JP2005187080A - 詰め替え用パウチ - Google Patents

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Abstract

【課題】 製袋及び内容物の充填が容易で、使用時に注出口部を開封するだけで保形性のよい開口部が自動的に形成され、粘度の高い内容物でも安全且つ容易に移し替えることができるという使用適性に優れた詰め替え用パウチを提供する。
【解決手段】 詰め替え用パウチ100 を、スタンディングパウチ形式で形成し、上部のコーナー部に狭い幅の注出口部6を設け、その側部に容器の口部に固定するための切り欠き部7a,7b を設けると共に、パウチ100 の少なくとも一方の壁面フィルム5に、注出口部6からパウチの幅方向の中心線を超えるまでの上部では斜め下方に向かい、その先の中間部で曲線状に下方に曲がり、下部では垂直となる形状の膨らみ部Sを、注出口部ではその幅と高さが大きく、斜め下方に向かって徐々に幅と高さが小さくなり、中間部から下では幅と高さが一定となるように設けて構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体、粘体、粉体など流動性を有する内容物を密封包装し、使用時に内容物を他の容器に移し替えて使用する詰め替え用パウチに関し、更に詳しくは、開封時に内容物をボトルなど他の容器に安全且つ容易に移し替えられるよう、パウチの一部に狭い幅の注出口部を設けると共に、その開口性および保形性などを改善した詰め替え用パウチに関する。
従来、液状などの流動性を有する内容物を密封包装する詰め替え用パウチとしては、自立性があり立体容器としての特徴も一部備えているスタンディングパウチが主に採用され、且つ、開封時に内容物を外にこぼすことなく他の容器に安全に移し替えられるよう、開口部をパウチ上部全体ではなく、コーナー部など一部分を切り取って形成するとか、或いは、パウチ上部の一部に幅を狭くした注出口部を設ける方法、更には、プラスチック成形物などによる別体の注出口をパウチ上部の一部に熱接着して取り付ける方法などが採られていた。
しかしながら、プラスチック成形物による別体の注出口をパウチ上部の一部に取り付ける方法は、製造工程が増え、注出口自体にも費用がかかり、また、注出口を取り付けた空パウチは、厚さが増すため、保管や運搬の費用も割高となり、更に、内容物の充填に際して、例えば充填機のフィーダー部への空パウチのスタッキング数も大幅に減少し、オペレーターが頻繁に空パウチの供給を行う必要が生じるなど、全体としてコストアップと工程及び作業の煩雑さが増す問題があった。
また、パウチ上部の一部に幅を狭くした注出口部を設ける方法でも、内容物を他の容器に移し替える際の操作性、安全性は、ある程度は改善できるが、内容物の注出に際して、注出口の口が開きにくく、また、注出中に流れが安定せず、特に残量が少なくなった場合、パウチの注出口が閉じ易く、パウチを圧迫して押し出すと、内容物が勢いよく飛び出して外にこぼすことがあり、移し替えの容易性、安全性の点ではなお問題があった。
本発明は、このような問題点を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、成形物などによる別体の注出口を必要とせず、通常のパウチと同様な工程で生産性よく製造でき、内容物の充填も容易で、しかも使用時には、パウチの一部に設けられた注出口部の先端部を切り取るだけで、自然に注出口部の口が開き、且つ、その保形性もよく、口径の小さなボトルなどに対しても、安全且つ容易に最後まで移し替えることができるという、安価で使用適性に優れた詰め替え用パウチを生産性よく提供することにある。
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。
即ち、請求項1に記載した発明は、両側のヒートシール部により形成される狭い幅の注出口部を具え、内部に流動性を有する内容物が密封包装される詰め替え用パウチにおいて、前記注出口部近傍の少なくとも一方の壁面フィルムに、フラットな面の組み合わせであって、幅方向の断面形状が直線の組み合わせで形成される膨らみ部を有することを特徴とする詰め替え用パウチからなる。
尚、本発明において、フラットな面とは、高さ方向に曲線部のない面を意味するものとする。
前記構成において、パウチ本体の形状は、特に限定されず、例えば三方シール形式、四方シール形式などの平パウチでもよく、スタンディングパウチ形式のパウチでもよい。
このような構成を採ることにより、詰め替え用パウチは、その一部に両側のヒートシール部により形成される狭い幅の注出口部を具え、且つ、その注出口部近傍の少なくとも一方の壁面フィルムには、フラットな面の組み合わせで形成される膨らみ部が設けられているので、パウチに充填された内容物をボトルなど他の容器に移し替える際、注出口部の先端部を切り取って開封するだけで、膨らみ部により自動的に保形性のよい注出口が開口される。
この時、膨らみ部は、フラットな面の組み合わせで形成されており、面と面との境界には、それぞれ線状の折れ曲がり部が形成され、この折れ曲がり部がそれぞれリブ効果を奏するため、圧縮などの力に対して、抵抗性、復元性があり、保形性においても優れている。
従って、注出の途中で注出口が閉塞するようなことがなく、最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることができる。
請求項2に記載した発明は、上部のコーナー部に、両側のヒートシール部により形成される狭い幅の注出口部を具え、内部に流動性を有する内容物が密封包装されるスタンディングパウチ形式の詰め替え用パウチにおいて、該注出口部の少なくとも一方の側部に切り欠き部が設けられると共に、該パウチの少なくとも一方の壁面フィルムに、該注出口部からパウチの幅方向の中心線を超えるまでの上部では、斜め下方に向かい、そこから先の中間部で曲線状に下方に曲がり、下部では垂直に下がる形状の膨らみ部が、注出口部ではその幅と高さが大きく、斜め下方に向かって徐々に幅と高さが小さくなり、曲線状の中間部から下では幅と高さが一定となるように設けられていることを特徴とする詰め替え用パウチからなる。
このような構成を採ることにより、パウチはスタンディングパウチ形式であるため、自立性を備え、取り扱い易く、外観にも優れている。
そして、パウチ上部のコーナー部には、狭い幅の注出口部が設けられ、少なくともその一方の側部に切り欠き部が設けられているので、パウチに充填された内容物をボトルなど他の容器に移し替える際、注出口部の先端部を切り取って開封し、注出口部を例えばボトルの口部に差し込み、或いは、注出口部の側部の切り欠き部をボトルの口部にあてがいながら内容物を注出することができるので、注出中、注出口部がボトルの口部に安定して固定され、安全に内容物を移し替えることができる。
また、パウチの少なくとも一方の壁面フィルムには、その注出口部からパウチの中心線を超えるまでの上部では、斜め下方に向かい、そこから先の中間部で曲線状に下方に曲がり、下部では垂直に下がる形状の膨らみ部が、注出口部ではその幅と高さが大きく、斜め下方に向かって徐々に幅と高さが小さくなり、中間部から下では幅と高さが一定となる形状の膨らみ部が設けられている。
従って、注出口部の先端部を切り取って開封するだけで、膨らみ部により自動的に保形性のよい注出口が開口し、更に、開封後は、中間部の膨らみ部が内容物の力で外折れし、パウチの中心部近傍から注出口部にかけて、パウチ内部が外側に広げられた状態となるため、粘度の高い内容物でも注出口部へスムーズに流動させることができ、注出の途中で注出口が閉じることもなく、最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることができる。
また、膨らみ部の下部は、その幅と高さが比較的小さく且つ一定となる形状で垂直に設けられているので、そのリブ効果によりパウチの形態安定性と自立性が向上する。
このように、パウチの壁面フィルムに設けた膨らみ部は、その上部、即ち、注出口部の近辺では、主に注出口部の自然開口性とその保形性を向上させ、そこから中間部にかけては、内容物を注出口部にスムーズに流動させる誘導部の作用をもち、下部は、パウチの形態安定性および自立性を向上させる作用効果を有するものである。
尚、このような膨らみ部は、パウチの一方の壁面フィルムのみに設けてもよいが、例えば、両面の壁面フィルムに対称形などに設けることにより、その作用効果を一層向上させることができる。
そして、請求項3に記載した発明は、上部のコーナー部に斜め上方に向く注出口部を具え、内部に流動性を有する内容物が密封包装されるスタンディングパウチ形式の詰め替え用パウチにおいて、該注出口部の少なくとも一方の側部に切り欠き部が設けられると共に、該パウチの壁面フィルムに、該注出口部から該注出口部の反対側のパウチ底部コーナー部寄りの位置にかけて、該注出口部では幅が広く、斜め下方に向かって徐々に先細りとなり、下部では押し罫状となる曲線状の膨らみ部が、パウチ両面の壁面フィルムの同位置に重なるように設けられていることを特徴とする詰め替え用パウチからなる。
この構成は、前記請求項2に記載した発明の詰め替え用パウチの構成のうち、注出口部の向きを斜め上方に向くとし、また、パウチの壁面フィルムに設けた膨らみ部の形状を、注出口部から注出口部の反対側のパウチ底部コーナー部寄りの位置にかけて、該注出口部では幅が広く、斜め下方に向かって徐々に先細りとなり、下部では押し罫状となる曲線状の膨らみ部とし、更に、この膨らみ部を、パウチ両面の壁面フィルムの同位置に重なるように設ける構成に変更もしくは限定したものである。
このような構成を採ることにより、パウチはスタンディングパウチ形式であるため、自立性を備え、取り扱い易く、外観に優れており、また、パウチ上部のコーナー部には、斜め上方に向く注出口部が設けられ、且つ、その少なくとも一方の側部に切り欠き部が設けられているので、注出口部は斜め上方に突出する形状に形成される。従って、パウチに充填された内容物をボトルなど他の容器に移し替える際には、注出口部の先端部を切り取って開封し、注出口部を例えばボトルの口部に差し込み、或いは、注出口部の側部の切り欠き部をボトルの口部にあてがいながら内容物を注出することができるので、注出中、注出口部がボトルの口部に安定して固定されると共に、パウチの中心部から注出口部出口への内容物の流れが直線状となり一層スムーズに注出され、安全且つ容易に内容物を移し替えることができる。
また、パウチの壁面フィルムには、注出口部から、該注出口部の反対側のパウチ底部コーナー部寄りの位置にかけて、該注出口部では幅が広く、斜め下方に向かって徐々に先細りとなり、下部では押し罫状となる曲線状の膨らみ部が、パウチ両面の壁面フィルムの同位置に重なるように設けられている。
従って、注出口部の先端部を切り取って開封するだけで、両面の膨らみ部により、自動的に一層大きく開口した注出口部が保形性のよい状態で形成される。
そして、開封後は、中間部の膨らみ部が内容物の力で外折れしており、パウチの中心部近傍から注出口部にかけて、パウチ内部が外側に広げられた状態となっているため、粘度の高い内容物でも注出口部へスムーズに流動させることができ、注出の途中で注出口が閉じることもなく、最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることができる。
また、膨らみ部の下部は、略垂直な押し罫状となっているため、そのリブ効果によりパウチの形態安定性および自立性を向上させることができる。
請求項4に記載した発明は、前記膨らみ部が、フラットな面の組み合わせであって、幅方向の断面形状が直線の組み合わせとなるように形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の詰め替え用パウチからなる。
このような構成を採ることにより、前記請求項2または3に記載した発明の作用効果に加えて、膨らみ部を形成する面と面との境界には、線状の折れ曲がり部が形成され、この部分がリブ効果をもつため、圧縮に対する抵抗力、復元力が増し、膨らみ部を圧縮する方向の力が加えられた場合でも、膨らみ部が潰れにくく、また、仮に一旦潰されても力が取り除かれると復元しやすく、一層確実に膨らみ部の作用効果を得ることができる。
請求項5に記載した発明は、前記膨らみ部が、少なくとも注出口部において、高さの異なる段を有する形状に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の詰め替え用パウチからなる。
このような構成を採ることにより、前記請求項1乃至4のいずれかに記載した発明の作用効果に加えて、高さの異なる段の部分がリブ効果を奏するため、この部分の膨らみ部の圧縮に対する抵抗力、復元力が増し、注出口の自然開口性と共に、その保形性が一層向上する。また、注出口部の開封の際に、この部分の膨らみ部が一旦押し潰された場合でも、力が取り除かれると復元し、注出口部の自然開口性が維持される。
請求項6に記載した発明は、前記膨らみ部が、熱エンボス法により設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の詰め替え用パウチである。
膨らみ部は、熱エンボス法、真空成形法、圧空・真空成形法などにより設けることができるが、特に、熱エンボス法は、細かいパターンの再現性およびその生産性に優れている。
従って、上記のような構成を採ることにより、前記請求項1乃至5のいずれかに記載した発明の作用、効果に加えて、希望する形状の膨らみ部が一層再現性よく、且つ容易に得られるので、膨らみ部による前記作用、効果も確実に得ることができる。
請求項7に記載した発明は、前記注出口部に易開封性手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の詰め替え用パウチである。
上記易開封性手段は、通常のパウチでも多用されるノッチのほか、レーザー光照射などによるハーフカット線、或いは、パウチの積層フィルム中に一軸延伸フィルムを積層する方法(この場合、一軸延伸フィルムは、その延伸方向が注出口部の開封方向と一致するように用いる)などがあり、これらは単独で用いてもよく、また、例えば、ノッチと、一軸延伸フィルムの積層またはハーフカット線などのように適宜組み合わせて用いることもできる。
ハーフカット線を設ける場合、直線状のハーフカット線に限らず、ミシン目状など断続的なハーフカット線で設けることもできる。
また、このようなハーフカット線は、1本でもよいが、引き裂き方向がずれた場合を想定して、中心のハーフカット線の両側に各1本、または各2本など複数本のハーフカット線を平行に設けることもできる。
特に、本発明の詰め替え用パウチは、注出口部の開封位置に膨らみ部が設けられているため、引き裂きの方向性が不安定になり易く、上記のように易開封性手段を組み合わせて用いることが一層好ましい。
尚、前記ノッチは、通常、一字形やV字形のノッチが利用されているが、形状は特に限定されず、切り取り方向に鋭角部分を有する形状であれば何でも使用することができる。
このような構成を採ることにより、前記請求項1乃至6に記載した発明の作用、効果に加えて、注出口部を開封する際、鋏などの道具を必要とせず、手だけで、所望の位置で容易に注出口部の先端部を切り取って注出口を開口させることができる。
また、請求項8に記載した発明は、前記注出口部に易開封性手段と共に、摘み部が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の詰め替え用パウチである。
上記摘み部は、通常、注出口部の易開封性手段の上部で注出口部の側部に、ヒートシール部を延長する形式で設けられる。
このような構成を採ることにより、注出口部を開封する際、摘み部を指で摘んで注出口部の先端部を易開封性手段により切り取り、開封することができるので、開封の操作を一層容易に行えるようになる。
以上、詳しく説明したように、本発明によれば、成形物などによる別体の注出口を必要とせず、通常のパウチと略同様な工程で生産性よく製造でき、内容物の充填も容易で、しかもパウチをスタンディングパウチ形式とした場合は、内容物の充填シール後のパウチの自立性、形態安定性(外観)がよく、更に、使用時には、パウチ上部のコーナー部など一部に設けられた注出口部の先端を容易に切り取って開封することができ、それにより自動的に保形性に優れた注出口が開口され、粘度の高い内容物でも注出口部への流動および注出口からの注出を容易に行え、口径の小さなボトルなどに対しても、内容物を外に零すことなく安全且つ容易に最後まで移し替えることができるという安価で使用適性に優れた詰め替え用パウチを生産性よく提供できる効果を奏する。
以下に本発明の詰め替え用パウチの製造に用いるフィルム、およびパウチの製造方法など実施の形態について説明する。
本発明の詰め替え用パウチの製造に用いるフィルムは、主にプラスチックを主体とする積層フィルムが用いられるが、特に限定はされず、例えば、各種液体用パウチに用いられている公知の積層フィルムは、いずれも使用できる。
これらの中から、包装する内容物の種類や充填後の加熱処理の有無など使用条件に応じて適するものを自由に選択して使用することができる。
好ましく使用できる積層フィルムの構成の代表的な例として、以下のような構成が挙げられる。
(1) ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(2) ONフィルム/接着剤/一軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(3) ONフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(4) ONフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(5) ONフィルム(シリカ蒸着層)/接着剤/一軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(6) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/L・LDPE層)(シーラント層はL・LDPE層)
(7) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/LDPE層)/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(8) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(9) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(10)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(11)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(12)PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができる。
上記において、ONフィルムは2軸延伸ナイロンフィルム、L・LDPEは直鎖状低密度ポリエチレン、HDPEは高密度ポリエチレン、LDPEは低密度ポリエチレン、PPフィルムはポリプロピレンフィルム、PETフィルムは2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、EVOHフィルムはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、CPPフィルムは無延伸ポリプロピレンフィルムを指すものである。
また、アンカーコートは、押し出しコーティングで樹脂を積層する際、接着性を向上させるために基材フィルム側に予めコーティングするものでプライマーコートの一種である。
前記の積層フィルムの構成において、ONフィルム、PETフィルムは、基材フィルムとしてパウチに機械的強度や印刷適性を付与し、一軸延伸HDPEフィルム、一軸延伸PPフィルムは、その延伸方向をパウチの注出口部を開封する際の引き裂き方向と一致するように用いることにより、引き裂きの方向性を一層安定化させることができる。
そして、アルミニウム箔、シリカ蒸着層、EVOHフィルムなどは、ガスバリヤー性を付与するために積層するものである。
また、シーラント層としては、L・LDPEフィルムとCPPフィルムの2種類の例を挙げたが、L・LDPEフィルムは、ヒートシールの安定性や耐内容物性、例えば界面活性剤に対する耐ストレスクラッキング性などに優れ、CPPフィルムは、耐熱性、低臭性に優れており、これらの性能を必要とする内容物の包装用に適している。
シーラント層には上記のほか、充填される内容物に応じて、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリエステル系樹脂なども適宜選択して使用することができる。
特に、エチレン・αオレフィン共重合体でメタロセン系触媒などシングルサイト触媒を用いて重合したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定しているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優れており、スタンディングパウチのようなヒートシール部にフィルムの重なりの差による段差のあるパウチのシーラント層には、シール抜けによるピンホールの発生を防止できる点で適している。
更に、前記共重合体にオレフィン系エラストマーをブレンドしたものを用いることにより、シーラント層の熱流動性が改善され、前記段差によるピンホールの発生も一層効果的に防止することができる。
次に、以上のような積層フィルムを用いて製造する本発明の詰め替え用パウチの製造方法について説明する。
本発明の詰め替え用パウチは、基本的には本体部分の形状に応じて、即ち、本体部分がスタンディングパウチ形式の場合は、従来のスタンディングパウチ用の製袋機を利用して製造することができる。
只、通常の形状のパウチとは下記の点で異なっている。
(1) パウチの一部に狭い幅の注出口部を設けている点。
(2) 前記注出口部の側部に、必要に応じて、容器の口部に固定するための切り欠き部を設けている点。
(3) 更に必要に応じて、前記注出口部に易開封性手段や、摘み部を設けている点。
(4) パウチの壁面フィルムに、前記注出口部近傍、または、注出口部から斜め下方向のパウチ底部近くの位置にかけて、種々の形状の膨らみ部を設けている点である。
従って、上記(1) 〜(4) に記載した追加構成部分を設けるための加工装置、即ち、注出口部、切り欠き部などを設けるためのトリミング装置、ヒートシール装置などの追加もしくは部分変更、そして、パウチ壁面フィルムに膨らみ部を設けるための例えばエンボス装置などを、スタンディングパウチ用製袋機など、それぞれに対応する製袋機に組み込むことにより、容易に製造することができる。
尚、前記壁面フィルムに設けられる膨らみ部の膨らみ高さは、特に限定するものではないが、その注出口部においては、最高部で1〜7mm程度が好ましく、2〜5mm程度が更に好ましい。最高部の高さが1mm未満の場合は、自然開口性に対する効果が薄くなり、また、7mmを超える高さは、その必要性がなく、加工自体が難しくなると同時に、注出口部が嵩張るようになり、空袋の取り扱い性、充填シール機におけるスタッキング適性などが低下するため好ましくない。
膨らみ部の注出口部以外の部分の高さは、例えば注出口部から斜め下方に向かって幅が徐々に先細りとなる中間部で傾斜を付けて、1.8〜0.5mm程度まで低くすることができる。
以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に説明する。
但し、本発明はこれらの図面に限定されるものではない。また、図面に付した符号は、異なる図面においても同じ名称の部分には同じ符号を用いた。
図1は、本発明の詰め替え用パウチの第1の実施例の構成を示す正面図である。
図2の(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)は、それぞれ図1に示した詰め替え用パウチの壁面フィルムに設けた膨らみ部の幅方向の断面形状の一例を示す拡大断面図であり、(イ)は、一方(前面)の壁面フィルムのみに膨らみ部を設けた場合のA−A線における拡大断面図で、(ロ)は、その時のB−B線における拡大断面図である。また、(ハ)は、前後両面の壁面フィルムに、対称形に膨らみ部を設けた場合のA−A線における拡大断面図で、(ニ)は、その時のB−B線における拡大断面図である。
また、図3の(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)は、それぞれ図1に示した詰め替え用パウチの壁面フィルムに設けた膨らみ部の幅方向の断面形状の図2とは異なる一例を示す拡大断面図であり、(イ)は、一方(前面)の壁面フィルムのみに膨らみ部を設けた場合のA−A線における拡大断面図で、(ロ)は、その時のB−B線における拡大断面図である。また、(ハ)は、前後両面の壁面フィルムに、対称形に膨らみ部を設けた場合のA−A線における拡大断面図で、(ニ)は、その時のB−B線における拡大断面図である。
先ず、図1において、詰め替え用パウチ100は、その本体部分がスタンディングパウチ形式に製袋されており、底部1が常法に従ってフィルムを内側に折り返してなるガセット形式で形成され、内側に折り込まれたフィルムの両側下端近傍に、半円形状などの切り欠き部が設けられ、船底形の底部ヒートシール部2でヒートシールして形成されている。また、パウチ100の胴部は、前後2面の壁面フィルム5の両側端縁部を胴部ヒートシール部3でヒートシールして形成されている。
そして、パウチ100の上部のコーナー部には、狭い幅の注出口部6が、両側のヒートシール部により形成されると共に、その両側が切り欠き部7a 、7b で切り欠かれ、首状に突出した形状に形成されている。
また、注出口部6の先端部近傍には、切り欠き部7b のトリミングの際、摘み部8と、易開封性手段としてV字形のノッチ9とが同時に設けられ、更に、ノッチ9につながる切り取り線の位置には、切り取りを容易にし、且つ、その方向性を安定化させるため、レーザー光照射などによるハーフカット線11(図では3本)が設けられている。このような摘み部8とノッチ9は、切り欠き部7a 側に設けてもよく、また、注出口部6の両側に設けることもできる。
そして、パウチ100の壁面フィルム5には、膨らみ部Sが、図に示すように注出口部6からパウチの幅方向の中心線を超えるまでの上部では斜め下方に向かい、そこから先の中間部で曲線状に下方に曲がり、下部では垂直に下がる形状で、注出口部6(S1 )ではその幅と高さが大きく、斜め下方に向かって徐々に幅と高さが小さくなり、曲線状の中間部(S2 )から下の下部(S3 )では幅と高さが一定となるように設けて構成されている。
このような膨らみ部Sは、前後両面の壁面フィルム5のうち、一方の壁面フィルム5のみに設けてもよいが、両面の壁面フィルム5に、対称形に設けるができる。
また、このような膨らみ部Sは、圧縮に対する抵抗性、或いは復元性に優れることが好ましく、そのためには、膨らみ部Sの幅方向の断面形状を、例えば図2、図3に示すように設けることができる。
即ち、図2の(イ)は、先に説明したように図1に示した詰め替え用パウチ100の壁面フィルム5の一方、例えば前面のフィルムのみに膨らみ部Sを設けた場合のA−A線における拡大断面図であり、膨らみ部Sは、上部に幅が2mm程度の水平面を有し、その両側に肩下がりの傾斜面を有し、更にその下に略垂直な立ち上がり部を有する形状である。
このような形状を採った場合、膨らみ部Sは、フラットな面の組合せ(幅方向の断面は直線の組み合わせ)で形成され、その面と面の境界にはそれぞれ線状の折れ曲がり部が形成される。そして、この折れ曲がり部がそれぞれリブ効果を奏するため、圧縮に対する抵抗性、復元性が向上するものである。
また、図2の(ロ)は、同様にB−B線における拡大断面図であり、前記(イ)の場合よりも、その幅wと高さhが小さくなっているが、上面の幅は、前記(イ)の場合と同様、2mm程度が好ましく、全体の幅(立ち上がり部の幅)wは3〜4mm程度が好ましい。
このような膨らみ部Sの高さhは、先に説明した通りであり、例えば、図2の(イ)(A−A線部)では2〜5mm、(ロ)(B−B線部)では1.8〜1.0mmが適当である。
尚、このような膨らみ部Sを、前後両面の壁面フィルム5に対称形に設けた場合は、そのA−A線の断面が図2の(ハ)に示すような形状となり、B−B線の断面が図2の(ニ)に示すような形状となる。
また、前記膨らみ部Sは、その幅方向の断面形状を図3の(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)に示すように設けることもできる。
この膨らみ部Sの形状は、略垂直な立ち上がり部を、両側の肩下がりの傾斜面の下だけでなく、上部の水平面の両側にも設けたものであり、このような形状を採ることにより、膨らみ部Sを形成する面の数が増し、同時に面と面の境界に形成される線状の折れ曲がり部の数も増加するため、これらによるリブ効果も増し、圧縮に対する抵抗性、復元性を一層向上させることができる。
尚、パウチ100の上部ヒートシール部4は、内容物の充填前は未シールの開口部とし、ここから内容物を充填した後、ヒートシールして密封するものである。この点は、以下の図4、図5、および図7〜図12の各図に示した詰め替え用パウチにおいても同様である。
以上のような構成を採ることにより、例えば、液状の内容物を充填し、上部ヒートシール部4を脱気シールして密封した詰め替え用パウチ100は、自立性があり、取り扱い易く、外観に優れている。
そして、充填された内容物を他の容器に移し替える際には、注出口部6の先端部を、摘み部8を指で摘んでハーフカット線11の方向に引き裂くことにより、ノッチ9を始点としてハーフカット線11に沿って容易に引き裂かれ、注出口部6を開封することができる。
開封されたパウチ100は、その壁面フィルム5に、注出口部6からパウチ100の略中心部を通り、注出口部6と反対側のパウチ下部にかけて、前述のような膨らみ部S(S1 、S2 、S3 )が設けられているので、パウチ100を平面上に置くだけで、注出口部6が膨らみ部S1 により、保形性のよい状態で自動的に開口し、また、膨らみ部S1 から中間部の膨らみ部S2 、更には、下部の膨らみ部S3 が、内容物の容積と重量で外折れし、パウチ100が外側に広げられた状態となっているため、内容物の注出口部への流動、および注出口からの注出がスムーズに行われるようになる。
そして、下部の膨らみ部S3 は、垂直に設けられており、リブ効果を有するため、パウチ100の自立性、形態安定性が向上される。
従って、パウチ100の胴部を手で支えて、開封された注出口部6を例えばボトルの口部に差し込み、切り欠き部7a 、7b をボトルの口部にあてがいながら内容物の移し替えを行うことができるため、ボトルの口部への注出口部の固定性がよく、粘度の高い内容物でも注出口が途中で閉じるようなこともなく、最後まで安全且つ容易に移し替えることができる。
図4は、本発明の詰め替え用パウチの第2の実施例の構成を示す正面図である。
図4に示した詰め替え用パウチ110は、前記図1に示した詰め替え用パウチ100の構成において、注出口部6の両側に設けた切り欠き部7a 、7b を、一方の側、即ち、図において注出口部6の左側のみに切り欠き部7a を設けて構成したものであり、その他の点では図1に示した詰め替え用パウチ100と同じ構成である。但し、切り欠き部7a のハーフカット線11につながる位置には、ノッチ9を追加して設けており、更に、ノッチ9の上部、即ち、注出口部の先端側に摘み部を設けることもできる。
このような構成を採った場合、パウチに充填された内容物をボトルなど他の容器に移し替える際、注出口部6の先端部をボトルの口部に差し込むことは難しくなるが、切り欠き部7a をボトルの口部にあてがいながら移し替えることができるため、前記図1に示した詰め替え用パウチ100の場合と略同様に安全に移し替えることができる。
図5は、本発明の詰め替え用パウチの第3の実施例の構成を示す正面図である。
また、図6は、図5に示した詰め替え用パウチの壁面フィルムに設けた膨らみ部の幅方向の断面形状の一例を示す拡大断面図であり、(イ)は、一方(前面)の壁面フィルムのみに膨らみ部を設けた場合のA−A線における拡大断面図で、(ロ)は、その時のB−B線における拡大断面図である。
また、(ハ)は、前後両面の壁面フィルムに、対称形に膨らみ部を設けた場合のA−A線における拡大断面図で、(ニ)は、その時のB−B線における拡大断面図である。
図5に示した詰め替え用パウチ120は、前記図1に示した詰め替え用パウチ100の構成において、パウチの壁面フィルム5に設けた膨らみ部Sの高さ方向の形状のみを、特に、注出口部のS1 の部分から、幅と高さが徐々に小さくなるS2 の部分にかけて、その幅方向の断面が、例えば図6の(イ)のA−A線における拡大断面図に示されるような、言わば、高さの異なる段を有する形状に変えて構成したものである。
即ち、図6の(イ)に示した膨らみ部の形状は、最上部に水平な上面を有し、その両側に第1の肩下がりの傾斜面がつながり、それぞれの傾斜面の下に垂直な立ち上がり部を具え、更にその下端から両側に第2の肩下がりの傾斜面を有し、更にその下に垂直な立ち上がり部がつながるという、言わば、高さの異なる段を有する形状である。
このような構成を採ることにより、前記図1に示した詰め替え用パウチ100で説明した作用効果に加えて、膨らみ部Sのうち、特に幅と高さの大きい注出口部S1 からパウチ中心部S2 に至る部分が、高さ方向に多面で形成され、面と面との境界の線状の折れ曲がり部が多列状に増えるため、そのリブ効果も向上し、この部分の膨らみ部の強度、圧縮に対する抵抗力、復元力が増し、注出口部の自然開口性とその保形性が向上されると共に、パウチ中心部から注出口部への内容物の流動路も一層確実に形成されるようになる。
従って、パウチの形態安定性も向上し、また、内容物の移し替えも一層容易に行えるようになる。
以下、図7〜図12は、それぞれ本発明の詰め替え用パウチの第4〜第9の実施例の構成を説明する図であり、各図において(イ)はパウチの正面図、(ロ)はA−A線における拡大断面図である。
図7において、(イ)は詰め替え用パウチ130の正面図であり、パウチ130は、その本体部分がスタンディングパウチ形式に製袋されると共に、パウチ130の上部のコーナー部には、斜め上方に向く注出口部6が、やや突出する形状に、両側の切り欠き部7a 、7b のトリミングにより設けられ、その外周が、左側胴部ヒートシール部3の上部と、上部ヒートシール部4の左側部とでヒートシールされて形成されている。
また、注出口部6の先端部近傍の右側部には、切り欠き部7bのトリミングの際、摘み部8と、易開封性手段としてV字形のノッチ9とが同時に設けられている。このような摘み部8とノッチ9とは、注出口部6の両側に設けることもできる。
尚、ノッチ9につながる切り取り線10の位置には、更に、レーザー光照射などによるハーフカット線を設けることにより、引き裂きの方向性を一層安定化させることができる。
そして、パウチ130の両面の壁面フィルム5には、注出口部6から、該注出口部6の反対側のパウチ底部コーナー部寄りの位置にかけて、注出口部6では幅が広く(S1 )、斜め下方に向かって徐々に先細りとなり(S2 )、下部(S3 )では押し罫状となる曲線状の膨らみ部Sが、両面の壁面フィルム5の同位置に重なるように対称形に設けて構成されている。
また、図7の(ロ)は、前記図7の(イ)に示したパウチ130のA−A線における拡大断面図であり、開口部が図に示すように長楕円形状をなし、注出口部6の膨らみ形状の一例を示すものである。
以上のような構成を採ることにより、液状の内容物を充填し、上部ヒートシール部4を脱気シールして密封した詰め替え用パウチ130は、自立性があり、取り扱い易く、外観に優れると共に、内容物を他の容器に移し替える際には、注出口部6の先端部を、摘み部8を指で摘んで切り取り線10の方向に引き裂くことにより、ノッチ9を始点として切り取り線10に沿って容易に引き裂かれ、注出口部6を開封することができる。
開封されたパウチ130は、その両面の壁面フィルム5に、注出口部6からパウチ130の略中心部を通り、注出口部6と反対側のパウチ底部コーナー部寄りの位置にかけて、曲線状の膨らみ部Sが同位置に重なるように対称形に設けられているので、パウチ130を平面上に置くだけで、注出口部6が膨らみ部S1 により、保形性のよい状態で自動的に開口し、また、膨らみ部S1 につながる中間部の膨らみ部S2 が、内容物の容積と重量で外側に広げられるため、内容物の注出口部への流動および注出口からの注出がスムーズに行われるようになる。
そして、下部の膨らみ部S3 は、略垂直な押し罫状であり、リブ効果を有するため、パウチ130の自立性、形態安定性が向上される。
そして、パウチ130に充填されている内容物をボトルなど他の容器に移し替える際は、パウチ130の胴部を手で支えて、開封された注出口部を例えばボトルの口部に差し込み、切り欠き部7a 、7b をボトルの口部にあてがいながら内容物の移し替えを行うことができるため、ボトルの口部への注出口部の固定性がよく、粘度の高い内容物でも注出口が途中で閉じるようなこともなく、最後まで安全且つ容易に移し替えることができる。
図8の(イ)に示した詰め替え用パウチ140は、前記図7に示した詰め替え用パウチ130の構成において、両面の壁面フィルム5に設けた曲線状の膨らみ部Sのうち、注出口部の膨らみ部S1 の部分の膨らみ形状のみを、高さ方向の上部が変形三角錐状となるように変えて成形し、パウチ140を構成したものである。
このような構成を採ることにより、上記変更点以外の部分では、前記図7に示した詰め替え用パウチ130と同様な作用、効果を有し、注出口部の膨らみ部S1 の部分については、その三角錐状の稜線部により、保形性、復元力が向上し、例えば、注出口部を開封する際に、開口部の膨らみが一旦平坦な状態に押しつぶされた場合でも、力が除かれると自然に元の状態に戻り、開口部が図8の(ロ)に示すように、断面が菱形状に保形性よく開口するようになる。また、それに伴い、中間部の膨らみ部S2 によるパウチ内部の広がりも安定したものとなる。
図9の(イ)に示した詰め替え用パウチ150は、前記図7に示した詰め替え用パウチ130の構成において、両面の壁面フィルム5に設けた曲線状の膨らみ部Sのうち、注出口部の膨らみ部S1 の部分の膨らみ形状のみを、膨らみ部の上部に、中心線に沿って押し罫状の筋が入るように変えて成形し、パウチ150を構成したものである。
この場合、注出口部の開口部の断面は、図9の(ロ)のA−A線拡大断面図に示すように、例えば、長楕円形の上下の中心部に、前記筋による突起が形成された形状となる。
このような構成を採ることにより、上記変更点以外の部分では、前記図7に示した詰め替え用パウチ130と同様な作用、効果を有し、更に、注出口部の膨らみ部S1 の部分については、膨らみ部の上部に、中心線に沿って設けた押し罫状の筋が、前記図8における稜線と同様に一種のリブ効果を奏するため、膨らみ部S1 の保形性、復元力が増し、開口部の自然開口性が向上する。
また、注出口部6の開封後、これを外折りすることにより、開口部の保形性を更に高めることができる。
図10の(イ)に示した詰め替え用パウチ160は、前記図7に示した詰め替え用パウチ130と比較して、特に大きな差ではないが、両面の壁面フィルム5に設けた膨らみ部Sのうち、注出口部の膨らみ部S1 の形状のみを、注出口の先端から立ち上がり部まで、注出口の略全面に膨らみ部が形成されるよう面積を広げて形成し、パウチ160を構成したものである。
上記注出口部6のA−A線断面の形状は、図10の(ロ)に示したように、例えば長楕円形状であり、図7に示した詰め替え用パウチ130と同様である。
このような構成を採ることにより、上記変更点以外の部分では、前記図7に示した詰め替え用パウチ130と同様な作用、効果を有し、注出口部の膨らみ部S1 の変更部分については、注出口部6の略全面が大きく開口するようになり、パウチ160の中心部から注出口部にかけてのパウチ内部の広がりも、より大きくできるため、内容物の注出口部への流動が一層容易になり、特に内容物の粘度が高い場合でも、スムーズに注出できるようになる。
図11の(イ)に示した詰め替え用パウチ170は、前記図7に示した詰め替え用パウチ130の構成において、両面の壁面フィルム5に設けた曲線状の膨らみ部Sのうち、注出口部の膨らみ部S1 の膨らみ形状のみを、高さの異なる2段構成に変え、上段の膨らみ部は、下段の膨らみ部よりやや小さく独立の島状となるように成形し、パウチ170を構成したものである。
この場合、注出口部6のA−A線の断面は、図11の(ロ)に示したように、両面のフィルムが高さの異なる段を有する形状となる。
この構成の場合も、上記変更点以外の部分では、前記図7に示した詰め替え用パウチ130と同様な作用、効果を有し、且つ、注出口部の膨らみ部S1 の膨らみ形状を高さの異なる2段構成とすることにより、この部分の圧縮に対する抵抗性、復元性が増し、注出口部の開封時に膨らみ部が圧縮された場合でも、元の状態に復元し易く、注出口部の自然開口性と、その保形性が向上する。
尚、本発明において、注出口部の膨らみ部を、高さの異なる段を有する形状で設ける場合、上記のような2段構成のほか、パウチの材質、寸法により適宜2段以上で設けることもできる。
図12の(イ)に示した詰め替え用パウチ180は、前記図7に示した詰め替え用パウチ130の構成において、両面の壁面フィルム5に設けた曲線状の膨らみ部Sのうち、注出口部の膨らみ部S1 の膨らみ形状のみを、前記図11の(イ)に示した詰め替え用パウチ170と同様、高さの異なる2段構成に変え、只、この場合は、上段の膨らみ部を独立の島状ではなく、中間部の膨らみ部S2 に向かって高さを徐々に低くし、下段の膨らみ部と共に中間部の膨らみ部S2 に繋がるように成形して、パウチ180を構成したものである。
このパウチ180の注出口部6のA−A線の断面は、図12の(ロ)に示したように前記図11に示した詰め替え用パウチ170の場合と同形状である。
このような構成を採った場合も、その作用、効果は、前記図11に示した詰め替え用パウチ170と略同様なものとなる。
即ち、上記変更点以外の部分では、前記図7に示した詰め替え用パウチ130と同様な作用、効果を有し、また、変更した注出口部の膨らみ部S1 の膨らみ形状が、高さの異なる2段構成となっているため、この部分の圧縮に対する抵抗性、復元性が増し、注出口部6の開封時に膨らみ部が圧縮された場合でも、元の状態に復元し易く、注出口部6の自然開口性とその保形性が向上する。
本発明の詰め替え用パウチの第1の実施例の構成を示す正面図である。 図1に示した詰め替え用パウチの壁面フィルムに設けた膨らみ部の幅方向の断面形状の一例を示す拡大断面図であり、(イ)は、一方(前面)の壁面フィルムのみに膨らみ部を設けた場合のA−A線における拡大断面図で、(ロ)は、その時のB−B線における拡大断面図である。 また、(ハ)は、前後両面の壁面フィルムに、対称形に膨らみ部を設けた場合のA−A線における拡大断面図で、(ニ)は、その時のB−B線における拡大断面図である。 図1に示した詰め替え用パウチの壁面フィルムに設けた膨らみ部の幅方向の断面形状の図2とは異なる一例を示す拡大断面図であり、(イ)は、一方(前面)の壁面フィルムのみに膨らみ部を設けた場合のA−A線における拡大断面図で、(ロ)は、その時のB−B線における拡大断面図である。 また、(ハ)は、前後両面の壁面フィルムに、対称形に膨らみ部を設けた場合のA−A線における拡大断面図で、(ニ)は、その時のB−B線における拡大断面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第2の実施例の構成を示す正面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第3の実施例の構成を示す正面図である。 図5に示した詰め替え用パウチの壁面フィルムに設けた膨らみ部の幅方向の断面形状の一例を示す拡大断面図であり、(イ)は、一方(前面)の壁面フィルムのみに膨らみ部を設けた場合のA−A線における拡大断面図で、(ロ)は、その時のB−B線における拡大断面図である。 また、(ハ)は、前後両面の壁面フィルムに、対称形に膨らみ部を設けた場合のA−A線における拡大断面図で、(ニ)は、その時のB−B線における拡大断面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第4の実施例の構成を説明する図であり、(イ)はパウチの正面図、(ロ)はA−A線における拡大断面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第5の実施例の構成を説明する図であり、(イ)はパウチの正面図、(ロ)はA−A線における拡大断面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第6の実施例の構成を説明する図であり、(イ)はパウチの正面図、(ロ)はA−A線における拡大断面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第7の実施例の構成を説明する図であり、(イ)はパウチの正面図、(ロ)はA−A線における拡大断面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第8の実施例の構成を説明する図であり、(イ)はパウチの正面図、(ロ)はA−A線における拡大断面図である。 本発明の詰め替え用パウチの第9の実施例の構成を説明する図であり、(イ)はパウチの正面図、(ロ)はA−A線における拡大断面図である。
符号の説明
1 底部
2 底部ヒートシール部
3 胴部ヒートシール部
4 上部ヒートシール部
5 壁面フィルム
6 注出口部
7a 、7b 切り欠き部
8 摘み部
9 ノッチ
10 切り取り線
11 ハーフカット線
S 膨らみ部
1 注出口部の膨らみ部
2 中間部の膨らみ部
3 下部の膨らみ部
100、110、120、130、140、150、160、170、180 詰め替え用パウチ

Claims (2)

  1. 上部のコーナー部に、両側のヒートシール部により形成される狭い幅の注出口部を具え、内部に流動性を有する内容物が密封包装されるスタンディングパウチ形式の詰め替え用パウチにおいて、該注出口部のパウチの側部側の側部に切り欠き部が設けられると共に、該パウチの少なくとも一方の壁面フィルムに、該注出口部からパウチの幅方向の中心線を超えるまでの上部では、斜め下方に向かい、そこから先の中間部で曲線状に下方に曲がり、下部では垂直に下がる形状の膨らみ部が、注出口部ではその幅と高さが大きく、斜め下方に向かって徐々に幅と高さが小さくなり、曲線状の中間部から下では幅と高さが一定となるように設けられ、且つ、該注出口部に易開封性手段として少なくともハーフカット線が設けられていることを特徴とする詰め替え用パウチ。
  2. 前記膨らみ部が、フラットな面の組み合わせであって、幅方向の断面形状が直線の組み合わせとなるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の詰め替え用パウチ。
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