JP2005178806A - 食品容器用シート材及び食品容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 食品を傷つけるおそれのない食品容器を形成でき、組み立て容易な食品容器用シート材及び食品容器を実現する。
【解決手段】 矩形底板部と、矩形底板部を画成する4辺にそれぞれ連接する側壁部と、隣り合う側壁部の側縁を連接する4つの折込片部とに区画される一枚の食品容器用シート材であって、矩形底板部と各側壁部との連接部に折曲線を形成し、矩形底板部の対向する2辺に連接する側壁部の両側縁と折込片部との連接部に折曲線を形成する共に、矩形底板部の対向する他の2辺に連接する側壁部の両側縁と折込片部との連接部に弱め線を形成し、矩形底板部の各頂点から折込片部を2分する線上に弱め線を形成したことを特徴とする食品容器用シート材。
【選択図】 図1
【解決手段】 矩形底板部と、矩形底板部を画成する4辺にそれぞれ連接する側壁部と、隣り合う側壁部の側縁を連接する4つの折込片部とに区画される一枚の食品容器用シート材であって、矩形底板部と各側壁部との連接部に折曲線を形成し、矩形底板部の対向する2辺に連接する側壁部の両側縁と折込片部との連接部に折曲線を形成する共に、矩形底板部の対向する他の2辺に連接する側壁部の両側縁と折込片部との連接部に弱め線を形成し、矩形底板部の各頂点から折込片部を2分する線上に弱め線を形成したことを特徴とする食品容器用シート材。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えばカステラ等の食品類を包装し、また該食品を食する際に食器としても使用することができる食品容器用シート材及び食品容器に関するものである。
食品を包装する容器には、従来、様々な形態のものが使用されている。特に食品販売の際に使用される容器としては、低廉な製造コスト及び製造の容易さ、軽量性等の観点から一枚のブランク(型抜き或いは裁断したシート状の紙)を折り曲げ加工して容器状に成形したものが多く使用されており、これに関する主な技術として、以下に示すものが提案され開示されている。
例えば、特許文献1に開示されたものは、一枚のブランクを折り曲げて底壁と側壁を形成することでトレーとするものであり、隣接する側壁間に形成される折込片をトレー内側に折り込んでいる。
また、特許文献2に開示されたものも一枚のブランクから角型容器を形成するものであるが、折込片は容器の外側に折り出され隣接する側壁に接着して固定されて使用するものである。
また、特許文献3、4に開示されたものは、上記特許文献2に開示された容器と同様、折込片は容器の外側に折り出されているが、同文献3のものは接着剤等を使用せずにブランクに設けた係合片で折込片を側壁に係止する構成であり、同文献4のものは、折込片を外側に折り込んで容器の外壁側に折り曲げて形成されるものである。
ところで、上記特許文献1に開示されたトレーは、コーナ部に形成された折込片がトレー内中央部方向に突出しているため、特にカステラ等の柔らかい食品を収納する際には、該折込片の先端部が食品に当接して該食品を傷付けるおそれがある。このとき、上記折込片を側壁側に折り曲げて接着剤やステープラー等で固定することも考えられるが、容器組み立てに係る手間が増える上、食品衛生上好ましくない。
また、上記特許文献2に開示された容器は、折込片は容器の外側に存在するため、該折込片により食品が傷つくおそれはないが、折込片の固定に接着剤を使用するため衛生上の問題もあるし、容器の外側で折込片と側壁を接着するため、容器組み立てに手間がかかるという問題もある。
また、上記特許文献3に開示された容器は、ブランクに複雑な形状の係合片を設ける必要があるため、ブランクの製造に係るコストが高くなると共に容器の組み立てに係る作業負担が大きいといった問題がある。
また、特許文献4に開示された容器は、容器形成の際に折込片を外側に折り込んで、さらに該折込片を容器外側面に倒す必要があり、同様に容器組み立てに手間がかかるとの問題がある。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、折込片部が食品を傷つけるおそれのない食品容器を形成でき、しかも容易に組み立て可能な食品容器用シート材、及び該シート材により形成される食品容器を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するために、
第1に、矩形底板部(2)と、該矩形底板部(2)を画成する4辺にそれぞれ連接する側壁部(3,3,3’、3’)と、隣り合う上記各側壁部の側縁(3a’,3b’)を連接する4つの折込片部(4,4,4,4)とに区画される一枚の食品容器用シート材であって、上記矩形底板部(2)と上記各側壁部(3,3,3’、3’)との連接部に折曲線(2a,2a,2a,2a)を形成し、上記矩形底板部(2)の対向する2辺に連接する上記側壁部(3,3)の両側縁(3a’,3a’)と、上記折込片部(4)との連接部に折曲線(3a,3a)を形成するとともに、上記矩形底板部(2)の対向する他の2辺に連接する側壁部(3’,3’)の両側縁(3b’,3b’)と、上記折込片部(4)との連接部に弱め線(3b,3b)を形成し、上記矩形底板部(2)の各頂点(2b)から上記折込片部(4)を2分する線上に弱め線(4c)を形成したものであることを特徴とする食品容器用シート材により構成されるものである。
第1に、矩形底板部(2)と、該矩形底板部(2)を画成する4辺にそれぞれ連接する側壁部(3,3,3’、3’)と、隣り合う上記各側壁部の側縁(3a’,3b’)を連接する4つの折込片部(4,4,4,4)とに区画される一枚の食品容器用シート材であって、上記矩形底板部(2)と上記各側壁部(3,3,3’、3’)との連接部に折曲線(2a,2a,2a,2a)を形成し、上記矩形底板部(2)の対向する2辺に連接する上記側壁部(3,3)の両側縁(3a’,3a’)と、上記折込片部(4)との連接部に折曲線(3a,3a)を形成するとともに、上記矩形底板部(2)の対向する他の2辺に連接する側壁部(3’,3’)の両側縁(3b’,3b’)と、上記折込片部(4)との連接部に弱め線(3b,3b)を形成し、上記矩形底板部(2)の各頂点(2b)から上記折込片部(4)を2分する線上に弱め線(4c)を形成したものであることを特徴とする食品容器用シート材により構成されるものである。
ここで弱め線とは、折り目線の一種であり、折り曲げた後の弾性力による復元作用が折曲線より小さくなるようにしたものであって、例えばミシン目により形成することができる。このように構成されるシート材は、矩形底板部(2)を画成する4辺にそれぞれ連接する側壁部(3,3,3’、3’)を上記矩形底板部と側壁部の連接部に形成した折曲線(2a)を折り目として略鉛直方向に起立させるとともに、上記折込片部(4,4,4,4)を、該折込片部に形成された弱め線(4c)が山折になるように引き起こすことで、該弱め線(4c)を折り目として二つ折りに折り曲げられた状態となって上部開口の立方体形状の食品容器(5)が形成される。このとき、上記折込片部(4,4,4,4)は上記容器(5)の内側に二つ折り状態で折り込まれるが、上記折込片部は、一方部分(4a)と側壁部(3)との連接部には折曲線(3a)が形成され、他方部分(4b)と側壁部(3’)との連接部には弱め線(3b)が形成されているため、弱め線による復元力が折曲線による復元力よりも小さいことから、上記各折込片部(4)は弱め線が形成されている側の側壁部(3’)の方向に自然に倒れ込むような状態で収まることになる。これにより、折込片部(4)が容器内中央部に突出することはなく、内部の食品を傷付けることのない食品容器を形成することができる。
第2に、上記矩形底板部(2)の対向する2辺に連接する上記側壁部(3’)の両側縁(3b’)と、上記折込片部(4)との連接部に形成した上記弱め線(3b)がミシン目からなるものであることを特徴とする上記第1記載の食品容器用シート材により構成されるものである。
第3に、上記折込片部(4)に形成した上記弱め線(4c)がミシン目からなるものであることを特徴とする上記第1又は2記載の食品容器用シート材により構成されるものである。
このように弱め線をミシン目により構成すると、構造簡単で製造の容易な食品容器用シート材を形成することができる。
第4に、上記折込片部(4)に形成した上記弱め線(4c)は、上記矩形底板部(2)の各頂点(2b)から該弱め線全長の略半分までは切込線(4d)となっているものであることを特徴とする上記第3に記載の食品容器用シート材により構成されるものである。
このように構成すると、弱め線の全長に占める切込線の割合(長さ)を調整することができ、当該弱め線による復元作用の強弱の調節を行うことができる。
第5に、上記第1〜4の何れかに記載の食品容器用シート材により形成された食品容器であって、上記折込片部(4)を2分する上記弱め線(4c)を折り目として各折込片部(4)が山折になるように所定角度で折り曲げると共に、上記矩形底板部(2)を画成する上記折曲線(2a)を折り目として上記各側壁部(3,3,3’,3’)を略鉛直方向に起立させ、かかる側壁部の起立状態で、山折に折り畳まれた上記各折込片部(4)が、両側縁に上記弱め線(3b)の形成された一対の上記側壁部(3’、3’)の内面(3c,3c)に沿って位置するものであることを特徴とする食品容器により構成されるものである。
第6に、矩形底板部(2)を画成する4辺に沿って設けられた折曲線(2a)を介して上記矩形底板部から略鉛直方向に起立して設けられた側壁部(3,3,3’,3’)により上面開口の方形容器外形を形成するものであって、隣り合う側壁部(3,3’)の各側縁(3a’,3b’)を4つの折込片部(4)により連接し、各折込片部(4)を上記矩形底板部(2)の各頂点(2b)から上記折込片部を一方部分(4a)と他方部分(4b)に2分する直線(4c)に沿って山折状態として、かかる山折状態の各折込片部を上記容器の内側に折り込んだ食品容器において、上記矩形底板部(2)の対向する2辺に連接する一対の上記側壁部(3,3)と、それに連接する上記折込片部(4)の上記一方部分(4a)との境界線を折曲線(3a)として形成すると共に、当該一対の側壁部(3,3)と上記一方部分(4a)とを上記折曲線(3a)を折り目として略直角に折り曲げ、上記矩形底板部(2)の対向する他の2辺に連接する他の一対の上記側壁部(3’、3’)と、それに連接する上記折込片部(4)の上記他方部分(4b)との境界線を弱め線(3b)として形成すると共に、上記折込片部(4)を2分する上記直線(4c)を弱め線として形成し、上記各側壁部(3,3,3’,3’)を起立させた状態において、上記各弱め線(3b、4c)に沿って上記折込辺部(4)の上記他方部分(4b)を上記一方部分(4a)の方向に折り畳むことにより、上記各折込片部(4)が上記他の一対の側壁部(3’,3’)の内面(3c、3c)に沿って位置するように形成したものであることを特徴とする食品容器により構成されるものである。
このような食品容器によると、折込片部が容器中央部に突出することはないため、内部の食品を傷付けることもなく、また上記側壁部を開くことで食器としても使用することができる。上記弱め線は例えばミシン目により形成することができる。
本項において、本発明の構成部分に対応して実施形態中の構成部材の符号をかっこ書で記載したが、これは両者の対応関係を明確にするために付したものであり、本発明の構成がこれらの部材に限定されるものではない。
本発明によると、簡単な構成でありながら、食品容器として組み立てた際に、折込片部を側壁部の内面に沿って位置させることができるため、内部に収納される食品を傷付けるおそれがない。
また、食品容器として組み立てる際に、接着剤や係合片等を使用する必要がないため、組み立て容易で安全な食品容器を実現することができる。
また、本発明に係る食品容器によると、折込片部を側壁に固定する必要がないので、当該食品容器を容易に広げて食器として使用することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る食品容器用シート材1(例えばブランク等の型抜き或いは裁断したシート状の紙)の平面図である。同図において、該シート材1は、腰のある一枚の厚紙(厚さ約0.5mm〜2mm程度)を図に示す形状に型抜きすることにより形成したものである。
該食品容器用シート材1は、その略中央に容器形成の際の折り目線としての4本の折曲線2aで区画される矩形底板部2と、該矩形底板部2の対向する折曲線2a,2aを介して連接する2つの矩形の側壁部3,3と、上記矩形底板部2の他の対向する折曲線2a,2aを介して連接する2つの矩形の側壁部3’、3’と、隣り合う各側壁部3、3’の各側縁3a’,3b’間を連接する4つの折込片部4,4,4,4により構成され、全体として略八角形状をなしている。
上記折込片部4,4,4,4と上記各側壁部3,3、3’、3’との連接部(各側壁部3,3’の両側縁3a’,3b’)には、容器形成の際の折り目線が形成されており、これらの折り目線の内、上記折込片部4,4,4,4と上記側壁部3,3との連接部(即ち、上記側壁部3、3の両側縁3a’、3a’)は折曲線3a、3aにより構成され、上記折込片部4,4,4,4と上記側壁部3’、3’との連接部(即ち、上記側壁部3’,3’の両側縁3b’,3b’)は弱め線としての断続的な切込線によるミシン目3b,3bにより構成されている。
上記折込片部4,4,4,4は、上記矩形底板部2の各頂点2bから上記折込片部4を二分する折り目線(直線)4cにより、上記折曲線3a側の一方部分4aと、上記ミシン目3b側の他方部分4bに区画されている。これらの折り目線4cは、上記矩形底板部2の各頂点2bから該折り目線4c全長の略半分までは連続的な切り込みによる切込線4dで構成され、他の部分は弱め線としてのミシン目4eで構成されている。このように構成すると、弱め線の全長に占める切込線4dの割合(長さ)を調整することができ、当該弱め線による復元作用の強弱の調節を行うことができる。尚、簡易的には上記折り目線4cを全てミシン目により形成しても良い。
また、上記矩形底板部2の頂点2bで上記側壁部3,3’及び上記折込片部4が連接することにより集中する応力が、上記切込線4dにより分散され、各片を折り曲げ易いという効果が発揮される。
上記各折込片部4は略3角形状に形成されており、その底辺に該当する外縁はその中心点4gが該折込片4の内側方向に各頂点2bに向けて若干入り込むことにより、上記各頂点2b方向に傾斜するテーパ辺4f,4fにより形成されている。これは、上記食品容器用シート材1を食品容器に組み立てる際に、上記側壁部3’、3’の内面3cで上記折込片部4の中心点4g同士が干渉することがないようにするためである。
上記折り目線としての折曲線2a,3aは、図11(a)に示すように、図1における紙面の表面側が凹、紙面の裏面側が凸(下に凸)の直線的なプレス線として成形されている。
上記折り目線4cの位置にも、該線4cに沿って上記折曲線2a等と同様の下に凸のプレス線が形成され、さらに当該プレス線に沿って上記切込線4dと断続的な切り込み線による上記ミシン目4eが形成されている。
ここで、弱め線とは、該線を折り目として両片を折り曲げた後の該両片の弾性力による復元作用が、上記折曲線2a、3aよりも小さくなるように形成した折り目線であって、例えばミシン目により形成することができるが、その他、例えば図11(b)に示すように弱め線部分のシート厚を上記折曲線よりも薄く形成したり、同図(c)に示すように山折側の稜線に当たる部分にシート厚の途中までの深さに予め切れ込みを入れておくことにより形成することができる。
このように構成される上記食品容器用シート材1は、以下に示すように折り曲げられ、上部開口の略立方体形状の図4(a)(b)に示すような食品容器5に成形される。
まず、図2に示すように、矩形底板部2に連接する4つの上記側壁部3,3及び3’,3’を、上記各折曲線2aを折り目として鉛直方向(図1の紙面の表面側)に起立させるとともに、上記4つの折込片部4,4,4,4を、該折込片部4に形成した折り目線4c(切込線4d及びミシン目4e)が山折(紙面に対して上向き)になるように引き起こす(図2の状態)。このとき、上記折込片部4の一方部分4aと上記側壁部3、及び上記他方部分4bと上記側壁部3’との角度は略直角となるように引き起こす。
そして、上記側壁部3’、3’をさらに、それらの上記折曲線2aを折り目として図2中矢印A方向に起立させていくと、各折込片部4は、その両辺を構成するミシン目3bと折曲線3aの内、上記ミシン目3bの方が上記折曲線3aよりも、折り曲げの際に生じる弾性力による復元作用が弱く、また中央の折り目線4cが弱め線としての切込線4d及びミシン目4eであって当該折り目線4cの弾性復元力が弱いため、上記折込片4の一方部分4aと上記側壁部3との開き角度(略直角)が維持された状態のまま、各折込片4のミシン目3b側の他方部分4bが側壁部3’、3’の内面3c、3c側(矢印B方向)に倒れこむように折り畳まれていく。
即ち、上記側壁部3’、3’の起立に伴って、上記側壁部3’のミシン目3b,3bの両側に位置する各折込片部4,4の他方部分4b、4bが上記ミシン目3b,3bを折り目として矢印B方向に倒れて行くと共に、折り目線4c、4cを折り目として上記一方部分4a,4a方向に折り畳まれていき、その結果、上記各折込片部4は上記一方部分4a,4aに向けて互いに合掌面接する方向に折り畳まれていく。
このとき、上記折込片部4の折曲線3a側の一方部分4aは、折曲線3aの強い復元作用により上記側壁部3に対して開き癖がついているので、上記側壁部3’、3’を矢印A方向に引き起こしても、上記一方部分4aは上記側壁部3、3側に倒れこむことはなく、上記側壁部3との開き角度(略直角)を保ったままの状態を維持する。従って、上記側壁部3’を引き起こして行くにつれて、各折込片部4は、弱め線であるミシン目3b及び折り目線4cから折り畳まれて行き、上記他方部分4bは上記開き角度を維持した上記一方部分4b側に接近していくことになる。
また、上記側壁部3’、3’を矢印A、A方向(互い近接する方向)に引き起こしていくと、該引き起こしに従って、上記他方部分4bが上記側壁部3’の内面3c側に倒れこんで行き、これにより上記他方部分4bと側壁部3’内面3cが接近していくが、このとき該他方部分4bの上記倒れこみに伴って上記一方部分4aを介して上記側壁部3,3が矢印A’、A’方向(互いに近接する方向)に自然に引き起こされていくため、上記側壁部3’、3’を手で鉛直に起立させたときには、上記側壁部3,3もそれらに手を触れなくとも自然に鉛直起立状態となり、図4(a)(b)に示す食品容器5を形成することができる。
そして、上記側壁部3’、3’の矢印A、A方向への引き起こしにより、最終的に、上記折込片部4の一方部分4aと上記側壁部3とが開き角度(略直角)を保持したまま、上記他方部分4bと一方部分4aの各裏面が折り目線4c(切込線4d及びミシン目4e)を折り目として合掌面接する状態で、各折込片部4が上記側壁部3’、3’の各内面3c,3c側に倒れこんだ図4(a)(b)の状態で食品容器5が形成される。これにより、内部に方形のスペースSを有する上部開口の食品容器5が形成される(図4参照)。尚、図4(a)は上記側壁部3’、3’を鉛直に起立させる直前の状態、同図(b)は(a)の状態から上記側壁部3’、3’を略鉛直に起立させた状態を示す。
即ち、上記食品容器5の内側に合掌面接状態で折り込まれた上記折込片部4は、ミシン目3bを折り曲げた際に生じる弾性力による復元作用が、折曲線3aを折り曲げた際に生じる弾性力による復元作用よりも弱いため、4つの折込片部4,4,4,4は、各々両辺にミシン目3bが形成されている側の側壁部3’、3’の内面3c、3c方向に自然に倒れ込むような状態で、上記上面3c,3cに沿う位置、即ち上記上面3c,3cに略平行な状態で該上面3c,3cに近接或いは接触した状態で容器内側に折り込まれる。
従って、従来のように、当該折込片が容器の中央部方向に突出することはなく、また接着剤や係合片等を使用して折込片部4,4,4,4を上記側壁部3’、3’に固定する必要もない。
そして、上記容器5の内側に形成された方形スペースS内に例えば非粘着シート17(後述)で包んだ立方体のカステラ6等の食品を収納することができる。この場合、上記折込片部4が上記側壁部3’、3’に沿って倒れこんでいるので、該折込片部4が上記カステラ6に当接して傷つけることもないし、各折込片部4を、上記側壁部3’に接着剤やステープラー等により固定する必要がない。
また、本発明の上記容器5は、上記折込片部4を上記側壁部3’に何等固定していないため、図4(b)の状態から、上記側壁部3’、3’を外方向に倒すことで容器5上部の開口部を図2、図9に示すように大きく開くことができ、これにより上記矩形底板部2上に載置されたカステラ6を食す際の食器としても使用することができる。
次に、上記容器5を包装する包装箱10の構成を図5及び図6に基づいて説明する。上記包装箱10は、図5にその展開図を示すように、方形の天井壁10a及び該天井壁10aの四辺に連接する側壁10b、10c、10d、10eからなる紙製平面シートを、図6に示すような立方体の包装箱10に組み立てることにより構成される。上記各側壁10c、10eの各両側部には立方体を構成するための糊代片11a’,11b’及び11a,11bが連接されており、さらに各側壁10b〜10eの外側部には、包装箱10の形成時に、下面開口15に位置する糊代片12a〜12dが形成されている。
上記天井壁10aと、該天井壁10aの両側に連接する上記側壁10bと側壁10dには、これら側壁全体に亙って平行なミシン目13a、13bが連続して形成されており、上記ミシン目13a及び13bの間に開封帯13を区画形成している。尚、開封帯13の両端部には開封時の摘み手13’、13’が形成されている。
さらに、上記糊代片12aと上記側壁10bとの連接部には開封用のミシン目14aが形成され、上記糊代片12cと上記側壁10dとの連接部にも開封用のミシン目14bが形成されている。
このように構成される平面シートから包装箱10を形成するには、上記天井壁10aに対して各側壁10b〜10eを直角に折り曲げて、上記糊代11a,11a’と上記側壁10b、上記糊代11b,11b’を上記側壁10dに貼着することにより、略立方体形状の下面開口の包装箱10(図6)を形成する。そして、下面開口15から非粘着性フィルム17に包装されたカステラ6を収容した図4(b)の状態の上記食品容器5を、上面開口を上向きにして上記包装箱10内に挿入し、下面から閉鎖シール16を上記糊代12a〜12dに貼着することにより、当該包装箱10を閉鎖して、図7に示す包装箱10を形成する。
上記カステラ6を上記容器5に収容する際は、図9に示すように非粘着性フィルム17でカステラ6を包装した上で、上記容器5内に収容することが好ましい。この非粘着性フィルム17は、図10に示すように、例えばポリエステルのような柔軟なシートからなる基部17aの表面の略全面に凸部17bを一体形成してなるものであり、上記カステラ6と上記容器5が直接接触しないように、上記容器5の規模に応じて所定の形状、サイズに加工して使用するものである。上記凸部17bが形成されている表面を上記カステラ6等の食品に接触する側として使用すると、上記カステラ6等の食品と上記非粘着性フィルム17が密着することがないので、上記カステラ6等の食品を粘り付くことなく包み込むことができ、上記容器5からの取出しが容易となる。
尚、上記非粘着性フィルム17が上記カステラ6等の食品をその下方から包み込む形で包囲するように収納することで、上記容器5をそのまま食器として使用する際に、容易に上記非粘着性フィルム17を開いて上記カステラ6を露出させることができる。また、フィルムが介在することで、上記カステラ6に含まれる水分や油分が上記容器5に吸収されて食感や味の低下を招くことを防止し得るとともに、上記容器5がふやけて強度が低下することを防止する効果も有する。
そして、上記包装箱10を開封する際は、図8,9に示すように、上記開封帯13の一方の摘み手13’を引き上げ、他方側に引張っていくことで、上記ミシン目13a及び13bを破断して、上記包装箱10から上記開封帯13を切り離し、さらに上記包装箱10の側壁10b,10dのミシン目14a,14bを切り離し、包装箱10の天井壁10aを2分割してその側壁10cと10eを左右に開いて開口する。
このように、上記包装箱10を横方向に左半部10’と右半部10”に分離開封することで、上記包装箱10に包装されたカステラ6を取り出すことができる。また、このとき、容器5の側壁部3,3,3’、3’を四方に広げることで、当該容器5をカステラ6を食する際の食器としても使用することができる。
また、上記包装箱10にミシン目14a,14bを形成しておくことで、上記包装箱10を開封してカステラ6を取り出す際に、左半部10’と右半部10”をそれぞれ左右方向に倒し易くし、容易に開口を広くすることができる。
また、上記左半部10’と右半部10”をそれぞれ左右方向に倒した状態にすると、上記食器5を上記包装箱10から取り出すことなく上記食品容器5を広げることができるので、上記容器5を食器として使用することを妨げることはない。
上述のように本発明によると、簡単な構成でありながら、食品容器5として組み立てた際に、折込片部4,4,4,4を側壁部3’、3’の内面3c,3cに沿って位置させることができるため、内部に収納されるカステラ等の食品を傷付けるおそれがない。
また、食品容器5として組み立てる際に、接着剤やステープラー、或いは係合片等の固定手段を使用する必要がないため、組み立て容易で、かつ食品衛生上も安全な食品容器5を実現することができる。
また、本発明に係る食品容器5によると、折込片部4,4,4,4を側壁に固定する必要がないので、当該食品容器5を容易に広げて食器としても使用することができる。
また、食品容器5として組み立てる際は、各折込辺部を山折にした後、一対の側壁部3’、3’のみを手で起立させることにより、各折込辺部4が折り畳まれて行くと共に、他の一対の側壁部3,3が引き起こされて行き、各側壁部を鉛直に起立させた状態で、折込辺部が自然に上記一対の側壁部3’、3’側に沿って位置する食品容器を構成することができる。従って、食品容器用シート材自体は簡単な構成でありながら、組み立ても簡単な、食品包装に適した食品容器用シート材及び食品容器を実現し得るものである。
1 食品容器用シート材
2 矩形底板部
2a 折曲線
2b 頂点
3、3’ 側壁部
3a 折曲線
3a’,3b’ 側縁
3b、4e ミシン目
4 折込片部
4a 一方部分
4b 他方部分
4c 折り目線
4d 切込線
5 食品容器
2 矩形底板部
2a 折曲線
2b 頂点
3、3’ 側壁部
3a 折曲線
3a’,3b’ 側縁
3b、4e ミシン目
4 折込片部
4a 一方部分
4b 他方部分
4c 折り目線
4d 切込線
5 食品容器
Claims (6)
- 矩形底板部と、
該矩形底板部を画成する4辺にそれぞれ連接する側壁部と、
隣り合う上記各側壁部の側縁を連接する4つの折込片部とに区画される一枚の食品容器用シート材であって、
上記矩形底板部と上記各側壁部との連接部に折曲線を形成し、
上記矩形底板部の対向する2辺に連接する上記側壁部の両側縁と、上記折込片部との連接部に折曲線を形成するとともに、
上記矩形底板部の対向する他の2辺に連接する側壁部の両側縁と、上記折込片部との連接部に弱め線を形成し、
上記矩形底板部の各頂点から上記折込片部を2分する線上に弱め線を形成したものであることを特徴とする食品容器用シート材。 - 上記矩形底板部の対向する2辺に連接する上記側壁部の両側縁と、上記折込片部との連接部に形成した上記弱め線がミシン目からなるものであることを特徴とする請求項1記載の食品容器用シート材。
- 上記折込片部に形成した上記弱め線がミシン目からなるものであることを特徴とする請求項1又は2記載の食品容器用シート材。
- 上記折込片部に形成した上記弱め線は、上記矩形底板部の各頂点から該弱め線全長の略半分までは切込線となっているものであることを特徴とする請求項3に記載の食品容器用シート材。
- 請求項1〜4の何れかに記載の食品容器用シート材により形成された食品容器であって、
上記折込片部を2分する上記弱め線を折り目として各折込片部が山折になるように所定角度で折り曲げると共に、上記矩形底板部を画成する上記折曲線を折り目として上記各側壁部を略鉛直方向に起立させ、
かかる側壁部の起立状態で、山折に折り畳まれた上記各折込片部が、両側縁に上記弱め線の形成された一対の上記側壁部の内面に沿って位置するものであることを特徴とする食品容器。 - 矩形底板部を画成する4辺に沿って設けられた折曲線を介して上記矩形底板部から略鉛直方向に起立して設けられた側壁部により上面開口の方形容器外形を形成するものであって、
隣り合う側壁部の各側縁を4つの折込片部により連接し、各折込片部を上記矩形底板部の各頂点から上記折込片部を一方部分と他方部分に2分する直線に沿って山折状態として、かかる山折状態の各折込片部を上記容器の内側に折り込んだ食品容器において、
上記矩形底板部の対向する2辺に連接する一対の上記側壁部と、それに連接する上記折込片部の上記一方部分との境界線を折曲線として形成すると共に、当該一対の側壁部と上記一方部分とを上記折曲線を折り目として略直角に折り曲げ、
上記矩形底板部の対向する他の2辺に連接する他の一対の上記側壁部と、それに連接する上記折込片部の上記他方部分との境界線を弱め線として形成すると共に、上記折込片部を2分する上記直線を弱め線として形成し、
上記各側壁部を起立させた状態において、上記各弱め線に沿って上記折込辺部の上記他方部分を上記一方部分の方向に折り畳むことにより、上記各折込片部が上記他の一対の側壁部の内面に沿って位置するように形成したものであることを特徴とする食品容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003419040A JP2005178806A (ja) | 2003-12-17 | 2003-12-17 | 食品容器用シート材及び食品容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003419040A JP2005178806A (ja) | 2003-12-17 | 2003-12-17 | 食品容器用シート材及び食品容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005178806A true JP2005178806A (ja) | 2005-07-07 |
Family
ID=34781043
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003419040A Pending JP2005178806A (ja) | 2003-12-17 | 2003-12-17 | 食品容器用シート材及び食品容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005178806A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009161200A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-07-23 | House Foods Corp | 折り畳み可能な包装用容器 |
JP2016108041A (ja) * | 2014-12-10 | 2016-06-20 | 王子ホールディングス株式会社 | 衛生用紙収納箱 |
JP2018095285A (ja) * | 2016-12-13 | 2018-06-21 | 東亜機工株式会社 | 包装材、包装体および包装体の製造方法 |
JP2018104075A (ja) * | 2016-12-28 | 2018-07-05 | ヤンマー株式会社 | 宙吊り包装箱及び内トレイ体 |
GB2582647A (en) * | 2019-03-29 | 2020-09-30 | Montys Bakehouse Uk Ltd | A box for containing a foodstuff |
-
2003
- 2003-12-17 JP JP2003419040A patent/JP2005178806A/ja active Pending
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