JP2005191863A - 弾性表面波チップおよび弾性表面波デバイス - Google Patents

弾性表面波チップおよび弾性表面波デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】 小型化および薄型化に適した弾性表面波チップおよび弾性表面波デバイスを提供する。
【解決手段】 弾性表面波チップ10は、すだれ状電極14を形成する金属と比較して、自然酸化膜が形成されにくい金属からなる導通パターン24を圧電基板12の一方の面20に備えるとともに、前記導通パターン24上の一部と電気的に接続したすだれ状電極14を備え、前記導通パターン24上の一部と電気的に接続するとともに、前記圧電基板12の側面を介して他方の面22に延設し、自然酸化膜が形成されにくい金属からなる導通部26を備えた構成である。弾性表面波デバイス42は、パッケージベース30の底面に設けられたマウント電極36上に、導電性接合材38を介して前記弾性表面波チップ10の前記他方の面22における導通部26を電気的および機械的に接続し、前記パッケージベース30の上面にリッド40を接合した構成である。
【選択図】 図1

Description

本発明は弾性表面波チップおよび弾性表面波デバイスに係り、特に小型化および薄型化に適した弾性表面波チップおよび弾性表面波デバイスに関する。
弾性表面波(Surface Acoustic Wave:以下、SAWという)チップは、圧電効果を有する材料からなる圧電基板上に一対のすだれ状電極(Interdigital Transducer:以下、IDTという)を形成し、引出し電極を介して前記IDTとワイヤボンディングが施されるパッドが接続したものが主な構成である。前記IDTと前記パッドは圧電基板の同一面上に形成され、これらIDT等の電極材料としてアルミニウムやアルミニウム合金が用いられている。そしてIDTが形成された面が弾性表面波の伝搬する能動面となる。
このようなSAWチップをパッケージベースに実装するとともに、パッケージベースの上面をリッドで封止して、SAW共振子、SAW発振器またはSAWフィルタ等のSAWデバイスを構成している。SAWチップとパッケージベース側との導通は、ワイヤボンディングによる場合またはフリップチップボンディングによる場合がある。
図4に従来技術に係る圧電デバイスの断面図を示す。図4(a)はワイヤボンディングによりSAWチップとパッケージベース側を導通したSAWデバイスを示し、同図(b)はフリップチップボンディングにより導通したSAWデバイスを示す。
ワイヤボンディングにより導通する場合、SAWチップ100は、前記能動面101を上側に向けるとともに、SAWチップ100の裏面に接着剤102を塗布して、パッケージベース103上に実装され、前記パッドとパッケージベース103上に形成されたセカンド電極104とを、ワイヤ106を介して電気的に接続し、SAWチップ100とパッケージベース103側を電気的に接続した構成である。
またフリップチップボンディングにより導通する場合、SAWチップ100は、前記能動面101をパッケージベース103の底面側へ向けて、前記パッドとパッケージベース103上に形成されたマウント電極108とを、バンプ107を介して実装し、SAWチップ100とパッケージベース103側を電気的および機械的に接続した構成である。
また圧電基板の一方の面にIDTを構成する電極指が形成され、前記電極指の一端同士を短絡させるターミナルが、圧電基板の他方の面、または前記一方の面と側面と他方の面に形成されたSAWチップもある。このSAWチップでは、ターミナルがパッドの役割を果たし、電極指とターミナルが同一金属により形成されている(特許文献1を参照)。
特許第3439951号公報
近年、SAWデバイスが搭載される電子機器が小型化されているのに伴い、SAWデバイスも小型化および薄型化されている。ところが、ワイヤボンディングによりSAWチップとパッケージベース側を電気的に接続する場合、ワイヤのループ高さの分だけSAWデバイスが高くなる問題点がある。
またフリップチップボンディングによりSAWチップとパッケージベース側とを電気的および機械的に接続する場合、SAWチップをフェイスダウン実装しなければならず、能動面がパッケージベースの底面側に向いてしまい、周波数調整が困難になる問題点がある。
またパッドをアルミニウムやアルミニウム合金で形成すると、アルミニウムまたはアルミニウム合金の表面に自然酸化膜が形成されるため、導通抵抗が大きくなる問題点がある。そしてバンプや導電性接着剤等の導電性接合材をパッドに接続している場合は、パッドと導電性接合材との導通がとれにくくなる、またはとれなくなる問題点がある。
またIDTをアルミニウムやアルミニウム合金でなく金により形成すると、SAWチップの周波数温度特性が±数千ppm程度に極めて悪くなる問題点がある。なおSAW共振子やSAW発振器として利用する場合は一定周波数で高精度に共振することが要求される。すなわち、SAW共振子やSAW発振器に要求される周波数精度は、周波数温度特性等の様々な要因を合わせて±100〜±数十ppm以下の精度が要求される。
またフォトリソグラフィ技術を利用してIDTを形成しないと、高精度化および高周波化が困難となる問題点がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、SAWチップに設けられたすだれ状電極とパッケージベース側との導通を図るとともに、SAWデバイスを小型化および薄型化する弾性表面波チップおよび弾性表面波デバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る弾性表面波チップは、すだれ状電極と、前記すだれ状電極に接続した引出し電極とを圧電基板の一方の面に備え、前記引出し電極に電気的に接続するとともに、前記圧電基板の側面を介して他方の面に延設して、前記すだれ状電極を形成する金属に比べて自然酸化膜が形成されにくい金属により形成した導通部を備えた、ことを特徴としている。これにより圧電基板の他方の面における導通部と、圧電基板の一方の面に形成されたすだれ状電極(IDT)を導通できるので、前記他方の面において、パッケージベースに設けられたマウント電極と電気的および機械的に接続することができる。またIDTと導通部を異なる金属で形成することができる。
また前記引出し電極と前記導通部とが電気的に接続する箇所の下側に、前記すだれ状電極を形成する金属に比べて自然酸化膜が形成されにくい金属で形成した導通パターンを備え、前記導通パターンを介して前記引出し電極と前記導通部とを電気的に接続したことを特徴としている。これにより引出し電極の表面に自然酸化膜が形成され、引出し電極と導通部の導通が困難になったとしても、導通パターンを介して引出し電極と導通部を導通することができる。
また前記導通部は、圧電基板と自然酸化膜が形成されにくい金属との間に、前記圧電基板と前記金属との密着性を向上する金属を備えたことを特徴としている。さらに前記導通パターンは、圧電基板と自然酸化膜が形成されにくい金属との間に、前記圧電基板と前記金属と密着性を向上する金属を備えたことを特徴としている。これにより圧電基板から導通部や導通パターンが剥離することがないので、圧電基板の一方の面に形成されたIDTと、圧電基板の他方の面における導通部を導通することができる。
また前記自然酸化膜が形成されにくい金属は金または銀であることを特徴としている。これにより導通部や導通パターンの導通を確保することができる。
また前記密着性を向上する金属はクロムまたはニッケルであることを特徴としている。これにより自然酸化膜が形成されにくい金属が圧電基板から剥離することがない。
また本発明に係る弾性表面波デバイスは、すだれ状電極を形成する金属に比べて自然酸化膜が形成されにくい金属からなる導通パターンを圧電基板の一方の面に設けるとともに、前記導通パターン上の一部と電気的に接続したすだれ状電極を設け、前記導通パターン上の一部と電気的に接続するとともに、前記圧電基板の側面を介して他方の面に延設し、すだれ状電極を形成する金属に比べて自然酸化膜が形成されにくい金属からなる導通部を設けた弾性表面波チップと、底面にマウント電極を備えたパッケージベースと、前記パッケージベースの上面に接合されるリッドと、を有し、導電性接合材を介して前記マウント電極と、前記圧電基板の他方の面に設けられた前記導通部とを電気的および機械的に接続した、ことを特徴としている。
これにより導電性接合材を介してパッケージベース側とIDTを電気的に接続できるので、ワイヤボンディングを施してパッケージ側とIDTを導通するSAWデバイスに比べて、ワイヤのループ高さ分だけ薄型化することができる。またワイヤボンディングが施されるセカンド電極を必要とするSAWデバイスに比べて、セカンド電極分を小型化することができる。さらにIDTが形成され、弾性表面波が伝搬される面を上側、すなわちパッケージベースの底面側と反対に向けることができる。このため前記弾性表面波が伝搬される面をエッチングプラズマに曝して、SAWチップの周波数調整を行うことができる。
以下に、本発明に係る弾性表面波チップおよび弾性表面波デバイスの好ましい実施の形態について説明する。図1に弾性表面波デバイスの断面図を示す。また図2に弾性表面波チップの平面図を示す。本実施の形態に係る弾性表面波(SAW)チップ10は、圧電効果を有する材料からなる圧電基板12の一方の面20に一対のすだれ状電極14(IDT14)と反射器16が設けられ、IDT14および反射器16が設けられた面が弾性表面波を伝搬する能動面となる構成である。前記IDT14は複数の電極指を交互に噛み合わせて配置され、この噛み合わせ方向のIDT14の両側に反射器16が形成されている。また各IDT14には引出し電極18が接続され、この引出し電極18は圧電基板12の側辺近傍へ引出されている。そしてIDT14および引出し電極18を形成する金属は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等から形成されている。
引出し電極18の先端は圧電基板12の一方の面20に設けられた導通パターン24上の一部と接続している。前記導通パターン24は、IDT14を形成する金属に比べて自然酸化膜が形成されにくい金属膜と、前記金属膜と圧電基板12との密着性を向上する金属からなる下地膜から構成され、例えば金属膜として金や銀等が用いられ、下地膜としてクロムやニッケル等が用いられる。なお組み合わせとしてはクロム上に金を積層するもの、クロム上に銀を積層するもの、またはニッケル上に銀を積層するものがあるが、これらに限定されるものではない。
また導通パターン24上における引出し電極18が重なっていない部分には、導通部26が設けられている。この導通部26は、IDT14が設けられた一方の面20および側面を介して圧電基板12の他方の面22に延設されている。なお図2に示すように、導通部26を圧電基板12の一方の短辺側にのみ設けておくと、SAWチップ10をパッケージベース30へ片持ち実装することができる。この導通部26は、IDT14を形成する金属に比べて自然酸化膜が形成されにくい金属膜と、前記金属膜と圧電基板12との密着性を向上する金属からなる下地膜から構成され、前記導通パターン24と同様の構成である。そして引出し電極18と導通パターン24、導通パターン24と導通部26、および引出し電極18と導通部26のそれぞれが電気的に接続している。なお時間が経過すると、アルミニウムやアルミニウム合金等から形成された引出し電極18の表面が自然酸化されて導通抵抗が高くなり、引出し電極18と導通部26が直接に導通をとれなくなる場合があるが、導通パターン24を介して引出し電極18と導通部26の導通がとれることとなる。
このようなSAWチップ10を実装するパッケージベース30はセラミックや金属からなり、底板32と該底板32の側辺を立ち上げ形成した側部34とからなる升形の形状をなしている。なおパッケージベース30を金属で形成するときは、パッケージベース30の裏面、すなわち底板32の下面に絶縁物を設ける必要がある。このパッケージベース30の底面、すなわち底板32の上面には、SAWチップ10の前記他方の面22に設けられた導通部26に対応してマウント電極36が設けられ、このマウント電極36はパッケージベース30の裏面に設けられた外部電極(不図示)と導通している。
前記マウント電極36上に、導電性接着剤やバンプ等の導電性接合材38を用いてSAWチップ10が電気的および機械的に接続している。このときマウント電極36とSAWチップ10の他方の面22に形成された導通部26とが接続され、SAWチップ10の能動面は上向きになる。なおSAWチップ10を片持ち実装すると、SAWチップ10の能動面に生じる応力の影響を緩和することができる。
そしてSAWチップ10が実装されたパッケージベース30の上面には、リッド40が接合されて気密封止されている。このように、SAWチップ10をパッケージベース30に実装し、このパッケージベース30の上面をリッド40で封止してSAW共振子やSAWフィルタが構成される。またSAWチップ10とともに発振回路を実装するとSAW発振器が構成される。このようにして、SAWデバイス42が形成される。
次に、上述したSAWデバイス42の製造方法について説明する。図3にSAWデバイス42の製造工程の説明図を示す。まず圧電ウエハ44の一方の面上に、IDT14を形成する金属に比べて自然酸化膜が形成されにくい金属と、前記金属と圧電ウエハ44の密着性を向上する下地金属が、スパッタまたは蒸着等の成膜法により成膜される。なお前記下地金属として、例えばクロム等が成膜され、前記金属として例えば金等が成膜される。そして各SAWチップ10が形成される位置における、導通パターン24を形成する部分に対応してマスクが設けられる。このマスクはフォトリソグラフィ技術を用いて形成されるレジストパターンであればよい。この後エッチングプロセスにより、マスクが設けられていない部分の前記金属および前記下地金属がエッチングされ、導通パターン24のみが残る。そして導通パターン24上のレジストパターンが剥離され、圧電ウエハ44上に導通パターン24が形成される(図3(a)参照)。
また導通パターン24は、次のように形成することもできる。すなわち、圧電ウエハ44の一方の面における各SAWチップ10が形成される位置に対応して、導通パターン24を形成するためのマスクが設けられる。このマスクは、メタルマスクまたはフォトリソグラフィ技術を用いて形成されるレジストパターンであればよい。このマスクにより、圧電ウエハ44上に導通パターン24が形成される部分だけ露出され、IDT14を形成する金属に比べて自然酸化膜が形成されにくい金属と、前記金属と圧電ウエハ44の密着性を向上する下地金属が、スパッタまたは蒸着等の成膜法により成膜される。そして前記マスクを剥離することにより、圧電ウエハ44上に導通パターン24が形成される。
次に、圧電ウエハ44の一方の面に上に、IDT14、引出し電極18および反射器16を形成する金属が成膜される。前記金属はスパッタまたは蒸着等の成膜法により、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金が成膜される。そしてIDT14、引出し電極18および反射器16が形成される部分上に、フォトリソグラフィ技術を用いてレジストパターンが形成される。この後エッチングプロセスにより、マスクが設けられていない部分の前記金属がエッチングされ、圧電ウエハ44上に、IDT14、引出し電極18、反射器16および導通パターン24が残る。このとき、IDT14と接続する側と反対の引出し電極18の先端は、導通パターン24上の一部と重なり合って形成されている。そして前記金属上に残るレジストパターンを剥離して、圧電ウエハ44上にIDT14、引出し電極18、反射器16および導通パターン24が形成される(図3(b)参照)。
この後、圧電ウエハ44をダイシングして、各SAWチップ10の外形に対応して切断される。圧電ウエハ44が切断された後の各圧電基板12は、導通部26を形成するための治具にそれぞれ納置される。この治具は、圧電基板12の一方の面20、側面および他方の面22において、導通部26が形成される部分だけ露出したものである。なお圧電基板12の一方の面20と、圧電ウエハ44の前記一方の面は同一面である。そしてIDT14を形成する金属に比べて自然酸化膜が形成されにくい金属と、前記金属と圧電基板12の密着性を向上する下地金属が、圧電基板12の一方の面20、側面および他方の面22に、スパッタまたは蒸着等の成膜法により成膜される。このとき、前記下地金属として例えばクロム等が成膜され、前記金属として例えば金等が成膜される。この導通部26の形成時において、圧電基板12の一方の面20に形成される導通部26の先端は導通パターン24上の一部、すなわち導通パターン24と引出し電極18が重なっていない部分において重なりあって形成される(図3(c)参照)。このようにしてSAWチップ10が形成される。
そしてSAWチップ10の能動面を上側に向けつつ、圧電基板12の前記他方の面22に形成された導通部26と、パッケージベース30に形成されたマウント電極36が、導電性接着剤またはバンプ等の導電性接合材38を介して電気的および機械的に接続される。この後SAWチップ10の周波数調整が行われる。この周波数調整は、SAWチップ10が実装されたパッケージベース30をプラズマ生成装置に納置して装置内を真空にした後に、装置内にエッチングガスを供給してエッチングプラズマを生成し、IDT14または圧電基板12をドライエッチングすることにより行われる。この周波数調整後に、パッケージベース30の上面にリッド40が接合されてSAWデバイス42が形成される。なお金属製リッドを用いるときはシーム溶接によりパッケージベース30上に接合し、ガラス製リッドを用いるときは低融点ガラスを介して接合すればよい(図3(d)参照)。
このように本実施の形態に係るSAWデバイス42は、IDT14とパッケージベース30側を、引出し電極18、導通パターン24、導通部26および導電性接合材38を介して導通できるので、従来技術に係るSAWデバイスのように、ワイヤボンディングを施してIDTとパッケージベース側を導通する必要がない。したがってワイヤボンディングのループ高さは0.1〜0.3mm程度なので、本実施の形態に係るSAWデバイス42は前記ループ高さ分だけ薄型化することができる。なお従来技術に係るSAWデバイスの高さは、最小域のもので0.98mmであるのに対し、本実施の形態に係るSAWデバイスの高さは0.65mmであるので、SAWデバイスを薄型化できることがわかる。またパッケージベース30においては、ワイヤボンディングを施すセカンド電極を必要としない。ここで従来技術に係るSAWデバイスでは、パッケージベースに設けられるセカンド電極の一辺の大きさが0.2〜0.4mm程度ある。したがってSAWデバイス42の大きさをセカンド電極の分、すなわち0.2〜0.4mmを小型化することができる。なお従来技術に係るSAWデバイスの大きさは、最小域のもので3.2×2.5mmであるので、この大きさよりも本実施の形態に係るSAWデバイスは0.2〜0.4mmを小型化することができる。
またSAWチップ10は前記能動面を上に向けてパッケージベース30に実装されているので、これをプラズマ生成装置に納置してプラズマを生成すると、前記能動面をプラズマに曝すことができる。このためプラズマ生成装置にエッチングガスを供給してエッチングプラズマを生成すると、前記能動面がエッチングプラズマに曝され、IDT14または圧電基板12をエッチングすることができる。このエッチングによりSAWチップ10の周波数調整を行うことができる。
またSAW導通部26には、IDT14に比べて自然酸化膜の形成されにくい金属が用いられているので、この金属に自然酸化膜が形成されることに起因して導通抵抗が高くなることはない。このとき、自然酸化膜の形成されにくい金属として金を用いた場合、300MHzで共振するSAWチップ10のクリスタルインピーダンス(CI)値は15〜25Ωである。これに対し、導通部26を自然酸化膜が形成される金属で形成し、前記金属としてアルミニウムを用いた場合のCI値は80Ω以上である。そして実用域のCI値は最大で25Ωなので、導通部26を自然酸化膜の形成されにくい金属を用いて形成する必要がある。したがって、導通部26に、IDT14と比較して自然酸化膜の形成されにくい金属を用いると、導通部26と導電性接合材38の導通抵抗を低くすることができ、導通を確保することができる。
また引出し電極18と導通部26が接続する下側において、IDT14と比較して自然酸化膜の形成されにくい金属を用いた導通パターン24が設けられている。したがって、引出し電極18の表面に自然酸化膜が形成されて導通抵抗が高くなった場合や、引出し電極18と導通部26が接続していない場合であっても、導通パターン24を介して引出し電極18と導通部26を導通することができる。
またIDT14に用いられる金属と導通部26に用いられる金属は異なる金属材料なので、IDT14をアルミニウムやアルミニウム合金により形成できる。これによりSAWチップ10の周波数温度特性を悪化させることがなく、極めて一定の周波数で共振することができる。またフォトリソグラフィ技術を利用することにより、IDT14を高精度に形成できる。したがってSAWチップ10の高周波化に対応することができる。
なお本実施の形態では、SAWチップ10に反射器16を設けた構成としたが、反射器16を設けない構成としてもよい。
また本実施の形態に係るSAWチップ10の変形例として、次のような構成であってもよい。すなわち、圧電基板の一方の面、側面および他方の面に導通部を設ける。そして前記圧電基板の一方の面にIDT、引出し電極および反射器を設ける。このとき、前記引出し電極は、前記IDTと接続する側と反対の先端を前記導通部に重ねて設ける。この変形例は、上述した実施形態の導通部と導通パターンを一体として構成したものである。
本実施の形態に係る弾性表面波デバイスの断面図である。 本実施の形態に係る弾性表面波チップの平面図である。 本実施の形態に係る弾性表面波デバイスの製造工程の説明図である。 従来技術に係る弾性表面波デバイスの断面図である。
符号の説明
10………弾性表面波(SAW)チップ、12………圧電基板、14………すだれ状電極(IDT)、16………反射器、18………引出し電極、24………導通パターン、26………導通部、30………パッケージベース、36………マウント電極、38………導電性接合材、40………リッド、42………弾性表面波(SAW)デバイス。

Claims (7)

  1. すだれ状電極と、前記すだれ状電極に接続した引出し電極とを圧電基板の一方の面に備え、
    前記引出し電極に電気的に接続するとともに、前記圧電基板の側面を介して他方の面に延設して、前記すだれ状電極を形成する金属に比べて自然酸化膜が形成されにくい金属により形成した導通部を備えた、
    ことを特徴とする弾性表面波チップ。
  2. 前記引出し電極と前記導通部とが電気的に接続する箇所の下側に、前記すだれ状電極を形成する金属に比べて自然酸化膜が形成されにくい金属で形成した導通パターンを備え、前記導通パターンを介して前記引出し電極と前記導通部とを電気的に接続したことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波チップ。
  3. 前記導通部は、圧電基板と前記自然酸化膜が形成されにくい金属との間に、前記圧電基板と前記金属との密着性を向上する金属を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の弾性表面波チップ。
  4. 前記導通パターンは、圧電基板と前記自然酸化膜が形成されにくい金属の間に、前記圧電基板と前記金属と密着性を向上する金属を備えたことを特徴とする請求項2に記載の弾性表面波チップ。
  5. 前記自然酸化膜が形成されにくい金属は金または銀であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の弾性表面波チップ。
  6. 前記密着性を向上する金属はクロムまたはニッケルであることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の弾性表面波チップ。
  7. すだれ状電極を形成する金属に比べて自然酸化膜が形成されにくい金属からなる導通パターンを圧電基板の一方の面に設けるとともに、前記導通パターン上の一部と電気的に接続したすだれ状電極を設け、前記導通パターン上の一部と電気的に接続するとともに、前記圧電基板の側面を介して他方の面に延設し、すだれ状電極を形成する金属に比べて自然酸化膜が形成されにくい金属からなる導通部を設けた弾性表面波チップと、
    底面にマウント電極を備えたパッケージベースと、
    前記パッケージベースの上面に接合されるリッドと、を有し、
    導電性接合材を介して前記マウント電極と、前記圧電基板の他方の面に設けられた前記導通部とを電気的および機械的に接続した、
    ことを特徴とする弾性表面波デバイス。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012050154A (ja) * 2011-12-09 2012-03-08 Seiko Epson Corp Sawデバイス

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