JP2005176477A - モータ制御装置およびそれを用いた車両用操舵装置 - Google Patents

モータ制御装置およびそれを用いた車両用操舵装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 モータ制御CPUの正常・異常を安価な構成で判定し得るモータ制御装置および車両用操舵装置を提供する。
【解決手段】 ECU50の監視回路70では、トリガ出力回路71によりモータレゾルバ42の励磁信号に基づいてトリガ信号trg を出力し、トリガ信号trg に基づいてS/H回路72によりU相実電流値Iu、V相実電流値Ivおよびモータレゾルバ42から出力される cos相信号をサンプリング・ホールドし、q軸電流指令値Iq*を配線80により取得し、演算回路73、符号判定回路74、75、76、乗算回路77および符号比較回路78により、所定式に基づく cos相信号、q軸電流指令値Iq*、U相実電流値IuおよびV相実電流値Ivの関係から導き出される極性符号の一致または不一致に基づいてCPU60の正常か異常かを判定し、正常であれば「1」を、また異常であれば「−1」の判定情報として出力する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、1相励磁2相出力型のレゾルバにより検出されたモータ回転角に基づいてモータ制御CPUによりDCブラシレスモータをベクトル制御するモータ制御装置およびそれを用いた車両用操舵装置に関するものである。
従来より、DCブラシレスモータのベクトル制御においてトルク指令電流値(q軸電流指令値)に対して当該モータに実際に流れる電流(以下「実トルク電流」という。)の方向が正しいか否かを監視するものとして、例えば、下記特許文献1に開示されている「モータ制御装置」がある。この「モータ制御装置」では、フィードバック変換部から送られたトルク電流検知値とモータ制御CPUのトルク指令値演算部にて演算されたトルク指令値とを所定のマップを参照して比較しモータの出力トルクの方向を監視するトルク方向監視部を、当該モータ制御CPU以外のCPUである車両制御CPUに設けている。これにより、当該モータ制御CPU内の演算異常によるモータの反対方向への出力やモータの異常出力を簡易に判定できるとしている。
特開2000−23499号公報(第2頁〜第4頁、図1、2)
しかしながら、上記特許文献1に開示される「モータ制御装置」によると、モータ制御CPUとは別個の外部CPUである車両制御CPUによって独自に実トルク電流を求めてトルク指令電流を比較している。また両者の比較にはマップを参照している。そのため、当該車両制御CPUでは、実トルク電流を独自に演算することによる処理負荷の増大等を余儀なくされていることから、当該車両制御CPU全体の演算処理に対するスループットの低下を招くという課題がある。このような課題はパフォーマンスが高く演算処理がより高速なCPUを用いることによっても解決し得るが、パフォーマンスの高いCPUは一般に価格も高いため、製品コストの上昇に直結し得るという新たな課題を招来してしまう。
例えば、図8に示すような電気式動力舵取装置の操舵機構100に内蔵されるアシストモータMをPI制御するモータ制御装置として、位相補償処理111、アシスト制御処理112、PI制御処理113、114、2相3相変換処理115、PWM変換処理116、3相2相変換処理118、モータ回転角演算処理119等を実行可能なモータ制御CPU110がある。このようなモータ制御CPU110では、インバータ105から出力されてアシストモータMを駆動するU相、V相、W相からなる3相実電流値Iu,Iv,Iwを3相2相変換処理118により変換してd軸実電流値Idおよびq軸実電流値Iqを求め、このd軸,q軸実電流値Id,Iq とアシスト制御処理112から出力されるd軸,q軸電流指令値Id*,Iq* との偏差をPI制御ループにフィードバックさせる。これにより、PI制御処理113、114からは当該フィードバック制御されたd軸,q軸それぞれの電圧指令値Vd*,Vq* が出力されるので、これを2相3相変換処理115により3相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に変換してPWM変換処理116を介してインバータ105にPWM信号PWMu*,PWMv*,PWMw*を出力することで、当該アシストモータMのPWM制御を可能にしている。
このようなモータ制御CPU110によるq軸電流指令値Iqに対する実トルク電流の方向が正しいか否かを監視するものとして、前述の「モータ制御装置」のように、モータ制御CPU110とは別個の外部CPUにより監視する構成を採ると、例えば、3相2相変換処理121、モータ回転角演算処理122、トルク出力方向監視処理123等を実行可能な監視CPU120を設ける必要がある。即ち、モータ制御CPU110でd軸,q軸実電流値Id,Iq を求めたように、監視CPU120においてもアシストモータMに流れる3相実電流値Iu,Iv,Iwからq軸実電流値Iq’を3相2相変換処理121により求め、このq軸実電流値Iq’とモータ制御CPU110で求められたq軸電流指令値Iq*とから所定のマップ等を参照してアシストモータMの出力トルクの方向が正常か異常かをトルク出力方向監視処理123によって監視し判定する。
なお、図8に示すようなアシストモータMのモータ制御装置の構成例と上記特許文献1に開示される前述の「モータ制御装置」の構成とを対比すると、図8に示すアシスト制御処理112は特許文献1の「モータ制御装置」のトルク指令値演算部(18)および電流値演算部(22)に相当する(括弧内の数字は上記特許文献1に記載されている符号に対応、以下同じ。)。以下同様に、PI制御処理113、114、2相3相変換処理115およびPWM変換処理116は特許文献1の「モータ制御装置」の比較調整部(28)に相当し、また3相2相変換処理118、121は特許文献1の「モータ制御装置」のフィードバック変換部(34)に相当し、さらにトルク出力方向監視処理123は特許文献1の「モータ制御装置」のトルク方向監視部(42)に相当する。
図8に示したように、上述したような従来の構成を採用すると、モータ制御CPU110とは別個に監視CPU120を設けることから、監視CPU120を新たに追加すればその周辺回路や制御プログラム等も必要となる。そのため、ハードウェアおよびソフトウェアの双方ともに構成・制御が複雑化するうえに、製品コストの上昇にもつながるという課題が発生する。また、当該監視CPU120の役割を既存の他のCPUに担わせたとしても、前述したように、演算処理のスループット低下や製品コストの上昇を招き得るという課題が発生する。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、モータ制御CPUの正常・異常を安価な構成で判定し得るモータ制御装置を提供することにある。また、本発明の別の目的は、DCブラシレスモータの出力が正当または不当であることを安価な構成で判定し得るモータ制御装置を提供することにある。
さらに、本発明の別の目的は、不当な方向に作用する駆動力の発生を防止し得る車両用操舵装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1記載の手段を採用する。この手段によると、トリガ手段、ホールド手段、取得手段および判定手段をモータ制御CPUとは機能的に独立した論理回路によって構成し、トリガ手段によりレゾルバの励磁信号に基づいてトリガ信号を出力し、このトリガ信号に基づいてホールド手段によりDCブラシレスモータを駆動するU相、V相、W相からなる3相電流信号のうちの少なくとも2相の電流信号およびレゾルバから出力される cos相信号をホールドする。そして、取得手段により3相電流信号に変換されるd軸,q軸電流指令値のうちq軸電流指令値を取得し、判定手段により、所定式に基づく cos相信号、q軸電流指令値および2相の電流信号の関係から導き出される極性符号の一致または不一致に基づいてモータ制御CPUの正常か異常かを判定し当該判定結果を判定情報として出力する。これにより、モータ制御CPUとは別個の外部CPUを設けることなく、判定手段から出力される判定情報によってモータ制御CPUが正常であるか異常であるかを判断することができる。
なお「モータ制御CPUとは機能的に独立」とは、たとえモータ制御CPUの制御プログラムが暴走等を起こしてモータ制御CPU自体が制御不能な状態になったとしても、モータ制御CPUの機能状態に影響を受けることなく、論理回路として正常な機能を独自に発揮し得ることを意味する(特許請求の範囲においても同様)。
また、当該所定式は、例えば、2相の電流信号がU相電流信号およびV相電流信号である場合、 cos相信号を cosθ、q軸電流指令値をIq*、U相電流信号の実電流値をIu、V相電流信号の実電流値をIvとすると、sign(Iu/2+Iv)=sign(Iq*× cosθ)で表される。sign()は、括弧内の演算結果より正負の極性符号を得る関数である(以下同じ)。この場合、当該式が成立すればモータ制御CPUは正常であると判定され、成立しなければ異常であると判定される。また、例えば、2相の電流信号がU相電流信号およびW相電流信号である場合、 cos相信号を cosθ、q軸電流指令値をIq*、U相電流信号の実電流値をIu、W相電流信号の実電流値をIwとすると、sign(Iu/2+Iw)≠sign(Iq*× cosθ)またはsign(Iu/2+Iw)=sign(−Iq*× cosθ)で表される。この場合、当該式が成立すればモータ制御CPUは正常であると判定され、成立しなければ異常であると判定される。
特許請求の範囲に記載の請求項2記載の手段を採用することによって、判定情報は、d軸,q軸電流指令値のうちのd軸電流指令値がほぼゼロまたはゼロである場合に出力されることから、例えば、DCブラシレスモータの固定子のコイルに回転子の永久磁石による磁力を打ち消す電流を流して誘導起電圧を下げる「弱め界磁制御」が行われる場合を有するものであっても、このd軸電流指令値の影響を受けることなく、判定手段から出力される判定情報によってモータ制御CPUが正常であるか異常であるかを正確に判断することができる。
特許請求の範囲に記載の請求項3記載の手段を採用することによって、トリガ手段は、励磁信号がsin(ωt)=1またはsin(ωt)=−1である場合にトリガ信号を出力することから、励磁信号の振幅が最大になるタイミングでトリガ信号を出力することできる。そのため、ホールド手段によりホールドされる cos相信号の振幅も最大にすることができ、判定手段による極性符号の一致・不一致をより確実に行うことができる。
特許請求の範囲に記載の請求項4記載の手段を採用することによって、2相の電流信号は、3相電流信号のうち、「U相電流信号およびV相電流信号」または「U相電流信号およびW相電流信号」であることから、U相電流信号を中心にV相またはW相のいずれか1相の電流信号を検出する場合に好適に構成することができる。なお、2相の電流信号は、3相電流信号のうち、「U相電流信号およびV相電流信号」または「V相電流信号およびW相電流信号」としても良い。これにより、V相電流信号を中心にU相またはW相のいずれか1相の電流信号を検出する場合に好適に構成することができる。
特許請求の範囲に記載の請求項5記載の手段を採用することによって、判定手段によりモータ制御CPUが異常である旨の判定情報が出力された場合には、モータ制御CPUによるアシストモータの駆動制御が中止される。これにより、例えば、アシストモータの出力が不当なときの操舵輪のアシスト制御を防止することができる。
請求項1の発明では、モータ制御CPUとは別個の外部CPUを設けることなく、トリガ手段、ホールド手段、取得手段および判定手段をモータ制御CPUとは機能的に独立した論理回路によって構成し、判定手段から出力される判定情報によってモータ制御CPUが正常であるか異常であるかを判断することができる。したがって、別個の外部CPUを設けた場合に比べモータ制御CPUの正常・異常を安価な構成で判定することができる。またこれにより、DCブラシレスモータの出力が正当または不当であることを安価な構成で判定することができる。
請求項2の発明では、例えば、DCブラシレスモータの固定子のコイルに回転子の永久磁石による磁力を打ち消す電流を流して誘導起電圧を下げる「弱め界磁制御」が行われる場合を有するものであっても、このd軸電流指令値の影響を受けることなく、判定手段から出力される判定情報によってモータ制御CPUが正常であるか異常であるかを正確に判断することができる。したがって、このような「弱め界磁制御」が行われる場合を有するものであっても、モータ制御CPUの正常・異常を安価な構成で正確に判定することができる。またこれにより、DCブラシレスモータの出力が正当または不当であることを安価な構成で判定することができる。
請求項3の発明では、励磁信号の振幅が最大になるタイミングでトリガ信号を出力することできるため、ホールド手段によりホールドされる cos相信号の振幅も最大にすることができ、判定手段による極性符号の一致・不一致をより確実に行うことができる。したがって、モータ制御CPUの正常・異常を安価な構成で確実に判定することができる。またこれにより、DCブラシレスモータの出力が正当または不当であることを安価な構成で確実に判定することができる。
請求項4の発明では、U相電流信号を中心にV相またはW相のいずれか1相の電流信号を検出する場合に好適に構成することができるので、前述の効果に加えて、ハードウェアの構成上、例えば、W相やV相の電流信号を利用できないといった制限がある場合においてもモータ制御CPUの正常・異常を安価な構成で判定することができる。また、V相電流信号を中心にU相またはW相のいずれか1相の電流信号を検出する場合も、前述の効果に加えて、同様にハードウェア構成上、例えば、U相やW相の電流信号を利用できないといった制限に対応することができる。
請求項5の発明では、判定手段によりモータ制御CPUが異常である旨の判定情報が出力された場合には、モータ制御CPUによるアシストモータの駆動制御が中止されるので、例えば、アシストモータの出力が不当なときの操舵輪のアシスト制御を防止することができる。したがって、不当な方向に作用する駆動力の発生を防止することができる。
以下、本発明のモータ制御装置を適用した車両用の電気式動力舵取装置の実施形態について図を参照して説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る電気式動力舵取装置(以下、「本電気式動力舵取装置」という。)は、主に、ステアリングホイール21、ステアリング軸22、ピニオン軸23、ラック軸24、トルクセンサ30、アシストモータ40、モータレゾルバ42、ボールねじ機構44等を備える操舵機構20と、この操舵機構20のアシストモータ40を駆動制御するモータ制御装置としてのECU(Electronic Control Unit )50とから構成されている。本電気式動力舵取装置は、トルクセンサ30により検出された操舵状態に基づいて、アシストモータ40を駆動して運転者による操舵をアシストするもので、特許請求の範囲に記載の「車両用操舵装置」に相当し得るものである。なお、ラック軸24の両側には、それぞれタイロッド等を介して図略の操舵輪が連結されている。
図1に示すように、ステアリングホイール21には、ステアリング軸22の一端側が連結され、このステアリング軸22の他端側には、ピニオンハウジング25内に収容されたトルクセンサ30の入力軸23aおよび図略のトーションバーが連結されている。またこのトーションバーの他端側には、ピニオン軸23の出力軸23bがスプライン結合により連結されている。なお、ピニオン軸23の出力軸23bの端部にはピニオンギヤが形成されている。
トルクセンサ30は、入力軸23aとピニオンハウジング25との間に介在する第1レゾルバ35と、出力軸23bとピニオンハウジング25との間に介在する第2レゾルバ37とによって構成されている。このトルクセンサ30は、ステアリングホイール21による操舵状態(操舵トルクや操舵角)を検出する機能を有するもので、ECU50に電気的に接続されている(図2参照)。これにより、後述するように、トルクセンサ30は、第1レゾルバ35により検出される第1操舵角と第2レゾルバ37により検出される第2操舵角との角度差や角度比等から得られるトーションバーの捻れ角相当のトルク信号TsをECU50に出力している。
ラック軸24は、ラックハウジング26およびモータハウジング27内に収容されており、ピニオン軸23のピニオンギヤに噛合可能な図略のラック溝を備えている。これにより、ピニオン軸23とともにラックアンドピニオン機構を構成している。またラック軸24の中間部には、螺旋状にボールねじ溝24aが形成されている。
アシストモータ40は、ラック軸24と同軸に回転可能にベアリング29により軸受される円筒形状のモータ軸43、このモータ軸43の外周に設けられた図略の永久磁石、図略のステータや励磁コイル等により構成されている電動機で、特許請求の範囲に記載の「DCブラシレスモータ」に相当し得るものである。
即ち、このアシストモータ40は、ステータに巻回された例えば3相(U相、V相、W相)分の励磁コイルにより発生する界磁が、回転子に相当するモータ軸43の永久磁石に作用することよって、モータ軸43が回転し得るように構成されている。なお、この励磁コイルに印加される電圧を検出し得る図略の電圧センサおよび励磁コイルに流れる電流(U相実電流値Iu、V相実電流値Iv、W相実電流値Iw)を検出し得る電流センサ47が、それぞれU相、V相、W相ごとにアシストモータ40またはECU50に設けられている。
モータレゾルバ42は、アシストモータ40が収容されているモータハウジング27とモータ軸43との間に設けられており、モータ軸43の回転角(以下「モータ回転角」という。)θmを検出する機能を有するように構成されている。このモータレゾルバ42も、トルクセンサ30と同様、ECU50に電気的に接続され(図2参照)、モータ回転角θmに対応する信号をECU50に出力している。なお、このモータレゾルバ42は、後述するように、特許請求の範囲に記載の「1相励磁2相出力型のレゾルバ」に相当し得るものである。
ボールねじ機構44は、ラック軸24とモータ軸43との間に介在して、モータ軸43の正逆回転の回転トルクをラック軸24の軸線方向における往復動に変換する機能を有するものである。これにより、この往復動は、ラック軸24とともにラックアンドピニオン機構を構成するピニオン軸23を介してステアリングホイール21の操舵力を軽減するアシストカにすることができる。
このように操舵機構20を構成することにより、ステアリングホイール21による操舵状態をトルクセンサ30から出力されるトルク信号Tsにより検出することができ、またモータレゾルバ42から出力されるモータ回転角θmの信号や電流センサ47から出力される3相実電流値Iu,Iv,Iwによってアシストモータ40の動作状態を検出することができる。
次に、このような操舵機構20を構成するアシストモータ40の駆動制御を担うECU50の電気的構成を図2に基づいて説明する。図2に示すように、ECU50は、主に、インターフェイス52、インバータ54、入出力バッファ56、CPU60、監視回路70、リレー制御部90等により構成されており、CPU60を中心に入出力バスを介してインターフェイス52、インバータ54や入出力バッファ56が接続されている。
CPU60は、例えば、マイコン、半導体メモリ装置(ROM、RAM、EEPROM等)等から構成されており、上述したような本電気式動力舵取装置の基本的なモータ制御を所定のコンピュータプログラムにより実行する機能を有するものである。即ち、CPU60は、モータレゾルバ42により検出されたモータ回転角θmに基づいてアシストモータ40をベクトル制御する。なお、このCPU60は、特許請求の範囲に記載の「モータ制御CPU」に相当し得るものである。
インターフェイス52は、前述したトルクセンサ30やモータレゾルバ42あるいは電流センサ47等から入力される各種センサ信号を、A/D変換器等を介してCPU60の所定ポートに入力したり、またCPU60から出力されるレゾルバ励磁信号をA/D変換器等を介してモータレゾルバ42やトルクセンサ30(第1レゾルバ35、第2レゾルバ37)に出力したりする機能を有するものである。なお、図2では、CPU60からレゾルバに出力されるレゾルバ励磁信号やレゾルバからCPU60に入力される sin相信号や cos相信号は、便宜上、入出力バッファ56を介して入出力されているように図示されているが、この入出力バッファ56はインターフェイス52の概念に含まれるものである。
インバータ54は、直流電源BattからリレーRLを介して供給される電力を制御可能な3相交流電力に変換する機能を有するもので(図4参照)、PWM回路とスイッチング回路等から構成されている。なお、リレーRLは、通電(オン)時に接点が導通状態になり、非通電(オフ)時に接点が非導通状態になるメーク接点型のもので、リレー制御部90によりオンオフ制御されている。
リレー制御部90は、リレーRLを駆動制御するリレー制御回路91をはじめ、図略の他のリレーを駆動制御するリレー制御回路等を備えたもので、例えば、リレー制御回路91は、監視回路70から入力される判定情報に基づいてリレーRLをオンオフ制御している。本実施形態の場合、後述するように、CPU60の正常時には監視回路70からCPU60の正常を示す判定情報「1」が入力されるので、リレー制御回路91ではリレーRLをオン状態に維持する制御信号RsをリレーRLに出力することによって直流電源Battからインバータ54への電力供給を可能にする。一方、CPU60の異常時には監視回路70からCPU60の異常を示す判定情報「−1」が入力されるので、リレー制御回路91ではリレーRLをオン状態に維持する制御信号Rsの出力を中止することによって直流電源Battからインバータ54への電力供給を不能にする。なお、監視回路70の構成等は、後で詳述する。
ここで、モータレゾルバ42の構成を図3(A) に基づいて説明する。なお、トルクセンサ30を構成する第1レゾルバ35および第2レゾルバ37は、モータレゾルバ42と構成がほぼ同様であるので、これらについては説明を省略する。図3(A) に示すように、モータレゾルバ42は、第1ヨークYK1 、第2ヨークYK2 、第3ヨークYK3 および第4ヨークYK4 と、第1コイルCL1 、第2コイルCL2 、第3コイルCL3 、第4コイルCL4 および第5コイルCL5 とから構成される、対極数7(いわゆる7X)のレゾルバである。
第1ヨークYK1 は、モータハウジング27の内周に沿って円環状に形成されており、当該モータハウジング27に固定されている。また、第1ヨークYK1 の内周には、第1コイルCL1 が巻回されている。一方、第2ヨークYK2 は、第1ヨークYK1 と同様、円環状に形成されており、第1ヨークYK1 と対向するようにモータ軸43の外周に固定されて、第2コイルCL2 が巻回されている。これにより、第2ヨークYK2 はモータ軸43と一体に回転できる。
第3ヨークYK3 は、第2ヨークYK2 とモータ軸43の軸方向にずれて、モータ軸43の外周上に固定されており、モータ軸43と一体に回転可能に構成されている。この第3ヨークYK3 には、第3コイルCL3 が巻回されており、この第3コイルCL3 は、第2ヨークYK2 の第2コイルCL2 に電気的に並列接続されている。一方、第4ヨークYK4 は、第1ヨークYK1 と同様、モータハウジング27の内周に沿って円環状に形成されており、第4コイルCL4 および第5コイルCL5 が巻回されて当該モータハウジング27に固定されている。なお、第5コイルCL5 は、第4コイルCL4 に対し位相を90度ずらして巻回されている。
次に、モータレゾルバ42の電気的特性を図3(B) に基づいて説明する。なお、第1レゾルバ35および第2レゾルバ37は、モータレゾルバ42と電気的特性がほぼ同様であるので、これらについては説明を省略する。
モータレゾルバ42は、前述したように、第1コイルCL1 〜第5コイルCL5 により構成され、これらの各コイルは図3(B) に示すような回路図による接続関係を持つ、いわゆる1相励磁2相出力(電圧検出)型のレゾルバである。そのため、ECU50を構成するCPU60から出力される励磁信号E1を、ECU50の入出力バッファ56を介して、回転トランスである第1コイルCL1 および第2コイルCL2 に与え、さらに1相の励磁コイルである第3コイルCL3 に与えることにより、2相の出力コイルである第4コイルCL4 および第5コイルCL5 から検出角度θ(電気角)に応じたレゾルバ出力信号E2、E3を得ることができる。そして、このようなモータレゾルバ42から出力されるレゾルバ出力信号は、 sin相信号および cos相信号により構成されるアナログ信号であるため、ECU50の入出力バッファ56を介してCPU60に内蔵されるA/D変換器に入力されることにより、CPU60により処理可能なディジタル信号に変換される。
なお、モータレゾルバ42から得られる電気角θM は、モータ軸43の1回転(360度)につき、7つのピーク点を有する。これは、前述したように、モータレゾルバ42が対極数7のレゾルバであり、電気的には7組のN極、S極を有することから、機械角360°に対して360°×7=2520°に相当する電気角を出力し得るためである。つまり、当該モータレゾルバ42は電気角360°のレゾルバより7倍の分解能を有する。
続いて、モータレゾルバ42から出力されるレゾルバ信号に基づいたモータ回転角θmの検出方法について説明する。まず、モータ軸43がある回転角で回転した場合において、モータレゾルバ42の第1コイルCL1 に交流電圧E1が印加されると、その印加電圧に応じて第1ヨークYK1 に磁束が発生し、その磁束が第2ヨークYK2 に伝えられる。すると、この磁束が第2コイルCL2 を鎖交することにより交流電圧が誘起されるので、第2コイルCL2 に接続された第3コイルCL3 にも交流電圧が発生する。そして、この第3コイルCL3 に発生した交流電圧により、第4コイルCL4 および第5コイルCL5 には交流電圧が誘起されて、交流電圧E2、E3が出力される。
このような印加された交流電圧Elおよび出力された交流電圧E2、E3は、次の式(1) および式(2) の関係を満たす。なお式(1) および式(2) において、Kは変圧比を示す。
E2 = K・E1× cosθ …(1)
E3 = K・E1× sinθ …(2)
このため、当該交流電圧E1、E2、E3を電圧センサ等により検出することで、上式(1) および式(2) に基づいてモータ回転角θmを算出することができるので、その演算結果からアシストモータ40のモータ回転角θmを検出することができる。そしてこのように検出されたモータ回転角θmは、次に述べるようにECU50において当該アシストモータ40のPI制御に用いられる。また、トルクセンサ30を構成する第1レゾルバ35、第2レゾルバ37によるそれぞれの回転角についてもモータレゾルバ42と同様に求めることができる。そのため、ピニオン軸23の入力軸23aと出力軸23b、そしてこれらの間に介在するトーションバーのばね係数との関係からステアリングホイール21による操舵トルクTsを算出することができる。この操舵トルクTsもECU50によるアシストモータ40の制御に用いられる。
これにより、図2に示すECU50では、次述するPI制御により、トルクセンサ30のトルク信号Tsやモータレゾルバ42のモータ回転角θmあるいは電流センサ47の3相実電流値Iu,Iv,Iwに基づいて、操舵状態に適したアシストトルクをアシストモータ40に発生させ得るため、本電気式動力舵取装置の操舵機構20では、ステアリングホイール21により操舵する運転者の操舵を補助可能にしている。
次に、ECU50によるアシストモータ40に対するPI制御系の演算処理を図4に基づいて説明する。なおこの演算処理は、ECU50のCPU60により、所定周期(例えば1ミリ秒)ごとに実行される、例えばタイマ割り込み処理によって行われている。
図4に示すように、トルクセンサ30からCPU60に入力されるトルク信号Tsは、図略のフィルタ回路によりノイズ成分が除去された後、位相補償部61に入力される。位相補償部61では、トルクセンサ30の出力に対する応答性を速くするため位相を進める処理を行った後、位相補償されたトルク信号Tsをアシスト制御部62に出力する。
アシスト制御部62では、位相補償部61から入力されたトルク信号Tsによる検出トルクに基づいて操舵力を補助するため、アシストモータ40に発生させる二次磁束に対する電流値、つまり界磁電流値(d軸電流指令値Id*)と、アシストトルクに対応する電流値、つまりトルク指令電流値(q軸電流指令値Iq*)とを設定する処理を行う。例えば、d軸電流指令値Id*は弱め界磁制御による設定が行われ、q軸電流指令値Iq*は検出トルクに基づいて所定のマップや演算式による設定が行われる。このように設定されたd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*は、それぞれPI制御部64、63の前段に位置する加算部に出力される。
PI制御部64、63の前段に位置する加算部では、アシスト制御部62から出力される電流指令値Id*,Iq* と、後述する3相2相変換部67から帰還されるインバータ54のd軸,q軸実電流値Id,Iq との偏差を求める加算処理を行う。これにより、q軸電流指令値Iq*とq軸実電流値Iqとの偏差およびd軸電流指令値Id*とd軸実電流値Idとの偏差が、それぞれ算出されてPI制御部64、63に出力される。
PI制御部63、64では、比例積分制御が行われる。即ち、PI制御部63では、前段の加算部から出力された、q軸電流指令値Iq*とq軸実電流値Iqとの偏差に基づいて比例積分演算を行い、目標値に達するまで積分値の訂正動作としてq軸の電圧指令値Vq*を2相3相変換部65に出力する処理を行う。つまり、PI制御部63は、加算部とともにフィードバック演算処理を行う。またPI制御部64も同様に、d軸電流指令値Id*とd軸実電流値Idとの偏差に基づいて比例積分演算を行い、目標値に達するまで積分値の訂正動作としてd軸の電圧指令値Vd*を2相3相変換部65に出力する処理を行う。
2相3相変換部65は、PI制御部63、64から、それぞれ入力されたq軸電圧指令値Vq*およびd軸の電圧指令値Vd*をdq逆変換(3相変換)して、各相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を演算する処理を行う。2相3相変換部65により逆変換された電圧指令値は、U相電圧指令値Vu*、V相電圧指令値Vv*、W相電圧指令値Vw*としてPWM変換部66に出力される。PWM変換部66では、各相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を各相ごとのPWM指令値PWMu*,PWMv*,PWMw*に変換する処理を行う。
インバータ54では、PWM変換部66から出力される各相のPWM信号PWMu*,PWMv*,PWMw*に基づいて、U相、V相、W相ごとに図略のスイッチング回路をオンオフする。これにより、インバータ54は、直流電源Battから供給される直流電力を3相交流電力に変換してアシストモータ40に駆動電力を供給するので、トルクセンサ30により検出された操舵状態に適したアシストトルクをアシストモータ40に発生させることができる。そして、インバータ54から出力される出力電流は、各相ごとに電流センサ47に検出され、それぞれU相実電流値Iu、V相実電流値Iv、W相実電流値Iwとして3相2相変換部67に出力される。また、これらのうちU相実電流値Iu、V相実電流値Ivは、後述する監視回路70にも出力される。
3相2相変換部67は、電流センサ47から、それぞれ入力された各相の実電流値Iu,Iv,Iwをdq変換(2相変換)して、d軸実電流値Idとq軸実電流値Iqとを演算する処理を行う。なおこの3相2相変換部67には、モータ回転角演算部69からモータ回転角θmも入力される。3相2相変換部67により変換されたインバータ54の出力電流値は、d軸,q軸実電流値Id,Iq として前述のPI制御部64、63の前段に位置する加算部にそれぞれフィードバック入力される。これにより、前述したようにPI制御部63、64によるフィードバック演算処理が可能となる。
モータ回転角演算部69は、モータレゾルバ42から入力される2相出力信号( sin相信号、 cos相信号)に基づいて前掲の式(1),(2) によりモータ回転角θmを演算する処理を行う。これにより算出されたモータ回転角θmは、3相2相変換部67に出力される。なお、モータレゾルバ42には、レゾルバ励磁信号出力部68から出力される励磁信号(図2参照)が入力されている。
このようなアシストモータ40のベクトル制御をCPU60により行うことによって、本電気式動力舵取装置の基本的な制御が可能となる。ここで、上述したようなCPU60によるトルク指令電流値(q軸電流指令値Iq*)に対する実トルク電流(q軸実電流値)の方向が正しいか否かを監視する監視回路70の構成や動作例を図4〜図7に基づいて説明する。
図4に示すように、監視回路70は、トリガ出力回路71、S/H回路72、演算回路73、符号判定回路74、75、76、乗算回路77、符号比較回路78、監視許可ゲート79、配線80等をCPU60とは機能的に独立したロジック回路(論理回路)により構成したもので、機能概要は次のとおりである。なお、本実施形態の場合、監視回路70は、例えば、CPU60やリレー制御部90を含んで構成されるASIC(Application Specific Integrated Circuit )のゲート回路群によって実現されている。
即ち、監視回路70では、CPU60により演算されたq軸電流指令値Iq*に対しq軸実電流値の方向が正しいか否かを監視し、CPU60が演算異常を起こしているか否か、つまりCPU60の正常・異常を判定情報として出力する。そして、CPU60の演算処理に異常があると判断された場合には、CPU60の異常を示す判定情報「−1」をリレー制御部90に出力する。これにより、リレー制御部90のリレー制御回路91ではリレーRLをオン状態に維持する制御信号Rsの出力を中止し、直流電源Battからインバータ54に供給されていた電力供給を遮断するので、演算異常等の状態に陥ったCPU60による操舵機構20の制御の継続を防止することが可能となる。
なお、トリガ出力回路71は特許請求の範囲に記載の「トリガ手段」に相当し得るもの、S/H回路72は特許請求の範囲に記載の「ホールド手段」に相当し得るものである。また、演算回路73、符号判定回路74、75、76、乗算回路77および符号比較回路78は、特許請求の範囲に記載の「判定手段」に相当し得るものである。さらに、配線80は特許請求の範囲に記載の「取得手段」に相当し得るものである。
トリガ出力回路71は、モータレゾルバ42の励磁信号に基づいてトリガ信号trg を出力する機能を有するロジック回路で、前述したレゾルバ励磁信号出力部68から出力される励磁信号を入力することにより所定のタイミングでトリガ信号trg を出力している。この「所定のタイミング」とは、例えば、図5(A) に示すように、レゾルバ励磁信号出力部68から入力される励磁信号がsin(ωt)=1(同図に示す●(黒丸))となるタイミングをいう。これにより、励磁信号の振幅が最大(プラス側)になるタイミングでトリガ信号を出力することができる。そのため、励磁信号の振幅がマイナス側に最大になるsin(ωt)=−1(同図に示す○(白丸))となるタイミングであっても良い。このように励磁信号の振幅が最大になるタイミングでトリガ出力回路71からトリガ信号が出力されるので、次に説明するS/H回路72によりホールドされる cos相信号の振幅も最大にすることができる。
S/H回路72は、アシストモータ40を駆動するU相、V相、W相からなる3相電流信号のうちの少なくとも2相の電流信号およびモータレゾルバ42から出力される cos相信号を、トリガ信号trg に基づいてサンプリングしてホールドした後、演算回路73や符号判定回路76に量子化データとして出力する機能を有するロジック回路で、サンプリング機能、ホールド機能および量子化機能を兼ね備えたものである。本実施形態の場合、トリガ出力回路71によりS/H回路72に入力されるトリガ信号trg は、励磁信号がsin(ωt)=1となるタイミングをとることから、S/H回路72はこのタイミングで、U相、V相の電流信号および cos相信号をサンプリングする。なお、以下、サンプリングしてホールドする一連の情報処理を「サンプリング・ホールド」と記す。
これにより、例えば、 cos相信号であれば図5(B) に示すように、●(黒丸)のタイミングにおいてサンプリングされる。なお、図5(C) は、参考に同様のタイミングにおいて sin相信号をサンプリングした例を示し、図5(D) は、サンプリング・ホールドした後(S/H後)の cos相信号波形(実線)および sin相信号波形(破線)の例を示す。また、U相、V相の電流信号であれば、図5(A) に示すタイミングでサンプリングされて、図6(A) 、(B) に示すような電流波形(U相は細実線、V相は細破線)が得られる。なお、図6(A) はq軸電流指令値Iq*が0(ゼロ)より大きい場合、図6(B) はq軸電流指令値Iq*が0(ゼロ)より小さい場合である。
演算回路73は、S/H回路72から出力された量子化データのうち、U相実電流値Iuに対するU相サンプル実電流値Iu'とV相実電流値Ivに対するV相サンプル実電流値Iv'を入力して所定の演算処理を行う機能を有するロジック回路である。本実施形態の場合、U相サンプル実電流値Iu'を2で除算(Iu'/2)し、その結果(商)にV相サンプル実電流値Iv'を加算(Iu'/2+Iv')する演算処理を可能にしている。この演算結果は、符号判定回路74に出力される。なお、この演算処理(Iu'/2+Iv')の根拠は後述する。
符号判定回路74は、演算回路73による演算結果から得られる正負の極性符号sign1 を得る機能を有するロジック回路で、前述した括弧内の演算結果より正負の極性符号を得る関数演算処理(sign1 =sign(Iu'/2+Iv'))を可能にしたものである。これにより得られた極性符号sign1 は、符号比較回路78に出力される。
符号判定回路75は、前述のアシスト制御部62から出力されるq軸電流指令値Iq*を配線80を介して入力し、当該q軸電流指令値Iq*の正負の極性符号sign2 を得る機能を有するロジック回路で、前述の符号判定回路74とほぼ同様に構成され、具体的には関数演算処理(sign2 =sign(Iq*))を可能に構成されている。これにより得られた極性符号sign2 は、乗算回路77に出力される。
符号判定回路76は、S/H回路72から出力された量子化データのうち、 cos相信号に対する cosθを入力して当該 cosθの正負の極性符号sign3 を得る機能を有するロジック回路で、前述の符号判定回路74とほぼ同様に構成され、具体的には関数演算処理(sign3 =sign( cosθ))を可能に構成されている。これにより得られた極性符号sign3 は、乗算回路77に出力される。
乗算回路77は、符号判定回路75から入力されるq軸電流指令値Iq*の極性符号sign2 と符号判定回路76から入力される cosθの極性符号sign3 とを乗算(sign2 ×sign3 )する演算処理を行う機能を有するロジック回路で、この演算結果sign4 は符号比較回路78に出力される。この乗算回路77による演算処理(sign2 ×sign3 =sign4 )は、(+)×(+)=(+)、(+)×(−)=(−)、(−)×(+)=(−)、(−)×(−)=(+)に従って行われる。なお、この演算処理(sign2 ×sign3 )の根拠は後述する。
符号比較回路78は、符号判定回路74から入力される極性符号sign1 と乗算回路77から入力される極性符号sign4 とを比較する機能を有するロジック回路で、例えば、両極性符号が一致する場合にはCPU60が正常である旨の「1」を、また両極性符号が一致しない場合(不一致の場合)にはCPU60が異常である旨の「−1」を、それぞれ判定情報として出力する。なお、後述する理由により、監視許可ゲート79から出力禁止情報が入力されていない場合(または出力許可情報が入力されている場合)に限り、当該判定情報が出力される。
即ち、符号比較回路78では、演算回路73により処理された演算結果(Iu'/2+Iv')の極性符号と、乗算回路77により処理された演算結果(sign4 =sign2 ×sign3 =sign(Iq*× cosθ))の極性符号とを比較してその一致・不一致を判断することによって、前述したCPU60によるアシスト制御処理(アシスト制御部62)、特にq軸電流指令値Iq*の演算処理が正常に行われているか否か、またCPU60によるPWM変換処理(PWM変換部66)が正常に行われているか否か、を判定し監視している。ここで、これら両極性符号の一致・不一致を判断することによって、CPU60によるこれらの演算処理が正常に行われているか否かを判定できる理由を説明する。
まず、q軸電流指令値Iq*、モータ回転角θm、U相実電流値Iu、V相実電流値Ivの関係において、アシストモータ40がブラシレスDCモータであり、弱め界磁制御を行わない場合には、d軸電流指令値Id*は0A(ゼロアンペア)とすることができるので、次式(3) 、(4) が成立する。
Iu = −√(2/3)×Iq*× sinθ …(3)
Iv = −√(2/3)×Iq*× sin(θ-120°) …(4)
ここで式(4) は、その右辺を次式(5) のように変形できるので、U相、V相の実電流値の関係として、次式(6) を導くことができる。
式(4) = −1/2×{−√(2/3)×Iq*× sinθ}+Iq*× cosθ/√2…(5)
Iu/2+Iv = Iq*× cosθ/√2 …(6)
この式(6) において、 cosθは、モータレゾルバ42の cos相信号で、モータレゾルバ42の励磁信号sin(ωt)の振幅が最大であるタイミングでサンプリング・ホールドすればそのサンプリングデータそのものが当該 cosθと等しい値となる。そのため、sin(ωt)=1のタイミングで cos相信号をサンプリング・ホールドすると同時に、U相、V相の実電流値をサンプリング・ホールドすることにより、式(6) の左辺(Iu/2+Iv)を演算することができ、演算結果の極性符号(+)、(−)を求めることが可能となる(sign(Iu/2+Iv))。これが前述した演算回路73における演算処理(Iu'/2+Iv')の根拠で、また符号判定回路74により関数演算処理(sign1 =sign(Iu'/2+Iv'))を行う理由である。
一方、sin(ωt)=1のタイミングでサンプリング・ホールドした cos相信号(=cosθ)の極性符号とCPU60から取得したq軸電流指令値Iq*の極性符号を乗算することによって、式(6) の右辺(Iq*× cosθ/√2)を演算することができ、演算結果の極性符号(+)、(−)を求めることが可能となる。なお極性符号を得るためには(sign(Iq*)×sign( cosθ))を演算すれば良い。これが、前述した符号判定回路75による関数演算処理(sign(Iq*))の結果sign2 と、符号判定回路76による関数演算処理(sign( cosθ))の結果sign3 とを、乗算回路77によって乗算演算(sign4 =sign2 ×sign3 )する根拠である。
また、このような式(6) の左辺および右辺の極性符号の関係は、図6(A) および図6(B) に示す波形例からも視覚的に理解することができる。なお、図6は、図5(A) に示す●(黒丸)のタイミングでU相実電流値Iu(細実線)、V相実電流値Iv(細破線)および cos相信号 cosθ(太実線)をサンプリングしたときのそれぞれの波形例と演算回路73による演算結果(Iu/2+Iv)(太一点鎖線)の波形例で、図6(A) は、q軸電流指令値Iq*が0(ゼロ)より大きい場合のもの、図6(B) は、q軸電流指令値Iq*が0(ゼロ)より小さい場合のものである。
即ち、図6(A) に示すように、q軸電流指令値Iq*が0(ゼロ)より大きい場合(Iq*>0)には、式(6) の右辺のIq*の極性符号は正(+)であるから、式(6) の左辺に相当する(Iu/2+Iv)の波形(太一点鎖線)の極性符号が正(+)のときには、同式右辺の cosθ(太実線)も正(+)の極性符号をとるはずである。そこで、図6(A) に表されている(Iu/2+Iv)の波形(太一点鎖線)の極性符号と cosθ(太実線)の波形の極性符号との関係に着目すると、モータ回転角θmが「0度以上90度未満および270度を超えて360度以下の範囲」においては、両波形とも正(+)の極性符号をとっていることがわかる。一方、同様にIq*>0の場合で、式(6) の左辺に相当する(Iu/2+Iv)の波形(太一点鎖線)の極性符号が負(−)のときには、同式右辺の cosθ(太実線)は負(−)の極性符号をとるはずである。この場合も、先と同様に、両波形の極性符号との関係に着目すると、モータ回転角θmが「90度を超えて270度未満の範囲」においては、両波形とも負(−)の極性符号をとっていることがわかる。
また同様に、図6(B) に示すように、q軸電流指令値Iq*が0(ゼロ)より小さい場合(Iq*<0)には、式(6) の右辺のIq*の極性符号は負(−)であるから、式(6) の左辺に相当する(Iu/2+Iv)の波形(太一点鎖線)の極性符号が負(−)のときには、同式右辺の cosθ(太実線)は正(+)の極性符号をとるはずで、モータ回転角θmが「0度以上90度未満および270度を超えて360度以下の範囲」において cosθ(太実線)は正(+)の極性符号をとっている。一方、同様にIq*<0の場合で、式(6) の左辺に相当する(Iu/2+Iv)の波形(太一点鎖線)の極性符号が正(+)のときには、式(6) の右辺の cosθ(太実線)は負(−)の極性符号をとるはずで、モータ回転角θmが「90度を超えて270度未満の範囲」において、 cosθ(太実線)は負(−)の極性符号をとっていることがわかる。
このように図6(A) および図6(B) からも、アシストモータ40(DCブラシレスモータ)のベクトル制御においてトルク指令電流値(q軸電流指令値Iq*)に対して実トルク電流(U相、V相の実電流値Iu、Iv)の方向が正しいか否かを監視することを目的として上記式(6) が成立するか否かを判断する場合には、同式左辺の極性符号と右辺の極性符号とを比較すれば良いことがわかる。したがって、前述したように符号比較回路78では、式(6) の左辺の極性符号であるsign1 と、同式右辺の極性符号であるsign4 とを比較して、例えば、両極性符号が一致(sign1 =sign4 )する場合にはCPU60が正常である旨の「1」を判定情報として出力し、両極性符号が不一致(sign1 ≠sign4 )の場合にはCPU60が異常である旨の「−1」を判定情報として出力し得るように構成している。
以上説明したように本電気式動力舵取装置およびそのECU50を構成することにより、ECU50の監視回路70では、符号比較回路78によって、CPU60により演算されたq軸電流指令値Iq*に対しq軸実電流値の方向が正しいか否かを、前掲の式(6) に基づく cos相信号、q軸電流指令値Iq*、U相実電流値IuおよびV相実電流値Ivの関係から導き出される極性符号の一致または不一致に基づいてCPU60の正常か異常かを判定し、正常であれば「1」を、また異常であれば「−1」の判定情報としてリレー制御部90に出力する。これにより、リレー制御部90のリレー制御回路91では、CPU60の正常を示す判定情報「1」が入力された場合には、リレーRLをオン状態に維持する制御信号RsをリレーRLに出力し直流電源Battからインバータ54への電力供給を可能にし、CPU60の異常を示す判定情報「−1」が入力された場合には、リレーRLをオン状態に維持する制御信号Rsの出力を中止して直流電源Battからインバータ54への電力供給を不能にする。したがって、CPU60が異常の場合には、CPU60によるアシストモータ40の駆動制御を中止することができるので、例えば、CPU60による演算異常等によりアシストモータ40の出力が不当なときの操舵輪のアシスト制御を防止することができ、不当な方向に作用する駆動力の発生を防止することができる。
なお、本実施形態では上述したようなリレー制御部90を構成したが、例えば、監視回路70からCPU60の異常を示す判定情報「−1」が出力された場合、当該CPU60をハードウェア的に強制リセット(再起動)してCPU60の基本制御プログラム(BIOS等)を再スタートさせるロジック回路を構成しても良い。これにより、当該CPU60の異常がソフトウェア的な異常処理等(ゼロ除算、メモリアクセス違反、プログラム暴走等)によるものである場合には、再スタートにより当該異常を解消することができる。
ところで、前掲の式(3) 〜(6) の関係は、d軸電流指令値Id*が0A(ゼロアンペア)であることを前提としている。これは、例えば、弱め界磁制御等により、アシスト制御部62から出力されるd軸電流指令値Id*が0A(ゼロアンペア)またはほぼ0Aでない場合には、このd軸電流指令値Id*によって cos相信号の cosθとU相、V相の実電流値Iu、Ivとの間において位相のズレが発生する。そのため、図6(A) や図6(B) で示したように、式(6) の左辺に相当する(Iu/2+Iv)の波形(太一点鎖線)がゼロクロスするモータ回転角θmと、式(6) の右辺の cosθ(太実線)の波形がゼロクロスするモータ回転角θmとが一致し難くなり、式(6) を根拠とする極性符号の一致・不一致の判断を困難にするからである。
したがって、本実施形態では、監視許可ゲート79を設けて、アシスト制御部62から入力されるd軸電流指令値Id*を検出することによって、d軸電流指令値Id*が出力されていないこと、つまりd軸電流指令値Id*が0A(ゼロアンペア)またはほぼ0Aであることを監視し、d軸電流指令値Id*=0AまたはId*≒0Aでない場合には符号比較回路78による判定情報の出力を禁止する出力禁止情報(またはd軸電流指令値Id*=0AまたはId*≒0Aである場合には符号比較回路78による判定情報の出力を許可する出力許可情報)を符号比較回路78に出力し得るように構成している。
なお、アシスト制御部62からd軸電流指令値Id*が出力されない構成である場合には、d軸電流指令値Id*の出力有無の監視を要しないので、当該監視許可ゲート79を設ける必要はない。また、d軸電流指令値Id*=0AまたはId*≒0Aでなく、監視許可ゲート79を設けない場合であって、前述した位相のズレから生じる極性符号の一致・不一致の判断を困難にする範囲が既知であるときには、例えば、 cosθ(太実線)の波形がゼロクロスするモータ回転角θm(0) を中心にその前後所定角度範囲(±5度)を判定禁止範囲に設定して当該範囲内にあれば、符号比較回路78による判定情報の出力を中止し、当該範囲外であれば符号比較回路78による判定情報の出力を行うように符号比較回路78をロジック回路により構成しても良い。これにより、弱め界磁制御等を行っている場合であっても、監視許可ゲート79を設けることなく監視回路70を構成することができる。
また、図6を参照して説明した監視回路70の構成例は、3相実電流値Iu,Iv,Iwのうち、U相実電流値IuおよびV相実電流値IvをS/H回路72によりサンプリング・ホールドするものであったが、例えば、U相実電流値IuおよびW相実電流値IwをS/H回路72によりサンプリング・ホールドして、演算回路73、符号判定回路74、75、76、乗算回路77、符号比較回路78、監視許可ゲート79により上述と同様に極性符号の一致・不一致を判断しても良い。この場合、前掲の式(6) に代えて次式(7) を用いて、極性符号の一致・不一致を判断する。
Iu/2+Iw = −Iq*× cosθ/√2 …(7)
これにより、図7(A) に示すように、q軸電流指令値Iq*が0(ゼロ)より大きい場合(Iq*>0)には、式(7) の右辺のIq*の極性符号は正(+)であるから、式(7) の左辺に相当する(Iu/2+Iw)の波形(太一点鎖線)の極性符号が負(−)のときには、同式右辺の cosθ(太実線)は正(+)の極性符号をとるはずで、モータ回転角θmが「0度以上90度未満および270度を超えて360度以下の範囲」においては cosθ(太実線)は正(+)の極性符号をとっている。一方、同様にIq*>0の場合で、式(7) の左辺に相当する(Iu/2+Iw)の波形(太一点鎖線)の極性符号が正(+)のときには、同式右辺の cosθ(太実線)は負(−)の極性符号をとるはずで、モータ回転角θmが「90度を超えて270度未満の範囲」において cosθ(太実線)は負(−)の極性符号をとっている。
また同様に、図7(B) に示すように、q軸電流指令値Iq*が0(ゼロ)より小さい場合(Iq*<0)には、式(7) の右辺のIq*の極性符号は負(−)であるから、式(7) の左辺に相当する(Iu/2+Iw)の波形(太一点鎖線)の極性符号が正(+)のときには、同式右辺の cosθ(太実線)も正(+)の極性符号をとるはずで、モータ回転角θmが「0度以上90度未満および270度を超えて360度以下の範囲」においては両波形とも正(+)の極性符号をとっている。一方、同様にIq*<0の場合で、式(7) の左辺に相当する(Iu/2+Iw)の波形(太一点鎖線)の極性符号が負(−)のときには、同式右辺の cosθ(太実線)も負(−)の極性符号をとるはずで、モータ回転角θmが「90度を超えて270度未満の範囲」においては、両波形とも負(−)の極性符号をとっていることがわかる。したがって、U相実電流値IuおよびW相実電流値Iwをサンプリング・ホールドするような構成にしても、上述した監視回路70と同様の作用・効果を得ることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る電気式動力舵取装置のECU50の監視回路70では、トリガ出力回路71、S/H回路72、演算回路73、符号判定回路74、75、76、乗算回路77、符号比較回路78、監視許可ゲート79等を、アシストモータ40を制御するCPU60とは機能的に独立したロジック回路によって構成し当該CPU60を監視している。即ち、トリガ出力回路71によりモータレゾルバ42の励磁信号に基づいてトリガ信号trg を出力し、このトリガ信号trg に基づいてS/H回路72によりアシストモータ40を駆動するU相、V相、W相からなる3相実電流値Iu,Iv,Iwのうちの少なくとも2相の電流信号、例えばU相実電流値Iu、V相実電流値Ivおよびモータレゾルバ42から出力される cos相信号をサンプリング・ホールドする。そして、d軸,q軸電流指令値Id*,Iq*のうちq軸電流指令値Iq*を配線80により取得し、演算回路73、符号判定回路74、75、76、乗算回路77および符号比較回路78により、例えば2相の電流信号がU相、V相実電流値Iu,Ivの場合、前掲の式(6) に基づく cos相信号、q軸電流指令値Iq*、U相実電流値IuおよびV相実電流値Ivの関係から導き出される極性符号の一致または不一致に基づいてCPU60の正常か異常かを判定し、正常であれば「1」を、また異常であれば「−1」の判定情報として出力する。
これにより、CPU60とは別個の外部CPUを設けることなく、トリガ出力回路71、S/H回路72、演算回路73、符号判定回路74、75、76、乗算回路77、符号比較回路78、監視許可ゲート79等を、アシストモータ40を制御するCPU60とは機能的に独立したロジック回路によって構成し、符号比較回路78から出力される判定情報によってCPU60が正常であるか異常であるかを判断することができる。したがって、別個の外部CPUを設けてそれによりCPU60の正常・異常を判定する場合に比べ、当該CPU60の正常・異常を安価な構成で判定することができる。また、これにより、アシストモータ40の出力が正当または不当であることを安価な構成で判定できる。
また、本実施形態に係る電気式動力舵取装置のECU50の監視回路70では、符号比較回路78による判定情報は、d軸,q軸電流指令値Id*,Iq*のうちd軸電流指令値Id*がほぼ0(ゼロ)または0(ゼロ)である場合に出力されることから、例えば、アシストモータ40の固定子のコイルに回転子の永久磁石による磁力を打ち消す電流を流して誘導起電圧を下げる「弱め界磁制御」が行われる場合を有するものであっても、このd軸電流指令値Id*の影響(例えば、極性符号の判断対象となる信号波形間において位相のズレが発生する等)を受けることなく、符号比較回路78から出力される判定情報によってCPU60が正常であるか異常であるかを正確に判断することができる。したがって、このような「弱め界磁制御」が行われる場合を有するものであっても、CPU60の正常・異常を安価な構成で正確に判定することができる。またこれにより、アシストモータ40の出力が正当または不当であることを安価な構成で判定できる。
さらに、本実施形態に係る電気式動力舵取装置のECU50の監視回路70では、トリガ出力回路71は、励磁信号がsin(ωt)=1またはsin(ωt)=−1である場合にトリガ信号を出力することから(図5(A) 参照)、励磁信号の振幅が最大になるタイミングでトリガ信号trg を出力することできる。そのため、S/H回路72によりサンプリング・ホールドされる cos相信号の振幅も最大にすることができ、演算回路73、符号判定回路74、75、76、乗算回路77および符号比較回路78による極性符号の一致・不一致をより確実に行うことができる。したがって、CPU60の正常・異常を安価な構成で確実に判定することができる。またこれにより、アシストモータ40の出力が正当または不当であることを安価な構成で確実に判定することができる。
さらにまた、本実施形態に係る電気式動力舵取装置のECU50の監視回路70では、2相の電流信号は、3相実電流値Iu,Iv,Iwのうち、「U相実電流値IuおよびV相実電流値Iv」であることから、例えば、ハードウェアの構成上、W相実電流値Iwを利用できないような制限がある場合においても、CPU60の正常・異常を安価な構成で判定することができる。また、W相実電流値Iwを必要としない分、ハーネス等の引き回しを簡素化することができる。なお、3相実電流値Iu,Iv,Iwのうち、「U相実電流値IuおよびW相実電流値Iw」または「V相実電流値IvおよびW相実電流値Iw」を選択しても、「U相実電流値IuおよびV相実電流値Iv」を選択した場合と同様にハードウェア構成上の制限に対応することができ、またハーネス等の引き回しを簡素化できる。「V相実電流値IvおよびW相実電流値Iw」を選択した場合には、前掲の式(6) に代えて次式(8) を用いて、極性符号の一致・不一致を判断する。
Iv/2+Iw = Iq*× cos(θ-120°)/√2 …(8)
なお、本実施形態では、監視回路70を、CPU60を含めて構成されるASIC内に構成したが、本発明はこれに限られることはなく、CPU60とは機能的に独立したロジック回路によって構成されるものであれば良く、例えば、CPU60と物理的に分離してECU50内に設けられるゲートアレイやPLD(Programmable Logic Device )により監視回路70を構成しても良い。
また、本実施形態では、車両用操舵装置の一実施態様として車両用の電気式動力舵取装置の例を挙げてモータ制御装置の適用例を説明したが、本発明はこれに限られることはなく車両用操舵装置であれば、例えば、「ステアリングホイールの操作状態に基づいて操舵輪の目標舵角を決定し、この決定された目標舵角に操舵輪を制御する操舵制御系を備えた車両用操舵装置」として概念される、ステアリングホイールと操舵輪の操舵機構とを機械的に接続するリンク機構を設けることなくステアリングホイールの操作状態に基づいて操舵輪の目標舵角を決定しこの決定された目標舵角に操舵輪を制御する、いわゆるステアバイワイヤシステム(SBW)や、「ステアリングホイールと操舵輪とを連結する操舵伝達系の途中に電動モータの駆動により伝達比を可変する伝達比可変手段を備えた車両用操舵装置」として概念されるいわゆるVGRS(Variable Gear Ratio System;登録商標)にも、本発明のモータ制御装置を適用することができる。そして、このようなSBWやVGRS(登録商標)に本発明のモータ制御装置を適用した場合にも、上述した車両用の電気式動力舵取装置のECU50に監視回路70を適用したのと同様の作用・効果を得ることができる。
本発明の実施形態に係る電気式動力舵取装置の構成を示す構成図である。 本電気式動力舵取装置のECUの電気的構成を示すブロック図である。 図3(A) は本電気式動力舵取装置に用いられるレゾルバの構成を示す説明図で、図3(B) は同レゾルバの回路図である。 本実施形態によるモータのPI制御系およびモータ制御CPUの監視系に関する機能ブロック図である。 図5(A) はモータレゾルバの励磁信号がsin(ωt)=1となるタイミングを●(黒丸)で、また同励磁信号がsin(ωt)=−1となるタイミングを○(白丸)で表した例、図5(B) はモータレゾルバの cos相信号を図5(A) に示す●(黒丸)のタイミングでサンプリングした例、図5(C) はモータレゾルバの sin相信号を図5(A) に示す●(黒丸)のタイミングでサンプリングした例、図5(D) はサンプリング・ホールドした後の cos相信号波形(実線)および sin相信号波形(破線)の例、をそれぞれ示す説明図である。 図5(A) に示す●(黒丸)のタイミングでU相、V相実電流値およびモータレゾルバの cos相信号をサンプリングしたときの波形例等で、図6(A) は、q軸電流指令値Iq*が0(ゼロ)より大きい場合のもの、図6(B) は、q軸電流指令値Iq*が0(ゼロ)より小さい場合のものである。 図5(A) に示す●(黒丸)のタイミングでU相、W相実電流値およびモータレゾルバの cos相信号をサンプリングしたときの波形例等で、図7(A) は、q軸電流指令値Iq*が0(ゼロ)より大きい場合のもの、図7(B) は、q軸電流指令値Iq*が0(ゼロ)より小さい場合のものである。 従来例によるモータのPI制御系およびモータ制御CPUの監視系に関する機能ブロック図である。
符号の説明
20…操舵機構(車両用操舵装置)
21…ステアリングホイール
40…アシストモータ(DCブラシレスモータ)
42…モータレゾルバ(レゾルバ)
50…ECU(モータ制御装置)
54…インバータ
60…CPU(モータ制御CPU)
70…監視回路(論理回路)
71…トリガ出力回路(トリガ手段)
72…S/H回路(ホールド手段)
73…演算回路(判定手段)
74、75、76…符号判定回路(判定手段)
77…乗算回路(判定手段)
78…符号比較回路(判定手段)
79…監視許可ゲート
80…配線(取得手段)
90…リレー制御部
100…操舵機構
105…インバータ
110…モータ制御CPU
120…監視CPU
θm…モータ回転角
trg …トリガ信号
Iu…U相実電流値(3相電流信号、U相電流信号)
Iv…V相実電流値(3相電流信号、V相電流信号)
Iw…W相実電流値(3相電流信号、W相電流信号)
Iu'…U相サンプル実電流値
Iv'…V相サンプル実電流値
Iw'…W相サンプル実電流値
Id*…d軸電流指令値
Iq*…q軸電流指令値
Id…d軸実電流値
Iq…q軸実電流値

Claims (5)

  1. 1相励磁2相出力型のレゾルバにより検出されたモータ回転角に基づいてモータ制御CPUによりDCブラシレスモータをベクトル制御するモータ制御装置であって、
    前記レゾルバの励磁信号に基づいてトリガ信号を出力するトリガ手段と、
    前記DCブラシレスモータを駆動するU相、V相、W相からなる3相電流信号のうちの少なくとも2相の電流信号および前記レゾルバから出力される cos相信号を、前記トリガ信号に基づいてホールドするホールド手段と、
    前記3相電流信号に変換されるd軸,q軸電流指令値のうちq軸電流指令値を取得する取得手段と、
    所定式に基づく前記 cos相信号、前記q軸電流指令値および前記2相の電流信号の関係から導き出される極性符号の一致または不一致に基づいて前記モータ制御CPUの正常か異常かを判定し、当該判定結果を判定情報として出力する判定手段と、
    を備え、前記トリガ手段、前記ホールド手段、前記取得手段および前記判定手段は、前記モータ制御CPUとは機能的に独立した論理回路によって構成されていることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記判定情報は、前記d軸,q軸電流指令値のうちのd軸電流指令値がほぼゼロまたはゼロである場合に出力されることを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  3. 前記トリガ手段は、前記励磁信号がsin(ωt)=1またはsin(ωt)=−1である場合に前記トリガ信号を出力することを特徴とする請求項1または2記載のモータ制御装置。
  4. 前記2相の電流信号は、前記3相電流信号のうち、「U相電流信号およびV相電流信号」または「U相電流信号およびW相電流信号」であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  5. ステアリングホイールによる操舵状態に基づいてアシストモータを駆動制御し、当該アシストモータの駆動力によりまたは当該駆動力を補って操舵輪の舵角を制御する車両用操舵装置において、前記アシストモータは、請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置のモータ制御CPUによって制御され、当該モータ制御CPUは、前記判定手段による判定の対象となる車両用操舵装置であって、
    前記判定手段により、前記モータ制御CPUが異常である旨の判定情報が出力された場合には、前記モータ制御CPUによる前記アシストモータの駆動制御を中止することを特徴とする車両用操舵装置。
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