JP2005199310A - 射出鋳造装置の原料塊供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スリーブ内壁とプランジャにより形成される原料収容部に原料塊を短時間に効率的に供給できる原料塊供給装置を提供し、以って、プランジャのストロークを最小限にでき、効率的かつ連続的に射出鋳造できるようにする。
【解決手段】 金型1と、該金型の下方にその湯口4に向って前後進自在に配されたスリーブ27と、該スリーブ内に摺動自在に配設されたプランジャ33と、上記スリーブ内壁とプランジャにより形成される原料収容部に供給された原料塊Aを加熱溶解する加熱手段37とを備えた射出鋳造装置に用いる原料塊供給装置50であって、複数の原料塊を収容するための少なくとも1つの竪型筒状の原料収納筒体52と、該原料収納筒体の下部に昇降自在に配された昇降ピン54と、収納装置上方に移送された原料塊を把持し、スリーブ上方に移送するアーム53とを備えており、上記原料収容部に原料塊を上方から供給するように構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、射出鋳造装置の原料塊供給装置に関し、さらに詳しくは、金属、特に非晶質合金等の活性金属成形用の高速真空射出鋳造において短時間に効率的に原料塊を加熱溶解部に供給可能な装置に関する。
近年、活性金属で巣の無い成形品を鋳造できる射出鋳造法として、金型に向って移動可能なスリーブを用い、スリーブ内壁とその中に摺動自在に配設されたプランジャ上端面とにより形成される原料収容部に供給された原料塊を真空中で加熱溶解し、金型内キャビティへ射出充填する成形方法が提案されている(特許文献1、2参照)。
このような射出鋳造法の場合、必然的に、射出成形時に加熱溶解部から射出成形部に至る空間全体を真空状態に保つ必要があるが、射出成形後には一旦上記空間全体の真空状態を解除し、製品の取出しと原料収容部への原料の装填を行なう必要がある。すなわち、1回の射出成形毎に上記空間全体の真空状態の形成と解除を行なう必要があるため、エネルギー効率が悪く、またバッチ製造のため生産効率が低く、これらが製造コストを引き上げる大きな要因となっていた。
このような問題を解決する方法として、特許文献3には、射出スリーブに接続可能な母合金供給路と、該母合金供給路の上部に配設された竪型筒状の母合金収納マガジンと、上記供給路内にマガジンから落下した母合金塊を射出スリーブに移動させる強制移動手段を有する母合金供給装置とを備え、上記金型のキャビティ及び真空チャンバと各々連通するように真空排気系統をそれぞれ接続し、金型内キャビティを真空チャンバと独立して真空排気可能に構成した活性合金成形用真空溶解射出成形装置が提案されている。
このような装置によれば、連続的な射出鋳造は可能であるが、原料の母合金塊は母合金収納マガジンから母合金供給路を経て射出スリーブの下部に供給され、それをスリーブ内に摺動自在に配設されたプランジャが加熱溶解部まで押し上げ、加熱溶解後に、金型の湯口に向ってスリーブとプランジャが上昇し、スリーブ上端が金型の湯口に当接した後さらにプランジャが上昇して射出を行なうものであるため、母合金塊の移送・供給に時間がかかると共に、プランジャのストロークが大きく、かつその動作が複雑なものになり、また、大きなストロークでスムーズなプランジャの昇降を行なうためにプランジャとスリーブとの間に隙間が必要になるが、そのため加熱溶解された金属の溶湯がプランジャとスリーブとの間の隙間に流れ込み易くなり、それによってプランジャのスリーブ内での摺動動作に不具合を生じ易くなるという問題がある。
特許第2977374号公報(特許請求の範囲) 特開平10−296424号公報(特許請求の範囲) 特開2001−246454号公報(特許請求の範囲)
本発明は、前記したような従来技術に鑑みてなされたもので、その基本的な目的は、スリーブ内壁とプランジャにより形成される原料収容部に原料塊を上方から短時間に効率的に供給できる原料塊供給装置を提供し、以って、プランジャのストロークを最小限にでき、効率的かつ連続的に高品質の射出成形品を安価に多量生産できる装置を提供することにある。
さらに本発明の目的は、金属、例えば融点が約1200℃以上の高融点金属、特に活性金属の射出鋳造においても、一回の原料装填で、加熱溶解部の空間の真空状態を解除することなく連続的に原料塊の移送・供給と加熱溶解された原料の射出成形を行なうことができると共に、プランジャのスリーブ内での摺動動作を円滑に行なうことができる装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の基本的な態様によれば、金型と、該金型の下方にその湯口に向って前後進自在に配されたスリーブと、該スリーブ内に摺動自在に配設されたプランジャと、上記スリーブ内壁とプランジャにより形成される原料収容部に供給された原料塊を加熱溶解する加熱手段とを備えた射出鋳造装置に用いる原料塊供給装置であって、上記原料収容部に原料塊を上方から供給するための手段を備えてなることを特徴とする原料塊供給装置が提供される。
より具体的な態様によれば、前記原料塊供給装置は、複数の原料塊が配された収納装置と、該収納装置内に配された原料塊を上方に移送する手段と、収納装置上方に移送された原料塊をスリーブ上方に移送する手段とからなる。
より好適な態様によれば、前記原料塊供給装置は、複数の原料塊を収容するための少なくとも1つの竪型筒状の原料収納筒体と、該原料収納筒体の下部に昇降自在に配され、原料収納筒体内に収容された原料塊を順次上方に移送するための昇降ピンと、原料収納筒体上方に移送された原料塊を把持し、スリーブ上方に移送するアームとを備えている。さらに好適には、原料収納筒体を複数個備え、これらがターンテーブルに配設されて1つのカセットを構成している。
前記したように、本発明の原料塊供給装置は、金型と、該金型の湯口に向って前後進自在に配されたスリーブと、該スリーブ内に摺動自在に配設されたプランジャと、上記スリーブ内壁とプランジャにより形成される原料収容部に供給された原料塊を加熱溶解する加熱手段とを備えた射出鋳造装置に用いられるものであるが、上記原料収容部に原料塊を上方から供給するための手段を備えているため、原料収容部に原料塊を短時間に効率的に供給できる。また、プランジャのストロークを最小限にでき、加熱溶解された原料を効率的かつ連続的に射出できると共に、プランジャとスリーブとの隙間により生ずるプランジャの動作不良を防止でき、プランジャのスリーブ内での摺動動作を円滑に行なうことができる。
また、原料塊供給装置を、複数の原料塊が配された収納装置と、該収納装置内に配された原料塊を上方に移送する手段と、収納装置上方に移送された原料塊をスリーブ上方に移送する手段とから構成することにより、装置をコンパクトにし、効率的な原料塊の移送・供給が行なえる。
特に、前記原料塊供給装置を、複数の原料塊を収容するための少なくとも1つの竪型筒状の原料収納筒体と、該原料収納筒体の下部に昇降自在に配され、原料収納筒体内に収容された原料塊を順次上方に移送するための昇降ピンと、原料収納筒体上方に移送された原料塊を把持し、スリーブ上方に移送するアームとから構成し、さらに好適には、原料収納筒体を複数個備え、これらがターンテーブルに配設されて1つのカセットを構成することにより、非晶質合金等の活性金属であっても、一回の原料装填で、加熱溶解部の空間の真空状態を解除することなく連続的に活性金属の射出成形を行なうことができ、高品質の射出成形品を安価に多量生産できる。
本発明は、前記のように、金型と、該金型の湯口に向って前後進自在に配されたスリーブと、該スリーブ内に摺動自在に配設されたプランジャと、上記スリーブ内壁とプランジャにより形成される原料収容部に供給された原料塊を加熱溶解する加熱手段とを備えた射出鋳造装置において、原料収容部に原料塊を上方から供給する原料塊供給機構を採用している。そのため、スリーブ内壁とプランジャ上端面により形成される原料収容部を加熱溶解部に配置した状態で原料塊の供給が行なえ、原料収容部に原料塊を短時間に効率的に供給できると共に、原料塊供給後に直ちに原料塊の加熱溶解を行なうことができる。また、プランジャ上端面は既に加熱溶解部に位置した状態にあるため、プランジャのストロークを最小限にできる。その結果、加熱溶解された原料を効率的かつ連続的に射出できると共に、プランジャとスリーブとの隙間により生ずるプランジャの動作不良を防止でき、プランジャのスリーブ内での摺動動作を円滑に行なうことができる。
前記説明から明らかなように、射出鋳造装置は、非晶質合金等の活性金属に限らず、金属の射出鋳造全般に適用できるが、真空チャンバを必要とする非晶質合金等の活性金属の射出鋳造に特に好適に適用できる。特に前記のような射出機構と本発明の原料塊供給装置を組み合わせることにより、真空チャンバ内の真空状態を解除することなく多数の原料塊を連続的にかつ自動的にスリーブ上部の原料収容部に供給できるので、酸化し易く、また過熱により熱劣化し易い活性金属であっても、真空状態で連続的にかつ自動的に射出成形を行なうことができる。その結果、高品質の射出成形品を安価に多量生産することが可能となる。
以下、添付図面に示す実施例を説明しつつ、本発明についてさらに具体的に説明する。
図1乃至図9は本発明の原料塊供給装置を用いた真空射出鋳造装置の一実施例を示しており、図中、符号1は金型であり、固定下型2と可動上型3とからなる。湯口4を有する下型2は、対応する箇所に円形の開口部6を有する主定盤7に固定されており、かつそれらの間はO−リング等のシール部材(図示せず)によりシールされている。主定盤7には複数本のタイバー9が平行に立設され、その上端部には固定盤10が固定されている。タイバー9の本数は、本実施例では4本であるが、勿論これに限られず、3本又は2本の場合もあり、また4本より多い場合もある。このタイバー9に装着された可動盤11は、固定盤10上に装着された型締用シリンダ12により昇降されるようになっている。可動盤11の下部には、固定部材13及び連結部材14(固定部材13と一体のものでもよい)を介して、固定下型2とのパーティング面に形成されたキャビティ5を有する可動上型3が固定されており、この可動上型3は可動盤11の昇降に伴って昇降する。なお、可動盤11及び固定部材13の所定位置には金型排気孔15が形成されており、また可動盤11、固定部材13、連結部材14、可動上型3及び固定下型2の各々の間はそれぞれシール部材(図示せず)によりシールされる。
また、金型1には、キャビティ5内に突出できるようにエジェクタピン16が複数本(図示の例では一対であるが、キャビティの個数に応じて3本以上とすることもできる)挿入されており、これらエジェクタピン16の連結ロッド17は可動盤11及び固定部材13に挿通され、上方への付勢手段及びストッパ手段(図示せず)により各エジェクタピン16の下端面が金型キャビティ5の上面と一致するように構成されている。なお、射出成形終了後に可動盤11が上死点まで上昇すると、連結ロッド17の上端面は、それと整合するように固定盤10に装着されたエジェクタシリンダ18のシリンダロッド19の下端面と当接し、エジェクタシリンダ18を作動させることにより、シリンダロッド19が連結ロッド17を押し下げ、エジェクタピン16がキャビティ5内に突出するようになっている。
さらに可動盤11の下面には、可動上型3を囲繞するように垂下する筒状の真空ハウジング20がシール部材(図示せず)を介して固定されており、一方、主定盤7の上面には、対応する位置にシール用枠体21が同様にシール部材を介して固定されており、可動盤11が降下して可動上型3の固定下型2への型締めが行なわれるときに、真空ハウジング20の外面がシール用枠体21の内面にシール部材(図示せず)を介して摺接し、密閉された射出成形部空間Xを形成できるように構成されている。
また、主定盤7上の所定位置には、所定の高さで射出成形部に接近・後退可能なアーム部23を備えた成形品排出シリンダ22が取り付けられている(図示の都合上、図9にのみ示す)。
一方、主定盤7の下部には加熱溶解部空間Yを密閉形成するための真空チャンバ24が配設され、フレーム(図示せず)により支持されている。前記射出成形部空間Xと真空チャンバ24内の加熱溶解部空間Yとの間の遮断及び連通は、シャッタシリンダ25(図示の都合上、図9にのみ示す)により主定盤7下面に摺接して前進・後退するように作動される遮蔽シャッタ26による開口部6の閉鎖及び開口により行なわれる。なお、遮蔽シャッタは旋回式とすることもできる。
真空ポンプ(拡散ポンプとロータリポンプから構成)の真空排気系統の一つのラインL1(金型排気ライン)は可動盤11及び固定部材13に形成された金型排気孔15に接続され、射出成形部空間X内が所定の真空度になるまで排気するように構成され、他のラインL2は真空チャンバ24に接続され、加熱溶解部空間Y内が所定の真空度になるまで排気するように構成されている。また、金型排気ラインL1には、射出成形部空間Xの真空状態を解除するための金型空気弁及び真空リザーブタンク(図示せず)も接続され、可動上型3を固定下型2に型締めした後に瞬時に射出成形部空間Xを真空状態にできるようになっている。
また、真空チャンバ24には不活性ガス容器も接続でき、用いる原料の種類によってはAr等の不活性ガス雰囲気下で加熱溶解ができるようにすることもできる。
真空チャンバ24内には、固定下型2の湯口4及び主定盤7の開口部6と整合する位置真下に円筒状のスリーブ27及びその周囲を囲繞するように取り付けられた2分割形式の冷却用ジャケット28が配設されており、スリーブ27及び冷却用ジャケット28の下端部は保持部材30を介して昇降板31に固着されており、該昇降板31はスリーブ移動シリンダ32により作動され、ガイドバー36により案内されてスリーブ27及び冷却用ジャケット28が全体的に昇降するように構成されている。従って、スリーブ27及び冷却用ジャケット28は、スリーブ移動シリンダ32を作動させて昇降板31を昇降させることにより、金型1の湯口4に向って上昇し、また当初位置まで降下する。
一方、スリーブ27及び冷却用ジャケット28の内部には摺動自在に配設されたプランジャ33を備え、該プランジャ33は昇降板34を介して装着された射出シリンダ35により作動され、ガイドバー36により案内されてスリーブ27及び冷却用ジャケット28内を上下に摺動するように構成されている。
また、スリーブ27の上部周囲には、加熱手段として高周波誘導加熱用コイル37が配設されている。加熱手段としては、高周波誘導加熱に限られるものではなく、抵抗加熱等他の公知の加熱方法を採用できることは勿論である。
前記プランジャ33は、図2に示すように、キャップ状のヘッド部38と、該ヘッド部38に螺合された中空状のボディ部39と、該ボディ部39下端部に固着された中空パイプ部40と、該中空パイプ部40を取り付ける上部基部41と、該上部基部41に固定される下部基部42と、上記ヘッド部38、中空状のボディ部39及び中空パイプ部40の内部空間内に軸線方向に延在するように上部基部41に下端部が取り付けられた冷媒供給管43とからなる。冷媒供給管43は、プランジャのヘッド部近傍の先端部及び管壁周囲に空間部を残すように配設されており、かつ、上記空間部は上部基部41に形成された流路44と連通し、冷媒供給管43の下端部は下部基部42に形成された流路45と連通するように構成されている。従って、上記下部基部42に形成された流路45から冷媒供給管を通して供給された水、オイル等の冷媒流体は、冷媒供給管43の先端部から上記プランジャの内部空間内を周壁を伝って通流し、上部基部41に形成された流路44から排出される。また、上記ヘッド部38の上部外周面には、表面がこの外周面と同一面となるように2本(任意の数でよい)のピストンリング46が取り付けられている。このような構造とすることにより、上部での加熱による影響が少ない状態で冷媒用流体が供給され、プランジャ上部を効率的に冷却することができる。例えば、プランジャ上端面に載置された金属塊が約1200℃に加熱溶融されると、上記ヘッド部38の上端部では約800〜900℃、冷媒供給管43の先端部近傍では約530〜600℃程度となる。なお、高温に曝されるヘッド部38の材質としては、セラミックスが好ましい。
一方、前記したように、スリーブ27の周囲には、図3乃至図5に示すように、それを囲繞するように2分割形式の冷却用ジャケット28が取り付けられている。各ジャケット部分28a、28bの側壁にはそれぞれ独立して蛇腹状に冷媒流路29a、29bが形成され、これらの冷媒流路29a、29bにはそれぞれ冷媒管29が取り付けられている(図6も参照)。
なお、上記のようにプランジャ上部を冷却し、加熱溶融された金属の溶湯がプランジャとスリーブとの隙間に僅かに流れ込んだ状態で急激に冷却・凝固させることにより、それ以上の溶湯の流れ込みを防止できると共に、溶湯への過剰な冷却は防止され、その結果、それほど影響を及ぼすことなく金属塊の加熱溶融を行なうことができると共に、プランジャとスリーブとの隙間に流れ込んで凝固した部分は僅かであるため、摺動抵抗の上昇は僅かであり、プランジャのスリーブ内での摺動動作に支障は無い。さらに、プランジャ及びスリーブとして異なる材質のものを用い、熱膨張率が異なるように構成することによって、隙間の形成を防止し、プランジャとスリーブとの隙間に流れ込む溶湯部分をより少なくするのに有効である。また、異種材質とすることによって、熱の逃げが少なくなり、プランジャの温度上昇抑制にも効果がある。
さらに真空チャンバ24内には、上記スリーブ27の側方に、本発明の原料塊供給装置50が付設されている。この原料塊供給装置50は、図6乃至図8に示されるように、ターンテーブル51と、その上に上記スリーブ27の高さ位置と整合するような上端位置関係となるように設置された複数本(図示の例では4本であるが、2本もしくは3本又は5本以上でもよい)の収納装置としての竪型筒状の原料収納筒体52と、該原料収納筒体52内に配された原料塊Aを上方に移送する手段として機能する昇降ピン54と、原料収納筒体52上方に移送された原料塊Aをスリーブ上方に移送する手段としてのアーム53とからなる。なお、ターンテーブル51とその上に設置された原料収納筒体52はカセット収納装置として構成されており、各原料収納筒体52内に配された原料塊が全て使用された後、全体的に新たなカセット収納装置と取り替えられる。
ターンテーブル51の原料収納筒体52設置位置には孔部56が形成されており、この孔部56に挿入されている昇降ピン54がシリンダ55の作動により原料収納筒体52内に収容されている原料塊Aを順次段階的に上方に移送する。原料供給に際しては、図7及び図8に示されるように、アーム53が原料収納筒体52から突出している原料塊Aを把持し、シリンダ57の作動により前進してスリーブ27の上方からスリーブ27内に原料塊Aを投入する。アーム53が元の位置に戻った後、シリンダ55が再び作動して原料収納筒体52内に収容されている原料塊Aを一段階上方に移送する。このようにして一つの原料収納筒体52内に収容されている原料塊Aが全て使用されたことを負荷センサにより検出した後、シリンダ55が作動して孔部56から抜き出るように昇降ピン54を下降させる。その後、ステッピングモータ(図示せず)の回転により、次の原料収納筒体52の孔部56が昇降ピン54上に位置するようにターンテーブル51を所定角度だけ回転させる。このようにして、順次、原料収納筒体52内に収容されている原料塊Aがスリーブ27内に供給される。
次に、前記装置を用いた射出成形工程について説明する。
まず、スリーブ27内壁とプランジャ33により形成される原料収容部に原料塊Aが装填された状態で、高周波誘導加熱用コイル37に電流が流され、原料塊Aが加熱溶解される。このとき、可動上型3は固定下型2に型締めされ、真空ハウジング20内の射出成形部空間Xは真空引きされ、射出成形できる態勢になっている。
スリーブ27内の溶湯が所定温度に達した後(温度測定は、プランジャ33内に熱電対を配設したり、固定下型に放射温度計を設置するなど、適当な方法を採用できる。)高周波誘導加熱用コイル37が消磁され、シャッタシリンダ25が作動して遮蔽シャッタ26が開き、射出成形部空間Xと加熱溶解部空間Yは連通する。この段階で直ちにスリーブ移動シリンダ32及び射出シリンダ35が同期的に作動し、スリーブ27及びプランジャ33が上昇し、スリーブ27の上端が金型1の湯口4周囲に密着すると共に、なお所定距離だけ上昇するプランジャ33で加圧された溶湯が金型キャビティ5内に射出充填され、金型1により熱を奪われて急冷凝固して成形される。このとき、金型1は、溶湯の流れの終末側となるエジェクタ部より可動盤11の金型排気孔15を通して排気されているため、溶湯の流れは排気流れに乗って金型キャビティ5内に充填されるので、気泡の巻き込みが起こり難い。
射出成形終了後、図9に示すように、スリーブ27とプランジャ33が元の位置まで後退し、遮蔽シャッタ26が閉じられた後、型締めシリンダ12により可動盤11が上昇され、金型1が開かれる。可動盤11が上死点に達すると、エジェクタピン16の連結ロッド17上端面は、エジェクタシリンダ18のシリンダロッド19下端面と当接した状態となる。この段階で、凝固した成形品Bは可動上型3と共に固定下型2から離脱しているので、エジェクタシリンダ18が作動してエジェクタピン16を下方に突き出し、成形品Bを可動上型3から離脱させて固定下型2上に落下させる。次いで、成形品排出シリンダ22が作動し、アーム部23が前進して成形品Bを把持した後に後退し、成形品Bを装置外に取り出す。
成形品排出後、再度型締シリンダ12が作動して金型1を閉止し、次の射出サイクルに入る。
以上、本発明の装置の好適な実施例について説明したが、本発明は前記した実施例に限られるものではなく、種々の設計変更が可能である。
また、本発明の装置は、酸化や熱劣化し易い活性金属、例えばAl、Mg、Fe、Ti、Zr、Hf、Y、La、Ce、Nd、Sm及びMm(ミッシュメタル)等の少なくとも1種の活性金属元素を含み、合金内の活性金属元素の和が53原子%以上の合金の射出成形に好適に用いることができるが、これに限定されるものではなく、高融点の種々の金属の射出成形に利用できる。
しかしながら、非晶質合金、特にZr−TM−Al系及びHf−TM−Al系非晶質合金は、比較的低い硬度、高い引張強度及び高い曲げ強度、比較的低いヤング率、高弾性限界、高耐衝撃性、高耐磨耗性、表面の平滑性、高精度の鋳造性を併せ持った特徴を有するため(前掲特許文献3参照)、光コネクタのフェルールやキャピラリ、スリーブ、V溝基板等、歯車やマイクロマシン等の精密部品など、種々の分野の成形品の材料として適している。また、非晶質合金は、高精度の鋳造性及び加工性を有し、かつ金型のキャビティ形状を忠実に再現できる優れた転写性を有するため、金型を適切に作製することにより、金型鋳造法によって所定の形状、寸法精度、及び表面品質を満足する成形品を単一のプロセスで量産性良く製造できる。
本発明の原料塊供給装置を用いた真空射出鋳造装置の一実施例の概略部分断面正面図である。 真空射出鋳造装置に用いるプランジャの一実施例の概略断面図である。 真空射出鋳造装置に用いるスリーブ及び冷却用ジャケットの一実施例の概略部分断面側面図である。 図3に示すスリーブ及び冷却用ジャケットの平面図である。 図3に示すスリーブ及び冷却用ジャケットのV−V線断面図である。 本発明の真空射出鋳造装置に用いる原料塊供給機構を示す部分斜視図である。 図6に示す原料塊供給機構を示す部分断面側面図である。 図6に示す原料塊供給機構を示す部分平面図である。 本発明の原料塊供給装置を用いた真空射出鋳造装置の一実施例の概略部分断面正面図であり、成形品排出工程を示している。
符号の説明
1 金型
2 固定下型
3 可動上型
4 湯口
5 キャビティ
11 可動盤
12 型締用シリンダ
15 金型排気孔
16 エジェクタピン
18 エジェクタシリンダ
20 真空ハウジング
24 真空チャンバ
27 スリーブ
29a,29b 冷媒流路
33,33a プランジャ
37 高周波誘導加熱用コイル
38 ヘッド部
38a 上部ヘッド部
38b 下部ヘッド部
43 冷媒供給管
50 原料塊供給装置
51 ターンテーブル
52 原料収納筒体
53 アーム
54 昇降ピン

Claims (4)

  1. 金型(1)と、該金型の下方にその湯口(4)に向って前後進自在に配されたスリーブ(27)と、該スリーブ内に摺動自在に配設されたプランジャ(33)と、上記スリーブ内壁とプランジャにより形成される原料収容部に供給された原料塊(A)を加熱溶解する加熱手段(37)とを備えた射出鋳造装置に用いる原料塊供給装置(50)であって、上記原料収容部に原料塊を上方から供給するための手段(53,57)を備えてなることを特徴とする原料塊供給装置。
  2. 前記原料塊供給装置(50)が、複数の原料塊(A)が配された収納装置(52)と、該収納装置内に配された原料塊を上方に移送する手段(54,55)と、収納装置上方に移送された原料塊をスリーブ上方に移送する手段(53,57)とからなることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記原料塊供給装置(50)が、複数の原料塊(A)を収容するための少なくとも1つの竪型筒状の原料収納筒体(52)と、該原料収納筒体の下部に昇降自在に配され、原料収納筒体内に収容された原料塊(A)を順次上方に移送するための昇降ピン(54)と、原料収納筒体上方に移送された原料塊を把持し、スリーブ上方に移送するアーム(53)とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記原料収納筒体(52)を複数個備え、これらがターンテーブル(51)に配設されて1つのカセットを構成していることを特徴とする請求項3に記載の装置。
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