JP2005200759A - 電解装置 - Google Patents

電解装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005200759A
JP2005200759A JP2004037468A JP2004037468A JP2005200759A JP 2005200759 A JP2005200759 A JP 2005200759A JP 2004037468 A JP2004037468 A JP 2004037468A JP 2004037468 A JP2004037468 A JP 2004037468A JP 2005200759 A JP2005200759 A JP 2005200759A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolysis
electrolyte
temperature
electrode
chloride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004037468A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4557565B2 (ja
Inventor
Takayuki Shimamune
孝之 島宗
Akira Yoshikawa
公 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2004037468A priority Critical patent/JP4557565B2/ja
Publication of JP2005200759A publication Critical patent/JP2005200759A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4557565B2 publication Critical patent/JP4557565B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25CPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC PRODUCTION, RECOVERY OR REFINING OF METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25C3/00Electrolytic production, recovery or refining of metals by electrolysis of melts
    • C25C3/34Electrolytic production, recovery or refining of metals by electrolysis of melts of metals not provided for in groups C25C3/02 - C25C3/32
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25B1/00Electrolytic production of inorganic compounds or non-metals
    • C25B1/01Products
    • C25B1/24Halogens or compounds thereof
    • C25B1/26Chlorine; Compounds thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25CPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC PRODUCTION, RECOVERY OR REFINING OF METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25C7/00Constructional parts, or assemblies thereof, of cells; Servicing or operating of cells
    • C25C7/005Constructional parts, or assemblies thereof, of cells; Servicing or operating of cells of cells for the electrolysis of melts

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
  • Electrolytic Production Of Metals (AREA)

Abstract

【課題】溶融金属塩化物から電解により塩素と金属を得る溶融塩電解槽にて、出来るだけ低い電解温度を保持し、低い電解電圧での電解を行いながら、概溶融金属塩化物の蒸発と金属塩化物ミストの生成を最小限となる電解装置を得ることを課題とした。
【解決手段】溶融金属塩化物を電気分解して陽極で塩素ガスを、陰極で融体金属を得る電解装置において、直立的におかれた少なくとも一組の陽極と陰極からなる電解部分が生成ガスならびに融体金属の排出ならびに電解質の供給を妨げないようにして周囲が保温材によって囲まれ、電解によって生じる熱によって電解部分が加熱され、電解を電解質温度より実質的に高い温度で行いながら、電解質融体中に実質的に浸漬される様にして、溶融金属塩化物の蒸発と金属塩化物ミストの生成を最小限とすることが可能となった。

Description

本発明は主として 塩化亜鉛電解など溶融塩電解を行い、主として、陽極よりガスを発生させ、該陽極ガスの回収と、陰極にて生成する主として融体金属からなる、電解生成物を得る為の電解装置に関するものである。
塩化物法によるチタンやシリコンの製造ではチタンやシリコンの塩化物を金属で還元してチタンやシリコン金属を得ると共に、還元用の金属は金属塩化物として取り出され、電気分解によって塩素と金属とし、塩素は粗製チタンや粗製シリコンの塩素化に使われ、金属がそれらの還元精製用としてリサイクルして再使用されている。また近年アルミニウムの精錬を従来行われていた氷晶石、酸化アルミニウムの電解に代わり低温での電解が可能であり、大幅に消費エネルギーを下げることが出来る塩化アルミニウムの電解精錬が試みられている。ここではアルミニウム派生品として取り出されるが塩素は原料である塩化アルミニウムを製造するのに使用される。
このように金属塩化物の塩素と金属との分離は溶融塩の電解によって行われる。たとえば、いわゆるクロル法と呼ばれるチタンの場合は還元剤として塩化マグネシウムが使用されるが、塩化マグネシウムを加熱し溶融塩として、陽極に炭素、陰極には炭素または金属を用い、電解によって陽極では塩素を発生、また陰極ではマグネシウムを得るようにしている。この場合塩化マグネシウムの融点は714℃でマグネシウムの融点が648.8℃であり、添加物なしで電解を行う場合は、溶融塩化マグネシウムをそのまま電解するのであればその融点以上、通常はその粘性を考慮すると融点の少なくとも50から100℃程度高い温度での電解が必要であり、最低750℃程度の電解温度が必要になる。ところがマグネシウムは650℃以上であれば融体として取り出せるので、電解温度を下げるためにアルカリ金属を加えて共融体としマグネシウムの融点近くまで温度を下げて電解を行っている。これは温度を下げることで取り扱いが容易になること、省エネルギー化が図れると言うことによる。またより大きな理由としては高温では塩化マグネシウム蒸気の揮散が大きいこと、これが原料のロスとなるばかりか、配管の閉塞、製品の品質の劣化という問題に繋がるという事に依っている。しかしながら実際にはこのように添加物を入れて融点を下げての電解を行っても、配管部分では塩化マグネシウムの除去を行う必要があった。 一方塩化亜鉛では塩化亜鉛自身の融点が283℃と非常に低く、製品である亜鉛金属の融点が413℃であるので、連続的に安定に亜鉛金属を融体として得るためには電解温度は必然的に413℃以上となるので共融物質を加える必要が無くなるが、その一方で、塩化亜鉛の融点より100℃以上高い温度、実際には電解質の電気伝導度や粘性係数を考えると200℃以上高い、500℃から550℃での電解が必要であり、電解それ自身より発生する塩化亜鉛ガス、並びに塩化亜鉛蒸気並びにミストの揮散に対する対策が十分にとれないと言う問題が起こり工業的に電解が行われたとことはなかった。また塩化アルミニウムの電解は、アルミニウム精錬の省エネルギー化を目的として種々の検討が行われているが、この場合は塩化ナトリウムに5%程度塩化アルミニウムを加えて電解質として700℃程度つまりアルミニウムが融体として得られる最小限の温度で電解を行っている。これも塩化アルミニウムの融点が190℃程度と低く、アルミニウムの融点が660℃とそれと比較して遥かに高いために塩化アルミニウム蒸気の影響が大きくてそのままでは電解が出来ないことに依るのである。これらの電解では出来れば不純物の原因となる補助電解質を入れたくないのであるが、入れざるを得ないようになっているのである。
塩化マグネシウム電解に関しては、特開平09−003682に見られるがここでは電解質として塩化マグネシウムに加えて塩化カリウム、塩化ナトリウムを加えたものを使用し、電解によってマグネシウムを生成させ、それを溶融マグネシウム合金カソード層に取り込み、それを更に電解することによって純電解マグネシウムを得る技術が示されている。ところが現実として問題となる塩化マグネシウムガスや塩化マグネシウムミストによる汚染やパイプの閉塞に対する対策や除去技術は全く示されていない。また特開2003−306789では同じく塩化マグネシウムの電解方法ではあるが、電解マグネシウム中に混入している溶融塩の低減について述べており、やはり電解時に発生するガスやミストの除去技術については示されていない。一方本発明者等は塩化亜鉛に注目して種々の検討を行っており、たとえば特開2003−293181では隔膜付きでしかも多数の電極を並べて塩化亜鉛の電解を行う方法並びに条件を示しており、特開2003−318173では電解生成物の陽極分、陰極分を無隔膜でも十分に分けられるようにするために電極を僅かに傾斜させて電解を行い、生成物を電極表面に沿わせて電極部分から引き離す技術を示している。しかし電解時に生成する塩化亜鉛ガスやミストに対する対策は殆ど示されていない。実際の所は電解質に補助電解質を加えて融点を下げて電解を行うような条件では電解温度が電解質単体の融点より低くなり、その場合は電解質の蒸気やミストの問題は無くなるので問題がほとんど無くなる。しかし塩化亜鉛の様な電解生成物の融点が電解質温度より100℃以上高い場合は、該生成物より更に高い温度で電解を行わなければならず、このような場合は補助電解質の使用は考えにくいと共に、電解質そのものの蒸気並びにミストが時として多量に発生してしまう。これらに対しての対策は従来ほとんど考えられておらず、むしろそのようなケースでの電解は行わないというのが現状のようである。
上記に示したように特開平09−003682では塩化マグネシウムの電解に関して電解質として塩化マグネシウムに加えて塩化カリウム、塩化ナトリウムを加えることが示されており、マグネシウムをマグネシウム合金中に生成させ、それを電解することによって純マグネシウムを得ることが示されている特開2003−306789では電解は電解ではあるが電解生成物中に残留する電解質の低減について述べている。一方塩化亜鉛電解技術では特開2003−293181では純塩化亜鉛を電解するが、電極間距離を小さくし、隔膜を付けた電解方法に付いて示しており、また特開2003−318173では極間を小さくしたままで効率良く電解を行う方法が述べられている。しかしながら何れの方法も、電解技術では問題となる発生ガス中への電解質の混入並びに配管の閉塞などに対する技術的な開示は全くなかった。
本発明は溶融金属塩化物から電解により塩素と金属を得るに当たり、出来るだけ低い電解温度を保持し、低い電解電圧での電解を行いながら、該溶融金属塩化物の蒸発と金属塩化物ミストの生成を最小限となる電解装置を得ることを課題とした。
本発明は溶融金属塩化物を電気分解して陽極で塩素ガスを、陰極で融体金属を得る電解装置において、直立的におかれた少なくとも一組の陽極と陰極からなる電解部分が生成ガスならびに融体金属の排出ならびに電解質の供給を妨げないようにして周囲が囲まれ、該電解部分が電解質融体中に実質的に浸漬されてなることを特徴とする溶融塩電解装置であり、電極を直立させておき、電解ガス、電解生成金属の排出並びに電解質の供給を電極部の上下から行うようにし、電極体の該電解ガス、電解生成金属の排出並びに電解質の供給用の口である上下を解放したまま周囲を囲み、電解に伴われる発生熱を集中的に電解部分に保持して実夫温度を周囲の温度より高く保持して、電解質(液)の液抵抗を小さく保持すると共に電解質表面では電解質温度が低いために電解質の揮散を最小とし、しかも発生ガスも電解質中を比較的遅い速度で上昇させることができ、ミストやガスとしての電解質の揮発を最小限とすることができるとともに、実質電解温度を高くして低い電解電圧で電解を行うことができるようになった。
以下詳細に説明する。
溶融金属塩化物の電解に当たっては陽極より塩素が、陰極では金属が生成する。本発明ではこのような電解の為の電極を直立的に置き、複数の電極からなる電極体の周囲を上下部分を除いて囲ってしまう。つまり通常直立的に電極を並べる方法としては一定の電極間距離を置いて複数個の電極を並行に並べ、それらに通電できるようにする。電極の並べ方はいわゆる複極式として複数の電極を並べ両端の電極から通電することにより内部の電極は片面が陽極、片面が陰極として働き、実質的に電極間の隙間の数だけ電解槽を直列に接続したのと同じ効果になる電極接続と、単極式として複数の電極の並びで隣同士が互いに陰極、陽極とした電極配置の何れでも良い。このように配置された電極で電解を行う場合、通常必要とする電解電圧の外に電解質中に電気を流すのに要するいわゆる電気抵抗分と溶融塩電解の場合は殆ど考えなくても良いが電極の過電圧があり、これによって電解電圧が決まる。これらの構成電圧の内、電解反応に要する電圧分を除き後は熱となるので本電解装置のように電極の周辺を保温材となるセラミックスなどで囲む事によって電解部分を周辺より高温に保ち、少なくとも電解部分では電解質の粘性が下がり発生ガスや生成金属排出をスムースに出来、また電解質液に温度差による比重差を生じ電解部分の電解質の液流が活発になると云う効果が起こり、より安定に電解が進むようになる。このための電極周辺を囲む保温材はその目的を達成できれば特に指定されないが、通常の電解温度は400℃以上となる事、また溶融塩は腐食性の場合が多いことを考慮すること、また絶縁体であることが望ましい。従って保温材は使用する溶融塩によって決めればよいが、通常αアルミナや安定化ジルコニアの板で電極周辺を取り囲むことによってその目的を達成することが出来る。これらは保温材としての効果があればよいので多孔質でも良いし緻密質でも良い。炭素などのような導電性のものは電極間を短絡する可能性があること、配置によっては複極的な効果を起こし、電解の効率を低下させることがあるので、なるべく使わない方が良いが、配置、絶縁に注意すれば、使用できることはもちろんである。これらの保温材の取り付けは特には指定されないが、たとえば電極に厚みのある場合は電極側壁にボルト止めすることが出来る。
また複極式の場合電流は小さくなるが電圧が高く、いわゆる漏洩電流が起こりやすい。それを防ぐ為に横部分は此処に示したような保温材で囲ってしまい、更に電極の上下に電流の流れる断面積を規定した型枠を取り付ける必要があるのでその形状が若干複雑になる。そのような場合にはたとえば電極の上下を電極と同じ厚さの保温材とし、横部分を電極間距離だけ出っ張りを作った枠に電極をはめ込み、それを複数個積層して電極体のブロックを作ることが出来、全体が保温材として働く。つまり電極体全体を保温材で取り囲むようになるので、より保温効果に優れるという別の効果を生む。
この様にして形成した電極構造体は電解質液を充填した槽に浸漬する様にする。勿論此処で云う電極構造体は電解が行われる電極部分と額縁または周辺にある保温材を含むものであり、通電体は含まない。電極構造体は電解質液内に完全に埋没する様に設置する。電極構造体を埋没させるのはこの構造体中を電解質液が流通し、電解面には常にフレッシュな電解質が接触すると同時に、電解生成物を電極面からスムースに引き離すためであると共に、電解質液表面温度を電極構造体中の温度よりも低くして電解質の揮散を防ぐ為である。浸漬の深さは特には指定されないが、20から300mmが望ましく、更に望ましくは50から250mmである。つまり液がスムースに動くためには最小限20mm程度あることが望ましく、更に電極構造体部によって加温された電解質の熱を除いて電解温度まで低下させるためには電極構造体上方に電解質が50mm以上あることが望ましい。なお300mm以上では温度効果はよりよくなるが、電解部分への圧力が増加すること、また装置が大きくなりすぎることから経済性の点で望ましいとは言えなくなる。陰極生成物である金属の比重が小さい場合には金属も共に上方にあがってくるが、この場合はこの空間にガイドなどを設けることによって陰極生成物を分離出来るようになる。また陽極と陰極の間に多孔性の隔膜をおいて生成物同士での反応を最小限にすることもできる。このように電極構造体を液中(電解質中)に埋没させることによって、電解質表面では電解槽とほぼ同じ温度まで低下できる。
たとえば塩化亜鉛の電解で電解質液温度を500℃とした場合条件によるが実電解温度が530から570℃まで上昇し、電気抵抗が小さくなること、液粘度が小さくなりこの点でもガスの抜けが非常に良くなる。またこのようにしても電解液面からミストや塩化物の揮散は、実質的に500℃でのレベルとなるので、極めて小さくできる。
このような電解装置を使用すると、たとえば溶融塩化亜鉛電解において、電解質として純塩化亜鉛を添加物なしで使用し、電解槽温度を500℃程度に保持して電解を行うことによって、電極構造体の周囲は550℃以上となり、極めて低い電解電圧で電解でき、しかも塩化亜鉛蒸気は電解質温度である500℃時の蒸気圧に相当する僅かな量が電解質表面から出るだけとなり、溶融塩電解で問題となる事の覆い電解質のミスト並びに蒸気による揮散、またそれによって引き起こされる配管の閉塞などを防ぐことが出来これによって電解質蒸気の処理の手間が殆どかからずしかも蒸気として失われることなく安定した電解の継続が可能となる。
此処までに述べたように電極部の周囲を実質的に保温材で覆って、即ち熱放散を防ぐ、あるいは目的以外の液流を阻止する様にし、電解による発熱を電解部構造体に保持して極めて低い電解電圧での運転を可能とし、それを電解質液中に液流が起こせるように浸漬してしまい、高い温度での電解により電解電圧が下がり、消費エネルギーを大幅に低下させると共に、電解質液表面温度は実電解温度よりも低く設定でき、それによる蒸気、ミストを大幅に減少できる。以下実施例で説明するがこれに限定されないことは云うまでもない。
電極として厚さ20mm幅50mm高さ100mmのグラファイト板を電極とし、その板面(50x100mm)が互いに対抗する様にその間隔を7mmとして3枚並べ、上下は開口部とし、横を保温材として厚さ3mmのアルミナ板で覆った。なおアルミナ板はアルミナ製のビスで炭素板にねじ止めして固定すると共に炭素間隔の保持用とした。このようにして炭素を電極とする電極構造体を作った。炭素の上面には直径10mmのタップ穴をほり、これに軟鋼製のボルトを取り付け通電体とした。中央の炭素板を陽極として両端の炭素板を陰極となるようにした。概念図を図1に示した。ここでは電極(1)が3枚が外に見えているが、実際にはこの表面に保温材がかぶっており、電極の配列は見えない。このようにして作成した電極構造体を図2に示す外熱式の試験用電解槽に浸漬した。電解槽は内径150mm深さ400mmであり、深さ300mmのレベルまで純塩化亜鉛を入れた。電極構造体は電解槽下端から100mmに構造体の下端がくるようにした。従って電解槽構造体の上端から液面までが100mmとなる。此の電解槽を使用して電解温度500℃(電解質液温度)で電解を行った。なお電解で出てくる排ガスは直径22mmのガラス管(図1中の4)を通して、塩素ガスの処理設備につないだが、2時間の連続試験でもガラス管部分へのミストの蓄積は全く見られなかった。電解により得られた電流一電圧の関係を図3、線14に示した。この電流−電圧曲線から得た電解液抵抗は約7Ωcmであり、これは約550℃の塩化亜鉛の液抵抗に相当した。これから実電解部分は電解浴より約50℃高くその分電解電圧の低くなること、また通常550℃での電解では塩化亜鉛の蒸気圧が20mmHg程度あることが知られており、通常550℃では多量の塩化亜鉛の揮散が見られるはずであるが、本電解では塩化亜鉛ガスは電解温度である500℃に相当するほとんど2mmHg程度の圧力になっているためか、ほとんどガスの揮散が無く安定した電解の出来ることがわかった。なお電解消費電力は効率を100%とすると、電流密度40A/dmで1888kwh/Clトンであった。
対比例
電極部分の保温材をはずして幅5mmのジルコニア棒によって電極相互を固定した以外実施例1と同じ条件で電解を行った。電解温度も電解質液が500℃となる様にした。この電解による電流−電圧の関係を図3、線15に示した。実施例1に比較して電圧が高く、これから計算した電解液抵抗は約10Ωcmであり、これから、電解温度電解質液と同じく約500℃に相当した。このときの電解消費電力は電流効率を100%として電流密度40A/dmで2710kwh/Clトンであり、実施例1に比較して約43%消費電力が大きかった。
電極の上下に電極と同じ厚さと幅を有する漏洩電流防止板を電極板の上下に取り付け、それを横側の保温材板にビス止めすることによって固定して電極構造体とした。漏洩電流防止板の高さは50mmであった。この電極構造体を実施例1と同じ電解槽にここで作成した電極構造体を下端から50mmが下端となるように設置した。また電極構造体の上端から液面までの高さが50mmであった。片側の電極を陽極、中間を複極板とし、対面の極を陰極とし、複極型の電解構造体として電解を行った。実施例1と同じようにして電解を行ったところ、電流、電圧の関係は実施例1と同じであり、同様の効果の得られることがわかった。
実施例1と同じ電極配置とし、中央の電極を厚み1mmのニッケルメッシュを外形が炭素電極と同じになるようにたたみ込み、周囲に隔壁として800℃で焼成したアスベスト繊維織物布を巻き付けた。このアスベスト繊維布を巻いた電極を陰極とし、両端の電極を陽極として実施例1と同様に電解槽に固定した。電解液は塩化マグネシウムに塩化マグネシウム量の20重量%の塩化カリウムを混合したものとした。このものについて温度640℃で電解を行った。電解電圧2.3Vでの安定な電解が出来た。中央の電極部分にはマグネシウム融体が、炭素部分からは塩素ガスの発生が見られた。塩化カリウムを入れており電解温度が塩化マグネシウムの融点以下であるので、塩化マグネシウム蒸気はほとんど見られなかったが、5時間の電解で22mmの排気用ガラス管の表面にごく薄く白色の沈殿が生じ、塩化マグネシウムのわずかな析出が起こったものである。なお電解温度をマグネシウムの融点ぎりぎりの低い温度にしたにもかかわらずマグネシウムの析出は全く支障がなく、実電解温度はかなり高くなっていることがわかった。
本発明はいわゆる塩素法による高純度金属の製造に使用し、還元材として働かせ、出てきた金属塩化物を電解により金属と塩素に戻すものであり、たとえばシリコンの製造では生成する塩化亜鉛から塩素と亜鉛金属を得、塩素は四塩化珪素の製造に、また亜鉛は還元剤として使用するクローズドの高純度シリコン製造プロセスに使用できる。また亜鉛をマグネシウムに変えるとチタン金属の精錬にそのまま使用できる。その他比較的少ない量の高純度金属の精錬に使用される塩素法の中で1つのプロセスとして有効に使うことが出来る。
電解装置の概念図である。 代表的な電極構造体の図面である。 電解結果の電流−電圧曲線であり、横軸が電流密度(A/dm),縦軸が電解電圧(V)である。
符号の説明
1 電解電極
2 電解槽(電解質液)
3 加熱用外熱式炉
4 排ガス出口
5 電力供給用通電体
6 正面図
7 側面図
8 平面図
9 炭素電極
10 保温材取り付けねじ
11 保温材セラミック板
12 電流密度(A/dm
13 電解電圧(V)

Claims (7)

  1. 溶融金属塩化物を電気分解して陽極で塩素ガスを、陰極で融体金属を得る電解装置において、直立的におかれた少なくとも一組の陽極と陰極からなる電解部分が生成ガス、融体金属の排出並びに電解質の供給を妨げないようにして周囲が保温材によって囲まれ、該電解部分が電解質融体中に実質的に浸漬されてなることを特徴とする溶融塩電解装置。
  2. 電解が無隔膜で行われるようになっていることを特徴とする請求項1の溶融塩電解装置。
  3. 電解が隔膜付きで行われるようになっており、陰極と陽極の間に隔膜が挟み込まれていることを特徴とする請求項1の溶融塩電解装置。
  4. 複数の電極が複極的に配置され、電極の横部分が耐食性の保温材によって覆われると共に、発生ガス、生成金属の抜き出し、並びに電解質の供給を電極部分の上下から行うようになっており、電極の上下部分に漏洩電流防止用の額縁が取り付けられていることを特徴とする請求項1の溶融塩電解装置。
  5. 複数の電極が単極的に配置され、電極の横の部分が耐食性の保温材によって覆われていることを特徴とする請求項1の溶融塩電解装置。
  6. 耐食性の保温材が板状のセラミックスであることを特徴とする請求項1の溶融塩電解装置。
  7. 電極部上端が、電解質表面から20mm以上、下にあることを特徴とする請求項1の溶融塩電解装置。
JP2004037468A 2004-01-15 2004-01-15 電解装置 Expired - Fee Related JP4557565B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004037468A JP4557565B2 (ja) 2004-01-15 2004-01-15 電解装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004037468A JP4557565B2 (ja) 2004-01-15 2004-01-15 電解装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005200759A true JP2005200759A (ja) 2005-07-28
JP4557565B2 JP4557565B2 (ja) 2010-10-06

Family

ID=34824385

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004037468A Expired - Fee Related JP4557565B2 (ja) 2004-01-15 2004-01-15 電解装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4557565B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008004602A1 (fr) 2006-07-07 2008-01-10 Kinotech Solar Energy Corporation Système et procédé d'électrolyse
CN102086526A (zh) * 2009-12-08 2011-06-08 上海太阳能工程技术研究中心有限公司 ZnCl2熔盐电解制锌的方法
JP2013006741A (ja) * 2011-06-24 2013-01-10 Epsilon Co Ltd 多結晶シリコンの製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6043496A (ja) * 1983-08-15 1985-03-08 フセソユ−ズヌイ,ナウチノ−イスレドワ−チエルスキ−,イ,プロエクトヌイ,インスチツ−ト,チタナ マグネシウムおよび塩素を製造するための隔膜のない電解装置
JPS6169278U (ja) * 1984-10-13 1986-05-12
JPS63157895A (ja) * 1986-12-22 1988-06-30 Showa Denko Kk 溶融塩電解槽
JPH0497855U (ja) * 1991-01-22 1992-08-25

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6043496A (ja) * 1983-08-15 1985-03-08 フセソユ−ズヌイ,ナウチノ−イスレドワ−チエルスキ−,イ,プロエクトヌイ,インスチツ−ト,チタナ マグネシウムおよび塩素を製造するための隔膜のない電解装置
JPS6169278U (ja) * 1984-10-13 1986-05-12
JPS63157895A (ja) * 1986-12-22 1988-06-30 Showa Denko Kk 溶融塩電解槽
JPH0497855U (ja) * 1991-01-22 1992-08-25

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008004602A1 (fr) 2006-07-07 2008-01-10 Kinotech Solar Energy Corporation Système et procédé d'électrolyse
KR101060208B1 (ko) 2006-07-07 2011-08-29 아사히 가라스 가부시키가이샤 전해 장치 및 방법
JP4977137B2 (ja) * 2006-07-07 2012-07-18 旭硝子株式会社 電解装置及び方法
US8608914B2 (en) 2006-07-07 2013-12-17 Asahi Glass Co. Ltd. Electrolysis system and method
CN102086526A (zh) * 2009-12-08 2011-06-08 上海太阳能工程技术研究中心有限公司 ZnCl2熔盐电解制锌的方法
JP2013006741A (ja) * 2011-06-24 2013-01-10 Epsilon Co Ltd 多結晶シリコンの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4557565B2 (ja) 2010-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6866768B2 (en) Electrolytic cell for production of aluminum from alumina
JP4977137B2 (ja) 電解装置及び方法
EP1364077B1 (en) A method and an electrowinning cell for production of metal
US9217204B2 (en) Control of temperature and operation of inert electrodes during production of aluminum metal
WO2016082726A1 (zh) 一种电解炉
CN203938739U (zh) 电解槽装置、电解槽***和电解槽组件
WO2016124034A1 (zh) 电解炉组
WO2006007863A1 (en) Electrolysis apparatus with solid electrolyte electrodes
CN106894052B (zh) 一种制备高纯铝的联体-多级铝电解装置及其使用方法
US7470354B2 (en) Utilisation of oxygen evolving anode for Hall-Hèroult cells and design thereof
JP4403463B2 (ja) 単・複極式電解装置
JP4557565B2 (ja) 電解装置
JP4315719B2 (ja) 高純度亜鉛の製造法及び製造装置
KR20090074041A (ko) 용융 염화물로부터 금속을 제조하는 방법 및 이를 제조하기 위한 전해 전지
RU2722605C1 (ru) Электролизер для производства алюминия
JP2007247057A (ja) アルミニウム三層電解精製用陰極黒鉛材
JP2005200758A (ja) 電解槽構造体
RU2710490C1 (ru) Электролизер для получения металлов из оксидов металлов в расплавленных электролитах
RU1788092C (ru) Электролизер дл рафинировани алюмини
RU2621084C1 (ru) Электролизер для производства алюминия
US1408142A (en) Electrolytic apparatus
RU2234559C1 (ru) Электролизёр для получения сплавов щелочноземельных металлов
JP2023183302A (ja) 陽極配置構造、溶融塩電解槽及び、金属の製造方法
JPS63183189A (ja) 溶融塩電解法
JP2022183913A (ja) 金属の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060630

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060914

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061114

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061219

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20061219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090608

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090616

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090807

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090807

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20091221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20091222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100714

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100720

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees