JP3181754U

JP3181754U - エンボスロール

Info

Publication number: JP3181754U
Application number: JP2012007405U
Authority: JP
Inventors: 暁黒崎
Original assignee: SHIN-EI PAPER MFG. CO., LTD.
Current assignee: SHIN-EI PAPER MFG. CO., LTD.
Priority date: 2012-12-07
Filing date: 2012-12-07
Publication date: 2013-02-21
Anticipated expiration: 2022-12-07

Abstract

【課題】柔軟性や風合いの良さを高めるエンボスをウエブに付与するエンボスロールを提供する。
【解決手段】その表面に、裁頭円錐形状であり、裁頭面３に溝４が彫られているエンボス凸部２を多数備えさせ、特に、裁頭面３の溝４が、裁頭面３の面積の１０〜９０％（好ましくは、３０〜７０％）を占めるようにして、かつ、網目状に彫られている。
【選択図】図１

Description

本考案は、ウエブをエンボス加工するのに用いるエンボスロールに関する。

トイレットペーパーやキッチンタオル等の衛生紙製品には、表面に凹凸（エンボス）が形成されている。柔軟性や風合い、吸液性、美粧性、拭き取りやすさ等の観点からである。この凹凸を施すための加工、所謂エンボス加工に用いられる圧胴ロールであるエンボスロールにおいて、これらの効果を向上させるために、様々な形状のエンボス凸部を備えたものが登場している。

例えば、下記特許文献１では、エンボス個数、エンボス深さ、エンボス後のウエブの厚さが一定の範囲に規定されるようにしたエンボスロールについて記載されている。下記特許文献２では、エンボス個数、エンボス深さのほか、平面視形状を規定するようにしたエンボスロールについて記載されている。

特開２００３−２７５１２８号公報特開２０１２−１７９０７１号公報

このようにエンボスロールに備えられるエンボス凸部の形状を工夫し、柔軟性や風合い、吸液性、美粧性、拭き取りやすさ等をはじめ、様々な付加価値を新たに創造しようという取り組みが進んでいる。その一環として考案者はこのほど、ウエブの柔軟性や風合いの良さを更に付与することができる新たなエンボス凸部の形状を創作した。そして、本考案は、上記実情に鑑み、柔軟性や風合いの良さを高めたエンボスをウエブに施すことが可能なエンボス凸部を備えたエンボスロールを提供することを目的とする。

上記目的を達成するため、本考案に係るエンボスロールは、ウエブにエンボスを施すエンボス凸部を備え、このエンボス凸部が裁頭錐形状であり、その裁頭面に溝が彫られていることを特徴とする。この溝は網目状であることが好ましい。

エンボス凸部を裁頭錐形状とし、特に、その裁頭面に溝を彫った構成により、本考案では、柔軟性や風合いの良さを高めたエンボスをウエブに施すことができる。なお、エンボスロールからウエブへ与える圧力の値は従来のままで構わない。

さらに、裁頭面の溝が網目状であるエンボス凸部を備えた本考案に係るエンボスロールは、ウエブに対し、エンボスの１つ１つに、さらに微小なエンボスを形成することができるため、ウエブの柔軟性や風合いの良さ等の質感を更に向上させることができる。

本考案に係るエンボスロールの概略を示す概略斜視図と、その要部（溝形状）を拡大して説明する要部拡大説明図である。図１における要部（溝形状）のバリエーションを説明する説明図である。

以下、本考案の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。

本考案に係るエンボスロール１は、図１に示すように、圧胴ロールであって、その表面にエンボス凸部２を多数備えて構成されている。エンボス凸部２は裁頭錐形状、例えば、裁頭円錐形状であり、その裁頭面３に溝４が彫られている。

裁頭面３の溝４は、図１に示すように網目状に彫られている。また、裁頭面３の溝４は、十文字型溝４ａ、丸形溝４ｂ、三角型溝４ｃ、四角型溝４ｄ、渦型溝４ｅ、波形溝４ｆなどの図２に示す各種の形態で彫られていてもよい。その他、本考案の課題を解決することが可能であれば、どのような模様で溝が彫られていてもよい。

ただし、裁頭面３の溝４が図１に示すような網目状である構成により、本考案に係るエンボスロール１はウエブに対し、１つ１つのエンボスの中に、さらに微小なエンボスが形成されるエンボス加工を施すことができる。このようなエンボス加工により得られるウエブは、柔軟性や風合い等の質感が更に向上する。

また、裁頭面３の溝４は、裁頭面３の面積の１０〜９０％（好ましくは、３０〜７０％）を占めるよう彫られることにより、従来に比べ柔軟性や風合いの良さを高めたエンボスをウエブに付与することができる。溝４の深さは、エンボス凸部２の高さを超えない範囲で任意である。

さらに、エンボス凸部２は、例えば、その密度が２〜２００個／ｃｍ²であり、その高さが０．０５〜１．５ｍｍであり、１つの裁頭面３の面積が０．５〜５．０／ｍｍ²である。これにより、従来のエンボス加工に比べ、柔軟性や風合いの良さを高めることができる。ロットによってエンボスを付与するウエブのプライ数が異なる場合には、上述した数値を、その範囲内において調整すれば、柔軟性や風合いの良さを高めることができる。なお、上述した数値を外れると、エンボス（凹凸）の潰れや消えが生じたり、凹凸の感触を強く感じ過ぎたり、感じなかったりと風合いが劣ることになる。

ここで、エンボスロール１がウエブに対して付与する圧力は従来と同様とすればよい。従来と同様の大きさ（直径）の圧胴ロールに上述したエンボス凸部２を備えさせることで本考案に係るエンボスロール１を構成することが可能である。

以上、本考案の出願人が最良であると信じる一実施形態を詳述したが、本考案は、実用新案登録請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、上記実施形態に限定されることなく、種々の設計変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、エンボス凸部の形状について裁頭円錐形状を例示しているが、裁頭面が形成される裁頭錐形状であれば、裁頭三角錐形状、裁頭四角錐形状等であってもよい。例えば、裁頭四角錐形状は上述した数値範囲のエンボス凸部を備えるエンボスロールとして構成しやすい。

１・・エンボスロール
２・・エンボス凸部
３・・裁頭面
４・・溝（網目状溝）
４ａ・十文字型溝、
４ｂ・丸形溝、
４ｃ・三角型溝、
４ｄ・四角型溝、
４ｅ・渦型溝
４ｆ・波形溝

Claims

ウエブにエンボスを施すエンボス凸部を備え、このエンボス凸部が裁頭錐形状であり、その裁頭面に溝が彫られていることを特徴とするエンボスロール。
前記溝が網目状であることを特徴とする請求項１に記載のエンボスロール。