JP2005225118A - プラスチックラベル - Google Patents
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Abstract
【課題】 耐ブロッキング性に優れ、腰が強く、しかも柔軟性を有するプラスチックラベルを提供する。
【解決手段】 本発明のプラスチックラベル1は、ベースフィルム2の少なくとも一方の面に印刷層3が設けられたプラスチックラベルであって、前記ベースフィルム2が、厚みが30〜150μmであり、少なくとも一方の表面に電圧50〜500kV、線量5〜50kGyの条件で電子線照射が施されている。図1に示されるベースフィルム2においては、矢印方向からの電子線照射により、領域2aが最も高密度化し、領域2bがやや低い密度となり、領域2cが最も低い密度となっている。このように、ベースフィルム2は厚み方向(深さ方向)に向かって架橋度に応じた密度勾配が形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明のプラスチックラベル1は、ベースフィルム2の少なくとも一方の面に印刷層3が設けられたプラスチックラベルであって、前記ベースフィルム2が、厚みが30〜150μmであり、少なくとも一方の表面に電圧50〜500kV、線量5〜50kGyの条件で電子線照射が施されている。図1に示されるベースフィルム2においては、矢印方向からの電子線照射により、領域2aが最も高密度化し、領域2bがやや低い密度となり、領域2cが最も低い密度となっている。このように、ベースフィルム2は厚み方向(深さ方向)に向かって架橋度に応じた密度勾配が形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、プラスチックラベルに関し、より詳しくは、腰の強さと柔軟性を併せ持つプラスチックラベルに関する。
従来、ポリエチレンテレフタレート製容器(いわゆるPETボトル)等の容器などに装着するラベルとして、熱収縮性フィルムをベースフィルムとするシュリンクラベルが使用されている。熱収縮性フィルムとしては、比重が軽く比較的安価である等の点で熱収縮性ポリオレフィン系フィルムが使用され、特に、ポリエチレン系熱収縮フィルムは、耐衝撃性、ヒートシール強度に優れているため好ましく利用されている。しかし、腰の強さ、ブロッキング性、フィルム強度の点で必ずしも十分満足できるものではなく、また、自然収縮が大きい、熱収縮の際のフィット性に劣るというような課題を有していた。
これに対し、フィルムに電子線を照射して電子線架橋したポリエチレン系熱収縮性フィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のフィルムによれば、フィルムの腰が強いため、自動包装機械による包装時のトラブルを回避できるが、フィルムの柔軟性が損なわれてしまうという問題があった。
一方、メタロセン触媒を用いて得られる線状低密度ポリエチレンフィルムに分子配向を付与して、ストレッチ性とある程度のシュリンク性を兼備させた容器用のストレッチシュリンクラベルが提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、ストレッチシュリンクラベルのベースフィルムを前記メタロセン線状低密度ポリエチレンフィルムの単層で構成した場合には、熱収縮後の復元性と耐ブロッキング性とを両立できないという問題がある。すなわち、ある種のメタロセン線状低密度ポリエチレンフィルムは、低温延伸が可能であり、例えば80℃の加熱により高い収縮率が得られ、しかも熱収縮後にも優れた復元性を示すものの、このもの単層では、常態で粘着性があり、フィルムとして巻き上げる場合にブロッキングが生じる。また、別のメタロセン線状低密度ポリエチレンフィルムは、耐ブロッキング性に優れるものの、単層では熱収縮後の復元性が著しく劣る。
本発明の目的は、耐ブロッキング性に優れ、腰が強く、しかも柔軟性を有するプラスチックラベルを提供することにある。
本発明の他の目的は、上記特性に加え、自然収縮を防止できると共に、加熱時の収縮性及びカット適正に優れたプラスチックラベルを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、耐擦過性及び耐ブロッキング性に優れ、腰が強く、しかも伸縮性及び柔軟性に優れたプラスチックラベルを提供することにある。
本発明の他の目的は、上記特性に加え、自然収縮を防止できると共に、加熱時の収縮性及びカット適正に優れたプラスチックラベルを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、耐擦過性及び耐ブロッキング性に優れ、腰が強く、しかも伸縮性及び柔軟性に優れたプラスチックラベルを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、電子線を照射して厚み方向に架橋度を変えることにより、構成成分を変更することなく、表面と内部の特性が異なるラベルが得られることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ベースフィルムの少なくとも一方の面に印刷層が設けられたプラスチックラベルであって、前記ベースフィルムが、厚みが30〜150μmであり、少なくとも一方の表面に電圧50〜500kV、線量5〜50kGyの条件で電子線照射が施されているプラスチックラベルを提供する。前記ベースフィルムは、ゲル分率が10〜65%であり、該ベースフィルムの表面から内部に向かって架橋密度が漸次減少しているフィルムであってもよい。
本発明のプラスチックラベルは、ブロッキングが生じにくく、腰が強いことに加え、柔軟性を有するため、広範な用途に供することができる。例えば、自然収縮を抑制し、熱収縮率及びカット適正に優れるシュリンクラベルとして、また、表面に傷が付きにくく、優れた伸縮特性を発揮できるストレッチラベルとして、さらに、上記特性を併せ持つストレッチシュリンクラベルとして利用できる。
以下、本発明の実施の形態を必要に応じて図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明のプラスチックラベルの一例を示す概略断面図である。このラベル1では、ベースフィルム2の一方の面に設けられた印刷層3とで構成されている。前記ベースフィルム2は、矢印方向から電子線が照射されており、該フィルムを厚み方向に3等分(点線部)した各領域を電子線を照射した面に近い順に2a、2b、2cで示す。
本発明のプラスチックラベル1は、ベースフィルムがプラスチック製であればよく、ストレッチラベル、シュリンクラベル、ストレッチシュリンクラベル、感熱接着ラベル、ロールラベル、タックラベル、インモールドラベル等の何れであってもよい。
ベースフィルム2としては、例えば、オレフィン系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート等からなるポリエステルフィルム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体等からなるスチレン系樹脂フィルム、塩化ビニル樹脂フィルムなどのプラスチックフィルムが挙げられる。ベースフィルムは1種又は2種以上の材料で形成でき、単層又は複層の何れであってもよい。好ましいベースフィルムには、単層又は複層のオレフィン系樹脂フィルムなどが挙げられる。
前記オレフィン系樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン(低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン系ポリエチレン、高密度ポリエチレンなど)、エチレン共重合体(例えば、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体、アイオノマーなど)などのポリエチレン系樹脂;ポリプロピレン、ポリプロピレン変性樹脂等のポリプロピレン系樹脂;及びこれらの混合物からなるフィルムが挙げられる。特に本発明では、単層又は複層のポリエチレン系樹脂(中でも特に好ましくはポリエチレン)フィルムが好ましく用いられる。
前記ベースフィルム2のうち印刷層3側の表面には、印刷性を向上させるため、コロナ放電処理、プラズマ処理などの慣用の表面処理を施してもよい。なお、本発明においては、電子線照射が施された表面の印刷適性は向上されている。また、ベースフィルム2には、必要に応じて、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、耐ブロッキング剤などの各種添加剤を添加してもよい。
ベースフィルム2の厚みは、30〜150μmである。ベースフィルム2の厚みはラベルの種類に応じて適宜選択でき、例えば、シュリンクラベルでは40〜100μm程度、ストレッチラベルでは60〜120μm程度が好ましい。フィルム2の厚みが150μmより厚いときは、電子線照射による十分な架橋密度が得られにくく、30μmより薄いときは、架橋反応が進行しすぎる傾向にあり、フィルムの変色、ガスが発生し、気泡が生じる場合がある。
印刷層3は、前記ベースフィルム2の少なくとも一方の面に、グラビア印刷等の慣用の印刷法により所望の画像、文字を印刷することにより形成できる。なお、ベースフィルム2の電子線照射が施された側の面は印刷インキの密着性が良好である。
本発明のプラスチックラベルは、ベースフィルム2及び印刷層3以外に他の樹脂層を設けてもよい。
本発明のプラスチックラベルの特徴は、ベースフィルムの少なくとも一方の表面が電圧50〜500kV、線量5〜50kGyの条件で電子線が照射されている点にある。電子線の照射によりベースフィルムを構成するポリマーの架橋反応が進行するが、上記条件下では、フィルム表面から内部に向かって架橋密度が漸次減少しているベースフィルムが得られる。本発明におけるベースフィルムには、ベースフィルムの厚み方向(深さ方向)に向かって架橋度に応じた密度勾配が形成されている。電子線照射により形成される架橋密度は、電子線照射後のフィルムの厚み方向の断面の電子顕微鏡写真により、又はゲル分率(JIS K 6769に準拠)により確認することができる。
このようなベースフィルムからなるラベルは、表面の架橋密度が高いため、ブロッキングが生じにくく、腰が強く、内部の架橋密度が表面より低いため柔軟性を発揮できる。電圧が50kV未満では、電子線が到達する距離が短すぎるためフィルムの改質が不十分となりやすく、500kV以上では、電子線がフィルム全体に均一に照射されて上記のような密度勾配を形成しにくくなる。また、線量が5kGy未満では、ポリマーの架橋反応が十分に進行しないため表面の架橋密度が低くなりやすく、50kGyを超えるとフィルム全体の架橋密度が高すぎるため硬くなり柔軟性が低下しやすい。電子線照射は、ベースフィルムの片面のみであってもよく、両面に行ってもよい。好ましくは電圧80〜400kV、線量10〜30kGyの条件でフィルムの両表面に照射する。
図1において、ベースフィルム2は、矢印方向から電子線が照射されているため、フィルム表面から内部に向かって架橋密度が漸次減少している。すなわち、ベースフィルムの厚み方向(深さ方向)に向かって架橋度に応じた密度勾配が形成されている。より詳細には、図1に示されるベースフィルム2においては、矢印方向からの電子線照射により、領域2aが最も高密度化し、領域2bがやや低い密度となり、領域2cが最も低い密度となっている。ベースフィルム2の密度勾配は、電子線の照射条件(電圧、線量、照射方向等)によって調整できる。
電子線照射後の架橋密度は、例えばゲル分率で表すことができる。ゲル分率は、JIS K 6769に準拠して測定される。本発明におけるゲル分率は、具体的には、電子線照射後のベースフィルムから採取した乾燥重量W1(g)のサンプルを大過剰の有機溶媒中に振盪溶解させ、濾別した不溶解分の乾燥重量をW2(g)としたときに、下記式により算出される。前記有機溶媒は、電子線照射により架橋した部分がほぼ不溶となるように、ベースフィルムを構成する樹脂に応じて適宜選択できる。例えば、ベースフィルムがポリエチレン系樹脂フィルム等である場合にはキシレン溶媒が用いられる。なお、ベースフィルムのサンプリングは、フィルム厚み方向に均一となるように行う必要がある。
ゲル分率(重量%)=(W2/W1)×100
ゲル分率(重量%)=(W2/W1)×100
ベースフィルム2のゲル分率は、例えば10〜65%、好ましくは30〜50%程度である。前記ゲル分率が10%未満では、腰が無く加工が困難となる場合があり、65%を超える場合は、柔軟性に劣る傾向にある。ベースフィルムのゲル分率は、当該フィルムを構成するポリマーの種類、フィルムの厚み、電子線の照射条件(電圧、線量、照射面等)などにより調整できる。
また、本発明のプラスチックラベルは、上記のように、ベースフィルム成形後にフィルム特性を修飾することができる点で有利である。すなわち、単層又は複層からなるベースフィルム2に対し、フィルム成形後に外層と内側の層に密度勾配を付与することができる。具体的には、単層からなるベースフィルム2は、両表面を電子線照射されることにより、低密度ポリマーからなる芯層と、該芯層の両側に積層された高密度ポリマーからなる外層とで構成された疑似3層構造を形成することができる。
上記構成を有するプラスチックラベル1は、電子線が照射された表面が高密度化しているため、べたつきを抑制でき、腰が強く、取扱性が向上し、内側は表面より低密度であるため柔軟性に優れている。
プラスチックラベルがストレッチラベルである場合には、上記構成を有するため、特に、伸縮特性及び耐擦過性に優れる点で有利である。前記ストレッチラベルは、例えば、少なくとも一方の面に印刷が施されたベースフィルムが用いられており、該ベースフィルムは自己伸縮性を有している。前記ベースフィルムは、樹脂組成物をTダイや環状ダイから溶融押出しし、冷却ロールにより冷却して得られたフィルムに、上記条件下で電子線照射を施し、無延伸あるいは必要に応じて延伸処理を施すことにより製造できる。このベースフィルムの少なくとも一方の面に、グラビア印刷等により印刷層を形成することによりストレッチラベルを製造できる。
印刷を施した後は、通常、所望の幅の長尺帯状に切断し、印刷面を内側にしてラベルを筒状に丸め、両端辺を接着剤、溶剤、熱融着等で接着して、必要に応じて所望の長さに切断することにより、筒状のストレッチラベルとすることができる。このようにして得られた筒状のストレッチラベルを自動ラベル装着装置に供給し、必要な長さに切断した後、該装置の拡径アームによってラベルを拡径して容器等に外嵌し、次いで外力を解除することにより縮径させて弾性収縮力により容器等に密着装着して使用される。
上記構成を有するストレッチラベルによれば、フィルムの内部が低密度であるため、伸縮特性に優れる。このため、良好な復元性を発揮して、高い密着性で容器等に装着することができる。一方、フィルム表面は電子線照射により高密度化されているため、筒状のストレッチラベルを確実に切断することができ、しかも耐擦過性に優れ、表面に傷がつきにくく、高品質のラベルを効率よく生産することができる。
また、プラスチックラベルがシュリンクラベルである場合には、上記構成を有するため、特に、熱収縮性及びカット適性に優れ、自然収縮を防止でき、成形加工性が改善される点で有利である。前記シュリンクラベルは、例えば、その少なくとも一方の面に印刷が施されたベースフィルムが用いられており、該ベースフィルムは熱収縮性を有している。前記ベースフィルムは、樹脂組成物をTダイや環状ダイから溶融押出しし、冷却ロールにより冷却して得られたフィルムに、上記条件下で電子線照射を施し、さらに延伸処理を施すことにより製造できる。このベースフィルムの少なくとも一方の面に、グラビア印刷等により印刷層を形成することによりシュリンクラベルを製造できる。
印刷を施した後は、通常、所望の幅の長尺帯状に切断し、印刷面を内側にしてラベルをフォーマーで筒状に丸め、両端辺を接着剤、溶剤、熱融着等で接着して、必要に応じて所望の長さに切断することにより、筒状のシュリンクラベルとすることができる。このようにして得られた筒状のシュリンクラベルを、自動ラベル装着装置に供給し、必要な長さに切断した後容器等に外嵌し、所定温度で加熱することにより収縮させて容器等に密着装着して使用される。
上記構成を有するシュリンクラベルによれば、フィルムの内部が低密度であるため、優れた熱収縮性を発揮でき、容器等に対して高い密着性で装着することができる。一方、フィルム表面は電子線照射により高密度化されているため、筒状のシュリンクラベルを確実に切断することができ、しかも自然収縮を防止でき、筒状の形成したシュリンクラベルが容器に外嵌できなくなる等の不具合を回避でき、取扱性が向上する。また、表面が高密度化したフィルムは適度な剛性を有するため、成形加工性が改善され、特にフィルムの延伸加工を容易に行うことができる。
プラスチックラベルがストレッチシュリンクラベルである場合には、上述のストレッチラベル及びシュリンクラベルの両者の利点を併有することができる。以下に、本発明のプラスチックラベルとして、ストレッチシュリンクラベルを例に挙げて詳細に説明する。
図2は、本発明のプラスチックラベルの他の例を示す概略断面図である。このラベル1′は、ベースフィルム2′の一方の面に設けられた印刷層3′とで構成されており、前記ベースフィルム2′は外層5/芯層4/外層5の3層構造を有している。また、ラベル1の両面に電子線が照射されている。このラベル1′はストレッチシュリンクラベルに該当する。
ベースフィルム2′を構成する芯層4と外層5,5には、例えば、前記ベースフィルム2として例示のフィルムを用いることができ、なかでも、ベースフィルム2′(芯層4と外層5,5)として、オレフィン系樹脂フィルムが好ましく用いられる。オレフィン系樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン(低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン系ポリエチレン、高密度ポリエチレンなど)、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合樹脂などのポリオレフィン;エチレン共重合体(例えば、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体、アイオノマーなど);ポリプロピレン変性樹脂等;及びこれらの混合物からなるフィルムが挙げられる。好ましいベースフィルム2′は、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)で形成されている。
LLDPEはエチレンと少量のα−オレフィンとの共重合体であり、前記α−オレフィンとして、例えば、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどの炭素数4〜8程度のα−オレフィンが使用される。LLDPEには、チグラー触媒を用いて得られるポリマー、メタロセン触媒を用いて得られるポリマーなどがあり、ベースフィルム2′には、何れの方法で得られるものも使用できるが、メタロセン触媒を用いて得られるポリマー(メタロセンLLDPE)がより好ましい。
前記メタロセン触媒は、通常、メタロセン系遷移金属化合物(チタン、ジルコニウム又はハフニウムと、シクロペンタジエニル、インデニル、テトラヒドロインデニル、フルオニルなどの配位子とからなる金属錯体)と、有機アルミニウム化合物(例えば、トリエチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウム、メチルアルモキサンなどの鎖状又は環状アルモキサンなど)又はホウ素化合物とで構成される。この触媒は、シリカゲル、ゼオライト、ケイソウ土などの担体に担持して使用してもよい。
特に好ましいメタロセンLLDPEには、メタロセン触媒のなかでも活性点が均一なシングルサイト系メタロセン触媒を用いて得られるLLDPEが含まれる。このようなポリエチレンは、例えば、特開平9−297539号公報に記載の方法により製造できる。
なかでも、芯層4を構成する樹脂としてはポリエチレン等が好ましく、また、エチレン−ビニルアルコール(EVOH)などのバリア性を有する樹脂を用いることもできる。外層5を構成する樹脂としてはポリエチレンが好ましく用いられる。ポリエチレンの密度は、熱収縮性、復元性、ブロッキング性等を考慮して適宜選択されるが、一般に芯層4及び外層5がいずれもポリエチレンで構成される場合には、芯層4より外層5のポリエチレンの密度が高くなるように組み合わせて用いられることが多い。メタロセンLLDPE及びLLDPEは特に好ましく用いられる。
芯層4の厚みは、例えば20〜120μm程度、好ましくは30〜90μm程度である。また、外層5,5の厚みは、それぞれ、例えば2〜20μm程度、好ましくは5〜15μm程度である。ベースフィルム2′全体の厚みは、30〜150μmであり、好ましくは50〜100μm程度である。また、芯層4の厚みは、例えばベースフィルム2′全体の厚みの40〜95%であり、好ましくは50〜90%程度である。芯層4の厚みが40%未満であると、延伸処理時にフィルムが破断しやすく、95%を超えるとブロッキングが生じやすくなる。
前記外層5,5のうち印刷層3′側の表面には、印刷性を向上させるため、コロナ放電処理、プラズマ処理などの慣用の表面処理を施してもよい。また、芯層4及び外層5,5には、必要に応じて、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、耐ブロッキング剤などの各種添加剤を添加してもよい。
なお、前記芯層4及び外層5,5はそれぞれ複数の層で構成することもできる。また、芯層4と外層5,5との間に、剛性、熱収縮性、復元性等を損なわない範囲で他の樹脂層を設けてもよい。
ベースフィルム2′は、積層フィルムを製造する際に用いられる慣用の方法、例えば、共押出法などにより製造できる。例えば、図2に示されるベースフィルム2′は、芯層4を形成する樹脂を含む樹脂組成物と、外層5,5を形成する樹脂を含む樹脂組成物とを、Tダイを備え、合流方式がフィードブロック2種3層型の押出機を用いて溶融押出しし、冷却ロールにより冷却した後、フィルムの両表面に電子線を照射し、延伸処理(1軸延伸又は2軸延伸)することにより得ることができる。なお、Tダイに代えて環状ダイを用いることもできる。
電子線照射は、通常、延伸処理の前工程に、慣用の電子線照射装置を用いて、フィルムの少なくとも一方の表面に、電圧50〜500kV、線量5〜50kGyの条件で行われる。ストレッチシュリンクラベルに用いるベースフィルムは、好ましくは、電圧80〜200kV、線量10〜30kGyの条件で両表面に電子線照射が施されている。図2のベースフィルム2′は、両表面に電子線照射が施されているため、低密度の芯層4と、その両側に高密度の外層5,5が設けられた構成を有している。
ベースフィルム2′のゲル分率は、上述の方法により算出することができ、例えば10〜65%、好ましくは30〜50%程度である。前記ゲル分率が65%を越える場合は、柔軟性に劣る傾向にあり、10%未満では、腰が無く加工が困難となる場合がある。
延伸は、テンター方式、チューブ方式の何れの方式で行うこともできる。延伸処理は、通常60〜90℃、好ましくは70〜85℃程度の温度で、幅方向(横方向;TD方向)に2.5〜6.0倍、好ましくは3.0〜5.0倍程度延伸することにより行われる。延伸は一軸延伸が好ましいが、必要に応じて、長さ方向(縦方向;MD方向)に延伸処理を施してもよい。
こうして得られるベースフィルム2′は、幅方向(延伸処理を施した方向)に熱収縮性を示すとともに、自己伸縮性をも有する。
こうして得られるベースフィルム2′は、幅方向(延伸処理を施した方向)に熱収縮性を示すとともに、自己伸縮性をも有する。
上記のようなラベル1′(ストレッチシュリンクラベル)は、ベースフィルム2′の芯層4が低密度に形成されているため、延展追随性が付与され、延伸処理などの成形加工性が容易となるだけでなく、収縮後にも弾性(復元性)が保持され、しかも熱収縮性を著しく向上しうる。
例えば、前記ベースフィルム2′を100℃の温水中に10秒間浸漬した後の一方向X(延伸処理を施した方向;前記の場合は幅方向)における熱収縮率(以下、「熱収縮率A」という場合がある)は、例えば25%以上(25〜80%程度)となる。本発明によれば、例えば従来品の1.2倍以上、好ましくは2倍程度の収縮率を達成することが可能である。
また、ベースフィルム2′を前記方向Xに1.25倍伸長させた状態で3秒間保持した後の復元率(以下、「復元率A」という場合がある)は、例えば8.0%以下(0〜8.0%)であり、前記ベースフィルム2′を100℃の温水中に10秒間浸漬した後、前記方向Xに1.25倍伸長させた状態で3秒間保持した後の復元率(以下、「復元率B」という場合がある)は、例えば10.0%以下(0〜10.0%)である。このため、例えば湾曲面を有する容器にも簡易にしかも密着性よく装着できるとともに、開栓後に容器が微妙に変形しても、ラベルの装着位置がずれたりしない。
前記熱収縮率Aとは、ベースフィルム2′を100℃の温水中に10秒間浸漬した後の一方向Xにおける収縮率を言い、下記式により求められる。
熱収縮率A(%)=[{(方向Xの元の長さ)−(方向Xの浸漬後の長さ)} /(方向Xの元の長さ)]×100
熱収縮率A(%)=[{(方向Xの元の長さ)−(方向Xの浸漬後の長さ)} /(方向Xの元の長さ)]×100
また、前記復元率Aとは、ベースフィルム2′を一方向Xに元の長さの1.25倍に伸長させた状態で3秒間保持した後、引張り力を解除した場合に復元する割合を言い、下記式により求められる。
復元率A(%)=[{(方向Xの引張り力解除後の長さ)−(方向Xの元の長さ)} /(方向Xの元の長さ)]×100
復元率A(%)=[{(方向Xの引張り力解除後の長さ)−(方向Xの元の長さ)} /(方向Xの元の長さ)]×100
さらに、前記復元率Bとは、ベースフィルム2′を100℃の温水中に10秒間浸漬した後、一方向Xに元の長さの1.25倍に伸長させた状態で3秒間保持した後、引張り力を解除した場合に復元する割合を言い、下記式により求められる。
復元率B(%)=[{(方向Xの引張り力解除後の長さ)−(方向Xの浸漬後の長さ )}/(方向Xの浸漬後の長さ)]×100
復元率B(%)=[{(方向Xの引張り力解除後の長さ)−(方向Xの浸漬後の長さ )}/(方向Xの浸漬後の長さ)]×100
熱収縮率Aの値が大きいほど熱収縮性が高いことを意味し、復元率A及びBの値が小さいほど復元性に優れていることを意味する。前記熱収縮率A、復元率A及び復元率Bは、芯層4や外層5,5を構成する樹脂の種類、延伸倍率、温度、電子線の照射条件等の延伸条件などを適宜選択することにより調整できる。本発明では、前記条件下の電子線照射により熱収縮率を著しく改善でき、例えば、電子線照射により前記熱収縮率Aを照射前に対して1.2〜2倍程度にすることができる。
また、本発明では、電子線照射面(少なくとも一方の外層5,5)が高密度化されているため、延展追随性に優れ、延伸処理時の破断を回避できる。しかも、ブロッキングを防止できると共に、耐擦過性が高く、ラベル表面に傷が付きにくいため、取扱性に優れている。
さらに、ベースフィルム2′のF10値[引張試験においてフィルム試験片が10%伸びたときの引張強さ(単位MPa);試験条件JIS K 7113に準拠、試験片の大きさ200mm×15mm、標線間距離100mm、テストスピード50mm/分、温度23℃、50%RH]は、一軸延伸フィルムの場合、主延伸方向において、通常0.1〜100MPaであり、二軸延伸フィルムの場合のF10値は、幅方向、長さ方向とも、例えば0.1〜50MPa、好ましくは2〜30MPa程度である。値が小さすぎると、腰が無く加工が困難になりやすく、逆に大きすぎると、衝撃により破れやすくなり、容器等への貼着作業に支障を来しやすい。
また、ベースフィルム2′は、優れた自然収縮防止性を有しており、具体的には、30℃で30日間放置したときに、主延伸方向(容器の周方向に対応する方向)における収縮率(自然収縮率)は、2%以下(好ましくは1.8%以下)である。なお、通常、ベースフィルム2′の自然収縮率は2%以下であれば実用上問題はなく、3%を超すと実用上の使用が困難であると言われている。
印刷層3′は、外層5,5の少なくとも一方の表面に前記印刷層3と同様の方法で形成できる。なお、外層5,5の表面は、いずれも電子線照射が施されているため、印刷インキの密着性が良好である。
本発明のプラスチックラベルの被装着物としては、例えば、PETボトルなどのプラスチック製容器、ガラス製の瓶状容器等の容器などが挙げられる。
プラスチックラベルを容器(被装着物)に装着する方法としては、公知乃至慣用の方法を適用できる。図3は、図2のプラスチックラベルを被装着物に装着する際の状態を示す斜視図である。図3に示されるように、プラスチックラベルが前記ベースフィルム2′からなるストレッチシュリンクラベルである場合には、通常、所望の幅の長尺帯状に切断し、印刷面を内側にして、ベースフィルム2′のうち前記方向Xが周方向となり、ベースフィルム2′の前記方向Xと直交する方向Yが長さ方向となるように、終端部を重ね合わせて溶剤や接着剤、熱などにより接着した後、必要に応じて所望の長さに切断して、筒状のストレッチシュリンクラベルを形成する。
筒状に形成したストレッチシュリンクラベルを自動ラベル装着装置に供給し、必要な長さに切断する。本発明では、このように筒状に形成したストレッチシュリンクラベルを良好に切断することができる。一般に、架橋度が高いフィルムは切断しにくく、カッターの刃が摩耗するなどの問題が生じやすいが、本発明ではラベル表面のみを高度に架橋し、内側(内層)は柔軟性を保持しているためこのような問題を回避できる。
筒状のラベルを必要な長さに切断した後、自動ラベル装着装置の拡径アームによってラベルを径大となるように伸張させ、通常内容物を充填した容器6であって、その胴部がラベルの周囲よりも僅かに大きい容器に外嵌した後、ラベル装着装置の拡径アームを抜き取り、次いで、所定温度(例えば、80〜200℃程度)の熱風や、スチーム、赤外線等の輻射熱で加熱することにより、該ストレッチシュリンクラベルを容器に装着できる。
このようなストレッチシュリンクラベルによれば、被装着物に外嵌した際には熱収縮するので、容器の肩部の形状にも適合して密着することができる。また、このラベルは自己収縮性を有するので、被装着物が僅かに変形してもラベル自身が縮径し、装着位置はほとんどずれることがない。
本発明のプラスチックラベルを容器に装着する方法は、上記シュリンクラベルやストレッチラベルのように筒状のラベルを容器に外嵌して装着する方法に限定されず、タックラベルや感熱接着ラベル等の小片状のラベルを容器表面の一部に貼着する方法や、二軸延伸フィルム等からなるラベルで容器全体を覆うように包装(オーバーラップ)する方法であってもよい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。得られたベースフィルムのゲル分率は、下記の方法により測定した。
(ゲル分率)
JIS K 6769に準拠してベースフィルムのゲル分率を測定した。すなわち、ベースフィルム(電子線照射後のポリマー)から厚み方向に均一に採取した乾燥重量W1(g)のサンプルを大過剰のキシレン溶媒中に振盪溶解させ、濾別した不溶解分の乾燥重量をW2(g)として、下記式により算出した。
ゲル分率(重量%)=(W2/W1)×100
(ゲル分率)
JIS K 6769に準拠してベースフィルムのゲル分率を測定した。すなわち、ベースフィルム(電子線照射後のポリマー)から厚み方向に均一に採取した乾燥重量W1(g)のサンプルを大過剰のキシレン溶媒中に振盪溶解させ、濾別した不溶解分の乾燥重量をW2(g)として、下記式により算出した。
ゲル分率(重量%)=(W2/W1)×100
実施例1
メタロセンLLDPE(商品名「ユメリット1540F」、宇部興産(株)製;密度0.914g/cm3)(a1)と、メタロセンLLDPE(商品名「エボリューSP2040」、三井化学(株)製;密度0.918g/cm3)(b1)とを、合流方式がフィードブロック2種3層型の押出機を用い、層構成が(b1)/(a1)/(b1)となり且つ芯層(a1)の厚みが全体の厚みの67%となるように[(b1):(a1):(b1)=1:4:1(厚み比率)]、Tダイから温度190℃で共押出して積層体を形成した。得られた積層体の両面から、線量20kGy、電圧130kVの条件で電子線を照射し、次いで、約85℃で幅方向(TD方向)に4倍テンター延伸し、その後緊張状態で75℃の熱処理ゾーンで固定し、テンター外部に出して冷却し、コアに巻き取り、ベースフィルムを製膜した(厚み60μm)。ベースフィルムのゲル分率は35%であった。また、ベースフィルムの厚み方向の断面の電子顕微鏡写真により、該ベースフィルムの表面から内部に向かって密度勾配が形成されていることを確認した。
得られたベースフィルムの一方の表面に8色からなるデザインのグラビア印刷を施して印刷層を形成することにより、プラスチックラベル(ストレッチシュリンクラベル)を得た。
メタロセンLLDPE(商品名「ユメリット1540F」、宇部興産(株)製;密度0.914g/cm3)(a1)と、メタロセンLLDPE(商品名「エボリューSP2040」、三井化学(株)製;密度0.918g/cm3)(b1)とを、合流方式がフィードブロック2種3層型の押出機を用い、層構成が(b1)/(a1)/(b1)となり且つ芯層(a1)の厚みが全体の厚みの67%となるように[(b1):(a1):(b1)=1:4:1(厚み比率)]、Tダイから温度190℃で共押出して積層体を形成した。得られた積層体の両面から、線量20kGy、電圧130kVの条件で電子線を照射し、次いで、約85℃で幅方向(TD方向)に4倍テンター延伸し、その後緊張状態で75℃の熱処理ゾーンで固定し、テンター外部に出して冷却し、コアに巻き取り、ベースフィルムを製膜した(厚み60μm)。ベースフィルムのゲル分率は35%であった。また、ベースフィルムの厚み方向の断面の電子顕微鏡写真により、該ベースフィルムの表面から内部に向かって密度勾配が形成されていることを確認した。
得られたベースフィルムの一方の表面に8色からなるデザインのグラビア印刷を施して印刷層を形成することにより、プラスチックラベル(ストレッチシュリンクラベル)を得た。
実施例2
実施例1において、線量20kGy、電圧300kVの電子線を、積層体の片面に照射した点以外は実施例1と同様の操作によりプラスチックラベルを得た。なお、ベースフィルムのゲル分率は40%であった。また、ベースフィルムの厚み方向の断面の電子顕微鏡写真により、該ベースフィルムの表面から内部に向かって密度勾配が形成されていることを確認した。
実施例1において、線量20kGy、電圧300kVの電子線を、積層体の片面に照射した点以外は実施例1と同様の操作によりプラスチックラベルを得た。なお、ベースフィルムのゲル分率は40%であった。また、ベースフィルムの厚み方向の断面の電子顕微鏡写真により、該ベースフィルムの表面から内部に向かって密度勾配が形成されていることを確認した。
比較例1
実施例1において、電子線を照射しなかった点以外は実施例1と同様の操作を行ってプラスチックラベルを得た。なお、ベースフィルムのゲル分率は0%であった。また、ベースフィルムの厚み方向の断面の電子顕微鏡写真により、該ベースフィルムの表面及び内部が均一の密度で形成されていることを確認した。
実施例1において、電子線を照射しなかった点以外は実施例1と同様の操作を行ってプラスチックラベルを得た。なお、ベースフィルムのゲル分率は0%であった。また、ベースフィルムの厚み方向の断面の電子顕微鏡写真により、該ベースフィルムの表面及び内部が均一の密度で形成されていることを確認した。
比較例2
実施例1において、線量20kGy、電圧600kVの電子線を照射した点以外は実施例1と同様の操作により積層体を形成し、電子線を照射した。得られたフィルムは硬く、実施例1と同一条件では延伸処理を行うことができなかった。このフィルムのゲル分率は70%であった。また、ベースフィルムの厚み方向の断面の電子顕微鏡写真により、該ベースフィルムの表面及び内部が高い密度で均一に形成されていることを確認した。
実施例1において、線量20kGy、電圧600kVの電子線を照射した点以外は実施例1と同様の操作により積層体を形成し、電子線を照射した。得られたフィルムは硬く、実施例1と同一条件では延伸処理を行うことができなかった。このフィルムのゲル分率は70%であった。また、ベースフィルムの厚み方向の断面の電子顕微鏡写真により、該ベースフィルムの表面及び内部が高い密度で均一に形成されていることを確認した。
(評価試験)
熱収縮率
実施例及び比較例1において製膜したベースフィルムから10cm×10cm(幅方向(TD方向)の長さ×長さ方向(MD方向)の長さ)の試験片を切り取り、この試験片を100℃の温水中に10秒間浸した後、ベースフィルムのTD方向及びMD方向の長さを測定し、前記式によりTD方向及びMD方向の熱収縮率を求めた。結果を表1に示す。
熱収縮率
実施例及び比較例1において製膜したベースフィルムから10cm×10cm(幅方向(TD方向)の長さ×長さ方向(MD方向)の長さ)の試験片を切り取り、この試験片を100℃の温水中に10秒間浸した後、ベースフィルムのTD方向及びMD方向の長さを測定し、前記式によりTD方向及びMD方向の熱収縮率を求めた。結果を表1に示す。
伸縮特性
実施例及び比較例1において製膜したベースフィルムのF10値[引張試験においてフィルム試験片が10%伸びたときの引張強さ(単位MPa)]を、JIS K 7113に準拠し、試験片の大きさ200mm×15mm、標線間距離100mm、テストスピード50mm/分、温度23℃、50%RHの条件で測定した。結果を表1に示す。
実施例及び比較例1において製膜したベースフィルムのF10値[引張試験においてフィルム試験片が10%伸びたときの引張強さ(単位MPa)]を、JIS K 7113に準拠し、試験片の大きさ200mm×15mm、標線間距離100mm、テストスピード50mm/分、温度23℃、50%RHの条件で測定した。結果を表1に示す。
復元率(瞬間歪)
実施例及び比較例1において製膜したベースフィルムから10cm×1cm(TD方向の長さ×MD方向の長さ)の試験片を切り取り、常温下、この試験片の両端辺をベースフィルムのTD方向に、長さが1.25倍に伸長するように引っ張った状態で3秒間保持した後、引張り力を解除してその長さを測定し、前記式によって復元率を求めた。結果を表1に示す。
実施例及び比較例1において製膜したベースフィルムから10cm×1cm(TD方向の長さ×MD方向の長さ)の試験片を切り取り、常温下、この試験片の両端辺をベースフィルムのTD方向に、長さが1.25倍に伸長するように引っ張った状態で3秒間保持した後、引張り力を解除してその長さを測定し、前記式によって復元率を求めた。結果を表1に示す。
自然収縮率
実施例及び比較例1において製膜したベースフィルムを30℃の雰囲気に30日間保管して、該保管期間における幅方向の収縮率(これを自然収縮率と称する)を測定した。結果を表1に示す。
実施例及び比較例1において製膜したベースフィルムを30℃の雰囲気に30日間保管して、該保管期間における幅方向の収縮率(これを自然収縮率と称する)を測定した。結果を表1に示す。
カット適性
実施例及び比較例1で得られたプラスチックラベルを3枚重ね、カッターを用いて切断する操作を10回繰り返したときに3枚確実に切断できた回数を数えた。結果を表1に示す。
実施例及び比較例1で得られたプラスチックラベルを3枚重ね、カッターを用いて切断する操作を10回繰り返したときに3枚確実に切断できた回数を数えた。結果を表1に示す。
1,1′ プラスチックラベル
2,2a,2b,2c,2′ ベースフィルム
3,3′ 印刷層
4 芯層
5 外層
6 容器
2,2a,2b,2c,2′ ベースフィルム
3,3′ 印刷層
4 芯層
5 外層
6 容器
Claims (2)
- ベースフィルムの少なくとも一方の面に印刷層が設けられたプラスチックラベルであって、前記ベースフィルムが、厚みが30〜150μmであり、少なくとも一方の表面に電圧50〜500kV、線量5〜50kGyの条件で電子線照射が施されているプラスチックラベル。
- ベースフィルムのゲル分率が10〜65%であり、該ベースフィルムの表面から内部に向かって架橋密度が漸次減少している請求項1記載のプラスチックラベル。
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