JP2005223037A - 静電チャック - Google Patents
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Abstract
【課題】 吸着力に優れ、パーティクルの発生を抑制するとことが可能である、セラミックス誘電体層を具備しその上にDLC膜を形成した静電チャックを提供する。
【解決手段】 セラミックス誘電体層を具備し、その上に被吸着物を吸着する静電チャックであって、該セラミックス誘電体層が膜厚3〜40μm のDLC膜により被覆されてなり、かつ、該DLC膜の体積抵抗率の値が該セラミックス誘電体層の体積抵抗率の値の1〜100倍の範囲であることを特徴とする静電チャック。
【選択図】 なし
Description
通常、これらの静電チャックの吸着面は、ピン及びエンボスが形成されており、この突起部分が半導体ウエハと接触している。
また、パーティクルは、ウエハを静電チャックに吸着するだけでも発生する。しかし、特に高温に保持された静電チャックに低温のウエハを吸着させる場合や、低温の静電チャックに対して低温のウエハを吸着させているときに、プラズマからウエハに対して入熱がある場合には、ウエハに吸着力が発生している最中にウエハが熱膨張し、ウエハの裏面と静電チャックの表面が擦れる。このため、パーティクルが発生しやすいことが知られている。
また、静電チャックの吸着面にダイヤモンドライクカーボン(以下に、DLCと略称する。)膜を被覆し、静電チャックを形成して粒子の脱粒を抑制する方法が開示されている(たとえば特許文献1参照)。
更に、DLC膜の体積抵抗率というのは、その膜の製法により著しく異なり、通常は、106〜1014Ω・cmと幅広い値となっている。
その理由は、セラミックス誘電体層の体積抵抗率よりも、DLC膜の体積抵抗率の値が低いと静電吸着力が働かなくなるためであり、また、セラミックス誘電体層の体積抵抗率よりも、DLC膜の体積抵抗率の値が高いと、やはり吸着力の低下が著しいためである。
(1)実施例
(実施例1)
まず、セラミックス誘電体層として、その体積抵抗率が1012Ω・cmである窒化アルミニウムを具備する静電チャック(双極型、φ150mm)のセラミックス誘電体層の表面のラッピング処理を実施した。この際、セラミックス誘電体層の表面の中心線表面粗さは、0.3μmとした。
その後、ラッピング処理を実施した面に、体積抵抗率がセラミックス誘電体層と同じ値の1012Ω・cmのDLC膜をプラズマイオン注入方式で40μmの厚さに被覆形成した。その後、DLC膜表面のラッピング処理を実施し、中心腺表面粗さを、0.3μmとした。このようにして、実施例1の静電チャックを得た。
得られた静電チャックの吸着力及び静電チャックから発生すると考えられるパーティクルの評価は、静電チャックを真空チャンバー中に設置し、□70mmのSiウエハを印加電圧±500Vで吸着させ、バックHe法で吸着力を評価し、その後、ウエハ裏面に付着したパーティクルを電子顕微鏡観察(SEM観察と略記する。)することによって発生したパーティクルを評価した。
セラミックス誘電体層が酸化アルミニウムであり、その体積抵抗率が1013Ω・cmの酸化アルミニウム製溶射静電チャック(双極型、φ150mm)の表面のラッピング処理を実施した。その際、セラミックス誘電体層の表面の中心線表面粗さは、0.3μmとした。
その後、ラッピング処理を実施した面に、体積抵抗率がセラミックス誘電体層の10倍の値の1014Ω・cmのDLC膜をプラズマイオン注入方式で20μmの厚さに被覆形成した。その後、DLC膜表面のラッピング処理を実施し、中心腺表面粗さを、0.3μmとした。このようにして、実施例2の静電チャックを得た。
得られた静電チャックの吸着力及び静電チャックから発生すると考えられるパーティクルの評価は、実施例1と同様に評価した。
体積抵抗率が1010Ω・cmであり20vol.%β−ユークリプタイトと80vol.%のα型炭化珪素からなるセラミックス誘電体層を具備する静電チャック(双極型、φ150mm)のセラミックス誘電体層の表面のラッピング処理を実施した。この際、セラミックス誘電体層の表面の中心腺表面粗さは、0.2μmとした。
その後、ラッピング処理を実施した面に、体積抵抗率がセラミックス誘電体層の100倍の値の1012Ω・cmのDLC膜をプラズマイオン注入方式で20μmの厚さに被覆形成した。その後、DLC膜表面のラッピング処理を実施し、中心腺表面粗さを、0.3μmとした。このようにして、実施例3の静電チャックを得た。
得られた静電チャックの吸着力及び静電チャックから発生すると考えられるパーティクルの評価は、実施例1と同様に評価した。
(比較例1)
表面に形成されたDLC膜の体積抵抗率がセラミックス誘電体層の0.01倍の値の1010Ω・cmであること以外は、実施例1と同様の方法で比較例1の静電チャックを作製し、評価を実施した。
表面にDLC膜が形成されていない以外は、実施例2と同様の方法で比較例2の酸化アルミニウム製溶射静電チャックを作製し、評価を実施した。
表面に形成されたDLC膜の体積抵抗率がセラミックス誘電体層の10000倍の値の1014Ω・cmであること以外は、実施例3と同様の方法で比較例3の静電チャックを作製し、評価を実施した。
以上の評価結果を表1にまとめて示した。
表1の結果より、本発明の実施例は吸着力が大きく、パーティクルの発生を抑制することが可能であることが分かった。
また、本発明の比較例では、吸着力が小さいか(比較例1と3)、パーティクルの発生を抑制できない(比較例2)ことが分かった。
Claims (1)
- セラミックス誘電体層を具備し、その上に被吸着物を吸着する静電チャックであって、該セラミックス誘電体層が膜厚3〜40μm のDLC膜により被覆されてなり、かつ、該DLC膜の体積抵抗率の値が該セラミックス誘電体層の体積抵抗率の値の1〜100倍の範囲であることを特徴とする静電チャック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004027592A JP2005223037A (ja) | 2004-02-04 | 2004-02-04 | 静電チャック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004027592A JP2005223037A (ja) | 2004-02-04 | 2004-02-04 | 静電チャック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005223037A true JP2005223037A (ja) | 2005-08-18 |
Family
ID=34998451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004027592A Pending JP2005223037A (ja) | 2004-02-04 | 2004-02-04 | 静電チャック |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005223037A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009077579A (ja) * | 2007-09-21 | 2009-04-09 | Toshiba Corp | 絶縁物および開閉装置 |
JP2009200393A (ja) * | 2008-02-25 | 2009-09-03 | Nhk Spring Co Ltd | 静電チャック及びその製造方法 |
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2004
- 2004-02-04 JP JP2004027592A patent/JP2005223037A/ja active Pending
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JP2009077579A (ja) * | 2007-09-21 | 2009-04-09 | Toshiba Corp | 絶縁物および開閉装置 |
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