JP2005174845A - 有機発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 長時間の駆動に対しても発光輝度が減衰することがなく、耐久性に優れた実用的な有機発光素子を提供する。
【解決手段】 陽極2と陰極7とからなる一対の電極の間に、少なくとも有機発光層5を有する有機化合物層3を挟持してなる有機発光素子であって、有機化合物層3を形成するために用いる有機化合物のうちの少なくとも一つが、ディフェレンシャル・スキャニング・カロリメトリ法(DSC法)による分析において、99mol%以上の純度を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、陽極と陰極との一対の電極間に、少なくとも有機発光層を有する有機化合物層を挟持してなる有機発光素子に関する。
電界発光を利用した発光素子は、自己発光のため視認性が高く、かつ完全固体素子であるため、耐衝撃性に優れるなどの特徴を有することから、各種表示装置における発光素子としての利用が注目されている。
この発光素子には、発光材料に無機化合物を用いてなる無機発光素子と、有機化合物を用いてなる有機発光素子とがあり、このうち、特に有機発光素子は、印加電圧を大幅に低くしうる上、小型化が容易であって、消費電力が小さく、面発光が可能であり、かつ三原色発光も容易であることから、次世代の発光素子としてその実用化の研究が積極的になされている。
この有機発光素子の構成については、陽極/有機発光層/陰極の構成を基本とし、これに正孔注入輸送層や電子注入層を適宜設けたもの、例えば、陽極/正孔注入輸送層/有機発光層/陰極や、陽極/正孔注入輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極などの構成のものが知られている。
このような有機発光素子の実用化の研究における最大の課題は、長時間の駆動に伴う有機発光素子の発光輝度の減衰を抑制し、実用的にも耐え得る技術を確立することである。その手法の一つとして有機発光素子を作成するために用いる各種有機化合物の純度向上が挙げられる。純度向上により、発光効率や発光輝度の減衰が抑えられると考えられている。一般に純度測定方法として、高速液体クロマトグラフ法(HPLC法)によるデータの面積比から求めることが行われている。
有機発光素子の有機化合物層の純度測定を行っている関連技術としては、例えば、特許文献1及び特許文献2が挙げられ、有機化合物の純度測定にHPLC法が用いられていることが開示されている。
特開2001−214159号公報 特開2002−175885号公報
しかし、HPLC法によるデータの面積比から求める純度とデバイスの耐久性との間には明確な相関性が見られなかった。特にHPLC法で95%以上の高純度の場合、単に純度を上げても有機発光素子の耐久性との相関性がなく、不明な点が多かった。したがって、有機発光素子を長時間使用した場合、この発光輝度が減衰する理由の詳細は現在のところ不明であり、何らかの実用的な指標が求められていた。
また、有機物の純度の測定法としては、一般にHPLC法が広く用いられているが、HPLC法のようなクロマトグラフ法では、副生成物や触媒等の不純物は検知されるものの、溶媒層への不溶物、揮発成分及び水等が、実際には不純物として残っているにもかかわらず、実際よりも高い純度が得られていた。これは、溶媒層への不溶物はクロマトグラフにかける前に濾過により取り除かれるためであり、揮発成分及び水は一般にクロマトグラフ法では検知されない条件で測定するためである。特に、有機発光層を形成する有機化合物は、不純物として溶媒を含みやすく、有機化合物の融点の手前までに10数%以下の溶媒を含んでいることがある。また、有機化合物の融点付近でも、不純物である溶媒の蒸発が起こることが、本発明者らのTGMSによる測定から判明した。しかし、これら不純物の溶媒はHPLC法では検知できないという問題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みて創案されたものであり、その目的は、長時間の駆動に対しても発光輝度が減衰することがなく、耐久性に優れた実用的な有機発光素子を提供することにある。
上記の目的を達成すべく、本発明の有機発光素子は、陽極と陰極との一対の電極間に、少なくとも有機発光層を有する有機化合物層を挟持してなる有機発光素子において、前記有機化合物層を形成するために用いる有機化合物のうちの少なくとも一つが、ディフェレンシャル・スキャニング・カロリメトリ法(DSC法)による分析において、99mol%以上の純度を有する有機化合物であることを特徴とする。
前記有機発光素子において、99mol%以上の純度を有する有機化合物は、昇華精製法により精製されることが好ましい。
また、前記有機化合物層を構成する有機化合物の各層は、各層を構成する有機化合物を用いて、物理的気相蒸着法(PVD法)により形成されることが好ましい。
本発明によれば、長時間の駆動に対しても発光輝度が減衰することがなく、耐久性に優れた実用的な有機発光素子を提供することができるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明するが、本発明は本実施形態に限るものではない。
図1は、本発明に係る有機発光素子の一例を示す模式図である。図示するように、本発明に係る有機発光素子は、基板1上に形成された陽極2と陰極7とからなる一対の電極の間に、少なくとも有機発光層5を有する有機化合物層3を挟持してなり、上記有機化合物層3は、例えば、陽極2/正孔輸送層4/有機発光層5/電子輸送層6/陰極7などから構成されるが、これらの層構成に限るものではない。なお、有機発光素子は、水分の吸着によって素子劣化が起こらないように、乾燥空気雰囲気中で保護用ガラス板等の筐体8を被せ、アクリル樹脂系接着剤等で封止される。
本実施形態の有機発光素子では、上記有機化合物層3を形成するために用いる有機化合物のうちの少なくとも一つが、ディフェレンシャル・スキャニング・カロリメトリ法(DSC法)による分析において、99mol%以上の純度を有する必要がある。99mol%以上の純度を要するのは、純度が99mol%未満では所望の耐久性を有する有機発光素子が得られないからである。また、ここで「有機化合物層3を構成する有機化合物のうちの少なくとも一つ」とは、発光層(発光物質単体あるいは、ドーパントとホスト化合物)/正孔注入輸送層(正孔注入層と正孔輸送層)/電子注入輸送層(電子注入層と電子輸送層)などを構成する有機化合物のうちの一つまたは二つ以上を意味する。
前述したように、従来用いられていたHPLC法よる純度測定では不純物の溶媒を検知できないが、DSC法による純度測定では、TG−DTA(熱重量測定−示差熱分析)とともに使用することで、この不純物量を把握することができる。この不純物の溶媒は、有機発光素子の有機発光層を構成する有機化合物と強く結びついていると考えられ、有機化合物の融点近辺で加熱する熱的精製法を用いることにより除去できる場合がある。
DSC法による純度測定では、個々の不純物を特定することはできないが、不純物総量(mol%)を正確に決定することができる。また、有機発光層を形成する有機化合物の融点付近でガス化する不純物については、TGMS法を用いて特定することができる。
なお、本実施形態では、DSC法による純度測定装置として、パーキンエルマー社製のDSC Pyris1を用いている。
このDSC法による純度測定の方法としては、例えば、高純度化技術体系:第一巻分析技術の第21章熱分析法第2節の「吸発熱に関する熱分析と純度決定」や、熱分析の基礎と応用:第3版2.17の「DSCによる純度の評価」などに記載された方法を用いることができ、具体的には、ダイナミック法と階段法との二つの方法が挙げられる。
まず、図2及び図3を用いて、ダイナミック法について説明する。図2は純度決定のための溶解曲線を示す説明図であり、図3は試料の凝固点Tfと純粋試料の融点T1 *の求め方を示す説明図である。
<試料準備>
予め洗浄・乾燥を良く行った試料容器を用い、容器の底が平らであることを確認した後、一方には試料を入れ、他方は空のままでシールする。これを試料ホルダーにセットし、窒素パージを行う。
<測定>
できるだけ小さい昇温速度、例えば1℃/minで試料を加熱し、試料の融解終了後、基線を描くまで加熱する。また、試料の融解温度にできるだけ近い融点を有する高純度金属試料の融解ピークを同様の手法で測定する。
<解析>
1)図1の(a)のDSC曲線が昇温時基線から離れだす点Oを融解開始点とし、再び基線に戻った点をRとする。この昇温時基線と融解曲線に囲まれた面積は試料の融解熱に対応している。ピークの高さPQの約1/2の点Anから昇温時基線へ垂線Annを引き、OとBnとの間に適当な間隔で垂線を引いて、この部分を6分画以上、できれば10分画より若干多い程度に分画し、垂線と融解曲線との交点をA1、A2、・・・、An-1とする。また、垂線と昇温時基線との交点をB1、B2、・・・、Bn-1とする。
2)図1の(b)の融解ピークの立ち上がり側(融解過程)の曲線上の変曲点を含む勾配が最大で直線的な部分に接線をひき、この接線を平行移動して図1の(a)の各A点よりこの接線と等勾配の直線を引く。この等勾配の直線が破線で示した等温時基線と交わった点をC1、C2、・・・、Cnとし、C点より読み取った温度をT1、T2、・・・、Tnとすると、これらの温度は記録計のペンがA点で融解曲線を画きつつあるときの試料の温度であり、融解開始以降このときまでに試料の吸った熱量は点Oから各垂線ABまでの面積に対応している。
3)試料の融解ピークの面積をat、点Oから各垂線ABまでの昇温時基線と融解曲線により囲まれた面積をa1、a2、・・・anとすると、各A点における試料の融解分率FはF1=a1/at、F2=a2/at、・・・、Fn=an/atで与えられる。これらの面積は上記Pyris1の解析ソフト上で計算できる。また、チャート紙上で作図して複写し、これを切り抜いたものを調湿して秤量すれば決定できる。
4)融解分率Fの逆数を横軸に、そのときの試料温度Tを縦軸にグラフを画く。図2に示す曲線aのように、上へ凹の曲線を与えることが多い。
5)融解分率の補正:Fの値が0.02よりも大きく、できるだけ小さい値をもっている点を選んで、そのときの試料温度をT1、吸収した熱量をa1とする。Fの大きい点(III)および中間の値を持った点(II)を選んで、それぞれTIII、aIIIおよびTII、aIIを決定し、下記式(1)に代入してqの値を求める。
Figure 2005174845
6)このようにして得られたqの値を用いて、補正済みの融解分率
1'=(a1+q)/(at+q)、F2'=(a2+q)/(at+q)、・・・、Fn'=(an+q)/(at+q)を計算する。この補正は検出できなかった熱に対する補正である。
6)T対1/F'のグラフ(図2(b))を画き、直線(S字型曲線になった際は変曲点での接線)より1/F'=1の値よりTfを、1/F'=0よりT1 *を決定し、下記式(2)に代入して不純物濃度(モル分率)X2を決定する。
2={(T1 *−Tf)・Δf1 *}/R・(T1 *2…(2)
ここで、Rは気体定数、Δf1 *はT1 *における純成分のモル融解エンタルピーで信頼しうる文献値を用いる。測定値を用いるときは誤差に注意が必要である。
次に、図4を用いて、階段昇温法を説明する。図4は、段階状昇温によるDSC曲線を示す説明図である。
<試料準備>
試料準備は、ダイナミック法と同様に行う。
<測定>
階段状の温度上昇により、平衡状態での温度TSと融解分率Fとの関係を測定する。図4に示すように、温度を階段状に上昇させ、1段の加熱終了後にDSC曲線が等温時基線に戻り、安定して平衡状態になったことを確認し、次の加熱に移る。等温時基線とDSC曲線とで囲まれる面積に比例係数Kを乗じた値は、1段の加熱に要するエンタルピーである。このエンタルピーを低温より加え合わせた値は、その温度までの加熱に要するエンタルピーである。融解が起こっていない温度域では比熱容量しか寄与しないから直線となり、これを高温側へ外挿した直線とエンタルピーとの差がその温度での融解分率に相当する。十数段階の加熱で融解が完了し、高温側の比熱容量部分が得られるようにする。融解分率で略等分に階段ができるように、低温融解部では1段の温度差を大きくする。
<解析>
融解分率の逆数と温度との関係を求める。ダイナミック法における上記7)と同様に、モル分率を求める。階段昇温法では、ダイナミック法に比べて、直線関係が得られやすい。
純度の高い有機化合物を得る方法としては、従来公知の方法を用いることができ特に制限はないが、例えば、昇華精製法、再結晶法、再沈殿法、ゾーンメルティング法、カラム精製法、及び吸着法などを用いることができる。そのうち、昇華精製法を採用するのが有利である。この昇華精製法では、昇華可能な化合物だけでなく、昇華はしないが融解する化合物も使用できる。すなわち、昇華精製装置を使用して蒸留することができるのである。
次に、本発明を実施例により、さらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
<昇華精製>
(1)ドーパント材料
下記構造を有する有機化合物Aの粉末0.7gを昇華部温度250℃、2.4×10-3Pa(1.8×10-5torr)の条件で昇華精製することにより、0.60gの精製粉末を得た。
Figure 2005174845
下記構造を有する有機化合物A’の粉末1.1gを昇華部温度210℃、2.4×10-3Pa(1.8×10-5torr)の条件で昇華精製することにより、0.8gの精製粉末を得た。
Figure 2005174845
(2)ホスト材料
下記構造を有する有機化合物Bの粉末2.2gを昇華部温度270℃、1.3×10-3Pa(1×10-5torr)の条件で昇華精製することにより、1.9gの精製粉末を得た。
Figure 2005174845
(3)電子輸送材料
下記構造を有する有機化合物Cの粉末8.5gを昇華部温度415℃、2.4×10-3Pa(1.8×10-5torr)の条件で昇華精製することにより、6.3gの精製粉末を得た。なお、この化合物は実施例2ではホスト材料としても使用した。
Figure 2005174845
(4)ホール輸送材料
下記構造を有する有機化合物Dの粉末20gを昇華部温度330℃、2.8×10-3Pa(2.1×10-5torr)の条件で昇華精製することにより、17gの精製粉末を得た。
Figure 2005174845
<純度分析>
上記有機化合物A、B、C、Dの昇華精製前後の純度をDSC法、HPLC法により測定した。その測定結果を下記表1に示す。
Figure 2005174845
<実施例1>
図1に示す有機発光素子を作成した。
スパッタ法により、ガラス基板1上に、陽極2としての酸化錫インジウム(ITO)を120nmの膜厚で成膜し、アセトン、イソプロピルアルコール(IPA)で順次超音波洗浄し、IPAで煮沸洗浄、乾燥をした後、UV/オゾン洗浄したものを透明導電性支持基板として使用した。
昇華精製していない有機化合物Dの濃度が0.1wt%となるように調整した溶液を上記のITO電極上に滴下し、最初に500RPMの回転で10秒、次に1000RPMの回転で1分間のスピンコートを行い膜形成した。この後、80℃の真空オーブンで10分間乾燥し、薄膜中の溶剤を完全に除去した。形成されたホール輸送層4の膜厚は50nmであった。
次に、このホール輸送層4の上に、有機発光層5のホスト材料として昇華精製した有機化合物B、さらにドーパントとして昇華精製した有機化合物Aを共蒸着して20nmの有機発光層5を設けた。製膜速度はホストが3nm/sec、ドーパントが0.15nm/secになるよう調整しながら共蒸着を行った。
さらに、電子輸送層6として昇華精製していない有機化合物Cを真空蒸着法にて40nmの膜厚で形成した。蒸着時の真空度は4.0×10-4Pa、成膜速度は0.3nm/secの条件であった。
次に、アルミニウム−リチウム合金(リチウム濃度1原子%)からなる蒸着材料を用いて、電子輸送層6の上に、真空蒸着法により厚さ10nmの金属膜を形成し、さらに真空蒸着法により厚さ150nmのアルミニウム膜を設け、アルミニウム−リチウム合金膜を電子注入電極(陰極7)とする有機発光素子を作成した。蒸着時の真空度は4.0×10-4Pa、成膜速度は1.0〜1.2nm/secの条件で成膜した。
このようにして得られた有機発光素子は、水分の吸着によって素子劣化が起こらないように、乾燥空気雰囲気中で保護用ガラス板(筐体8)を被せ、アクリル樹脂系接着材で封止した。
得られた有機発光素子の発光色度は(0.15,0.21)の青色であり、輝度は4.3Vで150cd/m2、4.5Vで300cd/m2であった。
また、窒素雰囲気下で電流密度を30mA/cm2に保って50時間電圧を印加したところ、初期輝度1500cd/m2から50時間後は初期の0.75と輝度劣化は小さかった。
<実施例2>
ホール輸送層4を昇華精製した有機化合物Dを用いて形成し、有機発光層5のホスト材料として昇華精製した有機化合物C、ドーパントとして昇華精製した有機化合物A’を共蒸着(共蒸着の製膜速度はホストが0.5nm/sec、ドーパントが0.1nm/secになるよう調整)、電子輸送層6を昇華精製した有機化合物Cで形成した以外は、実施例1と同様にして有機発光素子を作成した。
得られた有機発光素子の発光色度は(0.28,0.63)の緑色であり、輝度は3.7Vで150cd/m2、4.0Vで300cd/m2であった。
また、窒素雰囲気下で電流密度を30mA/cm2に保って100時間電圧を印加したところ、初期輝度1800cd/m2から100時間後は初期の0.90と輝度劣化は小さかった。
<比較例1>
ホール輸送材料、ドーパント材料、ホスト材料及び電子輸送材料として、すべて昇華精製していない有機化合物D、B、A、Cを用い、実施例1と同様に有機発光素子を作成し、同様な評価を行った。
得られた有機発光素子の発光色度は(0.14,0.21)の青色であり、輝度は4.2Vで150cd/m2、4.5Vで300cd/m2で、実施例1と同等であった。
また、窒素雰囲気下で電流密度を30mA/cm2に保って50時間電圧を印加したところ、初期輝度1500cd/m2から50時間後は初期の0.50と輝度劣化が大きかった。
<比較例2>
ホール輸送材料、ドーパント材料、ホスト材料及び電子輸送材料として、すべて昇華精製していない有機化合物D,C,A’を用い、実施例2と同様に有機発光素子を作成し、同様な評価を行った。
得られた有機発光素子の発光色度は(0.28,0.63)の緑色であり、輝度は3.6Vで150cd/m2、4.0Vで輝度300cd/m2で、実施例2と同等であった。
また、窒素雰囲気下で電流密度を30mA/cm2に保って100時間電圧を印加したところ、初期輝度1800cd/m2から100時間後は初期の0.75と輝度劣化が大きかった。
本発明の有機発光素子は、長時間の駆動に対しても発光輝度が減衰することがなく、耐久性に優れているので、例えば、情報機器のディスプレイなどに好適に用いられる。
本発明に係る有機発光素子の層構成の一例を示す模式図である。 純度決定のための溶解曲線を示す説明図である。 試料の凝固点Tfと純粋試料の融点T1 *の求め方を示す説明図である。 段階状昇温によるDSC曲線を示す説明図である。
符号の説明
1 基板
2 陽極
3 有機化合物層
4 正孔輸送層
5 有機発光層
6 電子輸送層
7 陰極(透明電極)
8 筐体

Claims (3)

  1. 陽極と陰極との一対の電極間に、少なくとも有機発光層を有する有機化合物層を挟持してなる有機発光素子において、前記有機化合物層を形成するために用いる有機化合物のうちの少なくとも一つが、ディフェレンシャル・スキャニング・カロリメトリ法(DSC法)による分析において、99mol%以上の純度を有する有機化合物であることを特徴とする有機発光素子。
  2. 前記99mol%以上の純度を有する有機化合物は、昇華精製法により精製されることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  3. 前記有機化合物層を構成する有機化合物の各層は、各層を構成する有機化合物を用いて、物理的気相蒸着法(PVD法)により形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の有機発光素子。
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