JP2005216203A - 表フォーマットデータ処理方法並びに表フォーマットデータ処理装置 - Google Patents

表フォーマットデータ処理方法並びに表フォーマットデータ処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005216203A
JP2005216203A JP2004025165A JP2004025165A JP2005216203A JP 2005216203 A JP2005216203 A JP 2005216203A JP 2004025165 A JP2004025165 A JP 2004025165A JP 2004025165 A JP2004025165 A JP 2004025165A JP 2005216203 A JP2005216203 A JP 2005216203A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
field
area
cell
definition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004025165A
Other languages
English (en)
Inventor
Mantaro Yajima
万太郎 矢島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2004025165A priority Critical patent/JP2005216203A/ja
Priority to PCT/JP2005/001512 priority patent/WO2005073886A1/ja
Priority to US10/588,058 priority patent/US7996761B2/en
Publication of JP2005216203A publication Critical patent/JP2005216203A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F40/00Handling natural language data
    • G06F40/10Text processing
    • G06F40/166Editing, e.g. inserting or deleting
    • G06F40/177Editing, e.g. inserting or deleting of tables; using ruled lines
    • G06F40/18Editing, e.g. inserting or deleting of tables; using ruled lines of spreadsheets
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F40/00Handling natural language data
    • G06F40/10Text processing
    • G06F40/166Editing, e.g. inserting or deleting
    • G06F40/174Form filling; Merging

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • Audiology, Speech & Language Pathology (AREA)
  • Computational Linguistics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Document Processing Apparatus (AREA)
  • Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)

Abstract

【課題】1つのセル中に第2のデータ記入域である派生エリアが設けられた帳票フォーマットについても、視認性高く、簡単な帳表フォーマット定義操作により、他の帳票フォーマット、またはデータファイルとの間で、自動的なデータ入出力を行える帳票フォーマット定義方法を提案する。
【解決手段】帳表フォーマット中において、データまたはデータフィールドを項目名と対応付ける項目定義をおこなうステップと、1つのセル中に第2のデータ記入域である派生エリアの設けられたデータフィールドに対して、同じセル中の第1の記入域である主エリアに対して派生エリアが固有にもつ記入条件である差異条件を指定するステップを備え、指定された項目定義と差異条件にもとづいて各派生エリアについて、帳表のデータ入出力時において同時に参照されるべきデータ、または、データ記入域の集合であるレコードを識別する。
【選択図】 図11

Description

本発明は、帳表フォーマット上のデータ処理を行う情報処理方法および装置に関する。
従来、ユーザが自由に作成した多様な帳表フォーマットについて、帳表フォーマットを構成するデータフィールドまたはデータに対して該当の項目名を対応付ける項目定義をおこない、帳表のデータ入出力において同時に参照されるべきデータ、または、データ記入域の集合であるレコードを定型的に識別することによって、他の帳表、またはデータファイルとの間のデータの転記集計を自動的におこなう帳表フォーマット定義方法が知られている。
例えば、本発明者は、特開平09−134349において、この方法を、帳表フォーマット上に、ユーザに馴染みのある最小限の文字、記号類を追記することによりマンマシン性よくおこなえる方法を提案している。
また、帳表フォーマット上の各データフィールドについて、そのフィールド書式などのフィールド属性を指定する方法として、該当のデータフィールド範囲を一括して指定した上、続いて表示されるフィールド属性画面上から、その属性値を指定する機能が知られている。
また、帳表フォーマット上の表内データの計算方法として、1つの行内、列内の複数データを、例えば、画面上のドラグ操作等により一括して指定して、この指定した複数データに対して、指定した合計処理などの演算をおこない、演算結果のデータを指定した演算結果記入欄に記入する機能が知られている。
ところが、世の中で、実際に使用される帳票フォーマットには、後出の図10に示すように、1つのセルの中にもう1つの記入域(派生エリア)が設けられ、そこには元々の記入域(主エリア)とは、異なる記入条件のデータが記入される複合フォーマットであるものも多い。
これまで提案されてきている帳表フォーマット定義方法が扱う帳表フォーマットは、帳表を構成する各セルには1つのデータのみが記入されるフォーマットに限られており、この種の派生エリアを持つ複合フォーマットに対しては、上記したような帳表定義にもとづく自動的なデータの入出力はおこなうことができなかった。
ユーザは、このような派生エリアを持つ複合フォーマット上にデータ出力を得たい場合、例えば、その構成各セルのデータ記入条件が目的のフォーマットの各派生エリアのデータ記入条件と等価になるような帳表を別に作成し、その上に得られたデータを1つづつ目的のフォーマットの派生エリア上にコピー操作していくほかはなかった。
また、この種の派生エリアを持つ複合フォーマット中において、配置書式などのフィールド属性を複数の主エリアの集合ごと、または、複数の派生エリアごとに指定したい場合、指定対象の主エリア、または、派生エリアは、行方向、または列方向の何れかの方向において、1つおきに配置されているため、公知の方法である連続したフィールド範囲を一括して指定する方法は使用できず、指定対象の主エリア、または、指定対象の派生エリアを1つずつ選択していかなければならない場合も生じた。
複合フォーマット上において主エリア、または、派生エリアを1つずつ選択して指定する操作は、指定対象の主エリア、または、派生エリアが多数の場合は、相応に手数のかかる操作であった。
また、この種の派生エリアを持つ複合フォーマットにおいて、たとえば、1つの列内において合計処理などの演算をおこなう場合、その列内の各主エリア内データと各派生エリア内データとは、別々に合計され、各々、該当する合計欄中の主エリア内と派生エリア内とに記入される。
ところが、派生エリアを持つ複合フォーマットにおいては、主エリアと派生エリアは、1つの行内、または、1つの列内において1つおきに配置されているため、たとえば、派生エリアがセル内の下方向に設けられている複合フォーマット上において、列方向(上下方向)の合計演算をおこなおうとする時、その演算対象のデータとしては、列方向にデータを1つおきに選択していかなければならないことになる。
これまで知られている表内データ計算方法においては、演算対象の複数データを一括して指定する方法(たとえば、複数データをドラグして指定)は、演算対象のデータが1行上、または1列上において連続して配置されている場合に限られ、複合フォーマットにおけるように、演算対象のデータが表上において離散的に配置されている場合は、演算対象のデータを個々に選択して指定していくほかはなく、演算対象データが多数の場合は、相応に手数のかかる操作を要した。
本発明は、かかる従来技術の問題に鑑みてなされたもので、この種の派生エリアが設けられた帳票フォーマットについても、通常の帳票フォーマットに対しておこなう指定操作と同レベルの簡単な操作により、帳票フォーマット定義をおこなえ、自動的なデータ入出力を行える情報処理方法と装置を提案することを目的としている。
本発明は、かかる従来技術の問題に鑑みてなされたもので、この種の派生エリアが設けられた帳票フォーマットについても、通常の帳票フォーマットに対しておこなう指定操作と同レベルの操作手数の少ない操作により、表内演算をおこなえる情報処理方法と装置を提案することを目的としている。
本発明は、かかる従来技術の問題に鑑みてなされたもので、この種の派生エリアが設けられた帳票フォーマットについても、通常の帳票フォーマットに対しておこなう指定操作と同レベルの操作手数の少ない操作により、フィールド属性の指定がおこなえる情報処理方法と装置を提案することを目的としている。
本発明の別の目的は、派生エリアが設けられた帳票フォーマットについても、誰もがおこなえ、だれもが理解できる視認性と可読性を備えた形で帳票フォーマット定義をおこなえ、自動的なデータ入出力をおこなえる情報処理方法と装置を提供することを目的とする。
本発明の別の目的は、派生エリアが設けられた帳票フォーマットについても、誰もがおこなえ、だれもが理解できる視認性と可読性を備えた形によりフィールド属性の指定がをおこなえる情報処理方法と装置を提供することを目的とする
本発明の別の目的は、派生エリアが設けられた帳票フォーマットについても、誰もがおこなえ、だれもが理解できる視認性と可読性を備えた形により表内演算がおこなえる情報処理方法と装置を提供することを目的とする
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明による情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法は、
表中の特定データフィールドを構成する単位のデータ記入欄が、その部分領域としてその内部に第1のデータ記入域である主エリアのほかに第2のデータ記入域である派生エリアを備える複合単位データ記入欄の形態をなす表フォーマットのデータ入出力方法であって、
表中の各データフィールドについて、項目名を対応付ける項目定義をおこなうステップと
上記派生エリアについてのデータ記入条件が、上記主エリアについてのデータ記入条件に対して固有に持つ差異部分である差異条件を指定するステップと、
表中の各データフィールドについて対応付けられた項目名に基づいて、上記主エリア内のデータと同時に参照されるべきデータ、または、上記主エリア内のデータと同時に参照されるべきデータのデータ記入域の組合わせである第1のレコードを表フォーマット上から識別するステップと、
指定された上記差異条件と表フォーマット上から識別される上記第1のレコードに基づいて、上記派生エリア内のデータと同時に参照されるべきデータ、または、上記派生エリア内のデータと同時に参照されるべきデータのデータ記入域の組合わせである第2のレコードを生成するステップと、
を備え、生成された上記第2のレコードに基づいて、表フォーマット上の上記派生エリア内へのデータ出力、または、上記派生エリア内からのデータ入力をおこなうことを特徴とする。
また、請求項2記載の発明による情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法は、請求項1に記載の方法において、上記第1のレコード中の特定項目のデータを差異条件が指定する別のデータにより置き換えることにより、上記第2のレコードを生成することを特徴とする。
また、請求項3記載の発明による情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法は、請求項1に記載の方法において、上記第1のレコードに対して、差異条件が指定する項目のデータ、またはデータ記入域を追加することにより、上記第2のレコードを生成することを特徴とする。
また、請求項4記載の発明による情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法は、請求項1に記載の方法において、差異条件の指定を、書面上において表フォーマットを表現する、もともとの記入情報である通常記入情報と区別可能な定義支援記入情報を追記することによりおこなうことを特徴とする。
また、請求項5記載の発明による情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法は、請求項4に記載の方法において、差異条件の指定をおこなう定義支援記入情報の区別を、予め定義支援記入情報に割当てた特定の記入修飾情報の識別によりおこなうことを特徴とする。
また、請求項6記載の発明による情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法は、請求項4に記載の方法において、差異条件の指定をおこなう定義支援記入情報の区別を、予め定義支援記入情報に割当てた特定記号、または、特定の図形的特徴を識別することによりおこなうことを特徴とする。
また、請求項7記載の発明による情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法は、請求項5に記載の方法において、差異条件の指定に用いる定義支援記入情報の区別を、帳表フォーマット上の項目定義に使用する定義支援記入情報の区別と同じ記入修飾情報の識別によりおこなうことを特徴とする。
また、請求項8記載の発明による情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法は、請求項6に記載の方法において、差異条件の指定においておこなう項目名の指定、または、データ名の指定を、各々、表フォーマット上の項目定義に使用する項目名の指定、または、データ名指定に用いる特定記号、または、特定の図形的特徴を用いることによりおこなうことを特徴とする。
また、請求項9記載の発明による情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法は、表フォーマットを構成する単位データ記入欄の中、その内部にその部分領域として第1のデータ記入域である主エリアのほかに第2のデータ記入域である派生エリアを備える複合単位データ記入欄を持つ表フォーマットデータ処理装置であって、
複数の複合単位データ記入欄の集合を1つの複合フィールドとして指定するステップと、
指定された上記複合フィールド内の全ての主エリア、または、全ての派生エリアについてのフィールド属性の指定を上記複合フィールド単位ごとにまとめておこなうステップと、を有することを特徴とする。
また、請求項10記載の発明による情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法は、請求項9に記載の方法において、上記複合フィールド単位におこなうフィールド属性の指定を、上記複合フィールド内から選択した1つの主エリア、または、1つの派生エリアについておこなうことを特徴とする。
また、請求項11記載の発明による情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法は、表フォーマットを構成する単位データ記入欄の中、その内部にその部分領域として第1のデータ記入域である主エリアのほかに第2のデータ記入域である派生エリアを備える複合単位データ記入欄を持つ表フォーマットデータ処理方法であって、
表フォーマット上において、単位データ記入欄の集合を複合単位データ記入欄の集合である複合フィールドとして指定するステップと、
指定された複合フィールド内の複数の複合単位データ記入欄について、その中に記入される各データに演算をおこなった結果を記入する演算結果データ記入欄として1つの複合単位データ記入欄を対応付けるステップと、
上記演算対象側の複数の単位データ記入欄中の主エリア内データ、または、派生エリア内データを演算した結果のデータを、各々、上記演算結果データ記入欄側の複合単位データ記入欄内の主エリア内、または、派生エリア内に記入するステップと、
を有することを特徴とする。
また、請求項12記載の発明による情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法は、請求項9に記載の方法において、演算対象のデータを記入する複数の複合単位データ記入欄に対して、その演算結果データ記入欄として、1つの複合単位データ記入欄を対応付けるステップを有し、
指定された上記演算対象側の複合単位データ記入欄の主エリアと派生エリア内フィールド属性を、各々、上記演算結果データ記入欄側の複合単位データ記入欄の主エリアと派生エリアのフィールド属性として適用することを特徴とする。
また、請求項13記載の発明による情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法は、請求項1と請求項9と請求項11に記載の方法において、上記単位データ記入欄内に記入された 特定の記号類を認識することによって、上記単位データ記入欄内において占める上記派生エリアの範囲を識別することを特徴とする。
また、請求項14記載の発明による情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法は、請求項13に記載の方法において、上記派生エリアの範囲を規定する特定の記号類である派生エリア生成要素として、罫線を含むことを特徴とする。
また、請求項15記載の発明による情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法は、請求項14に記載の方法において、罫線の線種、または、線色を識別することにより上記派生エリア生成要素としての罫線を識別することを特徴とする。
また、請求項16記載の発明による情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法は、請求項1に記載の方法において、派生エリアが定義されている特定データフィールド内の特定の上記単位データ記入欄内に記入されている派生エリア生成要素の種別と上記単位データ記入欄内位置とを識別するステップを有し、上記特定データフィールド上へのデータ出力時に、該当特定データフィールド内の派生エリア生成要素が記入されていない上記単位データ記入欄上に、派生エリア生成要素を自動的に生成記入することを特徴とする。
また、請求項17記載の発明による情報処理装置は、表中の特定データフィールドを構成する単位のデータ記入欄がその部分領域として第1のデータ記入域である主エリアのほかに第2のデータ記入域である派生エリアを備える複合単位データ記入欄形態をなす表フォーマットデータ処理装置であって、
表中の各データフィールドについて、項目名を対応付ける項目定義をおこなう手段と、
上記派生エリアについてのデータ記入条件が、上記主エリアについてのデータ記入条件に対して固有に持つ差異部分である差異条件を指定する手段と、
表中の各データフィールドについて対応付けられた項目名に基づいて、上記主エリア内のデータと同時に参照されるべきデータ、または、上記主エリア内のデータと同時に参照されるべきデータのデータ記入域の組合わせである第1のレコードを表フォーマット上から識別する手段と、
指定された上記差異条件と表フォーマット上から識別される上記第1のレコードとに基づいて、上記派生エリア内のデータと同時に参照されるべきデータ、または、上記派生エリア内のデータと同時に参照されるべきデータのデータ記入域の組合わせである第2のレコードを生成する手段と、を備え、生成された上記第2のレコードに基づいて、表フォーマット上の上記派生エリア内へのデータ出力、または、上記派生エリア内からのデータ入力をおこなうことを特徴とする。
また、請求項18記載の発明による情報処理装置は、表フォーマットを構成する単位データ記入欄の中、その内部にその部分領域として第1のデータ記入域である主エリアのほかに第2のデータ記入域である派生エリアを備える複合単位データ記入欄を持つ表フォーマットデータ処理装置であって、
複数の複合単位データ記入欄の集合を1つの複合フィールドとして指定する手段と、
指定された上記複合フィールド内の全ての主エリア、または、全ての派生エリアのフィールド属性の指定を上記複合フィールド単位ごとにまとめておこなう手段と、を有することを特徴とする。
また、請求項19記載の発明による情報処理装置は、表フォーマットを構成する単位データ記入欄の中、その内部にその部分領域として第1のデータ記入域である主エリアのほかに第2のデータ記入域である派生エリアを備える複合単位データ記入欄を持つ表フォーマットデータ処理装置であって、
表フォーマット上において、単位データ記入欄の集合を複合単位データ記入欄の集合である複合フィールドとして指定する手段と、
指定された複合フィールド内の複数の複合単位データ記入欄について、その中に記入される各データに演算をおこなった結果を記入する演算結果データ記入欄として1つの複合単位データ記入欄を対応付ける手段と、
上記演算対象側の複数の単位データ記入欄中の主エリア内データ、または、派生エリア内データを演算した結果のデータを、各々、上記演算結果データ記入欄側の複合単位データ記入欄内の主エリア内、または、派生エリア内に記入する手段と、
を有することを特徴とする。
また、請求項20記載の発明による情報処理装置は、請求項18に記載の情報処理装置において、演算対象のデータを記入する複数の複合単位データ記入欄に対して、その演算結果データ記入欄として、1つの複合単位データ記入欄を対応付ける手段を有し、指定された上記演算対象側の複合単位データ記入欄の主エリアと派生エリア内フィールド属性を、各々、上記演算結果データ記入欄側の複合単位データ記入欄の主エリアと派生エリアのフィールド属性として適用することを特徴とする。
以上において説明したように、本発明によれば、1つのセル中に元々のデータ記入域である主エリアのほかに、第2の記入域である派生エリアが設けられているような複雑な帳表フォーマットについても、単純な通常の帳表フォーマットについておこなうのと同様な項目定義操作に加えて簡単な差異条件の指定操作をおこなうだけで、自動的なデータ入出力をおこなうための帳表定義を得ることができる。
また、本発明によれば、1つのセル中に元々のデータ記入域である主エリアのほかに、第2の記入域である派生エリアが設けられているような複合フォーマット上において、主エリアと派生エリアの各々に異なるフィールド属性を与えることも、連続した複合フィールド全体を一括して指定する操作を中心とした手数のかからない操作により済ませることができることで、多数のセルからなる複合フォーマット上において、自由度のあるフィールド属性の指定を通常の単純な帳票フォーマット上におけるフィールド属性の指定と同レベルの簡単な操作でおこなうことができる。
また、本発明によれば、1つのセル中に派生エリアが設けられているような複合フォーマット上の表内計算において、多くの場合、連続して配置されていない演算対象の複数データを1つ1つ選択指定していく必要なく、連続した複合フィールド全体を一括して指定する操作を中心とした手数のかからない操作により、済ませることができることで、複合フォーマット上において、多数のデータを対象とする計算を通常の単純な帳票フォーマットと同レベルの簡単な操作でおこなうことができる。
また、本発明によれば、1つのセル中に派生エリアが設けられているような複合フォーマット上における帳表の入出力定義、フィールド属性の指定、及び、表内計算機能を誰もが理解できる文字列の追加記入と日常見慣れた文字、記号、図形からなる所定の定義支援情報の追加記入によりおこなうことができ、また、その追加記入による定義内容は、誰もが一目瞭然に理解しえる視認性の高いものになっている。
また、本発明によれば、1つのセル中に派生エリアが設けられているような複合フォーマット上における帳表の入出力定義、フィールド属性の指定、及び、表内計算機能を少数の文字、記号、図形の追加記入で済ませることができるため、効率がよく、間違いの少ない操作によりおこなうことができる。
以下、添付図を参照して本発明の実施例を説明する。
図1に、本発明の一実施例における情報処理装置のハードウェア上のシステム構成を示す。このシステムにおいて、カラーイメージ・スキャナ10、キーボード12、マウス14およびディジタイザ15が入力装置として、内部メモリ16および外部メモリ18が記憶装置として、表示装置20および印紙装置22が出力装置として、それぞれ適当なインタフエース回路(図示せず)を介してCPU24に接続されている。また、CPU24は、通信装置26を介して電話回線または通信回線27とも接続されている。
カラーイメージ・スキャナ10は、用紙上に記載された文書中の文字、記号および図形をカラー画像情報として読み取る。内部メモリ16および外部メモリ18には、CPU24の処理または制御動作を規定する各種プログラムのほか、各種電子辞書、キャラクタフォント、ファイル等が格納されている。通信装置26は、ファクシミリ通信機能を有している。
図2に、本実施例のシステムにおいて帳表の作成に関する動作モードの一覧を示す。「文書作成」、「定義」、「環境設定」等の主モードが設定されており、これらの主モードはそれぞれ「取り出し」・・・、「定義解釈」・・・、「定義情報設定」等のサブモードに分岐している。
図3に、表示装置20のディスプレイ画面20aに表示される「主モードー覧メニュー」を示す。ディスプレイ画面20aの左下隅部に常時表示されている「モード」ボタンを選択指示すると、この「主モードー覧メニュー」が画面に現れ、画面の右下部に「文書作成」、「定義」、「環境設定」などの主モード選択ボタンが表示される。
上記の「主モードー覧メニュー」で、「環境設定」ボタンをクリックすると、環境設定モードが選択される。この環境設定モードに切り替わると、ディスプレイ画面20aに図4に示すような画面が映し出され、画面の右下部に「定義区別設定」、「定義情報設定」等のサブモード選択ボタンが表示される。ここで、「定義情報設定」ボタンをクリックすると、定義情報設定モードに入り、図5に示すような「定義要素/記入情報対照表」画面に表示される。
図5において、本実施例では、「共通」、「帳表定義」、等の複数の定義系が用意され、各定義系の中に複数の定義要素が設定されている。このうち、「帳表定義」、系の各定義要素は帳表上のデータ管理上のフォーマットを設定するために用いられ、「共通」の各定義要素は、他の定義系の定義にも共用される。
図5に示すように、各定義要素には、1種類または複数種類の所定の文字(文字列)、記号または図形が対応づけられている。定義要素の中には、たとえば、定義要素「丸め方」に対応する“切上げ”のようにその記入情報だけで目的の定義内容を表すものもあれば、定義要素「項目名」に対応する“< >”のように、定義内容を構成するものとして、書面上の他の記入情報を指定するものもある。また、定義要素「登録語指定」に対応する“○”のように、これによって指定されている文字、記号等は、応用用語辞書を参照して定義内容を解釈すべきことを指示するものもある。
上記のような定義要素と記入情報との対応付けは、システムが最初から用意していてもよく、あるいはユーザが画面入力で随時設定登録できるようにしてもよい。いずれにしても、たとえば図6に示すようなデータフォーマットで、各定義要素毎に図5の対照表に相当する可変データ長の定義要素識別データが設定される。各定義要素識別データは、後述する定義情報認識部の定義要素識別データ記憶部48(図21)に保持される。
なお、図6の「定義要素識別データ」のデータフォーマットにおいて、「定義系コード」のデータ・フィールドには当該定義要素(たとえば「切上げ」)の属する定義系(帳表定義)のコードがセットされ、「定義要素種別」のデータ・フィールドには当該定義要素(切上げ)のコードがセットされ、「構成文字列/記号列」の各データ・フィールドには当該定義要素(切上げ)に対応する文字列(切上げ、切り上げ…)のコードが所定の区切り識別データを挟んでセットされ、末尾のフィールドにはこのデータの終端を示す所定の終端識別データが付けられる。
上記のように、本実施例では、文書上で各種の定義を行うための定義要素が、通常の文書内容を表す通常記入情報としても利用可能な文字、記号または図形と対応づけられている。ただし、後述するように、定義要素として用いられるときは、当該記入情報に特別の修飾情報(たとえば色情報)を付し、文書内容を表す通常記入情報とは区別するようにしている。つまり、ユーザにあっては、普段使い慣れている記入情報を、文書内容を表すための通常記入情報としてそのまま使えるだけでなく、これに特別の修飾情報を付加することで定義内容を示すための定義情報としても使えるようになっている。
図4の「環境設定モード画面」において「定義区別設定」のサブモード選択ボタンを選択すると、ディスプレイ画面20aには図7に示すような「定義情報区別指示画面」が現われる。
図7において、[定義系]の欄には「帳票定義」等の定義系がリストされている。ユーザは、各定義系の記入情報に用いる[色]、[線修飾]、[線太さ]、[手書き/印刷]の修飾情報または識別情報を各位置に入力すればよい。
図7の例では、たとえば、「帳表定義」の定義系には(青)を[色]の欄に入力し、「書式定義」の定義系には(赤)を指定している。「共通」の各定義要素は全ての定義系に共用されるので、「共通」固有の修飾情報を設定する必要はない。
以上の指定を終えると、「定義情報区別指示画面」上の「終了」ボタンを指示すると、以上の定義情報区別指示の入力操作に応動してシステム内では、たとえば図8に示すようなデータフォーマットで各定義系についての定義情報区別データが設定される。この定義情報区別データは、後述する定義情報認識部の定義情報区別データ記憶部50(図21)に保持される。
次に、このシステムを用いて、ユーザが用紙上に自由に作成した集計表の上に、データの集計出力をおこなう例について説明する。
ユーザは、たとえば、図9に示す表のフォーマットを用紙として持っており、このフォーマットの上に、図10に示すようなデータの集計出力を得たい使用例について説明する。
図9の表中において、最上段の行上には、項目名「支店」のデータ記入欄が設けられ、表中の上から見て第2行から第4行まで、左から見て第2列から第4列までのセルのマトリクスには、項目名「売上げ」のデータ記入欄が設けられている。また、表外の右上部には、表内の各データ記入欄に対する共通の記入条件として、項目名「年度」のデータ名“2001”が記入されている。
また、表中の最下行には同一列の項目名「売上げ」のデータの合計値を記入する合計欄が設けられ、表中の最右列には同一行の項目名「売上げ」のデータの合計値を記入する合計欄が設けられている。
ユーザは、各項目名とそのデータ名との関連付けを記述した何らかの辞書(たとえば、商品名マスタファイル…)を前提にして、以上のことを表内の記入内容から読み取っている。たとえば、項目名「支店」については、その記入データの並び“東京”、“大阪”、“名古屋”から読み取り、項目名「商品」については、記入データの並び“テレビ”、“ラジオ”、“カーナビ”に加え、それに隣接した上側位置に記入されている見出し語“商品名”の助けも得て読み取っている。また、項目名「売上げ」とそのデータ記入欄(フィールド)との対応付けは表の表題から読み取っている。
目的とするデータ出力結果の表フォーマット(図10)においては、項目名「売上げ」のデータ記入欄(フィールド)を構成する各セル中には、追記された記号“[ ]”により、もう一つのデータ記入域が設けられている。そして、そのデータ記入欄(フィールド)の元の記入域側には、年度が“2001”のデータが記入されているのに対し、この新しく設けられた記入域側には その「前年」である年度が“2000”のデータが記入されるようになっている。
すなわち、後出の図40において、この項目名「売上げ」のデータ記入欄(フィールド)内の斜線部セルに設けられた2つの記入域のデータ記入条件は、表内に記入されている条件は、互いに同一であるが(いずれも、「支店」は、“大阪”、「商品」は“ラジオ”)、表外の共通記入条件「年度」のデータが、元々の記入域側は“2001”であり、新しく設けた記入域側は“2000”であり、互いに異なる条件でデータが集計されるようになっている。
以上に述べた、項目名「売上げ」のデータ記入欄(フィールド)における記入分けを、ユーザは表の表題の下に記入されている注釈文「[ ]内は、2000年売上げ」から読み取っている。
このように、あるデータ記入欄(フィールド)の各構成セル中に、さらに、もう1つの記入域が設けられ、この中に元々の記入域の記入条件とは異なる条件のデータが記入される場合、本明細書においては、このセルの中に新しく設けられた記入域を「派生エリア」、元々の記入条件のデータを記入する側の記入域を「主エリア」と呼び、この「派生エリア」について指定された異なる条件のことを、「差異条件」と呼ぶことにする。本例の場合、「差異条件」は、「項目名“年度”のデータ名が“2000”」ということになる。
また、本例における記号“[ ]”ように、セル中に記入され、「派生エリア」がその中に設けられることを示す記入要素を「派生エリア生成要素」と呼ぶ。
また、この新しい記入域「派生エリア」が設けられたセルを、特に「複合セル」と呼び、これに対して、1つのデータのみが記入されるセルを「通常セル」と呼ぶ。
本実施例システムでは、ユーザが上記のように認識するとおりの定義内容をシステムに多意性なく定型的に認識させるように、図11に示す「定義付け」操作をおこなう。 この「定義付け」操作は、集計表の元々の記入内容である通常記入情報と区別し得る定義支援記入情報を追加記入することによっておこなう。本例の場合、定義支援記入情報は、図7に示したように「帳表定義」の定義系に割り当てた(青)色を用いて記入することによって、通常記入情報と区別することにする。
集計表フォーマットにおける「定義付け」の基本として、まず、集計表フォーマット上の全てのデータフィールドとデータ名について、その項目名を対応付ける「項目定義」をおこなう。「項目定義」に使用する項目名(本明細書においては、「対応項目名」と呼ぶ)としては、ユーザが用紙上に自由に記入したものをなるべく使用するという本発明の趣旨から、集計表フォーマット上に元々、見出し語として記入されている項目名があれば、それをそのまま使用する。
まず、同じ対応項目名を持ち、隣接しあうセルの集合(セル列)毎に、「フィールド指定」の定義要素記号“「 」”、または、“[ ]”を使用し、データフィールドの指定をおこなう。すなわち、「フィールド指定」の定義要素記号“「 」”、または“[ ]”の構成記号である“「”と“」”、あるいは“[”と“]”を、各々、該当セル列の両端のセル中に記入する。
また、本例の”2001”のように、セルの中に記入されていないデータ名は、そのデータ名文字列の両側に、「フィールド指定」の定義要素記号“[ ]”を記入する。
このデータフィールドに対応付ける対応項目名としては、データフィールドの上側、あるいは、左側に隣接して、元々、見出し語として記入されているものがあれば、それを項目名として指定する。項目名の指定は、定義要素記号“<>”の各構成記号”<”と”>”とを、各々、該当の文字列の両側に追記することによっておこなう。本例の場合、この指定方法により、見出し語“商品“が、下側に隣接しているデータフィールドの対応項目名として定義されることになる。
対応項目名が元々の記入内容―通常記入情報の見出し語として記入されていない場合は、該当データフィールド近傍の空白箇所に、該当の名称を記入した上、項目名の指定を施し、さらに、定義要素の結合線“−”を用いて、該当のデータフィールドと結んでおく。本例の場合、この方法により、項目名”支店”と“年度”とが、おのおの、該当のデータフィールド、またはデータ名と対応付けられることになる。
複合セルからなるデータフィールド(以下、「複合フィールド」と呼ぶ)については、まず、フィールド範囲の指定は、通常のデータフィールドと同じ方法によりをおこなう。本例の場合、項目名”売上げ”のデータフィールドについて、左上端のセルと右下端のセルに、各々、「フィールド指定」の定義要素記号の構成記号“「”と“」”とを記入する。(このフィールドについては、セルのマトリクスを形成しているので、“「 」”を使用する。)
次に、該当の項目名”売上げ”を、(青)色の定義支援記入情報として、表外の空白部に記入した上、上記した「項目名指定」を加え、該当のデータフィールドの任意位置へ結合線“−”を引き出しておく。
また、項目名”売上げ”には、「集計区分」が「集計項目」であること指定をするために、項目名「売上げ」文字列の右肩部分に、定義要素「集計区分指定」の“○”記号を(青)色により追記しておく。なお、仮に、表フォーマット上に項目名「単価」のように、集計されない数値データが存在するときは、「非集計数値データ」を示す定義要素記号を設け、該当項目名文字列の右肩部に付しておけばよい。
次に、このデータフィールドの任意のセル内に、「派生エリア生成要素」の記号“[ ]”を例示的に追加記入する。たとえば、このデータフィールドの左上角のセルにのみ記入する。さらに、今おこなっている「派生エリア」の定義が、誰もがわかるように、注釈文「[ ]内は2000年」も表外の適当な位置に記入する。これらの記入は、追加記入ではあるが、目的のアウトプットの表(図10)上に出力される通常記入情報であり、アウトプットの色である(黒)色で記入する。
主エリアと派生エリアの各フィールド属性を、ユーザにより指定させることもできる。定義付け書面上において、たとえば、複合フィールド内の主エリアのフィールド属性を指定したい場合、定義支援記入情報により、該当の複合フィールド内の任意の主エリアから結合線を引き出し、定義要素として登録されているフィールド属性を表わす特定用語を記入すればよい。
複合フィールド内の派生エリアのフィールド属性を指定したい場合も、該当の複合フィールド内の任意の派生エリアから結合線を引き出し、同様にフィールド属性を表わす特定用語を記入すればよい。
なお、ユーザの操作規約として、フィールド属性の指定が該当のデータフィールド内の主エリアのみについておこなわれている場合は、派生エリア側のフィールド属性は、この主エリア側のフィールド属性と同じものであると見なす。フィールド属性の指定が該当のデータフィールド内の派生エリアのみについておこなわれている場合は、主エリア側のフィールド属性は、予め定めたデフォールトにしたがって定められるものとする。
複合フィールド内の主エリア、または派生エリアのフィールド属性としては、通常のデータフィールドの場合と同じく、例えば、その中に記入されるデータ数字列の「有効桁数」、「丸め方」、あるいは、配置書式(センタリング、右詰…)がある。また、主エリア、または、派生エリアが占める領域についての色等の面属性を含めてもよい。
続いて、「差異条件」を示す文字列を、以下に述べる所定の形式で記入する。本例の場合、項目名“年度”とデータ名“2000”を表わす文字列に、各々、項目名とデータ名の指定をおこない、対の形の文字列“<年度>[2000]”として、表外の適当な空白部に記入する。(青)色の定義支援記入情報により記入し、該当の項目名“売上げ”の複合フィールドと結合線“−”により結んでおく。
最後に、表の最下段の行上と最右列の列上とにおいて、「合計フィールド」の指定をおこなう。各データフィールドの合計値が記入される合計欄のセル列を、上記したデータフィールドの指定と同じように、「フィールド指定」の定義要素記号“[ ]”を用いて指定する。すなわち、各「合計フィールド」について、その両端の合計欄セル中に、「フィールド指定」の定義要素記号“[ ]”構成記号“[”と“]”とをそれぞれ記入する。
表の右下角のセルは、最下段の行上に定義する「合計フィールド」に含めてもよいし、最右列の列上に定義する「合計フィールド」に含めてもよい。
本例の場合、表の最下段の行と最右端の列上に指定された、この2つの合計フィールドの各セルは、項目名「売上げ」のデータが集計されることから、項目名「売上げ」のデータフィールドと同じ「差異条件」と「派生エリア」を持つ複合セルであるが、そのデータフィールド範囲の指定は、通常の合計フィールドと同じようにおこなえばよい。
また、最下行の合計フィールド左端に隣接するセル中と、最右端列の合計フィールド上端に隣接するセル中に、書面の元々の記入内容―通常記入情報として記入されている“計”文字を、応用用語辞書52に登録された、「演算結果指定」中の「合計欄指定語」であることを確認した上、「登録語指定」定義要素記号“○”によって囲む。
仮に、図9に示した表フォーマット上の“計”文字の位置に、“平均”、“分散”などの演算を指示する用語文字列が記入されているとすると、同じく、それらについて、各々、応用用語辞書52中の「演算結果指定」の「登録語」であることを確認した上、「登録語指定」定義要素記号“○”によって囲めばよい。
本システムでは、ユーザが帳表上で、日常(通常記入情報として)使用している特定の用語を応用用語辞書52(後出図26)に登録しておき、それを「登録語指定」定義要素記号“○”によって囲むことにより、各々、日常使用される意味にしたがった特定の意味をもつ定義情報に転化させている。
すなわち、「登録語指定」定義要素記号“○”によって囲まれる“計”文字は、隣接する定義要素“[ ]”により指定されたフィールドと、一体化してデータ管理上の1つの定義情報を構成し、定義要素“[ ]”により指定された合計フィールド内の各欄(セル)は、各々、他の特定のフィールド内に記入さている数値データを合計した値を記入すべきことをを定義している。
また、「登録語指定」定義要素記号“○”によって囲まれた“平均”、“分散”などの演算を指示する用語は、同じく、隣接する定義要素“[ ]”により指定されたフィールド内の各欄(セル)は、各々、他の特定のフィールド内に記入さている数値データに対して、各々、該当する演算をおこなった結果値を記入すべきことを定義することになる。
本明細書においては、これらの演算対象のデータを格納している特定のフィールドのことを、「演算対象フィールド」と呼ぶ。また、合計欄セルのように、演算結果を記入する欄を広く、「演算結果データ記入欄」、または、「演算結果欄」と呼ぶ。本例の場合、ある合計欄セルについて、その「演算対象フィールド」とは、その合計欄セルを含む合計フィールドと直角方向上側、または、直角方向左側に設定され、かつ、項目名「売上げ」のデータフィールドに属するセルの集合である。たとえば、最下行の左から2列目の合計欄セルの「演算対象フィールド」は、同列の縦方向上側に定義された項目名“売上げ”のデータフィールド部分になる。
次に、以上のように、定義支援記入情報を追記するこによって「定義付け」をおこなった表フォーマット記入用紙を本システムに入力し、所望のデータ出力を得るための諸機能について説明する。
図12に、本実施例のシステムにおける文書入力および文書要素データ生成部の構成を示す。文書画像入力部30は、カラー・イメージスキャナ10、キーボード12およぴマウス14等の入力装置と、入力ルーチンを実施するCPU24と、入力されたカラー画面をいったん取り込む内部メモリ16または外部メモリ18とによって構成される。
文書画像記憶部32、文字/図形パターン辞書36および文書要素データ記憶部38は、内部メモリ16または外部メモリ18の記憶領域を用いている。
文字・図形要素認識部34は、文字・図形認識処理プログラムを実行するCPU24によって構成される。
文書画像出力部40は、主として、表示制御プログラムを実行するCPU24と、このCPU24の制御の下で文書画像の表示出力を行う表示装置20あるいは文書画像の伝送出力を行う通信装置26とによって構成される。
ユーザは、カラー・イメージスキャナ10に帳表用紙をセットし、ディスプレイ画面20a上において「文書作成」モードを選択し、「文字/図形認識」ボタンをクリックする。
このクリック操作に応動して、まず、イメージスキャナ10による読取動作が行われ、図11に示す帳表文書の画像(全記入内容)を表すカラー画像信号が入力部30の画像記憶部に取り込まれる。入力部30に取り込まれたカラー画像信号は、信号の形態で(黒)、(青)、(赤)の各色画像信号に分解され、文書画像記憶部32内では(黒)の画像信号、(青)の青像信号、(赤)の画像信号としてそれぞれ黒画像記憶部32a、青画像記憶郭32b、赤画像記憶部32cに蓄積される。
次に、文字・図形要素認識部34は、文書画像記憶部32に蓄積された各書面毎の画素データについて、各色(黒、青、赤)毎に文書中の個々の文字、図形要素を認識する。ここで、図形要素とは、線分、矩形、円形のようにその形状が容易に画像認識されえるパターン化された簡単な図形群である。
本実施例における画像認識に際しては、たとえば図13に示すようなデータフォーマットで予め設定されている「画像管理データ」が参照される。この「画像管理データ」では、図14に示すように入力画像はマトリクス上に配置された多数の画素PXによって構成されているものとして、画素PXの個数、寸法、ピッチ等を表すデータをセットしている。
文字・図形要素認識部34における文字・図形の認識は、基本的には個々の文字、図形要素を構成する線素を認識することによって行われる。線素の識別については従来公知の種々の方法を用いてよい。たとえば、まず特定の色を有するドットの集合を見いだし、次に隣接慣域または周囲をサーチ知れそのドットの集合が延長する方向を判定する。この処理を繰り返して、ドットの集合の描く軌跡をそれが消滅(終端)するまで追跡していく。その追跡の途中で、軌跡の向きが急激に変化する箇所があれば、その箇所を屈曲点または尖点として識別する。
このようにして抽出された線素は、その形状、大きさにより予め設定された線素パターンの1つとして識別され得る。本実施例では、文字/図形パターン辞書36に、個々の文字、図形毎にそれを構成する線素の種別と、構成線素間の有意な位置関係とが所定の電子辞書方式で予め記憶(設定登録)されている。文字・図形要素認識部34は、上記のようにして抽出した線素を隣接するもの同士で互いに組み合わせてこれを文字/図形パターン辞書36と照合する処理を繰り返すことで、個々の文字、記号、図形を認識する。
また、たとえば帳表のような表を構成する罫線については、次のようにして認識処理を行う。すなわち、上記したような線素の認識において直線とみなして抽出した線素が他の線素よりも桁違いに長く、かつその直線方向が水平線(X軸)または垂直線(Y軸)に対して或る角度内の傾きに収まる場合は、この直線を水平罫線または垂直罫線とみなし、水平線または垂直線と平行になるようにその位置情報を補正する。また、抽出された2つの罫線の端点同士の距離あるいは一方の罫線の端点と他方の罫線との距離が或る値以内にあるときは、両罫線の端点同士が互いに重なり合っている、あるいは片方の罫線の端点が他方の罫線上に重なっているとみなし、両罫線がそのように重なるようにそれぞれの位置情報を補正する。
また、罫線によって表が構成されている場合、それを構成するセルを検出する。セルとは、表内において罫線に囲まれ、データを記入する単位となっている矩形領域のことをいう。
セルの検出は、たとえば、次のようにおこなうことができる。表を構成する全ての罫線の罫線データを順次とり出し、書面の縦横両方向について、罫線、またはその延長によって区切られる罫線位置を求める。次にこのか各罫線位置により生成されるマトリクスの各ますについて、その各4辺が罫線部分であるかどうかを判定し、罫線部分であれば、その罫線部分をセル境界とし、罫線部分でなければ該当方向に隣接するますを併合し、併合したますにについて同じ判定を繰り返すことにより、セルの4辺の境界を識別していく。
文字・図形要素認識部34は、画像入力した文書の各色(黒、青、赤)画像について上記のような文字・図形認識処理を行うことによって、各文字、各図形要素、各記号につきたとえば図15〜図20に示すようなデータフォーマットで文書要素データを生成する。
図15に、1個の文字に対応する文書要素データ(文字データ)のデータフォーマット例を示す。図示のように、当該文字のコード、書体、色、線の太さ、線修飾(実線、点線、鎖線等)、手書き/印刷(手書き文字なのか印刷文字なのかの区別)、記入位置および大きさ(文字サイズ)をそれぞれ表すデータが順次所定のデータ・フィールドにセットされ、末尾にこの文書要素データの終端を示す終端識別データが付けられる。
図16に、1つの文字列に対応する文書要素データ(文字列データ)のデータフォーマット例を示す。図示のように、当該文字列の配置位置を示す「先頭文字位置」と「末尾行位置」、当該文字列の書式を示す「行ピッチ」、「文字ピッチ」がセットされるとともに、当該文字列を構成する各文字の文字コードが配置順にセットされる。
図17、図18および図19は、それぞれ1つの図形要素または記号に対応する文書要素データ(図形要素データ)のデータフォーマット例である。図17に示すように、線分については始端位置および終端位置のデータが組み込まれる。図18に示すように、長円については中心位置(X・Y方向)と径サイズ(X,Y方向)のデータが組み込まれる。図19に示すように、矩形や“<”等については始端および終端位置に加えて屈曲点または尖点(線分の方向が急峻に変化する点)の位置を示すデータが組み込まれる。
図20は、1つのセルを表わす「セルデータ」のデータフォーマット例である。「セルデータ」には、今の段階では、上記したように識別した該当セルの位置情報(たとえば、左上角点、右下角点の位置)のみをセットしておく。
上記のようにして、画像入力された各書面中の全ての記入情報が個々の文字、記号、図形に分解されて文字・図形要素認識部34により文書要素データに変換される。これらの文書要素データは、文書要素データ記憶部38に蓄積される。なお、文字・図形認識処理を受けて文書要素データに変換された記入情報に対応する画像情報は、文書画像記憶部32から抹消されてよい。
文書画像出力部40は、文書画像記憶部32に保持されている画像信号に基づいて文書画像を出力できるだけでなく、文書要素データ記憶部38に格納されている文書要素データも、文字/図形パターン辞書36を介して画像信号に変換したうえで文書画像を出力することができるように構成されている。
上記の文書入力および文書要素データの生成処理が終了すると、その旨を伝えるメッセージが例えばディスプレイ画面20aを通じて、システムからユーザに与えられる。
次にユーザは、ディスプレイ20aの右下部に常時表示されている「モード」ボタンをクリックして「定義」のモードを選択し、その画面上で「定義解釈」のボタンを選択指示する。この指示に応動して、システム内では、以下の処理がおこなわれる。
図21に、本実施例のシステムにおける定義情報認識およぴフォーマット設定部の構成を示す。定義要素データ生成部42および定義データ生成部46は、定義要素データおよび定義データ生成処理を実行するCPU24によって構成される。定義情報識別データ記憶部48、定義情報区別データ記憶部50、応用用語辞書52、定義データ記憶部54は、内部メモリ16または外部メモリ18の所定の記憶領域上に展開されている。
この定義情報認識およびフォーマット設定部においては、先ず定義要素生成部42が、定義要素識別データ記憶部48および定義情報区別データ記憶部50にそれぞれ保持されている定義要素識別データ(図6)および定義情報区別データ(図8)を参照して、文書要素データ記憶部38に格納されている文書要素データ(図15〜図20)を基に各書面に記入されている各定義要素記入情報毎のデータ(定義要素データ)を生成する。
図22に、定義要素データのデータフォーマット例を示す。当該定義要素記入情報を識別する「定義系コード」および「定義要素コード」がセットされるとともに、当該定義要素記入情報を構成する文字、図形、記号に対応する文書要素データを参照するためのポインタがセットされる。たとえば、「フィールド指定」の“[]”の場合は、その構成記号“[”、“]”に対応する文書要素データのアドレスを指定するポインタがセットされる。
定義要素記入情報の構成記号に対応するデータが、1文字分を表わす文字データでなく、複数文字を表わす文字列データ中の部分データ(たとえば、1文字分のデータ等)として検出された場合は、新たに該当する部分について、文字データ、または、文字列データを作成すると共に、該当の文字列から該当構成記号の部分を除いた残りの部分について、新たに文字列データを作成すればよい。該当部分が該当の文字列中の両端にない時は、該当部分を挟んで別の文字列データを作成すればよい。
定義要素データを生成するには、該当の定義系に割り当てた修飾情報、たとえば(青)の色情報を有する文書要素データをサーチする。文字列データについては、さらに、その中で該当文字分のデータをサーチする。定義要素が「フィールド指定」の定義要素“「 」”のように、2つの記号の対で構成される場合は、まず、1つの構成記号をサーチ検出し、それと対をなす他方の構成記号を割り出す。
1つの定義要素構成記号について、対をなす他方の構成記号が、複数個検出される場合は、その選択は、次のようにおこなえばよい。たとえば、「フィールド指定」の定義要素“「 」”の場合、両構成記号の対によって形成される矩形内に、同じ種別の定義要素構成記号“「”、または“」”を含まない組み合わせを選択すればよい。
1つの定義要素ごとに、以上の方法で、「定義系コード」と「定義要素コード」が決まり、当該定義要素記入情報を構成する記号の文書要素データ(図形要素データ)のアドレスをそれぞれ指定するポインタも決めていくことができる。
上記のようにして定義要素データ生成部42より得られた各定義要素データは定義要素データ記憶部44に格納される。
次に、定義データ生成部46が、定義情報区別データ記憶部50に保持されている定義情報区別データ(図8)を参照した上、定義要素データ記憶部44に蓄積されている定義要素データ(図22)、文書要素データ記憶部38に蓄積されている文書要素データ(図15〜図20)を基に、書面に記入されている各定義情報毎に定義データを生成する。
本例における定義データ全体の作成手順を、図23に示す。先ず、集計表内の全てのデータフィールドについて、項目定義データ(図24)と合計定義データ(図25)を作成する。(ステップAl、A2)この項目定義データと合計定義データの作成にあたっては、複合セルからなるデータフィールドと合計フィールドについても、通常のデータフィールド、合計フィールドといったん同じ扱いで、(派生エリアを無視した形で)作成する。
続いて、複合セルからなるデータフィールド(複合フィールド)の項目定義データと複合セルからなる合計フィールドの合計定義データについて、その「派生エリア」上へのデータ入出力を可能にするための定義内容を付加する「複合フィールド定義処理」をおこなう(ステップA3)。最後に、配置書式等の指定されたデータフィールドについて、「フィールド属性定義処理」をおこなう。(ステップA4)
項目定義データ(図24)の作成は、以下の手順にしたがっておこなわれる。 まず、定義要素データとしてすでに抽出されている「フィールド指定」の定義要素記号”[ ]”、または、“「 」”を1つづつ識別し、それがデータフィールドとして指定しているセル、またはセル列を「フィールド候補」として識別し、「フィールド候補定義データ」を作成する。「フィールド候補定義データ」は、項目定義データ(後出図24)の形式により作成するが、今の段階では、その対応項目名は決まっていないので、その中の「項目名文字列データアドレス」部は、未記入のままにしておく。
フィールド候補を構成するセル列の検出は、「フィールド指定」の定義要素記号、たとえば、”[ ]”を構成する記号”[”と”]”とを各々、含むセルを両端のセルとして検出し、次に、両端のセルをつなぐセルを順次、検出していくことによっておこなうことができる。該当の定義要素記号を含むセルの検出は、該当定義要素記号の位置情報と書面上の各セルの位置情報とを順次照合していくことによりおこなう。
検出したセル列は、そのセルデータを先頭のセルから、順次、セルデータ中の「ポインタデータ」によりつないだ「セルデータチェイン」(図示せず)を作成し、その先頭セルのセルデータアドレスを「フィールド候補定義データ」の中の「先頭セルデータアドレス」部にセットする。
本例の項目名「売上げ」のデータフィールドのように、そのセル構成がマトリクスをなす場合は、例えば、先ず、その第1行のセルを左から順につなぎ、その最右端のセルには、次の第2行の最左端セルをつなぎ、以下、第2行のセルを順につないでいく手順を繰り返すことによっておこなえばよい。
また、「フィールド指定」の定義要素記号が「データ名」として指定している文字列も「データ名候補」として識別し、「データ名候補定義データ」を作成する。この「データ名候補」文字列の割り出しも、該当の定義要素記号の位置情報と書面上の各文字列の位置情報とを順次照合していくことによりおこなう。
データ名候補定義データも同じく、項目定義データの形式(後出図24)により作成し、その「先頭セルデータアドレス」部に該当文字列の文字列データアドレスをセットする。
次に、以上で検出した、各「フィールド候補」、または「データ名候補」について、対応する「対応項目名」を求め、フィールド候補定義データ、または、データ名候補定義データを項目定義データ(図24)として完成させる。
先ず、「フィールド候補」のセル列内、または「データ名候補」の文字列から引き出されている結合線“−”をサーチする。この結合線のサーチは、定義要素「結合線」として登録された各線分データとフィールド内の各セルデータの位置情報、または、該当の文字列データの位置情報との照合を繰り返すことにおこなうことができる。
次に、このサーチされた結合線の他端に隣接して記入され、かつ、「項目名指定」の定義要素記号により囲まれた文字列(以降、「項目名指定文字列」と呼ぶ)を識別する。
このサーチされた結合線の他端に隣接して記入されている文字列も、該当の線分データと書面上の各文字列データの位置情報の照合を繰り返すことにおこなうことができる。サーチされた結合線の他端に隣接して記入されている文字列が「項目名指定文字列」であることも、この文字列と「項目名指定」の各定義要素記号との間の位置情報の照合を繰り返すことにより見出すことができる。
該当のセル列内、または文字列から引き出された結合線が存在し、かつ、その結合線の他端に隣接して、「項目名指定文字列」が存在する場合、この「項目名指定文字列」は該当の「データフィールド候補」、または「データ名候補」の「対応項目名」であると判定し、その文字列データアドレスを、すでに作成してあるフィールド候補定義データ、または、データ名候補定義データの中の「項目名文字列データアドレス」部にセットする。
本例の場合、項目名“支店”と表外に追記された項目名“売上げ”と項目名“年度”について、以上のようにして項目定義データが作成されることになる。
「フィールド候補」、または「データ名候補」が、結合線によって結ばれた「項目名指定文字列」を持たない場合、対応項目名としてすでに使用されていない「項目名指定文字列」であって、その「フィールド候補」、または、「データ名候補」に対して、「特定隣接位置」にあるものを、該当「フィールド候補」、または「データ名候補」に対応付けられた「対応項目名」と見なして、「項目定義データ」を作成する。
ここで言う「フィールド候補」の「特定隣接位置」とは、そのデータフィールドが横方向に定義されたものである場合、そのフィールドの左側に隣接する位置であり、そのデータフィールドが縦方向に定義されたものである場合、そのフィールドの上側に隣接する位置のことをいう。
また、「データ名候補」文字列の「特定隣接位置」とは、例えば、「データ名候補」文字列が横方向の文字列である場合、その同一行上左側に隣接する位置であり、「データ名候補」文字列が縦方向の文字列である場合、その文字列の上側に隣接する位置と考えればよい。
こうして検出された「対応項目名」は、その該当文字列データアドレスを、フィールド候補定義データ、または、データ名候補定義データの中の「項目名文字列データアドレス」部にセットし、項目定義データが完成される。本例の場合、この方法により、項目名“商品”を「対応項目名」とする項目定義データが作成されることになる。
次に、作成した全ての項目定義データについて、以下のように「共通区分」と「集計区分」の判定をおこなう。まず、各項目定義が 「表外」に「共通条件」として定義されているか、「表内」のフィールド上で定義されているかを判定をする。
まず、ある項目定義のデータフィールドが、たがいに隣接し合う複数のセルの集合として表の上に定義されている場合、「表内」と判定し、そうでないものを「表外」と判定する。
ある項目定義データフィールドが「表内」と判定された場合、「項目定義データ」内の「共通区分」欄に該当のコード“0”をセットし、「表外」と判定された場合、同じく「項目定義データ」内の「共通区分」欄に該当のコード“1”をセットする。本例の場合、項目名”年度”の「項目定義データ」において“1”がセットされ、他の項目名の「項目定義データ」においては、“0”をセットされることになる。
次に、表フォーマット上の各項目定義について、その項目名が「集計区分」の判定をおこなう。各項目定義の定義項目名の文字列について、(青)色の「集計区分指定」の定義要素記号”○”と「非集計数値区分指定」の定義要素記号”●”が、項目名文字列の所定の位置である文字列右上隣接部に付加記入されていることを検出すればよい。
「集計区分指定」の定義要素記号”○”が検出され、「集計数値」と判定された場合は、該当の項目定義データの「集計区分」部に該当のコード”1”をセットし、非集計数値区分指定」の定義要素記号”●”が検出され、「非集計数値」と判定された場合は、該当の項目定義データの「集計区分」部に該当のコード”2”をセットし、それ以外の場合は、「集計区分」部に該当のコード“0”をセットする。
本例の場合、項目名”売上げ”の項目定義について、この「集計数値」の指定がおこなわれることになる。
全ての「項目定義データ」の作成を終えると、「演算結果欄定義データ作成処理」において、「合計フィールド定義データ」の作成がおこなわれる。(ステップA2)「登録語指定」の定義要素記号“○” を書面上でサーチし、続いて、それによって囲まれた文字を応用用語辞書52の中でサーチする。
図26に応用英語辞書52に収載される用語の例を示す。図27に応用用語辞書に収載される用語データのデータフォーマットを示す。ヘッダの処理系種別のデータフィールドには、各サブ定義系のコードがセットされ、このヘッダに続けて「文字コード列」のデータフィールドに該当の文字コード列がセットされる。「区切り識別データ」は図26において、各用語を区切っているカンマに対応している。
定義要素記号“○”によって囲まれた“計”文字が、応用英語辞書52中においてサブ定義系「演算結果指定」中の「合計欄指定語」であることが識別されれば、対応する合計フィールドを識別して「合計フィールド定義データ」を作成する。対応する合計フィールドの識別は、すでにフィールド候補定義データが作成されているデータフィールドの中で、まず、この「合計欄指定語」と「結合線」によって結ばれているものをサーチすることによっておこない、「合計欄指定語」と「結合線」によって結ばれているものがなければ、本例のように「合計欄指定語」が、その「特定隣接位置」にあるフィールド候補を選択すればよい。(フィールドに対する「特定隣接位置」については、上記で述べた。)「合計フィールド定義データ」の形式を図25に示す
仮に、図11に示した表フォーマット上の“計”文字の位置に、“平均”文字列が記入されているとすると、この“平均”文字列は、同じく、応用用語辞書52中のサブ定義系「演算結果指定」中の「平均結果記入欄指定語」であることが識別され、同様に対応する平均結果を記入するフィールドを識別して「平均結果記入欄フィールド定義データ」が作成される。「平均結果記入欄フィールド定義データ」の形式は「合計フィールド定義データ」と同一であり、その「データ種別」部データを入れ替えたものである。「分散」などの他の演算についても、全く同様にして、各々の演算結果を記入するフィールドの定義データが作成される。
次に、「合計フィールド」を構成する各構成セルを順次、とり出し、各構成セルごとにそれに対応する「演算対象フィールド」の検出をおこなう。「演算対象フィールド」とは、前述のように合計値を記入する合計欄セルに集計されるデータが記入されたセルの集合のことをいう。
「合計フィールド」が横方向に定義されている場合、その構成セルと同一列上の上側方向に「集計区分」が「集計数値」である項目定義データフィールドをサーチする。「合計フィールド」が縦方向に定義されている場合、その構成セルの同一行上の左側方向をサーチすればよい。
「合計フィールド」内のある構成セルについて、以上の条件を満たす項目定義データフィールドが検出できた場合、そのセルは、該当の項目定義データフィールドの中、自身と同一列、または、同一行にある部分を「演算対象フィールド」とする合計欄セルであると見なすことができる。以上述べた「合計フィールド」、「演算対象フィールド」と合計欄セルの関係を図28に示す。
1つの「合計フィールド」の中において、以上のように「演算対象フィールド」が検出された合計欄セルについて、改めて、そのセルデータを順次、「ポインタデータ」でつなぎ、「セルデータチェイン」を作成し直す。また、その先頭セルデータのアドレスを該当の「合計定義フィールドデータ」内の「先頭セルデータアドレス」部にセットする。(図25)
本例の場合、表の最下端の行と最右端の列に「合計フィールド」が定義され、その各構成セルは、各々、項目名“売上げ”のデータフィールド上において、自身のセルと同一列、あるいは同一列上の部分を「演算対象フィールド」として持つ合計欄セルになっている。
全てのデータフィールドと合計フィールドについて、「項目定義データ」と「合計フィールド定義データ」を作成し終えると、「複合セル」が定義された「複合フィールド」について、「複合フィールド定義処理」(ステップA3)をおこなう。「複合フィールド定義処理」では、すでに作成されている「項目定義データ」と「合計フィールド定義データ」の中の該当するものについて、複合セルを定義する内容を付加する形でおこなわれる。
図29は、「複合フィールド定義処理」において、個々のデータフィールドについておこなわれる処理を示したものである。先ず、すでに作成されている項目定義データを1つずつ取り出し、該当のデータフィールドが「複合フィールド」であるか否かの判定をおこなう。(ステップB1)この判定は、取り出した項目定義データフィールドについて、下記の条件を満たす差異条件が所定の形式と方法で関係付けられて定義されているか否かを判定することによっておこなう。
本システムでは、差異条件の形式として、「項目名とデータ名の対」の形式を取り上げる。差異条件は、「項目名とデータ名の対」の中の項目名部分が、表全体の共通条件として「表外」に定義された項目定義の対応項目名(本例の場合、“年度”)と同じものであり、そのデータ名部分(本例の場合、“2000”)が、上記の共通条件の「データ名」(本例の場合、“2001”)と異なるものでなければならない。
本システムでは、フォーマット書面上に記入されている文字列が、上記した形式と条件とを満たして定義され、かつ、ある項目定義データフィールドとの間に特定の関係付けがおこなわれている場合、該当のデータフィールドは「複合フィールド」であり、該当の文字列はその差異条件を表わす「差異条件指定文字列」であると判定する。
本例の場合、表外に(青)色で追記された文字列“<年度>[2000]”は、先ず、本システムにおいて前記したように定めた定義要素記号によって、項目名として指定された文字列とデータ名として指定された文字列とが、同一の行上において、定められた順序で、かつ、定められた閾値内の間隔で記入されていることが判定されることから、「項目名とデータ名の対」の形式として記述されているることが判定される。
次に、この文字列内の項目名部分の“年度”は、表全体の共通条件の項目定義の対応項目名と同じであり、この文字列内のデータ名部分である“2000”は、表外共通条件の項目定義のデータ名“2001”と異なるものであることが判定される。
また、この文字列“<年度>[2000]”は、項目名“売上げ”の項目定義データフィールドと結合線によって結ばれていることが判定され、以上の判定結果を併せて、この文字列は「差異条件指定文字列」であり、該当する項目名“売上げ”の項目定義データフィールドは、この「差異条件指定文字列」が表わす差異条件が定義された「複合フィールド」として判定されることになる。
「複合フィールド」として判定されたデータフィールドについては、該当の項目定義データ中の「複合区分」部に「複合フィールド」であることをを示すコード“1”をセットした上、(ステップB2)、「差異条件定義データ」と「派生エリア定義データ」を作成し、そのアドレスを、各々、該当の項目定義データ中の「差異条件定義データポインタ」部と「派生エリア定義データポインタ」部にセットし(ステップB4、ステップB5)、続いて、「複合セル用セルデータへの置き換え」処理をおこなう。(ステップB6)
「複合フィールド」でない「通常フィールド」であると判定された場合は、該当の項目定義データの「複合区分」部に、「通常フィールド」であることを示すコード”0”をセットし(ステップB3)、図29に示す処理を抜ける。
「差異条件定義データ」の形式を図30に示す。本例の場合、差異条件として追記した文字列の中から、項目名部分 “年度”とデータ名部分”2000”を抽出して該当するテキストデータを作成し、各々、「差異条件定義データ」中の「項目名テキストデータ」部と「データ名テキストデータ」部にセットする。また、差異条件の「区分」として、「項目名とデータ名の対」の形式であることを示すコード”1”をセットする。(本明細書では、後述する「項目名型」の形式と区別するために、「データ名型」の形式と呼ぶことにする。)
「差異条件」が定義された「複合フィールド」として判定されたデータフィールドについては、次に、「複合セル」の書式フォーマットである「複合セルフォーマット」の識別をおこない、それを「派生エリア定義データ」(図33)の形で表わす(ステップB5)。
先ず、該当の「複合フィールド」内の任意の複合セルに注目して、仮定的に「複合セルフォーマット」を検出する。一般に、帳票フォーマットにおいては、1つの項目定義データフィールドを構成する各セルは同一の書式フォーマット(セルの形状/寸法…、記入データの記入書式…)を持つことから、「複合フィールド」の場合も、それを構成する各複合セルも同一の「複合セルフォーマット」を持つものとする。
以上のことから、「複合フィールド」内の任意の1つの複合セルから「複合セルフォーマット」を検出したならば、同じデータフィールド中の残りのセルについて、同じ「複合セルフォーマット」を持つことを確認した上、「複合セルフォーマット」として確定する。
ただ、本例のように、「複合セルフォーマット」が、例示的に一部のセルにしか記入されていない場合もあるので、他のセルにおいて「派生セル生成要素」構成記号の確定記入位置にそれと異種の文字記号類が重なって記入されていなければ、この「複合セルフォーマット」を妨げないものとする。
「複合セルフォーマット」として、本システムでは、1組の記号の組み合わせ(「派生セル生成要素」)が1つのデータ文字列記入域を形成し、その形成された記入域が該当複合セルの下半分、または,右半分を占める場合を取り上げる。「派生セル生成要素」は、次の手順により検出することができる
システムには、予め、「派生セル生成要素」になり得る記号の組み合わせを可能な限り登録しておく。個々の記号の組み合わせ毎に、「種別」のコードを定め、その組み合わせを構成する記号のコードと構成記号間の記入順序を登録した「派生エリア生成要素データ」を定め、それをまとめて「派生エリア生成要素辞書」として登録する。(図示せず)「派生エリア生成要素データ」の形式は、前記した「定義情報識別データ」(図6)と同じ形式であってよい。
先ず、該当のデータフィールドの各セルをサーチして、上記「派生エリア生成要素辞書辞書」に登録されている記号の組み合わせを検出する。
「派生エリア生成要素辞書辞書」に登録された記号の対が検出できた場合、次に、この記号の対を外接する矩形を求め、この外接矩形が、図31(a)に示すように、左右方向と下方向の3辺が該当のセルの境界と一定閾値内に引かれていることが確認できれば、この記号の対は、該当のセルの下側部分に「派生エリア」を定義している「派生エリア生成要素」と判定する。
また、図31(b)に示すように、上下方向と右方向の3辺が該当セルの境界と一定閾値内に引かれていることが確認できれば、この記号の対は、該当のセルの右側部分に「派生エリア」を定義している「派生エリア生成要素」と見なす。ここで、この記号の対に外接する矩形は、該当の記号の文字データ(図15)を参照して、その文字としての「位置」、「高さ」、「幅」の諸元から求めることができる。
「派生エリア生成要素」が検出できた場合は、この外接矩形に適当なマージンを加え、主エリアと派生エリアを分ける「(派生エリア)分割位置」を求め、また、「派生エリア生成要素」構成記号の「位置」と「幅」とから、派生エリアの「両側マージン」を求めことができる。(図32)
以上のように、1つのセルにおいて「派生エリア生成要素」が検出できれば、該当するデータフィールドの残りのセル内に、それと重なる異種の記号、または、文字が検出されないことを確認した上、「派生エリア定義データ」を作成する。
「派生エリア定義データ」には、該当の「派生エリア生成要素」の種別である「派生エリア生成要素種別」と「派生エリア」がセル内に設定される「方向区別」(下方向か右方向)と主エリアと派生エリアとを分ける「(派生エリア)分割位置」と派生エリア記入範囲の「両側マージン」(「方向区別」が下方向の場合、左側マージンと右側マージン、「方向区別」が右方向の場合、上側マージンと下側マージン)とが登録される。(図33)以上のように作成した「派生エリア定義データ」のアドレスは、該当の項目定義データの「派生エリア定義データポインタ」にセットされる。
なお、本システムでは、複合フィールド内に、ユーザによって「派生エリア生成要素」が記入されていない場合、予めデフォールトとして定めてある「派生エリア生成要素」を自動的に生成することができる。
まず、該当の複合フィールドを構成するセルの縦横寸法比を求め、それを予め定めてある基準値と比較することによって、派生エリアが該当セル内において設定される「方向区別」(「下側」か「右側」かの何れか)を決定する。
また、「(派生エリア)分割位置」は、各「方向区別」ごとに、「(派生エリア)分割位置」と分割方向のセル寸法との比の基準値を予め定めておくことにより決定することができる。「両側マージン」も同様に、「両側マージン」値と複合セル分割方向に対して直角方向のセル寸法との比の基準値を予め定めておくこととにより決定することができる。
「派生エリア生成要素」の種別も、予めデフォールトで定めておき、以上のように決定したデータから「派生エリア定義データ」を作成することができる。「派生エリア定義データ」に基づいた「派生エリア生成要素」記号の生成については後述する。
最後に、複合セルが定義された項目定義データフィールドと合計フィールド内の各複合セルについて、そのセルデータを、対応する「複合セル用セルデータ」と置き換える。(ステップB6)「複合セル用セルデータ」の形式を図34に示す。
まず、複合セルが定義された項目定義データフィールドを構成する各セルについて、「複合セル用セルデータ」への置き換えがおこなわれる。該当の「セルデータチェイン」上から、セルデータを順に1つずつ取り出し、対応する「複合セル用セルデータ」に置き換えていく。新しい「複合セル用セルデータ」の位置情報とポインタ情報には、元のセルデータの該当データがコピーされる。また、「セルデータチェイン」上において、今、置き換えようとするセルデータの前後に位置するセルデータのポインタ情報(元の該当セルデータアドレスを指している)には、新しい「複合セル用セルデータ」のアドレスがセットされ直される。該当の「項目定義データ」の「先頭セルデータアドレス部」にも、この新たに作成した「セルデータチェイン」先頭の「複合セル用セルデータ」のアドレスがセットされる。本例の場合、この「複合セル用セルデータ」への置き換えは、項目名”売上げ”のデータフィールドを構成する各セルについておこなわれることになる。
続いて全ての合計フィールドについて、それを構成する各合計欄セルを取り出し、それが複合セルであるか、否かを判定した上、「複合セル用セルデータ」への置き換えをおこなう。
各合計フィールドの「セルデータチェイン」上から、それを構成する各「合計欄セル」のセルデータを1つづつ取り出し、その「演算対象フィールド」(合計対象のデータが記入されるフィールド)を識別し、それが「複合フィールド」であるか否かを判定する。ある合計欄セルの「演算対象フィールド」は、上記したように、同じ1つの項目名の項目定義データフィールドに属しているセル列であって、該当の合計欄セルに隣接し、かつ、該当の合計フィールドと直角方向上側、または直角方向左側に設定されているセル列として識別される。
ある「合計欄セル」について、その「演算対象フィールド」を構成する各セルが、複合セルであると判定された場合、表の持つ基本的性格から、その「合計欄セル」も同じ複合セル(同じ差異条件と複合フォーマットを持つ複合セル)でなければならないことから、この「合計欄セル」も複合セルであると判定して、そのセルデータを「複合セル用セルデータ」に置き換える。
該当の「合計フィールド定義データ」の「先頭セルデータアドレス部」には、この複合セル用セルデータ」に置き換えて作成した「セルデータチェイン」先頭の「複合セル用セルデータ」のアドレスがセットされる。
本例の場合、表の最下行と最右列の各「合計欄セル」の「演算対象フィールド」は、複合フィールドである項目名“売上げ”のデータフィールドに属することが判定され、そのセルデータは、「複合セル用セルデータ」に切り替えられる。
表フォーマット内の全ての複合セルについて、上記した「複合セル用セルデータへの置き換え処理」(ステップB6)をおこない、「複合フィールド定義処理」(ステップA3)を終えると、続いて、「フィールド属性定義処理」(ステップA4)をおこなう。
書面上において、定義支援記入情報として記入された、フィールド属性を表わす定義要素登録用語が1つのデータフィールドから結合線によって引き出されていることをサーチすればよい。この特定用語が表わすフィールド属性情報は、適当なデータに変換された上、該当する「項目定義データ」内の「フィールド属性情報」にセットされる。
フィールド属性指定用語が引き出されたデータフィールドが複合フィールドである場合は、さらに、その結合線の引き出し位置が主エリア内であるか、派生エリア内であるかを判定する。該当のデータフィールド内の各セルについて、その主エリアと派生エリアの書面上位置を算出し、該当の結合線引き出し位置と照合をおこなっていけばよい。各セルの主エリアと派生エリアの書面上位置は、該当複合セルの位置情報と該当する「派生エリア定義データ」内の分割位置情報と両側マージンに基づいて求めることができる。
結合線の引き出し位置が主エリア内である場合は、このフィールド属性指定用語は、該当の複合フィールドの主エリアについてのフィールド属性を指定するものであると見なし、派生エリア内である場合は、該当の複合フィールドの派生エリアについてのフィールド属性を指定するものであると見なす。
また、フィールド属性の指定が該当のデータフィールド内の主エリア、または、派生エリアの一方についてのみおこなわれている場合は、前記したユーザ操作規約にしたがって、他方のエリア側のフィールド属性を決定すればよい。
主エリアについてのフィールド属性は、該当の「項目定義データ」内の「フィールド属性情報」にセットされ、派生エリアについてのフィールド属性は、該当の「派生エリア定義データ」内の「エリア内フィールド属性情報」にセットされる。
「フィールド属性定義処理」(ステップA4)を終え、該当の書面について、全ての定義データを生成し終えたところで、表内の全てのセルについて、その中に記入されている文字列を識別し、その文字列データアドレスを、該当セルデータの文字列データアドレス部にセットしておいてもよい。複合セルの場合は、その主エリア内と派生エリア内に記入されている文字列を、各々、識別し、その文字列データアドレスを、各々、該当セルデータの主リア側文字列データアドレス部と派生エリア側文字列データアドレス部にセットすることになる。
セル内、または、その中の主エリアまたは、派生エリアに記入されている文字列の識別は、公知の方法として、該当のセル、または、該当の主エリア、派生エリアの位置と書面上の各文字列データの位置情報との照合を繰り返すことによっておこなうことができる。複合セル中の主エリアまたは、派生エリアの書面上位置は、後述する方法によって求めることができる。
なお、システムに入力された定義情報入りの書面について全ての定義データを生成し終えたところで、本システムがこれまで行った処理、特に認識処理(文字/図形認識、位置/大きさ等の補正、定義内容の確定)の結果を表示出力し、ユーザ側の確認を取ることができる。
この表示出力では、システムが認識した書面の文書内容をディスプレイ画面20a上に表示する。この文書画像を表示するため、文書画像出力部40は、文書要素データ記憶部38に蓄積されている各書面毎の文書要素データを文字/図形パターン辞書36に照会して各文書要素のパターンを識別し、各パターンを展開プログラムによってビットマップ形式の画像データに変換して、映像信号を生成する。
なお、システムの認識処理結果に応じた帳表の文書内容がディスプレイ画面20a上に表示された時点で、ユーザはキーボード12やマウス14あるいはディジタイザ15を用いて画面上から各文書に補正を行ったり新たな記入情報を入力することができる。
キーボード12より入力された記入情報については、文字・図形認識の処理を行うことなく、文字・図形要素入力部37(図12)で文書要素データを生成することができる。マウス14またはディジタイザ15より入力された記入情報については、文字・図形要素入力部37で各記入情報を入力し、文字・図形要素認識部34で逐次(入力記入情報毎に)文字/図形認識処理を行い、文書要素データを生成する。
これら画面入力方式の入力装置12、14、15により定義情報を入力する際にも、「環境設定」の「定義情報区別」モード(図7)で各定義系の修飾情報を設定入力することができる。
また、所望の定義用サブモード下で画面上から記入情報を入力すれば、システムの方でその入力された記入情報にそのサブモードで指定されている定義区別修飾を付して、画面上に表示することも可能である。この場合、該当の定義区別修飾を付けられた記入情報から定義情報が認識されることになる。
このように画面上で記入情報が入力された場合は、記入情報が入力される度毎にその入力データに基づいて文字・図形要素入力部37(図12)が各記入情報に対応した文書要素データを生成または変更することになる。 画面上から入力された記入情報(文字列、記号、図形)は、用紙からイメージ入力された場合と同様に、システム内では文書要素データ(図15〜図20)の形態で表現される。
用紙からイメージで入力された記入情報も画面上から以上のように入力された記入情報もシステム内では同じ文書要素データの形で管理されるため、帳表の元々の記入情報(通常記入情報)かその上に追記される定義支援記入情報かに拘わりなく、イメージ入力または画面入力のどちらからでも任意の記入情報を入力することができる。
このように、ユーザは、文書内容が予め記載されている書面をイメージスキャナ10により入力した後に、上記のような確認のための出力表示の段階で、各書面の元々の文書内容、ないし、追加した定義内容を確認しながら、キーボード12、マウス14またはディジタイザ15により任意の記入情報、特に定義支援記入情報を追記、変更、取り消し等をおこなうことができる。
以上、本実施例システムにおける、派生エリアを持つ帳表フォーマットの定義方法について説明したが、種々の変形例が可能である。たとえば、図35に、画面上から定義内容を指定する例を示す。図35に示すように、入力した帳表文書の文書内容をディスプレイ画面20aに表示し、入力した文書内容を確認しながら、キーボード12またはマウス14等より所定の指定をおこなうことにより、所望の定義情報を入力することができる。
「定義」モードの下で、「画面指定」ボタンを指示し、「画面指定」サブモードに入ると、図35に示したように、ディスプレイ画面20a内の適当な位置に「1.フィールド」、「2.データ項目」、「3.データ名」等の各種定義項目をリストした副画面94が現れる。ここで、画面上で表フォーマット内の通常記入情報“売上数”をクリック指示した上、副画面94上で「2.データ項目」を選択指示すると、項目名文字列“売上数”がデータ項目として定義された「売上数」に転化し、同時にクリック表示の部分が「2.データ項目」に割り当てた特殊表示に変わる。
同様にして“売上数”の欄の下側の領域92をクリック指示して、この領域2について副画面94上で「1.フィールド」を指示すると、領域92は「売上数」のデータを記入するフィールドとして定義され、同時にクリック部分が「1.フィールド」に割り当てた特殊表示に変わる。 ここで、データ項目、フィールド、…に割り当てた特定表示は、予め図5に示した「定義要素/記入情報対照表」に定めたものが現れる。
なお、図35では、説明の便宜上、「データ項目」の箇所90と「フィールド」の領域92が同時に選択指示されている様子を示しているが、実際には1回のクリック毎に1箇所ずつ選択指示される。
合計フィールドについても、同様に、合計欄指定語である”計”をクリック指示した後、副画面94上において「4.登録語指定」を指示し、また、該当のデータフィールド範囲をクリック指示した後、「1.フィールド」を指示すればよい。
本例のように、複合フィールドを含む帳表フォーマットの場合は、項目定義データフィールドと合計フィールドについて、以上述べた方法により指定した上、次のように、「差異条件」の指定をおこなう。
先ず、画面上から、文字・図形要素入力部37を介した公知の文字列入力手段によって、書面上の適当位置に、該当する「差異条件指定文字列」を定義支援記入情報として記入する。続いて、この「差異条件指定文字列」と該当のデータフィールドを関係付ける結合線も定義支援記入情報として記入する。
次に、記入された「差異条件指定文字列」について、項目名の部分(本例では、“年度”)を指定した上、副画面94から「2.データ項目」を選択指定し、また、データ名の部分(本例では、“2000”)を指定した上、副画面94から「3.データ名」を選択指定する。
以上のようにして、書面上の全ての定義付けをおこなった後、画面上の「定義解釈」ボタンを指示すると、システム内では、上記のようなユーザ指示操作に対し、まず、画面上のクリック位置と文書要素データ記憶部38に保持されている文書要素データの位置情報との照合を繰り返して、該当する文書要素データを識別する。そして、識別した文書要素データと副画面上の指示内容とから、所要の定義データが生成される。
また、画面上から定義付けをおこなう方法として、次の方法も可能である。ある1つのデータフィールドを画面上でクリック指定した後、副画面上94で「1.フィールド」を指示すると、画面上に、図36に示す「項目名指定メニュー」96が表示される。
「項目名指定メニュー」96の中には、まず、「項目名記入欄」98のほかに、「合計フィールド指示ボタン」102と「フィールド属性指示欄」104が設けられている。また、複合フィールドの「差異条件指定欄」100が設けられ、さらにその中に「項目名記入欄」110と「データ名記入欄」112と「派生エリアフィールド属性指示欄」114とが設けられている。
まず、指定したデータフィールドに項目定義をおこなうためには、上記「項目名記入欄」98のみに、該当の対応項目名を記入する。また、そのフィールド属性として、たとえば配置書式を指定したい場合は、「フィールド属性指示欄」104を指示し、これを受け続いて表示されるフィールド属性メニューから、所要の項目(今の場合、配置書式)を指示し、続いて表示される配置書式メニューから、所望の配置書式(たとえば、センタリング)を指示すればよい。
合計フィールドについては、フィールド範囲をクリック指定した後、「項目名指定メニュー」96の中の「合計フィールド指示ボタン」102を指示すればよい。
指定したデータフィールドが複合フィールドである場合は、上記「項目名記入欄」98への項目名称の記入のほかに、この「差異条件記入欄」100内の「項目名記入欄」110と「データ名記入欄」112に、各々、差異条件の項目名とデータ名を記入する。本例の場合、「差異条件記入欄」内の「項目名記入欄」110に“年度”、「データ名記入欄」112に“2000”を記入すればよい。
特に、派生エリアのフィールド属性を指定したい場合は、「派生エリアフィールド属性指示欄」114を指示し、これを受け続いて表示されるフィールド属性メニューから、上記と同様に所要のものを指示していけばよい。
以上の記入と指示をおこなった後、「項目名指定メニュー」上の「終了」ボタン120をクリックすると、「項目名指定メニュー」は消え、次のデータフィールドについての定義がおこなえるようになっている。全てのデータフィールドについて、以上の定義をおこない、画面上の「定義解釈」ボタンを指示すると、システム内では、上記した処理と同様にして、所要の定義データが生成される。
また、画面20上においては、表外の適当な空白部分には、指定内容を書面上に表わすために、「差異条件指定文字列」が次のように生成表示される。すなわち、生成表示される「差異条件指定文字列」において、項目名文字列部分とデータ名文字列部分は、各々、項目名指定のとデータ名指定の定義要素記号“<>”“[]”によって括られているか、あるいは、各定義項目に該当する特殊表示を施された上、該当のデータフィールドと結合線により結ばれている。
システム内では、作成された「差異条件定義データ」から、その項目名とデータ名を読み出し、各文字コード列の両側に、各々、該当の定義要素構成記号(項目名の場合は、“<”と“>”)のコードを添加した上、項目名コード列とデータ名コード列を連結して、「差異条件指定文字列」全体に対応する文字列コード列を作成する。
さらに、その連結した文字列に適当な書面上位置情報と書式情報(文字大きさ、ピッチなど)を与えて、「差異条件指定文字列」に対応する文字列データを作成する。この「差異条件指定文字列」の書面上位置は、この文字列が既存の文字列、罫線と重ならない表外の任意の位置であってよい。
続いて、この「差異条件指定文字列」と該当の複合フィールドとを関係付ける結合線を次のように生成すればよい。すなわち、「差異条件指定文字列」の外接矩形を求め、この外接矩形を構成する辺の中で該当のデータフィールド側に向き合う辺を求める。
「差異条件指定文字列」の外接矩形が該当のデータフィールド領域に対して占める位置関係を判定し、たとえば、データフィールド領域に対して「上方」にある場合は、矩形下縁の辺として求めればよい。また、たとえば、「上方」にもあり、「左方」にもある場合は、該当の表全体の外接矩形を求め、それに対して「上方」にある場合は、矩形下縁の辺として求めればよい。他の位置関係の場合も、同様にして求めることができる。
次に、この外接矩形側の辺と平行して対向する該当データフィールド境界の辺を求め、両者の辺を結ぶ線分を表わす線分データを生成する。
次に、以上のように、定義付けをおこなった集計表上に、実際にデータを出力集計する例について説明する。
この例では、データ出力元のデータファイルとしては、たとえば、図37に示す構成を持つファイルを考える。データファイルを構成する単位であるレコードは、図37に示すように、項目名を“支店名”、“商品区分”、“商品コード”“売上数”、“売上額”、“単価”、“利益”…とする区分フィールドに別れ、各々、該当のデータを格納している。データ出力元データファイルを構成する項目名の集合は、必ず、出力先表フォーマット上に定義されている項目定義の項目名をその中に含んでいなければならないものとする。
実施例装置では、データ出力処理は、「データ出力モード」においておこなわれる。ディスプレイ画面20a上の「モード」ボタンをクリックしてモード一覧メニューの中から「データ出力」を選択するとシステムが「データ出力」モードに切り替わり、ディスプレイ画面20a上に図38に示すような「出力元ファイル一覧」の画面が表示される。ユーザは表示された複数のデータファイルの中から所望の出力元である「1.売上ファイル」を選択し、「出力実行」ボタンをクリックすればよい。
本実施例のシステムにおいて、「データ出力処理」を担当するデータ出力部は、所定の変換または処理プログラムを実行するCPU24と上記プログラムと関連データを格納する内部メモリ16または外部メモリ18によって構成される。
出力元のデータファイルが指定されると、画面上には、「項目名対応付け画面」(図示せず)が表示される。「項目名対応付け画面」上では、出力先集計表上で定義された項目名と出力元データファイル内で定義された項目名が2列に並べられて表示され、ユーザは画面上で、出力先と出力元とで対応する項目名を、たとえばマウスにより両者をつなぐ操作により対応付けすることができる。
以上の項目名の対応付け操作を終えると、画面上の「終了」ボタンを指示すると、出力先と出力元の対応する項目名を並べた対の列である「項目名対応付けテーブル」がシステム内に作成され(図示せず)、「データ出力全体処理」が始まる。
「データ出力全体処理」の手順を図39のフローに示す。まず、出力先である集計表上の合計欄以外のセルに、出力元ファイルのデータを出力集計する。(データ出力処理―ステップF1)
次に集計表上において、出力記入された各セル内のデータを合計欄に集計する。(表内演算処理―ステップF2)
最後に、集計表上に出力記入された、全てのデータを該当する文字列データに変換する。(文字列データ化処理―ステップF3)
「データ出力処理」(ステップF1)は、出力先集計表上と出力元データファイルとから1つづつレコードを取り出し、たがいに突き合わせ照合することを繰り返す形でおこなわれる。本明細書では、表フォーマット上において、1つのレコードを構成するデータが記入されるセルの集合を、特に「レコードセル列」と呼ぶことにする。表上において、「レコードセル列」は、次のように、抽出することができる。
なお、本実施例システムでは、このようにデータ間の突き合わせ照合をおこなうため、本実施例システムを使用する前提として、データの表記は、出力先集計表上と出力元データファイルとにおいて統一されているものとする。
まず、表フォーマット上の各「項目定義データフィールド」を構成するセルの中から、表上において同一行上にあり、定義項目名を異にするセルの集合を、「レコードセル列」の母体として識別する。次に、表内において、この識別した「レコードセル列」母体内の各セルごとに、そのセル自身を含む、直角方向の列上をサーチする。サーチした直角方向の列上に「レコードセル列」母体の各定義項目名とは異なる、新しい定義項目名のデータフィールドに属するセルが検出されれば、この検出されたセルを「レコードセル列」のセル集合に加える。
また、表の外部に共通条件として、設定されている項目定義があれば、その収容セルも加え「レコードセル列」を得ることができる。表の外部の項目定義が、データを収容するセルを持たずに、データ名が項目名と直接に関係付けられている場合は、セルに代えて、そのデータ名を「レコードセル列」に追加する。
本例の場合、「レコードセル列」として、まず、表の第2行以下の1つの行上から、項目名“商品名”と“売上げ”のセルの組み合わせが「レコードセル列」の母体として検出される。次に、その「レコードセル列」中の項目名“売上げ”のセルを含み、母体のセル列と直角方向の列上において、項目名“支店”のセルが追加される。さらに、表外において、項目名“年度”の項目定義のデータ名”2001”が、「レコードセル列」に追加されることになる。
本例のように、1つのセル中に派生エリアが設定されている場合は、上記のようにして抽出される1つの「レコードセル列」から、主エリアと派生エリアの各々について、レコードを取り出し、出力元データファイルから取り出したレコードと突き合わせ照合をおこなうことになる。本明細書では、特に、この主エリアについて得られるレコードを「主レコード」、派生エリアについて得られるレコードを「副レコード」と呼ぶことにする。
「副レコード」は「差異条件定義データ」を参照し、「主レコード」に該当する変更をおこなうことによって得られる。たとえば、本例の場合、差異条件は、「項目名“年度”が“2000”である」ことから、「副レコード」は、「主レコード」の中、項目名”年度”のデータを“2001”から“2000”に入れ替えることによって得られる。
本例の集計表フォーマットの場合、図40に示すように、たとえば、表上の第3行、表上の第3列と表外の共通条件とから、まず
項目名“売上”についてデータ“null”、
項目名“商品”について”データが“ラジオ”、
項目名“支店”についてデータが“大阪”、
項目名“年度”について”データが“2001”
という主レコードが得られ、
項目名“売上”についてデータ“null”、
項目名“商品”について”データが“ラジオ”、
項目名“支店”についてデータが“大阪”、
項目名“年度”について”データが“2000”
という副レコードが得られることになる。
このような「複合セル」が設定された表フォーマット上へのデータ出力は、実際には、処理の便宜上、たとえば、次のようにおこなわれる。すなわち、後述する方法により表から1つの「レコードセル列」を取り出し、まず、そこから得られる「主レコード」に、出力元データファイルの全てのレコードのデータを出力集計させた後、次に、同じレコードセル列から得られる「副レコード」に、出力元データファイルの全てのレコードのデータを出力集計させる。以上の処理を、表フォーマットから取り出せる全てのレコードセル列について繰り返す。
表フォーマット上から「レコードセル列」を取り出す範囲は、たとえば、次のようにして求めることができる。表内において、行を上側から順にとり出し、2つ以上の項目定義データフィールドが設定されている行が見出せれば、さらに、次の行をとり出し、両方の行の同じ列に属するセルが、同じ項目定義データフィールドに属していることが確認する。この確認が得られれば、この行を「レコードセル列」の「取り出しスタート行」として判定する。
続いて、行を下側に向かって順に取り出し、上下に隣接する行の間で、同じ列に属するセルが、同じ項目定義データフィールドに属していることの判定を繰り返していく。こうして、同じ列に属するセルが、同じ項目の項目定義データフィールドに属する行の集合を識別し、これを、「レコードセル列取り出し範囲行」として判定する。
表上の1つの行上から、「レコードセル列」は、次のように取り出していけばよい。 本例の項目名“売上げ”のデータフィールドのように、1行上に同じ項目名のセルが繰り返されている時は、その繰り返されるセル集合の中からセルを左側から順次とり出し、とり出したセルを含む「レコードセル列」を該当の行上から識別する。本例の場合、たとえば、表の第2行上において、項目名が“商品”のセル(第1列上)と項目名が“売上げ”のセル集合の中、まず、第2列上のセルとからなる「レコードセル列」を取り出す。
次に、上記同じ項目名のセル集合の中から「レコードセル列」に取り出したセルを含む列上(今の説明例では、第2列上)をサーチして、新しい項目名のデータフィールドのセル(本例の場合、項目名“支店”のデータフィールドのセル)を加える。さらに、共通条件として表外に設定されている項目定義のデータ名(本例の場合、項目名“年度”のデータ)も追加して、所要の「レコードセル列」を得ることができる。
なお、上記した同じ項目名のセルが繰り返されるセル集合の中で、今、「レコードセル列」に取り出しているセルのセル集合内における位置(順番)を本明細書においては、「行内繰り返しセル位置」と呼ぶことにする。
「取り出しスタート行」以降の行についても、以上に述べた手順を繰り返し、表上の全ての「レコードセル列」を取り出していくことができる。なお、出力元データファイルからのレコード取り出しの順序も、たとえば、ファイル格納の順のように、処理の便宜により決めてよい。
以下、「データ出力処理」処理(ステップF1)の詳細を、図41に示す手順にしたがって説明する。「データ出力処理」に入ると、まず、データ出力先とデータ出力元とから取り出したレコードをその上にセットし、相互の照合をおこなう集計管理テーブルを作成する(ステップG1)。集計管理テーブルの形式を図42に示す。
集計管理テーブル上の第1行の各欄には、項目名がセットされる。出力先集計表上に定義されている項目定義の定義項目名を記入する。記入の順序は順不同でよい。本例の場合、項目名“売上げ”、“商品名”、“支店”、“年度”が記入される。
集計管理テーブル第2行の各欄には、該当する項目名の「集計区分」がセットされる。本例の場合、項目名“売上げ”に対応する欄(項目名“売上げ”を記入された欄と同一列の欄)に「集計数値」であることを示すコード“1”がセットされ、集計管理テーブル第2行の他の欄には、「非集計数値」であることを示すコード“0”がセットされる。
集計管理テーブル第3行の各欄には、出力先集計表から取出されるレコードセル列を構成する各セルのセルデータアドレスが、セットされる。本例の表外に定義された項目名“年度”の項目定義のように、セルを持たない項目定義の場合は、項目定義データ中においてデータ名をセットする方法と同様に、データ名”2001”の該当文字列データのアドレスがセットされる。また、仮に出力先がデータファイルである場合には、各区分フィールドのレコード内アドレスが記入されることになる。
集計管理テーブル第4行上には、出力先集計表の各セル内の記入データがセットされる。項目が集計数値の欄には、該当の数値データが記入され、項目が非集計項目の欄には、該当のテキストデータ、または、数値データがセットされる。
まず、セル内、または、複合セル内の主エリア内、または、派生エリア内に記入されているデータ文字列は、公知の方法として、書面上の各文字列データの位置情報と該当のセル、または、該当の主エリア、派生エリアの書面上位置との照合を繰り返すことによって識別することができる。
該当セルの書面上位置は、集計管理テーブル第3行上のセルデータアドレスから読み出したセルデータ内の位置情報として知ることができ、さらにその中の主エリア、または、派生エリアの書面上位置は、後述するように、該当複合セルの位置情報(セルデータ内に登録)と派生定義データに登録されている分割位置情報と両側マージン情報とに基づいて求めることができる。
上記のようにして得られた記入文字列の文字列データから、そのコード列としてのテキストデータを取り出し、さらに、該当の項目名が数値(集計数値と非集計数値)の場合には、数字列のテキストデータを公知の方法により対応する数値データに変換する。同欄の先頭所定ビットには、数値データとテキストデータの区別をセットし、集計管理テーブル第4行上の該当欄にセットすればよい。
また、データを収容するセルを持たない項目定義の場合は、上記したように、集計管理テーブル第3行上に登録されている該当データ名の文字列データアドレスから該当する文字列データを取り出し、それから該当するテキストデータを得て、同様に集計管理テーブル第4行上の該当欄にセットすればよい。
集計管理テーブル第5行には、出力元が表フォーマットである場合、それを構成する各セルのセルデータアドレスがセットされる。前記した「項目名対応付けテーブル」を参照し、出力先側の対応する項目名がセットされている同じ列上にセットする。本例のように、出力元側がデータファイルである場合には、それを構成するレコード内の各項目名ごとの区分フィールドのレコード内アドレスを記入すればよい。
集計管理テーブル第6行には、出力元が表フォーマットの場合、それを構成する各セル内の記入データがセットされる。出力元がデータファイルである場合、それを構成するレコード内のデータがセットされる。
集計管理テーブル第4行と同じく、同欄の先頭所定ビットには、数値データとテキストデータの区別がセットされる。集計管理テーブル第5行の場合と同じく、「項目名対応付けテーブル」を参照し、出力先側の対応する項目名がセットされている同じ列にセットされる。
集計管理テーブルは、実際には、たとえば、以下のように実装することができる。集計管理テーブル上の各記入欄ごとに、リストデータ(図示せず)を設け、各リストデータは、各記入欄にセットされるデータを格納すると共に、行方向ポインタデータと列方向ポインタデータを持ち、行方向、または列方向に隣接するデータ記入欄のデータを、順次、辿れるようになっている。
また、集計管理テーブルには、「主副フラグ」を設け、そこに主レコードがセットされている場合は、“0にセットし、副レコードがセットされている場合は、“1をセットし、その使用状態が判別できるようにしておいてもよい。
集計管理テーブルの作成を終えると、出力先の表から、レコードセル列の「取出し位置パラメータ」を「スタート位置」にセットする。(ステップG2)レコードセル列の「取出し位置パラメータ」としては、たとえば、レコードセル列を取り出す行位置と上記した「行内繰り返しセル位置」との対によって表わすことができる。
まず、先頭のレコードセル列から主レコードをとり出し、集計管理テーブルの該当部にセットする。(ステップG3)すなわち、該当のレコードセル列を構成する各セルのセルデータアドレスを、各々、集計管理テーブル第3行上の該当する項目の欄にセットする。
次に、セットされたセルデータにより、各セル内の記入データを読み出し、それを各々、集計管理テーブル第4行上の該当する項目の欄にセットする。複合セルの場合は、今の場合、主レコードを構成するデータとして、主エリア側に記入されているデータをセットすることになる。(ステップG4)
なお、出力先表上において、項目名の「集計区分」が「集計数値」のセルの場合であって、セル内に初めからデータが記入されている場合は、上記のようにして該当の文字列データを数値データに変換した上、集計管理テーブル第4行の該当欄にセットする。
本例の項目名“売上げ”のデータフィールドのように、項目が「集計数値」のセルの場合であって、データが初めから記入されていない場合は、集計管理テーブル第4行の該当欄には集計のスタート値“0”をセットする。
次に、この出力先集計表から取り出して集計管理テーブル上にセットした主レコードに対し、出力元データファイルの全てのデータを出力集計する。(ステップG5)以下、この手順を図43に沿って説明する。
出力元データファイルからレコードを1つづつ、順に取り出して、その各区分フィールドのレコード内アドレスを集計管理テーブル上第5行上にセットする。続いて、このセットされたレコード内アドレスによって、該当のデータを読み出し、集計管理テーブル上第6行上の該当欄にセットする。(ステップH2)
出力元データファイルから取り出したレコードの各構成データは、前記した「項目名対応付けテーブル」(出力全体処理の最初に作成)を参照し、出力先集計表上の対応する項目名と同じ列上の記入欄にセットされることになる。
取り出されたファイルレコードの各データは、その先頭に「テキストデータ」であるか「数値データ」であるかを示す「数値/テキスト区別フラグ」が付けられた上、集計管理テーブル第6行上の各欄にセットされる。
出力元データファイルからのレコード取り出しの順序は、たとえば、ファイル格納の順のように、処理の便宜により決めてよい。
次に、集計管理テーブル上において、同じ項目名の出力先データと出力元データの比較照合をおこなう。(ステップH3)このデータ間の照合は、出力先データが格納される集計管理テーブル第4行上の該当欄にデータがセットされていない項目と、「集計数値」の項目については、おこなわない。この比較照合は、集計管理テーブル上において、第4行上のデータと第6行上のデータとを、各々、該当の列上において、比較することによっておこなわれる。
以上の照合において、出力先データと出力元データとが、比較した全ての項目について、同じであれば、「集計数値」の項目について、出力元データ(第6行上)を出力先データ(第4行上)に加算する。仮に、「非集計項目」の項目であって、出力先側に、初めにデータがセットされていない場合は、出力元データ(集計管理テーブル第6行上)を出力先レコードの該当欄(集計管理テーブル第4行上)に転記する(ステップH4)。
本例の場合、項目“売上げ”以外の項目“商品”、“支店”、“年度”のデータが同じであれば、項目“売上げ”の出力元レコードのデータを、出力先レコードのデータに加算することになる。この加算は、集計管理テーブル上、項目“売上げ”の列において第6行上のデータを集計管理テーブル第4行上のデータに加算することによっておこなわれることになる。
出力先のデータと出力元のデータの間で、比較照合した項目のデータが1つでも同じでない場合は、この加算、または転記はおこなわず、出力元ファイルから次のレコードを取り出すステップに抜ける。(ステップH5)
以上のようにして出力先表フォーマットから取り出した1つのレコードセル列から得られる主レコードに対して、出力元データファイルから取り出した全てのレコードのデータを集計し終えると、集計管理テーブル上の出力先の主レコードに集計、または、転記されているデータを、出力先表フォーマットの該当セルの「セル内データ格納部」に転記する。(ステップG6)
すなわち、集計管理テーブル第4行上の該当データを、集計管理テーブル第3行のセルデータアドレスからポイントされているセルデータの「セル内データ格納部」に転記する。 なお、本例の項目”年度”のデータ”2001”のように、それが記入されるセルを持たずに、項目名とデータ名とが直接に関係付けられている項目定義の場合は、このデータの格納処理はおこなわれない。
本例のように、該当のセルが「複合セル」である場合は、今、集計転記するデータが、主レコードのデータであることから、該当する「複合セルデータ」内の「主エリア記入情報部」側の「セル内データ格納部」に転記することになる。この時、転記される各データは、上記した「数値/テキスト区別フラグ」を付けたまま、「セル内データ格納部」に格納される。
以上のように、出力先表フォーマットの1つのレコードセル列から得られる主レコードへの集計転記を終えると、次に、同じレコードセル列から以下のようにして副レコードを作成して、その上へ出力元データの転記集計をおこなう。
副レコードは、前記したように出力先表フォーマットを構成する項目定義データを1つづつ参照して、それが「複合区分」である場合、該当の項目定義データからポイントされている差異条件定義データを取り出し、この差異条件定義データを参照して、同じレコードセル列から取り出されている主レコードを変更する形で作成される。
対応する主レコードは、すでに集計管理テーブル上にセットされているので、副レコードは、そのセットされているデータを差異条件が指定する部分だけ置き換えることによって得ることができる。(ステップG7)本例の場合、差異条件は、項目名“年度”のデータが、“2000”であるので、集計管理テーブル上第4行において、項目が“年度”のデータをすでにセットされている“2001”から、“2000”に置き換えればよいことになる。
以上のように、集計管理テーブル上に取り出した副レコードに対して、主レコードの場合と同様に、出力元データファイルの全てデータを集計転記する。(ステップG8)。主レコードの場合と同じく、出力データファイルからレコードを1つづつ、集計管理テーブルの第6行上にとり出し、集計管理テーブルの第4行上のデータと比較照合をおこなう処理を繰り返して、集計転記していく。
出力元ファイルの全てのレコードを出力先表の副レコード(集計管理テーブルの第4行上)に転記集計し終えると、主レコードの場合と同様に、それを出力先の表フォーマットのセルデータに転記集計する。(ステップG9)すなわち、集計管理テーブル第4行上のデータを、集計管理テーブル第3行のセルデータアドレスからポイントされているセルデータ内の「派生エリア記入情報部」側「セル内データ格納部」にセットする。もちろん、この副レコードデータの転記集計は、「複合区分」の項目のデータのみについておこなわれることになる。
出力先の表から取り出した1つのレコードセル列について、以上の処理を終えると、出力先表から、「次のレコードセル列」をとり出し、同じ処理を繰り返す。出力先表において「次のレコードセル列」は、取り出されているレコードセル列の構成セルの中、同じ項目のセルが繰り返される範囲内のセル(本例の場合、項目”売上げ”のデータフィールドを構成するセル)を、この繰返し範囲内の隣接する次のセルに置き換えて得ることができる。
1つの行上において全てのレコードセル列を取り出した後は、次の行において、この繰返される項目のセルとして繰り返し範囲内の先頭のセルを選び、レコードセル列を取り出し、以下、上記と同じことを繰り返していけばよい。
なお、、レコードの集計管理テーブル上への2回目以降のセットにおいては、セル内に元々、データが書面上に記入されていない場合であっても、非集計項目のセルであって、かつ、該当のセルデータ内の「データ格納部」に格納データがあれば、その格納データをセットする。 また、表外の共通条件のデータ(本例の場合、”2001”)は、主レコードの2回目のセット以降、そのセットをスキップさせてもよい。
集計管理テーブル上において集計されたレコードを再び、セルデータの「セル内データ格納部」に格納する処理において、同一セルのデータをセルデータ内に繰り返して格納する場合、それが非集計項目のデータであれば、2回目以降は、この格納をスキップさせてもよい。また、表外共通条件データのセルデータへの格納は、スキップさせてもよい。
出力先から取り出される全てのレコードセル列について、以上の集計を終えると、次に、これらの出力データを表内に定義されている演算結果欄があ指示する演算をおこない、演算結果を上記演算結果欄に記入する「表内演算処理」をおこなう。(ステップF2)
本例の場合、「表内演算処理」では、上記した「合計定義」が施されているデータフィールド内の各合計欄セルについて所定の集計をおこなう。本例の場合、表の最下行と最右列に設定されている合計欄セルについておこなわれることになる。
「表内演算処理」では、まず、各「合計フィールド定義データ」のセルデータチェインを順次辿ることによって、それを構成する合計欄セルを取り出し、その演算対象フィールドを識別する。各合計欄セルに対応する演算対象フィールドは、前記したように、1つの項目定義データフィールドに属する複数セルの集合であって、該当する合計定義データフィールドとは直角方向の上側、または、左側に定義され、かつ、該当の合計欄セルと同一列、または、同一行にあるセル集合として検出される。この演算対象フィールドの配置条件を満たすものとして、複数の項目定義データフィールドに属するセル集合が検出される場合は、該当の合計欄セルにより近接するセル集合を選べばよい。
次に、演算対象フィールドを構成する全てのセルについて、その中の記入データを読み出した上、読み出したデータを加算し、加算結果を該当する合計欄セル内に記入する。 演算対象フィールドは、各項目定義データフィールドについて作成されているセルデータチェインを、順次、辿り、その中から上記した演算対象フィールドの構成条件を満たすセルの集合を選別して得ることができる。
演算対象フィールドを構成する各セル内の記入データは、該当のセルデータのセル内データ部格納部から読み出せばよい。また、該当の加算結果データは、合計欄セルのセルデータ内のセル内データ部格納部に格納される。
なお、仮に、「合計フィールド定義データ」の代わりに「平均結果記入欄フィールド定義データ」が定義されている場合には、同様にして、演算対象フィールドを構成する全てのセルについて、その中の記入データを読み出した上、読み出したデータの平均値を計算し、計算結果を該当する演算結果欄のセル内に記入すればよい。
本例のように、演算対象フィールドを構成する各セルが複合セルである場合、前記したように、その合計欄セルも同じ差異条件と派生エリア定義データを持つ複合セルであり、すでに、そのセルデータは複合用セルデータに切り替えられている。
まず、該当の演算対象フィールドを構成する各複合セルについて、該当するセルデータ内の「主エリア記入情報部」側の「セル内データ格納部」に格納されているデータを読み出して加算し、その結果を合計欄セルのセルデータ内の同じく、「主エリア記入情報部」側「セル内データ格納部」に格納する。
同様に、該当の演算対象フィールドを構成する各複合セルについて、該当セルデータ内の「派生エリア記入情報部」側の「セル内データ格納部」に格納されているデータを読み出して加算し、その結果を「合計欄セル」のセルデータ内の「派生エリア記入情報部」側「セル内データ格納部」に格納する。
「表内演算処理」を終えると、出力先の表上において転記、集計されたデータについて「文字列データ化処理」をおこなう。(ステップF3)データが出力された各セルについて、該当のセルデータ内の「セル内データ格納部」に格納されているデータをとり出し、対応する文字列データを作成する。 出力先の表フォーマット上に元々記入されている非集計項目のデータを除き、出力先表フォーマット上において、項目定義と合計定義が加えられた全てのデータフィールドを構成するセルのセル内データについておこなわれる。
出力先の表フォーマット上に初めから記入されているデータ文字列が、非集計項目のデータである場合は、この「文字列データ化処理」はおこなわい。表フォーマット上に初めから記入されているデータ文字列は、該当セルの位置情報と書面上の各文字列データの位置情報との照合を繰り返すことによって検出することができる。
また、仮に、初めから記入されているデータ文字列が集計項目のデータである場合は、新しく集計されたデータについて、文字列データを生成すると共に、元から記入されているデータの該当文字列データは削除する。
セル内記入データを表わす文字列データの作成は以下のようにおこなわれる。まず、セルデータ内の「セル内データ格納部」より取り出したデータが数値データであれば、公知の方法により、この数値データをテキストデータに変換する。これによって、たとえば、数値データとして単に数値「396」の大きさを表していたデータが、文字“3”“9”“6”の並びであるテキストデータに変換される。
また、該当の文字列データの記入先(位置情報)は、該当のセルの位置情報とセル内配置書式から次のように決定することができる。セル内配置書式は、該当のセルが所属する項目定義データに付属したフィールド属性情報から読み取ることができる。複合セルの場合、その主エリアの配置書式は、前記したように、項目定義データに付属したフィールド属性情報から読み取ることができる。また、派生エリアの配置書式は、派生エリア定義データに付属したフィールド属性情報から読み取ることができる。
まず、該当のセルが所属する項目定義データ内の書式情報中に登録されている各文字の大きさとピッチから、文字列を外接する矩形を求め、続いて、文字列のセル内配置書式情報(たとえば右詰め、センタリング等の指定)を参照して、その外接矩形がセル内において占める位置を求める。
次に、該当のセルの書面上位置(該当のセルデータにセットされている)を参照して、該当の外接矩形の書面上位置を得ることにより、生成する文字列の書面上位置を求めることができる。
こうして得られた文字列のテキストデータと位置情報とから該当の文字列データが作成される。作成された文字列データは、当該帳表に元々記入されている、他の文書要素データと一緒に文書要素データ記憶部38に格納される。また、作成した文字列データのアドレスは、対応するセルデータ(図20)のセル内文字列データアドレス部にセットしておいてもよい。
複合セルの場合、その中に記入されている2つのデータの文字列データへの変換作成は、次のようにおこなわれる。該当の複合フィールドについて定義されている派生エリア定義データから「(派生エリア」分割位置」情報と「両側マージン値」とを読み出し、それと該当の複合セル全体の位置情報との両者から、主エリアと派生エリアの各々について、「データ文字列記入範囲」を求める。この主エリアと派生エリアの「データ文字列記入範囲」と「分割位置」情報と「両側マージン値」との関係を図32に示す。
合計フィールド内の複合セルについては、まず、対応する演算対象フィールドを識別し、その上に定義されている項目定義データから、該当する派生エリア定義データを識別し、同様にして、主エリアと派生エリアの各々についての「データ文字列記入範囲」を求めることができる。
主エリアと派生エリアの各々について、該当のセルデータ格納部より取り出した各エリア内記入データを取り出し、その「データ文字列記入範囲」を参照して、上記した通常セルの場合と同様に、該当文字列の位置情報を求め、文字列データを得ることができる。
その際に参照される主エリアと派生エリアについての各エリア内配置書式は、各々、該当する項目定義データと派生エリア定義データに付属したフィールド属性情報から知ることができる。
作成された文字列データは、当該帳表に元々記入されている、他の文書要素データと一緒に文書要素データ記憶部38に格納されることは、通常セルの場合と同じである。
主エリアと副エリアの各々について作成した文字列データは、通常セルの場合と同じく、各々、そのアドレスを複合セルデータ内の「主エリア側セル内文字列データアドレス格納部」と「派生エリア側セル内文字列データアドレス格納部」にセットしておいてもよい。
なお、この時点において、表フォーマット上の各複合セル内に該当する派生エリア生成要素が記入されているか、確認をおこない、派生エリア生成要素が記入されていない場合は、該当する派生エリア生成記号を新たに生成して記入する。
すなわち、まず、複合セルの定義された項目定義データフィールド内から複合セルを1つずつ取り出し、「派生エリア分割位置」から見て派生エリア側に記入されている全ての文字、記号等を識別し、その中から該当する「種別」の派生エリア生成要素の組み合わせが検出されるかを否かを判定する。 該当する派生エリア生成要素の「種別」は、該当の「派生エリア定義データ」から知り、派生エリア生成要素を構成する記号コードとその記入順序は、今得られた「種別」を介して「派生エリア生成要素辞書」を参照して知ることができる。
派生エリア内に、該当する「種別」の派生エリア生成要素を構成する記号の組み合わせが検出された場合、さらに、この検出された派生エリア生成記号が派生エリア内において所定記入位置の一定閾値内に記入されていることも確認する。この派生エリア生成記号の所定の記入位置は、派生エリア定義データ内に登録されている「分割位置」情報と「両側マージン」情報を参照して得ることができる。
該当の派生エリア生成記号がセル内の所定位置に記入されていない場合には、次のように派生エリア生成記号を生成して記入する。まず、記入すべき派生エリア生成要素を構成する記号について、そのコードと相互の記入順序を、「派生エリア生成要素辞書」を参照して識別する。
次に、派生エリア生成記号のセル内記入位置を、「派生エリア定義データ」内に登録の「分割位置」情報と「両側マージン」情報を参照して求める。続いて、該当の複合セル全体の書面上位置情報(セルデータ内に登録)を参照して、この派生エリア生成要素の構成記号の書面上位置情報を求めて、対応する文書要素データ(文字データ)を得ることができる。以上のように作成された派生エリア生成記号を表わす文字データも、当該帳表に元々記入されている、他の文書要素データと一緒に文書要素データ記憶部38に格納されることになる。
合計フィールド内の複合セルについても、同様に、該当の派生セル生成記号が所定位置内に記入されているか、確認をおこない、派生セル生成要素が記入されていない場合は、該当する派生セル生成記号を新たに生成して記入する。合計フィールド内に記入される派生セル生成記号の種別とその記入位置は、該当する集計対象フィールドが属する項目定義データフィールドの「派生エリア定義データ」から知ることができる。
文書画像出力部40が、この文書要素データ記憶部38より(黒)の通常記入情報に対応する全ての文書要素データを読みだし、それら読み出した文書要素データを文字/図形パターン辞書36に照会して各文書要素のパターンを識別し、各パターンを展開プログラムによってビットマップ形式の画像データに変換することにより、図10に示すような目的の帳表出力文書をたとえばディスプレイ画面20a上に表示することができる。また、印字装置22でプリントアウトしたり、通信装置24によりFAX送信することもできる。
実施例システムを用いて、複合フィールドを持つ表フォーマット上から、データレコードを取り出すこともできる。たとえば、図10に示した表に、図11に示したものと同じ定義付けを加え、ディスプレイ画面20a上で「定義」モードを選択した上、「定義解釈」ボタンを選択指示すると、上記の場合と同様にして、項目定義データ、差異条件定義データ、派生エリア定義データが作成される。
続いて、ディスプレイ画面20a上で「モード」ボタンを指示し、表示される「主モード一覧メニュー」上で「データレコード作成」サブモードを指示すると、上記した方法にしたがって、表上から、「レコードセル列」を順にとり出していくことができる。
「レコードセル列」を構成する各セル内の記入文字列は、上記したように識別され、各セルについて定義された項目定義データの「集計区分」を参照して、各々、該当する数値データ、または、テキストデータに変換される。「レコードセル列」中の複合セルの主エリア内、派生エリア内の記入文字列も、上記したように該当のエリア範囲を該当のセルデータと派生エリア定義データを参照して求め、書面上の各文字列の位置情報と照合を繰り返すことにより、識別することができる。識別した主エリア内、派生エリア内の記入文字列は,同様にして該当する数値データ、または、テキストデータに変換される。
「レコードセル列」から以上のように取り出したデータの組み合わせとして、「データレコード」が作成される。本例のように、「レコードセル列」中に複合セルがある場合は、その主エリア側から取り出したデータを選択して、「主レコード」が作成され、その派生エリア側から取り出したデータを選択して、「副レコード」が作成されることになる。
このように取り出した「データレコード」を構成する各データには、その「対応項目名」と「集計区分」が対応付けられており、様々な物理フォーマットに変換して使用することが可能である。
実施例システムに一部の変更と追加をおこない、図44に示した集計フォーマットの取り扱いも可能にすることができる。以下、この取り扱い例について説明する。
図44に示した集計フォーマットにおいては、前記した図11の表フォーマットの場合と同様に、項目名“売上げ”のデータフィールドを構成する各セル内に派生エリアが設けられており、その派生エリアの中には、該当のデータフィールドの対応項目名”売上げ”とは異なる項目名“利益”のデータが記入されるようになっている。この表フォーマット上においては、項目名“売上げ”のデータフィールドは、差異条件として「項目名“利益” が定義されている」複合フィールドであると見なすことができる。
本明細書においては、本例のように、複合フィールドの差異条件が該当のデータフィールドの対応項目名と異なる項目名である場合、この差異条件は、「項目名型」と呼び、前記した図11の場合のように、差異条件が共通条件の項目名のデータである場合、「データ名型」と呼ぶことにする。また、差異条件が「項目名型」である場合、この差異条件としての項目名を、「差異項目名」と呼ぶ。
図45に示すように、表フォーマットに対する定義付けは、差異条件の定義付けを除いて、前記した図11の表フォーマット場合と同様におこなわれる。差異条件の定義付けは、まず、(青)の定義支援記入情報により、差異項目名文字列“利益”を表外の適当な余白に記入し、「項目名指定」の定義要素記号“<>”により「項目名」の指定をおこなった上、結合線により該当のデータフィールドと結ぶ。また、差異条件が本例のように「項目名型」である場合、該当のデータフィールドの対応項目名の文字列と区別するために、差異条件文字列の右肩部に「差異項目名」であることを示す定義要素記号“△”も付しておく。
この「差異条件指定」の定義要素記号“△”は、他の定義要素と同様の方法により、予め定義データ識別データ記憶部(定義要素辞書)48に登録されているものとする。
なお、項目名“利益”は、「集計数値項目」でもあるので、項目名“売上”の場合と同じく、その右肩部に「集計数値項目」であることを示す定義要素記号“○”も併せて付しておく。(図45)
以上のように定義付けをおこなった表フォーマットを、システムに入力し、前記した所定の指示を与えると、項目定義データの作成に至るまでは、前記した図11の表フォーマットの場合と同じ処理がおこなわれる。
「項目定義データ作成」処理(ステップA1)においては、まず、前記した図11の表フォーマットの場合と同様に、各データフィールドについて、項目名の指定を受け、かつ、該当のデータフィールドと結合線により関係付けられた文字列をサーチする。続いて、このサーチされた項目名指定の文字列について、「差異条件指定」の定義要素記号“△”がその所定位置に付せられているか、検出をおこない、「差異条件指定」の定義要素記号“△”が付されていなければ、この項目名指定の文字列を該当のデータフィールドの対応項目名と判定する。
一方、該当のデータフィールドと結合線により関係付けられた項目名指定の文字列の中に、「差異条件指定」の定義要素記号“△”が付されているものしか存在しなければ、該当のデータフィールドに対して前記した「特定隣接位置」にある項目名指定の文字列を識別し、これを該当のデータフィールドの対応項目名と見なす。
本例の場合、2つの項目名指定された文字列“売上げ”と”利益”が 結合線により関係付けられているデータフィールドについて、「差異条件指定」の定義要素記号“△”が付されていない方の項目名指定の文字列”売上げ”が該当のデータフィールドの対応項目名と判定され、該当の文字列データアドレスが、該当の「項目定義データ」内の「項目名文字列データアドレス」部にセットされる。
また、対応項目名と判定された文字列“売上げ”の右肩部に「集計数値項目」であることを示す定義要素記号“○”がサーチされることから、該当の「項目定義データ」内の「集計区分」部に、該当のコード”1”をセットする。
その他のデータフィールドについては、前記した図11の表フォーマットの場合と同じ「項目定義データ」が作成される。
「項目定義データ作成」処理(ステップA1)に続く「演算結果欄定義データ作成」処理(ステップA2)は、前記した図11の表フォーマットの場合と同じ処理がおこなわれる。
「演算結果欄定義データ作成」処理(ステップA2)に続く「複合フィールド定義」処理(ステップA3)においては、本例の場合、その先頭ステップである「複合フィールド判定」処理(ステップB1)が、次のようにおこなわれる。
前記した図11の表フォーマットの例と同様に、各データフィールドについて、結合線により関係付けられ、かつ、差異条件の形式が定義されている文字列をサーチする。すなわち、各データフィールドについて、結合線により関係付けられた文字列を識別し、まず、それが「データ名型」の差異条件指定文字列として、項目名指定された文字列とデータ名指定がされた文字列の前記した対の形式をとっていることを判定する。
この「データ名型」の形式によって定義された文字列がサーチされれば、この文字列について、続いて、前記した「データ名型」の差異条件の判定をおこなう。
以上の「データ名型」の差異条件の判定条件を満たす文字列がサーチされない場合、該当のデータフィールドと結合線により関係付けられた文字列について、「項目名型」の差異条件指定文字列として、項目名の指定が施され、かつ、「差異条件指定」の定義要素記号“△”が付された文字列をサーチする。
以上の条件を満たす文字列がサーチされ、かつ、その文字列が、該当のデータフィールドの対応項目名と異なるものであれば、該当のデータフィールドは「項目名型」の差異条件が定義された複合フィールドであると判定される。
本例の場合、対応項目名”売上げ”のデータフィールドについて、項目名指定を施され、かつ「差異条件指定」の定義要素記号“△”が付された文字列”利益”がサーチされることにより、対応項目名”売上げ”のデータフィールドは「項目名型」の差異条件“利益”が定義された複合フィールドであることが判定される。
ある項目定義データフィールドについて、「項目名型」の差異条件が定義された複合フィールドであることが判定された場合、前記した図11の表フォーマットを取り扱う場合と同様に、先ず、該当の項目定義データの「複合区分」部に複合フィールドであること示すコード”1”をセットし(ステップB2)、「差異条件定義データ」を作成し、そのアドレスを項目定義データの「差異条件定義データポインタ」部にセットする(ステップB4)。「差異条件定義データ」の「差異条件タイプ」部には、差異条件が「項目名型」であることを示すコード”0”をセットし、「項目名テキストデータ」部に該当の項目名コード列をセットする。
また、差異項目名と判定された文字列“利益”の右肩部に、「集計項目」であることを示す定義要素記号“○”も併せてサーチされることから、「差異条件定義データ」内の「項目名集計区分」部に、該当のコード”1”をセットする。
以降の「複合フィールド定義処理」においては、「派生エリア定義データ作成」処理(ステップB5)と「セルデータの複合用セルデータへの置き換え」(ステップB6)処理が、前記した図11の表フォーマットを取り扱う場合と同様におこなわれる。
次に、図44の表フォーマットに対する定義付けを、副画面上94を用いてをおこなう例について説明する。まず、通常のデータフィールドの項目定義は、前記した図11の表フォーマットの場合と同様におこなうことができる。すなわち、各データフィールドを画面上でクリック指定した後、副画面上94で「1.フィールド」を指示し、続いて表示される「項目名指定メニュー」(図36)上の「項目名記入欄」98のみに、該当の対応項目名称を記入し、「終了」ボタン120をクリックすればよい。
指定したデータフィールドが複合フィールドである場合は、上記と同じ操作により表示された「項目名指定メニュー」上において、対応項目名(本例の場合、”売上げ”)を「項目名記入欄」98に記入した上、さらに、「差異条件記入欄」100の中の「項目名記入欄」110のみに、差異項目名(本例の場合、”利益”)を記入し、「項目名指定メニュー」上の「終了」ボタン120をクリックすればよいことになる。
合計フィールドの定義も、前記した図11の表フォーマットの場合と同様におこなうことができる。
表フォーマット上の各データフィールドについて、以上の操作をおこなった後、ディスプレイ画面a上の「定義解釈」ボタン95を指示すると、システムは前記した処理にしたがって、該当する項目定義データと差異条件定義データと派生エリア定義データをメモリ16上に作成する。
また、本例の場合も、ユーザが指定した内容を画面上に示すために、表外の適当な空白部分に差異条件文字列である”利益”とそれを該当のデータフィールドと結ぶ結合線とを、前記した方法により生成表示する。
次に、図44に示した表フォーマットへのデータ出力においておこなわれる処理について説明する。出力元データファイルは、前記した図11の表フォーマットにおける説明例と同じものを例にとる。
本例のように、差異条件が「項目名型」である場合、同じレコードセル列から得られる主レコードと副レコードを構成するデータは、複合セル内のデータ以外は共通であることから、副レコードが該当する主レコードに対して持つ差異データ部分を集計管理テーブル上において主レコードに追加し、このマージしたレコードに対して、出力元データを転記集計することにより、主レコードと副レコードへのデータ出力を同時におこなう方法をとってもよい。
データ出力に関わる処理の中、「データ出力処理」(ステップF1)においては、最初に、出力表フォーマット上の複合フィールドについて、「差異条件タイプ」の判定をおこない、それが本例のように、「項目名型」である場合は、以下の手順に分岐する。「差異条件タイプ」の判定は、その「複合区分」データが「複合フィールド」該当コード(”1”)にセットされた項目定義データについて、それからポイントされる差異条件定義データを取り出し、その中の「差異条件」データを参照することによっておこなわれる。
まず、該当の「差異条件定義データ」を参照して「差異項目名」を読み出し、集計管理テーブルの第1行上に追加する。続いて、この「差異項目名」について、該当の「項目名集計区分」を差異条件定義データから読み出し、集計管理テーブル第2行上の該当欄にセットする。
本例の場合、集計管理テーブルの第1行上に差異項目名“利益”が追加セットされ、集計管理テーブル第2行上の該当欄に「集計項目」の該当コード”1”がセットされることになる。
なお、集計管理テーブル上において、差異項目名の追加された列位置を「差異項目列位置データ」としてメモリ16上の特定個所に記憶しておく。
前記した図11の表フォーマットの場合と同様に、レコードセル列を表の先頭から取出し、その構成セルのセルデータアドレスを集計管理テーブル第3行上にセットし、主レコードの各構成データを集計管理テーブル第4行上の該当欄にセットする。
集計管理テーブル第3行上の「差異項目名」の該当欄には、現在取り出したレコードセル列の中、その「差異項目名」を差異条件として持つ複合フィールドに属するセルのセルアドレスが記入される。すなわち、集計管理テーブル第3行上において、その複合フィールドの対応項目名の列に記入されているセルアドレスがコピーされる。
本例の場合、集計管理テーブル第3行上の「差異項目名」“利益” の該当欄には、それを差異条件として持つ複合フィールドの定義項目名”売上げ”の列に記入されているセルデータアドレスと同じ値が記入されることになる。
続いて、集計管理テーブル上に追加した「差異項目名」の該当データを集計管理テーブル第4行上の該当欄にセットする。すなわち、集計管理テーブル第3行上の該当セルアドレスからポイントされるセルの派生エリア側に記入されているデータをセットする。
この派生エリア側に記入されているデータ文字列は、前記したように、該当の派生エリアの位置と書面上の各文字列の位置情報との照合により識別することができる。続いて、識別したデータ文字列は、同じく前記した方法により、テキストデータ、または、数値データに変換された上、集計管理テーブル第4行上の該当欄にセットされる。
「差異項目名」が集計項目であって、派生エリア内に初めからデータが記入されていない場合は、前記した図11の場合と同じく、集計初期値として、数値”0”がセットされる。
本例の場合、「差異項目名」”利益”の該当データは、項目名”売上げ”の複合セルの 派生エリア側に記入されているデータ文字列として識別され、今の場合、それは未記入であるので、集計管理テーブル第4行上の該当欄には、数値”0”がセットされることになる。
以上のようにセットされた集計管理テーブル第4行の上に、データ出力元のデータが前記した図11の場合と同様に転記集計される。集計管理テーブル上第4行上に集計されたデータは、該当セルが通常セルの場合は、前記の図11の場合と同様に、出力先表の該当セルデータ名の「セル内データ格納部」に転記される。
該当のセルが複合セルの場合は、集計管理テーブル第4行上のデータは、その集計管理テーブル上の列位置が上記した「差異項目列位置データ」でない場合、該当セルデータ内の「主エリア記入情報部」側「セル内データ格納部」に転記され、その集計管理テーブル上の列位置が「差異項目列位置データ」である場合、該当セルデータ内の「派生エリア記入情報部」側「セル内データ格納部」に転記される。
本例の場合、集計管理テーブル第4行上の項目名”売上げ”の列の該当データは、該当セルデータの「主エリア記入情報部」側「セル内データ格納部」に転記され、「差異項目名」(本例の場合、”利益”)の列の該当データは、該当セルデータの「派生エリア記入情報部」側「セル内データ格納部」に転記されることになる。
1つのレコードセル列について、以上に述べた転記集計をおこなった後は、出力先の表上から次のレコードセル列を取り出し、上記と同様にして、主レコードに「差異項目名」のデータを併せて集計管理テーブル上にセットし、出力元データの転記集計をおこなう。
以降、同じ手順を繰り返し、出力先の表から得られる全てのレコードセル列について、出力元データの転記集計がおこなわれる。
データ出力に関わる処理の中、「データ出力処理」(ステップF1)に続く「表内演算処理」(ステップF2)と「文字列データ化処理」(ステップF3)は、前記した図11の場合と同じ処理がおこなわれる。
なお、差異条件が「項目名型」である場合、同じ出力処理の機構を共有する視点から、図11の例について前記した方法、すなわち、集計管理テーブル上に出力先表の主レコードをセットして出力元データを出力させた後、改めて、集計管理テーブル上において該当する副レコードを作成し、その上に出力元データを出力させる方法をとってもよい。この場合、副レコードは、集計管理テーブル上にセットされた主レコードに対して、対応項目名(本例の場合、”売上げ”)の該当列のデータを、差異項目名(本例の場合、”利益”)の該当データに置き換えることによって得ることができる。
複合フィールドは、図46に示すように、1つのセルを罫線によって区切ることにより設定することもできる。図46に示す表において、対応項目名”売上げ”が定義されているデータフィールドのセル内に引かれた破線の罫線の上側部分には、項目名”年度”が”2001”年の場合のデータが記入され、同罫線の下側部分には、項目名”年度”が”2000”年の場合のデータが記入されるようになっている。
図46に示す表において、項目名”売上げ”のデータフィールドにおいては、破線の罫線を挟む2つのセルが組み合わさって複合セルを構成し、上側のセルはその主エリア、下側のセルはその派生エリアを構成していると見なすことができる。
上記した実施例システムのユーザ操作と処理に一部の変更と追加を加えることにより、このように罫線により複合セルが形成されている表フォーマットの扱いも可能にすることができる。
図46に示す表においては、複合セル内において主エリア側セルと派生エリア側セルとを分ける横方向の罫線には、破線を使用することにより、他の複合セルとの間を上下に区切る横方向の実線罫線と区別ができるようになっている。本明細書においては、複合セル内で主エリア側セルと派生エリア側セルとを分割する罫線を、特に、「(複合)セル内分割罫線」と呼ぶことにする。
本例に示したように、「(複合)セル内分割罫線」は、複合フィールド内の任意の一部のセルに記入するだけでもよい。ただし、システム内部処理の便のため、ユーザに対する操作規約を設け、「(複合)セル内分割罫線」は、複合フィールド内の左上角の複合セルには必ず記入させるものとする。
図46においては、元々、通常記入情報として(黒)色により作成された表に対して、(青)色の定義支援記入情報が加えられ、定義付けがおこなわれている。項目名が”売上げ”の複合フィールド以外のデータフィールドについては、前記した図11の場合と同じ定義付けがおこなわれる。項目名が”売上げ”の複合フィールドに対する定義付けも、対応項目名(本例の場合、”売上げ”)の指定と差異条件の指定の何れも、図11の場合と同様におこなわれる。
図46に示すように定義付けした表フォーマットをシステムに入力し、所定の指示を与えると、「項目定義データの作成」(ステップA1)に至るまでは、前記した処理にしたがっておこなわれる。
ただし、処理の結果として、「(複合」セル内分割罫線」が引かれている複合セルにおいては、セルデータは、表中の罫線に囲まれた領域としてのセル毎に作成される。すなわち、「(複合)セル内分割罫線」の記入された複合セルにおいては、セルデータは、その主エリア側セルと派生エリア側セルごとに1つづつ作成され、「(複合)セル内分割罫線」が引かれていない複合セルにおいては、この複合セル全体について1つ作成されることになる。
「項目定義データ作成」(ステップA1)と「演算結果欄定義データ作成」(ステップA2)においては、1つのデータフィールド、または、合計フィールド毎に、その構成セルのセルデータを連結したセルデータチェインを作成するが、今述べる処理においては、このセルデータチェインの連結順序はランダムなものであってよい。 図11の例について前記した処理では、セルのデータフィールド内における配置順序にしたがって、該当のセルデータを連結してセルデータチェインを作成したが、今回の処理では、このセルの配置順序によるソートはおこなわない。
続いておこなわれる「複合フィールド定義処理」(ステップA3)の中の「複合フィールドの判定」(ステップB1)と「差異条件定義データ作成」(ステップB4)は、前記した処理にしたがっておこなわれ、本例の項目名”売上げ”の複合フィールドについては、前記の図11の場合と同じ「差異条件定義データ」が作成される。
「複合フィールド定義処理」(ステップA3)の中の「派生エリア定義データ作成」処理(ステップB5)においては、前記した処理に以下の追加がおこなわれる。まず、複合フィールド内において派生エリア生成記号の検出をおこない、派生エリア生成要素辞書に登録された派生エリア生成記号が検出される場合、前記した処理にしたがって、「派生エリア定義データ」が作成される。派生エリア生成記号が検出されない場合、本例のように罫線によって複合セルが生成されている場合を想定し、次の処理に分岐する。
まず、該当の複合フィールドの内部に引かれた罫線の中、該当の複合フィールドの上側境界線に近い2本の横方向罫線を検出する。複合フィールドの上側境界線の位置は、該当の複合フィールドを構成する各セルの上側位置の中の最大値して求めることができる。各セルの上側位置は、該当のセルデータ内の位置情報によって知ることができる。なお、複合フィールドの下側境界線の位置も同様にして求めることができる。
該当の複合フィールドの内部に2本の横方向罫線が検出された場合、該当の複合フィールドの上側境界線に最も近い第1の横方向罫線とその次に近い第2の横方向罫線の間で線種と線色の比較をおこなう。
前記したように、該当の複合フィールド内の左上角の複合セルには、必ず、「(複合)セル内分割罫線」が引かれていることから、上記の第1の横方向罫線と第2の横方向罫線との間で、線種、または、線色が異なる場合、この複合フィールドは、この第1の横方向罫線を「(複合)セル内分割罫線」として縦方向に主エリアと派生エリアとが分割されている複合フィールドであり、また、第2の横方向罫線は、下側に隣接する他の複合セルの間を縦方向に分ける罫線であると判定される。
横方向の罫線について、以上の判定が得られない場合は、該当の複合フィールドの左側境界線に近い2本の縦方向罫線を、上記と同様にして検出し、同様の判定をおこなう。
複合フィールドから検出されると横方向罫線と縦方向罫線の何れかについて、上記した判定が得られると、「派生エリア定義データ」を生成し、その中の「派生エリア生成要素種別」データ部に「罫線による派生エリア分割」を示す該当コードをセットし、「方向区分」データ部に該当の派生エリア分割方向を示すコードをセットする。
また、「派生エリア分割位置」は、派生エリア分割方向が縦方向の場合、上記した第1の横方向罫線と第2の横方向罫線との間の寸法として求められ、派生エリア分割方向が横方向の場合、第1の縦方向罫線と第2の縦方向罫線との間の寸法として求められる。求めた「派生エリア分割位置」は、「派生エリア定義データ」内の「分割位置」データ部にセットされる。
次に、以上の判定において「(複合)セル内分割罫線」と判定された第1の横方向罫線、または、第1の縦方向罫線について、該当する罫線データを参照し、その線種と線色を示すコードを、各々、「派生エリア定義データ」内の「線種」データ部と「線色」データ部にセットする。本例の図46の場合、線種として破線、線色として黒色を示すコードがセットされることになる。
「派生エリア定義データ作成」処理(ステップB5)に続く「複合セル用セルデータへの置き換え」処理(ステップB6)においては、最初に「派生エリア定義データ」内の「派生エリア生成要素種別」を判定し、本例のように、「罫線による派生エリア分割」の場合は、以下の処理をおこなう。
派生エリア分割方向が縦方向の場合は、まず、該当の複合フィールド内において、その下側境界の罫線の線種と線色が、「派生エリア定義データ」に登録されている「(複合)セル内分割罫線」の線種と線色と同じセルを主エリア側セルの候補として、1つづつ見出していく。セルの下側境界をなす罫線は、該当のセルデータに登録されているセル下側境界部分の位置と書面上の各罫線データの位置情報との照合を繰り返すことによって得ることができる。
次に、上記のように見出した主エリア側セルの候補の1つ1つについて、その下側に隣接するセルを派生エリア側セルとして見出して、1つの複合セルを構成する主エリア側セルと派生エリア側セルの組み合わせを識別する。主エリア側セル候補の下側に隣接する派生エリア側セルは、主エリア側セル候補の位置情報と該当の複合フィールドを構成する各セルの位置情報との照合を繰り返すことによって見出すことができる。
派生エリア分割方向が「横方向」の場合は、その右側境界の罫線の線種と線色が、「(複合)セル内分割罫線」の線種、線色と同じセルを主エリア側セルの候補として見出した上、その主エリア側セル候補のセルについて、その右側に隣接するセルを派生エリア側セルとして見出し、複合セルの組み合わせを識別すればよい。
新しく識別された複合セルの組み合わせごとに、セルデータを作成する。セルデータに登録すべき位置情報として、複合セル全体の左上角点の位置は、たとえば、本例のように縦方向に複合セルが組み合わされる場合、それを構成する主エリア側セルの左上角点の位置であり、複合セル全体の右下角点の位置は派生エリア側セルの右下角点の位置として求められる。また、横方向に複合セルが組み合わされる場合も、複合セル全体の左上角点の位置は、主エリア側セルの左上角点の位置であり、複合セル全体の右下角点の位置は派生エリア側セルの右下角点の位置として求められる。
以上の「複合セル用セルデータへの置き換え」処理は、全ての合計フィールドについてもおこない、初めから「(複合)セル内分割罫線」が引かれている複合セルの全てについて、それを構成する元の2つのセルを識別して、新しい1つのセルデータを作成する。また、複合セルを構成する元の2つセルのセルデータは、この時点で廃棄される。
続いて、複合フィールドを構成する全ての複合セルについて、そのセルデータをセルの配置順にソートして「セルデータチェイン」を再作成し、その先頭セルデータのアドレスを「項目定義データ」内、または、[合計フィールド定義データ]内の「先頭セルデータアドレス」データ部にセットし直す。
また、複合フィールド以外の全ての項目定義と合計定義のデータフィールドについても、この時点において、その「セルデータチェイン」をセルの配置順に連結し直す。
なお、今述べた「派生エリア定義データ作成」後にはじめて「セルデータチェイン」をセルの配置順によりソートするという処理変更は、罫線以外の派生エリア生成記号による複合セル生成の場合にもそのまま適用できることは、以上の記述から明らかである。
「データ出力処理」の中の「文字列データ化処理」(ステップF3)においては、前記したように、出力フォーマット上に転記集計された個々のデータについて、それを表わす文字列データを生成すると共に、派生エリア生成記号が元々記入されていない複合セル内に派生エリア生成記号に対応する文字データも新たに生成する。今述べている「罫線による複合セルの分割」の場合は、この派生エリア生成記号を自動的に生成する処理に対応する機能は、次のようにおこなわれる。
まず、複合フィールド内の各複合セルについて、定義されている「(複合)セル内分割罫線」と同じ方向、線種、線色の罫線が、該当の複合セル内部において「派生エリア分割位置」に対してある閾値内に引かれていることを判定する。書面上の該当方向の各罫線について、罫線データを取り出し、まず、罫線方向に見て、その両端位置の中に該当セルの両端位置が含まれる罫線を選別し、次に、この選別した罫線について、その罫線直角方向の位置が、該当複合セルの派生エリア分割位置に対してある閾値内にあるものをサーチすればよい。
以上の条件を満たす罫線が引かれていない複合セルについては、その中に新たに「(複合)セル内分割罫線」を生成する。すなわち、該当の「派生エリア定義データ」の内容にしたがった「(複合)セル内分割罫線」を表わす罫線データを生成する。
たとえば、本例のように複合セルが縦方向に分割されている場合、生成される罫線は横方向罫線であり、その書面上の縦方向位置は、該当の複合セルの下側境界位置に「派生エリア分割位置」を加えた位置であり、その横方向の両端位置は、該当複合セルの横方向の両端位置に等しい。生成する罫線データの「線修飾」データと「線色」データとしては、各々、「派生エリア定義データ」内に登録されている「線種」データと「線色」を設定すればよい。
以上のように、複合セル毎に作成した「複合セル分割罫線」の罫線データは、複合フィールド内の1つの行毎、または、列毎にまとめてもよい。その行、または、列の一部に、元々「(複合)セル内分割罫線」が引かれていている場合は、その罫線データも含めてまとめることになる。たとえば、複合セルが縦方向に分割されている場合、新しくまとめられる罫線の横方向の両端位置は、該当の複合フィールド横方向の両端位置であり、縦方向位置は、該当の行の下側位置に「派生エリア分割位置」を加えた位置である。
複合フィールド横方向の両端位置は、該当のセルデータチェインから、その構成セルを1つづつ取り出し、各セルの左側位置の最小値と右側位置の最大値を求めることによって得ることができる。なお、元々引かれていた(複合)セル内分割罫線と新たに複合セル毎に作成した(複合)セル内分割罫線の該当罫線データは、この時点で廃棄される。
本実施例システムにおいては、前記したように、定義用に記入される定義支援記入情報は、予めそれに持たせた修飾情報により、文書上に元々、記入されている通常記入情報と区別することができ、たとえば、文書の印刷時には、定義支援記入情報だけを選択的に出力させない制御をおこなうことができる。
したがって、表フォーマットの罫線を、定義支援記入情報によって記入しておくことにより、罫線のない表フォーマットの出力結果を得ることができる。たとえば、図11に示した表フォーマットの罫線を定義支援記入情報に割り当てた区別情報である(青)色によって記入しておけば、図47に示す表出力結果が得られる。
図11に示した表フォーマットにおいて、その罫線を定義支援記入情報区別情報である(青)色により記入しておくと、個々の罫線について、罫線データが作成された後に、いったんは、定義要素の「結合線」として定義要素データが作成されるが、それに続く「定義データの全体作成」手順(図23)において、定義データを構成し得ない残余の定義要素として、該当の定義要素データは破棄され、処理上は、単なる通常記入情報として記入された罫線としての扱いがおこなわれる。
ただ、データ出力時において、個々の文書要素データごとに、定義支援記入情報に割り当てた区別情報の参照がおこなわれ、該当するものとして、表罫線の印刷されない、図47に示す表出力結果が得られることになる。
また、「複合セル分割罫線」を、(青)色により区別した定義支援情報を用いて記入しておくことによって、派生エリア境界が特に明示されない表出力結果を得ることもできる。たとえば、図46に示した表フォーマットにおいて、複合セル分割割罫線を定義支援記入情報に割り当てて(青)色によって記入しておけば、図48に示した表出力結果が得られることになる。
この場合も、(青)色によって記入した「分割罫線」は、処理上は、通常記入情報として記入された罫線と同じ扱いがおこなわれわれ、図46に示した場合と全く同じ処理がおこなわれ、データ出力時において「分割罫線」が印刷されない図48に示す表出力結果が得られることになる。
なお、罫線により複合セルを分割する場合も、画面上において副画面94を用いて前記の場合と同様に定義することができることは、以上の記述から明らかである。
実施例装置に一部の拡張と変更をおこない、表フォーマット上の表内計算機能を簡易な形でおこなうこともできる。たとえば、ユーザの手により図49に示す表が入力作成され、用紙の形で用意されているものとする。図49に示す表は、先に示した図10に示す表と同じフォーマットの表であり、項目名”売上げ”のデータフィールドについては、図10に示す表と同じデータが記入されているが、表の右端列上の合計フィールドと下端行上の合計フィールドには合計データが未だ記入されていない表である。
用紙上に於いて、合計対象のデータの記入されたデータフィールド(本例の場合、項目名”売上げ”のデータフィールド)と合計データを記入する合計フィールドのみについて、上記した場合と同様に、「フィールド指定」の定義要素記号を用いて指定する。また、表下端の合計フィールドの左側に隣接する”計”文字と表右端の合計フィールドの下側に隣接する”計”文字とを、上記した場合と同じく、「登録語指定」の定義要素記号”○”によって括っておく。
また、本例のように、合計対象のデータの記入されたデータフィールドが複合セルからなる複合フィールドである場合、それを指示する方法として、該当のデータフィールド内の任意の複合セル中の派生エリア生成要素(本例の場合、記号の対”[ ]”)を、「登録語指定」の定義要素記号”○”によって括っておく。或いは、他の方法として、データフィールドが複合フィールドであることを指示する定義要素用語(たとえば、”複合”)を登録しておき、(青)色の定義支援情報として任意の余白に記入した上、該当のデータフィールドと結合線によって関連付けておいてもよい。
以上のように定義付けをおこなった用紙を、スキャナ10を通じてシステムに入力し、所定の操作指示を与えると、システムは、前記した場合と同じ処理手順をおこない、まず、「フィールド指定」の定義要素記号を用いて指定したフィールドについて、該当するセルデータチェインをポイントしたフィールド候補定義データを作成する。
続く、項目定義データを作成するステップにおいて、フィールド候補定義データが作成された各データフィールドについて、項目定義データを完成させる項目名指定文字列がサーチされない場合、「簡易表内計算」のモードであると見なして、次の手順に分岐する。
まず、フィールド候補定義データが作成されたデータフィールドの中から、「登録語指定」の定義要素記号”○”によって括られた”計”文字との間で、結合線により関係付けられているか、または、上記した「特定隣接位置」にあるものを識別し、上記した場合と同様にして合計フィールド定義データを作成する。残されたフィールド候補定義データについては、その「データ種別」部に、新たに特定のデータをセットし、「演算対象フィールド定義データ」とする。
なお、合計フィールド定義データが定義されているデータフィールドを構成する各合計欄セルについて、その対応する演算対象フィールドが、演算対象フィールド定義データ」が定義されているデータフィールド範囲内に存在し得ることを、改めて確認し、この確認の得られた合計欄セルだけを選択して、新たにセルデータチェインを作成し直す。
続いて、「演算対象フィールド定義データ」が定義されたデータフィールドについて、複合フィールドの判定をおこなう。先ず、「演算対象フィールド定義データ」が定義されたデータフィールドが、「複合フィールド指定」の定義要素用語と結合線によって関係付けられていれば、このデータフィールドは複合フィールドであると判定する。
また、「演算対象フィールド定義データ」が定義されたデータフィールド内に「登録語指定」の定義要素記号”○”をサーチし、それによって括られているものが、前記した「派生エリア生成要素辞書」に登録されている記号であれば、このデータフィールドは複合フィールドであると判定する。
複合フィールドと判定されたデータフィールドについては、該当の「演算対象フィールド定義データ」内の「複合区分」データを、「複合フィールド」を表わす”1”にセットする。また、上記した場合と同様にして、「派生エリア定義データ」を作成し、該当の「演算対象フィールド定義データ」の「派生エリア定義データポインタ」からポイントする。さらに、該当の複合フィールドを構成する全てのセルのセルデータを、上記した場合と同様にして、複合セル用セルデータに置き換える。
最後に、合計フィールドを構成する全ての合計欄セルについて、その対応する演算対象フィールドが複合フィールドであることを判定し、複合フィールドであると判定された場合、その該当セルデータを複合セル用セルデータに置き換える。
以上の処理により、「定義解釈」ボタンの指示を受けておこなわれる全ての定義データ作成処理を終える。続いて、ディスプレイ画面12aの常時表示の「モード」ボタンがクリック指示されると表示される「モード一覧メニュー」の中から、「計算実行」ボタンを指示すると、以下の処理がおこなわれる。
「演算対象フィールド定義データ」が定義されたデータフィールド内の各セルについて、その中に記入されているデータ文字列を識別し、それを公知の方法により、該当する数値データに変換し、得られた数値データを該当するセルデータ内の「セル内データ格納部」にセットする。
「演算対象フィールド定義データ」が定義されたデータフィールドが複合フィールドである場合は、それを構成する各セルの主エリアと派生エリアの各々について、その中に記入されていデータ文字列を識別し、それを数値データに変換し、各々、該当セルデータ内の「主エリア記入情報部」側「セル内データ格納部」と「派生エリア記入情報部」側「セル内データ格納部」とにセットする。
次に、「合計フィールド定義データ」が定義されているデータフィールドを構成する各合計欄セルについて、その演算対象フィールドを識別し、それを構成する各セル中の記入データを、読み出した上、加算し、その加算結果を、該当する合計欄セル内に記入する。
1つの合計欄セルに対応する演算対象フィールドは、前記したように識別することができる。また、演算対象フィールドを構成する各セル内の記入データは、該当するセルデータの「セル内データ格納部」から読み出し、加算結果のデータは、合計欄セルのセルデータ内の「セル内データ部格納部」に格納すればよい。
本例のように、演算対象フィールドを構成する各セルが複合セルである場合、まず、該当する各複合セルデータ内の「主エリア記入情報部」側「セル内データ格納部」に格納されているデータを読み出して加算し、その結果を合計欄セルのセルデータ内の「主エリア記入情報部」側「セル内データ格納部」に格納する。続いて、同様に、該当す各複合セルデータ内の「派生エリア記入情報部」側「セル内データ格納部」に格納されているデータを読み出して加算し、その結果を「合計欄セル」のセルデータ内の「派生エリア記入情報部」側「セル内データ格納部」に格納すればよい。
最後に、以上のように合計されたデータについて、「文字列データ化処理」をおこなう。合計フィールドフィールド内の各合計欄のセルについて、該当のセルデータ内の「セル内データ格納部」に格納されているデータをとり出し、対応する文字列データを作成する。合計欄セルが複合セルの場合は、その主エリア内と派生エリア内の各合計データについて、「文字列データ化処理」をおこなう。「文字列データ化処理」は、前記した場合と全く同様にしておこなうことができる。
本例のように、合計欄セル中に、予め、派生エリア生成要素が記入されていない場合、上記した場合と同様にして、派生エリア生成要素に該当する文字列データも生成する。
なお、図49に示す表フォーマット上の“計”文字の代わりに、“平均”、“分散”等の演算を指示する用語文字にを入れ替え、同じ定義付け操作をおこなうと、前記した記述から明らかなように、それらの用語文字列が応用用語辞書52中のサブ定義系「演算結果指定」中の登録用語であることが識別された上、図49の表フォーマット上の合計フィールドに相当するフィールド部分について、該当の演算種類の演算結果を記入するフィールドの定義データ(「平均結果記入欄フィールド定義データ」等)が作成される。画面20a上の「計算実行」指示により、その構成各セルには、演算対象フィールド中の該当データについておこなわれた該当演算種類の演算結果が記入されることも、前記の記述から明らかである。
また、図49に示す表を、上記した画面上の定義方法によって定義してもよい。上記した副画面94を使用した定義方法による場合、演算対象のデータフィールド範囲をクリック指定した後、終了指示ボタン120を指示する。フィールド属性を指定したい場合は、フィールド属性のみを上記した方法によって入力し、終了指示ボタン120を指示する。システムは、以上の操作を受け、「演算対象フィールド定義データ」を作成する。
演算対象のデータフィールドが複合フィールドである場合、該当のデータフィールド範囲をクリック指定した後、表示される「項目名指定メニュー」96において、項目名欄98は無入力のまま、たとえば、差異条件の項目名欄110、または、データ名記入欄112の中に、適当なダミー文字列(たとえば、***)を記入し、終了指示ボタン120を指示する。派生エリアのフィールド属性を指定したい場合には、フィールド属性を上記の場合と同様に入力し、終了指示ボタン120を指示する。
該当のデータフィールドが複合フィールドであることを指定するためには、たとえば、「項目名指定メニュー」96中に、適当なボタン(「複合」ボタン)を新設し、そのクリック指定によっておこなってもよい。
システムは、以上の操作を受け、その「複合区分」データを、「複合フィールド」を表わす”1”にセットした「演算対象フィールド定義データ」を作成する。また、「派生エリア定義データ」を作成し、「演算対象フィールド定義データ」からポイントし、さらに、その構成セルのセルデータを複合セル用データに置き換える。
全ての演算対象データフィールドの定義を終えた後、合計フィールドの定義をおこなう。この演算対象データフィールドと合計フィールドの指定順序は、ユーザ操作規約により決めておく。該当するデータフィールド範囲をクリック指定した後、「合計」指示ボタン102を指示すればよい。
システムは、以上の操作を受け、合計フィールド定義データを作成する。また、上記したように、合計フィールドの各合計欄セルについて、その演算対象フィールドが複合フィールドであることの判定をおこない、複合フィールドである場合、該当のセルデータを複合セル用データに置き換える。
なお、本発明は、上記した本発明の機能を実現するためのプログラムまたはソフトウェアを用いる。かかるソフトウェアは、任意の媒体を介して、たとえば蓄積媒体あるいはオンライン等により本発明のシステムにインストールされ得るものである。したがって、本発明を実施するためのソフトウェアを格納した蓄積媒体を業として譲渡する行為や、該ソフトウェアをオンラインでシステムにインストロールする行為等は本発明の実施の一形態である。
本発明の一実施例による情報処理装置のハードウェア上のシステム構成例を示すブロック図である。 実施例のシステムにおける主なモードの一覧を示す図である。 実施例のシステムにおける「主モードー覧メニュー画面」を示す図である。 実施例のシステムにおける「環境設定モード画面」を示す図である。 実施例のシステムにおける「定義要素/記入情報対照表」を示す図である。 実施例のシステムにおける「定義要素識別データ」のデータフォーマット例を示す図である。 実施例のシステムにおける「定義情報区別指示画面」を示す図である。 実施例のシステムにおける「定義情報区別データ」のデータフォーマット例を示す図である。 実施例のシステムにおける第1の帳表フォーマットを示す図である。 実施例のシステムにおける図9の帳表フォーマットへのデータ出力例を示す図である。 実施例のシステムにおける、図9の帳表フォーマットに定義支援記入情報を追加記入した一例を示す図である。 実施例のシステムにおける文書入力および文書要素データ生成部の構成を示すブロック図である。 実施例のシステムにおける「画像管理データ」のデータフォーマット例を示す図である。 実施例のシステムにおける「画像管理データ」の対象となる入力画像の構成を示す図である。 実施例のシステムにおける「文字データ」のデータフォーマット例を示す図である。 実施例のシステムにおける「文字列データ」のデータフォーマット例を示す図である。 実施例のシステムにおける線分に対応する「図形要素データ」のデータフォーマット例を示す図である。 実施例のシステムにおける長円に対応する「図形要素データ」のデータフォーマット例を示す図である。 実施例のシステムにおける矩形などに対応する「図形要素データ」のデータフォーマット例を示す図である。 実施例のシステムにおける「セルデータ」のデータフォーマット例を示す図である。 実施例のシステムにおける定義情報認識およぴフオーマット設定部および定義実行処理部の構成を示すブロック図である。 実施例のシステムにおける「定義要素データ」のデータフォーマット例を示す図である。 実施例のシステムにおける定義データ作成の全体手順の一例を示す図である。 実施例のシステムにおける「項目定義データ」のデータフォーマット例を示す図である。 実施例のシステムにおける「合計定義データ」のデータフォーマットを示す図である。 実施例のシステムにおける応用用語辞書に収載されている用語の例を示す図である。 実施例のシステムにおける「辞書用語データ」のデータフォーマット例を示す図である。 実施例のシステムにおける、合計フィールドと合計欄セルと演算対象フィールドの関係を示す図である。 実施例のシステムにおける複合フィールド定義処理のフローチャートを示す図である。 実施例のシステムにおける「差異条件定義データ」のデータフォーマット例を示す図である。 実施例のシステムにおける派生エリアのセル内は位置方向を示す図である。 実施例のシステムにおける派生エリアの記入範囲を示す図である。 実施例のシステムにおける「派生エリア定義データ」のデータフォーマット例を示す図である。 実施例のシステムにおける「複合セル用セルデータ」のデータフォーマット例を示す図である。 実施例のシステムにおける画面上からの指示による定義付けの画面を示す図である。 実施例のシステムにおける「項目名指定メニュー」の1例を示す図である。 実施例のシステムにおける出力元のファイルの構成例を示す図である。 実施例のシステムにおいてデータ出力モード画面の1例を示す図である。 実施例のシステムにおける「データ出力全体処理」のフローチャートを示す図である。 実施例のシステムにおける「レコードセル列」取出しのイメージを示す図である。 実施例のシステムにおける「データ出力処理」のフローチャートを示す図である。 実施例のシステムにおける「集計管理テーブル」のイメージを示す図である。 実施例のシステムにおける「主レコード(副レコード)データ出力処理」のフローチャートを示す図である。 実施例のシステムにおける第2の帳表フォーマットの一例を示す図である。 実施例のシステムにおける、図44の帳表フォーマットに定義支援記入情報を追加記入した一例を示す図である。 実施例のシステムにおける、第3の帳表フォーマットに定義支援記入情報を追加記入した一例を示す図である。 実施例のシステムにおける、図9の帳表フォーマットへの第2のデータ出力例を示す図である。 実施例のシステムにおける、図46の帳表フォーマットへの第2のデータ出力例を示す図である。 実施例のシステムにおける、図9の帳表フォーマット上に合計データを除いてデータが記入されている例を示す図である。
符号の説明
10 カラーイメージスキャナ
12 キーボード
14 マウス
15 ディジタイザ
16 内部メモリ
18 外部メモリ
20 表示装置
24 CPU
27 通信装置
30 文書画像入力部
32 文書画像記憶部
34 文字・図形要素認識部
36 文字/図形パターン辞書
37 文字・図形要素入力部
38 文書要素データ記憶部
40 文書画像表示出力部
42 定義要素データ生成部
44 定義要素データ記憶部
46 定義データ生成部
48 定義要素識別データ記憶部
50 定義情報区別データ記憶部
52 応用用語辞書
54 帳表定義データ記憶部
90 データ項目名
92 フィールド
94 定義要素指定副画面
95 定義解釈ボタン96 項目名指定メニュー
98 項目名記入欄
100 差異条件指定欄
102 合計フィールド指示ボタン
104 フィールド属性指示欄
110 項目名記入欄
112 データ名記入欄
114 派生エリアフィールド属性指示欄
120 終了ボタン

Claims (20)

  1. 表中の特定データフィールドを構成する単位のデータ記入欄が、その部分領域としてその内部に第1のデータ記入域である主エリアのほかに第2のデータ記入域である派生エリアを備える複合単位データ記入欄の形態をなす表フォーマットのデータ入出力方法であって、
    表中の各データフィールドについて、項目名を対応付ける項目定義をおこなうステップと
    上記派生エリアについてのデータ記入条件が、上記主エリアについてのデータ記入条件に対して固有に持つ差異部分である差異条件を指定するステップと、
    表中の各データフィールドについて対応付けられた項目名に基づいて、上記主エリア内のデータと同時に参照されるべきデータ、または、上記主エリア内のデータと同時に参照されるべきデータのデータ記入域の組合わせである第1のレコードを表フォーマット上から識別するステップと、
    指定された上記差異条件と表フォーマット上から識別される上記第1のレコードに基づいて、上記派生エリア内のデータと同時に参照されるべきデータ、または、上記派生エリア内のデータと同時に参照されるべきデータのデータ記入域の組合わせである第2のレコードを生成するステップと、
    を備え、生成された上記第2のレコードに基づいて、表フォーマット上の上記派生エリア内へのデータ出力、または、上記派生エリア内からのデータ入力をおこなうことを特徴とする情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法。
  2. 上記第1のレコード中の特定項目のデータを差異条件が指定する別のデータにより置き換えることにより、上記第2のレコードを生成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 上記第1のレコードに対して、差異条件が指定する項目のデータ、またはデータ記入域を追加することにより、上記第2のレコードを生成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 差異条件の指定を、書面上において表フォーマットを表現する、もともとの記入情報である通常記入情報と区別可能な定義支援記入情報を追記することによりおこなうことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 差異条件の指定をおこなう定義支援記入情報の区別を、予め定義支援記入情報に割当てた特定の記入修飾情報の識別により、おこなうことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 差異条件の指定をおこなう定義支援記入情報の区別を、予め定義支援記入情報に割当てた特定記号、または、特定の図形的特徴を識別することによりおこなうことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  7. 差異条件の指定に用いる定義支援記入情報の区別を、帳表フォーマット上の項目定義に使用する定義支援記入情報の区別と同じ記入修飾情報の識別によりおこなうことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  8. 差異条件の指定においておこなう項目名の指定、または、データ名の指定を、各々、表フォーマット上の項目定義に使用する項目名の指定、または、データ名指定に用いる特定記号、または、特定の図形的特徴を用いることによりおこなうことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  9. 表フォーマットを構成する単位データ記入欄の中、その内部にその部分領域として第1のデータ記入域である主エリアのほかに第2のデータ記入域である派生エリアを備える複合単位データ記入欄を持つ表フォーマットデータ処理装置であって、
    複数の複合単位データ記入欄の集合を1つの複合フィールドとして指定するステップと、
    指定された上記複合フィールド内の全ての主エリア、または、全ての派生エリアについてのフィールド属性の指定を上記複合フィールド単位ごとにまとめておこなうステップと、を有することを特徴とする情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法。
  10. 上記複合フィールド単位におこなうフィールド属性の指定を、上記複合フィールド内から選択した1つの主エリア、または、1つの派生エリアについておこなうことを特徴とする請求項9に記載の表フォーマットデータ処理方法。
  11. 表フォーマットを構成する単位データ記入欄の中、その内部にその部分領域として第1のデータ記入域である主エリアのほかに第2のデータ記入域である派生エリアを備える複合単位データ記入欄を持つ表フォーマットデータ処理方法であって、
    表フォーマット上において、単位データ記入欄の集合を複合単位データ記入欄の集合である複合フィールドとして指定するステップと、
    指定された複合フィールド内の複数の複合単位データ記入欄について、その中に記入される各データに演算をおこなった結果を記入する演算結果データ記入欄として1つの複合単位データ記入欄を対応付けるステップと、
    上記演算対象側の複数の単位データ記入欄中の主エリア内データ、または、派生エリア内データを演算した結果のデータを、各々、上記演算結果データ記入欄側の複合単位データ記入欄内の主エリア内、または、派生エリア内に記入するステップと、
    を有することを特徴とする情報処理装置における表フォーマットデータ処理方法。
  12. 演算対象のデータを記入する複数の複合単位データ記入欄に対して、その演算結果データ記入欄として、1つの複合単位データ記入欄を対応付けるステップを有し、
    指定された上記演算対象側の複合単位データ記入欄の主エリアと派生エリア内フィールド属性を、各々、上記演算結果データ記入欄側の複合単位データ記入欄の主エリアと派生エリアのフィールド属性として適用することを特徴とする請求項9に記載の方法。
  13. 上記単位データ記入欄内に記入された 特定の記号類を認識することによって、上記単位データ記入欄内において占める上記派生エリアの範囲を識別することを特徴とする請求項1と請求項9と請求項11に記載の方法。
  14. 上記派生エリアの範囲を規定する特定の記号類である派生エリア生成要素として、罫線を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 罫線の線種、または、線色を識別することにより上記派生エリア生成要素としての罫線を識別することを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 派生エリアが定義されている特定データフィールド内の特定の上記単位データ記入欄内に記入されている派生エリア生成要素の種別と上記単位データ記入欄内位置とを識別するステップを有し、上記特定データフィールド上へのデータ出力時に、該当特定データフィールド内の派生エリア生成要素が記入されていない上記単位データ記入欄上に、派生エリア生成要素を自動的に生成記入することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  17. 表中の特定データフィールドを構成する単位のデータ記入欄がその部分領域として第1のデータ記入域である主エリアのほかに第2のデータ記入域である派生エリアを備える複合単位データ記入欄形態をなす表フォーマットデータ処理装置であって、
    表中の各データフィールドについて、項目名を対応付ける項目定義をおこなう手段と、
    上記派生エリアについてのデータ記入条件が、上記主エリアについてのデータ記入条件に対して固有に持つ差異部分である差異条件を指定する手段と、
    表中の各データフィールドについて対応付けられた項目名に基づいて、上記主エリア内のデータと同時に参照されるべきデータ、または、上記主エリア内のデータと同時に参照されるべきデータのデータ記入域の組合わせである第1のレコードを表フォーマット上から識別する手段と、
    指定された上記差異条件と表フォーマット上から識別される上記第1のレコードとに基づいて、上記派生エリア内のデータと同時に参照されるべきデータ、または、上記派生エリア内のデータと同時に参照されるべきデータのデータ記入域の組合わせである第2のレコードを生成する手段と、を備え、生成された上記第2のレコードに基づいて、表フォーマット上の上記派生エリア内へのデータ出力、または、上記派生エリア内からのデータ入力をおこなうことを特徴とする情報処理装置。
  18. 表フォーマットを構成する単位データ記入欄の中、その内部にその部分領域として第1のデータ記入域である主エリアのほかに第2のデータ記入域である派生エリアを備える複合単位データ記入欄を持つ表フォーマットデータ処理装置であって、
    複数の複合単位データ記入欄の集合を1つの複合フィールドとして指定する手段と、
    指定された上記複合フィールド内の全ての主エリア、または、全ての派生エリアのフィールド属性の指定を上記複合フィールド単位ごとにまとめておこなう手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
  19. 表フォーマットを構成する単位データ記入欄の中、その内部にその部分領域として第1のデータ記入域である主エリアのほかに第2のデータ記入域である派生エリアを備える複合単位データ記入欄を持つ表フォーマットデータ処理装置であって、
    表フォーマット上において、単位データ記入欄の集合を複合単位データ記入欄の集合である複合フィールドとして指定する手段と、
    指定された複合フィールド内の複数の複合単位データ記入欄について、その中に記入される各データに演算をおこなった結果を記入する演算結果データ記入欄として1つの複合単位データ記入欄を対応付ける手段と、
    上記演算対象側の複数の単位データ記入欄中の主エリア内データ、または、派生エリア内データを演算した結果のデータを、各々、上記演算結果データ記入欄側の複合単位データ記入欄内の主エリア内、または、派生エリア内に記入する手段と、
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  20. 演算対象のデータを記入する複数の複合単位データ記入欄に対して、その演算結果データ記入欄として、1つの複合単位データ記入欄を対応付ける手段を有し、
    指定された上記演算対象側の複合単位データ記入欄の主エリアと派生エリア内フィールド属性を、各々、上記演算結果データ記入欄側の複合単位データ記入欄の主エリアと派生エリアのフィールド属性として適用することを特徴とする請求項18に記載の情報処理装置。








JP2004025165A 2004-02-02 2004-02-02 表フォーマットデータ処理方法並びに表フォーマットデータ処理装置 Pending JP2005216203A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004025165A JP2005216203A (ja) 2004-02-02 2004-02-02 表フォーマットデータ処理方法並びに表フォーマットデータ処理装置
PCT/JP2005/001512 WO2005073886A1 (ja) 2004-02-02 2005-02-02 表フォーマットデータ処理方法並びに表フォーマットデータ処理装置
US10/588,058 US7996761B2 (en) 2004-02-02 2005-02-02 Table format data processing method and table format data processing

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004025165A JP2005216203A (ja) 2004-02-02 2004-02-02 表フォーマットデータ処理方法並びに表フォーマットデータ処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005216203A true JP2005216203A (ja) 2005-08-11

Family

ID=34823975

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004025165A Pending JP2005216203A (ja) 2004-02-02 2004-02-02 表フォーマットデータ処理方法並びに表フォーマットデータ処理装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7996761B2 (ja)
JP (1) JP2005216203A (ja)
WO (1) WO2005073886A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8065267B2 (en) 2005-01-12 2011-11-22 Masatsugu Noda Information processing device, file data merging method, file naming method, and file data output method
US10255261B2 (en) 2016-03-31 2019-04-09 Fujitsu Limited Method and apparatus for extracting areas

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5045983B2 (ja) * 2006-06-30 2012-10-10 ソニー株式会社 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
US20080189299A1 (en) * 2007-02-02 2008-08-07 Ulrich Karl Heinkel Method and apparatus for managing descriptors in system specifications
US10304095B2 (en) * 2008-02-04 2019-05-28 Thomson Reuters Global Resources Unlimited Company System and method for accounting gateway
JP5335495B2 (ja) * 2009-03-10 2013-11-06 キヤノン株式会社 情報処理装置、画像データ生成方法、及びコンピュータプログラム
JP6065914B2 (ja) * 2012-09-21 2017-01-25 富士通株式会社 制御プログラム、制御方法および制御装置
US9858624B2 (en) * 2012-10-04 2018-01-02 Qvinci Software, Llc Methods and apparatus for providing data normalization, scalability and maintainability
US9305383B2 (en) * 2013-10-22 2016-04-05 Honeywell International Inc. Chart layout which highlights event occurrence patterns
JP2015191258A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 富士通株式会社 プログラム、処理方法及び情報処理装置
JP6251860B2 (ja) * 2015-02-19 2017-12-27 野田 正嗣 情報管理装置並びにファイル管理方法
CN105912883A (zh) * 2016-06-30 2016-08-31 广州市皓轩软件科技有限公司 一种针对icd起搏器的结构化数据提取方法
US11625662B2 (en) 2016-09-22 2023-04-11 Qvinci Software, Llc Methods and apparatus for the manipulating and providing of anonymized data collected from a plurality of sources
US11182604B1 (en) * 2019-11-26 2021-11-23 Automation Anywhere, Inc. Computerized recognition and extraction of tables in digitized documents
JP6989859B2 (ja) * 2020-04-10 2022-01-12 有限会社バラエティーエム・ワン 情報コード、情報コード生成装置、情報コード読取装置、プログラムおよび情報コード利用システム

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07104868B2 (ja) * 1988-04-08 1995-11-13 インターナシヨナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーシヨン データ記憶検索システム
US5175810A (en) * 1989-06-19 1992-12-29 Digital Equipment Corporation Tabular data format
DE69033312D1 (de) * 1989-07-10 1999-11-11 Hitachi Ltd Dokumentdatenverarbeitungsgerät unter Anwendung von Bilddaten
JPH06251007A (ja) * 1993-02-23 1994-09-09 Fuji Xerox Co Ltd 表データ入力装置
US5794229A (en) * 1993-04-16 1998-08-11 Sybase, Inc. Database system with methodology for storing a database table by vertically partitioning all columns of the table
JP4356847B2 (ja) 1995-11-10 2009-11-04 万太郎 矢島 フィールド定義情報生成方法、ならびび、フィールド定義情報生成装置
JPH10162086A (ja) 1996-11-29 1998-06-19 Casio Comput Co Ltd 表処理装置
JPH10187679A (ja) * 1996-12-26 1998-07-21 Casio Comput Co Ltd 表処理装置及び記憶媒体
JP3211956B2 (ja) * 1999-08-31 2001-09-25 勲 清水 データベースシステム
CA2311866A1 (en) * 2000-01-06 2001-07-06 International Business Machines Corporation Method and system in an electronic spreadsheet for adding or removing elements from a cell named range according to different modes
US7747782B2 (en) * 2000-04-26 2010-06-29 Novarra, Inc. System and method for providing and displaying information content
JP2001357342A (ja) 2000-06-15 2001-12-26 Mantaro Yajima 情報処理方法および装置
JP3842573B2 (ja) * 2001-03-30 2006-11-08 株式会社東芝 構造化文書検索方法、構造化文書管理装置及びプログラム
EP1393213A1 (en) * 2001-05-07 2004-03-03 Management Diagnostics Limited A company board data processing system and method
JP2003223606A (ja) * 2002-01-31 2003-08-08 Fujitsu Ltd 表示制御プログラムおよび記録媒体
JP2003323580A (ja) * 2002-04-30 2003-11-14 Fujitsu Ltd フィールド情報作成プログラム、フィールド情報作成方法、および帳票画面用電子フォーム作成装置
JP3660667B2 (ja) * 2003-07-29 2005-06-15 株式会社東芝 データ処理装置、データ処理方法およびプログラム
WO2007037443A1 (ja) * 2005-09-29 2007-04-05 Masatsugu Noda 情報処理装置並びにファイル管理方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8065267B2 (en) 2005-01-12 2011-11-22 Masatsugu Noda Information processing device, file data merging method, file naming method, and file data output method
US10255261B2 (en) 2016-03-31 2019-04-09 Fujitsu Limited Method and apparatus for extracting areas

Also Published As

Publication number Publication date
WO2005073886A1 (ja) 2005-08-11
US20070174482A1 (en) 2007-07-26
US7996761B2 (en) 2011-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7996761B2 (en) Table format data processing method and table format data processing
JP4356847B2 (ja) フィールド定義情報生成方法、ならびび、フィールド定義情報生成装置
JP6303594B2 (ja) 単一セル中の画像データ及びシンボルデータによるテーブルのソート及びフィルタリング
KR100359961B1 (ko) 문자 분할 사용자 인터페이스를 갖춘 수기 정보 처리 시스템
JP3425408B2 (ja) 文書読取装置
CN101430758B (zh) 文档识别装置和方法
JP5663866B2 (ja) 情報処理装置及び情報処理プログラム
JP4998220B2 (ja) 帳票データ抽出プログラム、帳票データ抽出装置および帳票データ抽出方法
JP4785655B2 (ja) 文書処理装置及び文書処理方法
US20090049375A1 (en) Selective processing of information from a digital copy of a document for data entry
TW200416583A (en) Definition data generation method of account book voucher and processing device of account book voucher
JP2006221569A (ja) 文書処理システム、文書処理方法、プログラムおよび記憶媒体
JP2012190434A (ja) 帳票定義装置、帳票定義方法、プログラム及び記録媒体
WO2014068770A1 (ja) データ抽出方法、データ抽出装置及びそのプログラム
JP4807618B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理プログラム
JP4736089B2 (ja) 情報処理装置ならびにファイルデータマージ方法およびファイル名称付与方法
JP2005234790A (ja) 手書き帳票処理システム、手書き帳票処理方法
JP4734551B2 (ja) 表フォーマットデータ処理方法並びに表フォーマットデータ処理装置
JP2004127059A (ja) 情報処理方法および装置
CN113111881A (zh) 信息处理装置及记录媒体
JP2006119816A (ja) 表フォーマットデータ処理方法並びに表フォーマットデータ処理装置
JP4405604B2 (ja) 情報処理装置及び定義方法
JP4462508B2 (ja) 情報処理装置並びに定義情報生成方法
JPH11316792A (ja) 情報処理装置及び帳表作成方法
KR20220142901A (ko) 반정형 문서로부터 정보를 추출하는 방법 및 시스템