JP2005177669A - フッ素含有廃水の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フッ素含有廃水から、高い除去率でフッ素を除去することができ、しかも、フッ素をろ過性が良好なフッ化カルシウムとして沈殿せしめ、スラッジ量を低減することが可能なフッ素含有廃水の処理方法を提供する。
【解決手段】フッ素含有廃水に、pH1.5〜4の条件下で、該フッ素含有廃水に含有されるフッ素量に対して1.5〜3倍当量の塩化カルシウムを反応させてフッ化カルシウムを生成せしめ、次いで、得られる反応液のpHを、好ましくは、水酸化カルシウムを添加して5以上、8未満に調整後、該フッ化カルシウムを主成分とする沈殿物を反応液より分離する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フッ素を含有する廃水よりフッ素を除去するための新規な処理方法に関する。詳しくは、フッ素含有廃水に含有されるフッ素を極めて効率的に且つスラッジの生成量を低く抑えながらフッ化カルシウムとして除去することを可能としたフッ素含有廃水の処理方法を提供するものである。
電子材料製造工場等の各種工場から排出されるフッ素含有廃水は、その廃水量規制により含有されるフッ素を除去することが必要である。
従来、フッ素含有廃水からフッ素を除去する方法として、該廃水にカルシウム塩や水酸化カルシウムを添加し、フッ素を難溶性のフッ化カルシウムとして沈殿せしめて分離する方法が知られている。
また、上記方法において、カルシウム塩の添加によるスラッジの生成を抑えながら、含有されているフッ素を高度に除去する方法として、pHが1〜7のフッ素含有廃水に、カルシウム塩を添加した後、水酸化カルシウム(消石灰)を添加して、廃水のpHを8〜11に調整し、生成した沈殿を除去する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、上記文献には、カルシウム塩の添加量を、廃水中の予想フッ素量に対してほぼ当量とすることによって、スラッジの発生を低減しながら、高いフッ素の除去率を維持し得ることが記載されている。
しかしながら、上記方法はスラッジの発生量は低減できるものの、廃水pHを調整するために添加した水酸化カルシウムがスラッジ量の増加に繋がるため、更なるスラッジ量の低減が望まれるところである。また、生成するフッ化カルシウムの粒径が小さく、ろ過性においても改善の余地があった。
特開昭54−7761号
従って、本発明の目的は、フッ素含有廃水から、高い除去率でフッ素を除去することができ、しかも、フッ素をろ過性が良好なフッ化カルシウムとして沈殿せしめることにより従来法よりも更にスラッジ量を低減させることが可能なフッ素含有廃水の処理方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を行なった。その結果、カルシウム塩の添加によって生成するフッ化カルシウムの粒子径を増大せしめるためには、水溶性カルシウム塩を使用し、これを過剰に且つ限られた量で添加することが必要であり、その際、pHを特定の範囲に維持することによって、かかる粒子径の増大効果が顕著に発現することを見出した。また、上記反応後の液のpHを特定の値(到達pH)にまで上昇せしめることによって、溶存するフッ素を沈殿せしめ、その結果、フッ素濃度が飛躍的に低減された処理廃水を得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、フッ素含有廃水に、pH1.5〜4の条件下で、該フッ素含有廃水に含有されるフッ素量に対して1.5〜3倍当量の水溶性カルシウム塩を反応させてフッ化カルシウムを生成せしめ、次いで、得られる反応液のpHを5以上、8未満に調整後、該フッ化カルシウムを主成分とする沈殿物を反応液より分離することを特徴とするフッ素含有廃水の処理方法である。
上記の特定pHにおける過剰のカルシウム塩の添加と到達pHの組合せを特徴とする本発明によれば、生成するフッ化カルシウムの粒子径が大きく、これを主成分とする沈殿物のろ過速度および分離効率を著しく向上せしめることができ、且つ含水率が下がる結果、スラッジの有姿の生成量を低減させることができる。また、pH調整用のアルカリに水酸化カルシウムを使用する際は、スラッジ生成量を低く抑えることが可能である。更には、水溶性カルシウム塩を従来法よりも過剰に加えることにより、前記到達pHにおいて極めて低いフッ素濃度、例えば、2〜5ppm程度にまでフッ素濃度が低減された処理廃水を得ることが可能である。
本発明において、処理の対象となるフッ素含有廃水は特に制限されず、各種工場から排出され、フッ素を含有する廃水を対象とする。一般に、上記フッ素含有廃水は、pHが0.1〜12の幅広い範囲のpHのものが存在し、また、フッ素イオンの量も、50〜2000ppmのものが存在する。また、他の共存イオンを含有するものも存在する。
本発明においては、これら何れのフッ素含有廃水に対しても、適用することができるが、特に、pHが1〜9、また、フッ素イオンの量も、300〜1000ppmであり、他の共存イオンがフッ素イオンに対して50%以下、特に、30%以下のフッ素含有廃水に対して好適である。
かかるフッ素含有廃水として代表的なものは、例えば、フッ素化合物製造業、半導体製造業、鉄鋼製造業、ガラス製造業、肥料製造業等の工場からの廃水が挙げられる。
本発明において、フッ素含有廃水に水溶性カルシウム塩を添加する条件は、カルシウム塩をフッ素含有廃水中のフッ素量に対して1.5〜3倍当量、好ましくは、1.5〜2倍当量となる量で添加し、pHが1.5〜4、好ましくは、1.5〜2.5の範囲で反応せしめることである(第1pH調整工程)。
即ち、上記特定の水溶性カルシウム塩の添加量及びpH値との組合せによって、粒子径が増大したフッ化カルシウムの結晶を沈降せしめることができる。従って、それぞれの条件が上記範囲を外れた場合は、生成するフッ化カルシウム粒子の微小化が著しく、ろ過性等の分離性の低下および含水率の増加により有姿のスラッジ量が増大するばかりでなく、後記の到達pHを満足した場合においても、上記微小化したフッ化カルシウム粒子が処理廃水に混入してそのSS濃度を上昇せしめるため、本発明の目的を達成することができない。
本発明において、水溶性カルシウム塩としては塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、チオ硫酸カルシウム、チオシアン酸カルシウムなどが使用される。そのうち、塩化カルシウムが好適である。
本発明において、フッ素含有廃水中のフッ素量の測定方法は、ランタン−アリザリンコンプレキソン吸光光度法、イオン電極法、イオンクロマトグラフ法によって測定することができ、この測定値に基づいて水溶性カルシウム塩の添加量が決定される。
また、一般には、フッ素含有廃水のpHが前記pH範囲に対して低い場合はアルカリを、高い場合は酸を添加して調整する。かかるアルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等が、また、酸としては塩酸、硝酸、硫酸等が使用される。そのうち、アルカリとしては水酸化カルシウムが、また、酸としては塩酸が好適である。
上記反応は、反応槽において、攪拌下に実施することが好ましい。また、反応温度は、0〜40℃、反応時間は、2〜5分が適当である。
上記反応によって、従来の反応によって生成していたフッ化カルシウムの結晶粒径に対して、5倍以上の粒子径を有するフッ化カルシウムを生成せしめることができる。
本発明において、フッ化カルシウムを生成せしめた反応液は、その到達pHとしてそのpHを5以上、8未満、好ましくは、6.5〜7.5に調整することは、得られる処理廃水中のフッ素濃度を低減させるために極めて重要な操作である(第2pH調整工程)。即ち、かかる到達pHが5より低い場合、フッ化カルシウムの沈殿の生成が十分行なわれず、得られる処理廃水中のフッ素の除去率が低下する。また、到達pHが8以上の場合、得られる処理排水中のフッ素の除去率にはほとんど変化がなく、pH調整に石灰乳を用いた場合はスラッジ量が増大するばかりでなく、廃水を放流するための中和処理に硫酸を用いた場合、あらたに硫酸カルシウムが析出するため更にスラッジ量が増大し本発明の目的を達成できない。また、中和処理のため薬剤費の増大を招くことになる。
上記到達pHへの調整は、前記アルカリ、とりわけ、水酸化カルシウムが使用される。
尚、上記pH調整時の温度は、0〜40℃に調整されることが好ましい。また、前記反応液をかかるpHにおいて、1分間以上保持することが好ましい。上記保持時間は1時間保持すれば十分である。
本発明において、到達pHに調整された反応液は、沈殿物を公知の方法によって分離して、フッ素が除去された処理廃水が得られる。
上記沈殿物の分離には、公知の固−液分離装置が使用される。例えば、フィルタープレス型ろ過器、遠心分離機、オリバーフィルターが挙げられる。中でも、フィルタープレス型ろ過器が好適に使用される。また、ろ過に際しては、公知のろ過助剤や凝集剤などを使用することもできる。
以下、本発明を更に具体的に説明するため、実施例を示すが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
尚、実施例において、フッ素濃度の測定はイオンクロマトグラフ(DIONEX社製、DX−AQ)により行なった。
実施例1〜3、比較例1、2
反応槽において、フッ素含有量500ppm、pH6.8のフッ素含有廃水に、塩酸を添加してpHを調整した後、該フッ素含有廃水に含有されるフッ素量に対して表1の第1pH調整工程に示す塩化カルシウムを攪拌下に添加し、表1に示す反応pHにおいて反応を行った。この場合、液の温度は、20℃に調整し、5分間保持した。
次いで、得られた反応液に水酸化カルシウムを添加して液のpHを表1の第2pH調整工程に示すpH値に調整し、温度20℃で、2分間保持した。
最後に、生成した沈殿を0.1μmメンブランフィルターで減圧ろ過し、ろ過時間を測定した。また、ろ過後に得られた処理廃水のフッ素濃度および含水率を測定した。
結果を表1に併せて示す。実施例1〜3および比較例1、2より明らかなように、本発明の条件を満足することによって、生成するフッ化カルシウムのろ過性が良好であり、スラッジ量が低減することが理解される。
また、実施例1によって得られた沈殿の粒子構造を示す顕微鏡写真を図1に、比較例1によって得られた沈殿の粒子構造を示す顕微鏡写真を図2に示す。図より明らかなように、本発明の条件を満足することによって、生成するフッ化カルシウムの粒子径が著しく成長していることが理解される。
Figure 2005177669
実施例1によって得られた沈殿の粒子構造を示す顕微鏡写真 比較例1によって得られた沈殿の粒子構造を示す顕微鏡写真

Claims (2)

  1. フッ素含有廃水に、pH1.5〜4の条件下で、該フッ素含有廃水に含有されるフッ素量に対して1.5〜3倍当量の塩化カルシウムを反応させてフッ化カルシウムを生成せしめ、次いで、得られる反応液のpHを5以上、8未満に調整後、該フッ化カルシウムを主成分とする沈殿物を反応液より分離することを特徴とするフッ素含有廃水の処理方法。
  2. pHを5以上、8未満に調整された反応液を少なくとも1分間保持する請求項1記載のフッ素含有廃水の処理方法。
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