JP2005217114A - 銅配線用残渣洗浄剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】銅配線半導体基板又は半導体素子の製造工程におけるエッチングやアッシング処理後の残渣を、銅配線やlow−k膜等の絶縁膜にダメージを与えず、効果的に除去できる銅配線用残渣洗浄剤、該洗浄剤を用いる半導体基板又は半導体素子の洗浄方法、及び該洗浄方法を用いる半導体基板又は半導体素子の製造方法を提供すること。
【解決手段】銅とのキレート安定度定数が15以上であり、かつチオール基を有しないアミノ酸を含有する銅配線用残渣洗浄剤、該銅配線用残渣洗浄剤を用いて、銅配線及び絶縁膜を有する半導体基板又は半導体素子を洗浄する工程を有する、半導体基板又は半導体素子の洗浄方法、並びに該洗浄方法を用いた洗浄工程を含む、半導体基板又は半導体素子の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、銅配線用残渣洗浄剤、並びに該洗浄剤を用いた銅配線半導体基板又は半導体素子の洗浄方法及び製造方法に関する。さらに詳しくは、シリコンウェハ等の半導体基板上に半導体素子を形成する工程で、銅もしくは銅合金を有する配線を使用し、ドライエッチングやアッシング処理を行った後の残渣を除去する工程に用いる銅配線用残渣洗浄剤に関する。更に、該洗浄剤を用いる半導体基板又は半導体素子の洗浄方法、及び該洗浄方法を用いる半導体基板又は半導体素子の製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い、半導体素子の高速化及び高集積化が進んでおり、高集積化では配線の微細化が要求されている。その結果、配線は従来のアルミニウムから、高導電率の銅へ移行しつつある。そこで、銅配線半導体基板の洗浄工程で、現在使用しているアルミ配線半導体基板用の残渣洗浄剤を用いた場合、銅配線由来の残渣に対しては、洗浄力が不足していることや、銅配線自身が洗浄剤によって劣化し、膜厚減少が起こることなどから、デバイス化した際の電気特性に影響が生じ、生産性が下がることが問題となっている。
また半導体素子を構成している絶縁膜も、プラズマTEOS酸化膜から低誘電率膜、いわゆるLow−k膜へ移行しつつある。Low−k膜としては、HSQ、MSQ、有機SOG、SiOF等のフッ素系樹脂、SiOC、SilK等がよく知られているが、Low−k膜自身が化学的に安定でなく、既存の残渣洗浄剤ではダメージを受け、比誘電率の上昇や、膜厚減少が起こることが、普及を妨げる原因のひとつとなっている。
更に次世代の絶縁膜として開発が進められているUltra―low−kと呼ばれるポーラス材料に対しては、これまで以上に材料ダメージを受けやすいことが知られており、ダメージの小さい残渣洗浄剤の開発が必要となっているが、銅配線やLow−k膜、Ultra−low−k膜等の絶縁膜にダメージを与えず、微細な銅配線由来のポリマーを効率良く洗浄できる銅配線半導体基板用洗浄剤は未だ得られていないのが現状である。
例えば、特許文献1、2には、チオール基を有するアミノ酸や一般的なアミノ酸を金属腐食防止剤として、アミンなどの洗浄剤と併用した洗浄剤が提案されているが、かかる洗浄剤では、微細な銅配線や低誘電率絶縁膜等へのダメージが大きく、これらの部材を含む半導体基板の洗浄に使用するのは困難である。
特開2003−13266号公報 特開平7−295240号公報
本発明の目的は、銅配線半導体基板又は半導体素子の製造工程におけるエッチングやアッシング処理後の残渣を、銅配線やlow−k膜等の絶縁膜にダメージを与えず、効果的に除去できる銅配線用残渣洗浄剤、該洗浄剤を用いる半導体基板又は半導体素子の洗浄方法、及び該洗浄方法を用いる半導体基板又は半導体素子の製造方法を提供することにある。
即ち、本発明の要旨は、
〔1〕 銅とのキレート安定度定数が15以上であり、かつチオール基を有しないアミノ酸を含有する銅配線用残渣洗浄剤、
〔2〕 前記〔1〕記載の銅配線用残渣洗浄剤を用いて、銅配線及び絶縁膜を有する半導体基板又は半導体素子を洗浄する工程を有する、半導体基板又は半導体素子の洗浄方法、並びに
〔3〕 前記〔2〕記載の洗浄方法を用いた洗浄工程を含む、半導体基板又は半導体素子の製造方法
に関する。
本発明の銅配線用残渣洗浄剤は、半導体基板又は半導体素子形成時に発生する銅配線残渣に対し優れた剥離性を有し、且つ配線幅の狭い配線金属材料及び絶縁膜に対してもエッチングが起こらず防食性に優れる。従って、本発明の銅配線用残渣洗浄剤を用いることで、半導体素子の高速化、高集積化が可能となり、品質の優れたLCD、メモリ、CPU等の電子部品を製造することができるという効果が発現される。
1.銅配線用残渣洗浄剤
本発明の銅配線用残渣洗浄剤(以下、単に洗浄剤という)は、前記のように、銅とのキレート安定度定数が15以上であり、かつチオール基を有しないアミノ酸を含有することを特徴とするものであり、かかる特徴を有することで、銅配線半導体基板の製造工程におけるエッチングやアッシング処理後の銅配線残渣を、銅配線やlow−k膜等の絶縁膜にダメージを与えず、効果的に除去できるという効果が奏される。
本発明において「銅とのキレート安定度定数」とは、銅との間で形成される錯体がどれだけ安定にできるかを示す指標であり、この定数が高いほど銅と錯体形成し易いことを示す。
本発明に用いられるアミノ酸のキレート安定度定数は、エッチング残渣又はアッシング残渣の除去性の点から、15以上であり、15.5以上が好ましい。このキレート安定度定数は、25℃において、Bjerrumの方法(例えば、上野景平他、「金属キレート(III) 」南江堂)により求めることができる。
本発明に用いられるアミノ酸は、前記キレート安定度定数が15以上であることに加えて、チオール基(SH基)を有しないという特定の構成を有するものである。
前記アミノ酸としては、作業性、廃液処理等の環境性の観点から、水に溶解し易いものであることが好ましい。
また、銅配線や低誘電率絶縁膜へのダメージを低減する観点から、水(25℃)に溶解した際にその1重量%の水溶液のpHが5〜8となるものが好ましい。
かかるアミノ酸の例としては、グリシン(15.6)、ロイシン(15.4)、プロリン(16.8)、アスパラギン酸(15.4)、グルタミン酸(15.2)、ヒスチジン(18.8)等が挙げられる(なお、括弧内の数値はキレート安定度定数を示す。出典:上野景平他、「金属キレート(III) 」、南江堂)。中でも、水溶性に優れる点又は銅配線や低誘電率絶縁膜へのダメージが少ない点から、グリシン、プロリン及びヒスチジンが好ましく、グリシンがより好ましい。
これらのアミノ酸は、単独で又は2種以上を併用することができる。
また、本発明においては、前記アミノ酸として、塩の形態のものも使用することができる。
前記アミノ酸の含有量は、銅配線由来のエッチング残渣の除去性、及び銅配線や低誘電率絶縁膜へのダメージを低くする観点から、本発明の洗浄剤中、0.5〜10重量%が好ましく、より好ましくは1〜8重量%、更に好ましくは2〜6重量%である。
本発明の洗浄剤の残部は水である。水としては、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水等が挙げられる。水の含有量としては、作業性、廃液処理等の環境性の観点から、本発明の洗浄剤中、70〜99.5重量%であることが好ましく、より好ましくは80〜99重量%、更に好ましくは90〜98重量%である。
中でも、エッチング残渣又はアッシング残渣の除去性及び銅配線へのダメージ並びに溶液安定性の観点から、前記アミノ酸の含有量が0.5〜10重量%であり、かつ水の含有量が70〜99.5重量%であるものが好ましい。
本発明の洗浄剤は、前記のように銅とのキレート力が強く、チオール基を有しないアミノ酸を含有する組成物であれば、エッチングやアッシング処理後の残渣を、銅配線やlow−k膜等の絶縁膜にダメージを与えず、効果的に除去できる。本発明において、かかる効果が発現される理由としては、アミノ酸の銅との高い親和性のために、エッチング残渣に含まれる銅化合物を溶解除去でき、一方では、アミノ酸の両性的性質により銅配線や絶縁膜等へのダメージを抑えることができること等が挙げられる。
したがって、従来知られていなかった特定のアミノ酸の洗浄性に着目することで、初めて、有効な銅配線及び、絶縁膜としてlow−k膜等の低誘電率膜を含む半導体基板用の洗浄剤を開発することが可能になった。
一方、システイン等のチオール基を有するアミノ酸は、銅とのキレート安定度定数は高いのでエッチング残渣の除去性はよいが、分子内のチオール基が銅と反応して析出物となってウェハ上の汚染をまねくため、銅配線用残渣洗浄剤としては使用困難である。
また、本発明の洗浄剤は、前記のような効果を損なわない範囲で、チオール基を有するアミノ酸やその他の防食剤、防腐剤、界面活性剤等の添加剤を含有してもかまわない。かかる添加剤の含有量は、本発明の洗浄剤の効果を損なわないでそれぞれの添加剤の機能を発揮させる観点から、本発明の洗浄剤中、1重量%以下であることが好ましく、0.5重量%以下がより好ましい。
また、本発明の洗浄剤は、エッチング残渣又はアッシング残渣への浸透性を上げるために水溶性有機溶剤を含有してもかまわない。水溶性有機溶剤としては、好ましくはアルコール類、フェノール類、多価アルコール及びそのアルキルエーテル誘導体、スルホキシド類、アミド類、ラクタム類であり、より好ましくはアルコール類、及びブチルジグリコール等の多価アルコールのアルキルエーテル誘導体、ジメチルスルホキシド、N、N―ジメチルホルムアミド、N―メチル−2−ピロリドン等であり、更に好ましくは、アルコール類、またはブチルジグリコール等の多価アルコールのアルキルエーテル誘導体であり、その中でもブチルジグリコールが最も効果的である。これらの水溶性有機溶媒は、単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
水溶性有機溶剤の含有量は、前記残渣への浸透性を上げ、絶縁膜へのダメージを抑える観点から、1〜20重量%が好ましく、1〜15重量%がより好ましい。
尚、前記洗浄剤中の各成分の濃度は、該洗浄剤製造時の濃度及び使用時の濃度のいずれであってもよい。通常、濃縮液として洗浄剤は製造され、これを使用時に希釈して用いる場合が多い。
本発明の洗浄剤は、前記アミノ酸、水、さらに所望により他の添加剤、水溶性有機溶剤等を公知の方法で混合することにより調製することができる。
本発明の洗浄剤のpHとしては、銅配線や低誘電率絶縁膜へのダメージを低くする観点から、5〜8が好ましく、6〜7がより好ましい。
本発明の洗浄剤は、銅配線由来のエッチング残渣の除去性に優れたものである。この銅配線由来のエッチング残渣の除去性は、例えば、下記標準試験(A)で測定する第二酸化銅(CuO)の溶解量により評価することができる。
標準試験(A)
1)100ml容のポリエチレン容器に、洗浄剤20gを入れ、40℃の恒温槽中で恒温化する。
2)次に、酸化銅(II)粉末(和光純薬製:038-04345 ;平均粒径 約3μm)0.1gを添加し、30分間十分に撹拌する。
3)上澄み10gを遠心チューブに分取し、遠心分離装置(日立製作所製:商品名「himac CP56G」)を用い、20000 r/min、15分間の条件で分離を行い、その結果生じた上澄み液をICP 発光分析装置(堀場製作所(株)製、商品名「JY238 」)を用いて銅の発光強度を測定する。
4)銅の溶解量は、既知の濃度の銅水溶液により作成した検量線から求める。
前記溶解量としては、500ppm以上であることが好ましく、より好ましくは700ppm以上、更に好ましくは1000ppm以上である。
また、本発明の洗浄剤は、銅配線へのダメージが少ないものである。この物性については、下記標準試験(B)で測定する銅の腐食量により評価することができる。
標準試験(B)
1)シリコン(厚さ0.7mm)上にメッキ法により製膜した銅メッキ層(厚さ約500nm )を形成させた基板から、3cm角に切り出し、試験片を作製する。
2)試験片を、0.1 重量%フッ化水素酸水溶液に室温下30秒間浸漬し、水ですすぎ、窒素ブローで乾燥することにより前洗浄を行う。その試験片について蛍光X線測定装置(理学電機工業製:「ZSX100e 」)を用い銅の強度測定を行う(試験水溶液浸漬前の膜厚測定)。
3)その後、恒温化された40℃の洗浄液20gに試験片を30分間浸漬し、イオン交換水ですすぎ、窒素ブローにより乾燥した後、浸漬前に測定した場所と同一場所を蛍光X線測定装置を用い銅の強度測定を行う(洗浄液浸漬後の膜厚測定)。
4)あらかじめ既知の膜厚の銅メッキ膜について蛍光X線測定装置を用いて作成した検量線から洗浄液浸漬前後での膜厚を算出して、銅の腐食量を算出する。
前記銅の腐食量は、10nm未満であることが好ましく、8nm以下であることがより好ましい。
また、本発明の洗浄剤は、絶縁膜へのダメージが少ないものである。この性能については、絶縁膜の腐食量を測定することにより評価することができる。絶縁膜の腐食量は、10nm以下であることが好ましく、8nm以下であることがより好ましい。絶縁膜の腐食量は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明の洗浄剤は、例えば、銅等の金属配線及び絶縁膜を有する、即ち銅等の金属配線及び絶縁膜を形成する工程前後の半導体基板のレジストをアッシングした後、ライトアッシングした後、又はアッシングしなかった場合のいずれにおいても、該レジストの剥離に好適に使用することができる。
2.半導体基板又は半導体素子の洗浄方法
本発明の半導体基板又は半導体素子の洗浄方法は、本発明の洗浄剤を用いて、半導体基板又は半導体素子を洗浄することを特徴とする。かかる洗浄手段としては、特に限定されるものではなく、浸漬剥離洗浄、揺動剥離洗浄、枚葉剥離洗浄、スピナーのような回転を利用した剥離洗浄、パドル洗浄、気中又は液中スプレーによる剥離洗浄、超音波を用いた剥離洗浄等が挙げられるが、中でも、浸漬剥離洗浄と揺動剥離洗浄に好適である。
洗浄温度は、残渣の溶解性、残渣剥離性、金属配線材料の防食性、安全性、及び操業性の観点から20〜60℃が好ましく、20〜40℃の範囲がより好ましく、20〜30℃又は室温(25℃程度)が更に好ましい。なお、前記洗浄手段における、他の洗浄条件については、特に限定はない。
本発明の洗浄剤で洗浄した後のすすぎ工程においては、水すすぎが可能である。従来のフッ化アンモニウム系洗浄剤やヒドロキシルアミン等のアミン系洗浄剤は、溶剤系の剥離剤であるために水ではすすぎにくく、また、水との混合で配線等の腐食が起こる恐れがあるため、一般的にイソプロパノール等の溶剤ですすぐ方法が用いられていた。しかし、本発明の洗浄剤は水系である点と、水過剰になっても配線の腐食に対する耐性は高いことから、水すすぎが可能となり、環境負荷が極めて小さく経済的な洗浄方法が得られる。
本発明において、銅配線としては、銅又は銅を30重量%以上含む合金によってつくられた配線が挙げられる。前記銅配線は、メッキ、CVD及びPVD等によって形成される。
また、半導体基板は、銅配線以外にも、例えば、アルミニウム、タングステン、チタン、タンタル、クロム等の配線を含んでいてもよく、これらの金属配線は異種の金属を含む合金であっても、また純金属でもよく、また配線形状にも限定されるものではない。
なお、本発明に係わる半導体基板において使用できる絶縁膜としては、プラズマTEOS酸化膜、及び比誘電率3.0以下のLow−k膜、さらには比誘電率2.0以下のUltra−low−k膜等の低誘電率絶縁膜が挙げられる。Low−k膜の具体例としては、ヒドロゲンシルセスキオキサン系のHSQ、メチルシルセスキオキサン系のMSQ、有機SOG、SiOF等のフッ素系樹脂、SiOC、芳香族ポリアリールエーテル系のSiLK等が挙げられる。また、Ultra−low−k膜としては、ポーラスMSQ、ポーラスSiOC、ポーラスSiLK等が挙げられる。本発明の洗浄剤は、残渣除去効果が高く、かつlow−k膜やUltra−low−k膜のようなダメージを受けやすい材料に対しても、使用することができる。洗浄剤によるlow−k膜へのダメージとしては、膜厚の減少、増大(膨潤)や、比誘電率の変化などが上げられるが、本発明の洗浄剤は、非常にlow−k膜への影響が小さく、これらの変化が起こりにくい。
尚、前記の絶縁膜は、バリア膜、ストッパー膜、層間絶縁膜等に用いることができる。
本発明の洗浄対象物の一つである残渣は、エッチングによりデュアルダマシン構造形成時に形成されたビィアホールやビィアトレンチホール等のホール頂上部若しくは側壁部に付着した残渣、バリア膜をエッチングした時に銅配線上、ホール頂上部、若しくは側壁部に付着した銅系の残渣、又はチタン系の残渣等を示すが、電子基板の製造過程で生成する残渣であれば、これらに限定されるものではない。
更に、洗浄対象物としては、前記銅配線等の金属配線を形成する際に使用されるレジストが挙げられる。レジストとしては、ポジ型、ネガ型及びポジ−ネガ兼用型のフォトレジストが挙げられ、後記埋め込み材も含む。また、ビィアホール及びビィアトレンチホールの形成時に好適に用いることができる。例えば、リアライズ社刊「半導体集積回路用レジスト材料ハンドブック」(1996年)のP. 67〜169に記載されているレジストを使用できる。
3.半導体基板又は半導体素子の製造方法
本発明の半導体基板又は半導体素子の製造方法は、前記洗浄方法を用いた洗浄工程を含むものであり、具体的には、前記洗浄剤を用いて、半導体基板又は半導体素子を洗浄する工程を有することを特徴とする。
該製造方法に用いられる半導体基板又は半導体素子の洗浄方法は、前記方法と同じであることが好ましい。前記洗浄剤、及び前記半導体基板又は半導体素子の洗浄方法を用いて得られる半導体基板又は半導体素子は、残渣の残留がなく、金属配線材料の腐食が極めて少ないものであり、従来の洗浄剤では適用できなかった配線幅が非常に微細な半導体基板又は半導体素子の洗浄にも使用でき、かつlow−k膜へのダメージも小さいため、より小型で高性能なLCD、メモリ、CPU等の電子部品の製造に好適に使用できる。さらには、次世代の絶縁膜として開発が進められているUltra―low−k等のダメージを受けやすいポーラス材料を用いた半導体基板又は半導体素子の製造にも好適に使用することができる。
実施例1〜4、比較例1〜3
1.洗浄剤の調製
表1に示すアミノ酸を含有する洗浄剤(数値は重量%)を調製し、pHを測定した。得られた洗浄剤の物性について、以下の方法に従って測定し、評価した。これらの結果を表1に示す。
2.第二酸化銅(CuO)溶解量、及び銅メッキ膜腐食量の測定
前記標準試験(A)により第二酸化銅の溶解量を、また、前記標準試験(B)により銅メッキ膜の腐食量を測定した。
なお、標準試験(A)における検量線は、Cu含有量が既知の約0、2及び20ppmの標準溶液を用いてICP測定により作成した。洗浄剤の測定は、0〜20ppmの検量線範囲内に測定値が入るように希釈して行った。
また、標準試験(B)における検量線は、銅メッキ膜の厚さが既知の約0、250及び500nmの標準試料を用い、蛍光X線強度を測定することにより作成した。
3.絶縁膜腐食量の測定
シリコン上に低誘電率絶縁膜として、ポーラスSiOC(比誘電率2.2)を500 nmの厚さで均一に成膜したウェハ(シリコン厚み:0.7mm)を、1cm角で切り出しサンプルとした。この絶縁膜サンプルの正確な膜厚を、光干渉膜厚計(大日本スクリーン製造(株)製、光干渉式膜厚測定装置「ラムダエースVM−1000」)を用いて正確に測定した後、洗浄剤30g中に25℃、30分間浸漬させた。その後、再び膜厚を測定して浸漬前後での膜厚差を計算することにより、腐食量を求めた。
Figure 2005217114
次に、得られた洗浄剤を用いてウェハを洗浄し、その銅配線残渣除去性、銅配線腐食性、絶縁膜腐食性及び表面汚染性について下記の手順に従って、測定し、評価した。これらの結果を表2に示す。
4.評価用ウェハ
シリコンウェハ上に銅、窒化珪素膜、低誘電率絶縁膜{(ポーラスSiOC(比誘電率2.2)}、窒化珪素膜の順で成膜し、その上にポリビニルフェノール系のポジ型レジスト組成物を塗布、乾燥してレジスト膜を形成することによりサンプルウェハを調製した。その後、ホールパターンを転写してリソグラフィーを行い、これをマスクとしてレジスト膜のない窒化珪素膜、低誘電率絶縁膜、窒化珪素膜をフッ化炭素系(CF系)や酸素系のエッチングガスでドライエッチングして除去した。最後に、酸素プラズマによるアッシング処理によって、レジスト膜を除去し、ホールパターンを形成させた。これらのウェハをSEM(走査型電子顕微鏡)観察(50000 倍〜100000倍)することにより、ホール内部にエッチング、アッシング後の残渣、つまりポリマーが形成されているのを確認した。
これらのウェハを1cm角に切り出して、洗浄試験に使用した(評価用ウェハ)。
5.洗浄性評価
(1)剥離方法:30mlの洗浄剤に25℃で3分間、上記の評価用ウェハを浸漬し、洗浄した。
(2)すすぎ、乾燥方法:洗浄液から取り出した評価用ウェハを、30mlの超純水に25℃で1分間浸漬し、これを2回繰り返した後、窒素ブローにより乾燥した。
(3)評価方法:すすぎを終えた評価用ウェハを乾燥後、FE-SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて50000 倍〜100000倍の倍率下で観察し、銅配線残渣の除去性、銅配線の腐食性、絶縁膜の腐食性、及び表面汚染性の評価を下記の3段階で行った。
(銅配線残渣除去性)
○:残渣が全く確認されない。
△:残渣が一部残存している。
×:残渣が大部分残存している。
(銅配線腐食性)
○:銅配線の腐食が全く確認されない。
△:銅配線の腐食が一部発生している。
×:銅配線の腐食が大きく発生している。
(絶縁膜腐食性)
○:絶縁線の腐食が全く確認されない。
△:絶縁膜の腐食が一部発生している。
×:絶縁膜の腐食が大きく発生している。
(表面汚染性)
○:ウェハ表面に付着物はなくきれいである。
△:ウェハ表面に一部、付着物が見られる。
×:ウェハ表面に多量に付着物が見られる。
なお、合格品は、前記銅配線残渣除去性、銅配線腐食性、絶縁膜腐食性、及び表面汚染性の評価がいずれも「○」であるものとする。
Figure 2005217114
表2の結果より、実施例1〜4で得られた洗浄剤は、比較例1〜3で得られたものに比べて、残渣除去性、銅配線腐食防止性、絶縁膜腐食防止性、表面汚染防止性のいずれにも優れたものであることがわかる。
本発明の銅配線用残渣洗浄剤は、高性能なLCD、メモリ、CPU等の電子部品の製造に好適に使用できる。

Claims (6)

  1. 銅とのキレート安定度定数が15以上であり、かつチオール基を有しないアミノ酸を含有する銅配線用残渣洗浄剤。
  2. pHが5〜8である請求項1記載の銅配線用残渣洗浄剤。
  3. アミノ酸の含有量が0.5〜10重量%、かつ水の含有量が70〜99.5重量%である請求項1又は2記載の銅配線用残渣洗浄剤。
  4. 標準試験(A)における第二酸化銅の溶解量が500ppm以上であり、且つ標準試験(B)における銅の腐食量が10nm未満である請求項1〜3いずれか記載の銅配線用残渣洗浄剤。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の銅配線用残渣洗浄剤を用いて、銅配線及び絶縁膜を有する半導体基板又は半導体素子を洗浄する工程を有する、半導体基板又は半導体素子の洗浄方法。
  6. 請求項5記載の洗浄方法を用いた洗浄工程を含む、半導体基板又は半導体素子の製造方法。
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