JP2005172984A - 反射型の液晶投影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 投写像が明るく、且つ白黒のコントラストを高く表示することが可能な反射型の液晶投射装置を提供する。
【解決手段】 光源2からの光を、入射側偏光手段16Aに通過させた後に反射型の液晶素子部8に入射し、該液晶素子部からの反射光を前記入射側偏光手段とはクロスニコルの関係に配置される反射側偏光手段16Bに通過させた後にスクリーンに投写させるようにした反射型の液晶投影装置において、前記液晶素子部と、前記入射側偏光手段及び前記反射側偏光手段との間に、面内方向に異方性が無く、且つ厚さ方向の屈折率が前記面内方向の屈折率よりも小さくなされた位相差補償板18を介在させるように構成する。これにより、投写像が明るく、且つ白黒のコントラストを高く表示する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、反射型の液晶投影装置に関する。
一般に、反射型の液晶投影装置としては、例えば図27に示すような構造のものが知られている。図示するように、この従来の液晶投影装置は、ランプなどの光源2、平行光を作る平行光レンズ4、偏光ビームスプリッタ6、画像信号に応じて偏向光を変調させる反射型の液晶素子部8、反射光の内で上記偏光ビームスプリッタ6を通過した光をスクリーン12上に投射させる投射レンズ10とより主になる。
この装置において、光源2からの光は平行光レンズ4にて略平行光にされた後、偏光ビームスプリッタ6にて直線偏光となって、液晶素子部8へ照射される。この後、この液晶素子部8にて画像信号S1により変調された光は反射し、この反射光は再度、上記偏光ビームスプリッタ6へ入射して特定の成分が分離され、この光が投射レンズ10によってスクリーン12上に投射されることによって映像が写し出される。この投影装置の光原系は、偏光ビームスプリッタ6と液晶素子部8との間では往復する光が同じ光路を通るでON−AXIS光学系と称している。
従来、前記偏光ビームスプリッタ6は、誘電体多層膜を付けたマクニールタイプの偏光ビームスプリッタ6が、用いられているが、skew角の影響があるため、偏光ビームスプリッタ6に形成された誘電体多層膜で反射した光が再度偏光ビームスプリッタ6の誘電体多層膜に達した場合、その偏光方向が光の角度によって異なってしまう現象が現れる。そのため、ON-AXIS光学系において、反射型液晶素子と偏光ビームスプリッタの間にλ/4位相差板を挿入することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平2−250026号公報
ところで、この種の投影装置ではスクリーン12上で明るい表示を行うためにNA(開口数)の大きな投射レンズ10が用いられる傾向にあるが、NAを大きくすると投射レンズのF数が小さくなって、投射像を明るくできるが、偏光ビームスプリッタ6での光の損失も大きくなり、期待するほど明るくならないという問題があった。
さらに、NAが大きくなると液晶素子部8の液晶層に斜めに通る光も映像に使用することになって、白黒のコントラストが低下する、といった問題があり、更に、これに加えて、上記した1/4波長板の角度調整も非常に厳しくなり、例えば僅か0.1度程度の微妙な角度調整が必要になって、調整が困難になる、といった問題があった。
また、ランプより出力した光を出来るだけ有効に使うためには、広い波長範囲に渡って位相補償特性が良好であることが望ましい。例えば通常、ランプより出力された光をRGBの3原色に分解する際に、Bは、例えば、420nmから485nm、Gは485nmから575nm、Rは585nmから670nm程度の光を用いる。RGBの夫々の中心波長は、それぞれ450nm、550nm、620nmとなるので、Gの光の中心波長である550nmの光で最適点に、位相差補償板を調整しても、その中心波長より離れた波長になるほど、位相補償条件がずれてきて、黒表示させた時の明るさが増加することとなり、コントラストが低下してしまうという問題があった。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、投射像が明るく、且つ白黒のコントラストを高く表示することが可能な反射型の液晶投射装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の1)〜7)に記載の手段よりなる。
すなわち、
1) 光源と、前記光源から出射した光のうち、第1の偏光光を通過させる入射側偏光手段と、前記入射側偏光手段を通過した前記第1の偏光光を第2の偏光光に光変調すると共に反射する反射型液晶素子部と、前記反射型液晶素子部で反射された前記第2の偏光光を通過させる反射側偏光手段と、前記入射側偏光手段から出射する第1の偏光光を前記反射型液晶素子部へ、円偏光または楕円偏光して出射する位相差補償板を有し、前記反射型液晶素子部は前記位相差補償板から出射する前記円偏光または楕円偏光光を光変調した後に、前記位相差補償板へ反射し、前記位相差補償板は、前記反射型液晶素子部から出射する前記光変調した偏光光を位相補償して前記反射側偏光手段に出力し、前記反射側偏光手段を通過した前記第2の偏光光により前記反射型液晶素子部に形成された画像をスクリーンに投射させる反射型の液晶投影装置において、
前記位相差補償板の位相差は、入力光の中心波長をλとした時に前記反射型液晶素子部で発生する位相差以上で且つλ/4以下であることを特徴とする反射型の液晶投影装置。
2)1)に記載の液晶投影装置であって、前記位相差補償板は3次元的な屈折率分布を持ち、膜面内の屈折率よりも、膜厚方向の屈折率の方が小さいことを特徴とする反射型の液晶投影装置。
3)1)に記載の液晶投影装置であって、前記入射側偏光手段と前記反射側偏光手段が同一のものであり、ワイヤグリッドを用いたものであることを特徴とする反射型の液晶投影装置。
4)1)記載の液晶投影装置であって、前記位相差補償板は複屈折が波長に対して単調増加する特性を持つことを特徴とする反射型の液晶投影装置。
5)4)に記載の液晶投影装置であって、前記入射側偏光手段と前記反射側偏光手段が同一のものであり、ワイヤグリッドを用いたものであることを特徴とする反射型の液晶投影装置。
6)1)に記載の液晶投影装置であって、前記位相差補償板は3次元的な屈折率分布を持ち、膜面内の屈折率よりも、膜厚方向の屈折率の方が小さい、且つ、複屈折が波長に対して単調増加する特性を持つことを特徴とする反射型の液晶投影装置。
7)6)に記載の液晶投影装置であって、前記入射側偏光手段と前記反射側偏光手段が同一のものであり、ワイヤグリッドを用いたものであることを特徴とする反射型の液晶投影装置。
本発明の「反射型の液晶投影装置」によれば、投射像が明るく、且つ白黒のコントラストを高く表示することが可能な反射型の液晶投射装置を提供することができる。
ワイヤグリッド偏光ビームスプリッタを用いることにより、素子の前面に配置する位相差補償板はλ/4である必要がないため、もっと小さな値にすることができ、明部の角度依存性が少なくなり明るい表示が可能な反射型の液晶投射装置を提供することができる。
波長が増加するに従い位相差が単調増加する特性をもつ材料を用いて位相差補償板を作成するように構成したので、波長が変わっても黒を表示させた時の光出力が安定して小さく、広い波長範囲にわたって白黒のコントラストを高く表示することが可能な反射型の液晶投射装置を提供することができる。特に、波長に対して複屈折位相差が大きく変化しやすいBlue光の領域での改善効果が大きいものである。
また、位相差補償板の厚さを変えることにより、位相差補償板の回転角度が非常に広い領域が存在し、この範囲を選ぶと、位相差補償板の角度調整が必要でなくなるという効果が得られる。
また、液晶のプレチルトが変化した場合でも位相差補償板の特性、即ち、屈折率や厚さを変えることにより、生ずる位相差を変化させることで、位相補償条件の最適点を選ぶことができる。
また、コントラストの高い(黒を表示させた時の光出力が小さい)部分の角度範囲が広がり、角度の広い光を使うことが出来ることから、F値の大きいレンズを使うことが出来て明るい表示が可能な反射型の液晶投射装置を提供することができる。
以下、本発明に係る反射型の液晶投影装置の発明を実施するための最良の形態につき、好ましい実施例により説明する。
図1は本発明の反射型の液晶投影装置の第1実施例を示す概略構成図、図2は第1の位相差補償板を示す平面図、図3は第1の位相差補償板の配置方向と液晶分子の方向との関係を示す図、図4は第1の位相差補償板の傾斜状態を説明する説明図、図5は図1に示す光学配置において液晶素子部に電圧をかけない際に観察される黒レベルの視野角依存性を示すグラフである。尚、図10に示した構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付して説明する。また、偏光手段として本願の発明では偏光板を用いた場合について説明する。
この第1実施例の特徴は、偏光ビームスプリッタを用いないで、液晶素子部に対する往復光の光路が異なる、いわゆるOFF−AXIS光学系を採用し、そして、液晶分子は長軸方向に大きな屈折率を持つため、これを光学的に補償するために、円盤状の液晶分子が積み重なって柱のようになっているディスコティック液晶のような、平板の且つ、軸方向の屈折率が小さい補償板を用い、液晶分子は斜め方向に傾いていることからこれを完全に補償するために、上記補償板を光学系の中に僅かに傾いた状態で挿入し、これにより、理想的な光学補償を行うようにした点にある。
図1に示すように、この第1実施例の反射型の液晶投影装置14は、ランプなどの光源2、この光源2から出射する光から平行光を形成する平行光レンズ4、偏光板ユニット16、画像信号S1により多数の画素に対応する液晶の方向を制御する反射型液晶素子部8、上記液晶素子部8からの反射光をスクリーン12上に投射する投射レンズ10及び本発明の特徴とする第1の位相差補償板18とにより主に構成されている。本実施例では、上記液晶素子部8としては、液晶分子が垂直配列されたものを用いている。
具体的には、この液晶投影装置14は、OFF−AXIS光学系の構造であることから、上記液晶素子部8には、この平面に対する垂直方向からある程度の角度α1だけ傾いた方向から光を入射させており、従って、入射光と反射光との光路が互いに異なるようになっている。尚、この角度α1は2度〜45度の範囲内ある。
そして、上記偏光板ユニット16は、図2にも示すように、上記液晶素子部8へ向かう入射光が通る入射側偏光板16Aと、上記液晶素子部8からの反射光が通る反射側偏光板16Bとを配置してなり、両者の光学的特性を互いに異ならせている。ここでは、例えば入射側偏光板16AはS偏光のみを通し、これに対して、反射側偏光板16BはP偏光のみを通すように設定されている。尚、このS偏光とP偏光の関係が逆になるように偏光板16A、16Bを設定してもよい。そして、この偏光板ユニット16は、上記液晶素子部8に対して平行に配置されている。尚、両偏光板16A、16Bを分離して配置してもよいのは勿論である。
そして、この偏光板ユニット16と上記液晶素子部8との間の光路途中に上記第1の位相差補償板18を、上記液晶素子部8の平面方向に対して僅かな角度θだけ傾斜させて介在させている。この第1の位相差補償板18は、面内方向には異方性が無く、且つ厚さ方向の屈折率が前記面内方向の屈折率よりも小さくなされている。換言すれば、この第1の位相差補償板18は、面内方向においてはどの方向でも屈折率Nは同じように設定されており、且つこの屈折率は厚さ方向の屈折率Nzよりも大きく(N>Nz)設定されている。
このような第1の位相差補償板18として、例えばディスコティック液晶やTAC(トリアセチルセルロース)フィルム等を用いることができる。
ここで第1の位相差補償板18の厚さH1は、次の式のように設定される。
H1=Δn・d/(面内方向の屈折率−厚さ方向の屈折率)
Δn:液晶素子部8の液晶の長軸方向と短軸方向の屈折率の差
d:液晶素子部8の液晶セルの厚さ
例えば、液晶の長軸方向と短軸方向の屈折率の差Δnが0.083、液晶セルの厚さdが3.2μm、第1の位相差補償板18の面内方向の屈折率を1.52250、第1の位相差補償板18の厚さ方向の屈折率を1.51586とした場合、この第1の位相差補償板18の厚さH1は略40μmとなる。
そして、ここでは厚さH1が40μmになされた第1の位相差補償板18を用いる。更にこの場合、上記第1の位相差補償板18は、実際には図3及び図4にも示すように、上記液晶素子部8内の液晶分子8Aは垂直方向に対して僅かな角度θ1だけ傾いて配列されており、この液晶分子8Aの傾き方向に対して垂直となるように上記第1の位相差補償板18は配置されている。尚、この時、この液晶分子8Aと水平方向とがなす角度θ2をプレチルト角と称す。従って、この第1の位相差補償板18の傾角度θは、プレチルト角θ2が略85度に設定されている場合(角度θ1=略5度)、略5度に設定される。
上述のようにして構成した液晶投影装置14を用いて、実際に表示を行ったところ、位相差が理想的に補償され、視野角が大きく広がっており、白黒のコントラストを高くできることが確認できた。すなわち、この実施例によれば、F数の小さいレンズを使うことができ、明るい像の投影ができるのみならず、白黒のコントラストを非常に高くすることができた。
ここで、視野角及び白黒レベルの表示について検証を行ったので、その時の評価について説明する。
基本的な光学系は、図1に示すものと等価である。光源2から出た光は、偏光手段を経て第1の位相差補償板18を通り、液晶表示部8に入射し、光変調を受けた後反射された光は前記第1の位相差補償板18を再度通り、クロスニコル配置に置かれた反射側偏光板16Bで検光される。図示しない光センサーを用いて、反射側偏光板16Bから出た光をモニターする。液晶素子部8及び第1の位相差補償板18の位置や偏光の方位は変えないで、光の入射方向のみ変化させた。液晶表示部8の入射方向は、極角方向で90度、方位角方向で360度の半球の観察方向があるが、その角度から観察される特性を、図5に示す。図5では極角(図1で言うα1)を変えた時に観察される特性を、半径の位置で示し、グラフ中で同心円状に記載された4つの円は、その内側より、20度、40度、60度、80度(最外周)のα1の場合を示す。
図5(A)は本発明の第1実施例の黒表示の際の明るさを示している。この図のように示される視野角特性では明るさの等高線が示されており、コントラストが十分に取れる(400: 1)黒レベルが得られる範囲を斜線で示す。中心部ほど黒に近づき、周辺部ほど明るくなる。この点は以下に示す視野角特性も同じである。図から明らかなように、中心部にて実用的な黒レベルになっている領域はかなり広くなっており、また、特定の方位で急に明るくなる傾向も見られず、広い視野角が得られることが判明した。
これに対して、図5(B)は第1の位相差補償板18を用いない時の明るさを示しており、この場合には、45度と225度方向の方位角で、実用的な黒レベルの領域はかなり狭くなっており、この部分を使うと全体のコントラストが落ちてしまう他、画像にコントラストのムラが発生するため、使用できる入射角の範囲が非常に限定されてしまう。
尚、図10に示すような偏光ビームスプリッタ6を使った光学系などのON−AXIS光学系では、第1の位相差補償板18を光路途中に入れると、偏光ビームスプリッタ6に斜めに入った光が液晶素子部8で変調・反射された後、再度、偏光ビームスプリッタ6に入る際に、途中に挿入される前記位相差補償板18の特性がλ/4でないと、光は偏光ビームスプリッタ6を透過してしまうので、この方法は使用できない。
次に、本発明の第2実施例について説明する。
上記第1実施例では、第1の位相差補償板18を光路に対して斜めに入れる角度θを正確(略0.1度の範囲内)に調整する必要があるため、これを正確に傾け且つ、それを保持する機械的構成がかなり複雑となる。また、光路中に、位相差補償板18を斜めに入るため、この厚さに起因して光軸が僅かにずれることは避けられない。この場合、カラー画像のときには、通常3枚のパネルにRGBそれぞれの光を割り当て、一枚の画面を合成してカラー化する手法がとられるので、この光軸がずれると、3枚の画像を合わせる調整がかなり困難となる。以下に説明する第2実施例では、上記点を改善したものである。
この第2実施例の特徴は、黒表示に使用する電圧での液晶で発生する位相差よりも大きい位相差を水平方向(面内方向)に持ち、且つ、面内方向の屈折率よりも板厚方向の屈折率の方が小さい位相差補償板を、液晶素子部8と、偏光板ユニット16との間に挿入し、入力光と反射光を透過させるようにした点である。
この場合、位相差補償板の回転方向の位置は、この位相差補償板へ入射する光の偏光方向と液晶分子の配向方向により、自動的に決まる最適な方向に設定する。
図6は本発明の反射型の液晶投影装置の第2実施例を示す概略構成図、図7は第2実施例の要部の位置関係と偏光との関係を示す図、図8は第2の位相差補償板を1回転させた時の明るさの変化を示すグラフ、図9は図5と同様に、図6の光学配置に於いて光の入射角を変化させつつ黒レベルの変化を測定したグラフである。
上記第1実施例では、図1に示すように第1の位相差補償板18を角度θだけ傾けて光路に介在させたが、この第2実施例の液晶投影装置20では、図6に示すように、第2の位相差補償板22を、偏光板ユニット16及び液晶素子部8に対して傾けることなく平行に配置している。この場合、この第2の位相差補償板22は、先の第1の位相差補償板18とは光学的特性が異なり、黒表示に使用する印加電圧で発生する位相差よりも大きい位相差を発生する屈折率差を面内方向で有し、且つ面内方向の屈折率よりも厚さ方向の屈折率の方が小さくなされた特性を有している。
換言すれば、図7にも示すように、第2の位相差補償板22の平面内において、方向によって屈折率に差が存在する。例えば第2の位相差補償板22の平面内にて、最も屈折率の大きい方向の屈折率をNxとし、この方向と直交する平面方向の屈折率をNyとし、更に、この補償板22の厚さ方向の屈折率をNzとした場合、下記式のような関係が存在する。
Nx>Ny>Nz
ここで、第2の位相差補償板22の厚さH2は、次のように設定される。まず、第1に位相差補償板の面内方向の屈折率差(Nx−Ny)と位相差補償板22の厚さH2を乗じた水平方向のパラメータ、すなわち(Nx−Ny)・H2によって発生する位相差が、液晶セルの液晶が垂直から傾斜するために発生する位相差よりも、小さいと効果が少なく、より大きい方が望ましい。
第2に、位相差補償板22の水平方向のパラメータ(Nx−Ny)・H2が、液晶素子部8の液晶の長軸方向と短軸方向の屈折率の差をΔnとし、液晶素子部8の液晶セルの厚さdを乗じた、Δn・dよりも、小さいことが望ましい。
位相差補償板22の厚さH2を前記の条件にすることにより、位相差補償板22を回転することにより、暗状態での光漏れが少なく、コントラストが、高い条件が得られる。その条件で、位相差補償板22の膜厚方向の屈折率Nzは次のように定められる。
位相差補償板22の垂直方向のパラメータ(Nx−Nz)・H2を徐々に大きくしていくと、コントラストが取れる入射角の範囲が大きくなるが、あまり大きくし過ぎると、逆にコントラストが悪くなる。コントラストの条件が満足する中で、最大の入射角範囲が取れる値が好ましい。
例えば、この第2の位相差補償板22として住友化学工業(株)のフィルムVA−110(登録商標)を用いた場合、例えばNx=1.50085、Ny=1.50073、Nz=1.49832で、位相差補償板22の厚さH2が46μmである場合について説明する。また、Δn及びdは第1実施例の場合と同じであり、それぞれ0.083及び3.2μmである。そして、この第2の位相差補償板22は、その中心を回転軸として平面内で回転させて最適な回転位置で固定する。これは、この第2の位相差補償板22へ入射する光の偏光方向と液晶分子の配向方向に依存して、この場合、後述するように4つの最適な方向が存在するからである。尚、この液晶素子部8の液晶分子18Aのプレツイスト角は45度、プレチルト角は85度である。そして、この液晶素子部8への偏光の入射方向(光の振動面の方向)は0度とする。
このように構成された液晶投射装置20において、無電界時の液晶素子部8に完全に垂直方向から光(G単色:550nm)を入射したところ、そのコントラストは2300:1であり、良好な結果を得ることができた。
ここで、第2の位相差補償板22を、その中心軸を回転軸として平面方向に1回転した時の黒レベル(黒表示)の出現状態を説明する。この時の液晶の駆動電圧は0Vである。図8に示すように、この第2の位相差補償板22を1回転させると、図中、A、B、C、Dの4点において出力ゼロとなって完全な黒表示を示しているので、この第2の位相差補償板22の回転位置を、このA、B、C、Dの4点の内のいずれかの点の位置で固定すればよく、これにより、白黒のコントラストを最も大きく設定することができる。尚、点A、点C及び点B、点Dは、第2の位相差補償板22の回転中心に対して対称な位置にある。
ちなみに、上記A点の部分に第2の位相差補償板22の回転位置を設定したところ、液晶素子部8に対して完全に垂直な方向からのコントラスト(G単色:550nm)は10000:1以上に向上し、しかも視野角特性も良好でこれを広くとることができた。これは斜め方向からの光も光学的に補償できるからである。また、この第2の位相差補償板22を回転した状態においても、明るさの落ちもほとんどなかった。
また、ここでも視野角及び白黒レベルの表示について検証を行ったので、その時の評価について説明する。この検証の方法は、先の第1実施例の場合と同様であり、その時の黒レベル状態をモニタしている。この黒レベルの明るさをモニタした時のグラフが図9に示されている。ここでは光の入射角度θを、20度、40度、60度、80度にそれぞれ設定した場合、グラフ中にて、同心円状に記載された4つの円が、その内側より、20度、40度、60度、80度(最外周)の場合を示している。
図9から明らかなように、中心部にて実用的な黒レベルになっている領域(斜線で示す)はかなり広くなっており、また、特定の方位で急に明るくなる傾向も見られず、広い視野角が得られることが判明した。
また、この第2実施例の場合には、平面内における回転位置の精度がゆるくて良いので、許容誤差が大きくなり、従って、これを液晶素子部8に、或いはカラー表示の場合のダイクロイックプリズムの表面に貼り付けることができる。
その場合に、第2の位相差補償板22を回転調整する機構が必要でなくなり、コストが安くなると共に、その部品を入れる必要がないため、ダイクロイックプリズムと液晶素子部との間を短く出来るために、投射レンズのバックフォーカスの余裕が取れることになり、この結果、短距離投影が可能となる。また、バックフォーカスが短く取れることは、投射レンズの設計が楽になり、その分、コストの安い投射レンズを使用することができる。
ここで、図8にて説明した点について更に詳しく説明する。前述のように、コントラストを最適にするためのパラメータの1つは、位相差補償板の面内方向の屈折率差(Nx−Ny)や位相差補償板22の厚さH2である。そして、この位相差補償板22を回転調整することで、コントラストを最適化できる。
そして、液晶素子部8に電圧を加えない、いわゆる暗状態での光の漏れ(明るさ)、位相差補償板の回転角及び位相差補償板の厚さH2との関係を求めた。
図10は上記関係を3次元的に示すグラフ、図11は図10に示す3次元のグラフを平面的に見て等高線で表した図である。ここでは位相差補償板の回転角を水平方向にとり、その厚さを奥行き方向にとり、明るさを垂直方向にとっている。この位相差補償板22の各パラメータは、前述したフィルムVA−110で説明したものと同じである。上述したように、暗状態での光漏れ(明るさ)を検証していることから、明るさの低い暗い部分が特性上よいことになる。
図10及び図11に示すように、明るさが大きなピークP1と小さなピークP2の2つの山が見られ、そして、光漏れが生じないようにするには、すなわちコントラストを高くするには上記2つのピークP1、P2の谷の部分、図11において斜線で示す部分に位相差補償板22の回転角とこの厚さH2を調整して設定するようにすればよい。図11において斜線で示す部分はかなり広いエリアで確保されており、このことは装置の組み立て時における位相差補償板22の回転角の調整作業が行い易いことを意味している。
ちなみに、図8に示すグラフは、図10中の厚さH2が46μmの位置で、水平方向、すなわち位相差補償板の回転角の方向へ切断した時の切断面を見た時の状態を示している。尚、図10においては位相差補償板の回転角は190度までしか示していない。従って、図10中のポイントA、Bの延長方向の位置が、図8中のポイントA、Bにそれぞれ略対応することになる。図10及び図11では、プレチルト角が85度の場合を示しているが、このプレチルト角が変化すると、図10におけるピークP1、P2の位置が厚さH2の方向にシフトするだけであり、図10における凹凸の形状は基本的には変化しない。
また、上記水平方向のパラメータ(Nx−Ny)・H2と明るさとの関係は図12に示されており、ここではプレチルト角が80度の場合と85度の場合を示している。このグラフは、図10において位相差補償板の回転角が130〜140度の部分を厚さH2の方向に沿って切断した時の図と等価である。図12において、極小の部分が最適点となっているが、前述した図11に示すように、この最適点は、位相差補償板の回転方向にも広がって分布している。
ところで、上記説明では、位相差補償板22に対して光が垂直に入射して垂直に出射することを条件としている。しかしながら、実際には、位相差補償板22には、垂直方向よりある程度の角度だけ傾斜した斜め方向から光が入射するので位相差補償板22の厚さ方向の屈折率Nzの値も、先に触れたように垂直方向のパラメータ(Nx−Nz)・H2として重要となってくる。
垂直方向のパラメータ(Nx−Nz)・H2は視野角特性に影響を与える。図13は液晶のプレチルト角が80度の場合の、暗状態での液晶素子部に光が入射した時の入射光の方向に依存して発生した光漏れの状態の一例を示すグラフである。この時の位相差補償板22の条件は先にフィルムVA−110にて説明した場合と同じである。垂直方向のパラメータ(Nx−Nz)・H2を変化させ、最も、視野角特性の悪くなる傾向にある、図13中において矢印に示す方向(方位角45度、225度)に沿って切断した部分を取り出し図14に示す。
図14において横軸は入射光の傾斜角度(垂直方向をゼロとしている)を示しており、位相差補償板22の厚さH2を、0(無し)〜200μmまで種々変更している。
この図から明らかなように、位相差補償板22の厚さH2(実際にはパラメータ(Nx−Nz)・H2))が0〜80μmへ増加することにより、光漏れが少なくなって黒レベルが良好となると共に、入射光の傾斜方向へ良好に広い範囲で広がることが確認できる。しかし、厚さH2が80μmを越えて大きくなり過ぎると(140〜200μm)、光漏れが多くなって黒レベルが悪化してしまうことが確認できた。従って、黒レベルか最適値となる範囲は、かなり広い範囲で確保でき、位相差補償板22の調整操作も容易に行うことができる。
上記第2実施例では、位相差補償板22の厚さH2は、入射光の波長λとの関係では特に規定していなかったが、この第3実施例では、入射光の波長をλとすると、位相差補償板22の厚さH2を、位相差補償板22で発生する位相差が反射型液晶素子部で発生する位相差以上で、且つλ/4以下となるように設定することにより、コントラストを高く表示することができると共に、液晶のプレチルト角が小さくなった場合でも明るい投射像を得ることができる。
図15は本発明の反射型の液晶投影装置の第3実施例を示す概略構成図である。尚、図6に示す第2実施例と基本的構成は変わらない。
図示するように、この第3実施例の液晶投影装置30では、前記液晶素子部8と前記入射側偏光板16A及び前記反射側偏光板16Bとの間に直線偏光を円偏光または楕円偏光とする位相差補償板32を設け、前記位相差補償板32の厚さは、前記位相差補償板32で発生する位相差が、入力光の波長をλとした時に前記液晶素子部8で発生する位相差以上で且つλ/4以下となるように設定している。
この場合にも、位相差補償板32をその平面内で適宜回転調整することで、黒レベルが最も良好となるように回転位置調整を行う。しかし、この場合、位相差補償板32で発生する位相差がλ/4よりも大きいと、投射像の明るさが最大となる最適な光の入射角度が、後述するように変化してしまうため、投射像が暗くなって好ましくない。これは液晶のプレチルト角が小さくなるにつれ影響が大きくなる。これに対して、位相差補償板32で発生する位相差がλ/4以下の場合には、黒表示の性能が向上するのみならず、像自体の明るさも高くできる。これにより、液晶のプレチルト角が小さくなっても、コントラストを高く表示することができる共に、投射像自体も明るくなるようにしている。
ここで、上記偏光板16A、16Bや位相差補償板32の各板の光学軸の方位は図16に示される。図示するように、位相差補償板32の光学軸は、入射側偏光板16Aの光透過軸に対して角度αだけ回転している。このαの角度は、図8で示されるD点に相当する。
上記角度αと位相差補償板32の厚さH3とを種々変更した時、液晶に電圧をかけない時に示される黒レベルの明るさの変化を図17に示す。液晶のプレチルト角は70度とした。図17に示すように、ここでは厚さH3を位相差補償板32で発生する位相差として、λ/4板を基準に、その0.5倍〜1.5倍の位相差となるよう種々変化させている。このグラフから明らかなように、位相差補償板32の角度αを調整することにより、黒レベルを最小に調整できることがわかる。
さて、ここで実際に、位相差補償板32の厚さH3がゼロの場合(設けていない場合)、厚さH3を位相差補償板32で発生する位相差として、λ/4となる場合、1.5倍となる場合(1.5×λ/4)、その0.5倍となる場合(0.5×λ/4)について、、それぞれ液晶表示部への印加電圧と明るさと関係及びその時の視野角特性について検討する(補償板無しの場合は視野角特性は無し)。
図18は液晶のプレチルト角が70度での位相差補償板32が無い場合の液晶表示部への印加電圧と明るさとの関係を示している。この場合には、印加電圧が0Vの場合でも、ΔLの明るさが漏れており、コントラストが全く取れず特性上好ましくない。
図19は位相差補償板32で発生する位相差がλ/4になる厚さH3の時の液晶表示部への印加電圧と明るさとの関係及びその時の視野角特性を示すグラフである。この時の角度αは9度である。
図19(A)に示すように、この場合には液晶表示部への印加電圧が0V時に、図18で示したような光漏れが無く非常に良いコントラストを得ることが出来る。ただし、ピークM1で示される明るさのピーク値は0.92程度になっており、明るさが低下している。この理由は、図19(B)の視野角特性に示すように(液晶を駆動して中心部で最も明るくなる電圧を印加した場合の特性を示す)、最も明るくなる部分Y1が、中心部から左右方向へややシフトしており、逆に、中心部での明るさがやや低下してしまっているからである。尚、図19(B)の視野角特性では明るさの等高線が示されており、この点は以下に記す他の視野角特性も同様である。
図20は位相補償板32で発生する位相差が1.5×λ/4の時の液晶表示部への印加電圧と明るさの関係及び中心部での明るさが最大の時の視野角特性を示すグラフである。この時の角度αは11度である。
図20(A)に示すように、この場合にも液晶表示部への印加電圧が0V時に、図18で示したような光漏れが無く非常に良いコントラストを得ることが出来る。ただし、ピークM2で示される明るさのピーク値は0.65程度になっており、明るさが大幅に低下して好ましくない。この理由は、図20(B)に示す視野角特性に示すように(液晶を駆動して中心部で最も明るくなる電圧を印加した場合の特性を示す)、最も明るくなる部分Y2が、中心部から左右方向へ更に大きくシフトしており、中心部での明るさが大幅に低下してしまっているからである。
これに対して、図21は位相差補償板32で発生する位相差が0.5×λ/4の時の液晶表示部への印加電圧と明るさの関係及び中心部での明るさが最大の時の視野角特性を示すグラフであり、この時の角度αは14度である。尚、図21(A)には、先に述べた位相差補償板の位相差が1×λ/4及び1.5×λ/4の場合も比較の為同時に表示している。角度αはそれぞれ9度及び11度である。
図21(A)に示すように、この場合には液晶表示部への印加電圧が0V時に、図18で示したような光漏れが無く非常に良いコントラストを得ることが出来る。しかも、位相差補償板32の厚さH3が0.5×λ/4の位相差を発生させる場合には、ピークM3で示される中心部の明るさのピーク値は略1程度になっており、明るさが低下することなく液晶のプレチルト角が70度の場合に於いても非常に明るい状態となっている。この理由は、図21(B)に示す視野角特性に示すように(液晶を駆動して中心部で最も明るくなる電圧を印加した場合の特性を示す)、最も明るくなる部分Y3が、中心部から左右方法へ何らシフトしておらず、中心部での明るさが最も明るい状態となっているからである。このように液晶のプレチルト角が70度の場合のように、液晶に電圧を印加しない状態に於いて光漏れが大きくコントラストが殆ど取れない状況に於いても、位相補償板32で発生する位相差に関わらず、位相差補償板32を回転調整することで、黒レベルを改善し良好なコントラストを取ることが出来るが、位相補償板32で発生する位相差が1×λ/4を超える場合には、ピーク時の明るさは大きく低下するため好ましくない。
図22に、実施例4としてワイヤグリッド偏光板を用いた基本的な光学系での配置例を示す。ワイヤグリッド偏光板41を用いた光学系としては、同図に示すように、ワイヤグリッド42を配置すれば、ワイヤに並行な光は透過し、ワイヤに直交する光は反射するため、ワイヤグリッド42を透過した段階で、特定の偏光が得られる。この偏光が反射型液晶素子43に入射し、反射した光が再度ワイヤグリッド42に到達し、先ほど述べた原理で、液晶部で変調された光がワイヤグリッド42から反射される。
この光を図示しない色合成系や投射レンズにより拡大投影される。ワイヤグリッド42と反射型液晶素子43の間に有る位相差補償板44はλ/4以下の値の位相差のものが用いられ、液晶のプレチルトの角度に応じてその回転方向が調整される。しかしながら、ワイヤグリッド42の反射の際のP偏光とS偏光の分離があまり良くない性質があるため、得られるコントラストは、せいぜい数100程度に留まる。
図23に、コントラストが高くなるワイヤグリッド偏光板を用いた光学系の配置例をを示す。図22でのコントラストを改善するため、図23に示すように、反射側に検光手段としてポスト偏光板45(クリーンアップポラライザ)を設けると、数万:1の非常に高いコントラストが得られる。入射側偏光板と反射側偏光板を同一のものとし、ワイヤグリッド42で構成した場合に、位相差補償板44を、波長が増加するに従い、その波長での位相差が増加するような材料を用いることにより、コントラストが高い波長範囲を広く取れ、明るい表示ができる。
また、位相差が3次元的な屈折率分布を持ち、膜面内の屈折率よりも、膜厚方向の屈折率の方が小さくすることにより、反射型液晶素子43で反射した光の角度が大きくても黒レベルが低く抑えられるため、明るいF値の小さいレンズを使用することができ、明るい投射像を得ることができる。また、位相差補償板44の位相差をλ/4よりも小さくすることで、位相差補償板44の最適角度範囲が広がり、かつ、明部の変調率が高い部分が増えるため明るい表示ができる。
図24に、ワイヤグリッドを用いた光学系でBlueの光の中心波長(450nm)で最適に合わせた状態で、波長が420nmとなった時の黒を表す視野角特性図のシミュレーション値を示す。
(A)ポリカーボネートの材料を用いた位相差補償板の場合
(B)理想的な波長板の場合
(C)波長に対して位相差が増加する傾向を示す帝人NRF−Wフィルムの場合
(D)波長に対して位相差が増加する傾向を示す帝人NRF−Rフィルムの場合
図25に、ワイヤグリッドを用いた光学系でBlueの光の中心波長(450nm)で最適に合わせた状態で、黒を表す視野角特性図のシミュレーション値を示す。
(A)ポリカーボネートの材料を用いた位相差補償板の場合
(B)理想的な波長板の場合
(C)波長に対して位相差が増加する傾向を示す帝人NRF−Wフィルムの場合
(D)波長に対して位相差が増加する傾向を示す帝人NRF−Rフィルムの場合
図26に、ワイヤグリッドを用いた光学系でBlueの光の中心波長(450nm)で最適に合わせた状態で、波長が420nmとなった時の黒を表す視野角特性図のシミュレーション値を示す。
(A)ポリカーボネートの材料を用いた位相差補償板の場合
(B)理想的な波長板の場合
(C)波長に対して位相差が増加する傾向を示す帝人NRF−Wフィルムの場合
(D)波長に対して位相差が増加する傾向を示す帝人NRF−Rフィルムの場合
本発明の反射型の液晶投影装置の第1実施例を示す概略構成図である。 第1の位相差補償板を示す平面図である。 第1の位相差補償板の配置方向と液晶分子の方向との関係を示す図である。 第1の位相差補償板の傾斜状態を説明する説明図である。 図1の構成において液晶へ電圧を駆けない時に示される黒状態の視野角特性を示すグラフである。 本発明の反射型の液晶投影装置の第2実施例を示す概略構成図である。 第2実施例の要部の位置関係と偏光との関係を示す図である。 第2の位相差補償板を1回転させた時の明るさの変化を示すグラフである。 図6の光学装置において光の入射角を変化させつつ黒レベルの変化を測定したグラフである。 位相差補償板の回転角及び位相差補償板の厚さH2との関係を3次元的に示すグラフである。 図10に示す3次元のグラフを平面的に見て等高線で表した図である。 水平方向のパラメータ(Nx−Ny)・H2と明るさとの関係を示すグラフである。 液晶のプレチルト角が80度の場合の、暗状態での液晶素子部に光が入射した時の入射光の方向に依存して発生した光漏れの状態の一例を示すグラフである。 図13中において矢印に示す方向に沿って切断した部分を取り出して示す図である。 本発明の反射型の液晶投影装置の第3実施例を示す概略構成図である。 偏光板や補償板の各板の偏向方向を示す図である。 角度αと位相差補償板の厚さH3とを種々変更した時の黒レベルの変化を示すグラフである。 補償板が無い場合の液晶表示部への印加電圧と明るさとの関係を示すグラフである。 位相差補償板での位相差がλ/4の時の液晶表示部への印加電圧と明るさとの関係及びその時の視野角特性を示すグラフである。 位相差補償板での位相差が1.5×λ/4の時の液晶表示部への印加電圧と明るさとの関係及びその時の視野角特性を示すグラフである。 位相差補償板での位相差が0.5×λ/4、1×λ/4及び1.5×λ/4の時の液晶表示部への印加電圧と明るさとの関係及びその時の視野角特性を示すグラフである。 本発明の反射型の液晶投影装置の第4実施例のワイヤグリッドを用いた主要部を示す概略構成図である。 図22において、コントラストが高くなるワイヤグリッドを用いた主要部を示す概略構成図である。 ワイヤグリッドを用いた光学系で視野角特性図のシミュレーション値を示す図である。 ワイヤグリッドを用いた光学系で視野角特性図のシミュレーション値を示す図である。 ワイヤグリッドを用いた光学系で視野角特性図のシミュレーション値を示す図である。 従来の反射型の液晶投影装置の一例を示す構成図である。
符号の説明
2…光源、8…液晶素子部、8A…液晶分子、10…投射レンズ、12…スク
リーン、14…液晶投影装置(第1実施例)、16…偏光板ユニット、16A…
入射側偏光板(偏光手段)、16B…反射側偏光板(偏光手段)、18…第1の
位相差補償板、20…液晶投影装置(第2実施例)、22…第2の位相差補償板
、30…液晶投影装置(第3実施例)、32…位相差補償板、41…ワイヤグリッド偏光板、42…ワイヤグリッド、43…反射型液晶素子、44…位相差補償板、45…偏光板

Claims (7)

  1. 光源と、前記光源から出射した光のうち、第1の偏光光を通過させる入射側偏光手段と、前記入射側偏光手段を通過した前記第1の偏光光を第2の偏光光に光変調すると共に反射する反射型液晶素子部と、前記反射型液晶素子部で反射された前記第2の偏光光を通過させる反射側偏光手段と、前記入射側偏光手段から出射する第1の偏光光を前記反射型液晶素子部へ、円偏光または楕円偏光して出射する位相差補償板を有し、前記反射型液晶素子部は前記位相差補償板から出射する前記円偏光または楕円偏光光を光変調した後に、前記位相差補償板へ反射し、前記位相差補償板は、前記反射型液晶素子部から出射する前記光変調した偏光光を位相補償して前記反射側偏光手段に出力し、前記反射側偏光手段を通過した前記第2の偏光光により前記反射型液晶素子部に形成された画像をスクリーンに投射させる反射型の液晶投影装置において、
    前記位相差補償板の位相差は、入力光の中心波長をλとした時に前記反射型液晶素子部で発生する位相差以上で且つλ/4以下であることを特徴とする反射型の液晶投影装置。
  2. 請求項1に記載の液晶投影装置であって、前記位相差補償板は3次元的な屈折率分布を持ち、膜面内の屈折率よりも、膜厚方向の屈折率の方が小さいことを特徴とする反射型の液晶投影装置。
  3. 請求項1に記載の液晶投影装置であって、前記入射側偏光手段と前記反射側偏光手段が同一のものであり、ワイヤグリッドを用いたものであることを特徴とする反射型の液晶投影装置。
  4. 請求項1記載の液晶投影装置であって、前記位相差補償板は複屈折が波長に対して単調増加する特性を持つことを特徴とする反射型の液晶投影装置。
  5. 請求項4に記載の液晶投影装置であって、前記入射側偏光手段と前記反射側偏光手段が同一のものであり、ワイヤグリッドを用いたものであることを特徴とする反射型の液晶投影装置。
  6. 請求項1に記載の液晶投影装置であって、前記位相差補償板は3次元的な屈折率分布を持ち、膜面内の屈折率よりも、膜厚方向の屈折率の方が小さい、且つ、複屈折が波長に対して単調増加する特性を持つことを特徴とする反射型の液晶投影装置。
  7. 請求項6に記載の液晶投影装置であって、前記入射側偏光手段と前記反射側偏光手段が同一のものであり、ワイヤグリッドを用いたものであることを特徴とする反射型の液晶投影装置。

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