JP2005159072A - 半導体レーザ素子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ジュール熱の発生やそれによる素子温度上昇を大幅に低減し、低しきい値化、低電流化及び高出力化を達成する半導体レーザ素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 基板2上に順次形成されたクラッド層3と、活性層4と、クラッド層5と、エッチング停止層7と、このエッチング停止層7上に形成されたクラッド層8とキャップ層9とからなる台形状のリッジ部10及びこのリッジ部10を狭持する一対の電流狭窄層11、11と、リッジ部10及び一対の電流狭窄層11、11上に積層されたコンタクト層13と、を備えた半導体レーザ素子1であって、リッジ部10のキャップ層9とコンタクト層13との間にクラッド層12を設け、このクラッド層12は、キャップ層9に隣接する近傍部分に5×1018cm-3以上の高濃度のZnを有している。
【選択図】 図1
【解決手段】 基板2上に順次形成されたクラッド層3と、活性層4と、クラッド層5と、エッチング停止層7と、このエッチング停止層7上に形成されたクラッド層8とキャップ層9とからなる台形状のリッジ部10及びこのリッジ部10を狭持する一対の電流狭窄層11、11と、リッジ部10及び一対の電流狭窄層11、11上に積層されたコンタクト層13と、を備えた半導体レーザ素子1であって、リッジ部10のキャップ層9とコンタクト層13との間にクラッド層12を設け、このクラッド層12は、キャップ層9に隣接する近傍部分に5×1018cm-3以上の高濃度のZnを有している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電流狭窄層を有する内部狭窄型の半導体レーザ素子及びその製造方法に関するものである。
従来の半導体レーザ素子について図3を用いて説明する。
図3は、従来の半導体レーザ素子を示す断面図である。
従来の半導体レーザ素子18は、n型GaAs基板2上に1×1018cm-3のSiをドーピングしたn型GaAsバッファ層3と、1×1018cm-3のSiをドーピングしたn型Al0.5Ga0.5Asクラッド層4と、ノンドープMQW活性層5(以下、単に活性層5という)と、5×1017cm-3のZnをドーピングした第1のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層6と、1×1018cm-3のZnをドーピングしたp型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7と、が順次積層されている。
図3は、従来の半導体レーザ素子を示す断面図である。
従来の半導体レーザ素子18は、n型GaAs基板2上に1×1018cm-3のSiをドーピングしたn型GaAsバッファ層3と、1×1018cm-3のSiをドーピングしたn型Al0.5Ga0.5Asクラッド層4と、ノンドープMQW活性層5(以下、単に活性層5という)と、5×1017cm-3のZnをドーピングした第1のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層6と、1×1018cm-3のZnをドーピングしたp型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7と、が順次積層されている。
活性層5としては、例えば、二重量子井戸構造でノンドープAl0.1Ga0.9Asウェル層とノンドープAl0.3Ga0.7Asバリア層により構成される。そして、n型Al0.5Ga0.5Asクラッド層4と、活性層5と、第1のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層6とでダブルへテロ構造を形成している。
更に、p型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7上には、1×1018cm-3のZnをドーピングした第2のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層8と、2×1018cm-3のZnをドーピングしたP型GaAsキャップ層19と、が順次積層されてなるリッジ部10が形成されている。このリッジ部10は、上辺の長さL2が下辺の長さL1よりも短い台形形状である。
更にまた、p型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7上に形成されたリッジ部10を挟持する1×1018cm-3のSiをドーピングした一対のn型Al0.7Ga0.3As電流狭窄層11、11と、リッジ部10上及び一対のn型Al0.7Ga0.3As電流狭窄層11、11上に形成された2×1018cm-3のZnをドーピングしたp型GaAsコンタクト層13と、が積層されている。
p型GaAsコンタクト層13上にはAu系のp型オーミック電極14が形成され、積層方向と反対側のn型GaAs基板2にはAu系のn型オーミック電極15が形成されている。
なお、p型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7は、エッチングを停止して、一定形状のリッジ部10を得るために設けられたものである。このp型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7は、レーザ光に対する吸収損失を抑えるために極力薄くする必要があり、この膜厚は、3nmである。また、この半導体レーザ素子18と同様なものは、非特許文献1にも開示されている。
なお、p型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7は、エッチングを停止して、一定形状のリッジ部10を得るために設けられたものである。このp型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7は、レーザ光に対する吸収損失を抑えるために極力薄くする必要があり、この膜厚は、3nmである。また、この半導体レーザ素子18と同様なものは、非特許文献1にも開示されている。
この半導体レーザ素子18は、p型オーミック電極14側からn型オーミック電極15側に向かって順方向電流を注入し、この電流が発振しきい値以上になったとき、リッジ部10の下部に対応した活性層5からレーザ光を出射させるものである。
第41回応用物理学関連連合講演会/講演予稿集No.3/p990/28p−K−9
ところで、動作電流の低しきい値化、動作電流の低電流化及び高出力化等の高性能化を図るためには、半導体レーザ素子18の共振器内部の吸収損失αiを可能な限り、低減することが必要である。
吸収損失αiの低減を果たすためには、P型GaAsキャップ層19やp型GaAsコンタクト層13による吸収を低減し、第1のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層6、p型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7及び第2のAl0.5Ga0.5Asクラッド層8の合計厚さを厚くし、かつ活性層5からP型GaAsキャップ層19やp型GaAsコンタクト層13を遠ざけることである。
吸収損失αiの低減を果たすためには、P型GaAsキャップ層19やp型GaAsコンタクト層13による吸収を低減し、第1のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層6、p型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7及び第2のAl0.5Ga0.5Asクラッド層8の合計厚さを厚くし、かつ活性層5からP型GaAsキャップ層19やp型GaAsコンタクト層13を遠ざけることである。
第2のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層8を厚くすることが効果的であるが、リッジ部10の下辺の長さL1は、レーザ光放射角やI−L特性(電流−レーザ出力特性)の直線性に大きく影響を及ぼすため、単純に第2のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層8を厚くすることはできない。第2のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層8を厚くする場合には、リッジ部10の下辺の長さL1を変化させずに行うことが必要となる。
リッジ部10の下辺の長さL1を一定にした状態で第2のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層8を厚くした場合には、上辺の長さL2が狭くなる。リッジ部10の上辺の長さL2が狭くなることは、電流経路を狭くすることになり、結果的に電気抵抗が増加して、この電気抵抗により発生するジュール熱が増加する。このジュール熱の発生は、半導体レーザ素子18全体の温度上昇を招き、良好なレーザ特性及び信頼性を有する半導体レーザ素子18を得られない。
そこで、本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、ジュール熱の発生やそれによる素子温度上昇を大幅に低減して、良好なレーザ特性及び信頼性を有する半導体レーザ素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明における第1の発明は、第1導電型基板上に順次形成された第1導電型クラッド層と、活性層と、第1の第2導電型クラッド層と、第2導電型エッチング停止層と、前記第2導電型エッチング停止層上に形成された第2の第2導電型クラッド層と第2導電型キャップ層とからなる台形状のリッジ部及び前記リッジ部を狭持する一対の第1導電型電流狭窄層と、前記リッジ部及び前記一対の電流狭窄層上に積層された第2導電型コンタクト層と、を備えた半導体レーザ素子において、
前記リッジ部の前記第2導電型キャップ層と前記第2導電型コンタクト層との間に、前記第2導電型キャップ層に接する近傍部分に5×1018cm-3以上の高濃度のZnを有する第3の第2導電型クラッド層が形成されたことを特徴とする半導体レーザ素子を提供する。
第2の発明は、第1導電型基板上に第1導電型クラッド層、活性層、第1の第2導電型クラッド層、第2導電型エッチング停止層、第2の第2導電型クラッド層、第2導電型キャップ層、絶縁層を順次積層し、前記絶縁層の中央部にフォトレジストパターンを形成した後、前記フォトレジストパターンで覆われた以外を前記第2導電型エッチング停止層に達するまでエッチング除去してリッジ部を形成し、次に、前記フォトレジストパターンを除去後、前記第2導電型エッチング停止層上に前記リッジ部を挟持する一対の第1導電型電流狭窄層を形成し、次に、前記絶縁層を除去後、前記リッジ部の前記第2導電型キャップ層及び前記一対の第1導電型電流狭窄層上に第2導電型コンタクト層を形成する半導体レーザ素子の製造方法において、
前記リッジ部の前記第2導電型キャップ層と前記第2導電型コンタクト層との間に、成長開始時だけZnを5×10-18cm3以上の高濃度ドーピングした第3の第2導電型クラッド層を形成することを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法を提供する。
前記リッジ部の前記第2導電型キャップ層と前記第2導電型コンタクト層との間に、前記第2導電型キャップ層に接する近傍部分に5×1018cm-3以上の高濃度のZnを有する第3の第2導電型クラッド層が形成されたことを特徴とする半導体レーザ素子を提供する。
第2の発明は、第1導電型基板上に第1導電型クラッド層、活性層、第1の第2導電型クラッド層、第2導電型エッチング停止層、第2の第2導電型クラッド層、第2導電型キャップ層、絶縁層を順次積層し、前記絶縁層の中央部にフォトレジストパターンを形成した後、前記フォトレジストパターンで覆われた以外を前記第2導電型エッチング停止層に達するまでエッチング除去してリッジ部を形成し、次に、前記フォトレジストパターンを除去後、前記第2導電型エッチング停止層上に前記リッジ部を挟持する一対の第1導電型電流狭窄層を形成し、次に、前記絶縁層を除去後、前記リッジ部の前記第2導電型キャップ層及び前記一対の第1導電型電流狭窄層上に第2導電型コンタクト層を形成する半導体レーザ素子の製造方法において、
前記リッジ部の前記第2導電型キャップ層と前記第2導電型コンタクト層との間に、成長開始時だけZnを5×10-18cm3以上の高濃度ドーピングした第3の第2導電型クラッド層を形成することを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法を提供する。
本発明によれば、ジュール熱を発生させることなく、良好なレーザ特性及び信頼性を有する半導体レーザ素子を得ることができる。
本発明の半導体レーザ素子の実施形態について図1及び図2を用いて説明する。
図1は、本発明の半導体レーザ素子の実施形態を示す図である。
図2は、本発明の実施形態の半導体レーザ素子の製造方法を示し、(A)は(第1工程)、(B)は(第2工程)、(C)は(第3工程)、(D)は(第4工程)の断面図である。
従来技術と同一構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図1は、本発明の半導体レーザ素子の実施形態を示す図である。
図2は、本発明の実施形態の半導体レーザ素子の製造方法を示し、(A)は(第1工程)、(B)は(第2工程)、(C)は(第3工程)、(D)は(第4工程)の断面図である。
従来技術と同一構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図1に示すように、半導体レーザ素子1は、n型GaAs基板2上に1×1018cm-3のSiをドーピングしたn型GaAsバッファ層3と、1×1018cm-3のSiをドーピングしたn型Al0.5Ga0.5Asクラッド層4と、ノンドープMQW活性層5(以下、単に活性層5という)と、5×1017cm-3のZnをドーピングした第1のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層6と、1×1018cm-3のZnをドーピングしたp型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7と、が順次積層されている。
更に、p型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7上には、1×1018cm-3のZnをドーピングした第2のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層8と、2×1018cm-3のZnをドーピングした薄いp型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9と、が順次積層されてなる台形状のリッジ部10が形成されている。ここで、リッジ部10は、上辺がL2、下辺がL1である。p型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9は、レーザ光の吸収損失αiを抑えるために、発光波長に対して透明となる組成にしてある。
更にまた、p型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7上に形成されたリッジ部10を挟持する1×1018cm-3のSiをドーピングした一対のn型Al0.7Ga0.3As電流狭窄層11、11と、リッジ部10上及び一対のn型Al0.7Ga0.3As電流狭窄層11、11上に形成されたZnをドーピングした第3のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層12と、2×1018cm-3のZnをドーピングしたp型GaAsコンタクト層13と、が順次積層されている。
第3のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層12には、p型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9に隣接する部分に5×1018cm-3以上の高濃度のZnが、それ以外の部分には、1×1018cm-3のZnがドーピングされている。p型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9に隣接する第3のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層12のZn濃度は、第3のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層12の結晶性を損なわないで行う必要があることから、1×1019cm-3が上限である。
p型GaAsコンタクト層13上にはAu系のp型オーミック電極14が形成され、積層方向と反対側のn型GaAs基板2にはAu系のn型オーミック電極15が形成されている。
p型GaAsコンタクト層13上にはAu系のp型オーミック電極14が形成され、積層方向と反対側のn型GaAs基板2にはAu系のn型オーミック電極15が形成されている。
この半導体レーザ素子1の動作は、従来の半導体レーザ素子18の動作と同様であるのでその説明を省略する。
以上のように、本発明によれば、第3のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層12は、p型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9に隣接する近傍に5×1018cm-3以上の高濃度のZnがドーピングされ、それ以外の部分には、1×1018cm-3のZnがドーピングされているので、第1のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層6及び第2のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層8の厚さ又は形状を変更させないで、p型クラッド層全体の厚さを厚くすることができる。
この結果、電流経路を広くでき、ここで発生するジュール熱を低く抑えることができるため、共振器内部の吸収損失αiを低減することができる。
従って、良好なレーザ特性及び信頼性を有する半導体レーザ素子1を得ることができる。
この結果、電流経路を広くでき、ここで発生するジュール熱を低く抑えることができるため、共振器内部の吸収損失αiを低減することができる。
従って、良好なレーザ特性及び信頼性を有する半導体レーザ素子1を得ることができる。
次に、その製造方法について図2を用いて説明する。
(第1工程)
図2(A)に示すように、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapour Deposition)法により第1回目の成長を行って、n型GaAs基板2上に1×1018cm-3のSiをドーピングしたn型GaAsバッファ層3と、1×1018cm-3のSiをドーピングしたn型Al0.5Ga0.5Asクラッド層4と、活性層5と、5×1017cm-3のZnをドーピングした第1のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層6と、1×1018cm-3のZnをドーピングしたp型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7と、1×1018cm-3のZnをドーピングした第2のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層8と、2×1018cm-3のZnをドーピングした薄いp型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9と、を順次積層する。
(第1工程)
図2(A)に示すように、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapour Deposition)法により第1回目の成長を行って、n型GaAs基板2上に1×1018cm-3のSiをドーピングしたn型GaAsバッファ層3と、1×1018cm-3のSiをドーピングしたn型Al0.5Ga0.5Asクラッド層4と、活性層5と、5×1017cm-3のZnをドーピングした第1のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層6と、1×1018cm-3のZnをドーピングしたp型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7と、1×1018cm-3のZnをドーピングした第2のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層8と、2×1018cm-3のZnをドーピングした薄いp型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9と、を順次積層する。
(第2工程)
次に、図2(B)に示すように、p型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9上に絶縁層16、フォトレジストを順次形成した後、フォトリソグラフィ法により前記フォトレジストの中央部を残すフォトレジストパターン17を形成する。更に、前記フォトレジストパターン17で覆われ以外をp型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7に達するまでエッチングを行って、台形状のリッジ部10を形成する。
次に、図2(B)に示すように、p型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9上に絶縁層16、フォトレジストを順次形成した後、フォトリソグラフィ法により前記フォトレジストの中央部を残すフォトレジストパターン17を形成する。更に、前記フォトレジストパターン17で覆われ以外をp型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層7に達するまでエッチングを行って、台形状のリッジ部10を形成する。
この際、リッジ部10の上辺をL2にした状態でエッチングをすると、第2のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層8及びp型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9の結晶方位とエッチング速度との関係から下辺がL2よりも長いL1となり、台形状のリッジ部10が形成されることになる。
(第3工程)
図2(C)に示すように、フォトレジストパターン17を除去後、MOCVD法により第2回目の成長を行って、1×1018cm-3のSiをドーピングした一対のn型Al0.7Ga0.3As電流狭窄層11、11を形成する。この際、絶縁層16上には成長が行われない。
図2(C)に示すように、フォトレジストパターン17を除去後、MOCVD法により第2回目の成長を行って、1×1018cm-3のSiをドーピングした一対のn型Al0.7Ga0.3As電流狭窄層11、11を形成する。この際、絶縁層16上には成長が行われない。
(第4工程)
図2(D)に示すように、絶縁層16を除去後、MOCVD法により第3回目の成長を行って、リッジ部10のp型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9及び一対のn型Al0.7Ga0.3As電流狭窄層11、11上にZnをドーピングした第3のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層12、2×1018cm-3のZnをドーピングしたp型GaAsコンタクト層13を順次積層する。
第3のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層12の成長の際、成長開始時には、Znを5×1018cm-3以上の高濃度ドーピングするようにし、その後には、Znを1×1018cm-3ドーピングするようにして行う。
図2(D)に示すように、絶縁層16を除去後、MOCVD法により第3回目の成長を行って、リッジ部10のp型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9及び一対のn型Al0.7Ga0.3As電流狭窄層11、11上にZnをドーピングした第3のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層12、2×1018cm-3のZnをドーピングしたp型GaAsコンタクト層13を順次積層する。
第3のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層12の成長の際、成長開始時には、Znを5×1018cm-3以上の高濃度ドーピングするようにし、その後には、Znを1×1018cm-3ドーピングするようにして行う。
この後、p型GaAsコンタクト層13上にAu系のp型オーミック電極14を形成し、積層方向と反対側のn型GaAs基板2にAu系のn型オーミック電極15を形成する。
こうして、図1に示す半導体レーザ素子1を作製する。
こうして、図1に示す半導体レーザ素子1を作製する。
ここで、第3のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層12の成長の際、成長開始時には、Znを5×1018cm-3以上の高濃度ドーピングするようにし、その後には、Znを1×1018cm-3ドーピングするようにして行う理由について詳細に説明する。
(第4工程)において、MOCVD法により第3回目の成長を行う際、絶縁層16の除去が大気中で行われると、p型Al0.3a0.7Asキャップ層9表面が大気に晒されるため、このp型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9表面のAlが酸化される。このAlが酸化されたAl酸化物がp型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9表面に形成されたままの状態で半導体レーザ素子1を動作させると、前記Al酸化物は、絶縁体であるので、電気抵抗が増加して温度上昇を生じ、レーザ特性及び信頼性が低下する。
このため、高濃度のZnを第3のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層12にドーピングしているのは、第3回目の成長での成長温度でZnを結晶中で拡散させ、p型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9表面に形成されたAl酸化物を破壊させているのである。この結果、電気抵抗の増加に起因する温度上昇が防止でき、良好なレーザ特性及び信頼性が得られるのである。
(第4工程)において、MOCVD法により第3回目の成長を行う際、絶縁層16の除去が大気中で行われると、p型Al0.3a0.7Asキャップ層9表面が大気に晒されるため、このp型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9表面のAlが酸化される。このAlが酸化されたAl酸化物がp型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9表面に形成されたままの状態で半導体レーザ素子1を動作させると、前記Al酸化物は、絶縁体であるので、電気抵抗が増加して温度上昇を生じ、レーザ特性及び信頼性が低下する。
このため、高濃度のZnを第3のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層12にドーピングしているのは、第3回目の成長での成長温度でZnを結晶中で拡散させ、p型Al0.3Ga0.7Asキャップ層9表面に形成されたAl酸化物を破壊させているのである。この結果、電気抵抗の増加に起因する温度上昇が防止でき、良好なレーザ特性及び信頼性が得られるのである。
本発明の実施形態は、上記したことに限定されず、第2のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層8の厚さが増加して、リッジ部10の上辺幅が狭くなる傾向を有する内部狭窄型半導体レーザ素子であれば、AlGaAs系以外の半導体レーザ素子にも適用可能である。
光記録媒体の情報読み取りを行う際の光ピックアップ装置や光計測用途に適用可能である。
1…半導体レーザ素子、2…n型GaAs基板(第1導電型基板)、3…n型GaAsバッファ層、4…n型Al0.5Ga0.5Asクラッド層(第1導電型クラッド層)、5…活性層、6…第1のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層(第1の第2導電型クラッド層)、7…p型Al0.7Ga0.3Asエッチング停止層、8…第2のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層、9…p型Al0.3a0.7Asキャップ層、10…リッジ部、11…n型Al0.7Ga0.3As電流狭窄層(電流狭窄層)、12…第3のp型Al0.5Ga0.5Asクラッド層(第3の第2導電型クラッド層)、13…p型GaAsコンタクト層(第2導電型コンタクト層)、14…p型オーミック電極、15…n型オーミック電極、16…絶縁層、17…フォトレジストパターン
Claims (2)
- 第1導電型基板上に順次形成された第1導電型クラッド層と、活性層と、第1の第2導電型クラッド層と、第2導電型エッチング停止層と、前記第2導電型エッチング停止層上に形成された第2の第2導電型クラッド層と第2導電型キャップ層とからなる台形状のリッジ部及び前記リッジ部を狭持する一対の第1導電型電流狭窄層と、前記リッジ部及び前記一対の電流狭窄層上に積層された第2導電型コンタクト層と、を備えた半導体レーザ素子において、
前記リッジ部の前記第2導電型キャップ層と前記第2導電型コンタクト層との間に、前記第2導電型キャップ層に接する近傍部分に5×1018cm-3以上の高濃度のZnを有する第3の第2導電型クラッド層が形成されたことを特徴とする半導体レーザ素子。 - 第1導電型基板上に第1導電型クラッド層、活性層、第1の第2導電型クラッド層、第2導電型エッチング停止層、第2の第2導電型クラッド層、第2導電型キャップ層、絶縁層を順次積層し、前記絶縁層の中央部にフォトレジストパターンを形成した後、前記フォトレジストパターンで覆われた以外を前記第2導電型エッチング停止層に達するまでエッチング除去してリッジ部を形成し、次に、前記フォトレジストパターンを除去後、前記第2導電型エッチング停止層上に前記リッジ部を挟持する一対の第1導電型電流狭窄層を形成し、次に、前記絶縁層を除去後、前記リッジ部の前記第2導電型キャップ層及び前記一対の第1導電型電流狭窄層上に第2導電型コンタクト層を形成する半導体レーザ素子の製造方法において、
前記リッジ部の前記第2導電型キャップ層と前記第2導電型コンタクト層との間に、成長開始時だけZnを5×10-18cm3以上の高濃度ドーピングした第3の第2導電型クラッド層を形成することを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
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