JP2005160860A

JP2005160860A - 衛生用紙

Info

Publication number: JP2005160860A
Application number: JP2003406286A
Authority: JP
Inventors: Koji Sato; 宏治佐藤; Takeshi Niimi; 健新見; Toshiyuki Kon; 敏之今; Masaru Tsubata; 勝津幡
Original assignee: Oji Nepia Co Ltd; Oji Paper Co Ltd
Current assignee: New Oji Paper Co Ltd; Oji Nepia Co Ltd
Priority date: 2003-12-04
Filing date: 2003-12-04
Publication date: 2005-06-23

Abstract

【課題】嵩高感に優れ、柔らかくて肌触りが良好であると共に装飾効果を高めた衛生用紙を提供する。
【解決手段】紙の両面に多数の凸部と多数の凹部とを有するエンボスを形成した衛生用紙であって、前記エンボスには、隣接する前記凸部と凸部の間、隣接する前記凹部と凹部の間、及び隣接する前記凸部と前記凹部の間に平坦な領域が存在すると共に連続する前記凸部及び／又は連続する前記凹部によって図柄模様を形成する。
【選択図】図２

Description

本発明は、トイレットペーパー、ティシュペーパー、ペーパータオル等の衛生用紙に関するものである。さらに詳しく述べると、本発明は、嵩高感があり、柔らかくて肌触りの良い衛生用紙に関するものである。

トイレットペーパー、ティシュペーパー等の衛生用紙には、柔らかさ、滑らかさ、嵩高感、拭き取りやすさ、吸液性等の特性が要求されるが、消費者の肌に直接触れるものであるため、柔らかさは特に重要な特性である。そのため、従来から、衛生用紙の柔らかさを向上させるために、原料に柔軟化剤を配合する方法、製品にクレープとよばれる小さな多数の襞を形成する等の方法が行なわれている。

また、近年では、衛生用紙にエンボス加工を施すことにより柔らかさ等の特性を付与する方法が行なわれており、紙製品に特定の深さを有する多数のエンボスを施したもの（特許文献１）、ダブルエンボスを施すことにより２枚重ねの紙に特定の深さを有する多数のエンボスを形成したもの（特許文献２）等が開示されている。
さらに、衛生紙に柔らかさ等の特性を付与すると共に、紙面に見た目にも楽しい図柄を施すことにより外観上の美しさ（装飾的効果）を高めるというデザイン的な要求から、エンボスにより図形や絵柄が形成されている場合がある（例えば、特許文献３、特許文献４）。
特開２００３−２７５１２８号公報特開２００３−１９９６８７号公報特開２００２− ８８６９４号公報特開２００３−１１６７４１号公報

しかしながら、上記従来のエンボス加工を施した衛生用紙は、エンボスの１ｃｍ^２当りの個数が３０〜１５０個程度であり、エンボスの大きさが小さいものであるため、十分なエンボスパターンが紙面に形成され難く、良好な柔らかさ等の特性が得られない場合があった。また、エンボスロールの目詰まりが発生する等により操業性が低下する場合があった。
また、従来のエンボス加工を施した衛生用紙は、特許文献３（図４参照）に示されるように、原紙の表面又は裏面に１段のエンボスを付与するだけであったから、嵩高感に欠けるものであった。

本発明は、上記従来のエンボス加工を施した衛生用紙の有する問題点を克服し、嵩高感があり、柔らかくて肌触りが良い衛生用紙を提供するものである。

上記従来の衛生用紙の有する問題点を解決するための本発明は、以下の各発明を包含する。
（１）第１の発明は、紙の両面に多数の凸部と多数の凹部とを有するエンボスパターンを形成した衛生用紙において、前記エンボスパターンには、隣接する凸部と凸部の間、隣接する凹部と凹部の間、及び隣接する凸部と凹部の間に平坦な領域が存在することを特徴とする衛生用紙である。

（２）第２の発明は、前記凸部は平坦な頂面を有し、前記凹部は平坦な底面を有しており、前記凸部は、前記平坦な領域から前記頂面までの高さが０．２〜１．０ｍｍであり、前記頂面の面積が０．１〜１０．０ｍｍ^２であり、前記凹部は、前記平坦な領域から前記底面までの深さが０．２〜１．０ｍｍであり、前記底面の面積が０．１〜１０．０ｍｍ^２であり、かつ、前記凸部と前記凹部の合計数が１ｃｍ^２当り３〜２５個であることを特徴とする第１の発明に記載の衛生用紙である。

（３）第３の発明は、前記多数の凸部及び／又は前記多数の凹部の組合わせによって図柄模様が形成されていることを特徴とする第１の発明又は第２の発明の何れかに記載の衛生用紙である。

本発明の衛生用紙は、紙面に多数の凸部と多数の凹部とを有するエンボスパターンが形成されており、エンボスパターンには、隣接する前記凸部と凸部の間、隣接する前記凹部と凹部の間、及び隣接する前記凸部と前記凹部の間に平坦な領域が存在している。このようなエンボスパターンを形成することにより、本発明の衛生用紙は、従来の凹部と凸部のみからなるエンボスパターンを形成した衛生用紙に比較して、嵩高感があり、柔らかくて肌触りの良いものとなる。

本発明の場合、エンボスとして、凸部は平坦な頂面を有し、凹部は平坦な底面を有し、凸部は、その前記平坦な領域から頂面までの高さが０．２〜１．０ｍｍであり、頂面の面積が０．１〜１０．０ｍｍ^２であり、また、凹面は、その前記平坦な領域から底面までの深さが０．２〜１．０ｍｍであり、底面の面積が０．１〜１０．０ｍｍ^２であり、かつ、凸部と凹部の合計数が１ｃｍ^２当り３〜２５個であるエンボスを形成することが好ましく、衛生用紙に、このような形状のエンボスを形成することにより、得られる衛生用紙の上記特性は、より良好なものとなる。

さらに、衛生用紙に連続する凸部及び／又は連続する凹部によって図柄模様を形成することにより、外観上の美粧性を高める（装飾的効果を付与する）ことができる。

以下、図面を参照して、本発明の衛生用紙を詳細に説明するが、勿論、本発明は、これらによって何等制限されるものではない。

図１は、本発明の衛生用紙の表面の一例を示し、凹凸状態を示す略図であり、黒塗りの部分は凸部であり、白抜きの輪郭線でかこまれた部分は凹部である。また、図２は、同じく図１の衛生用紙の表面状態を陰影を付し模式的に示す部分拡大斜視図であり、図３は、図１に示す衛生用紙をＡ−Ａ線に沿って切断した状態を示す部分拡大断面図である。

図１及び図２に示すように、本発明の衛生用紙１は、その表面に多数の凸部２と多数の凹部３とを有するエンボスパターン４が紙の厚み方向に上下２段にわたって形成されており、エンボスパターン４には、隣接する凸部２と凸部２の間、隣接する凹部３と凹部３の間、及び隣接する凸部２凹部３の間に平坦な領域５が存在している。また、連続する凸部３及び連続する凹部４で囲まれた部分において菱形模様が形成されている。このようなエンボスパターンを形成した本発明の衛生用紙は、従来の凹部と凸部のみからなるエンボスパターンを形成した衛生用紙（図４）に比較して、嵩高感に優れ、柔らかくて肌触りの良好なものとなる。また、多数の凸部と凹部の組み合わせにより図柄模様を形成することにより、装飾的効果を付与することができる。

また、図３に示すように、本発明の衛生用紙に形成されるエンボスパターン４は、凸部２が平坦な頂面６を有し、凹部３が平坦な底面７を有している。なお、図３から明らかなように、衛生用紙の一方の面の凸部はもう一方の面の凹部に対応し、一方の面の凹部はもう一方の面の凸部に対応している。この場合、凸部２は、平坦な領域５から頂面６まで高さｈが０．２〜１．０ｍｍであり、頂面６の面積が０．１〜１０．０ｍｍ^２であり、また、凹部３は、平坦な領域５から底面７までの深さｄが０．２〜１．０ｍｍであり、底面７の面積が０．１〜１０．０ｍｍ^２であり、かつ、凸部２と凹部３の合計数が１ｃｍ^２当り３〜２５個であることが好ましい。

凸部２の高さｈが０．２ｍｍ未満では、十分なエンボスパターンが形成され難くなり、嵩高感が低下し、１．０ｍｍを超えて高くなると、その後の工程でエンボスが潰れやすくなり、エンボスの効果が低下し、また、エンボス加工を施す際に紙に亀裂が生じやすくなり、さらに操業時、エンボスロールの詰りが発生しやすくなる。また、頂面６の面積が０．１ｍｍ^２未満では、柔らかさが劣る共にエンボスロールの詰まりが発生しやすくなり、１０．０ｍｍ^２を超えて大きくなると、嵩高感が劣るようになる。

また、凹部３の深さｄが０．２ｍｍ未満では、十分なエンボスが形成され難くなり、嵩高感が低下し、１．０ｍｍを超えて深くなると、その後の工程でエンボスが潰れやすくなり、エンボスの効果が低下し、また、エンボスを施す際に紙に亀裂が生じやすくなり、さらに、エンボスロールの詰りが発生しやすくなる。また、底面７の面積が０．１ｍｍ^２未満では、柔らかさが劣ると共にエンボスロールの詰まりが発生しやすくなり、１０．０ｍｍ^２を超えて大きくなると、嵩高感が劣るようになる。

また、１ｃｍ^２当りの凸部２と凹部３の合計数が３個未満では、嵩高感が劣るようになり、２５個を超えて多くなると、十分なエンボスが形成され難くなり、柔らかさが劣ると共にエンボスロールの詰りが発生しやすくなる。

本発明において、衛生用紙としては、坪量が１０〜５０ｇ／ｍ^２のシートから成るティシュペーパー、トイレットペーパー、ペーパータオル、キッチンペーパー、ちり紙等が例示できる。また、本発明の衛生用紙は、１枚のシートをエンボス加工して形成されていても良く、２枚以上のシートを重ね合わせてエンボス加工して形成されていても良い。

本発明の衛生用紙は、図示は省略したが、平坦な頂面を有する多数の凸部と、平坦な底面を有する多数の凹部とを有してなり、隣接する凸部と凸部の間、隣接する凹部と凹部の間、及び隣接する凸部と凹部の間に平坦な領域が存在する第１のロールと、該第１のロールと対をなし、第１のロールの凸部に対応する凹部と、第１のロールの凹部に対応する凸部とを有する第２のロールとからなるエンボスロールによりエンボス加工を施すことにより、容易に製造することができる。

本発明において、エンボスの凸部の頂面及び凹部の底面の形状としては、楕円形、長方形、正方形、平行四辺形、円形、菱形等の各種の形状のものを形成することができ、特に制限されるものではない。

本発明において、多数の凸部と多数の凹部の組み合わせにより衛生用紙に形成される模様としては、菱形、円形、三角形、四角形等の図形であっても良く、各種キャラクター等の絵柄であっても良く、特に制限されるものではない。

本発明の衛生用紙は、紙面に多数の凸部と多数の凹部とを有するエンボスパターンが形成されており、エンボスパターンには、隣接する凸部と凸部の間、隣接する凹部と凹部の間、及び隣接する凸部と凹部の間に平坦な領域が存在している。このようなエンボスを形成した本発明の衛生用紙は、従来の凹部と凸部のみからなるエンボスを形成した衛生用紙に比較して、嵩高感に優れ、柔らかくて肌触りが良好であり、トイレットペーパー、ティシュペーパー、ペーパータオル等の衛生用紙として有用である。

本発明の衛生用紙の表面の凹凸状態を示す平面略図である。本発明の衛生用紙の表面状態を陰影を付して模式的に示す部分拡大斜視図である。図１に示す衛生用紙をＡ−Ａ線に沿って切断した状態を示す部分拡大断面図である。従来の衛生用紙の部分拡大断面図である。

符号の説明

１：衛生用紙
２：エンボスパターンの凸部
３：エンボスパターンの凹部
４：エンボスパターン
５：平坦な領域
６：凸部の頂面
７：凹部の底面
ｄ：凹部の深さ
ｈ：凸部の高さ

Claims

紙の両面に多数の凸部と多数の凹部とを有するエンボスパターンを形成した衛生用紙において、前記エンボスパターンには、隣接する凸部と凸部の間、隣接する凹部と凹部の間、及び隣接する凸部と凹部の間に平坦な領域が存在することを特徴とする衛生用紙。
前記凸部は平坦な頂面を有し、前記凹部は平坦な底面を有しており、前記凸部は、前記平坦な領域から前記頂面までの高さが０．２〜１．０ｍｍであり、前記頂面の面積が０．１〜１０．０ｍｍ^２であり、前記凹部は、前記平坦な領域から前記底面までの深さが０．２〜１．０ｍｍであり、前記底面の面積が０．１〜１０．０ｍｍ^２であり、かつ、前記凸部と前記凹部の合計数が１ｃｍ^２当り３〜２５個であることを特徴とする請求項１記載の衛生用紙。
前記多数の凸部及び／又は前記多数の凹部の組合わせによって図柄模様が形成されていることを特徴とする請求項１又は請求項２のいずれか１項に記載の衛生用紙。