JP2005205543A - ウエーハの研削方法及びウエーハ - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエーハの両面に研削を行う際に、ウエーハ中心部に突出形状が形成されるのを抑制し、ウエーハの厚さが均一な高平坦度に加工することのできるウエーハの研削方法を提供する。
【解決手段】カップ型研削砥石を用いてウエーハの両面を片面ずつ研削する方法において、先ず、前記ウエーハの一方の面を研削する際に、前記研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ外周から中心に向けて進行させ、ウエーハ中心部で離脱させることによって研削を行い、その後、前記ウエーハのもう一方の面を研削する際に、前記研削砥石をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ中心から外周に向けて進行させ、ウエーハ外周縁で離脱させることによって研削を行うことを特徴とするウエーハの研削方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、カップ型研削砥石を用いてウエーハを平面研削する研削方法に関するものである。
一般に、半導体ウエーハは、チョクラルスキー法(Czochralski法)等により単結晶インゴットを育成し、この育成した単結晶インゴットを内周刃切断機やワイヤーソー等を用いて切断して板状のウエーハを作製した後、ウエーハの外周の欠けを防止するための面取り工程、ウエーハの厚さのバラツキをなくすためのラッピング工程、加工歪みや汚染物を除去するためのエッチング工程、ウエーハの主表面を鏡面化する研磨工程等を順次に行うことにより製造される。
近年、半導体デバイスの微細化・高集積化が促進されるとともに、半導体デバイスの性能向上やコスト低減等の理由から半導体ウエーハの大口径化が進み、現在は直径300mmのウエーハの量産が主流になってきている。それに伴い、ウエーハの平坦度への要求が厳しくなり、平坦度が一層高められた高品質なウエーハを製造することが求められている。そのため、最近では、半導体ウエーハを製造する際に、上記のラッピング工程を研削加工に置き換えることでウエーハ表面の加工歪を低減して、次工程でのエッチング及び研磨加工における取り代をできるだけ少なくし、それによってウエーハの平坦度を向上させる方法が提案されている(特許文献1参照)。
通常、半導体ウエーハに研削加工を行う際には、片面研削または両面研削が行われる。両面研削でも、片面を研削し、反転させてもう一方の面を研削する方法や、同時に両面を研削する両面同時研削または両頭研削といわれる研削方法もある。
また、このようにしてウエーハの研削を行う場合、ウエーハの研削方式にも幾つかの方式があり、その中でも、2つの対になる円筒砥石の間にウエーハを通すことによって研削を行うクリープフィード研削方式や、カップ型研削砥石を用いて、砥石がウエーハ中心を通過するようにカップ型研削砥石とウエーハとが共に回転しながら研削を行うインフィード研削方式が主流であり、特に、上記インフィード型の研削方式は、クリープフィード型に比べて高い平坦度が得られ易いという利点から半導体ウエーハの研削に用いられることが多い。
このようなインフィード型の研削は、例えば図8に示すような研削装置21を用いて行うことができる。この研削装置21は、ウエーハを真空吸着して保持するチャックテーブル23と、研削砥石24が固定されている研削ヘッド25を有するカップ型研削砥石26とを具備し、例えば、研削を行う半導体ウエーハ22をチャックテーブル23に吸着させて回転させるとともに、回転軸27で研削ヘッド25を回転させながら研削砥石24をウエーハ22に押圧することにより、半導体ウエーハの片面を研削することができる。
このとき、研削が施されたウエーハの表面には、砥石の軌跡として一定の周期を有する研削条痕が形成されたり、またウエーハ中心部で窪んだ形状の凹部が形成されてしまう。ウエーハ表面の研削条痕は後の工程である研磨工程で除去することができるものの、この研磨工程においてウエーハの研磨量が多くなると、ウエーハの平坦度が悪化し、また生産性の低下を招くという問題が生じる。そのため、研磨工程での研磨量を低減するために、ウエーハを研削する際にウエーハに形成される研削条痕の周期が狭くなるようにして研削を行う方法が提案されたり(特許文献2参照)、また一方で、ウエーハ中心に形成される凹形状を防ぐために、研削砥石をウエーハの中心部から切り込んでウエーハ中心から外周に向けて進行させ、ウエーハの外周縁で離脱させるようにしてウエーハの研削を行う方法等が探られている。
しかしながら、上記のようにカップ型研削砥石をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ外周部で離脱させて半導体ウエーハの研削を行った場合、研削を行ったウエーハ面の中心部に直径2〜10mm、高さ0.3〜0.5μm程度の突出した形状の突起が形成されてしまい、ウエーハ平坦度の向上が妨げられるという問題があった。
そこで、例えば特許文献3では、上記のようなウエーハ中心部に形成される突起を除去するために、カップ型研削砥石を用いて半導体ウエーハを平面研削する際に、研削砥石を半導体ウエーハの中心より切り込み、ウエーハ外周縁にて研削砥石が半導体ウエーハを離脱するようにして研削し、その研削された半導体ウエーハをCMP(Chemical Mechanical Polishing)で研磨するようにした半導体ウエーハの製造方法を開示している。
一方、ウエーハの両面を例えば上記のようにカップ型研削砥石を用いて順番に研削する場合、先ずウエーハの一方の面を研削した際にウエーハ中心部に突起が形成されてしまい、その後、この突起が形成されている面を真空吸着してもう一方の面を研削するときには、研削面に突起が転写されて上記と同様の研削が行われるため、研削後のウエーハは、例えば図2(a)に示すように、一方の面には突起が形成されており、他方の面は比較的平坦となるものとなる。
そして、このような一方の面に突起が形成されているウエーハに、その後両面研磨を施すと、図2(b)に示したように、ウエーハの一方の面では、ウエーハ中心部に形成された突起を完全には除去できずに残留してしまい、またもう一方の面には裏面の形状が転写されて研磨が行われるのでへこみが形成されてしまう。さらに、図2(c)に示したように、デバイスが作製されるウエーハ表面側をCMPなどで研磨して仕上げても殆ど改善されず、その後、図2(d)のようにデバイスプロセス等でウエーハをチャックテーブル30に吸着した際に、ウエーハ裏面の形状が表面に転写されるため、ウエーハの平坦度が低下して歩留まりの低下を引き起こす等の問題があった。
特開平10−180599号公報 特開2000−158304号公報 国際公開第WO 01/022484号パンフレット
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、ウエーハの両面に研削を行う際に、ウエーハ中心部に突出形状が形成されるのを抑制し、ウエーハの厚さが均一な高平坦度に加工することのできるウエーハの研削方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明によれば、カップ型研削砥石を用いてウエーハの両面を片面ずつ研削する方法において、先ず、前記ウエーハの一方の面を研削する際に、前記研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ外周から中心に向けて進行させ、ウエーハ中心部で離脱させることによって研削を行い、その後、前記ウエーハのもう一方の面を研削する際に、前記研削砥石をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ中心から外周に向けて進行させ、ウエーハ外周縁で離脱させることによって研削を行うことを特徴とするウエーハの研削方法が提供される(請求項1)。
このように、カップ型研削砥石を用いてウエーハの両面を研削する際に、ウエーハの一方の面の研削を、研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ外周から中心に向けて進行させ、ウエーハ中心部で離脱させることによって行い、その後、ウエーハのもう一方の面の研削を、研削砥石をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ中心から外周に向けて進行させ、ウエーハ外周縁で離脱させることによって行えば、ウエーハ中心部に突出した形状の突起が形成されるのを抑制して、ウエーハの両面を平坦に加工することができるので、ウエーハ中心部における突起の大きさが低減した優れた平坦度を有する高品質のウエーハを安定して得ることができる。
尚、本発明において、凸形状及び凹形状とは、ウエーハ厚さによる形状、つまりウエーハの裏面(または表面)を基準として表されるウエーハ厚さが増加している部分の形状及び減少している部分の形状であり、また突起及びへこみとは、ウエーハ面で突出している部分の面形状及びくぼんでいる部分の面形状を言う。
このとき、前記研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ中心部で離脱させることによって研削を行う際に、前記ウエーハを20rpm以上の回転速度で回転させることが好ましい(請求項2)。
このように研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ中心部で離脱させて研削を行う際に、ウエーハを20rpm以上の回転速度で回転させることにより、ウエーハ外周縁から切り込ませた研削砥石がウエーハの研削中に磨耗して砥石のテーパー形状が小さくなるので、ウエーハ中心部で研削砥石を離脱させる際に生じる研削残りを低減することが可能となり、ウエーハの平坦度を一層向上させることができる。
また、前記研削砥石をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ外周縁で離脱させることによって研削を行う際に、前記ウエーハを10rpm以下の回転速度で回転させることが好ましい(請求項3)。
このように研削砥石をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ外周縁で離脱させることによって研削を行う際に、ウエーハを10rpm以下、特に5rpm以下の回転速度で回転させることにより、研削によりウエーハ面に砥石の軌跡として現れる研削条痕の周期を小さくすることができる。このように、ウエーハ面に現れる研削条痕の周期が小さければ、例えばその後ウエーハに研磨加工を施す際に、少ない研磨代でウエーハ面の研削条痕を容易に除去することが可能となるので、研磨の際にウエーハの平坦度が悪化するのを防止できるし、また生産性の向上を図ることができる。
この場合、前記研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ中心部で離脱させる研削を、前記ウエーハの裏面に施し、前記研削砥石をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ外周縁で離脱させる研削を、前記ウエーハの表面に施すことが好ましい(請求項4)。
このように、研削砥石をウエーハ外周からウエーハ中心に進行させる研削をウエーハの裏面に施し、また、研削砥石をウエーハ中心部からウエーハ外周に進行させる研削をウエーハの表面に施すことにより、ウエーハ中心部に凸形状が形成されるのを抑制し、ウエーハを高平坦度化できるとともに、ウエーハ表面に形成される研削条痕の周期を小さくすることができる。したがって、例えばその後ウエーハ表面に鏡面研磨を施すことによって、少ない研磨代で容易にウエーハ表面の研削条痕を除去することができるので、高い平坦度を有する高品質の鏡面研磨ウエーハを高い生産性で安定して得ることが可能となる。
また本発明では、前記カップ型研削砥石として、ダイヤモンド砥粒を使用したレジンボンドの砥石を用いることが好ましい(請求項5)。
このように、本発明の研削方法で使用するカップ型研削砥石として、ダイヤモンド砥粒を使用したレジンボンドの砥石を用いることにより、レジンボンドの砥石は若干の弾力性を備えていることから、研削時にはその圧力により砥石自体が若干収縮するようになるので、良好な研削を安定して行うことができる。
このとき、近年では、直径200mmのウエーハも300mmと同様な高平坦度な仕様が要求されており、前記研削するウエーハの直径を200mm以上とすることができ(請求項6)、さらに、前記研削するウエーハを半導体ウエーハとすることができる(請求項7)。
本発明は、直径が200mm以上、さらに300mm以上の大口径となるウエーハを研削する場合や、特に半導体ウエーハを研削する場合に非常に優れた平坦度が得られ、直径200mm以上となる大口径のシリコン半導体ウエーハの加工に好適である。
そして、本発明によれば、前記ウエーハの研削方法により研削されたウエーハを提供することができ(請求項8)、さらに、その研削されたウエーハに鏡面研磨加工を施した鏡面研磨ウエーハを提供することができる(請求項9)。
本発明により研削されたウエーハは、ウエーハ中心部に形成される凸形状が極めて小さく、ウエーハの両面が平坦に研削加工された高品質のウエーハとすることができる。さらに、このように研削加工されたウエーハに両面研磨及びCMP等で鏡面研磨加工を施して表面を仕上げた鏡面研磨ウエーハであれば、極めて高い平坦度を有する非常に高品質の鏡面研磨ウエーハとすることができる。
以上のように、本発明によれば、ウエーハの一方の面を、研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ中心部で離脱させることによって研削し、その後、ウエーハのもう一方の面を、研削砥石をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ外周縁で離脱させることによって研削してウエーハ両面の研削を行うので、ウエーハ中心部に突起が形成されるのを抑制して、ウエーハの両面を平坦に加工することができる。したがって、ウエーハ中心部の凸形状が低減されて優れた平坦度を有する高品質のウエーハを安定して得ることができる。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明者等は、ウエーハの両面に研削を施す際にウエーハ中心部に突出した形状の突起が形成されるのを抑制する方法について鋭意研究及び検討を重ねた。その結果、カップ型研削砥石を用いてウエーハを研削する場合において、研削砥石がウエーハに接触して切り込みを開始する位置では、研削砥石の弾性に起因する上滑り現象によって研削量が減少するため、ウエーハの切り込み開始位置付近では研削面が僅かに盛り上がるようになり、また一方、研削砥石による切り込みが終了する位置(すなわち、研削砥石が離脱する位置)では、研削抵抗の急激な低下により研削量が多くなるため、研削面が僅かにへこむような形状になることが明らかとなった。
そこで、本発明者等は、カップ型研削砥石を用いて研削を行う際に、研削砥石の切り込み開始及び離脱により生じる上記の現象を適切に利用することによって、ウエーハを高平坦度に研削加工すべく、さらに検討を重ねた。その結果、ウエーハの一方の面を研削する際に、研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ外周から中心に向けて進行させ、ウエーハ中心部で離脱させることにより、ウエーハ中心部における突起の形成を抑制して研削を行うことができることを見出し、さらに、その後ウエーハのもう一方の面を研削する際に、研削砥石を切り込む方向が上記と逆方向となるようにして研削を行うことにより、ウエーハ中心部に突起またはへこみが形成されるのを抑制して研削を行うことが可能となり、ウエーハの両面を平坦に研削加工できることを見出して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の研削方法は、カップ型研削砥石を用いてウエーハの両面を片面ずつ研削する方法において、先ず、前記ウエーハの一方の面を研削する際に、前記研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ外周から中心に向けて進行させ、ウエーハ中心部で離脱させることによって研削を行い、その後、前記ウエーハのもう一方の面を研削する際に、前記研削砥石をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ中心から外周に向けて進行させ、ウエーハ外周縁で離脱させることによって研削を行うことに特徴を有するものである。
以下、本発明のウエーハの研削方法について図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明のウエーハの研削方法で用いられる研削装置は、カップ型研削砥石を用いてウエーハの両面を片面ずつ研削することができるものであれば特に限定されないが、例えば図3に示すような研削装置を用いることができる。先ず、図3を参照しながら、本発明の研削方法を実施する際に使用することのできる研削装置の一例について説明する。
図3に示した研削装置1は、例えば半導体ウエーハのようなウエーハの両面を、片面ずつ反転させて研削する装置として構成され、回転するカップ型研削砥石9と、ウエーハWの片面を吸着保持し回転する第1チャックテーブル6及び第2チャックテーブル7と、これを支持し回転するターンテーブル8と、ウエーハWを反転させるウエーハ反転手段10と、ウエーハWを該研削装置に搬入搬出するウエーハ搬送ロボット11とから構成されている。
上記のカップ型研削砥石9は、図4(a)に側面図を示すように、カップ状基台20と、砥石が接合されている砥石部18と、これらを回転させる砥石回転軸19とからなり、砥石部が回転しながらウエーハWの表面(または裏面)に接触することによって、ウエーハの主面を研削できるようになっている。また、半導体ウエーハWとカップ型研削砥石9は所定の回転速度で回転され、研削液は、通常、砥石回転軸の中心孔(不図示)から供給するか、砥石の内側に掛け流すようにしている。
このとき、カップ型研削砥石9の砥石部に接合する砥石としては、ダイヤモンド砥粒を使用したレジンボンドの砥石を用いることが好ましい。このようなレジンボンドの砥石は若干の弾力性を備えていることから、研削時にはその圧力により砥石自体が若干収縮するようになるので、半導体ウエーハに良好な研削を安定して行うことができる。
また、上記研削装置1において、第1チャックテーブル6及び第2チャックテーブル7は、図4(a)に示すように、中心を頂点とする若干の傾斜があるおよそ10μm程度の高さの円錐形状を有している。そのため、この円錐形状のチャックテーブルに半導体ウエーハWを真空吸着した後、ウエーハWとカップ型研削砥石9とをそれぞれ回転させながら、カップ型研削砥石9の砥石部18を、例えば図4(b)に平面図を示すように、ウエーハWに弧線部分17で接触させることにより、半導体ウエーハWの片面全体を円滑にまた効果的に研削できるようになっている。
次に、上記のような研削装置1を用いて半導体ウエーハWを研削する方法について説明する。
先ず、研削を施す半導体ウエーハWはウエーハカセット14に収容されており、搬送ロボット11によって装置内の所定の位置に搬入される。これを反転手段10でキャッチして、反転位置12で先ずウエーハWの裏面を上にして所定の位置に位置決めされた第1チャックテーブル6に吸着保持させ、ターンテーブル8で研削位置13に移動させる。ここで、第1チャックテーブル6を回転させるとともに、カップ型研削砥石9を回転させつつ砥石部を半導体ウエーハWの裏面に接触させることによって半導体ウエーハWの裏面全体を研削することができる。
このとき、本発明の研削方法では、先ず、ウエーハの一方の面(裏面)を研削する際に、研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ外周から中心に向けて進行させ、ウエーハ中心部で離脱させることによってウエーハの研削を行う。例えば、図4(b)に示したように半導体ウエーハWの弧線部分17でカップ型研削砥石9と半導体ウエーハWの裏面とを接触させる場合、カップ型研削砥石9を、上方から見て時計回りとなるように回転させることによって、カップ型研削砥石9の砥石部をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ外周から中心に向けて進行させ、ウエーハ中心部で離脱させてウエーハの研削を行うことができる。
このように研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ中心部で離脱させるようにしてウエーハの研削を行うことによって、研削砥石が離脱するウエーハ中心部において研削抵抗の低下によりウエーハの研削量を多くすることができる。それにより、ウエーハ裏面に研削加工が施される際に、ウエーハ裏面の中心部で突出した形状の突起が形成されるのを効果的に抑制することが可能となり、例えば図1(a)に示したように、ウエーハ裏面の中心部に形成される凸形状が0.15μm以下、さらには0.04μm以下の極めて小さいサイズとなるような、従来の図2(a)に比較して非常に高い平坦度の裏面を有するウエーハを得ることができる(尚、図1は、本発明の特徴を分かり易く説明するために記載したもので、その寸法や形状等は実際のものとは異なるものであり、本発明はこれに何ら限定されるものではない)。
この場合、チャックテーブルに吸着保持した半導体ウエーハを、20rpm以上の回転速度で回転させることが好ましい。
ここで、種々の回転速度で半導体ウエーハを回転させながら、研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ中心部で離脱させるようにして半導体ウエーハの裏面の研削を行ったときの研削面のウエーハ中心部に生じる凸形状の大きさを調べるために、以下のような実験を行った。
(実験)
図3に示した研削装置を用いて、チャックテーブル6に吸着保持した半導体ウエーハWを研削位置13で5、10、20、40rpmの4条件で回転させながら、研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ中心部で離脱させるようにして半導体ウエーハの裏面の研削を行った。その後、ウエーハ裏面(研削面)のウエーハ中心部に形成された凸形状の大きさを静電容量方式の厚さ測定器(コベルコ科研社製SBW−330)を用いて測定した。その測定結果を図5に示す。図5に示したように、研削を外周から中心に向けて行うとともに半導体ウエーハを5rpmの回転速度で回転させながら研削を行うことにより、ウエーハ中心部に形成される凸形状の大きさを0.15μm以下と従来よりも小さいサイズにすることができ、さらにウエーハの回転速度を20rpm以上にすることによって、凸形状の大きさを0.04μm以下の極めて小さいサイズにすることができることがわかった。
これは、上記のようにカップ型研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ中心部で離脱させて研削を行う際に、ウエーハを20rpm以上の高速の回転速度で回転させることにより、例えば図6の(a)〜(c)に示すように、ウエーハ外周縁から切り込ませた研削砥石がウエーハの研削中に磨耗して砥石の断面テーパー形状が次第に小さくなっていくためであると考えられる。このように研削砥石の断面テーパー形状がウエーハ中心部で小さくなることによって、研削砥石をウエーハ中心部で離脱させる際に生じる研削残りを低減して凸形状の大きさをより小さくすることが可能となり、ウエーハ平坦度のより一層の向上を達成することができる。尚、このとき、半導体ウエーハの回転速度を速くし過ぎると、研削砥石の磨耗が大きく、砥石のライフが短くなってしまい、大幅なコストアップを招くことが考えられるので、半導体ウエーハの回転速度は40rpm以下とすることが好ましい。
そして、上記のようにして半導体ウエーハWの裏面を研削した後、ウエーハWを図3の反転位置12に移動してウエーハ反転手段10で反転させ、その後、半導体ウエーハの表面を上にして第1チャックテーブル6に再度吸着保持してから、ターンテーブル8で研削位置13に移動させる。このとき、ウエーハの裏面には僅かであるが突起が形成されているので、ウエーハをチャックテーブルに吸着したときに、ウエーハ裏面形状がウエーハ表面に転写されて、表面の中心部に僅かに突出する。
その後、第1チャックテーブル6を回転させるとともに、カップ型研削砥石9を回転させつつカップ型研削砥石9の砥石部を半導体ウエーハWの表面に接触させることによって、半導体ウエーハWの表面全体を研削することができる。
本発明では、このようにしてウエーハの表面を研削する際に、研削砥石をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ中心から外周に向けて進行させ、ウエーハ外周縁で離脱させることによってウエーハの研削を行う。
例えば、図4(b)に示したように、半導体ウエーハWの弧線部分17でカップ型研削砥石9と半導体ウエーハWの表面とを接触させる場合であれば、カップ型研削砥石9を上方から見て反時計回りとなるように回転させたり、あるいは、半導体ウエーハWの弧線部分17’でカップ型研削砥石9と半導体ウエーハWの表面とを接触させる場合であれば、カップ型研削砥石9を上方から見て時計回りとなるように回転させることによって、カップ型研削砥石9の砥石部をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ外周縁で離脱させるようにしてウエーハの研削を行うことができる。
このようにしてウエーハの表面を研削することによって、上記のようにウエーハ表面の中心部に裏面の突起形状が転写されていても、研削砥石の上滑り現象を利用することによりウエーハの中心部を過剰に研削して凹形状が形成されるのを抑制することができるし、また一方で、この突起形状が転写されるのを利用することにより、ウエーハ中心部に凸形状が形成させるのを抑制することもできるため、ウエーハの表面に突出する突起を小さくすることができる。それによって、例えば図1(b)に示したようなウエーハ形状となり、ウエーハ中心部に形成される凸形状の大きさが0.15μm以下、さらには0.04μm以下と極めて小さくなるような高い平坦度のウエーハを得ることができる。
またこのとき、上記のようにして半導体ウエーハの表面を研削する場合に、チャックテーブルに吸着保持した半導体ウエーハを、上記ウエーハの裏面を研削したときのウエーハの回転速度よりも遅い回転速度で、例えば10rpm以下、さらに5rpm以下の回転速度で回転させることが好ましい。このように、カップ型研削砥石をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ外周縁で離脱させて研削を行う際に、ウエーハを10rpm以下の低速の回転速度で回転させることにより、研削によりウエーハ面に現れる研削条痕の周期を小さくすることができる。その結果、例えばその後ウエーハ表面に研磨加工を施す際に、少ない研磨代でウエーハ表面の研削条痕を容易に除去することが可能となり、研磨加工におけるウエーハの平坦度の悪化を防止するとともに、生産性の向上を図ることが可能となる。尚、このとき、半導体ウエーハの回転速度を遅くし過ぎると、ウエーハ面の研削を均一に行うことができなくなることが考えられるので、半導体ウエーハの回転速度は1rpm以上とすることが好ましい。
そして、上記のようにして半導体ウエーハWの表裏両面の研削を行った後、反転位置12でウエーハ反転手段10によりウエーハWを第1チャックテーブル6から取り外し、所定の位置で搬送ロボット11に積み換えてウエーハカセット14に入れる。尚、本発明では、例えばウエーハの芯出し手段15や研削前後の洗浄・乾燥手段16等の付加工程を設けることもできる。
さらに、その後別の半導体ウエーハを研削するときは、第1チャックテーブル6に研削を施す次の半導体ウエーハを吸着保持した後、上記と同様にしてウエーハ裏面及びウエーハ表面を片面ずつ順次研削することができる。このとき、第1チャックテーブル6と第2チャックテーブル7とに交互にウエーハを投入して上記研削を行うことにより、複数のウエーハを短時間で効率的に研削することができる。
以上のようにして、半導体ウエーハの両面を片面ずつ研削することによって、ウエーハ中心部に凸形状が形成されるのを抑制して、ウエーハを高平坦度に加工することができる。具体的には、例えば従来の方法ではウエーハに研削を行った際に、前述のように、ウエーハの中心部に0.3〜0.5μmの凸形状が形成されてしまうが、上記本発明の研削方法を実施することにより、ウエーハの中心部に形成される凸形状の大きさを0.15μm以下、さらには0.04μm以下まで容易に低減することができ、非常に高い平坦度を有する高品質のウエーハを安定して得ることができる。
そして、本発明の研削方法で研削されたウエーハは、このようにウエーハの中心部に形成される凸形状の大きさが0.15μm以下と非常に小さくなる高平坦度なウエーハとなるので、例えば、その後この高平坦度のウエーハに両面研磨を行うことによって、図1(c)に示したように、少ない研磨代でウエーハ中心部の凸形状を、0.01μm以下の殆ど検出されないサイズまで小さくさせることができる。したがって、研磨加工の際にウエーハの平坦度を悪化させず、また生産性の低下を招くこともなく、極めて高い平坦度を有する高品質の鏡面研磨ウエーハを安定して得ることが可能となる。また、このような極めて高い平坦度を有する研磨ウエーハのウエーハ表面をさらにCMPなどで研磨して仕上げることによって、図1(d)に示したように、ウエーハの平坦度を更に改善することが可能となり、例えばこのようにCMPを施したウエーハを図1(e)のようにデバイスプロセス等でチャックテーブル30に吸着することにより、ウエーハ表面が非常に平坦になるため、高歩留まりでデバイスの作製を行うことが可能となる。
尚、本発明では、上記の研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ中心部で離脱させる研削、及び、研削砥石をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ外周縁で離脱させる研削を、それぞれウエーハの表面及び裏面のどちらに施すかは特に限定されず、必要に応じて適宜選択することが可能であるが、例えば上記のようにして、研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ中心部で離脱させる研削をウエーハの裏面に施し、また、研削砥石をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ外周縁で離脱させる研削をウエーハの表面に施すことによって、ウエーハ表面の中心部に突起が形成されず、ウエーハを高平坦化できるだけでなく、ウエーハ表面に形成される研削条痕の周期を小さくすることができるので、より好ましい。
このようにウエーハ表面に形成される突起を小さくし、研削条痕の周期を小さくすることができれば、例えばその後ウエーハ表面に鏡面研磨を施す際に、少ない研磨代で容易にウエーハ表面の研削条痕を除去することができるので、研磨加工におけるウエーハの平坦度の悪化を防止でき、高平坦でより高品質の鏡面研磨ウエーハを安定して作製できるという利点が得られる。一方、裏面は多少研削条痕が残ったとしても、問題が生じない。
さらに、本発明のウエーハの研削方法は、近年需要が拡大している直径が200mm以上、さらに300mm以上の高平坦度仕様となる大口径のウエーハを研削する場合に非常に有効に適用することができる。このような大口径のウエーハを本発明により研削することによって、ウエーハ中心部に凸形状が形成されるのを抑制して、高い平坦度を有する大口径のウエーハを安定して得ることができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図3に示した研削装置1により、シリコンウエーハの両面を片面ずつ研削した。
先ず、研削を行うシリコンウエーハとして、CZ法により育成したシリコン単結晶インゴットをワイヤーソーでスライスした後、面取り加工を施した直径300mmのものを準備した。
そして、この準備したシリコンウエーハの裏面を上にして第1チャックテーブル6に吸着保持して、ターンテーブル8で研削位置13に移動させた後、第1チャックテーブル6を回転させるとともに、カップ型研削砥石9を、ウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ中心部で離脱させるような方向で回転させながら、砥石部をシリコンウエーハに接触させてシリコンウエーハの裏面を7μmの研削代で研削した。
このとき、研削装置1のカップ型研削砥石9として、ダイヤモンド砥粒を使用したレジンボンド♯3000番の砥石を用い、また、カップ型研削砥石の回転速度を2700rpm、研削砥石の送り量を12μm/min、チャックテーブルの回転速度を5rpmに設定して研削を行った。
上記のようにしてシリコンウエーハの裏面を研削した後、シリコンウエーハを反転位置12に移動してウエーハ反転手段10で反転させることにより、半導体ウエーハの表面を上にして第1チャックテーブル6に再度吸着保持し、ターンテーブル8で再び研削位置13に移動させた。その後、第1チャックテーブル6を5rpmの回転速度で回転させるとともに、カップ型研削砥石9を、ウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ外周縁で離脱させるような方向で回転させながら、砥石部をシリコンウエーハに接触させてシリコンウエーハの表面を7μmの研削代で研削した。このときも、カップ型研削砥石9として、ダイヤモンド砥粒を使用したレジンボンド♯3000番の砥石を用い、また、カップ型研削砥石の回転速度を2700rpm、研削砥石の送り量を12μm/minに設定して研削を行った。
このようにしてシリコンウエーハの両面を研削した後、ウエーハ表面及び裏面の中心部に生じる凸形状の大きさを静電容量方式の厚さ測定器(コベルコ科研社製SBW−330)を用いて測定した。その結果、ウエーハ中心部に形成されている凸形状の大きさはおよそ0.15μmであることがわかった。
(実施例2)
上記実施例1と同様のシリコンウエーハを準備して、ウエーハの両面を片面ずつ研削した。
この実施例2では、ウエーハ裏面の研削を行うときのチャックテーブルの回転速度を20rpmに設定したこと以外は、上記実施例1の研削条件と同様の条件にしてシリコンウエーハ両面の研削を行った。
そして、ウエーハ研削後、ウエーハ中心部に生じる凸形状の大きさを静電容量方式の厚さ測定器を用いて測定した結果、ウエーハ中心部に形成されている凸形状の大きさはおよそ0.04μmであることがわかった。
(比較例)
上記実施例1と同様のシリコンウエーハを準備して、図3に示した研削装置1によりウエーハの両面を片面ずつ研削した。
先ず、準備したシリコンウエーハの裏面を上にして第1チャックテーブル6に吸着保持し、ターンテーブル8で研削位置13に移動させた後、第1チャックテーブル6を5rpmの回転速度で回転させるとともに、カップ型研削砥石9を、ウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ外周縁で離脱させるように上記実施例1とは逆方向に回転させながら、砥石部をシリコンウエーハに接触させてシリコンウエーハの裏面を7μmの研削代で研削した。このとき、研削装置1のカップ型研削砥石9として、ダイヤモンド砥粒を使用したレジンボンド♯3000番の砥石を用い、また、カップ型研削砥石の回転速度を2700rpm、研削砥石の送り量を12μm/minに設定して研削を行った。
ウエーハ裏面を研削した後、シリコンウエーハを反転位置12に移動してウエーハ反転手段10で反転させることにより、半導体ウエーハの表面を上にして第1チャックテーブル6に再度吸着保持させ、ターンテーブル8で再び研削位置13に移動させた。その後、第1チャックテーブル6を5rpmの回転速度で回転させるとともに、カップ型研削砥石9を、ウエーハ裏面を研削する時と同じ方向、すなわち、ウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ外周縁で離脱させるような方向で回転させてシリコンウエーハの表面を7μmの研削代で研削した。このときも、カップ型研削砥石9として、ダイヤモンド砥粒を使用したレジンボンド♯3000番の砥石を用い、また、カップ型研削砥石の回転速度を2700rpm、研削砥石の送り量を12μm/minに設定して研削を行った。
そして、ウエーハの両面を研削した後、ウエーハ中心部に生じる凸形状の大きさを静電容量方式の厚さ測定器を用いて測定した結果、ウエーハ中心部に形成されている凸形状の大きさはおよそ0.30μmであることがわかった。
次に、上記の実施例2及び比較例において両面研削を行ったシリコンウエーハに対して、アルカリエッチングを施して研削加工歪層を除去した後、さらに鏡面研磨装置を用いてウエーハの両面で14μmの研磨代で両面研磨を施した。その後、それぞれの鏡面シリコンウエーハの平坦度を静電容量方式の厚さ測定器(ADE社製U/G9700)を用いて測定した。その結果、図7に示したように、実施例2のウエーハを鏡面研磨したものは、ウエーハ中心部で突出した形状は殆ど観察されなかったが、一方比較例のウエーハの場合は、ウエーハ中心部に凸形状が形成されたままであることが確認された。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、上記では主に半導体ウエーハを研削する場合を例に挙げて説明を行っているが、本発明はこれに限定されるものではなく、石英基板や酸化物単結晶等の精密基板を研削する場合にも同様に適用することができる。また、本発明では、ウエーハに研削を施す際に供給する研削液、またウエーハの研削代、チャックテーブルの回転方向等の条件については、研削対象となるウエーハに応じて適宜設定することができ、特に限定されるものではない。
本発明の研削方法による研削及び研磨が施されたウエーハの形状を模式的に表す模式図である。 従来の方法で研削及び研磨が施されたウエーハの形状を模式的に表す模式図である。 本発明のウエーハの研削方法を実施する際に使用することのできる研削装置の一例を示す構成概略図である。 研削装置に設置されているチャックテーブル及びカップ型研削砥石を拡大して概略的に示した拡大概略図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。 ウエーハの回転速度と研削面の中心部に形成される凸形状の大きさとの関係を示したグラフである。 ウエーハを研削する研削砥石の磨耗について説明する概略説明図である。 実施例2及び比較例で研削したシリコンウエーハに鏡面研磨を施した後のウエーハの表面形状を測定した結果を示す図である。 従来の研削装置の一例を示す構成概略図である。
符号の説明
1…研削装置、 6…第1チャックテーブル、 7…第2チャックテーブル、
8…ターンテーブル、 9…カップ型研削砥石、 10…ウエーハ反転手段、
11…ウエーハ搬送ロボット、 12…反転位置、 13…研削位置、
14…ウエーハカセット、 15…ウエーハ芯出し手段、 16…洗浄・乾燥手段、
17、17’…ウエーハと研削砥石が接触する弧線部分、
18…砥石部、 19…砥石回転軸、 20…カップ状基台、
21…研削装置、 22…半導体ウエーハ、 23…チャックテーブル、
24…研削砥石、 25…研削ヘッド、 26…カップ型研削砥石、
27…回転軸、 30…チャックテーブル、 W…ウエーハ(半導体ウエーハ)。

Claims (9)

  1. カップ型研削砥石を用いてウエーハの両面を片面ずつ研削する方法において、先ず、前記ウエーハの一方の面を研削する際に、前記研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ外周から中心に向けて進行させ、ウエーハ中心部で離脱させることによって研削を行い、その後、前記ウエーハのもう一方の面を研削する際に、前記研削砥石をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ中心から外周に向けて進行させ、ウエーハ外周縁で離脱させることによって研削を行うことを特徴とするウエーハの研削方法。
  2. 前記研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ中心部で離脱させることによって研削を行う際に、前記ウエーハを20rpm以上の回転速度で回転させることを特徴とする請求項1に記載のウエーハの研削方法。
  3. 前記研削砥石をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ外周縁で離脱させることによって研削を行う際に、前記ウエーハを10rpm以下の回転速度で回転させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウエーハの研削方法。
  4. 前記研削砥石をウエーハ外周縁から切り込ませ、ウエーハ中心部で離脱させる研削を、前記ウエーハの裏面に施し、前記研削砥石をウエーハ中心部から切り込ませ、ウエーハ外周縁で離脱させる研削を、前記ウエーハの表面に施すことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のウエーハの研削方法。
  5. 前記カップ型研削砥石として、ダイヤモンド砥粒を使用したレジンボンドの砥石を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のウエーハの研削方法。
  6. 前記研削するウエーハの直径を200mm以上とすることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のウエーハの研削方法。
  7. 前記研削するウエーハを半導体ウエーハとすることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のウエーハの研削方法。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載のウエーハの研削方法により研削されたウエーハ。
  9. 請求項8に記載のウエーハに鏡面研磨加工を施した鏡面研磨ウエーハ。
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