JP2005186832A - 作業車両のクローラ揺動規制装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】旋回時や高速走行中においてもクローラを抵抗なく駆動でき、また走行圃場面を荒らしたりクローラを早期に摩耗させない走行性能が優れ、かつ揺動角を容易に調整できる作業車両のクローラ揺動規制装置を提供すること。
【解決手段】車体に設けたクローラ用駆動スプロケット2を頂点に略三角形状の左右一対のクローラ式走行装置7の前記スプロケット2の回転軸芯より前側又は後側に、走行装置7が前上がりとなった場合と前下がりとなった場合にそれぞれ走行装置7の揺動角を規制する前側ストッパ30Aと後側ストッパ30Bを設ける、ストッパ30A,30B間に走行装置7の部位へ連結させてアーム部をそれぞれのストッパ30A,30Bに当接させる前後揺動時自在のベルクランク30を支持させたクローラ揺動規制装置である。
【選択図】図2

Description

本発明は、農業用作業車両や建設用作業車両の構成に関し、特にクローラ式走行装置を有する作業車両のクローラ揺動規制装置に関する。
従来、車体の側部に左右一対の駆動軸を突出し、この駆動軸にクローラ用駆動スプロケットを設けると共に、駆動軸下方には従動輪、または転輪を支持する支持部材を配置して、前記クローラ用駆動スプロケットと従動輪、または転輪間にクローラを掛け渡して略三角形状のクローラ式走行装置を構成する作業車両が知られている。
例えば、左右一対のホイール式前輪と、左右一対の前記クローラ式の後走行装置とを設け、この車体の端部には作業機を昇降自在に連結可能に構成したセミクローラ型トラクタなどがある(実開平5−78682号公報)。
また、前記略三角形状のクローラ用駆動スプロケットの駆動軸を挟んで前側と後側にそれぞれクローラ用駆動スプロケットの前後方向の揺動範囲を規制するストッパを配置した構成が知られている(特開2000−255465号公報)。
実開平5−78682号公報 特開2000−255465号公報
しかしながら、前記実開平5−78682号公報記載の従来の作業車両は、転輪、或いは従動輪を支持する支持部材を車体に対して固定して取り付けているため、走行面の状態、あるいは連結した作業機の種類や重量に関らず、クローラを早期に摩耗させたり、大きな振動が生じて車両の操作性を損なうという問題点があった。また、これらの問題点を解決するために前記支持部材の状態を変更してクローラの接地面積をなるべく小さくする手段を設けることが考えられるが、このときには、駆動輪、従動輪または転輪がクローラ内面側の案内部から外れないように、クローラの周長がなるべく変化しないように支持部材の状態を変更する必要がある。
また、前記特開2000−255465号公報記載の従来技術は、略三角形状のクローラ用駆動スプロケットの揺動角を調整できるものであるが、その調整作業時には作業場所を圃場以外の場所に移動させる必要が有り、その調整作業が行い難いという問題点があった。
本発明の課題は、旋回時や高速走行中においてもクローラを抵抗なく駆動でき、また走行圃場面を荒らしたりクローラを早期に摩耗させないような走行性能が優れ、かつ揺動角を容易に調整できる作業車両のクローラ揺動規制装置を提供することである。
上記課題は次の解決手段で解決される。
請求項1記載の発明は、車体前部に左右一対の前輪(14)を設け、車体後部にクローラ用駆動スプロケット(2)を頂点にする略三角形状の左右一対のクローラ式走行装置(7)を設けると共に、このクローラ式走行装置(7)を前記車体に対して前後揺動自在に支持する作業車両のクローラ揺動規制装置において、前記車体には、前記クローラ式走行装置(7)が前上がりとなった場合に同走行装置(7)の揺動角を規制する前側ストッパ(30A)と、クローラ式走行装置(7)が前下がりとなった場合に前記クローラ式走行装置(7)の揺動角を規制する後側ストッパ(30B)を前記クローラ用駆動スプロケット(2)の回転軸芯より前側又は後側にそれぞれ設けると共に、前記ストッパ(30A,30B)間に、前記クローラ式走行装置(7)の所定部位へ連結させてアーム部をそれぞれのストッパ(30A,30B)に当接させる前後揺動時自在のベルクランク(30)を設けた作業車両のクローラ揺動規制装置である。
請求項2記載の発明は、前後揺動するベルクランク(30)の当接部に対して前後のストッパ(30A,30B)の被当接部の傾斜角度を調整可能な構成にした請求項1記載の作業車両のクローラ揺動規制装置である。
請求項1記載の発明によれば、クローラ式走行装置(7)が前上がりと前下がりの揺動角度をベルクランク(30)と前後のストッパ(30A,30B)で規制するので、旋回時や高速走行中においてもクローラを抵抗なく駆動でき、また走行圃場面を荒らしたりクローラを早期に摩耗させないで走行でき、また、クローラの周長を変化させず、クローラ回動用の案内からクローラが外れるという不具合を解消できる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、前後揺動するベルクランク(30)の当接部に対して前後のストッパ(30A,30B)の被当接部の傾斜角度を調整可能であるので、ベルクランク(30)の当接部の当接面に対してストッパ(30A,30B)を広い面積で当接させることができるので、両者の接触時の振動を低減し、これらの部材の破損を防ぐことができる。
本発明の実施の形態について、以下作業車両の一例であるセミクローラ型の農業用トラクタ(以下、トラクタという)について説明する。図1に本発明の一実施の形態のトラクタの側面図を示す。トラクタ10は車体の前部のボンネット11内部にエンジン12を載置し、このエンジン12からクラッチハウジング(図示せず)、ミッションケース13等を一体的に連結して車体の主枠としている。そしてボンネット11の左右両側には、ホイール式の一対の前輪14をセンターピボット15中心に対してローリング自在に設け、前記ボンネット11後部のキャビン8にはステアリングポスト16を設け、この上部にステアリングハンドル17を突出して設け、このステアリングハンドル17の回転操作により前輪14を操向する構成となっている。
トラクタ10のキャビン8内について説明すると、操縦席19の側方に走行用変速レバー20と作業機昇降用の昇降操作レバー21を設けている。該昇降操作レバー21の回動基部には、この操作角度を検出するポテンショメータ(図示せず)を設け、このレバー操作角度と後述するリフトアーム31(図1参照)の設定角度が一致するように作業機Rの高さを変更する構成となっている。
また、カバーフェンダー26には、乗降用のハンドキャッチャー26Aが直接取り付けられるとともに、図1に示すように、センタピラーカバー27より後方に取付面を1段(図1の距離α)下げてカップホルダ26Bが取り付けられている。このようにセンタピラーの外側にカップホルダ26Bを設置しているため、キャビン8内部のメンテナンスを行いやすくなる。カバーフェンダー26にカップホルダ26Bを取り付けるには、図示しないステー(金具)等の固着手段をカップホルダ26Bとカバーフェンダー26との間に固着すればよい。カバーフェンダー26に取り付けたステーは、カップホルダ取付用ステーを兼ねてもよい。このような構成によりカバーフェンダー26がずれて下へ下がることを防止し、フェンダーの外観の美観を維持できる。
トラクタ10のクローラ式走行装置7は、前記ミッションケース13の下方に転輪4a、4b、4c及び従動輪3F、3Rを支持するクローラフレーム5を設け、この転輪4a、4b、4c及び従動輪3F、3Rにクローラ6を掛け渡す構成となっている。
クローラフレーム5は図示しないが上面視において略「H」型の鉄製フレームであり、左右両側部には、前後方向に設けた転輪支持部5aを有する構成となっている。この転輪支持部5aの前端は、前従動輪3Fの支持部を受けるように筒状の構成となっている。
なお、前記転輪支持部5aの前端は、前従動輪3Fの支持部を筒内で前後に摺動させて嵌合させ、前後位置を調整可能にしている。そして、これらの前後従動輪3F、3Rの間には、前方から順に第一転輪4a、第二転輪4b、第三転輪4cを設けている。
クローラ用駆動スプロケット2は前記ミッションケース13後部の左右の延設部(図示せず)から外方に向けて突設する一対のクローラ用駆動スプロケット軸1の先端部に設けられ、この外周部にクローラ6の多数の係合穴(図示せず)に噛み合うスプロケット形態の多数の凸部を設け、これらの噛み合いによりクローラ6を駆動する構成となっている。
次に、トラクタ10のミッションケース13の後部について図1により説明する。ミッションケース13の後部には、作業機昇降用アクチュエータとなる昇降用油圧シリンダ35A、アシストシリンダ35Bを設け、これらのシリンダ(35A、35B)のピストンに接続したリフトアーム31を上下回動することにより、リンク機構32を介して作業機Rを昇降する構成となっている。リフトアーム31の回動基部にはリフトアーム角センサ33が設けられ、作業機Rの高さを間接的に検出できる構成となっている。
トラクタ10の制御装置(図示省略)は、このリフトアーム角センサ33の出力を、一定時間毎に検出し、リフトアーム31の上昇速度dθ/dtを測定する。該上昇速度dθ/dtが一定値以下の場合は、制御装置は重い作業機Rであると判断し、アシストシリンダ35Bを作動させる。
作業機Rを付けていない場合、あるいはアシストシリンダ35Bが不要な軽い作業機Rを付けている場合は、アシストシリンダ35Bを駆動しない構成としているので、負荷によるリフトアーム取付部のねじれを解消すると共に、耐久性を向上させる。
具体的には、アシストシリンダ35Bへのオイル流量を、流量制御バルブ(図示省略)によって制御し、作業機Rが軽い(付いてない)場合には、昇降用油圧シリンダ35Aのシリンダケース(図示省略)のみにオイルを送りアシストシリンダ35Bは作動させず、作業機Rが重い場合のみアシストシリンダ35Bを作動させる。
クローラ式走行装置7の詳細を図2(側面図)と図3(平面図)と図4(一部側面拡大図)で説明する。
トラクタ10のクローラ式走行装置7は、前記ミッションケース13(図1)の下方に転輪4a、4b、4c、従動輪3F、3Rを支持するクローラフレーム5を設け、この転輪4a、4b、4c及び従動輪3F、3Rにクローラ6を掛け渡す構成となっている。
クローラフレーム5は図示しないが上面視において略「H」型の鉄製フレームであり、左右両側部には、前後方向に設けた転輪支持部5aを有する構成となっている。この転輪支持部5aの前端は、前従動輪3Fの支持部を受けるように筒状の構成となっている。
なお、前記転輪支持部5aの前端は、前従動輪3Fの支持部を筒内で前後に摺動させて嵌合させ、前後位置を調整可能にしている。そして、これらの前後従動輪3F、3Rの間には、前方から順に第一転輪4a、第二転輪4b、第三転輪4cを設けている。
クローラ用駆動スプロケット2は前記ミッションケース13(図3)後部の左右外方に向けて突設する一対のクローラ用駆動スプロケット軸1の先端部に設けられ、この外周部の凸部にクローラ6の多数の係合穴に噛み合せ、クローラ6を駆動する構成となっている。また、前後従動輪3F、3Rの左右幅中央部及び転輪4a、4b、4cの左右幅中央部には、クローラ6の内側の左右2列に併設した中央突起部(図示省略)を挟み込む凹部(図示省略)を設け、この凹部によりクローラ6の左右ずれを規制してこの回転方向を案内する構成となっている。また、前後従動輪3F、3Rは、第一転輪4aから第三転輪4cが接地する際、この接地面よりもやや上方に位置して、クローラ6の回転を案内する構成となっている。また、クローラフレーム5は転輪支持部5aの内側部から上方へ向けて平板状の立設部5bを設け、この上部に駆動軸軸受部5cを連結した構成となっている。
本実施例の特徴点は、左右一対のクローラ式走行装置7のクローラ6のスイングに連動して回動可能なベルクランク30に対して、該ベルクランク30の回動を規制するストッパ30A、30Bを容易に位置調整できるように設けたことである。
前記ミッションケース13(図3)前部の左右の延設部13bから外方に向けて突設する一対の回転軸1Bはストッパ支持フレーム36を貫通しており、該回転軸1Bの先端部にはベルクランク30が回転軸1Bを中心に回動可能に支持されている。ストッパ支持フレーム36は、クローラ用駆動スプロケット軸1から前方に曲成された略L字状の形状をしており、クローラ用駆動スプロケット軸1を中心に回動可能な状態でクローラフレーム5に固定支持されている。
ストッパ支持フレーム36の前端付近には前側ストッパ30Aが固定部30Acを中心に所定の角度回動可能で、かつスリット30Asに沿って上下動可能な状態で軸着されている。そして、ユーザはトラクタ10を使用する圃場の状態に応じてストッパ30A、30Bを任意に回動または上下動させ所望の位置に配置した後、ナット等の固定手段からなる固定部30Acを固定させることができる。
この固定部30Acは、前側ストッパ30Aの略中心に形成された縦方向のスリット30Asの隙間を通る軸等によりストッパ支持フレーム36に固定されている。該ストッパ支持フレーム36の後端付近にはクローラ用駆動スプロケット軸1を貫通させて固持する第2ストッパ支持フレーム37が設けられている。この第2ストッパ支持フレーム37には前記前側ストッパ30Aと対をなす後側ストッパ30Bが同様に所定の角度に回動かつ上下動可能な状態で軸着されている。
すなわち、ストッパ支持フレーム37の後端付近には後側ストッパ30Bが固定部30Bcを中心に所定の角度に回動可能で、かつスリット30Bsに沿って上下動可能な状態で軸着されている。
本実施例のベルクランク30は、図2(a)〜(c)に示すように、その折曲部付近には、回転軸1Bを貫通してストッパ支持フレーム36の下方に前後方向に向けて固定されたクローラフレーム5dに対して回動可能に支持されている。一方、ベルクランク30の前端付近には長穴5Gが設けられ、該長穴5Gにはクローラフレーム5dから延設された係止ピン1Cが取り付けられている。
クローラフレーム5dはリアアクスルハウジングの周囲に回動自在に支持されている。一方、ストッパー支持フレーム36はクローラフレーム5とは別部材であり、リアアクスルハウジングの周囲に固定されている。
以上のように構成したトラクタ10のクローラフレーム5にクローラ6を取り付けるときには、最初に、クローラ用駆動スプロケット軸1の一端部にクローラ用駆動スプロケット2を取り付け、ミッションケース13の下方にクローラフレーム5を位置させた状態で、クローラ用駆動スプロケット軸1の他端側をクローラフレーム5の軸受部5cに挿通した後、前記ミッションケース13の延設部13aに開口した軸受穴にクローラ用駆動スプロケット軸1の他端側を取り付ける。次いでクローラ6をクローラ用駆動スプロケット2と前後従動輪3F、3R、転輪4a、4b、4cとの間に掛け渡す。
次に、クローラフレーム5の回動作用を説明する。
クローラフレーム5は、クローラ用駆動スプロケット軸1の軸心を中心として前後に回動する。前上がりに回動する場合は、ベルクランク30の左上面の係止板30Cは、図2(b)に示す状態から回転軸1Bを中心として前上がりに回動し、前側ストッパ30Aに当接する位置で停止する(図2(a))。その状態において係止ピン1Cは長穴5Gの範囲の上端に接する位置にある(図2(a))。一方、図2(b)に示す状態から前下がり回動する場合は、ベルクランク30の右上面の係止板30Dは、回転軸1Bを中心として前下がりに回動し(図2(b))、後側ストッパ30Bに当接する位置で停止する(図2(c))。その状態において、係止ピン1Cは長穴5Gの範囲の下端に接する位置にある(図2(c))。
また、ストッパ30A、30Bはストッパ支持フレーム36に設けたスリット30As、30Bsに対して締め付けボルト(30Ac、30Bc)をそれぞれ挿通して固定する。またスリット30As、30Bsは、前後傾斜方向に開口しているので、ストッパ30A、30Bがベルクランク30に当接する位置を調節することができる。
このような構成により、ベルクランク30の回動範囲をストッパ30A、30Bにより任意の所定の範囲に制限できるとともに、前記ベルクランク30の回動を規制するストッパ30A、30Bを、圃場の状態に応じて任意に回動または上下動させ所望の位置に配置し、固定部30Ac、30Bcにより固定することにより、圃場の硬い畑等での牽引作業においてクローラ6の前方へのスイング角を無くし、クローラ6が前方へ完全に揺動してしまうことを防止できる。また、クローラ6の周長を変化させず、フレーム回動の案内から外れるという不具合を解消でき安定した牽引作業を行うことができる。
このように、クローラ6が前後へスイングする重い作業機において、湿田ではそのスイングにより、圃場の硬さに応じて安定した作業を行えるが、畑等での牽引作業はそのスイングが災いして、前方へクローラ部が完全に揺動しきってしまい牽引姿勢が大きく前上がりとなり牽引力が低下するという従来の問題点を解決できる。
なお、ストッパ30A、30Bの別の実施形態としては、一方又は両方をアクチュエータの駆動により配置位置を可変とし、圃場の硬さに応じて自動的にクローラ6のスイング角の有無を切り換える構成としてもよい。具体的には図5に示すように、ストッパ30A、30Bの底面部を可変用シリンダ40により自動的に上下動させるとともに角度調整用アクチュエータ(図示しない)等により前記底面部を所定の角度回動させれば良い。
これによりクローラ6の前後へのスイング角の大きさを自動的に調整できるため、畑と湿田でクローラ6のスイングを可変とし、いずれの条件でも安定した作業を行うことができる。
また、車体の傾斜を感知する複数のスロープセンサと、スイングコントロール用のアクチュエータを備え、前記スロープセンサにより車体の傾斜を感知し、該感知した車体の傾斜に応じて適正なスイングを行う構成であってもよい。
具体的には、図6に示すように、ボンネット11の前面部にスロープセンサ41Aを車体の重心部周辺にスロープセンサ41Bを備え、可変用シリンダ42の一端をベルクランク30に固定支持し、他端をストッパ支持フレーム36の前端付近に固定されている。つまり、可変用シリンダ42はベルクランク30と一体化した構成とることによりストッパ30A、30Bを不要としている。この可変用シリンダ42は、スロープセンサ41A、41Bからのスロープ検出量に対応して、スイング角を制御する。
なお、スロープセンサ41Aはスロープセンサ41Bに比べてクローラ6からの距離が大きく揺動半径が大きいため、より鋭敏にスロープを検出する。
このような構成により、車体の姿勢を、複数のスロープセンサ41A、41Bにより感知し、可変用シリンダ42により最適なスイング角を全自動で設定できるため、湿田、畑等圃場の違いに鋭敏に対応して(例えば、車体姿勢が後ろ上がりであるときはクローラ3の前方揺動を抑える)、安定な作業を行うことができ、クローラを効率よく利用することができる。
また、前記トラクタ10の走行系油圧回路L1は、図7に示す例のような構成であっても良い。同図において油圧ポンプPは、エンジン12の駆動によりミッションケース13内の油を吸い上げ、この圧油を走行系油圧回路L1及びその他の各種油圧回路に分岐する。走行系油圧回路L1は、油圧ポンプPにより吸い上げられたオイルの圧力が減圧弁51、比例圧力制御弁54及び非常時バルブ55に伝えられて接続されているとともに、回路上手側から順に切替制御弁52及びフィルタ53Aを介して左右どちらか一方の油圧クラッチ77に接続する構成となっている。
これにより、前記切替制御弁52の切り替えによって旋回内側の油圧クラッチ77へ圧油を送り、比例圧力制御弁54への通電量を変更することで、旋回内側の油圧クラッチ77のシリンダ室内に流入する油量を徐々に増減するように制御しクラッチピストンを作動させて、クローラ6の回転を正転から徐々に減速させて停止状態を経て逆転に切り替え増速することができる。
このとき、非常時バルブ55を減圧弁51の上手側に接続させたことが本実施の形態の特徴の一つである。
減圧弁51及び比例圧力制御弁54の故障時に油圧クラッチ77にオイルが行かなくなることあるが、非常時バルブ55を減圧弁51の上手側に設け、該非常時バルブ55を開けることにより、オイルを減圧弁51に流出させ減圧装置の内圧を高めて減圧弁51を閉じさせることができる。これにより油圧ポンプPにより吸い上げられた圧油を油圧クラッチ77へ送ることができる。
このように非常時バルブ55を減圧弁51の上手側に接続させることにより、圧力制御が異常な状態であっても、確実に圧油を油圧クラッチ77へ送ることができ、走行が停止してしまう事態を回避できる。
また、上記構成により油圧ポンプPにより吸い上げられた圧油が直接油圧クラッチ77へ掛かり、油圧クラッチ77が滑り走行停止となることは避けられる。
さらに、走行系油圧回路L1の入口部にはフィルタ53Bを設けることで走行系油圧回路L1に含まれる前記各種制御弁のゴミによる詰まりを事前に防止できる。
図8を用いて、具体的にトラクタ10の油圧制御回路150により前記非常時バルブ55を制御する様子を説明する。
図8(a)に示すように、トラクタ10の油圧制御回路150は、コントローラ60と、油圧クラッチ77の圧力制御を電磁弁で行っている油圧バルブ変速位置センサ61と、エンジンの回転数を検出するエンジン回転センサ62と、油圧クラッチ77の回転数を検出するクラッチ回転センサ63と、前記非常時バルブ55と、各種メッセージや制御モードを表示する液晶表示形態のディスプレイ等の表示部64から構成されている。ここでは、 前後進の切換を油圧クラッチの接続状態を変更することにより行っている。
図8(b)に示すように、コントローラ60は、油圧バルブ変速位置センサ61、エンジン回転センサ62及びクラッチ回転センサ63からの検出信号を待機し、各センサの検出値を入力する(ステップS101)。そして、コントローラ60は、各センサの検出値に基づいて演算し油圧クラッチ77が正常に作動しているか判断する(ステップS102)。正常に作動している場合はステップS101に戻り、一方、異常な制御状態の場合は、コントローラ60はステップS103に移行し、非常時バルブ55に対してバルブを開ける旨のコマンドを自動的に出力するとともに、異常な制御状態である旨を示す文字等からなるデータを出力し表示部64に表示させる。なお、自動的に非常時バルブ55を開くことにより比例圧力制御弁54を通さない油圧回路へ切り換えているが、この操作を手動で切り換えるようにしてもよい。
このような構成により、油圧クラッチ77が異常な制御状態である場合、比例圧力制御弁54を通さない油圧回路へ自動的に切り換えられるため、クラッチの接続的ショックは大きくなるが確実に走行を継続できる。また、表示部64に異常な制御状態である旨を表示できるため、操縦者へ異常ということを告知し修理・改善の機会を与え、バルブだけのトラブルから油圧クラッチの摩耗などの致命的なトラブルを未然に防止できる。
油圧クラッチの圧力制御を比例圧力制御弁で行う従来の油圧制御回路において、比例圧力制御弁は作動油内に含まれるゴミ等の不純物により性能を大きく左右されていたが、上記のような構成により、比例圧力制御弁の状態に関係なく確実に走行を継続できる。
本発明は、農業用作業車両や建設用作業車両の構成に関し、前輪又は後輪をホイール式に構成したセミクローラ型作業車両の他、ホイール式車輪を備えず左右一対のクローラだけで走行する、いわゆるフルクローラ型作業車両や車体の左右前後に4つのクローラを有する作業車両に適用できる。
本発明の実施の形態のトラクタの側面図である。 図1のクローラ式走行装置の側面図である。 図1のクローラ式走行装置の平面図である。 図1のクローラ式走行装置の一部側面拡大図である。 図1のクローラ式走行装置の側面図である。 図1のトラクタの側面図である。 図1のトラクタの走行系油圧回路の構成を示すブロック図である。 図1のトラクタの油圧制御回路の構成を示すブロック図(図8(a))と、油圧制御の処理手順を示すフローチャートである(図8(b))。
符号の説明
1 クローラ用駆動スプロケット軸 1B 回転軸
1C 係止ピン 2 クローラ用駆動スプロケット
3F、3R 前後従動輪 4a、4b、4c 転輪
5 クローラフレーム(支持部材) 5a 転輪支持部
5b クローラフレーム立設部 5c クローラフレーム駆動軸軸受部
5d クローラフレーム 5G 長穴
6 クローラ 7 クローラ式走行装置
8 キャビン 10 トラクタ
11 ボンネット 12 エンジン
13 ミッションケース
13a ミッションケース(後部)延設部
13b ミッションケース(前部)延設部
14 前輪 15 センターピボット
16 ステアリングポスト 17 ステアリングハンドル
19 操縦席 20 走行用変速レバー
21 昇降操作レバー 26 カバーフェンダー
26A ハンドキャッチャー 26B カップホルダ
27 センタピラーカバー 30 ベルクランク
30A 前側ストッパ 30B 後側ストッパ
30C 左上面部 30D 右上面部
31 リフトアーム 32 リンク機構
33 リフトアーム角センサ 35A 昇降用油圧シリンダ
35B アシストシリンダ 36、37 ストッパ支持フレーム
40、42 可変用シリンダ 41A、41B スロープセンサ
51 減圧弁 52 切替制御弁
53A、53B フィルタ 54 比例圧力制御弁
55 非常時バルブ 60 コントローラ
61 油圧バルブ変速位置センサ 62 エンジン回転センサ
63 クラッチ回転センサ 64 表示部
77 油圧クラッチ 150 油圧制御回路
L1 走行系油圧回路 P 油圧ポンプ
R 作業機 α 距離

Claims (2)

  1. 車体前部に左右一対の前輪(14)を設け、車体後部にクローラ用駆動スプロケット(2)を頂点にする略三角形状の左右一対のクローラ式走行装置(7)を設けると共に、このクローラ式走行装置(7)を前記車体に対して前後揺動自在に支持する作業車両のクローラ揺動規制装置において、
    前記車体には、前記クローラ式走行装置(7)が前上がりとなった場合に同走行装置(7)の揺動角を規制する前側ストッパ(30A)と、クローラ式走行装置(7)が前下がりとなった場合に前記クローラ式走行装置(7)の揺動角を規制する後側ストッパ(30B)を前記クローラ用駆動スプロケット(2)の回転軸芯より前側又は後側にそれぞれ設けると共に、前記ストッパ(30A,30B)間に、前記クローラ式走行装置(7)の所定部位へ連結させてアーム部をそれぞれのストッパ(30A,30B)に当接させる前後揺動時自在のベルクランク(30)を設けたことを特徴とする作業車両のクローラ揺動規制装置。
  2. 前後揺動するベルクランク(30)の当接部に対して前後のストッパ(30A,30B)の被当接部の傾斜角度を調整可能な構成にしたことを特徴とする請求項1記載の作業車両のクローラ揺動規制装置。
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