ベルト。
- 含硫黄加硫促進剤がチアゾール類、スルフェンアミド類、チウラム類、ジチオカルバミン酸塩類又はこれらの2種以上の混合物である請求項5に記載の伝動ベルト。
- 心線がポリエステル繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維及びナイロン繊維から選ばれる少なくとも1種のコードからなるものである請求項1に記載の伝動ベルト。
- 共にエチレン−α−オレフィン−ジエンゴムからなる圧縮ゴム層と接着ゴム層とが加硫接着され、上記接着ゴム層内にレゾルシン−ホルマリン−ラテックスによる接着処理層を有する繊維コードからなる心線が接着、埋設されている伝動ベルトの製造方法において、ラテックス成分としてビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴム、カルボキシル変性ビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン重合体、ニトリルゴム、カルボキシル基含有水素添加ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム及びカルボキシル変性スチレン−ブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含む第1のレゾルシン−ホルマリン−ラテックスを心線に含浸させ、加熱乾燥して、心線上に第1の接着処理層を形成し、次いで、この心線にラテックス成分としてクロロスルホン化ポリエチレンゴム及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれる少なくとも1種のゴム成分を含む第2のレゾルシン−ホルマリン−ラテックスを含浸させ、加熱乾燥して、上記第1の接着処理層の上に第2の接着処理層を形成し、このように処理処理した心線を接着ゴム層を形成するための未加硫エチレン−α−オレフィン−ジエンゴムシート間に載置し、この未加硫エチレン−α−オレフィン−ジエンゴムシートを圧縮ゴム層を形成するための未加硫エチレン−α−オレフィン−ジエンゴムシートに積層し、このようにして得た積層物を加圧加熱し、加硫することを特徴とする伝動ベルトの製造方法。
- 第2のレゾルシン−ホルマリン−ラテックスにおけるラテックス成分がゴム成分としてクロロスルホン化ポリエチレンゴム及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれる少なくとも1種50〜100重量%を有する請求項9に記載の伝動ベルトの製造方法。
- 第2のレゾルシン−ホルマリン−ラテックスにおけるラテックス成分のゴム成分がクロロスルホン化ポリエチレンゴム及びアルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴムから選ばれる少なくとも1種50重量%以上と2−クロロ−1,3−ブタジエン−2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン共重合体ゴム50重量%以下とからなる請求項9に記載の伝動ベルトの製造方法。
- エチレン−α−オレフィンジエンゴムにおいて、α−オレフィンがプロピレン、ブテン、ヘキセン及びオクテンから選ばれる少なくとも1種である請求項9に記載の伝動ベルトの製造方法。
- 第1のレゾルシン−ホルマリン−ラテックスが金属酸化物と含硫黄加硫促進剤を含有するものである請求項9に記載の伝動ベルトの製造方法。
- 金属酸化物が酸化亜鉛、酸化マグネシウム又は酸化鉛である請求項13に記載の伝動ベルトの製造方法。
- 含硫黄加硫促進剤がチアゾール類、スルフェンアミド類、チウラム類、ジチオカルバミン酸塩類又はこれらの2種以上の混合物である請求項13に記載の伝動ベルトの製造方法。
- 心線がポリエステル繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維及びナイロン繊維から選ばれる少なくとも1種のコードからなるものである請求項9に記載の伝動ベルトの製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004036466A JP2005226754A (ja) | 2004-02-13 | 2004-02-13 | 伝動ベルト |
PCT/JP2005/002383 WO2005078311A1 (ja) | 2004-02-13 | 2005-02-09 | 伝動ベルトとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004036466A JP2005226754A (ja) | 2004-02-13 | 2004-02-13 | 伝動ベルト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005226754A true JP2005226754A (ja) | 2005-08-25 |
Family
ID=34857719
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004036466A Pending JP2005226754A (ja) | 2004-02-13 | 2004-02-13 | 伝動ベルト |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005226754A (ja) |
WO (1) | WO2005078311A1 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007110974A1 (ja) * | 2006-03-24 | 2007-10-04 | Bando Chemical Industries, Ltd. | 伝動ベルト |
CN104910458A (zh) * | 2015-07-03 | 2015-09-16 | 苏州科茂电子材料科技有限公司 | 一种电梯用电缆护套材料及其制备方法 |
EP2527683B1 (en) * | 2011-05-11 | 2018-03-21 | Bell Helicopter Textron Inc. | Hybrid tape for robotic transmission |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110804869A (zh) * | 2019-10-09 | 2020-02-18 | 安徽华烨特种材料有限公司 | 一种芳纶耐高温骨架材料的生产方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3527968B2 (ja) * | 1999-04-19 | 2004-05-17 | バンドー化学株式会社 | 伝動ベルト及びその製造方法 |
JP4495285B2 (ja) * | 1999-11-22 | 2010-06-30 | 三ツ星ベルト株式会社 | 伝動ベルト |
-
2004
- 2004-02-13 JP JP2004036466A patent/JP2005226754A/ja active Pending
-
2005
- 2005-02-09 WO PCT/JP2005/002383 patent/WO2005078311A1/ja active Application Filing
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007110974A1 (ja) * | 2006-03-24 | 2007-10-04 | Bando Chemical Industries, Ltd. | 伝動ベルト |
JPWO2007110974A1 (ja) * | 2006-03-24 | 2009-08-06 | バンドー化学株式会社 | 伝動ベルト |
EP2527683B1 (en) * | 2011-05-11 | 2018-03-21 | Bell Helicopter Textron Inc. | Hybrid tape for robotic transmission |
CN104910458A (zh) * | 2015-07-03 | 2015-09-16 | 苏州科茂电子材料科技有限公司 | 一种电梯用电缆护套材料及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2005078311A1 (ja) | 2005-08-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6641905B1 (en) | Power transmission belt and process for production of the same | |
US20090081473A1 (en) | Friction transmission belt and process for producing the same | |
US6758779B2 (en) | Power transmission belt and process for production of the same | |
US20090075770A1 (en) | Power transmission belt | |
WO2008056482A1 (fr) | Courroie de transmission et son procédé de production | |
US8337349B2 (en) | Power transmission belt | |
WO2005116482A1 (ja) | 伝動ベルトとその製造方法 | |
KR101199284B1 (ko) | 전동 벨트 | |
JP4234954B2 (ja) | 伝動ベルト及びその製造方法 | |
JP6159883B2 (ja) | ゴム繊維複合体 | |
JP2009270583A (ja) | 伝動ベルトおよび搬送ベルト | |
JP4683470B2 (ja) | 摩擦伝動ベルト及びその製造方法 | |
JP4820107B2 (ja) | 伝動ベルト | |
WO2005078311A1 (ja) | 伝動ベルトとその製造方法 | |
JP4424705B2 (ja) | 伝動ベルト及びその製造方法 | |
JP2006207600A (ja) | 伝動ベルト | |
JP3527968B2 (ja) | 伝動ベルト及びその製造方法 | |
JP2005335089A (ja) | 伝動ベルトの製造方法 | |
JP2006153059A (ja) | 伝動ベルト | |
JP2003027376A (ja) | エチレン・α−オレフィンゴム組成物と繊維との接着物及びこれを用いた伝動ベルト |