JP2005217159A - 絶縁ゲート型半導体素子及びその製造方法 - Google Patents

絶縁ゲート型半導体素子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 完全絶縁破壊寿命を伸張させることができる絶縁ゲート型半導体素子を提供する。
【解決手段】 チャネル領域側の窒素濃度がゲート電極16側の窒素濃度より高く、ゲート電極16側の窒素濃度が中央部の窒素濃度より高く、且つチャネル領域側及びゲート電極16側の金属濃度がそれぞれ中央部の金属濃度より低いゲート絶縁膜15を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体素子及びその製造方法に係り、特に絶縁ゲート型半導体素子及びその製造方法に関する。
近年、LSIの高性能化・高速化にしたがって、MOS型トランジスタの微細化が進んでいる。これに伴って、MOS型トランジスタのゲート絶縁膜も急速に薄膜化しており、極薄膜のシリコン絶縁膜を均一に且つ高い信頼性で形成する技術が求められている。
MOS型トランジスタにおいて、ゲート電圧が3.0Vを下回るような電圧範囲においては、ソフトブレークダウン(SBD)を起こしてからハードブレークダウン(HBD)に至るまでの寿命は急激に長くなる。したがって、素子の微細化が進んで電源電圧が低下した場合には、一旦SBD(擬似破壊)が起きた場合のほうが、最終的にHBD(完全破壊)に到達するまでの時間(以下、「完全絶縁破壊寿命」という。)が長くなることが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
また、MOS型トランジスタの製造工程において、高温の熱処理を実施することにより、SBD頻度が増加することが知られている(例えば、非特許文献2参照。)。更に、高誘電体ゲート絶縁膜中に窒素原子を添加することにより、結晶化が抑制されることが知られている(例えば、非特許文献3参照。)。
ケー・オカダ(K. Okada)他著,「直接トンネル領域におけるリーク電流に誘起される"Bモード"負荷により制限されるゲート酸化膜寿命の概念(A Concept of Gate Oxide Lifetime Limited by "B-mode" Stress Induced Leakage Currents in Direct Tunneling Regime)」 シンポジウム オン VLSI テクノロジー・ダイジェスト オブ テクニカル・ペーパー(Symposium on VLSI Technology Digest of Technical Paper),1999年 p.57−58 ティー・ヤマグチ(T. Yamaguchi)他著,「高温アニールによるHf−シリケートの新たな絶縁破壊モデル(Novel dielectric breakdown model of Hf-silicate with high temperature annealing)」 信頼性物理 シンポジウム プロシーディング(Reliability Physics Symposium proceedings),2003年 p.34−40 エム・コヤマ(M. Koyama)他著,「電気的特性及び熱的特性におけるHfSiONゲート絶縁膜中の窒素の影響(Effects of nitrogen in HfSiON gate dielectrics on the electrical and thermal characteristics)」 国際電子デバイス会議技術ダイジェスト(International Electron Devices Meeting Technical Digest),2002年 p.849−852
SBD(擬似破壊)を選択的に起こすことができれば、完全絶縁破壊寿命が長くなり、結果的に素子の寿命を長くすることができる。しかしながら、ゲート絶縁膜の絶縁破壊の起き方がSBDとなるか、あるいはHBDとなるかは確率的に偶然に左右される。このため、SBDのみを選択的に起こさせることは困難であり、完全絶縁破壊寿命を伸張させることが困難であった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであって、完全絶縁破壊寿命を伸張させることができる絶縁ゲート型半導体素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の特徴は、チャネル領域側の窒素濃度がゲート電極側の窒素濃度より高く、ゲート電極側の窒素濃度が中央部の窒素濃度より高く、且つチャネル領域側及びゲート電極側の金属濃度がそれぞれ中央部の金属濃度より低いゲート絶縁膜を備える絶縁ゲート型半導体素子であることを要旨とする。
本発明の第2の特徴は、(イ)半導体層の上面に第1絶縁層を堆積する工程と、(ロ)第1絶縁層の上面に、第1絶縁層より窒素濃度が低く且つ金属濃度が高い第2絶縁層を堆積する工程と、(ハ)第2絶縁層の上面に、第1絶縁層及び第2絶縁層より窒素濃度が高く且つ第2絶縁層より金属濃度が低い第3絶縁層を堆積する工程と、(ニ)熱処理を行い第2絶縁層の金属酸化物を結晶化させる工程とを含む絶縁ゲート型半導体素子の製造方法であることを要旨とする。
本発明によれば、完全絶縁破壊寿命を伸張させることができる絶縁ゲート型半導体素子及びその製造方法を提供することができる。
以下において、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において同一あるいは類似部分には同一あるいは類似な符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、構成要素の厚みと幅との関係、各構成要素の厚みの比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(実施の形態)
本発明の実施の形態に係るMIS型半導体素子(MISFET)は、図1に示すように、チャネル領域側の窒素(N)濃度がゲート電極16側のN濃度より高く、ゲート電極16側のN濃度が中央部のN濃度より高く、且つチャネル領域側及びゲート電極16側の金属濃度がそれぞれ中央部の金属濃度より低いゲート絶縁膜15を備える。このゲート絶縁膜15は、図2に示すように3層構造からなり、チャネル領域側の第1絶縁層15a、第1絶縁層15aの上面に配置された第2絶縁層15b、及び第2絶縁層15bの上面に配置されたゲート電極16側の第3絶縁層15cを備える。第1〜第3絶縁層15a〜15cの厚さは、例えば0.5〜3nm程度である。
第1絶縁層15aは例えば、少なくともN原子及びシリコン(Si)原子を含む。第2絶縁層15bは例えば、少なくとも金属原子及び酸素(O)原子を含有する結晶化した層であり、金属原子及びO原子からなる金属酸化物結晶粒1が析出している。第3絶縁層15cは例えば、少なくともN原子及びSi原子を含有する。ゲート絶縁膜15は、少なくとも金属原子、N原子、O原子を含む。金属原子としては、例えばハフニウム(Hf)原子が使用される。金属原子としてHf原子の他にも、例えばジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)、ランタン(La)、セシウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ルビジウム(Ru)、タンタル(Ta)、ガドリニウム(Gd)、ジスプロシウム(Dy)、エルビウム(Er)、タリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)等が使用可能である。
図2において、横軸の左から図1に示した第1絶縁層15a、第2絶縁層15b、第3絶縁層15cの膜厚方向の位置を示し、縦軸にN濃度分布及び金属(Hf)濃度分布をそれぞれ示す。図2に示すように、N濃度分布に関して、第1絶縁層15aのN濃度が第3絶縁層15cのN濃度より高く、且つ第3絶縁層15cのN濃度が第2絶縁層15bのN濃度より高い。一方、金属濃度分布に関して、図2に示すように、第2絶縁層15bの金属濃度が第3絶縁層15cの金属濃度より高く、第3絶縁層15cの金属濃度が第1絶縁層15aの金属濃度より高い。
図1に示したMIS型半導体素子は、第1導電型の半導体層11と、半導体層11の上部に形成された第2導電型の第1主電極領域13と、半導体層11の上部に第1主電極領域13と離間して形成されたp型の第2主電極領域14と、第1主電極領域13及び第2主電極領域14に挟まれた半導体層11のチャネル領域の上面に配置されたゲート絶縁膜15と、ゲート絶縁膜15の上面に配置されたゲート電極16とを備える。ここで、「第1導電型」と「第2導電型」とは互いに反対導電型である。即ち、第1導電型がn型であれば、第2導電型はp型であり、第1導電型がp型であれば、第2導電型はn型である。また、実施の形態では第1導電型がp型、第2導電型がn型の場合を説明するが、第1導電型がn型、第2導電型がp型でもあっても良い。
半導体層11の上面から内部には、第1主電極領域(ソース領域)13及び第2主電極領域(ドレイン領域)14を挟むように、深さ0.6μm程度の素子分離領域12が形成されている。ゲート電極16の側面には、シリコン窒化膜(SiN膜)などの側壁窒化膜17a,17bが設けられている。また、半導体層11の上面及びゲート電極(ポリSi層)16上面を覆うように層間絶縁膜(SiO2膜)18が配置されている。層間絶縁膜18に設けられた開口部を介して露出したソース領域13及びドレイン領域14のそれぞれの一部は、ソース電極19及びドレイン電極21とそれぞれ接続している。
半導体層11としては、例えば面方位(100)、比抵抗4〜6Ωcmのn型Si基板が使用可能である。また、ゲート電極16は、例えば、ゲート絶縁膜15の上面に配置された厚さ200nmのポリSi層からなる。そして、ゲート電極16の上面には、層間絶縁膜18の開口部を介してゲート電極16と接続されたアルミニウム(Al)等の金属層20が配置されている。ゲート電極16は、ソース領域13及びドレイン領域14の間を流れる電流を制御する。
図2に示すように、第2絶縁層15bにおいて、第1絶縁層15a及び第3絶縁層15cよりもN濃度が低く且つ金属濃度が高いために、金属酸化物結晶粒1が多く含まれているので、この金属酸化物結晶粒1が電気的な欠陥として利用されてSBDが起こりやすくなる。ここで、図3に示すように、ゲート電圧が3.0Vを下回るような電圧範囲において、SBDを起こしてからHBDに至るまでの寿命は急激に長くなる。このため、直接HBDを起こすよりも、一旦SBDを起こした場合のほうが、HBDに至るまでの寿命を稼ぐことができ、完全絶縁破壊寿命を伸張することができる。したがって、図1に示したMIS型半導体素子によれば、第1〜第3絶縁層15a〜15cで構成されるゲート絶縁膜15の絶縁破壊をSBDに意図的に留めることができるので、完全絶縁破壊寿命を伸張させることができる。
また、第1絶縁層15a及び第3絶縁層15cにおいて金属(Hf)原子が第2絶縁層15bよりも少ないので、比較的生成される欠陥が少なく、半導体層11との界面及びゲート電極16との界面におけるキャリアの移動度の低下量も小さい。更に、第1絶縁層15a及び第3絶縁層15cにおいて、第2絶縁層15bよりもN濃度が高いので、金属(Hf)原子を含んでいても、金属(Hf)原子に起因する電気的な欠陥の生成を抑制することができる。したがって、第1絶縁層15a及び第3絶縁層15cにおける不要な欠陥の生成を抑制することができる。この結果、第1〜第3絶縁層15a〜15cで構成されるゲート絶縁膜15のチャネル領域側からゲート電極16側まで欠陥がつながらず、ゲートリーク電流を抑制でき、破壊寿命の劣化を防止することが可能となる。
ここで、半導体層11のチャネル領域と第1絶縁層15aとの界面におけるキャリアの移動度の低下を抑制するために、第3絶縁層15cのHf濃度を第1絶縁層15aのHf濃度より高くして、キャリアの移動度を低下させる金属(Hf)原子が、チャネル領域から可能な限り離れた位置に導入されることが好ましい。
また、第1絶縁層15aのN濃度が1×1019 cm-3より高く、且つ第3絶縁層15cのN濃度が第3絶縁層15cのN濃度の2倍以上高い場合、SBDの生成頻度が顕著に高くなる。したがって、第1絶縁層15aのN濃度として1×1019 〜1021 cm-3程度が好ましく、1×1020 〜1021cm-3程度が更に好ましい。また、第3絶縁層15cのN濃度としては、第3絶縁層15cのN濃度の2倍以上高いことが好ましい。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係るMIS型半導体素子によれば、第1〜第3絶縁層15a〜15cで構成されるゲート絶縁膜15を備えることにより、高い信頼性で完全破壊寿命を伸張することが可能となる。
次に、本発明の実施の形態に係るMIS型半導体素子の製造方法を図4〜図20を用いて説明する。
(イ)まず、半導体層11として、例えば面方位(100)、比抵抗4〜6 Ωcmのn型Si基板を用意する。そして、シャロー・トレンチ分離(STI)法等により、この半導体層11の上面から深さ方向に、図4に示すように深さ0.6μm程度の素子分離領域12を形成する。
(ロ)次に、例えば室温から800 ℃程度、0.1mPa〜0.1kPa程度において、例えばアルゴン(Ar)ガスで希釈したN2ガスとO2ガスの混合ガス中で、スパッタ法等により、図5に示すように半導体層11の上面に例えば厚さ0.5〜3nmの、N原子及びSi原子を含有する第1絶縁層15xを堆積する。
(ハ)次に、例えば室温から800 ℃程度、0.1mPa〜0.1kPa程度において、例えばArガスで希釈したN2ガスとO2ガスの混合ガス中、但し第1絶縁層15aを形成した条件よりもN2ガスのガス圧あるいはガス流量を小さくした条件で、スパッタ法等により、図6に示すように第1絶縁層15xの上面に例えば厚さ0.5〜3nmのO原子とHf原子を含有する第2絶縁層15yを堆積する。ここで、第2絶縁層15yは、第1絶縁層15xよりN濃度が低く且つHf濃度が高く堆積される。
(ニ)次に、例えば室温から800 ℃程度、0.1mPa〜0.1kPa程度において、例えばArガスで希釈したN2ガスとO2ガスの混合ガス中、但し第1絶縁層15aを形成した条件よりも低く、且つ第2絶縁層15bを形成した条件よりも高いN2ガスのガス圧あるいはガス流量条件で、スパッタ法等により、図7に示すように第2絶縁層15yの上面に例えば厚さ0.5〜3nmのNi原子及びSi原子を含有する第3絶縁層15zを堆積する。ここで、第3絶縁層15zは、第1絶縁層15x及び第2絶縁層15yよりN濃度が高く且つ第2絶縁層15yよりHf濃度が低く堆積される。
(ホ)次に、例えば400〜600℃程度において、減圧化学気相成長法(RPCVD法)により、図8に示す第3絶縁層15zの上面に例えば膜厚100〜300nmの金属膜16xを堆積する。そして、図8に示すように、金属膜16xの上面にレジスト23を塗布し、フォトリソグラフィ技術等を用いてレジスト23をパターニングする。引き続き、パターニングされたレジスト23をマスクとして用いて、例えば反応性イオンエッチング(RIE)法等により、金属膜16x、第3絶縁層15z、第2絶縁層15y及び第1絶縁層15xのそれぞれの一部を選択的に除去する。この結果、図9に示すように、第1〜第3絶縁層15a〜15c及びゲート電極(ポリSi層)16が形成される。その後、残存したレジスト23はレジストリムーバ等を用いて除去される。
(ヘ)次に、例えば400〜600℃程度において、RPCVD法等により、図10に示すように、半導体層11の上面に例えば膜厚100〜300 nmの絶縁膜(SiN膜)17xを堆積する。そして、ドライエッチング法を用いてエッチバックすることにより、SiN膜17xの一部を選択的に除去する。この結果、図11に示すように、第1〜第3絶縁層15a〜15c及びゲート電極(ポリSi層)16の周囲に側壁窒化膜17a,17bが残存する。
(ト)図1に示したMIS型半導体素子が集積回路の一部の素子である場合等には、必要な箇所を保護するために、図12に示すように半導体層11の上面及びゲート電極(ポリSi層)16の上面にレジスト24を塗布し、フォトリソグラフィ技術等を用いてレジスト24を図13に示すようにパターニングする。引き続き、パターニングされたレジスト24をマスクとして用いて、例えば加速電圧0.5〜10kV、ドーズ量1014〜1016 cm-2等の条件で、2フッ化ボロン(BF2)をイオン注入する。そして、残存したレジスト24はレジストリムーバ等を用いて除去される。なお、図1に示したMIS型半導体素子を単体で製造する場合には、図11に示した側壁窒化膜17a,17bを形成後に、自己整合的に半導体層11及びゲート電極(ポリSi層)16の上部に直接イオン注入しても良い。
(チ)その後、例えば800〜1100℃程度において、例えば1〜100 秒間、不活性ガス雰囲気において熱処理を行い、導入したボロン(B)原子を活性化させる。この結果、図14に示すようにソース領域13、ドレイン領域14が形成される。同時に、熱処理により第2絶縁層15bが結晶化して金属酸化物結晶粒1が析出し、バルク中に欠陥が高密度に導入される。
(リ)更に、図15に示すように、半導体層11の上面及びゲート電極(ポリSi層)16の上面に、例えば厚さ100〜300nmの層間絶縁膜(SiO2膜)18をCVD法により堆積する。そして、図16に示すようにSiO2膜18上にレジスト25を塗布し、フォトリソグラフィ技術等を用いてレジスト25をパターニングする。引き続き、パターニングされたレジスト25をマスクとして用いて、RIE法等によりSiO2膜18の一部を選択的に除去して図17に示すようにコンタクトホールを開口する。残存したレジスト25はレジストリムーバ等を用いて除去される。
(ヌ)次に、図18に示すように、半導体層11、SiO2膜18及びゲート電極(ポリSi層)16上に、Si及び銅(Cu)をそれぞれ例えば0.5%ずつ含有するAl等の、厚さ200〜800 nmの金属膜19xを堆積する。そして、図19に示すように金属膜19xの上面にレジスト26を塗布し、フォトリソグラフィ技術等を用いてレジスト26をパターニングする。引き続き、パターニングされたレジスト26をマスクとして用いて、RIE法等により金属膜19xの一部を選択的に除去し、図20に示すように、ソース電極19、金属層20、ドレイン電極21を形成する。その後、残存したレジスト26はレジストリムーバ等を用いて除去される。最後に、例えば200〜500℃程度において、例えば1〜120分間、水素(H2)を含むN2雰囲気で熱処理する。
上述したMIS型半導体素子の製造方法によれば、図1に示したMIS型半導体素子が実現可能である。高誘電体ゲート絶縁膜特有の結晶化抑制のための構造的な制御がなされていない場合には、高温熱処理により容易に結晶化を起こすという特徴を利用して、例えばソース領域13及びドレイン領域14の活性化熱処理により、ゲート絶縁膜15の中央部(第2絶縁層)15bを結晶化させるので、ゲート絶縁膜15の絶縁破壊をSBDモードに留めることができる絶縁ゲート型半導体素子を製造できる。
また、第2絶縁層15bには電気的にストレスに弱い欠陥が形成されるが、第1絶縁層15a及び第3絶縁層15cには高濃度にN原子が導入されているために結晶化を抑制でき、不必要に多くの欠陥を導入しなくて済む。したがって、高い信頼性で、且つゲート絶縁膜15の完全絶縁破壊寿命を伸張可能な絶縁ゲート型半導体素子を製造することができる。
次に、SBDの生成頻度の改善に関する評価結果を説明する。まず、950℃でN導入手法を代えて、半導体層(Si基板)上に、ゲート絶縁膜(SiON膜)を膜厚6.0nmで成膜した。そして、SiON膜のゲート電極16側のN濃度、及び半導体層11のチャネル領域側のN濃度を質量分析計を用いて評価した。図21に示すように、N2Oガスを用いて成膜したSiON膜では、ゲート電極16側のN濃度 よりもチャネル領域側のN濃度がわずかに高くなるが、チャネル領域側及びゲート電極16側のいずれにも導入されるN原子量は1019cm-3よりも少ないことが分かる。また、NOガスを用いて成膜したSiON膜では、ゲート電極16側に1019〜1020 cm-3程度のN原子が導入されるものの、チャネル領域側のN原子量が1019cm-3よりも少ないことが分かる。一方、アンモニア(NH3)ガスを用いて成膜したSiON膜では、ゲート電極16側及びチャネル領域側のいずれにも1020〜1021 cm-3程度の高濃度にN原子が導入できることがわかる。
更に、上述したN導入手法をそれぞれ用いてSiON膜を成膜したMOS型キャパシタのSBD生成頻度を評価した。図22に示すように、N2Oガス及びNOガスを用いた場合では、80%以上のMOS型キャパシタでHBDが起きることが分かる。一方、NH3ガスを用いて、SiON膜のチャネル領域側及びゲート電極16側に1020〜1021 cm-3程度の高濃度にN原子が導入されたMIS型キャパシタでは、80%を上回る頻度でSBDが起きることが分かる。よって、SBDの高い生成頻度を得るために、NH3ガスを用いてチャネル領域側及びゲート電極16側にN原子を高濃度で導入することが好ましい。
(変形例)
本発明の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート型半導体素子は、図23に示すように、ソース領域13、ドレイン領域14及びゲート電極(ポリSi層)16の上部に金属膜16x,19x,21xが設けられている点が、図1に示した絶縁ゲート型半導体素子と異なる。金属膜16x,19x,21xは、例えばタングステン(W)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)などの薄膜が採用可能である。他の構成は、図1に示した絶縁ゲート型半導体素子と実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
図23に示した絶縁ゲート型半導体素子によれば、図1に示した絶縁ゲート型半導体素子と同様に、ゲート絶縁膜15の絶縁破壊をSBDに意図的に留めることができるので、完全絶縁破壊寿命を伸張させることができる。
本発明の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法は、図14に示した手順の後に、サリサイド工程を用いて金属膜16x,19x,21xを形成する。他の手順は、図4〜図20に示した手順と実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
(その他の実施の形態)
本発明は、実施の形態により記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。例えば、図1に第1〜第3絶縁層15a〜15cからなる3層構造のゲート絶縁膜15を示したが、図2に示したようなN濃度及び金属濃度のプロファイルを有すれば積層数は特に限定されず、4層以上の構造を有するゲート絶縁膜であっても良い。
また、図2に示すように、図1に示した第3絶縁層15cの金属(Hf)濃度が第1絶縁層15aの金属(Hf)濃度より高い場合を示したが、ゲート絶縁膜15のチャネル領域側からゲート電極16側まで電気的な欠陥がつながらない構造であれば良いので、第3絶縁層15cの金属(Hf)濃度が第1絶縁層15aの金属(Hf)濃度より低くても良い。
また、実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法において、図に示した第1絶縁層15aから第3絶縁層15cの一部をRIE法等の異方性ドライエッチングで選択的に除去する例を示したが、溶液を使用した等方性エッチングを使用しても良い。このように、上述した実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法は一例であり、種々の手順で実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子を実現可能である。
また、実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子として、図1にMISFETを示したが、他にも絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)、絶縁ゲート型静電誘導トランジスタ(IGSIT)、及びMOS制御サイリスタ等に拡張できるのは勿論である。例えばIGBTの場合には、図1に示した第1主電極領域13及び第2主電極領域14がそれぞれ、エミッタ領域又はコレクタ領域のいずれか一方の主電極となる半導体領域である。
更に、図1に示したゲート絶縁膜15の構造は、例えば不規則雑音生成器(Random Noise Generator, RNG)への適用が容易に可能である。このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論であり、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によりのみ定められるものである。
本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るゲート絶縁膜中の金属元素及び窒素元素分布のグラフである。 ゲート電圧と擬似破壊(SBD)から完全破壊(HBD)に至るまでの寿命の関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その1)である。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その2)である。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その3)である。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その4)である。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その5)である。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その6)である。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その7)である。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その8)である。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その9)である。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その10)である。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その11)である。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その12)である。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その13)である。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その14)である。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その15)である。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その16)である。 本発明の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体素子の製造方法の工程断面図(その17)である。 ゲート絶縁膜(SiON膜)の形成手法を代えた場合のゲート絶縁膜とゲート電極との界面、及びゲート絶縁膜と半導体層との界面のN濃度の関係を示すグラフである。 ゲート絶縁膜(SiON膜)の形成手法を代えた場合の、擬似破壊(SBD)生成頻度の関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート型半導体素子の構成を示す断面図である。
符号の説明
1…金属酸化物結晶粒
11…半導体層
12…素子分離領域
13…第1主電極領域(ソース領域)
14…第2主電極領域(ドレイン領域)
15…ゲート絶縁膜
15a…第1絶縁層
15b…第2絶縁層
15c…第3絶縁層
15x…第1絶縁層
15y…第2絶縁層
15z…第3絶縁層
16…ゲート電極(ポリSi層)
16x,19x,21x…金属膜
17x…絶縁膜(SiN膜)
17a,17b…側壁窒化膜
18…層間絶縁膜(シリコン酸化膜)
19…ソース電極
20…金属層
21…ドレイン電極
23〜26…レジスト

Claims (5)

  1. チャネル領域側の窒素濃度がゲート電極側の窒素濃度より高く、前記ゲート電極側の窒素濃度が中央部の窒素濃度より高く、且つ前記チャネル領域側及び前記ゲート電極側の金属濃度がそれぞれ前記中央部の金属濃度より低いゲート絶縁膜を備えることを特徴とする絶縁ゲート型半導体素子。
  2. 前記ゲート絶縁膜は、前記ゲート電極側の金属濃度が前記チャネル領域側の金属濃度より高いことを特徴とする請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体素子。
  3. 前記ゲート絶縁膜は、前記チャネル領域側の窒素濃度が前記ゲート電極側の窒素濃度の2倍より高いことを特徴とする請求項1又は2に記載の絶縁ゲート型半導体素子。
  4. 前記ゲート絶縁膜は、前記チャネル領域側の窒素濃度が1020〜1021cm-3であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の絶縁ゲート型半導体素子。
  5. 半導体層の上面に第1絶縁層を堆積する工程と、
    前記第1絶縁層の上面に、前記第1絶縁層より窒素濃度が低く且つ前記第1絶縁層より金属濃度が高い第2絶縁層を堆積する工程と、
    前記第2絶縁層の上面に、前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層より窒素濃度が高く且つ前記第2絶縁層より金属濃度が低い第3絶縁層を堆積する工程と、
    熱処理を行い前記第2絶縁層の金属酸化物を結晶化させる工程
    とを含むことを特徴とする絶縁ゲート型半導体素子の製造方法。
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JP2012151400A (ja) * 2011-01-21 2012-08-09 Mitsubishi Electric Corp SiC半導体装置、SiC半導体装置の製造方法
US20160056283A1 (en) * 2014-08-21 2016-02-25 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device and method for manufacturing the same
US9793369B2 (en) 2014-08-29 2017-10-17 Toyoda Gosei Co., Ltd. MIS-type semiconductor device

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