JP2005158582A - 電池ホルダ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 外装缶の長手方向における両端部のうちの第1端部から第1極が突出している電池を保持する電池ホルダであって、前記電池の前記第1端部側を前記長手方向に挿入及び脱跋可能な状態で保持する筒状の本体部201と、前記挿入状態において、前記電池の前記第1極および第2極と接続状態になり前記本体部201の外側に導出された金属端子部202及び金属端子部203と、前記本体部201内において、金属端子部202及び金属端子部203のいずれか一方に挿設されているPTC素子205とを備える。
【選択図】 図2
Description
近年、このような要請に応えるリチウムイオン電池(2次電池)として、新しい形状のピン型リチウムイオン電池が開発されつつある。
このピン型リチウムイオン電池は、例えば、外径6mm、長さ60mm程度の円筒形状、つまり、ショートサイズのたばこ程度の大きさであり、長手方向における片側の端面からピン状の負極が突出しており、円筒状の外装缶が正極を兼ねており、負極側の端部近傍には、円筒側面に周方向にくびれた部分(以下、「くびれ部」という。)を有する。
現在、このような外形状に類似する電池は、リチウムイオン電池ではないが、1次電池であるリチウム電池では、電気浮きや発光ルアーなどに使用されるピン型リチウム電池がある。
この電池ホルダを、ピン型リチウムイオン電池用の電池ホルダに適用することも考えられるが、ピン型リチウムイオン電池は、2次電池であるため、電池の保護のためにPTCや温度ヒューズなどの感熱素子を設ける必要がある。
この問題を解決するために、電池ホルダから導出された給電路上に感熱素子を挿設することも考えられるが、それでは感熱素子を設けるためのスペース及び保持機構が必要となり、上述の軽薄短小化の要請に逆行することとなる。
(1) 外装缶の長手方向における両端部のうちの第1端部から第1極が突出している電池を保持する電池ホルダであって、前記電池の前記第1端部側を前記長手方向に挿入及び脱跋可能な状態で保持する筒状の保持部と、前記挿入状態において、前記電池の前記第1極および第2極と接続状態になり前記保持部の外側に導出された第1給電路及び第2給電路と、前記保持部内において、前記第1給電路及び前記第2給電路上のいずれか一方に挿設されている感熱素子とを備えることを特徴とする。
つまり、電池の交換コストが抑えられると共に、省スペース化が図られ、かつ、電池装着状態において、感熱素子が電池と熱交換可能な状態となり、電池の温度を検出することができる。
(2)前記第2極は、前記外装缶の側面にあって、前記挿入状態において前記保持部により覆われる位置にあり、前記第1給電路における前記第1極と接触する第1端子は、前記保持部の内方底部に存在し、前記第2給電路における前記第2極と接触する第2端子は、前記保持部の内方側面であって、前記第2極と対向する位置に存在し、前記感熱素子は、前記電池の外装缶表面近傍に位置するとしてもよい。
このため前記感熱素子と前記電池との間における温度差及び温度変化のタイムラグが小さくなり、感熱素子を精度よく作動させることができる。
(3)前記電池は、円筒型電池であって、前記第1端部近傍の外装缶外周にくびれ部を有し、前記第2給電路は導電性の弾性体からなり、前記第2給電路の第1部分が、前記挿入状態における前記くびれ部の形状に沿って形成され、前記挿入中、前記挿入に伴って第1部分が弾性変形し、挿入完了時において、前記第1部分が前記くびれ部に嵌まり込むとしてもよい。
(4)前記保持部の外方に位置する前記第1給電路及び前記第2給電路は、前記保持部から前記長手方向と直交する方向に延出されているとしてもよい。
これにより、前記電池を基板の上面または基板の縁部に沿って配設しやすくなる。
(5)前記延出がなされている側の前記第1給電路及び前記第2給電路の端部は、基板に直接的または間接的に接合されており、前記電池ホルダと前記基板とが、前記挿入状態において、前記電池の中心軸と前記基板とが略同一平面上となる位置関係にある。
(6)前記電池は、ピン型リチウムイオン電池であるとしてもよい。
これにより、ピン型リチウムイオン電池を交換する際においても、上記(1)から(5)までにおいて述べた効果が発揮される。
つまり、電池の交換コストが低減される。
また、感熱素子が電池ホルダ内部に配設されているため、電池ホルダに挿入された電池から伝わる熱が逃げ難くなっており、さらに、電池ホルダに挿入された電池を感熱素子の配設方向へと付勢しているため、感熱素子と電池側面との距離が小さくなり、熱的結合の度合いが高まり、電池の温度を正確かつ迅速に感熱素子の温度に反映させることができる。
<構成>
以下、本実施形態における電池ホルダについて説明する。
図1(a)は、本実施形態における電池ホルダ200を適用した回路50を示す図である。
電池ホルダ200は、図1(b)に示すように、ピン型リチウムイオン電池80を収容し、基板51とピン型リチウムイオン電池80との間で電力を可逆的に供給するための電池ホルダであり、基板51上に設けられているスロット部52に挿入される金属端子部202及び金属端子部203と本体部201からなる。
ピン型リチウムイオン電池80は、基板51の1辺に沿って配設され、基板51と略同一平面上に位置しているため、回路設計においては、基板51の一部とみなすことができ、いわゆる飛び地のようなスポット的にできる空間が生じ難く、スペースを有効に活用することができる。
以下、本体部の内部構造について説明する。
屈曲部201aの頂上部は、電池ホルダ200にピン型リチウムイオン電池80が挿入されていない状態(以下、「電池未挿入状態」という。)では、本体部201の内壁面より約1mm突出している。
この本体部201の内部では、図2(a)に示すように、金属端子部202の一端が本体部201の円筒中心の底部まで延出されており、また、金属端子部203が、円筒側面に沿って長手方向に配設されている。
このPTC素子205は、所定の温度に達すると、急激に抵抗値が上昇して、内部を流れる電流を遮断する素子である。
PTC素子205と金属板204及び金属板206との接合は、図2(c)に示すように半田付けにより行われている。
これら金属端子部202及び金属端子部203は、本体部201内にインサート成形されている。
この金属端子部203は、本体部201の屈曲部201aと対向する位置に配設されている。
図3に示すように、電池ホルダ200にピン型リチウムイオン電池80が挿入された状態(以下、「電池挿入状態」という。)では、このピン型リチウムイオン電池80の負極、即ち、ピンの先端が金属端子部202の先端部と接触し、また、ピン型リチウムイオン電池80のくびれ部81aに金属板204の屈曲部204aが嵌り込む。
また、電池挿入状態では、本体部201の屈曲部201aは、ピン型リチウムイオン電池80の側壁に接触して押し上げられることにより弾性変形しつつ、ピン型リチウムイオン電池80を金属端子部203の配設方向へと付勢しており、PTC素子205とピン型リチウムイオン電池80の側面が対向するA部(ピン型リチウムイオン電池80においては、後述のB部)の間隔を0もしくは0に近い値に近づけている。
このため、ピン型リチウムイオン電池80の温度変化がPTC素子205の温度変化に迅速に反映され、即ち、タイムラグが小さくなり、電流を遮断させたい時、迅速に電流を遮断することができる。
このため、ピン型リチウムイオン電池80の温度がPTC素子205の温度に正確に反映され、目的とする温度で精度良く電流を遮断することができる。
ピン型リチウムイオン電池80は、エネルギー密度の高い2次電池であって、PDAなどに使用される場合は、主電源として用いられ、パソコンなどにおいては、バックアップ用電源として用いられる。
図4は、ピン型リチウムイオン電池80の断面図である。
ピン82には、キャップ部83と発電要素90とを仕切るための鍔部82aが挿設されており、この鍔部82aよりも開口部側に近づいた位置において、外装缶81の壁面を内方に屈曲させる、即ち、くびれ部81aを形成するためのカシメ加工がなされている。
ピン82は、発電要素90から電流を集電する役割と、負極としての役割を有しており、給電経路断面が小さくなるB部が、最も発熱し易い箇所となる。
このためPTC素子205の配設位置は、上述したように、電池挿入状態における、ピン型リチウムイオン電池80のB部と対向する本体部201の内壁面上に設定されている。
以下は、本実施の形態におけるピン型リチウムイオン電池80の仕様の一例である。
<ピン型リチウムイオン電池の仕様>
(寸法)
全長L=55mm
外径d=6mm
以上のように、本実施の形態における電池ホルダは、PTCなどの感熱素子を電池ホルダ内部に配設しているため、回路設計において、感熱素子の配設場所を考慮しなくてもよく、省スペース化が図られると共に、電池交換時には感熱素子が電池ホルダ内に残り、不要な部品交換費用が発生しない。
例えば、図5(a)及びその局部拡大図である図5(b)に示す電池ホルダ100では、金属端子部202及び203を覆う樹脂性のケーシング102を設けている。
また、図6に示す電池ホルダ300のように、スロット部52を設けず、単に金属端子のみで構成された金属端子部301を基板51上に半田付けしてもよい。
また、ピン型リチウムイオン電池80の寸法は、本実施の形態に例示した値に限るものではなく、全長Lが40mm〜70mmの範囲内であって、外径dが5mm〜10mmの範囲内にあればよい。
その場合、正極及び負極の位置関係は異なり、特に、電池ホルダから露出する側に位置する極については、この極と接触するための新たな給電路を設ける必要がある。
また、本実施の形態では、感熱素子を正極側の端子に挿設しているがこれに限らず、負極側端子に挿設しても構わない。
また、本実施の形態では、感温素子としてPTC素子を用いているが、これに限定されず、例えば、温度ヒューズや自己復帰式のブレーカーなどを用いていもよい。
51 基板
52 スロット部
80 ピン型リチウムイオン電池
81 外装缶
81a くびれ部
82 ピン
82a 鍔部
83 キャップ部
90 発電要素
100 電池ホルダ
102 ケーシング
200 電池ホルダ
201 本体部
201a 屈曲部
202 金属端子部
203 金属端子部
204 金属板
204a 屈曲部
205 PTC素子
206 金属板
300 電池ホルダ
301 金属端子部
400 電池ホルダ
401 金属端子部
Claims (6)
- 外装缶の長手方向における両端部のうちの第1端部から第1極が突出している電池を保持する電池ホルダであって、
前記電池の前記第1端部側を前記長手方向に挿入及び脱跋可能な状態で保持する筒状の保持部と、
前記挿入状態において、前記電池の前記第1極および第2極と接続状態になり前記保持部の外側に導出された第1給電路及び第2給電路と、
前記保持部内において、前記第1給電路及び前記第2給電路上のいずれか一方に挿設されている感熱素子と
を備えることを特徴とする電池ホルダ。 - 前記第2極は、前記外装缶の側面にあって、前記挿入状態において前記保持部により覆われる位置にあり、
前記第1給電路における前記第1極と接触する第1端子は、前記保持部の内方底部に存在し、
前記第2給電路における前記第2極と接触する第2端子は、前記保持部の内方側面であって、前記第2極と対向する位置に存在し、
前記感熱素子は、前記電池の外装缶表面近傍に位置することを特徴とする請求項1記載の電池ホルダ。 - 前記電池は、円筒型電池であって、前記第1端部近傍の外装缶外周にくびれ部を有し、
前記第2給電路は導電性の弾性体からなり、
前記第2給電路の第1部分が、前記挿入状態における前記くびれ部の形状に沿って形成され、
前記挿入中、前記挿入に伴って第1部分が弾性変形し、挿入完了時において、前記第1部分が前記くびれ部に嵌まり込むことを特徴とする請求項2記載の電池ホルダ。 - 前記保持部の外方に位置する前記第1給電路及び前記第2給電路は、前記保持部から前記長手方向と直交する方向に延出されていることを特徴とする請求項3記載の電池ホルダ。
- 前記延出がなされている側の前記第1給電路及び前記第2給電路の端部は、基板に直接的または間接的に接合されており、
前記電池ホルダと前記基板とが、前記挿入状態において、前記電池の中心軸と前記基板とが略同一平面上となる位置関係にあることを特徴とする請求項4記載の電池ホルダ。 - 前記電池は、ピン型リチウムイオン電池であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の電池ホルダ。
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2003
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