JP2005218046A - 通信機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数のプロセッサを持つ通信機器は、全プロセッサのプログラムを1つの不揮発性格納媒体に格納すると、起動時にプログラムの転送に時間を要し、待受け受信に移行する時間が長くかかる。一方、各プロセッサに対応した不揮発性格納媒体を設けると、部品点数の増加、実装面積の増加、高価格化を招くという問題があった。
【解決手段】 1つの不揮発性格納媒体7と複数のプロセッサに対応する複数の揮発性格納媒体4と、6とを設ける。全てのプログラムを1つの不揮発性格納媒体7に格納する。電源投入時に、通信制御部用プログラムのうち、初期受信動作プログラム100だけを一時格納媒体4へ転送し初期受信動作を先行して開始する。この初期受信動作と並行して残りの通信制御部用プログラム(第1プログラム101)を不揮発性格納媒体7から第1の一時格納媒体4へ転送する。
【選択図】図1
【解決手段】 1つの不揮発性格納媒体7と複数のプロセッサに対応する複数の揮発性格納媒体4と、6とを設ける。全てのプログラムを1つの不揮発性格納媒体7に格納する。電源投入時に、通信制御部用プログラムのうち、初期受信動作プログラム100だけを一時格納媒体4へ転送し初期受信動作を先行して開始する。この初期受信動作と並行して残りの通信制御部用プログラム(第1プログラム101)を不揮発性格納媒体7から第1の一時格納媒体4へ転送する。
【選択図】図1
Description
本発明は、通信機器に関するもので、特にプログラム格納用不揮発性格納媒体と通信制御プログラムの転送に関するものである。
一般に通信機器の内部には、人の操作する速度に対応する程度の遅い速度で処理をすればよい部分と、通信回線を制御するための高速な処理を要する部分とが存在する。この2つは必要とする処理速度にあまりにも大きな差があるため、それぞれ別の(低速および高速の)プロセッサを用いて処理するように製作されることが多い。この2つのプロセッサを制御するためのソフトウェアは、その必要な動作速度で分類すると、まず一つは表示器や各種スイッチ類の制御などいわゆるヒューマンインターフェースを制御するためのアプリケーションプログラム、二つ目は通信回線の信号を処理するための通信制御用プログラムであり、それぞれ前述の低速/高速のプロセッサに対応している。そして最近ではこのようなプログラムは、いわゆるフラッシュメモリなどを用いた不揮発性記憶格納媒体(以下、不揮発性格納媒体という)に記憶される。
仮に、この種のプログラムの全てを1個の不揮発性格納媒体に記憶させると、起動時にはまずアプリケーションプログラムを読み込んで起動した後(この動作は遅いので時間が長い)に、通信制御用プログラムを読み込み起動することとなり、受信状態(通信可能な待機状態)に移行するまでに大変長い時間を必要とする。
仮に、この種のプログラムの全てを1個の不揮発性格納媒体に記憶させると、起動時にはまずアプリケーションプログラムを読み込んで起動した後(この動作は遅いので時間が長い)に、通信制御用プログラムを読み込み起動することとなり、受信状態(通信可能な待機状態)に移行するまでに大変長い時間を必要とする。
そこで、従来の通信機器においては、電源投入時、または初期化指示時に通信制御部の起動時間を高速化するために、アプリケーション(ヒューマンインターフェースや周辺回路)プログラム格納用の不揮発性格納媒体と、通信制御用プログラム格納用の不揮発性格納媒体を別個に独立して持ち、電源投入、または初期化指示と同時に並行してそれぞれ独立にプログラムをロードすることで、起動時間の短縮化を図っている。(例えば、特許文献1参照)
しかし、2個の不揮発性格納媒体を使用した場合、不揮発性格納媒体に関連する回路部品は2倍に増加し、実装面積も余分に必要となり、通信機器を小型化しようとするときの大きな障害となる。また、余分な不揮発性格納媒体部品のコストアップが生じるなどの問題があった。
特開平01−94742、通信制御処理装置((4)第1図)
しかし、2個の不揮発性格納媒体を使用した場合、不揮発性格納媒体に関連する回路部品は2倍に増加し、実装面積も余分に必要となり、通信機器を小型化しようとするときの大きな障害となる。また、余分な不揮発性格納媒体部品のコストアップが生じるなどの問題があった。
従来の通信機器は以上のように、プログラムを1個の不揮発性格納媒体に記憶、格納すれば起動時間が長くなり、又、起動時間を短縮しようとすればアプリケーションプログラムと通信制御用プログラムの両方にそれぞれ別の不揮発性格納媒体を必要とし、その結果、不揮発性格納媒体用の部品の増加、実装面積が余分に必要となり、通信機器の小型化が困難となる。また、余分な不揮発性格納媒体部品のコストアップが生じるなどの問題があった。
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、通信機器において、複数のプログラム群(例えば、アプリケーション制御部用プログラムと通信制御部用プログラム)を1つの不揮発性格納媒体に格納することにより、部品点数削減と実装面積削減とコスト低減を実現するとともに、しかも電源投入時、または初期化指示時の通信制御部の起動時間を短縮可能な通信機器を得ることを目的としている。
この発明に係る通信機器は、アンテナに入出力する高周波信号を処理する高周波回路部と、この高周波回路部を制御する第1のマイクロプロセッサとを有する通信制御部、
ヒューマンインターフェース入出力手段と、このヒューマンインターフェース入出力手段を制御する第2のマイクロプロセッサとを有するアプリケーション制御部、
前記通信制御部を初期受信動作のための前記第1のマイクロプロセッサの初期受信動作プログラムと、前記初期受信動作以外の動作のための前記第1のマイクロプロセッサの第1プログラムと、前記ヒューマンインターフェース入出力手段のための前記第2のマイクロプロセッサの第2プログラムとを格納した1個の不揮発性格納媒体、
前記不揮発性格納媒体から転送された前記初期受信動作プログラムと前記第1プログラムとを一時記憶して前記第1のマイクロプロセッサを動作させる第1の一時格納媒体、
前記不揮発性格納媒体から転送された前記第2プログラムを一時記憶して前記第2のマイクロプロセッサを動作させる第2の一時格納媒体、
電源投入時に、前記不揮発性格納媒体内に格納された前記第2プログラムを前記第2の一時格納媒体へ転送して前記アプリケーション制御部を起動させるとともに、前記初期受信動作プログラムを前記第1の一時格納媒体へ転送し、前記通信制御部が前記初期受信動作を開始した後に、前記第1プログラムを前記第1の一時格納媒体へ転送するプログラム転送前受信手段を備えたものである。
ヒューマンインターフェース入出力手段と、このヒューマンインターフェース入出力手段を制御する第2のマイクロプロセッサとを有するアプリケーション制御部、
前記通信制御部を初期受信動作のための前記第1のマイクロプロセッサの初期受信動作プログラムと、前記初期受信動作以外の動作のための前記第1のマイクロプロセッサの第1プログラムと、前記ヒューマンインターフェース入出力手段のための前記第2のマイクロプロセッサの第2プログラムとを格納した1個の不揮発性格納媒体、
前記不揮発性格納媒体から転送された前記初期受信動作プログラムと前記第1プログラムとを一時記憶して前記第1のマイクロプロセッサを動作させる第1の一時格納媒体、
前記不揮発性格納媒体から転送された前記第2プログラムを一時記憶して前記第2のマイクロプロセッサを動作させる第2の一時格納媒体、
電源投入時に、前記不揮発性格納媒体内に格納された前記第2プログラムを前記第2の一時格納媒体へ転送して前記アプリケーション制御部を起動させるとともに、前記初期受信動作プログラムを前記第1の一時格納媒体へ転送し、前記通信制御部が前記初期受信動作を開始した後に、前記第1プログラムを前記第1の一時格納媒体へ転送するプログラム転送前受信手段を備えたものである。
この発明によれば、複数のプログラム群を1つの不揮発性格納媒体へ格納するように構成したので、不揮発性格納媒体の数量を削減することが可能となり、小型かつ安価な機器ができる。また、電源投入時や機器の初期化指示時に受信動作開始を早く行い、通信可能な待受け状態へ高速に移行するようにしたので1個の不揮発性記憶媒体しか使用していないにもかかわらず、立上がり速度の早い通信機器を得ることができる。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1の通信機器を図について説明する。
図1は本発明の通信機器(ここでは無線通信機器を例として説明する)の全体構成図である。図1において、アンテナ1は無線信号を受信、送信するためのもので高周波回路部2へ接続される。高周波回路部2では、受信された高周波信号を図示しない周波数変換回路で、より低い周波数のベースバンド信号に変換して、通信制御部3へ出力する。また、通信制御部3からの低い周波数の送信ベースバンド信号を図示しない周波数変換回路で高周波信号に変換し、アンテナ1へ出力する。
通信制御部3は、高周波回路部2からのベースバンド受信信号を復調し、データ(例えばデジタル信号やアナログ信号)として、アプリケーション制御部5へ出力する。また、アプリケーション制御部5からの送信用データ(例えばデジタル信号やアナログ信号)を変調し、高周波回路部2へ出力する。通信制御部3は、高周波回路部2の制御も行う。通信制御部用一時格納媒体4(第1の一時格納媒体)は、通信制御部3内に設けた第1のマイクロプロセッサ31用のプログラム(図2で後述説明するが初期受信動作のための初期受信動作プログラムとそれ以外の動作のための第1プログラムとを含む)やデータを格納する媒体であり、例えば揮発性媒体(例えばRAM)などで構成される。
以下、この発明の実施の形態1の通信機器を図について説明する。
図1は本発明の通信機器(ここでは無線通信機器を例として説明する)の全体構成図である。図1において、アンテナ1は無線信号を受信、送信するためのもので高周波回路部2へ接続される。高周波回路部2では、受信された高周波信号を図示しない周波数変換回路で、より低い周波数のベースバンド信号に変換して、通信制御部3へ出力する。また、通信制御部3からの低い周波数の送信ベースバンド信号を図示しない周波数変換回路で高周波信号に変換し、アンテナ1へ出力する。
通信制御部3は、高周波回路部2からのベースバンド受信信号を復調し、データ(例えばデジタル信号やアナログ信号)として、アプリケーション制御部5へ出力する。また、アプリケーション制御部5からの送信用データ(例えばデジタル信号やアナログ信号)を変調し、高周波回路部2へ出力する。通信制御部3は、高周波回路部2の制御も行う。通信制御部用一時格納媒体4(第1の一時格納媒体)は、通信制御部3内に設けた第1のマイクロプロセッサ31用のプログラム(図2で後述説明するが初期受信動作のための初期受信動作プログラムとそれ以外の動作のための第1プログラムとを含む)やデータを格納する媒体であり、例えば揮発性媒体(例えばRAM)などで構成される。
アプリケーション制御部5は、受信データをヒューマンインターフェース系に最適な出力となるように、例えば、音声であればスピーカ8、文字情報や画像情報であれば表示装置10にそれぞれ適するように変換して出力する。また、マイク9からの音声信号、または入力装置11、例えば、テンキーなどからの入力データを送信用データ(例えばデジタル信号)へ変換し通信制御部3へ出力する。
アプリケーション制御部一時格納媒体6(第2の一時格納媒体)は、アプリケーション制御部5内の第2プロセッサ51用のプログラムやデータを格納する格納媒体で、例えばRAMである。
不揮発性格納媒体7は複数のプログラム群、例えば、通信制御部3内の第1のプロセッサ31用の前述した2つのプログラムと、アプリケーション制御部5内の第2プロセッサ51用の第2プログラム、電源OFF時でも保持が必要なデータなどを格納する不揮発性の格納媒体(フラッシュメモリなど)である。
信号線群12は、アプリケーション制御部5と通信制御部3をつないでいる信号線群であり、プログラムやデータやコマンドの転送に使用される。
アプリケーション制御部一時格納媒体6(第2の一時格納媒体)は、アプリケーション制御部5内の第2プロセッサ51用のプログラムやデータを格納する格納媒体で、例えばRAMである。
不揮発性格納媒体7は複数のプログラム群、例えば、通信制御部3内の第1のプロセッサ31用の前述した2つのプログラムと、アプリケーション制御部5内の第2プロセッサ51用の第2プログラム、電源OFF時でも保持が必要なデータなどを格納する不揮発性の格納媒体(フラッシュメモリなど)である。
信号線群12は、アプリケーション制御部5と通信制御部3をつないでいる信号線群であり、プログラムやデータやコマンドの転送に使用される。
図2は、不揮発性格納媒体7と通信制御部一時格納媒体4内のそれぞれのアドレスマップ概略を示すものである。不揮発性格納媒体7内の各領域には、以下のようにプログラムまたは、データが格納される。
領域7a:第2プログラム(アプリケーション制御部用プログラム)
領域7b:初期受信動作用プログラム(初期受信動作に最低限必要なプログラム)
領域7c:第1プログラム(初期受信動作以外の動作に必要な通信用プログラム)
領域7d:その他のデータ
領域7bの初期受信動作用プログラムは、通信制御部3において初期受信動作を開始するのに最低限必要なプログラムであり、具体的には、高周波回路部2の制御を含むOSI参照モデルにおける物理層(Layer-1)、GSMやIMT−2000ではUSIM(Universal Subscriber Identification Module)関連部、回線交換部などのプログラムである。
領域7cの第1プログラムは、領域7bの初期受信動作プログラムを除いた通信制御に必要な残りの全てのプログラムで、初期受信動作には不要なプログラムであり、具体的には、パケット通信用プログラム、デバッグ用プログラムなどである。
通信制御部一時格納媒体4内の領域4a,4bには、起動後に以下のようにプログラム、又はデータが不揮発性格納媒体7から転送されて格納される。
領域4a:初期受信動作プログラム
領域4b:第1プログラム
領域4c:通信制御部用作業エリア(一時データ保持など)
領域7a:第2プログラム(アプリケーション制御部用プログラム)
領域7b:初期受信動作用プログラム(初期受信動作に最低限必要なプログラム)
領域7c:第1プログラム(初期受信動作以外の動作に必要な通信用プログラム)
領域7d:その他のデータ
領域7bの初期受信動作用プログラムは、通信制御部3において初期受信動作を開始するのに最低限必要なプログラムであり、具体的には、高周波回路部2の制御を含むOSI参照モデルにおける物理層(Layer-1)、GSMやIMT−2000ではUSIM(Universal Subscriber Identification Module)関連部、回線交換部などのプログラムである。
領域7cの第1プログラムは、領域7bの初期受信動作プログラムを除いた通信制御に必要な残りの全てのプログラムで、初期受信動作には不要なプログラムであり、具体的には、パケット通信用プログラム、デバッグ用プログラムなどである。
通信制御部一時格納媒体4内の領域4a,4bには、起動後に以下のようにプログラム、又はデータが不揮発性格納媒体7から転送されて格納される。
領域4a:初期受信動作プログラム
領域4b:第1プログラム
領域4c:通信制御部用作業エリア(一時データ保持など)
次に、動作について、図3により説明する。図3は無線通信機器の電源投入、又は初期化指示から、待受け状態までの状態のフローを示すものである。
まず、無線通信機器の電源投入、または初期化指示(S100)の後、不揮発性格納媒体7内に格納されている図示しないスタートアッププログラムが読み込まれて直ちに実行される。このスタートアッププログラムには以下に説明するフローを実行するプログラムが含まれている。
まず、アプリケーション制御部5内の第2プロセッサ51が不揮発性格納媒体7内の領域7aのアプリケーション制御部用プログラム(第2プログラムという)のアプリケーション制御部用一時格納媒体6(第2一時格納媒体)へのロードを開始する(S101)。このロードS101の終了後、アプリケーション制御部5内の第2プロセッサ51が初期化処理を開始する(S103)。
ここで、第2プロセッサ51が、領域7aの第2プログラムを、第2一時格納媒体6へロードする代わりに、上記第2プロセッサ51の内部のメモリへロードして、初期化処理(S103)を実行することも可能である。
一方、通信制御部3は、S100の処理後、初期化処理を行い、アプリケーション制御部5からのプログラムの転送待ち状態となる(S102)。
アプリケーション制御部5の初期化S103の完了後、アプリケーション制御部5が不揮発性格納媒体7内の領域7bにある初期受信動作プログラムを通信制御部一時格納媒体4内の領域4aへ転送を開始する(S104、S105)。転送方法は、プロセッサがある単位で繰り返し転送を行う方法もあるが、プロセッサの負荷が軽減可能なDMA(Direct Memory Access)転送を用いる方が効率的である。この転送を行っている間、アプリケーション制御部5は、表示装置10への出力のための処理などの起動処理を並行して行う(S106)。
まず、無線通信機器の電源投入、または初期化指示(S100)の後、不揮発性格納媒体7内に格納されている図示しないスタートアッププログラムが読み込まれて直ちに実行される。このスタートアッププログラムには以下に説明するフローを実行するプログラムが含まれている。
まず、アプリケーション制御部5内の第2プロセッサ51が不揮発性格納媒体7内の領域7aのアプリケーション制御部用プログラム(第2プログラムという)のアプリケーション制御部用一時格納媒体6(第2一時格納媒体)へのロードを開始する(S101)。このロードS101の終了後、アプリケーション制御部5内の第2プロセッサ51が初期化処理を開始する(S103)。
ここで、第2プロセッサ51が、領域7aの第2プログラムを、第2一時格納媒体6へロードする代わりに、上記第2プロセッサ51の内部のメモリへロードして、初期化処理(S103)を実行することも可能である。
一方、通信制御部3は、S100の処理後、初期化処理を行い、アプリケーション制御部5からのプログラムの転送待ち状態となる(S102)。
アプリケーション制御部5の初期化S103の完了後、アプリケーション制御部5が不揮発性格納媒体7内の領域7bにある初期受信動作プログラムを通信制御部一時格納媒体4内の領域4aへ転送を開始する(S104、S105)。転送方法は、プロセッサがある単位で繰り返し転送を行う方法もあるが、プロセッサの負荷が軽減可能なDMA(Direct Memory Access)転送を用いる方が効率的である。この転送を行っている間、アプリケーション制御部5は、表示装置10への出力のための処理などの起動処理を並行して行う(S106)。
初期受信動作プログラムの転送完了(S107)後、通信制御部3は初期受信開始動作を行う(S108)。具体的には、あらかじめ決められた周波数候補を受信するために高周波回路部2の制御を行い、受信可能な信号レベルをスキャンし、通信スロット同期、通信フレーム同期、共通情報チャンネルの受信、基地局への位置登録などを行う。また、同時に通信制御部3は再び、アプリケーション制御部5からのプログラムの転送待ち状態となる。アプリケーション制御部5は、通信制御部3からの転送可能情報を受けて、不揮発性格納媒体7内の第1プログラム7cを通信制御部一時格納媒体4内の領域4bへ転送を開始する(S109、S110)。この転送中も、アプリケーション制御部5は他の起動処理(S106)、通信制御部3は初期受信開始動作(S108)を引き続き行うことが可能である。このプログラム転送完了と、通信制御部3の初期受信動作完了後、アプリケーション制御部5、通信制御部3ともに、待受け処理を行い(S113、S114)、無線通信機器としては、待受け状態に移行する(S115)。待受け状態に移行後は、通常の着信動作、発呼動作が可能となる。但し、初期受信動作後に、受信可能な信号が検出できなかった場合は、通信制御部3は引き続き、初期受信動作を行う。
上記に説明した動作、即ち、電源投入時に、前記不揮発性格納媒体7内に格納された初期受信動作プログラム100を第1の一時格納媒体4へ転送し、通信制御部3が初期受信動作を開始した後に、第1プログラムを第1の一時格納媒体4へ転送することは前述のとおり図示しないスタートアッププログラムによって実施される。このスタートアッププログラムを含む実行手段をプログラム転送前受信手段という。
上記に説明した動作、即ち、電源投入時に、前記不揮発性格納媒体7内に格納された初期受信動作プログラム100を第1の一時格納媒体4へ転送し、通信制御部3が初期受信動作を開始した後に、第1プログラムを第1の一時格納媒体4へ転送することは前述のとおり図示しないスタートアッププログラムによって実施される。このスタートアッププログラムを含む実行手段をプログラム転送前受信手段という。
図1に示した無線通信機器において、複数のプロセッサが存在する場合に必要となる複数のプログラム群を1つの不揮発性格納媒体7に格納したことにより、各プロセッサに対応した各不揮発性格納媒体を保有する場合に比較して、部品点数が削減可能となり、実装面積削減とコスト低減を実現することが可能となる。また、不揮発性格納媒体7が1つであるため、製造時のプログラム書き込み、または、運用途中のプログラムの書き換え時に、連続的にダウンロードが可能となり、時間の節約が可能である。
また、不揮発性格納媒体7を1つにしたことで、無線通信機器の電源投入時、または初期化指示時には毎回、通信制御部内の第1プロセッサ31用のプログラムを上記不揮発性格納媒体7から転送する必要が生じ、電源投入、または初期化指示から通信可能状態になるまでの時間が長くなる問題が生じる。そこで本発明は、通信制御部へのプログラムの転送を二段階に分けて行う。即ち、第一段階では受信動作に最低限必要な初期受信動作プログラムのみを転送する。このプログラム転送後、通信制御部3は直ちに受信動作を開始し、同時に、第二段階プログラム転送を並行して行うことで、通信可能な状態である待受け状態に早く移行することが可能となる。また、アプリケーション制御部も、プログラムの転送と並行してアプリケーション表示処理などの動作を行うことが可能となり、待受け状態に早く移行することが可能となる。
また、不揮発性格納媒体7を1つにしたことで、無線通信機器の電源投入時、または初期化指示時には毎回、通信制御部内の第1プロセッサ31用のプログラムを上記不揮発性格納媒体7から転送する必要が生じ、電源投入、または初期化指示から通信可能状態になるまでの時間が長くなる問題が生じる。そこで本発明は、通信制御部へのプログラムの転送を二段階に分けて行う。即ち、第一段階では受信動作に最低限必要な初期受信動作プログラムのみを転送する。このプログラム転送後、通信制御部3は直ちに受信動作を開始し、同時に、第二段階プログラム転送を並行して行うことで、通信可能な状態である待受け状態に早く移行することが可能となる。また、アプリケーション制御部も、プログラムの転送と並行してアプリケーション表示処理などの動作を行うことが可能となり、待受け状態に早く移行することが可能となる。
次に、上記の時間短縮例を具体的数値を挙げて説明する。プログラムの転送に用いるアプリケーション制御部5と通信制御部3間の信号線群(図1中の12)の転送速度を1Mbps(1 Mega Bit Per Second)、不揮発性格納媒体7内の初期受信動作プログラムのプログラムサイズを10Mbit、第1プログラムのプログラムサイズを10Mbit、通信制御部3の受信動作時間に5秒かかるとした場合、電源投入、または初期化指示後、2つの通信制御部用プログラムを一度に転送した後、受信動作を開始する場合の受信動作開始までの時間と、本発明のように二段階に分けて転送し、第一段階の転送終了と同時に受信動作を開始する場合の待受け状態までの移行時間は
全転送 :転送(1+2) → 受信動作 → 待受け状態
20秒 10秒 合計 30秒
一方本発明では
:転送-1 → 受信動作+転送-2→ 待受け状態
10秒 10秒 合計 20秒
となり、約33%の時間短縮が可能となる。
なお、上記発明の実施の形態1では、不揮発性格納媒体7内の通信制御部用プログラムを2つに分割して格納し、プログラムの転送も二段階に分けて行っているが、3つ以上に分割して格納し、プログラムの転送も3回以上に分けておこなってもよい。また、無線通信機器について述べたが、有線通信機器についても適用可能である。
全転送 :転送(1+2) → 受信動作 → 待受け状態
20秒 10秒 合計 30秒
一方本発明では
:転送-1 → 受信動作+転送-2→ 待受け状態
10秒 10秒 合計 20秒
となり、約33%の時間短縮が可能となる。
なお、上記発明の実施の形態1では、不揮発性格納媒体7内の通信制御部用プログラムを2つに分割して格納し、プログラムの転送も二段階に分けて行っているが、3つ以上に分割して格納し、プログラムの転送も3回以上に分けておこなってもよい。また、無線通信機器について述べたが、有線通信機器についても適用可能である。
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2の通信機器について説明する。図4はアプリケーション制御部5と通信制御部3をつないでいる信号線群12の詳細解説図である。信号線群12として、例として、双方向の同期シリアルインターフェースを3系統(12a,12b,12c)保有しているものとする。それぞれのシリアルインターフェースは、制御データ、ユーザデータ、音声データなどが同時転送可能な構成になっており、アプリケーション制御部5または、通信制御部3のいずれかのプロセッサからの指示により、例えば、数Mbpsの転送速度でのデータの転送が可能となっている。
以下、この発明の実施の形態2の通信機器について説明する。図4はアプリケーション制御部5と通信制御部3をつないでいる信号線群12の詳細解説図である。信号線群12として、例として、双方向の同期シリアルインターフェースを3系統(12a,12b,12c)保有しているものとする。それぞれのシリアルインターフェースは、制御データ、ユーザデータ、音声データなどが同時転送可能な構成になっており、アプリケーション制御部5または、通信制御部3のいずれかのプロセッサからの指示により、例えば、数Mbpsの転送速度でのデータの転送が可能となっている。
次に、動作について説明する。無線通信機器の電源投入、または初期化指示後、アプリケーション制御部5の不揮発性格納媒体7から通信制御部3の通信制御部一時格納媒体4へプログラムを転送する場合に、実施の形態1で行う二段階転送において、第一段階の転送時には、アプリケーション制御部5と通信制御部3間でのデータのやり取りは非常に少ないため、シリアルインターフェース3系統12a、12b、12c全てを用いて、高速に転送を行う。次に、第二段階の転送時には、通信制御部3は受信動作を開始し、アプリケーション制御部5との通信情報などのやり取りが発生するため、プログラムの転送用にシリアルインターフェース3系統の内1系統、例えば12aのみを割り当て、残りの2系統12b、12cはその他データの転送用に割り当てる。この場合、プログラム転送は1系統のみで行うため、低速転送となるが、通信制御部3の初期受信動作内に転送が完了すればよいため、特に問題は生じない。
次に、効果について説明する。上記の動作の説明のとおり、第一段階のプログラム転送時には、シリアルインターフェース3系統全てを用いるため、1系統での転送に比べ、3倍の速度での転送が可能となり、通信制御部3における初期受信動作開始時間が短縮され、結果的に待受け状態に早く移行することが可能となる。
この効果を、具体的数値を例に挙げて説明する。プログラムの転送に用いるアプリケーション制御部5と通信制御部3間の信号線群(図1中の12)のシリアルインターフェースの各系統の転送速度を1Mbps(1 Mega Bit Per Second)、不揮発性格納媒体内の初期受信動作プログラムのプログラムサイズを10Mbit、第1プログラムのプログラムサイズを10Mbit、通信制御部の受信動作時間に5秒かかるとした場合、上記発明の実施の形態1のように電源投入、または初期化指示後、二段階に分けて行うプログラム転送をシリアルインターフェース1系統のみで行う場合と本発明の実施の形態2のように、第一段階のプログラム転送では3系統を利用して高速化した場合の待受け状態までの移行時間は
1系統のみの場合:
転送-1(1系統) → 受信動作+転送-2(1系統) →待受け状態
10秒 10秒 = 合計20秒
3系統の場合:
転送-1(3系統) → 受信動作+転送-2(1系統) → 待受け状態
3.3秒 10秒 = 合計13.3秒
となり、約33%の時間短縮が可能となる。
なお、実施の形態2では、シリアルインターフェースの系統を3としたが、3系統以外での実現も可能である。また、第一の転送にて、シリアルインターフェースを3系統用いているが、2系統を用いることも可能である。また、第二の転送において、シリアルインターフェースを1系統のみ用いているが、2系統以上用いることにより転送速度を上げることも可能である。即ち、転送の段階ごとに転送速度を必要に応じて切り替えるものである。上記に説明した転送速度の切替は図示しない転送速度切替手段により実行される。
この効果を、具体的数値を例に挙げて説明する。プログラムの転送に用いるアプリケーション制御部5と通信制御部3間の信号線群(図1中の12)のシリアルインターフェースの各系統の転送速度を1Mbps(1 Mega Bit Per Second)、不揮発性格納媒体内の初期受信動作プログラムのプログラムサイズを10Mbit、第1プログラムのプログラムサイズを10Mbit、通信制御部の受信動作時間に5秒かかるとした場合、上記発明の実施の形態1のように電源投入、または初期化指示後、二段階に分けて行うプログラム転送をシリアルインターフェース1系統のみで行う場合と本発明の実施の形態2のように、第一段階のプログラム転送では3系統を利用して高速化した場合の待受け状態までの移行時間は
1系統のみの場合:
転送-1(1系統) → 受信動作+転送-2(1系統) →待受け状態
10秒 10秒 = 合計20秒
3系統の場合:
転送-1(3系統) → 受信動作+転送-2(1系統) → 待受け状態
3.3秒 10秒 = 合計13.3秒
となり、約33%の時間短縮が可能となる。
なお、実施の形態2では、シリアルインターフェースの系統を3としたが、3系統以外での実現も可能である。また、第一の転送にて、シリアルインターフェースを3系統用いているが、2系統を用いることも可能である。また、第二の転送において、シリアルインターフェースを1系統のみ用いているが、2系統以上用いることにより転送速度を上げることも可能である。即ち、転送の段階ごとに転送速度を必要に応じて切り替えるものである。上記に説明した転送速度の切替は図示しない転送速度切替手段により実行される。
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3について説明する。図5は実施の形態1の図1中の不揮発性格納媒体7に格納するプログラムとして、複数の通信方式を有する場合のアドレスマップ概要を示すものである。図5では例として、GSM(Global System for Mobile Communications、汎欧州デジタルセルラーシステム)とIMT-2000(International Mobile Telecommunications 2000、第三世代携帯電話システム)の2つの通信方式の通信制御プログラムを保有している。GSM方式とIMT-2000方式では、送受信周波数や変調方式などが異なるため、通信制御部のプログラムも異なる。不揮発性格納媒体7内の各領域には、以下のようにプログラムまたは、データが格納される。
領域70a:第2プログラム(アプリケーション制御部用プログラム)
領域70b:GSM方式初期受信動作プログラム
領域70c:GSM方式第1プログラム
領域70d:IMT-2000方式初期受信動作プログラム
領域70e:IMT-2000方式第1プログラム
領域70f:その他のデータ(過去の通信履歴情報含む)
領域70bのGSM方式初期受信動作プログラムは、通信制御部3においてGSM信号の初期受信動作に必要な最低限のプログラムである。領域70cのGSM方式第1プログラムは、領域70bのGSM方式初期受信動作プログラムを除いたGSM方式通信制御に必要な全てのプログラムである。また、領域70dのIMT-2000方式初期受信動作プログラムは、通信制御部3においてIMT-2000信号の初期受信動作に必要な最低限のプログラムである。領域70eのIMT-2000方式第1プログラムは、領域70dのIMT-2000方式初期受信動作プログラムを除いたIMT-2000方式通信制御に必要な全てのプログラムである。
また、領域70fの過去の通信履歴とは、例えば、前回の電源断の直前の、即ち、最終の受信状態における通信方式の記録を含むものであり、この通信履歴の記憶は通信履歴記憶手段によって記憶される。
以下、この発明の実施の形態3について説明する。図5は実施の形態1の図1中の不揮発性格納媒体7に格納するプログラムとして、複数の通信方式を有する場合のアドレスマップ概要を示すものである。図5では例として、GSM(Global System for Mobile Communications、汎欧州デジタルセルラーシステム)とIMT-2000(International Mobile Telecommunications 2000、第三世代携帯電話システム)の2つの通信方式の通信制御プログラムを保有している。GSM方式とIMT-2000方式では、送受信周波数や変調方式などが異なるため、通信制御部のプログラムも異なる。不揮発性格納媒体7内の各領域には、以下のようにプログラムまたは、データが格納される。
領域70a:第2プログラム(アプリケーション制御部用プログラム)
領域70b:GSM方式初期受信動作プログラム
領域70c:GSM方式第1プログラム
領域70d:IMT-2000方式初期受信動作プログラム
領域70e:IMT-2000方式第1プログラム
領域70f:その他のデータ(過去の通信履歴情報含む)
領域70bのGSM方式初期受信動作プログラムは、通信制御部3においてGSM信号の初期受信動作に必要な最低限のプログラムである。領域70cのGSM方式第1プログラムは、領域70bのGSM方式初期受信動作プログラムを除いたGSM方式通信制御に必要な全てのプログラムである。また、領域70dのIMT-2000方式初期受信動作プログラムは、通信制御部3においてIMT-2000信号の初期受信動作に必要な最低限のプログラムである。領域70eのIMT-2000方式第1プログラムは、領域70dのIMT-2000方式初期受信動作プログラムを除いたIMT-2000方式通信制御に必要な全てのプログラムである。
また、領域70fの過去の通信履歴とは、例えば、前回の電源断の直前の、即ち、最終の受信状態における通信方式の記録を含むものであり、この通信履歴の記憶は通信履歴記憶手段によって記憶される。
次に、動作について、図6をもとに説明する。図6は無線通信機器の電源投入、または初期化指示から待受け状態までのアプリケーション制御部5の状態フローを示すものである。まず、無線通信機器の電源投入、または初期化指示(S200)後、アプリケーション制御部5内の第2プロセッサ51が不揮発性格納媒体7内の領域70aのアプリケーション制御部用プログラム(第2プログラム)のロードを開始し、初期化などの処理を開始する(S201)。その後、アプリケーション制御部5内のプロセッサは不揮発性格納媒体7内の領域70fのデータの中から過去の通信履歴情報を読み込み、最後に電源を切る直前、または、初期化指示直前に位置登録を行った際の通信方式を判断する(S202)。S202での判断結果が、GSM方式の場合は、以下の順番で不揮発性格納媒体7内のプログラムを通信制御部3へ転送する。
領域70b(GSM方式初期受信動作プログラム)転送(S203)
↓
領域70c(GSM方式第1プログラム)転送(S204)
↓
領域70d(IMT-2000方式初期受信動作プログラム)転送(S205)
↓
領域70e(IMT-2000方式第1プログラム)転送(S206)
プログラム領域70b(GSM方式初期受信動作プログラム)の転送後、通信制御部3はGSM方式の初期受信動作を開始し、残りのプログラム転送は、初期受信動作と並行して行う。
領域70b(GSM方式初期受信動作プログラム)転送(S203)
↓
領域70c(GSM方式第1プログラム)転送(S204)
↓
領域70d(IMT-2000方式初期受信動作プログラム)転送(S205)
↓
領域70e(IMT-2000方式第1プログラム)転送(S206)
プログラム領域70b(GSM方式初期受信動作プログラム)の転送後、通信制御部3はGSM方式の初期受信動作を開始し、残りのプログラム転送は、初期受信動作と並行して行う。
一方、S202での判断結果が、IMT-2000方式の場合は、以下の順番で不揮発性格納媒体7内のプログラムを通信制御部3へ転送する。
領域70d(IMT-2000方式初期受信動作プログラム)転送(S207)
↓
領域70e(IMT-2000方式第1プログラム)転送(S208)
↓
領域70b(GSM方式初期受信動作プログラム)転送(S209)
↓
領域70c(GSM方式第1プログラム)転送(S210)
プログラム領域70d(IMT-2000方式初期受信動作プログラム)の転送後、通信制御部3はIMT-2000方式の初期受信動作を開始し、残りのプログラム転送は、初期受信動作と並行して行う。
記憶された通信方式に基づいて、複数の初期受信動作プログラム中から一時格納媒体4へ転送する初期受信動作プログラムを選択するものを第1のプログラム選択手段という。
転送完了後、アプリケーション制御部5、通信制御部3ともに、待受け処理を行い(S211)、無線通信機器としては、通信可能な待受け状態に移行する(S212)。
領域70d(IMT-2000方式初期受信動作プログラム)転送(S207)
↓
領域70e(IMT-2000方式第1プログラム)転送(S208)
↓
領域70b(GSM方式初期受信動作プログラム)転送(S209)
↓
領域70c(GSM方式第1プログラム)転送(S210)
プログラム領域70d(IMT-2000方式初期受信動作プログラム)の転送後、通信制御部3はIMT-2000方式の初期受信動作を開始し、残りのプログラム転送は、初期受信動作と並行して行う。
記憶された通信方式に基づいて、複数の初期受信動作プログラム中から一時格納媒体4へ転送する初期受信動作プログラムを選択するものを第1のプログラム選択手段という。
転送完了後、アプリケーション制御部5、通信制御部3ともに、待受け処理を行い(S211)、無線通信機器としては、通信可能な待受け状態に移行する(S212)。
次に、効果について説明する。複数の通信方式に対応した通信制御部用のプログラムサイズは大きくなるため、電源投入、または初期化指示後、一度に全てのプログラムを転送すると通信可能状態に移行するまでの時間がかかる。
本実施の形態3では、最後に電源を切る直前、または、初期化指示直前に位置登録を行っていた通信方式情報を不揮発性格納媒体内に保存しておき、再電源投入時、または初期化指示時に、そのデータを読み込み、通信可能エリアとして可能性の高い通信方式のプログラムを優先的に転送することにより、通信可能状態への移行時間を短くすることが可能となる。
なお、実施の形態3では、ある通信方式の、2つに分割しているプログラムを連続して転送し、その後、別の通信方式のプログラムを連続して転送しているが、例えば、GSM方式の初期受信動作プログラムを先行して転送してGSM方式の初期受信動作を行うが、GSM方式で受信可能状態とならなかった場合は、受信動作と同時に行っていたGSM方式の第1プログラムの転送を中断し、IMT-2000方式の初期受信動作プログラムの転送を行い、IMT-2000方式の初期受信動作を行うことで、受信可能状態への移行時間を短くすることも可能である。
本実施の形態3では、最後に電源を切る直前、または、初期化指示直前に位置登録を行っていた通信方式情報を不揮発性格納媒体内に保存しておき、再電源投入時、または初期化指示時に、そのデータを読み込み、通信可能エリアとして可能性の高い通信方式のプログラムを優先的に転送することにより、通信可能状態への移行時間を短くすることが可能となる。
なお、実施の形態3では、ある通信方式の、2つに分割しているプログラムを連続して転送し、その後、別の通信方式のプログラムを連続して転送しているが、例えば、GSM方式の初期受信動作プログラムを先行して転送してGSM方式の初期受信動作を行うが、GSM方式で受信可能状態とならなかった場合は、受信動作と同時に行っていたGSM方式の第1プログラムの転送を中断し、IMT-2000方式の初期受信動作プログラムの転送を行い、IMT-2000方式の初期受信動作を行うことで、受信可能状態への移行時間を短くすることも可能である。
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4について説明する。本発明の実施の形態4は、本発明の実施の形態3において、GPS(Global Positioning System)などを利用した位置測位装置を追加して保有する点が異なる。本実施の形態の通信機器は使用すべき通信方式、又は、使用すべき初期動作プログラムを、前記通信機器の所在位置に基づいてあらかじめ指定した通信方式指定データを所有している。
以下、この発明の実施の形態4について説明する。本発明の実施の形態4は、本発明の実施の形態3において、GPS(Global Positioning System)などを利用した位置測位装置を追加して保有する点が異なる。本実施の形態の通信機器は使用すべき通信方式、又は、使用すべき初期動作プログラムを、前記通信機器の所在位置に基づいてあらかじめ指定した通信方式指定データを所有している。
次に、動作について、図7をもとに説明する。図7は無線通信機器の電源投入、または初期化指示から待受け状態までのアプリケーション制御部5の状態フローを示すものである。まず、無線通信機器の電源投入、または初期化指示(S200)後、アプリケーション制御部5内のプロセッサが不揮発性格納媒体7内の領域70aのアプリケーション制御部用プログラム(第2プログラム)のロードを開始し、初期化などの処理を開始する(S201)。その後、アプリケーション制御部5内に搭載の測位装置(図示しない)により、無線通信機器の現在位置を判断し、その位置情報を元に、前述の通信方式指定データに照らして、現在位置で通信可能な通信方式を識別する(S300)。S300で通信方式を選択した後の動作(S203またはS207以降)は、上記本発明の実施の形態3と同様となる。
測位装置の出力した現在位置情報に基づき、通信方式指定データから、最初に第1の一時格納媒体4へ転送する初期受信動作プログラムを選択する手段を第2のプログラム選択手段という。
以上の説明は、無線通信機器を例として説明したが、この発明は無線通信機器にかぎらず有線通信機器についても適用できる。
測位装置の出力した現在位置情報に基づき、通信方式指定データから、最初に第1の一時格納媒体4へ転送する初期受信動作プログラムを選択する手段を第2のプログラム選択手段という。
以上の説明は、無線通信機器を例として説明したが、この発明は無線通信機器にかぎらず有線通信機器についても適用できる。
次に、効果について説明する。電源投入、または初期化指示後に測位装置により、現在位置を知ることにより、通信可能な通信方式が選択可能となり、通信機器を早く通信可能状態に移行させることが可能となる。
なお、本発明の実施の形態4では、位置測位装置を利用しているが、無線ビーコン信号の有無など、他の手段での通信方式の判断を行うことも可能である。
なお、本発明の実施の形態4では、位置測位装置を利用しているが、無線ビーコン信号の有無など、他の手段での通信方式の判断を行うことも可能である。
この発明の活用例として、小型化が必要であり、複数の通信方式に対応した携帯電話などの端末機器に利用できる。
1 アンテナ、 2 高周波回路部、 3 通信制御部、
4 通信制御部一時格納媒体(第1一時格納媒体)、
4a,4b,4c 通信制御部一時格納媒体4の各領域
5 アプリケーション制御部、
6 アプリケーション制御部一時格納媒体(第2一時格納媒体)、
7 不揮発性格納媒体、
7a,7b,7c,7d 不揮発性格納媒体7内の各領域、
8 スピーカ、 9 マイク、 10 表示装置、
11 入力装置、 12 インターフェース信号線群、
12a,12b,12c シリアルインターフェース各系統、
31 第1マイクロプロセッサ、 51 第2マイクロプロセッサ、
70a,70b,70c,70d,70e,70f 不揮発性格納媒体内の各領域、
100 初期受信動作プログラム、 101 第1プログラム。
4 通信制御部一時格納媒体(第1一時格納媒体)、
4a,4b,4c 通信制御部一時格納媒体4の各領域
5 アプリケーション制御部、
6 アプリケーション制御部一時格納媒体(第2一時格納媒体)、
7 不揮発性格納媒体、
7a,7b,7c,7d 不揮発性格納媒体7内の各領域、
8 スピーカ、 9 マイク、 10 表示装置、
11 入力装置、 12 インターフェース信号線群、
12a,12b,12c シリアルインターフェース各系統、
31 第1マイクロプロセッサ、 51 第2マイクロプロセッサ、
70a,70b,70c,70d,70e,70f 不揮発性格納媒体内の各領域、
100 初期受信動作プログラム、 101 第1プログラム。
Claims (5)
- アンテナに入出力する高周波信号を処理する高周波回路部と、この高周波回路部を制御する第1のマイクロプロセッサとを有する通信制御部、
ヒューマンインターフェース入出力手段と、このヒューマンインターフェース入出力手段を制御する第2のマイクロプロセッサとを有するアプリケーション制御部、
前記通信制御部を初期受信動作のための前記第1のマイクロプロセッサの初期受信動作プログラムと、前記初期受信動作以外の動作のための前記第1のマイクロプロセッサの第1プログラムと、前記ヒューマンインターフェース入出力手段のための前記第2のマイクロプロセッサの第2プログラムとを格納した1個の不揮発性格納媒体、
前記不揮発性格納媒体から転送された前記初期受信動作プログラムと前記第1プログラムとを一時記憶して前記第1のマイクロプロセッサを動作させる第1の一時格納媒体、
電源投入時に、前記不揮発性格納媒体内に格納された前記第2プログラムを前記第2の一時格納媒体へ転送して前記アプリケーション制御部を起動させるとともに、前記初期受信動作プログラムを前記第1の一時格納媒体へ転送し、前記通信制御部が前記初期受信動作を開始した後に、前記第1プログラムを前記第1の一時格納媒体へ転送するプログラム転送前受信手段を備えたことを特徴とする通信機器。 - 前記初期受信動作プログラムを前記不揮発性格納媒体から前記一時格納媒体へ転送する際の転送速度を、前記第1プログラムを転送する転送速度よりも大きくする転送速度切替手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の通信機器。
- 前記不揮発性格納媒体内に格納された前記初期受信動作プログラムは互いに異なる複数の通信方式にそれぞれ対応した複数の初期受信動作プログラムを含むとともに、
電源切断前の最終の通信方式に関する情報を記憶する通信履歴情報記憶手段、
電源投入時に、前記記憶された通信方式に基づいて、前記複数の初期受信動作プログラム中から前記一時格納媒体へ転送する前記初期受信動作プログラムを選択する第1のプログラム選択手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の通信機器。 - 前記不揮発性格納媒体内に格納された前記初期受信動作プログラムは互いに異なる複数の通信方式にそれぞれ対応した複数の初期受信動作プログラムを含むとともに、
使用すべき通信方式、又は、使用すべき初期受信動作プログラムを、前記通信機器の所在位置に基づいてあらかじめ指定した通信方式指定データ、
前記通信機器の現在位置を測定する測位装置、
電源投入時、前記測位装置の出力した現在位置情報に基づき、前記通信方式指定データから、最初に前記第1の一時格納媒体へ転送する前記初期受信動作プログラムを選択する第2のプログラム選択手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の通信機器。 - アンテナに入出力する高周波信号を処理する高周波回路部と、この高周波回路部を制御する第1のマイクロプロセッサとを有する通信制御部、
前記通信制御部を初期受信動作させる前記第1のマイクロプロセッサの初期受信動作プログラムと、前記初期受信動作以外の動作のための第1プログラムとを一時記憶する第1の一時格納媒体、
前記通信制御部との間で信号を授受する回路を制御する1個以上のマイクロプロセッサのための第2のプログラムを一時記憶する第2の一時格納媒体、
前記初期受信動作プログラムと前記第1プログラムと前記第2のプログラムとを格納した1個の不揮発性格納媒体、
電源投入時に、前記不揮発性格納媒体内に格納された前記初期受信動作プログラムを前記第1の一時格納媒体へ転送し、前記通信制御部が前記初期受信動作を開始した後に、前記第1プログラムを前記第1の一時格納媒体へ転送するプログラム転送前受信手段を備えたことを特徴とする通信機器。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004025769A JP2005218046A (ja) | 2004-02-02 | 2004-02-02 | 通信機器 |
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---|---|---|---|
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010140200A1 (ja) * | 2009-06-03 | 2010-12-09 | パナソニック株式会社 | 半導体集積回路およびテレビ |
JP2011113137A (ja) * | 2009-11-24 | 2011-06-09 | Fujitsu Ltd | 通信装置及びブート方法 |
CN103250144A (zh) * | 2010-09-24 | 2013-08-14 | 英特尔公司 | 在计算装置的预启动阶段期间便于无线通信的***和方法 |
JP2016032293A (ja) * | 2014-07-29 | 2016-03-07 | アップル インコーポレイテッド | Ue起床処理を並列化するための装置、システム及び方法 |
-
2004
- 2004-02-02 JP JP2004025769A patent/JP2005218046A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2016032293A (ja) * | 2014-07-29 | 2016-03-07 | アップル インコーポレイテッド | Ue起床処理を並列化するための装置、システム及び方法 |
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