JP4472369B2 - 半導体基板又は半導体素子の洗浄方法 - Google Patents

半導体基板又は半導体素子の洗浄方法 Download PDF

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Description

本発明は、銅配線用非フッ素系残渣洗浄剤、及び該洗浄剤を用いた銅配線半導体基板又は半導体素子の製造方法に関する。さらに詳しくは、シリコンウェハ等の半導体基板上に半導体素子を形成する工程で、銅もしくは銅合金を有する配線を使用し、ドライエッチングやアッシング処理を行った後の残渣、いわゆるポリマーを除去する工程に用いる銅配線用非フッ素系残渣洗浄剤に関する。更に、半導体基板又は半導体素子の洗浄方法及び製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い、半導体素子の高速化及び高集積化が進んでおり、高集積化では配線の微細化が要求されている。その結果、配線は従来のアルミニウムから、高導電率の銅へ移行しつつある。そこで、銅配線半導体基板の洗浄工程で、現在使用しているアルミニウム配線半導体基板用の残渣洗浄剤を用いた場合、銅配線由来のポリマーに対しては、洗浄力が不足していることや、銅配線自身が洗浄剤によって劣化し、膜厚減少が起こることなどから、デバイス化した際の電気特性に影響が生じ、生産性が下がることが問題となっている。
また半導体素子を構成している絶縁膜も、プラズマTEOS酸化膜から低誘電率膜、いわゆるLow−k膜へ移行しつつある。Low−k膜としては、HSQ、MSQ、有機SOG、SiOF等のフッ素系樹脂、SiOC、SilK等がよく知られているが、Low−k膜自身が化学的に安定でなく、既存の残渣洗浄剤ではダメージを受け、比誘電率の上昇や、膜厚減少が起こることが、普及を妨げる原因のひとつとなっている。
更に次世代の絶縁膜として開発が進められているUltra―low−kと呼ばれるポーラス材料に対しては、これまで以上に材料ダメージを受けやすいことが知られており、ダメージの小さい残渣洗浄剤の開発が必要となっている。
しかしながら、銅配線やLow−k膜、Ultra−low−k膜等の絶縁膜にダメージを与えず、銅配線由来のポリマーを効率良く洗浄できる銅配線半導体基板用洗浄剤は未だ得られていないのが現状である。
例えば、特許文献1では、ホスホン酸系キレート剤と、酸化剤、水溶性フッ素化合物、有機溶剤とを含有したレジスト剥離液が提案されている。しかしながら、これらの剥離液や洗浄剤は、アルミニウム配線に対しては効果があるが、銅配線に対しては、ダメージが大きく使用するのは困難である。
また、特許文献2では、ホスホン酸系キレート剤に加えて、オゾン又は/及びフッ素イオンを含んでなる半導体表面洗浄剤が提案されているが、特許文献1と同様に銅配線へのダメージが大きく使用するのは困難である。
特開2000−258924号公報 特開平11−340182号公報
本発明の目的は、銅配線半導体基板又は半導体素子の製造工程におけるエッチングやアッシング処理後の残渣を、銅配線やlow−k膜等の絶縁膜にダメージを与えず、効果的に除去できる銅配線用非フッ素系残渣洗浄剤、該洗浄剤を用いる半導体基板又は半導体素子の洗浄方法、及び該洗浄方法を用いる半導体基板又は半導体素子の製造方法を提供することにある。
即ち、本発明の要旨は、
〔1〕 亜リン酸及び/又は有機ホスホン酸と、水とを含有する銅配線用非フッ素系残渣洗浄剤、
〔2〕 前記〔1〕記載の銅配線用非フッ素系残渣洗浄剤を用いて、半導体基板又は半導体素子を洗浄する工程を有する、半導体基板又は半導体素子の洗浄方法、並びに
〔3〕 前記〔2〕記載の洗浄方法を用いた洗浄工程を含む、半導体基板又は半導体素子の製造方法
に関する。
本発明の銅配線用非フッ素系残渣洗浄剤は、半導体基板又は半導体素子形成時に発生する銅配線残渣に対し優れた剥離性を有し、且つ配線幅の狭い配線金属材料に対してもエッチングが起こらず防食性に優れる。従って、本発明の銅配線用非フッ素系残渣洗浄剤を用いることで、半導体素子の高速化、高集積化が可能となり、品質の優れたLCD、メモリ、CPU等の電子部品を製造することができるという効果が発現される。
1.銅配線用非フッ素系残渣洗浄剤
本発明の銅配線用非フッ素系残渣洗浄剤(以下、単に洗浄剤という)は、亜リン酸及び/又は有機ホスホン酸と水とを含有するものである点に一つの大きな特徴があり、かかる特徴を有することで、銅配線半導体基板の製造工程におけるエッチングやアッシング処理後の残渣、いわゆるポリマーを、銅配線やlow−k膜等の絶縁膜にダメージを与えず、効果的に除去できるという効果が奏される。
なお、本発明の洗浄剤は、非フッ素系の洗浄剤であり、フッ素化合物の含有量が、洗浄剤中、0.1重量%未満であり、好ましくは0.05重量%以下のものをいう。
本発明の洗浄剤における亜リン酸としては、酸形態のもののほか、塩の形態のものを含有したものも使用することができる。
洗浄剤の残部は水である。水としては、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水等が挙げられる。水の含有量としては、作業性、廃液処理等の環境性の観点から、洗浄剤中、70〜99重量%であることが好ましく、より好ましくは80〜99重量%、更に好ましくは85〜98.5重量%である。
本発明において用いられる有機ホスホン酸としては、例えば、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)等が挙げられ、中でも、エッチング残渣又はアッシング残渣の除去性及び配線、絶縁膜等の腐食防止の観点から、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸が好ましい。
亜リン酸及び/又は有機ホスホン酸の含有量は、銅配線腐食性、low−k膜のダメージの観点から、洗浄剤中、0.5〜10重量%が好ましく、0.5〜5重量%がより好ましく、1.0〜5重量が更に好ましい。
また、本発明の洗浄剤は、エッチング残渣又はアッシング残渣への洗浄剤の浸透性を上げることや、洗浄剤のlow−k膜への濡れ性を上げるために、さらに水溶性有機溶剤を含有することが好ましい。
前記水溶性有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、3−メトキシ−1−ブタノール、4−メトキシ−1−ブタノール、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル等のアルコール類、フェノール、クレゾール等のフェノール類、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド類、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン等のスルホン類、N―メチルホルムアミド、N、N―ジメチルホルムアミド、N―メチルアセトアミド、N、N―ジメチルアセトアミド、N、N―ジエチルアセトアミド等のアミド類、N―メチル−2−ピロリドン、N―エチル−2−ピロリドン、N―ヒドロキシメチル−2−ピロリドン等のラクタム類、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1、3−ジエチル−2−イミダゾリジノン等のイミダゾリジノン類、γ−ブチロラクトン、δ―バレロラクトン等のラクトン類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ブチルジグリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコール及びそのアルキルエーテル誘導体、1、3−ジオキサン、1、4−ジオキサン、メチルグリセリルエーテル、ジメチルグリセリルエーテル、トリメチルグリセリルエーテル、エチルグリセリルエーテル等のエーテル類、プロピオン酸メチル、蓚酸メチル、乳酸メチル、蓚酸エチル、乳酸エチル等のエステル、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル等のニトリル類等が挙げられ、その1種以上を用いることができる。
これらの内で、好ましくはアルコール類、フェノール類、多価アルコール及びそのアルキルエーテル誘導体、スルホキシド類、アミド類、ラクタム類であり、より好ましくはアルコール類、及びブチルジグリコール等の多価アルコールのアルキルエーテル誘導体、ジメチルスルホキシド、N、N―ジメチルホルムアミド、N―メチル−2−ピロリドン等であり、更に好ましくは、アルコール類、またはブチルジグリコール等の多価アルコールのアルキルエーテル誘導体であり、その中でもブチルジグリコールが最も効果的である。
これらの水溶性有機溶剤は、単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
水溶性有機溶剤の含有量は、浸透性や濡れ性の観点、及びlow−k膜へのダメージの観点から、洗浄剤中、0.5〜20重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜15重量%、更に好ましくは0.5〜10重量%である。
本発明の洗浄剤は、前記のような成分を含有する組成物であれば、エッチングやアッシング処理後の残渣を、銅配線やlow−k膜等の絶縁膜にダメージを与えず、効果的に除去できる。本発明において、かかる効果が発現される理由としては、亜リン酸や有機ホスホン酸は特異的に銅のエッチング残渣又はアッシング残渣を溶解することができ、且つ水系洗浄剤であるため、絶縁膜等の材料ダメージを抑制できる等が挙げられる。
また、本発明の洗浄剤は、前記のような効果を損なわない範囲で、その他の防食剤、防腐剤、界面活性剤、消泡剤等の添加剤を含有してもかまわない。かかる添加剤の含有量は、本発明の洗浄剤の効果を損なわないでそれぞれの添加剤の性能を発揮できる観点から、本発明の洗浄剤中、1重量%以下であることが好ましく、0.5重量%以下がより好ましい。
尚、前記洗浄剤中の各成分の濃度は、該洗浄剤製造時の濃度及び使用時の濃度のいずれであってもよい。通常、濃縮液として洗浄剤は製造され、これを使用時に希釈して用いる場合が多い。
本発明の洗浄剤は、前記各成分を公知の方法で混合することにより調製することができる。
本発明の洗浄剤のpHとしては、優れた残渣除去性、銅配線防食性を得る観点、low−k膜のダメージを低減する観点から、1〜4が好ましく、1〜3がより好ましい。
本発明の洗浄剤は、疎水性が高い材料であるlow−k膜において、洗浄剤の濡れ性を上げて洗浄性を高める観点から、その表面張力が50mN/m以下であることが好ましく、より好ましくは45mN/m以下、更に好ましくは40mN/m以下である。表面張力の測定は、後述の実施例に記載の方法に基づいて行うことができる。
また、本発明の洗浄剤は、銅配線由来のエッチング残渣の除去性に優れたものである。この銅配線由来のエッチング残渣の除去性は、例えば、下記標準試験(A)で測定する第二酸化銅(CuO)の溶解量により評価することができる。
標準試験(A)
1)100ml容のポリエチレン容器に、洗浄剤20gを入れ、25℃の恒温槽中で恒温化する。
2)次に、酸化銅(II)粉末(和光純薬製:038-04345 ;平均粒径 約3μm)0.1gを添加し、30分間十分撹拌する。
3)上澄み10gを遠心チューブに分取し、遠心分離装置(日立製作所製:商品名「himac CP56G」)を用い、20000 r/min、15分間の条件で分離を行い、その結果生じた上澄み液をICP 発光分析装置(堀場製作所(株)製、商品名「JY238 」)を用いて銅の発光強度を測定する。
4)銅の溶解量は、既知の濃度の銅水溶液により作成した検量線から求める。
前記溶解量としては、低温、短時間で残渣を除去する観点から、1000ppm以上が好ましく、より好ましくは1500ppm以上、更に好ましくは2000ppm以上である。
また、本発明の洗浄剤は、銅配線へのダメージが少ないものである。この物性については、下記標準試験(B)で測定する銅の腐食量により評価することができる。
標準試験(B)
1)シリコン上にメッキ法により製膜した銅メッキ層(厚さ約500nm )を形成させた基板から、3cm角に切り出し、試験片を作製する。
2)試験片を、0.1 重量%フッ化水素酸水溶液に室温下30秒間浸漬し、水ですすぎ、窒素ブローで乾燥することにより前洗浄を行う。その試験片について蛍光X線測定装置(理学電機工業製:「ZSX100e 」)を用い銅の強度測定を行う(洗浄剤浸漬前の膜厚測定)。
4)その後、恒温化された25℃の洗浄剤20gに試験片を30分間浸漬し、イオン交換水ですすぎ、窒素ブローにより乾燥した後、浸漬前に測定した場所と同一場所を蛍光X線測定装置を用い銅の強度測定を行う(洗浄剤浸漬後の膜厚測定)。
5)あらかじめ既知の膜厚の銅メッキ膜について蛍光X線測定装置を用いて作成した検量線から洗浄剤浸漬前後での膜厚を算出して銅の腐食量を算出する。
前記銅の腐食量は、配線ダメージを防ぐ観点から、10nm未満が好ましく、より好ましくは7nm以下、更に好ましくは5nm以下である。
また、本発明の洗浄剤は、絶縁膜へのダメージが少ないものである。この物性については、絶縁膜の腐食量を測定することにより評価することができる。絶縁膜の腐食量は、10nm以下であることが好ましく、5nm以下であることがより好ましい。絶縁膜の腐食量は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明の洗浄剤は、例えば、銅等の金属配線及び絶縁膜を有する、即ち銅等の金属配線及び絶縁膜を形成する工程前後の半導体基板のレジストをアッシングした後、ライトアッシングした後、又はアッシングしなかった場合のいずれにおいても、該レジストの剥離に好適に使用することができる。
2.半導体基板又は半導体素子の洗浄方法
本発明の半導体基板又は半導体素子の洗浄方法は、本発明の洗浄剤を用いて、半導体基板又は半導体素子を洗浄することを特徴とする。かかる洗浄手段としては、特に限定されるものではなく、浸漬剥離洗浄、揺動剥離洗浄、枚葉剥離洗浄、スピナーのような回転を利用した剥離洗浄、パドル洗浄、気中又は液中スプレーによる剥離洗浄、超音波を用いた剥離洗浄等が挙げられるが、中でも、浸漬剥離洗浄と揺動剥離洗浄に好適である。
洗浄温度は、残渣の溶解性、残渣剥離性、金属配線材料の防食性、安全性、及び操業性の観点から20〜60℃が好ましく、20〜40℃の範囲がより好ましく、20〜30℃又は室温(25℃程度)が更に好ましい。なお、前記洗浄手段における、他の洗浄条件については、特に限定はない。
本発明の洗浄剤で洗浄した後のすすぎ工程においては、水すすぎが可能である。従来のフッ化アンモニウム系洗浄剤やヒドロキシルアミン等のアミン系洗浄剤は、溶剤系の剥離剤であるために水ではすすぎにくく、また、水との混合で配線等の腐食が起こる恐れがあるため、一般的にイソプロパノール等の溶剤ですすぐ方法が用いられていた。しかし、本発明の洗浄剤は水系である点と、水過剰になっても配線の腐食に対する耐性は高いことから、水すすぎが可能となり、環境負荷が極めて小さく経済的な洗浄方法が得られる。
本発明において、銅配線としては、銅又は銅を30重量%以上含む合金によってつくられた配線が挙げられる。前記銅配線は、メッキ、CVD及びPVD等によって形成される。
また、半導体基板は、銅配線以外にも、例えば、アルミニウム、タングステン、チタン、タンタル、クロム等の配線を含んでいてもよく、これらの金属配線は異種の金属を含む合金であっても、また純金属でもよく、また配線形状にも限定されるものではない。
なお、本発明に係わる半導体基板において使用できる絶縁膜としては、プラズマTEOS酸化膜、及び比誘電率3.0以下のLow−k膜、さらには比誘電率2.0以下のUltra−low−k膜等の低誘電率絶縁膜が挙げられる。Low−k膜の具体例としては、ヒドロゲンシルセスキオキサン系のHSQ、メチルシルセスキオキサン系のMSQ、有機SOG、SiOF等のフッ素系樹脂、SiOC、芳香族ポリアリールエーテル系のSiLK等が挙げられる。また、Ultra−low−k膜としては、ポーラスMSQ、ポーラスSiOC、ポーラスSiLK等が挙げられる。本発明の洗浄剤は、残渣除去効果が高く、かつlow−k膜やUltra−low−k膜のようなダメージを受けやすい材料に対しても、使用することができる。洗浄剤によるlow−k膜へのダメージとしては、膜厚の減少、増大(膨潤)や、比誘電率の変化などが上げられるが、本発明の洗浄剤は、非常にlow−k膜への影響が小さく、これらの変化が起こりにくい。
尚、前記の絶縁膜は、バリア膜、ストッパー膜、層間絶縁膜等に用いることができる。
本発明の洗浄対象物の一つである残渣は、エッチングによりデュアルダマシン構造形成時に形成されたビィアホールやビィアトレンチホール等のホール頂上部若しくは側壁部に付着した残渣、バリア膜をエッチングした時に銅配線上、ホール頂上部、若しくは側壁部に付着した銅系の残渣、又はチタン系の残渣等を示すが、電子基板の製造過程で生成する残渣であれば、これらに限定されるものではない。
更に、洗浄対象物としては、前記銅配線等の金属配線を形成する際に使用されるレジストが挙げられる。レジストとしては、ポジ型、ネガ型及びポジ−ネガ兼用型のフォトレジストが挙げられ、後記埋め込み材も含む。また、ビィアホール及びビィアトレンチホールの形成時に好適に用いることができる。例えば、リアライズ社刊「半導体集積回路用レジスト材料ハンドブック」(1996年)のP. 67〜169に記載されているレジストを使用できる。
3.半導体基板又は半導体素子の製造方法
本発明の半導体基板又は半導体素子の製造方法は、前記洗浄方法を用いた洗浄工程を含むものであり、具体的には、前記洗浄剤を用いて、半導体基板又は半導体素子を洗浄する工程を有することを特徴とする。
該製造方法に用いられる半導体基板又は半導体素子の洗浄方法は、前記方法と同じであることが好ましい。前記洗浄剤、及び前記半導体基板又は半導体素子の洗浄方法を用いて得られる半導体基板又は半導体素子は、残渣の残留がなく、金属配線材料の腐食が極めて少ないものであり、従来の洗浄剤では適用できなかった配線幅が非常に微細な半導体基板又は半導体素子の洗浄にも使用でき、かつlow−k膜へのダメージも小さいため、より小型で高性能なLCD、メモリ、CPU等の電子部品の製造に好適に使用できる。さらには、次世代の絶縁膜として開発が進められているUltra―low−k等のダメージを受けやすいポーラス材料を用いた半導体基板又は半導体素子の製造にも好適に使用することができる。
実施例1〜5、比較例1〜4(実施例1は参考例である)
1.洗浄剤の調製
表1に示す組成(数値は重量%)の洗浄剤を調製し、pHを測定した。また、得られた洗浄剤の物性について、以下の方法に従って測定し、評価した。これらの結果を表2に示す。
2.表面張力の測定
表面張力の測定は、自動表面張力計「CBVP−Z型」(協和界面科学株式会社)を用いて行った。
3.第二酸化銅(CuO)溶解量、及び銅メッキ膜腐食量の測定
前記標準試験(A)により第二酸化銅の溶解量を、また、前記標準試験(B)により銅メッキ膜の腐食量を測定した。
なお、標準試験(A)における検量線は、Cu含有量が既知の約0、2及び20ppmの標準溶液を用いてICP測定により作成した。洗浄剤の測定は、0〜20ppmの検量線範囲内に測定値が入るように希釈して行った。
また、標準試験(B)における検量線は、銅メッキ膜の厚さが既知の約0、250及び500nmの標準試料を用い、蛍光X線強度を測定することにより作成した。
4.絶縁膜腐食量の測定
シリコン上に低誘電率絶縁膜として、ポーラスSiOC(比誘電率2.2)を500 nmの厚さで均一に成膜したウェハ(シリコン厚み:0.7mm)を、1cm角で切り出しサンプルとした。この絶縁膜サンプルの正確な膜厚を、光干渉膜厚計(大日本スクリーン製造(株)製、光干渉式膜厚測定装置「ラムダエースVM−1000」)を用いて正確に測定した後、洗浄剤30g中に25℃、30分間浸漬させた。その後、再び膜厚を測定して浸漬前後での膜厚差を計算することにより、腐食量を求めた。同様の方法にて、ポーラスSiLK(比誘電率2.2)についても測定した。
Figure 0004472369
なお、表中、
HEDPは1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、
BDG はブチルジグリコール、
DMSOはジメチルスルホキシド、
DMF はジメチルホルムアミド、をそれぞれ示す。
Figure 0004472369
次に、得られた洗浄剤を用いてウェハを洗浄し、その銅配線残渣剥離性、銅配線腐食性及び絶縁膜腐食性について下記の手順に従って、測定し、評価した。これらの結果を表3に示す。
5.評価用ウェハ
シリコンウェハ上に銅、窒化珪素膜、低誘電率絶縁膜{(ポーラスSiOC(比誘電率2.2)}、窒化珪素膜の順で成膜し、その上にポリビニルフェノール系のポジ型レジスト組成物を塗布、乾燥してレジスト膜を形成することによりサンプルウェハを調製した。その後、ホールパターンを転写してリソグラフィーを行い、これをマスクとしてレジスト膜のない窒化珪素膜、低誘電率絶縁膜、窒化珪素膜をフッ化炭素系(CF系)や酸素系のエッチングガスでドライエッチングして除去した。最後に、酸素プラズマによるアッシング処理によって、レジストを除去し、ホールパターンを形成させた(評価ウェハ1)。また、低誘電率絶縁膜として、ポーラスSiLK(比誘電率2.2)を用いた系についても、全く同様の方法でホールパターンを形成させた(評価ウェハ2)。
これらのウェハをSEM(走査型電子顕微鏡)観察(50000 倍〜100000倍)することにより、ホール内部にエッチング、アッシング後の残渣、つまりポリマーが形成されているのを確認した。
これらのウェハを1cm角に切り出して、洗浄試験に使用した。
6.洗浄性評価
(1)剥離方法:30mlの洗浄剤に25℃で3分間、上記の評価用ウェハ1、2を浸漬し、洗浄した。
(2)すすぎ、乾燥方法:30mlの超純水に25℃で1分間、評価用ウェハ1、2を浸漬し、これを2回繰り返した後、窒素ブローにより乾燥した。
(3)評価方法:すすぎを終えた評価用ウェハ1、2を乾燥後、FE−SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて50000 倍〜100000倍の倍率下で観察し、銅配線残渣の除去性及び銅配線の腐食性の評価を下記の3段階で行った。
(銅配線残渣除去性)
○:残渣が全く確認されない。
△:残渣が一部残存している。
×:残渣が大部分残存している。
(銅配線腐食性)
○:銅配線の腐食が全く確認されない。
△:銅配線の腐食が一部発生している。
×:銅配線の腐食が大きく発生している。
(絶縁膜腐食性)
○:絶縁線の腐食が全く確認されない。
△:絶縁膜の腐食が一部発生している。
×:絶縁膜の腐食が大きく発生している。
なお、合格品は銅配線残渣の除去性と銅配線の腐食性、及び絶縁膜の腐食性がいずれも「○」であるものとする。
Figure 0004472369
表3の結果より、実施例1〜5で得られた洗浄剤は、比較例1〜4で得られたものに比べて、残渣除去性、銅配線腐食防止性、絶縁膜腐食防止性のいずれにも優れたものであることがわかる。
本発明の銅配線用非フッ素系残渣洗浄剤は、高性能なLCD、メモリ、CPU等の電子部品の製造に好適に使用できる。

Claims (4)

  1. 亜リン酸及び/又は有機ホスホン酸と、水及び水溶性有機溶剤からなり、pHが1〜4の銅配線用非フッ素系残渣洗浄剤を用いて、半導体基板又は半導体素子のアッシング処理後の残渣を洗浄する工程を有する、low−k膜を有する半導体基板又は半導体素子の洗浄方法
  2. 銅配線用非フッ素系残渣洗浄剤における、亜リン酸及び/又は有機ホスホン酸の含有量が0.5〜10重量%で、水の含有量が70〜99重量%である請求項1記載の洗浄方法
  3. 銅配線用非フッ素系残渣洗浄剤の表面張力が50mN/m以下である請求項1又は2記載の洗浄方法
  4. 銅配線用非フッ素系残渣洗浄剤の、標準試験(A)における第二酸化銅の溶解量が1000ppm以上であり、且つ標準試験(B)における銅の腐食量が10nm未満である請求項1〜いずれか記載の洗浄方法
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