JP2005220613A - 除雪機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 除雪機10は、機体としての伝動ケース11の幅方向中央に駆動源としてのエンジン14を備え、このエンジン14の下方で、かつ伝動ケース11の両側に左右の走行部26,26を備え、これらの走行部26,26の前方で、かつ伝動ケース11の前部に除雪装置15を備える。この除雪機10は、エンジン14の左右側のいずれか一方にバッテリ65を配置するとともに、他方にスタータモータ55および発電機46を配置したものである。
【選択図】 図2
Description
この除雪機は、雪上を良好に走行させるために、除雪機の重量バランスを考慮して構成部品のレイアウトが決められている(例えば、特許文献1参照。)。
図5は従来の基本構成を説明する図である。
除雪機100は、機体101に、シリンダ102を左側に傾斜させた状態でエンジン103を備え、エンジン103の右側にスタータモータ(図示せず)を備え、エンジン103の上方に、マフラー104および燃料タンク105を機体101の前後方向に沿って備える。
このように、エンジン103、スターモータ、マフラー104および燃料タンク105を配置することで、除雪機100の重量バランスを確保する。
特に、小型除雪機においては、重量バランスを確保しようとすると、除雪機の構成部品を配置する空間を確保することが難しく、この観点から改良の余地が残されていた。
ここで、バッテリ、スタータモータおよび発電機の電装品は比較的重量物であるが、これらの電装品のなかで、バッテリは特に重量物である。
そこで、エンジンの左右側の空間のうち、一方側の空間にバッテリを配置し、他方側の空間にスタータモータおよび発電機を配置することで、除雪機の左右方向の重量バランスを好適に確保する。
よって、除雪機の重心位置を低く抑えるために、エンジンを下方に下げて配置する傾向にある。
このため、エンジンの重心位置が、除雪機の幅方向中央から側方にずれてしまい、除雪機の左右方向の重量バランスを確保することが難しい。
バーチカルエンジンは、シリンダが横向きのエンジンである。シリンダを横向きにすることで、シリンダが上方に突出することを防ぐ。シリンダが上方に突出することを防ぐことで、エンジンの重心位置を低く抑えることができる。
これにより、除雪機の重心位置を低く抑えながら、除雪機の幅方向中央にエンジンを配置することが可能になる。
除雪機10は、機体としての伝動ケース11の下部左右側にそれぞれ走行用の電動モータ(図示せず)を取り付け、左右の電動モータに走行装置13を連結するとともに、伝動ケース11の下部に走行装置13を備え、伝動ケース11の上部に駆動源としてのエンジン14を備え、エンジン14で駆動する除雪装置15を伝動ケース11の前部に備え、除雪装置15の後部およびエンジン14をカバー体18で覆い、伝動ケース11の上部から後上方へ左右の操作ハンドル21,22(図2も参照)を延ばし、これら左右の操作ハンドル21,22間に操作盤23を取り付け、作業者が左右の操作ハンドル21,22のグリップ24,25(図2も参照)を握った状態で操作盤23の後から連れ歩く、自力走行式の歩行型作業機である。
すなわち、左右の走行部26,26をエンジン14の下方で、かつ伝動ケース11の両側に備える。さらに、左右の走行部26,26の前方に除雪装置15を備える。
なお、左右の走行部26,26は同じ構成部材なので同一符合を付して、左側の走行部26の説明を省略する。
また、除雪装置15は、オーガ部16、ブロア部17およびシュータ19などで構成したものである。
左右のクローラベルト29,29が回転することで除雪機10が走行する。
この状態で、エンジン14で除雪装置15、すなわちオーガ部16およびブロア部17を駆動して除雪作業をおこなう。
この伝動ケース11の下方左右側にそれぞれ左右側の走行部26,26を設け、伝動ケース11の前部に除雪装置15を設け、伝動ケース11の上部にエンジン14を設け、伝動ケース11の下方左右側から左右の操作ハンドル21,22をそれぞれ後方に延ばす(図2、図4も参照)。
伝動ケース11(図1も参照)の上部中央に収納凹部33を形成し、この収納凹部33の周囲に4個の取付ボス35…(後側の2個のみを図示する)を立設し、伝動ケース11に下カバー部32を取り付け、下カバー部32の中央開口部36から4個の取付ボス35…を突出させる。
これにより、エンジン14を伝動ケース11の幅方向略中央に配置する。
なお、この図においては、理解を容易にするために、クランクシャフト41の下端部41aをエンジン14側から破断し、伝動ケース11側に配置した。
従動プーリ44を発電機46の駆動軸47(図4参照)に取り付け、発電機46を前後の取付ブラケット48,49(図4参照)を介して伝動ケース11の上部に取り付ける。
これにより、発電機46を、エンジン14の左側に配置する。
発電機46で発電した電気を、前記左右の電動モータ(図示せず)に供給することで、左右の電動モータを駆動する。発電機46で、左右の電動モータを駆動する比較的多量の電気を発電する必要があり、発電機46は比較的大型になる。
クランクシャフト41の回転を電磁クラッチ39を介して前記左右の電動モータ(図示せず)に伝え、左右の駆動モータを駆動して、左右の駆動モータで駆動輪27,27(右側のみを図示する)を駆動することにより左右のクローラベルト29,29を回転する。左右のクローラベルト33を回転することで除雪機10を走行させる。
スタータモータ55は、駆動軸にピニオン56を取り付け、このピニオン56にギヤ57(図4参照)を噛み合わせたものである。ギヤ57をクランクシャフト41に取り付ける。
スタータモータ55を駆動することにより、スタータモータ55の駆動力をピニオン56を介してギヤ57に伝え、クランクシャフト41を回転させる。
なお、シュータ首振り駆動部61については図3で詳しく説明する。
これにより、エンジン14の右側(すなわち、エンジン14の左右側の一方)にバッテリ65を配置する。
吸気部51のエアクリーナ52は、内部にフィルタを備え、エアクリーナ52の内部に取り入れた外気をフィルタ(図示せず)を通して浄化し、浄化したエアを気化器53内に導くものである。
吸気部51の気化器53は、エアクリーナ52から導いたエアと、燃料とを混合させて混合ガスとし、この混合ガスをエンジン14の燃料室に導くものである。
ブロア部17のブロアハウジング64の上部左側64aにシュータ19を取り付ける。上部左側64aのうち、シュータ19の前近傍にはシュータ旋回駆動部71を備える。
シュータ旋回駆動部71は、ピニオン71a(図4参照)を備え、このピニオン71aを、シュータ19のフランジ72に形成したギヤ72aに噛み合わせる。
これにより、フランジ72と一体にシュータ19を矢印g方向、矢印h方向に旋回する。
制御部83は、ブロアハウジング64の上部右側64bに横置きに配置したもので、左右の電動モータ(図示せず)、シュータ首振り駆動部61やスタータモータ55などの電装部品を制御するための部材である。
照明部84は、ブロアハウジング64の上部右側64bに取付ブラケット84aを介して制御部83の上方に配置した部材である。
シュータ首振り駆動部61は、除雪装置15を構成するシュータ19のシュータキャップ19a(図2参照)を操作するものである。
すなわち、このシュータ首振り駆動部61は、下カバー部32(図2参照)の底部62にブラケット73を取り付け、ブラケット73に支持軸74を介してギヤ75およびドラム76を取り付け、ギヤ75にピニオン77を噛み合わせ、ピニオン77を軸部材78を介してケース79内のウォームギヤ(図示せず)に連結し、ウォームギヤを駆動する駆動モータ81を備える。
よって、駆動モータ81を正・逆転することで、駆動モータ81の駆動力をウォームギヤ、軸部材78およびピニオン77を介してギヤ75に伝え、ギヤ75を矢印a方向、矢印b方向に回転する。
これにより、ドラム76に連結したケーブル82を、ドラム76に巻き取ることや、ドラム76から巻き戻すことが可能になる。
ケーブル82をドラム76に巻き取ることで、ケーブル82を矢印c方向に引っ張ることが可能になり、ケーブル82をドラムにから巻き戻すことで、ケーブル82を矢印d方向に引き出すことが可能になる。
よって、ケーブル82を矢印c方向に引っ張ることで、図2に示すシュータ19のシュータキャップ19aをばね(図示せず)の付勢力に抗して矢印e方向に下げる。
なお、シュータ首振り駆動部61の構成は、上記構成に限定するものではなく、構成を任意に決めることができる。
すなわち、シュータ首振り駆動部61のケーブル82をシュータ19まで延ばすことを考慮すると、シュータ首振り駆動部61をシュータ19から離れない位置に設けることが好ましい。
そこで、シュータ首振り駆動部61を、図2に示すようにエンジン14の左側で、かつシリンダ42の左側に配置した。
伝動ケース11は平面視で略矩形状の部材で、この電動ケース11の幅方向(左右方向)略中央にエンジン14を備える。
伝動ケース11の幅方向略中央にエンジン14を配置することで、エンジン14の左右側にそれぞれ左右の空間86,87を比較的簡単に確保することが可能になる。
エンジン14は、クランクシャフト41(図2も参照)を縦置きにした形式のバーチカルエンジンである(図2も参照)。
すなわち、除雪機に搭載するエンジンを、クランクシャフトを横置きとする形式のホリゾンタルエンジンとした場合、シリンダが縦向きになり上方に突出するので、エンジンの重心位置が高くなる。
よって、除雪機の重心位置を低く抑えるために、エンジンを下方に下げて配置する傾向にある。
このため、エンジンの重心位置が、除雪機の幅方向中央から側方にずれてしまい、除雪機の左右方向の重量バランスを確保することが難しい。
バーチカルエンジン14は、シリンダ42が横向きのエンジンである。シリンダ42を横向きにすることで、エンジン14の重心位置を低く抑えることができる。
これにより、除雪機10の重心位置を低く抑えながら、除雪機10の幅方向中央にエンジンを配置することが可能になる。
除雪機10の幅方向中央にエンジン14を配置するとともに、エンジン14のシリンダ42を後方に向けることで、エンジン14の左右のバランスを確保する。
具体的には、エンジン14の左側近傍にスタータモータ55を配置し、スタータモータ55の外側に発電機46を配置し、発電機46およびスタータモータ55の後方で、かつシリンダ42の左側にシュータ首振り駆動部61を配置する。
スタータモータ55のピニオン56はギヤ57に噛み合う。ギヤ57は、エンジン14の上端に設けられている。このため、スタータモータ55はエンジン14の上半分に位置する。
このため、従動プーリ44および駆動プーリ43に駆動ベルト45をかけたとき、駆動ベルト45がスタータモータ55に干渉することを防ぐ。
具体的には、エンジン14の右側近傍にバッテリ65を配置し、バッテリ65の後方で、かつシリンダ42の右側に吸気部51(エアクリーナ52および気化器53)を配置する。
これにより、エンジン14の周囲の左右の空間86,87に、スタータモータ55、発電機46、シュータ首振り駆動部61、バッテリ65および吸気部51をバランスよく振り分けて配置する。
そこで、エンジン14の左右側の空間86,87のうち、一方側(右側)の空間87にバッテリ65を配置し、他方側(左側)の空間86にスタータモータ55および発電機46を配置することで、除雪機11の左右方向の重量バランスを好適に確保する。
その他の配置例として、例えば、エンジン14の左側空間86にバッテリ65および吸気部51を配置し、エンジン14の右側空間87にスタータモータ55、発電機46およびシュータ首振り駆動部61を配置しても同様の効果を得る。
エンジン14の左側空間86のうち、後側の空間にはスタータモータ55が設けられていない。このため、エンジン14の左側空間86のうち、後側の空間を比較的大きく確保することができる。
よって、発電機46が、特に大型の場合には、エンジン14の左側空間86のうち、後側の空間に発電機46を備えることで、発電機46を取り付ける空間を容易に確保することができる。
Claims (2)
- 機体の幅方向中央に駆動源としてのエンジンを備え、このエンジンの下方で、かつ機体の両側に左右の走行部を備え、これらの走行部の前方で、かつ機体の前部に除雪装置を備えた除雪機において、
前記エンジンの左右側のいずれか一方にバッテリを配置するとともに、他方にスタータモータおよび発電機を配置したことを特徴とする除雪機。 - 前記エンジンは、クランクシャフトを縦置きにした形式のバーチカルエンジンであることを特徴とする請求項1記載の除雪機。
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