JP2005207942A - 回転検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 回転検出装置に起因するモータのトルクリップルの削減。
【解決手段】 周期数乗算部51が検出対象の回転角θに検出対象一回転当たりのリップル周期数mを乗じる。加算器53がmθに位相調整部49からの位相調整値ψを加える。正弦演算部55が算出したsin(mθ+ψ)に振幅調整部57が所定のゲインGを、乗算器59が検出対象の角速度ωを乗じる。減算器61がωから乗算器59出力を減じω(1−Gsin(mθ+ψ))を出力する。この減算器61出力及び加算器53出力mθ+ψは位相調整部49及び振幅調整部57に導入される。位相調整部49は加算器53出力のπ/2毎にサンプリングされる減算器61出力の微分値の積算に基づいて位相調整値ψを演算する。振幅調整部57は加算器53出力の0, πにおけるサンプル値平均と0〜πにおける時間積分平均値との差の積算に基づいてゲインGを演算する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、回転機の回転運動を検出する回転検出装置であって、該回転検出装置の検出の結果に基づいて前記回転機の動作が制御されるような制御系に組み込まれる回転検出装置に関するものである。より詳細には、本発明は、回転検出装置の出力信号に内在するリップル成分を低減させることにより、回転機のトルクリップルを削減する技術に関するものである。
一般に、モータにはトルクリップルが存在する。トルクリップルはサーボモータの速度むらや位置誤差の要因となるため、例えばNC装置においては加工精度を悪化させる原因となり、またエレベータにおいては乗りかごが加振され乗り心地を損なわせる要因となる。トルクリップルには、減速機を含むモータ本体に起因するものとモータの回転検出センサ(回転検出装置)に起因するものがある。前者はモータ固定子および回転子の工作精度や回転子軸受けの偏心、モータ内部の磁界の高調波および減速機の組立て精度に起因している。前者のトルクリップルの低減方法は従来から種々検討されている。
特開平7−129251号公報(特許文献1)には、減速機の発生するトルクリップルに着目して、トルクリップル調整ゲインをA、減速機の回転角をθ、初期位相をα1として補正信号 (Tcomp=A sin (θ+α1)) を演算し、この補正信号をモータの回転周期に同期させてフィードフォワード的に目標トルク指令に加算してトルクリップルを打ち消す方法が開示されている。
また、特開平11−299277号公報(特許文献2)には、トルクリップルがモータの回転角と相関性を持つことに着目し、この相関関係を記憶装置に記憶させるとともに、モータ回転角に対応するトルクリップルデータを読み出し、トルク指令値からリップル分を差し引いたものを新たなトルク指令値とする方法が開示されている。
一方、回転検出センサに起因するトルクリップルはモータトルクリップルとして現れるため、モータの制御装置に上述のような制御を施すことにより問題とならないことが多い。しかし、回転検出センサの出力値に検出対象の回転角に起因するリップルが含まれると、リップルの振幅が検出対象の角速度に比例して大きくなるため、モータのトルクや回転速度を制御する際に角速度フィードバックゲインを大きくできないという問題が生じ、制御装置に多大な負担がかかるばかりでなく装置のコストの上昇を招く。
こうした問題を解決するには、例えば特開2003−83769号公報(特許文献3)に開示されているように、回転検出センサに起因するリップル成分を打ち消すような位相と振幅を有するキャンセリング信号を発生するリップル相殺手段を用いる方法がある。
特開平7−129251号公報 特開平11−299277号公報 特開2003−83769号公報
このように、従来の回転検出装置にあっては、その出力にリップルが含まれていても回転検出装置が装備される回転機のトルクリップルや速度むらとなって顕在化しないよう回転機の駆動装置や制御装置内で様々な制御が適用されている。このため、回転機の駆動装置や制御装置が複雑になり信頼性の低下やコストの上昇を招くという問題がある。電動機のトルクリップルの発生要因には、回転検出装置出力のリップルの他に、減速機の組立て精度やモータ本体の工作精度、磁界の高調波等様々な要因があるが、回転検出装置出力のリップルはこれら他の要因に起因するトルクリップルの観測を困難にするものであり、これでは回転検出装置のセンサとしての機能が十分に果たせているとはいえない。
また、回転検出器のリップル成分を打ち消す場合でも、リップル成分がうまく打ち消されるようにリップル相殺手段の振幅と位相を調整する必要があり、装置の調整に多大の時間を要するばかりでなく、装置の調整コストの上昇を招くことになる。
本発明は、かかる事情に基づきなされたもので、その目的とするところは、回転検出装置の出力リップルを低減し、回転機等の当該回転検出装置の装備されるアクチュエータのトルクリップルや速度むらの削減、アクチュエータ駆動装置や制御装置の簡素化、コストの低減化および信頼性の向上が図れる回転検出装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る回転検出装置は、回転体の回転運動を検出する回転検出手段と、前記回転検出手段の出力に基づき前記回転体の回転角を出力する回転角変換部と、前記回転検出手段の出力に基づき前記回転体の角速度を出力する角速度変換部と、前記回転角変換部の出力に関する一次関数を演算するとともに当該一次関数の切片を調整可能に設定する位相調整部を備えた回転角一次関数演算部と回転角一次関数演算部出力値の正弦値あるいは余弦値を演算する三角関数演算部と前記三角関数演算部の出力に所定のゲインを乗じる振幅調整部と前記振幅調整部の出力に前記角速度変換部の出力を乗じる乗算部とからなる回転演算手段と、前記角速度変換部の出力信号を時間微分もしくは時間積分する位相シフト手段と前記回転角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記位相シフト手段の出力値をサンプリングするシフト位相サンプリング手段と前記回転角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記シフト位相サンプリング手段の出力値を所定時刻から一周期前までの当該シフト位相サンプリング手段出力値の総和に加算する周期的位相偏差積分手段と前記周期的位相偏差積分手段の演算結果に所定のゲインを乗じる位相ゲイン乗算手段とを備え前記位相ゲイン乗算手段の演算結果を前記位相調整部の位相調整値として出力する位相自動調整手段とを備えていることを特徴としている。
また、前記振幅調整部が、前記回転角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記角速度変換部の出力値をサンプリングする振動サンプリング手段と、前記回転角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に一周期前の前記振動サンプリング手段出力値との平均値を出力する振動サンプル値平均演算手段と、前記角速度変換部の出力信号を時間積分して出力する振動積分手段と、前記回転角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記振動積分手段出力値の時間平均値を演算する振動時間平均演算手段と、前記回転角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記振動サンプル値平均演算手段と前記振動時間平均演算手段との差を演算する振幅偏差比較部と、前記回転角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記振幅偏差比較部の出力値を所定時刻から一周期前までの当該振幅偏差比較部出力値の総和に加算する周期的振幅偏差積分手段と、前記周期的振幅偏差積分手段の演算結果に所定のゲインを乗じる振幅ゲイン乗算手段とを備え前記振幅ゲイン乗算手段の出力値を前記振幅調整部の振幅調整ゲインとして出力する振幅自動調整手段を有しているものを採用できる。
さらに、前記周期的位相偏差積分手段が、前記シフト位相サンプリング手段の出力値を時間積分する積分器であるものを採用できる。
加えて、前記周期的振幅偏差積分手段が、前記振幅偏差比較部の出力値を時間積分する積分器であるものを採用できる。
また、前記回転検出手段がレゾルバを備えているものを採用できる。
さらに、前記回転検出手段にはエンコーダを備えているものを採用できる。
加えて、前記回転検出手段が発電機を備えているものを採用できる。
また、前記回転検出装置には、前記回転検出手段と前記回転演算手段とが分離されているものを採用できる。
さらに、前記回転検出装置には、前記回転検出手段が前記回転演算手段を備えているものを採用できる。
加えて、前記回転演算手段の出力には前記角速度のリップル成分を低減した角速度出力を採用できる。
また、前記回転演算手段の出力には、前記回転角をθ、前記角速度をω、前記振幅調整部の振幅調整ゲインをG、前記位相調整部の位相調整値をψ、前記回転体一回転当たりの前記回転角変換部出力に含まれるリップル周期数をnとして次式1で得られる角速度出力ωoutを採用できる。
Figure 2005207942
さらに、前記回転演算手段の出力には、前記回転角のリップル成分を低減した回転角を採用できる。
加えて、前記回転角変換部には、前記角速度変換部の出力を積分する積分器を備えているものを採用できる。
また、前記回転演算手段には、前記角速度出力ωoutを積分する積分器を備えているものを採用できる。
さらに、前記回転検出装置には、前記回転演算手段を複数個備えているものを採用できる。
加えて、前記回転演算手段の出力には、前記回転角のリップル成分を低減した回転角および前記角速度のリップル成分を低減した角速度を採用できる。
また、前記位相自動調整手段には、外部からの信号に基づいて当該位相自動調整手段の出力値を記憶するとともに当該記憶の更新および読み出しを行う位相調整値記憶手段を備えたものを採用できる。
さらに、前記振幅自動調整手段には、外部からの信号に基づいて当該振幅自動調整手段の出力値を記憶するとともに当該記憶の更新および読み出しを行う振幅調整値記憶手段を備えたものを採用できる。
本発明は前記回転検出手段の出力に含まれるリップル成分、特に測定対象物の回転周期に依存して出現するリップル成分を効果的に除去するものである。そして、リップル成分を打ち消すための補償パラメータの自動調節機能を付与することで、事前の調節を行わず、必要なら装置の運転中であっても容易かつ効果的に前記回転検出手段の出力に含まれるリップル成分を低減するものである。
すなわち、検出対象の回転角をθとすれば、振幅a(以下、「a」は本明細書において数式中では斜体文字で表示する)のリップルを持つ回転検出手段の出力は回転角変換部により次式2の回転角出力θに変換される。
Figure 2005207942
ただし、mは検出対象一回転当たりのリップル周期数、φは回転検出対象に回転検出手段を取付ける際の初期位相差である。
ここで本発明では、たとえば角速度変換部でθを時間微分して次式の角速度出力ωを得ている(以下、ドット記号付きθはθの時間微分を示し、本明細書中においては出願書式に関する制約に起因して「θdot」と表記することもある)。
Figure 2005207942
前記回転演算手段が、たとえば前記式1に基づいて当該手段の出力ωoutを演算するとすれば、ωoutは、式1に式2および式3を代入して、
Figure 2005207942
と表されることになる。
式4は、リップルの振幅が一般に小さくa≪1とみなせることから三角関数を角度ゼロの近傍で線形近似して展開すると、
Figure 2005207942
となる。
さらに、aG= 0とみなして、
Figure 2005207942
を得る。式6は、式1において振幅調整ゲインGをリップル含有率amに等しく設定し、かつ位相調整値ψを初期位相差φに等しく設定できれば、前記回転演算手段の出力ωoutが検出対象の角速度θdotと等しくなることを示しており、このことは前記回転角検出手段の出力に含まれていたリップルが除去できることを示している。
いま、回転検出装置に含まれる単位角速度当たりの角速度リップル成分ωrは下式7で表される。
Figure 2005207942
したがって、この角速度リップルωrに下式8で表される単位角速度当たりの補償角速度リップルω
Figure 2005207942
が加わると、補償後の単位角速度当たりの合成角速度リップルωは下式9となる。
Figure 2005207942
ただし、
Figure 2005207942
である。
このとき、式9においてφ=Ψとなるとき、ωは下式11となる。
Figure 2005207942
つまり、φ=Ψであれば補償角速度リップルωと合成角速度リップルωは図5(a)に示すように同位相となる。したがって、ωの位相Ψを変化させるアルゴリズムとして、ωの角度mθ+Ψが2nπ+π/2となるときにωの時間微分値もしくは時間積分値をサンプリングし、ゼロからの偏差をe(n)、適当なゲインをαとしてΨを次式で定義する。ただしnは非負の整数である。
Figure 2005207942
すると、ωとωmが同位相のとき、Ψの増減分がゼロとなる。さらに、ωの角度mθ+Ψが2nπ+3π/2となるときにωの時間微分値もしくは時間積分値をサンプリングし、ゼロからの偏差をe(n) 、適当なゲインをαとしてΨは
Figure 2005207942
と定義されればよく、結局、ゼロから2πの角度mθ+Φの変化に対しΨは次式で定義することができる。
Figure 2005207942
式14でφ=Ψが成り立つようにΨが固定されると、ωの角度mθ+Ψが2nπから2nπ+πに変化する場合では、mθ+Ψ=2nπおよびmθ+Ψ=2nπ+πとなるときの時刻をそれぞれt(2nπ+2π),t(2nπ+π)、これらの時刻におけるωmのサンプリング平均値をωmAV1(n)、適当なゲインをβ、T(n) をT(n)=t(2nπ+π)−t(2nπ)として、Gを次式15で定義する。
Figure 2005207942
このように定義すると、φ=Ψが成り立つとき、ωmの半周期分の時間平均値とωmAV1(n)とが等しくなるときにGの増減分がゼロとなる。さらに、ωcの角度mθ+Φが2nπ+πから2nπ+2πに変化する場合では、mθ+Φ=2nπ+πおよびmθ+Φ=2nπ+2πとなるときの時刻をそれぞれt(2nπ+2π)およびt(2nπ+π)、これらの時刻におけるωmのサンプリング平均値をωmAV2(n)、適当なゲインをβ、T(n) をT(n)=t(2nπ+2π)−t(2nπ)として、Gを次式16
Figure 2005207942
とすれば、回転角の残りの半周期分についてωm の時間平均値とωmAV2(n)とが等しくなる。
結局、ゼロから2πの角度mθ+Ψの変化に対しGは次式で定義される。
Figure 2005207942
Gをこのように定義すると、GはG=−mθに収束するとともにωm の振幅が図5(b)に示すようにゼロとなる。
また、リップル含有率amや初期位相φが既知の場合にはGやψを当初から既知の値に設定すれば良いことは言うまでもない。
このように、式14で補償角速度リップルの位相が、式17で補償角速度リップルの振幅がそれぞれ自動的に調整されて回転検出装置の出力信号に含まれるリップル成分が相殺される。
本発明によれば、本発明では回転検出装置の出力リップルを自動的に低減することができ、当該回転検出装置の装備される回転機等のアクチュエータのトルクリップルや速度むらを容易に削減することができる。また、必要なパラメータが自動調節されるため、装置の運転中であっても容易かつ効果的に回転検出手段の出力リップルを低減できる。また、簡単な演算で回転検出装置の出力リップルを低減できるので、アクチュエータ駆動装置や制御装置の簡素化、コストの低減化が図れる。さらに、本発明によれば、前記検出対象の回転速度に係わらずリップル成分が低減できるので、本発明による回転検出装置を備えた駆動システムの精度および信頼性を向上させることができる。
発明の実施の形態
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。
図1乃至図4には第1の実施の形態における回転検出装置が全体として1で示されており、回転検出装置1は回転検出手段C1と回転演算手段C2,C2'を備えている。
回転検出手段C1は、検出対象としての回転電動機11に取付けられ回転電動機11の回転子回転軸13の回転角に比例した電圧を出力するレゾルバ15と、レゾルバ15の図示しない回転子に直結される入力回転軸17と、回転子回転軸13の回転を入力回転軸17に伝達する回転伝達手段19とから構成されている。
回転子回転軸13の一端に接続される回転伝達手段19は、例えばユニバーサルジョイントやカップラーを備えており、入力回転軸17は回転子回転軸13に対して理想的には互いの軸心が一致して回転する。レゾルバ15は、巻線を施された図示しない回転子および同じく巻線を備えた固定子21で構成され、入力回転軸17の所定の原点からの回転角0〜2π (rad) ごとに回転角に対応する電圧たとえば0〜5 (V)の電圧を出力する信号処理部23を備えている。レゾルバ15の固定子21は台板25上に支持部材27により所定の方法で固定されている。
ここで、回転運動の検出対象である回転電動機11について特に図1を参照して説明する。回転電動機11は、ベース29上に乗せられてそこにストッパー31で固定され、ベース29と一体化されている。回転電動機11は、前述した回転子回転軸13の他に、回転電動機11の固定子を内蔵する固定子ハウジング33と、固定子ハウジング33の円筒底面中央部で回転子回転軸13を回転可能に支持する軸受け35と、回転子回転軸13の他端に取付けられ回転電動機11の負荷に対して図示していない所定の方法で動力を伝達するプーリー37と、回転検出装置1の出力に基づいて回転子回転軸13の回転速度を制御するトルク指令値を演算する速度制御装置39と、三相交流電源41から電力を受けるとともに速度制御装置39の出力に基づいて回転子回転軸13に前記トルク指令値に等しいトルクを発生させる駆動装置43と、を備えている。
図2を参照すると、回転検出手段C1の出力は前記回転演算手段C2に導入されている。回転検出手段C1の出力信号には、回転伝達手段19の取付け偏心誤差などに起因して生じる回転子回転軸13の回転周期で変動する第1のリップル成分と、レゾルバ15の図示していない巻線の不均一な巻装などに起因して電磁気的に生じる前記回転子回転軸13の回転周期の整数倍たとえば4倍(この場合リップル周期数m=4)の周期で変動する第2のリップル成分が含まれている。これらのリップル成分を低減させ、検出される回転角に等しい信号を得るため、前記回転演算手段C2,C2'が備えられている。回転演算手段C2は第2のリップル成分を除去するための演算処理を行い、回転演算手段C2'は回転演算手段C2により第2のリップル成分が除去された信号から更に第1のリップル成分を除去する。
回転演算手段C2は、信号処理部23の出力を回転子回転軸13の回転角に変換する回転角変換部45と、回転角変換部45の出力を回転子回転軸13の角速度に変換する角速度変換部47と、回転角変換部45の出力に対する位相角を調節するための位相調整部49と、回転子回転軸13が一回転する間に前記回転角変換部45の出力に含まれる除去すべきリップル周期数例えば4を入力に乗じる周期数ゲイン乗算部51と、位相調整部49の出力と周期数ゲイン乗算部51の出力とを加算する加算器53と、加算器53の出力を入力するとともに入力した値の正弦値を計算する正弦演算部55と、正弦演算部55の出力に調整可能なゲインを乗じる振幅調整部57と、振幅調整部57の出力と角速度演算部47の出力とを乗算する乗算器59および角速度演算部47の出力から乗算器59の出力を減じる減算器61とを備えている。そして、位相調整部49、周期数ゲイン乗算部51、加算器53および正弦演算部55は全体として三角関数演算部C3を構成している。また、周期数ゲイン乗算部51、位相調整部49および加算器53で回転角の一次関数を演算する回転角一次関数演算部C4が構成されている。
さらに、回転演算手段C2'は、第2リップル成分が除かれた回転演算手段C2の出力である角速度を積分する積分器としての回転角変換部45'と、回転角変換部45'の出力に加える位相角を調節するための位相調整部49'と、位相調整部49'の出力と回転角変換部45'の出力とを加算する加算器53'と、加算器53'の出力の正弦値を計算する正弦演算部55'と、正弦演算部55'の出力に調整可能なゲインを乗じる振幅調整部57'と、振幅調整部57'の出力と回転演算手段C2の出力とを乗算する乗算器59'と、回転演算手段C2の出力から乗算器59'の出力を減じる減算器61'と、減算器61'の出力である角速度を積分する積分器63'とを備えている。回転演算手段C2'においては、三角関数演算部C3'が、位相調整部49'および加算器53'で構成される回転角一次関数演算部C4’と、正弦演算部55’とで構成されることになる。
ここで、理解を容易にするため速度制御装置39および駆動装置43について説明する。速度制御装置39は、回転子回転軸13の角速度が追従すべき角速度目標パターンを出力する角速度目標パターン発生器65と、角速度目標パターン発生器65の出力および回転演算手段C2'の減算器61'の角速度出力に基づいて回転子回転軸13の回転速度を目標パターンに追従させるためのトルク指令値を演算するトルク指令演算部67とを備えている。また、駆動装置43は、三相交流電源41からの電力を直流電力に変換するためのコンバータ69と、トルク指令演算部67の出力および積分器63'の出力に基づいてトルク指令値と等しいトルクを前記回転電動機11が発生するようにコンバータ69の直流電力から三相交流電力を供給するインバータ71とを備えている。ここで、インバータ71は、所定のトルクを発生させる三相交流電流で回転電動機11が励磁されるようにトルク指令演算部67の出力および積分器63'の出力に基づいてサイリスタ点弧角を制御する点弧角制御部73と、点弧角制御部73の出力により回転電動機11に三相交流電流を供給するサイリスタ部75とを備えている。
回転検出装置1、速度制御装置39および駆動装置43においてこれらの装置の動作に必要な電力は単相交流電源77より供給されている。なお、ブロック図において、矢印線は信号経路を、また棒線は回転電動機11および回転検出装置1周辺の電力経路を示している。
図3には前記位相調整部49(49’)が位相自動調整手段49”として示されている。位相自動調整手段49”は、回転角一次関数演算部C4(C4’)の出力が導入され当該回転角一次関数の絶対値を演算する絶対値演算部80と、絶対値演算部80の出力を2πで割った時の余りを出力する2π除算余り演算器82と、減算器61(61’)の出力信号を所定の低周波領域で微分して位相を90度進ませる振動位相シフト手段としての擬似微分器84と、擬似微分器84の出力を導入し2π除算余り演算器82の出力がπ/2になったときに入力信号をサンプリングし次回のサンプリングタイミングまでそのサンプル値を維持するシフト位相サンプリング手段としてのπ/2サンプルホルダ86と、擬似微分器84の出力を導入し前記2π除算余り演算器52の出力が3π/2になるときに入力信号をサンプリングし次回のサンプリングタイミングまでそのサンプル値を維持するシフト位相サンプリング手段としての(第1の)3π/2サンプルホルダ88と、π/2サンプルホルダ86の出力値から3π/2サンプルホルダ88の出力値を減じる減算器90と、前記2π除算余り演算器82の出力が3π/2になったときに減算器90の出力値をサンプリングし前回までのサンプル値の総和に加算する周期的位相偏差積分手段92と、前記周期的位相偏差積分手段92の出力を導入して所定のゲインを乗じる位相ゲイン乗算手段としての位相ゲイン乗算器93と、回転角一次関数演算部C4(C4’)の出力が導入され当該回転角一次関数の正負の符号を位相ゲイン乗算器93の出力に乗じる正逆転調整部94と、前記正逆転調整部94の出力値を図示しない外部からの信号に応じて記憶する位相調整値記憶手段96とを備えている。ここで、周期的位相偏差積分手段92は、2π除算余り演算器82の出力が3π/2になったときに入力信号をサンプリングし次回のサンプリングタイミングまでそのサンプル値を維持する第2の3π/2サンプルホルダ98と、減算器90の出力値と第2の3π/2サンプルホルダ98の出力値とを加算して加算結果を3π/2サンプルホルダ98に出力する加算器99とで構成されており、3π/2サンプルホルダ98の出力が周期的位相偏差積分手段92の出力となっている。
図4には、振幅調整部57(57’)が振幅自動調整手段57”として示されている。すなわち、振幅自動調整手段57”は、回転角一次関数演算部C4(C4’)の出力が導入され当該回転角一次関数の絶対値を演算する第2の絶対値演算部102と、絶対値演算部102の演算結果を2πで割った時の余りを出力する第2の2π除算余り演算器106と、2π除算余り演算器76の出力がゼロになったときに減算器61(61’)の出力値をサンプリングし次回のサンプリングタイミングまでそのサンプル値を維持する振動サンプリング手段としての0πサンプルホルダ108と、2π除算余り演算器106の出力がπになるときに前記減算器61(61’)の出力値をサンプリングし次回のサンプリングタイミングまでそのサンプル値を維持するπサンプルホルダ110と、2π除算余り演算器106の出力が2πになるときに前記減算器61(61’)の出力値をサンプリングし次回のサンプリングタイミングまでそのサンプル値を維持する2πサンプルホルダ112と、0πサンプルホルダ108の出力値とπサンプルホルダ110の出力値との平均値を演算する振動サンプル値平均演算手段としての(第1の)平均値演算部114と、πサンプルホルダ110の出力値と2πサンプルホルダ112の出力値との平均値を演算する第2の平均値演算部116と、前記減算器61(61’)の出力を前記2π除算余り演算器106の出力がゼロからπに変化する間で時間積分して積分結果の時間平均値を演算する振動時間平均演算手段としての0〜π時間積分平均値演算部118と、前記減算器61(61’)の出力を前記2π除算余り演算器106の出力がπから2πに変化する間で時間積分して積分結果の時間平均値を演算するπ〜2π時間積分平均値演算部120と、0〜π時間積分平均値演算部118の出力から前記平均値演算部114の出力を減じる振幅偏差比較部としての減算器122と、π〜2π時間積分平均値演算部120の出力から前記平均値演算部116の出力を減じる振幅偏差比較部としての減算器124と、2π除算余り演算器106の出力がπになったときに減算器122の出力値をサンプリングし前回までのサンプル値の総和に加算する周期的振幅偏差積分手段126と、2π除算余り演算器106の出力が2πになった(ゼロになる直前)ときに減算器124の出力値をサンプリングし前回までのサンプル値の総和に加算する周期的振幅偏差積分手段128と、前記周期的振幅偏差積分手段126の出力から前記周期的振幅偏差積分手段128の出力を減じる減算器130と、減算器130の出力を導入して所定のゲインを乗じる振幅ゲイン乗算手段としての振幅ゲイン乗算器132と、回転角一次関数演算部C4(C4’)の出力が導入され当該回転角一次関数の正負の符号を振幅ゲイン乗算器63の出力に乗じる第2の正逆転調整部134と、正逆転調整部134の出力値を図示しない外部からの信号に応じて記憶する振幅調整値記憶手段136とを備えている。
ここで、図4中の0〜π時間積分平均値演算部118は、減算器61(61’)の出力を2π除算余り演算器106の出力がゼロからπに変化する間で時間積分する振動積分手段としての0〜π時間積分演算部144と、2π除算余り演算器106の出力がゼロからπに変化する間の時間を計測し0〜π時間積分演算部144の演算結果を計測結果で除すことにより0〜π時間積分演算部144の出力値の時間平均を演算する時間平均演算部146とで構成されており、当該時間平均演算部146の出力が0〜π時間積分平均値演算部118の出力となっている。また、π〜2π時間積分平均値演算部120は、減算器61(61’)の出力を前記2π除算余り演算器106の出力がπから2πに変化する間で時間積分する振動積分手段としてのπ〜2π時間積分演算部148と、2π除算余り演算器106の出力がπから2πに変化する間の時間を計測しπ〜2π時間積分演算部148の演算結果を計測結果で除すことによりπ〜2π時間積分演算部148の出力値の時間平均を演算する時間平均演算部150とで構成されており、当該時間平均演算部150の出力がπ〜2π時間積分平均値演算部120の出力となっている。
周期的振幅偏差積分手段126は、2π除算余り演算器106の出力がπになったときに入力信号をサンプリングし次回のサンプリングタイミングまでそのサンプル値を維持する第2のπサンプルホルダ152と、減算器122の出力値と第2のπサンプルホルダ152の出力値とを加算して加算結果を前記πサンプルホルダ152に出力する加算器154とで構成されており、当該πサンプルホルダ152の出力が周期的振幅偏差積分手段126の出力となっている。
周期的振幅偏差積分手段128は、2π除算余り演算器106の出力が2πになった(ゼロになる直前)ときに入力信号をサンプリングし次回のサンプリングタイミングまでそのサンプル値を維持する第2の2πサンプルホルダ156と、減算器124の出力値と第2の2πサンプルホルダ156の出力値とを加算して加算結果を前記2πサンプルホルダ156に出力する加算器158とで構成されており、当該2πサンプルホルダ156の出力が周期的振幅偏差積分手段128の出力となっている。
次に、以上のように構成された本実施の形態に係る回転検出装置の動作について説明する。
はじめに、位相調整部49,49’の出力値が位相調整値記憶手段96に記憶された所定の値であるとともに、振幅調整部57,57’の出力値が振幅調整値記憶手段136に記憶された所定の値である場合の装置の動作について述べる。
装置が待機状態すなわち三相交流電源41および単相交流電源77が投入されるとともに回転検出装置1、速度制御装置39および駆動装置43が稼動状態であるが角速度目標パターン発生器65がゼロを出力している場合には、回転子回転軸13は角速度ゼロの状態を維持している。やがて、角速度目標パターン発生器65が例えば図6に示すような台形パターンを発生し目標角速度が増加を始めると、トルク指令演算部67において減算器61'から出力される現在の回転子回転軸13の角速度と目標パターン発生器65の角速度目標値に基づいて回転電動機11が発生すべきトルク指令値が演算され、演算結果が駆動装置43に出力される。すると、点弧角制御部75では回転電動機11が指令値どおりのトルクを発生するようにサイリスタ部73に対する点弧角が制御され、インバータ73から励磁電流が出力されて回転電動機11は指令値どおりのトルクを発生する。すると、回転電動機11のトルクによりプーリー37が回転子回転軸13とともに回転を開始する。回転子回転軸13の回転は回転伝達手段19、回転入力軸17を介してレゾルバ15に入力され、信号処理部23では回転子回転軸13の回転角の増加に対応して出力電圧が上昇する。信号処理部23の出力電圧は、回転角変換部45において回転子回転軸13の回転角に変換され、その一方で角速度変換部47において例えば疑似微分器等により角速度に変換される。この時、信号処理部23の出力電圧には上述の理由により前記第1のリップル成分や前記第2のリップル成分が含まれることになる。
回転角変換部45で得られる回転角(θ)には、周期数ゲイン乗算部51で回転子回転軸13の一回転当たりのリップル周期数(m)、ここでは4が乗算され、次いで加算器53において位相調整部49の出力である位相調整値(ψ)との和(mθ+ψ)がとられて正弦演算部55に導入され、加算器53の出力値の正弦値(sin(mθ+ψ))が演算される。正弦演算部55の出力には振幅調整部57で所定のゲイン(G)が乗ぜられた後、乗算器59において角速度変換部47からの角速度(ω)が乗ぜられる。乗算器59の出力(ωGsin(mθ+ψ))は、角速度変換部47からの角速度とともに減算器61に導入され、角速度変換部47の出力(ω)を引かれる数として減算が行われ、結果が回転演算手段C2の出力(ω−ωGsin(mθ+ψ))となる。つまり、回転子回転軸13の回転角および角速度に対し、上述の式1における演算結果が角速度として回転演算手段C2から出力されることになる。したがって、回転演算手段C2から出力される角速度では前記第2のリップル成分が除去されている。
さらに、回転演算手段C2の角速度出力は回転演算手段C2'に導入される。すなわち、積分器を備えた回転角変換部45'で入力された角速度が積分されて回転角に変換される。一方で、前記第1のリップル成分の初期位相角に相当する所定の位相角が位相調整部49'から出力されており、回転角変換部45'および位相調整部49'の出力が加算器53'に導入される。ここで、回転演算手段C2において回転角変換部45'と加算器53'の間に介在した周期数ゲイン乗算部51が存在しないのは除去すべき前記第1のリップル成分が前記回転子回転軸と同期しているためである。正弦演算部55'では、加算器53'が出力する回転角の正弦値が計算され、振幅調整部57'で正弦演算部55'の出力値に前記第1のリップル成分の振幅に相当する所定のゲインが乗算される。振幅調整部57'の出力は乗算器59'において回転演算手段C2から出力された角速度を乗ぜられ、減算器61'において乗算器59'の出力を引く数として回転演算手段C2から出力された角速度に関して減算が行われる。つまり、ここにおいても前記第1のリップル成分について(式1)における演算結果が角速度として減算器61'から出力されることになる。したがって、減算器61'から出力される角速度ではすべてのリップル成分が除去されている。
減算器61'の角速度出力はそのまま回転演算手段C2'の第一の出力として速度制御装置39に導入される一方、積分器63'に導入され回転角に変換される。積分器63'の回転角出力は回転演算手段C2'の第二の出力として駆動装置43に導入される。ここにおいて、角速度目標値の増加に伴って増大する回転子回転軸13の回転角および角速度が正確にトルク指令演算部67および点弧角制御部75に入力されるため、回転電動機11には角速度の増加に伴う異常振動や角速度一定時のトルクリップルが発生せず、図6の角速度目標パターンに良好に追従する角速度でプーリー37が回転する。やがて目標角速度がゼロになるとプーリー37の角速度もゼロとなり、回転電動機11は再び待機状態となる。
この場合のトルク指令演算部67のトルク指令値は図7に示す波形となるが、従来のように回転子回転軸13の回転情報が回転検出手段C1から直に速度制御装置39に入力されると角速度の増加に伴ってトルク指令値に図8のようなリップルが発生する。このリップルの振動数と振幅は回転子回転軸13の角速度の増加にともなって最大角速度に到達するまで増大し、やがて角速度の減少にともなって消滅する。このようにトルク指令値にゼロから最大角速度運転時の周波数に至るリップルが含まれると、回転電動機11につながれるシステムの共振周波数を励起することがある。システムの共振周波数を励起すると回転子回転軸13が特定の角速度になるとシステムから騒音や振動が発生することになり、場合によってはシステムの破損を招くことになる。こうした現象を防ぎシステムの信頼性を上げるには、回転電動機11を含むシステム全体の剛性を上げ、共振周波数を上昇させれば良い。しかし、システムの剛性を上げるには高強度の材料や補強が必要なため、結果として回転電動機11につながれるシステム全体のコスト上昇を招くことになる。しかし、本実施の形態においては図7に示すようにトルク指令値にリップルが含まれないため上述の問題は生じない。
次に、装置をはじめて動作させる場合や、停電等の何らかの原因で位相調整値記憶手段96もしくは振幅調整値記憶手段136に記憶されている値でレゾルバ15の出力信号に含まれるリップル成分が除去できなくなり、新たにリップル成分の位相と振幅を同定する場合の装置の動作について述べる。この場合、装置が待機状態すなわち三相交流電源35および単相交流電源49が投入されるとともに回転検出装置1および速度制御装置39が稼動状態であるが角速度目標パターン発生器31がゼロを出力している場合には、回転電動機11は角速度ゼロの状態を維持している。また、装置の起動時には図示しない外部からの信号に応じて位相調整値記憶手段96および振幅調整値記憶手段136ではこれまでの記憶データを出力することに替えてこれらへ入力される正逆転調整部94,134の出力値がそのまま出力されている。この状態で、周期的位相偏差積分手段92および周期的振幅偏差積分手段126,128のそれぞれの積分初期値には例えばゼロが設定されており、位相調整部49,49’および振幅調整部57,57’からはゼロが出力されている。
そして、角速度目標パターン発生器31が図6に示すような台形パターンを発生し目標角速度が増加を始めると回転電動機11は回転を開始する。回転電動機11の回転はレゾルバ15で検出されるが、信号処理部23の出力電圧には上述のように前記第1のリップル成分や前記第2のリップル成分が含まれている。
しかし、本発明に係わる回転検出装置1にあっては位相自動調整手段49”、および振幅自動調整手段57”の作用によりこれらのリップル成分が回転電動機11の回転に伴って相殺される。すなわち、回転検出手段C1(回転演算手段C2)の出力が回転角変換部45(45’)を介して回転角一次関数演算部C4(C4’)に導入され、前記第2(第1)のリップル成分周期数が周期数ゲイン乗算部51において乗算されるとともに位相調整部49(49’)の出力が加算器53(53’)で加算されて回転角に関する一次関数が計算される。なお、回転角に関する一次関数とは、具体的にはmθ+Ψを意味しており、これは、回転角θを変数、位相調整値Ψを定数項(一次関数切片)とみなしてf(θ)=mθ+Ψで記述することができるθに関する一次関数である。そして、回転角一次関数演算部C4(C4’)の出力は、位相調整部49(49’)、すなわち位相自動調整手段49”および振幅調整部57(57’)、すなわち振幅自動調整手段57”に導入される。一方、加算器61(61’)の出力が回転演算手段C2(C2’)の出力として位相調整部49(49’)および振幅調整部57(57’)に導入される。
図2に示す位相自動調整手段49”の構成を有する位相調整部49(49’)では、回転角一次関数演算部C4(C4’)の出力が絶対値演算部80および正逆転調整部94に導入されている。絶対値演算部80では回転角一次関数演算部C4(C4’)の出力(mθ+Ψ)の絶対値が計算され、2π除算余り演算器82で回転角一次関数演算部C4(C4’)の出力を2πで除した余りが計算される。この出力値はπ/2サンプルホルダ86、3π/2サンプルホルダ88,98に導入され、それぞれのサンプリングホルダにおいてサンプリングタイミングの検出に使用される。
また、減算器61(61’)の出力は擬似微分器84に入力され、擬似微分器84の出力、つまり、レゾルバ15の出力リップルの微分値(ωの時間微分値)が被サンプリング信号としてπ/2サンプルホルダ86および3π/2サンプルホルダ88に導入されることになる。先に述べたように、π/2サンプルホルダ86および3π/2サンプルホルダ88は、回転角一次関数演算部C4(C4’)の出力(mθ+Ψ)の絶対値を2πで除した余りがそれぞれπ/2および3π/2となったときに、擬似微分器84の出力をサンプリングする。
π/2サンプルホルダ86および3π/2サンプルホルダ88の出力は減算器90に出力され、減算器90は、π/2サンプルホルダ86の出力値から3π/2サンプルホルダ88を減じてその結果を出力する。減算器90の出力は周期的位相偏差積分手段92に導入される。周期的位相偏差積分手段92の3π/2サンプルホルダ98は、回転角一次関数演算部C4(C4’)の出力(mθ+Ψ)の絶対値を2πで除した余りが3π/2となるたびに、減算器90の出力をサンプリングするとともに、加算器99を用いて、そのときにサンプリングした減算器90出力をそれまでに積算されていた減算器90の出力に加算(更に積算)する(式14参照)。周期的位相偏差積分手段92の出力、より具体的には3π/2サンプルホルダ98の出力は、位相ゲイン乗算器93に導入され、そこで位相自動調整手段49”の出力値を収束させる所定のゲイン(α)が乗ぜられる。位相ゲイン乗算器93の出力は、正逆転調整部94に導入され、そこで回転角一次関数演算部C4(C4’)の出力の正負に基づく所定の符号が付加され、最終的には正逆転調整部94から位相調整値記憶手段96に前述の式14に基づいた位相差Ψが出力されることになる。そして、回転電動機11の回転に伴って位相差Ψが前述の(式7)の角速度リップルの位相差φに近づくにつれ(式14)のΨの増加分がゼロに収束し、ついにはΨ =φとなって位相自動調整手段49”出力値が安定化する。このとき、外部からの指令により前記位相調整値記憶手段96に位相差Ψを記憶させ、次回に装置を運転する時にはこのΨを当該位相調整値記憶手段96から出力されれば起動時から位相差のない信号が回転角一次関数演算部C4(C4’)から出力されることになる。この段階では、減算器61(61’)では前述の式11のリップル成分を含む角速度信号が出力されていることは言うまでもない。
こうして、回転電動機11のトルクリップルを除去するための補正角速度リップルωcの位相差Ψが収束すると、振幅調整部57(57’)において前述の式8のGがG=amとなるように自動調整され、減算器61(61’)においてG=−anとなり角速度リップル成分が相殺される。すなわち、回転角一次関数演算部C4(C4’)の出力が絶対値演算部102および正逆転調整部134に導入されている。絶対値演算部102では回転角一次関数演算部C4(C4’)の出力の絶対値が計算され、2π除算余り演算器106で回転角一次関数演算部C4(C4’)の出力を2πで除した余りが計算される。この出力値は0πサンプルホルダ108、πサンプルホルダ110, 152および2πサンプルホルダ112, 156に導入され、それぞれのサンプリングホルダにおいてサンプリングタイミングの検出に使用される。また、減算器61(61’)の出力が0πサンプルホルダ108,πサンプルホルダ110,2πサンプルホルダ112,0〜π時間積分平均値演算部118およびπ〜2π時間積分平均値演算部120に導入されることになる。0πサンプルホルダ108およびπサンプルホルダ110の出力は平均値演算部114でそれらの平均値ωmAV1が演算される。そして、0〜π時間積分平均値演算部118では0〜π時間積分演算部144および時間平均演算部146により減算器61(61’)の出力の回転角0〜π (rad) 間の時間積分平均値が演算され、減算器122で平均値演算部114の出力が減算されて前述の(式15)右辺のΣ内の値が演算されることになる。減算器122の出力は周期的振幅偏差積分手段126中のπサンプルホルダ152および加算器154の作用により(式15)のΣの値を演算する。一方、πサンプルホルダ110および2πサンプルホルダ112の出力は平均値演算部116でそれらの平均値ωmAV2が演算される。そして、p〜2p時間積分平均値演算部120ではp〜2π時間積分演算部148および時間平均演算部150により減算器61(61’)の出力の回転角π〜2π (rad) 間の時間積分平均値が演算され、減算器124で平均値演算部116の出力が減算されて前述の(式16)右辺のΣ内の値が演算されることになる。減算器124の出力は周期的振幅偏差積分手段128中の2πサンプルホルダ156および加算器158の作用により前述の式16のΣの値を演算する。周期的振幅偏差積分手段126,128の出力は減算器130で減算され、振幅ゲイン乗算器132で振幅調整部57(57’)の出力値を収束させる所定のゲイン(β)が乗ぜられるとともに正逆転調整部134で回転角一次関数演算部C4(C4’)の出力の正負に基づく所定の符号が掛け合わされ、結局、前述の式17に基づいた振幅Gが演算されることになる。そして、回転電動機11の回転に伴って振幅Gが前述の式7の角速度リップルの振幅amに近づくにつれ前述の式17のGの増加分がゼロに収束し、ついにはG=amとなって角速度リップルωrが相殺される。
これにより、図8の回転電動機11の出力トルクは回転電動機11の回転が増すにつれてトルクリップル分が相殺され、図9のように滑らかになる。このとき、外部からの指令により前記振幅調整値記憶手段136に振幅Gを記憶させ、次回に装置を運転する時にはこのGを当該振幅調整値記憶手段136から出力させれば起動時からリップル成分のない角速度信号が回転演算手段C2(C2’)から出力されることになる。こうなると、回転電動機11につながれるシステムの共振周波数を励起することがなく、システムの動作精度を悪化させたり、装置の破損を招くこともない。
なお、本実施の形態に係わる回転検出装置では位相ゲイン乗算器93および振幅ゲイン乗算器132には本装置の稼動当初に所定の初期値、例えばゼロが設定されることになる。しかし、これらのゲイン値は本発明に係わる回転検出装置の初期調整時に位相ゲイン乗算器63においては位相調整部22の出力が、振幅ゲイン乗算器102において振幅調整部の出力が所定の範囲内で収束するような値に変更されることは言うまでもない。
上述のように本実施の形態では、回転電動機11に生じる回転検出手段C1に起因するトルクリップルを回転電動機11の回転角のsin関数で定義される補償角速度リップルの振幅および位相をリップル成分を含む角速度信号およびその微分値に基づいてそれぞれ自動調整することにより、回転検出手段C1の出力に含まれる角速度リップルを相殺でき、これにより回転電動機11のトルクリップルを減少させることができる。このため、回転電動機11の駆動対象もしくは回転電動機11本体に生じている振動や騒音を装置の運転中に容易かつ効果的に低減することができ、装置の機能を満足するとともにコストの低減化および信頼性の向上が図れる回転検出装置を提供できる。
なお、上記の第1の実施の形態では回転検出手段がレゾルバを備えているが、これは回転検出手段の構成を何ら限定するものでなく、種々の変更が可能である。例えば、入力軸の角速度の増加に比例した出力電圧が得られる発電機であって何ら差し支えない。また、回転伝達手段19および回転入力軸17により回転電動機11の回転を伝達しているが、これは回転伝達手段19の形態や回転入力軸17の使用を何ら制限するものでなく、たとえば、図10に示すように回転子回転軸13の端部周囲に等間隔の縞模様140を設け、信号処理部23'に付随する光学素子141でこれを読み取る回転検出手段C1としての光学式エンコーダ143であったり、図11に示すように回転子回転軸13の回転を回転伝達手段としてのローラ145を介してロータリーエンコーダ147に伝達してもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態を図12、図13に基づいて説明する。第1の実施の形態では、回転検出手段C1の出力信号が直列に並ぶ2つの回転演算手段C2、C2'で処理されているが、これは回転演算手段の個数や構成を何ら限定するものでなく、回転検出手段の出力信号が有するリップル成分の特徴に合わせ、回転演算手段の個数や構成を変更してなんら差し支えない。たとえば、レゾルバ15に替えてロータリーエンコーダ147を備えた回転検出手段C1'にあってはレゾルバ15に起因する第2のリップル成分は存在しない。一方、たとえばカップリングで構成される回転伝達手段19にガタが存在するような場合には回転電動機11のトルクの方向に応じて位相差φが変動することになる。また、回転電動機11の負荷が軸心を歪ませる方向の外力を回転子回転軸13に作用させる場合には負荷の大きさで回転子回転軸13の軸心とロータリーエンコーダ147の図示しない回転軸に直結する入力回転軸17の軸心にズレが生じてリップル成分の振幅が変動する場合もある。このような場合には外力の大きさが変わる度に振幅自動調整手段57’’’を動作させ振幅調整記憶手段136に記憶されている振幅値を更新するとともに、位相自動調整手段49’’’を動作させ正・逆転時のそれぞれの位相調整値を位相調整値記憶手段96に記憶させ、トルク指令部67の出力の正負で位相調整値記憶手段96より出力される位相調整値を切替える機能を有する回転演算手段C2"を用いてもよい。
すなわち、回転演算手段C2"は位相調整部49’’’と振幅調整部57’’’と前記トルク指令部67の出力を入力しその正負を判定する符号判定器149を備えている。前記符号判定器149の出力は前記位相調整部49’’’に導入されており、これにより前記位相調整部49’’’はトルク指令部67の出力の正負に基づいて正負それぞれ対応した所定の値を出力する。また、たとえば重力方向の外力が回転子回転軸13の軸心を歪ませる場合には、振幅調整部57’’’の振幅調整値がそのときの外力に応じた値に収束し、必要なら次回の外力の変更時まで当該振幅調整値が使用される。ここで、回転演算手段C2"中の周期数ゲイン乗算部51のゲインが1に設定されていることは言うまでもない。また、本実施の形態では、三角関数演算部C3"は前記位相調整部49’’’、周期数ゲイン乗算部51、加算器53で構成される回転角一次関数演算部C4”および前記正弦演算部55で構成されている。
さらに、本発明の第3の実施の形態を図14、図15に基づいて説明する。上記の第1、第2の実施の形態では、回転検出手段と回転演算手段が隣接し、全体として回転検出装置1を構成していたが、これは回転検出手段と回転演算手段の距離および構成位置をなんら限定するものではなく、これらの図に示すように回転演算手段C2が速度制御装置39'や駆動装置43'に組み込まれていても良い。ここで、駆動装置43'では回転角が必要なため、回転演算手段C2の出力は積分器63'を介して点弧角制御部73に入力されている。また、回転演算手段C2'が用いられていないのは回転伝達手段に起因する上述の第1のリップル成分が十分小さいためである。本実施の形態では、回転検出手段C1を回転電動機11に装着すれば良く、装置の取付けが簡単になるという利点がある。
加えて、上記各実施の形態では、回転演算手段はアナログ演算的に説明されているがこれは、アナログ、デジタルの演算方式を何ら限定するものではなくデジタル演算方式を適用してもよい。
また、上記各実施の形態では回転の検出対象が回転電動機であるが、これは回転検出装置による検出対象をなんら限定するものでなく、たとえば可動子の移動距離を車輪を介してロータリーエンコーダで回転角に変換するリニアモータが検出対象であって何ら差し支えない。
このほか、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
本発明の第1の実施の形態の全体的な構造を示す斜視図。 上記の実施の形態における全体的な構成を示すブロック図。 上記の実施の形態における位相調整部の構成を示すブロック図。 上記の実施の形態における振幅調整部の構成を示すブロック図。 上記の実施の形態における位相および振幅の自動調節の原理を説明するためのトルクリップルと時間との関係を示すパターン図。 上記の実施の形態における目標角速度と時間との関係を示すパターン図。 上記の実施の形態におけるトルク指令値と時間との関係を示すパターン図。 従来のトルク指令値と時間との関係を示すパターン図。 上記の実施の形態における自動調整時のトルク指令値と時間との関係を示すパターン図。 上記の実施の形態における回転検出手段の変形例を示す斜視図。 上記の実施の形態における回転検出手段の他の変形例を示す斜視図。 本発明の第2の実施の形態の全体的な構造を示す斜視図。 上記の実施の形態における全体的な構成を示すブロック図。 本発明の第3の実施の形態の全体的な構造を示す斜視図。 上記の実施の形態における全体的な構成を示すブロック図。
符号の説明
C1, C1' 回転検出手段
C2, C2', C2" 回転演算手段
C3, C3', C3" 三角関数演算手段
C4, C4’, C4” 回転角一次関数演算部
1 回転検出装置
11 回転電動機
13 回転子回転軸
15 レゾルバ
17 入力回転軸
19 回転伝達手段
21 固定子
23 信号処理部
25 台板
27 支持部材
29 ベース
31 ストッパー
33 固定子ハウジング
35 軸受け
37 プーリー
39 速度制御装置
41 三相交流電源
43 駆動装置
45, 45' 回転角変換部
47 角速度変換部
49, 49' 位相調整部
49" 位相自動調整手段
51 周期数ゲイン乗算部
53, 99, 154, 158 加算器
55, 55' 正弦演算部
57, 57' 振幅調整部
57" 振幅自動調整手段
59, 59' 乗算器
61, 61', 90, 122, 124, 130 減算器
63' 積分器
65 角速度目標パターン発生器
67 トルク指令演算部
69 コンバータ
71 インバータ
73 点弧角制御部
75 サイリスタ部
77 単相交流電源
80, 102 絶対値演算部
82, 106 2π除算余り演算器
84 擬似微分器
86 π/2サンプルホルダ
88, 98 3π/2サンプルホルダ
92 周期的位相偏差積分手段
93 位相ゲイン乗算器
94, 134 正逆転調整部
96 位相調整値記憶手段
108 0πサンプルホルダ
110 πサンプルホルダ
112, 156 2πサンプルホルダ
114, 116 平均値演算部
118 0〜π時間積分平均値演算部
120 π〜2π時間積分平均値演算部
126, 128 周期的振幅偏差積分手段
132 振幅ゲイン乗算器
136 振幅調整値記憶手段
140 縞模様
141 光学素子
143 光学式エンコーダ
144 0〜π時間積分演算部
145 ローラ
146,150 時間平均演算部
147 ロータリーエンコーダ
148 π〜2π時間積分演算部
149 符号判定器

Claims (18)

  1. 回転体の回転運動を検出する回転検出手段と、
    前記回転検出手段の出力に基づき前記回転体の回転角を出力する回転角変換部と、
    前記回転検出手段の出力に基づき前記回転体の角速度を出力する角速度変換部と、
    前記回転角変換部の出力に関する一次関数を演算するとともに当該一次関数の切片を調整可能に設定する位相調整部を備えた回転角一次関数演算部と、回転角一次関数演算部出力値の正弦値あるいは余弦値を演算する三角関数演算部と、前記三角関数演算部の出力に所定のゲインを乗じる振幅調整部と、前記振幅調整部の出力に前記角速度変換部の出力を乗じる乗算部と、からなる回転演算手段と、
    前記角速度変換部の出力信号を時間微分もしくは時間積分する位相シフト手段と、前記回転角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記位相シフト手段の出力値をサンプリングするシフト位相サンプリング手段と、前記回転角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記シフト位相サンプリング手段の出力値を所定時刻から一周期前までの当該シフト位相サンプリング手段出力値の総和に加算する周期的位相偏差積分手段と、前記周期的位相偏差積分手段の演算結果に所定のゲインを乗じる位相ゲイン乗算手段と、を有し、前記位相ゲイン乗算手段の演算結果を前記位相調整部の位相調整値として出力する位相自動調整手段と、
    を備えていることを特徴とする回転検出装置。
  2. 前記振幅調整部が、
    前記回転角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記角速度変換部の出力値をサンプリングする振動サンプリング手段と、
    前記回転角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に一周期前の前記振動サンプリング手段出力値との平均値を出力する振動サンプル値平均演算手段と、
    前記角速度変換部の出力信号を時間積分して出力する振動積分手段と、
    前記回転角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記振動積分手段出力値の時間平均値を演算する振動時間平均演算手段と、
    前記回転角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記振動サンプル値平均演算手段と前記振動時間平均演算手段との差を演算する振幅偏差比較部と、
    前記回転角一次関数演算部出力値の所定の間隔毎に前記振幅偏差比較部の出力値を所定時刻から一周期前までの当該振幅偏差比較部出力値の総和に加算する周期的振幅偏差積分手段と、
    前記周期的振幅偏差積分手段の演算結果に所定のゲインを乗じる振幅ゲイン乗算手段と、
    を備え、前記振幅ゲイン乗算手段の出力値を前記振幅調整部の振幅調整ゲインとして出力する振幅自動調整手段を有していることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  3. 前記周期的位相偏差積分手段が、前記シフト位相サンプリング手段の出力値を時間積分する積分器であることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  4. 前記周期的振幅偏差積分手段が、前記振幅偏差比較部の出力値を時間積分する積分器であることを特徴とする請求項2に記載の回転検出装置。
  5. 前記回転検出手段がレゾルバを備えていることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  6. 前記回転検出手段が発電機を備えていることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  7. 前記回転検出手段がエンコーダを備えていることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  8. 前記回転検出手段が前記回転演算手段と分離されていることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  9. 前記回転検出手段が前記回転演算手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  10. 前記回転演算手段の出力が前記角速度のリップル成分を低減した角速度出力であることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  11. 前記回転角をθ、前記角速度をω、前記振幅調整部の振幅調整ゲインをG、前記位相調整部の調整位相値をΨ、前記回転体の一回転当たりの前記回転角変換部出力に含まれるリップル周期数をnとした場合に、前記回転演算手段の出力が次式にて算出される角速度出力ωoutで規定されることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
    Figure 2005207942
  12. 前記回転演算手段の出力が前記回転角のリップル成分を低減した回転角出力であることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  13. 前記回転角変換部が前記角速度変換部の出力を積分する積分器を備えていることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  14. 前記回転演算手段が前記角速度出力ωoutを積分する積分器を備えていることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  15. 前記回転演算手段の出力が前記回転角のリップル成分を低減した回転角出力および前記角速度のリップル成分を低減した角速度出力あることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  16. 前記回転演算手段が複数個備えられていることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
  17. 前記位相自動調整手段が外部からの信号に基づいて当該位相自動調整手段の出力値を記憶するとともに当該記憶の更新および読み出しを行う位相調整値記憶手段を備えた請求項1に記載の回転検出装置。
  18. 前記振幅自動調整手段が外部からの信号に基づいて当該振幅自動調整手段の出力値を記憶するとともに当該記憶の更新および読み出しを行う振幅調整値記憶手段を備えた請求項1に記載の回転検出装置。
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