JP2005161894A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】偏倚可能に支持される小歯車と大歯車とを備える電動パワーステアリング装置において、両歯車間の芯間距離の変動が大きい場合でも、バックラッシの発生を防止でき、且つトルクロスの増大を防止できること。
【解決手段】筒状部材47、環状弾性部材50および弾性部材61を用いて、ウォーム軸26の第1の端部29およびこれを支持する第1の軸受32を、軸方向Sならびに第1および第2径方向R1,R2に弾性的に偏倚可能に支持し、ウォーム軸26をウォームホイール側(第1径方向R1)へ付勢する。筒状部材47は、スリット53が設けられて第1および第2径方向R1,R2に弾性変形可能にされる。第1の保持孔40に対する第1の端部29および第1の軸受32の偏倚を、筒状部材47、環状弾性部材50および弾性部材61が弾性変形しつつ受ける。
【選択図】 図3

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に用いられる歯車の支持に関するものである。
一般に、電動パワーステアリング装置(EPS)には、小歯車およびこの小歯車に噛み合う大歯車を含む減速機構が用いられている。例えばコラム型EPSでは、モータ軸の回転力を小歯車としてのウォーム軸に伝え、さらに大歯車としてのウォームホイールに伝えることでモータの出力を増幅して舵取り機構に伝達し、ステアリング操作をトルクアシストしている。
ウォーム軸とウォームホイールとの噛み合いには適度なバックラッシが必要であるが、例えば悪路を走行してタイヤからの反力(逆入力)を受けた場合、バックラッシに起因する歯打ち音(ラトル音)が発生することがある。
上記歯打ち音の発生を防止するためには、加工精度の範囲内でバックラッシ量を厳密に調整しておく必要がある。具体的には、ウォーム軸およびウォームホイールを組付けるときに、各部品を寸法精度のばらつき度合に応じて選別し、互いの組合せ精度が適正になるもの同士を組み合わせるようにしている(いわゆるマッチング作業)。
しかしながら、マッチング組み立てにより、初期にはバックラッシが適切な範囲に設定されていたとしても、経時劣化による歯部の磨耗等によりバックラッシが増大し、異音を発生する虞がある。また、ウォームホイールが合成樹脂を含む場合、使用時の温度膨張や吸湿膨潤等により、バックラッシが詰まりトルクロスの増大を招く虞がある。
そこで、ウォーム軸を径方向に偏倚可能に支持すると共に、ウォーム軸をウォームホイール側へ弾性的に付勢することで、両歯車の噛み合いのバックラッシを無くして異音の発生を防止すると共にトルクロスの増大を防止することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、ウォーム軸支持用の軸受を保持するハウジングの保持孔の内周面の一部に凹部を形成すると共に、上記軸受の外輪に弾性を有するOリングを巻き、Oリングが保持孔と軸受との間で圧縮されて生じる弾性反発力による付勢力によって、ウォーム軸をウォームホイール側へ付勢するようになっている。
特開平10−281235号公報。
特許文献1では、ウォームホイールの歯部に磨耗が生じた場合、ウォーム軸をウォームホイール側へ偏倚することで、すなわちウォーム軸の軸線とウォームホイールの軸線との距離(芯間距離)を詰めることで、バックラッシを生じないようにしている。しかしながら、ウォーム軸のウォームホイール側への偏倚量が多くなって芯間距離が所定量を超えて減少すると、保持孔と軸受によるOリングの圧縮が解除されてしまい、ウォーム軸をウォームホイール側へ付勢できなくなってしまう。その結果、ウォーム軸とウォームホイールの間にバックラッシが生じて騒音が生じてしまう。
一方、ウォームホイールに温度膨張や吸湿膨潤が生じた場合には、ウォーム軸をウォームホイールから遠ざかる方向へ偏倚することで、すなわち上記の芯間距離を増大することで、噛み合い抵抗の増大を防止してトルクロスの増大を防止している。しかしながら、ウォーム軸のウォームホイールから遠ざかる方向への偏倚量が多くなって芯間距離が所定量を超えて増大すると、Oリングが保持孔と軸受との間で過大に押しつぶされて、軸受およびウォーム軸の偏倚が規制されてしまう。その結果、噛み合い抵抗が増大してトルクロスが増大してしまう。
同様の課題は、ウォーム軸およびウォームホイール以外の他の一般の歯車を有する電動パワーステアリング装置にも存在する。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、偏倚可能に支持される小歯車と大歯車の芯間距離の変動が大きい場合でも、バックラッシの発生を防止でき、且つトルクロスの増大を防止できる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、操舵補助用の電動モータの出力回転を小歯車およびこの小歯車に噛み合う大歯車を介して舵取り機構に伝達する電動パワーステアリング装置において、小歯車の第1および第2の端部のそれぞれを回転自在に支持する一対の軸受と、少なくとも一方の軸受の外輪に嵌合されて当該軸受を保持すると共に、軸受の軸方向に延びるスリットを有して径方向に伸縮可能な筒状部材と、筒状部材を小歯車の径方向大歯車側に偏倚可能に保持する保持孔を含むハウジングと、筒状部材の外周面と保持孔の内周面との間に介在し、スリットを横切る環状弾性部材とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、環状弾性部材の弾性変形(線径の変化)に加え、筒状部材の弾性変形によって、小歯車の対応する第1および第2の端部を径方向に弾性的に十分大きく偏倚させることができる。したがって、例えば大歯車の歯部に磨耗が生じて、小歯車が大歯車側へ偏倚され、小歯車の軸線と大歯車の軸線との距離(芯間距離)が所定量を超えて大きく減少した場合でも、小歯車を大歯車側へ付勢することができる。その結果、小歯車と大歯車の間にバックラッシが生じることを防止して異音の発生を防止できる。さらに、例えば大歯車が合成樹脂により形成されており、温度膨張や吸湿膨潤を生じた場合には、小歯車を大歯車から遠ざかる方向へ十分に偏倚させることができるので、噛み合い抵抗の増大を防止してトルクロスの増大を防止することができる。
本発明では、上記スリットは、筒状部材の一端部から他端部に向けて延びる第1のスリットと、筒状部材の他端部から一端部に向けて延びる第2のスリットとをそれぞれ複数含み、第1および第2のスリットは、筒状部材の周方向に交互に配置される場合がある。この場合、筒状部材の一端部と他端部の両方を径方向に十分に伸縮させることができ、小歯車の対応する第1および第2の端部の偏倚量をより多く確保することができる。
本発明では、上記筒状部材の外周面および保持孔の内周面の少なくとも一方に、環状弾性部材を保持するための周溝を設ける場合がある。この場合、環状弾性部材を周溝に嵌め合わせるのみで容易に組み付けることができる。
本発明では、上記筒状部材の少なくとも一方の端面と当該端面に対向する対向部材との間に弾性部材を介在させる場合がある。この場合、筒状部材を軸方向にも弾性的に偏倚でき、軸受および小歯車の対応する第1および第2の端部の偏倚量をより多く確保することができる。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態の電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結されているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結される中間軸5と、この中間軸5に自在継手6を介して連結されるピニオン軸7と、ピニオン軸7の先端部に設けられたピニオン8に噛み合うラック9を形成して車両の左右方向に延びるラック軸10とを有している。
ラック軸10の両端部にはそれぞれタイロッド11が連結されており、各タイロッド11は、対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する車輪12に連結されている。操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転は中間軸5等を介してピニオン8に伝達され、ピニオン8およびラック9によって、車両の左右方向に沿うラック軸10の直線運動に変換される。これにより車輪12の転舵が達成される。
ステアリングシャフト3は、操舵部材2に連なる筒状の入力軸としての第1の操舵軸13と、中間軸5等を介してピニオン軸7に連なる出力軸としての第2の操舵軸14とを有している。これら第1および第2の操舵軸13,14は、トーションバー15を介して同軸上に互いに連結されている。
トーションバー15を介する第1の操舵軸13と第2の操舵軸14との相対回転変位量を検出するトルクセンサ16が設けられている。このトルクセンサ16の検出信号は、制御部17に与えられる。制御部17は、トルクセンサ16からの検出信号に基づいて操舵部材2に加えられた操舵トルクを算出し、算出した操舵トルクや車速センサ22からの車速検出信号等に基づいて、ドライバ18を介して操舵補助用の電動モータ19への印加電圧を制御する。これにより、電動モータ19が駆動し、この電動モータ19の出力回転は、例えばウォームギヤ機構からなる減速機構20を介して第2の操舵軸14へ伝達され、さらに中間軸5等を介して、上記ラック軸10、タイロッド11およびナックルアーム等を含む舵取り機構21に伝えられ、運転者の操舵が補助される。
図2は、電動パワーステアリング装置1の要部の断面図である。図2を参照して、減速機構20を収容するハウジング23が設けられている。減速機構20は、ハウジング23に固定された電動モータ19の出力軸24に、スプライン継手等の継手25を介して一体回転可能に連結される小歯車としてのウォーム軸26と、このウォーム軸26と噛み合うと共に、第2の操舵軸14に一体回転可能且つ軸方向移動不能に連結される大歯車としてのウォームホイール27とを備える。
ウォームホイール27は、第2の操舵軸14に結合される環状の芯金27aと、芯金27aの周囲を取り囲んで外周面に歯部28を形成する合成樹脂部材27bとを備えている。芯金27aは例えば合成樹脂部材27bの樹脂形成時に金型内にインサートされるものである。
ウォーム軸26の小径の第1の端部29の先端部に、上記の継手25が結合されている。ウォーム軸26の軸方向中間部には、第1および第2の端部29,30よりも大径でウォームホイール27の歯部28に噛合するウォーム歯部31が形成されている。
ウォーム軸26の第1および第2の端部29,30はそれぞれ、対応する一対の軸受としての第1および第2の軸受32,33によって回転自在に支持されている。第1および第2の軸受32,33は、例えば玉軸受からなる。
第1および第2の軸受32,33の内輪34,35はそれぞれ、ウォーム軸26の対応する第1の端部29の基端部および第2の端部30に嵌合されている。第1の軸受32の内輪34は、ウォーム軸26の位置決め段部36に当接して、第2の端部30側への移動を規制されている。第2の軸受33の内輪35は、ウォーム軸26の位置決め段部37に当接して第1の端部29側への移動を規制されている。
第1の軸受32の外輪38は、保持部材39を介してハウジング23の第1の保持孔40に保持されている。第2の軸受33の外輪41は、ハウジング23の第2の保持孔42に保持されると共に、ハウジング23の位置決め段部43に当接して位置決めされている。
第1の軸受32の外輪38は、予圧調整用のねじ部材44により、保持部材39を介して第2の軸受33側へ付勢されている。ねじ部材44は、ハウジング23の第1の保持孔40に隣接して形成されるねじ孔45にねじ込まれることにより、第1および第2の軸受32,33に予圧を付与している。ねじ孔45にねじ込まれて与圧調整が行われた後のねじ部材44は、ロックナット46に係合されて回動不能に止定される。
図3は、保持部材39周辺の拡大断面図であり、図4は、保持部材39の一部斜視図である。図3および図4を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、上記の保持部材39および第1の軸受32を介して、ウォーム軸26の第1の端部29を、第1径方向R1(径方向ウォームホイール側)とその反対方向である第2径方向R2に弾性的に偏倚可能に支持すると共に、ウォーム軸26をウォームホイール27側(第1径方向R1)へ付勢してバックラッシを生じないようにしている点にある。
具体的には、保持部材39は、第1の軸受32の外輪38に嵌合されてこの第1の軸受32を保持する筒状部材47と、筒状部材47の外周面48と第1の保持孔40の内周面49との間に介在する環状弾性部材50と、弾性部材61とを含んでいる。
筒状部材47は、エンジニアリングプラスチック等の合成樹脂やバネ鋼等の金属(本実施の形態では、エンジニアリングプラスチック)によって形成されており、弾性を有している。筒状部材47の内周面51に、第1の軸受32の外輪38が嵌め合わされている。筒状部材47の内周面51の一端部には、環状の段部52が形成されており、この環状の段部52に第1の軸受32の外輪38が当接している。
筒状部材47は、ウォーム軸26の軸方向Sに延びるスリット53を有しており、第1および第2径方向R1,R2に伸縮可能となっている。スリット53は、筒状部材47の一端部54から他端部55に向けて延びる第1のスリット56と、筒状部材47の他端部55から一端部54に向けて延びる第2のスリット57とをそれぞれ複数(本実施の形態では、3つ)含んでいる。第1および第2のスリット56,57はそれぞれ、筒状部材47の周方向に交互に等間隔に配置されている。第1のスリット56はそれぞれ、筒状部材47に円周等配に設けられ、筒状部材47の一端面58に開放されている。
第2のスリット57はそれぞれ、筒状部材47に円周等配に設けられており、筒状部材47の他端面59に開放されている。第1および第2のスリット56,57はそれぞれ、軸方向Sに所定の長さを有しており、周方向に相対向する部分を含んでいる。
筒状部材47の外周面48には、環状弾性部材50を保持するための周溝60が全周に亘って形成されている。周溝60は、筒状部材47の外周面48に例えば2箇所に配置されている。各周溝60は、第1および第2のスリット56,57の両方と交差している。
環状弾性部材50としては、例えばOリングを用いることができる。環状弾性部材50は、対応する周溝60にそれぞれ嵌合されて、第1および第2のスリット56,57の両方を周方向に横切って筒状部材47を緊縛している。各環状弾性部材50は、筒状部材47の外周面48から径方向外方に突出しており、ハウジング23の第1の保持孔40の内周面49に嵌合されている。
上記の構成により、筒状部材47は、環状弾性部材50を介して第1の保持孔40に保持されている。また、第1の保持孔40は、筒状部材47よりも大径の円孔に形成されており、筒状部材47を第1および第2径方向R1,R2に偏倚させることが可能となっている。すなわち、第1の保持孔40を単なる円孔に形成する簡易な構成で、筒状部材47を第1の保持孔40に対して偏倚させることができるようになっている。なお、第1の保持孔40を、上記の円孔に代えて第1および第2径方向R1,R2に延びる長孔に形成すると共に、短手方向の長さを環状弾性部材50の直径に相当する長さに設定しても良い。この場合、第1の保持孔40に対して筒状部材47が、第1および第2径方向R1,R2以外の方向に偏倚されてしまうことを確実に防止できる。
弾性部材61は、筒状部材47の一端面58および他端面59と、これら両端面58,59に対向する対向部材としての上記ねじ部材44およびハウジング23との間にそれぞれ介在し、筒状部材47の軸方向Sの偏倚を許容する。弾性部材61としては、例えばOリングを用いることができる。
ねじ部材44の一端面62が、筒状部材47の一端面58と軸方向Sに相対向し、ハウジング23の環状の段部63が、筒状部材47の他端面59と軸方向Sに相対向している。一方の弾性部材61は、筒状部材47の一端面58およびねじ部材44の一端面62に挟持され、他方の弾性部材61は、筒状部材47の他端面59およびハウジング23の環状の段部63により挟持されている。
図2および図3を参照して、ねじ部材44による付勢力は、弾性部材61および筒状部材47を介して第1の軸受32に伝えられ、さらにウォーム軸26を介して第2の軸受33へ伝えられる。
組み立て時の状態(初期状態)において、ウォーム軸26の第1の端部29は、ハウジング23の第1の保持孔40に対してウォームホイール27から遠ざかる方向(第2径方向R2)に偏倚している。これにより、筒状部材47および環状弾性部材50は、第1の保持孔40と第1の軸受32との間で圧縮されて弾性反発力を生じ、第1の軸受32を介してウォーム軸26の第1の端部29に、ウォームホイール27側(第1径方向R1)への付勢力を付与している。
本実施の形態によれば、環状弾性部材50の弾性変形(線径の変化)に加え、筒状部材47の第1および第2径方向R1,R2の弾性変形によって、ウォーム軸26の第1の端部29を第1および第2径方向R1,R2に弾性的に十分大きく偏倚させることができる。したがって、ウォームホイール27の合成樹脂部材27bの歯部28に磨耗が生じて、ウォーム軸26がウォームホイール27側(第1径方向R1)へ偏倚され、ウォーム軸26の軸線とウォームホイール27の軸線との距離(芯間距離)が所定量を越えて大きく減少した場合でも、ウォーム軸26をウォームホイール27側(第1径方向R1)へ付勢することができる。その結果、ウォーム軸26とウォームホイール27の間にバックラッシが生じることを防止して異音の発生を防止できる。
さらに、ウォームホイール27の合成樹脂部材27bに温度膨張や吸湿膨潤を生じた場合には、筒状部材47および環状弾性部材50を変形させて、ウォーム軸26をウォームホイール27から遠ざかる方向(第2径方向R2)へ十分に偏倚させることができるので、噛み合い抵抗の増大を防止してトルクロスの増大を防止することができる。さらにまた、筒状部材47は、所定の厚みを有して十分な強度を確保しているので、車輪12からの逆入力等によって極めて大きな荷重が作用しても、過大に押しつぶされることを防止して、ウォーム軸26の第1の端部29を弾性的に支持し続けることができる。
また、筒状部材47に第1および第2のスリット56,57を形成しているので、筒状部材47の一端部54と他端部55の両方を第1および第2径方向R1,R2に十分に伸縮させることができ、ウォーム軸26の第1の端部29の偏倚量をより多く確保することができる。
さらに、筒状部材47の外周面48に周溝60を設けることで、環状弾性部材50を対応する周溝60に嵌め合わせるのみで、当該環状弾性部材50を筒状部材47に容易に組み付けることができる。
また、筒状部材47の両端面58,59と、対応するねじ部材44の一端面62およびハウジング23の環状の段部63との間に弾性部材61を介在させることで、筒状部材47を軸方向Sにも弾性的に偏倚でき、第1の軸受32およびウォーム軸26の第1の端部29の偏倚量をより多く確保することができる。
本発明は、以上の実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、図5に示すように、周溝60を、筒状部材47の外周面48に加えて、ハウジング23の第1の保持孔40の内周面49に設けても良い。また、図6に示すように、筒状部材47の周溝60を廃止して、ハウジング23の第1の保持孔40の内周面49に周溝60を設けても良い。
さらに、環状弾性部材50の数は、1つでも良いし、3つ以上でも良い。この場合、周溝60は、環状弾性部材50の数に対応する数だけ形成される。また、第1および第2のスリット56,57の数はそれぞれ、1つまたは2つでもよいし、4つ以上でもよい。さらに、第1および第2のスリット56,57の数が互いに異なっていても良い。なお、筒状部材47に形成されるスリットの数が1つのみである場合には、当該スリットを筒状部材47の全長に亘って形成しても良い。
また、弾性部材61を、筒状部材47の一端面58および他端面59の何れか一方にのみ設けても良い。さらに、ハウジング23の第2の保持孔42を、第1および第2径方向R1,R2に延びる長孔に形成して、ウォーム軸26の第2の端部30を第1および第2径方向R1,R2に偏倚可能にしても良い。また、ウォーム軸26の第2の端部30を支持する第2の軸受33に球面軸受を用いる等して、第2の端部30を揺動可能に支持しても良い。
さらに、図7に示すように、第2の軸受33を、保持部材39を介してハウジング23の第2の保持孔42に保持しても良い。この場合、第2の保持孔42は、図1〜図4に示す実施の形態における第1の保持孔40と同様に形成される。また、弾性部材61は、筒状部材47の例えば一端面58とハウジング23の位置決め段部43との間に配置される。また、小歯車および大歯車として、平歯車やはすば歯車等を用いても良い。
本発明の一実施の形態の電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 電動パワーステアリング装置の要部の断面図である。 保持部材周辺の拡大断面図である。 保持部材の一部斜視図である。 本発明の他の実施の形態の要部の断面図である。 本発明のさらに他の実施の形態の要部の断面図である。 本発明のさらに他の実施の形態の要部の断面図である。
符号の説明
1 電動パワーステアリング装置
19 電動モータ
21 舵取り機構
23 ハウジング(対向部材)
26 ウォーム軸(小歯車)
27 ウォームホイール(大歯車)
29 第1の端部
30 第2の端部
32 第1の軸受(一対の軸受)
33 第2の軸受(一対の軸受)
38 外輪
41 外輪
40 第1の保持孔(保持孔)
42 第2の保持孔(保持孔)
44 ねじ部材(対向部材)
47 筒状部材
48 外周面
49 内周面
50 環状弾性部材
53 スリット
54 一端部
55 他端部
56 第1のスリット
57 第2のスリット
58 一端面
59 他端面
60 周溝
61 弾性部材
S 軸方向
R1 第1径方向(径方向ウォームホイール側、小歯車の径方向大歯車側)
R2 第2径方向

Claims (4)

  1. 操舵補助用の電動モータの出力回転を小歯車およびこの小歯車に噛み合う大歯車を介して舵取り機構に伝達する電動パワーステアリング装置において、
    小歯車の第1および第2の端部のそれぞれを回転自在に支持する一対の軸受と、
    少なくとも一方の軸受の外輪に嵌合されて当該軸受を保持すると共に、軸受の軸方向に延びるスリットを有して径方向に伸縮可能な筒状部材と、
    筒状部材を小歯車の径方向大歯車側に偏倚可能に保持する保持孔を含むハウジングと、
    筒状部材の外周面と保持孔の内周面との間に介在し、スリットを横切る環状弾性部材とを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1において、上記スリットは、筒状部材の一端部から他端部に向けて延びる第1のスリットと、筒状部材の他端部から一端部に向けて延びる第2のスリットとをそれぞれ複数含み、第1および第2のスリットは、筒状部材の周方向に交互に配置されることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1または2において、上記筒状部材の外周面および保持孔の内周面の少なくとも一方に、環状弾性部材を保持するための周溝を設けることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 請求項1,2または3において、上記筒状部材の少なくとも一方の端面と当該端面に対向する対向部材との間に弾性部材を介在させることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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