JP2005142374A - 高抵抗希土類磁石用粉末とその製造方法及び希土類磁石とその製造方法並びにモータ用ロータとモータ - Google Patents

高抵抗希土類磁石用粉末とその製造方法及び希土類磁石とその製造方法並びにモータ用ロータとモータ Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、高電気抵抗を有し、磁石特性の低下を最小限に抑えられる高抵抗希土類磁石用粉末とその製造方法及び希土類磁石とその製造方法並びにその希土類磁石を用いたモータ用ロータとそれを用いたモータを提供することにある。
【解決手段】
本発明は、希土類磁石粒子表面の少なくとも一部に、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)の少なくとも1種の希土類酸化物を含む化合物と、AlO、SiO、窒化ケイ素、TiO、ZnO及びZrOの少なくとも1種を含む金属化合物とが被覆されていることを特徴とする高抵抗希土類磁石用粉末にある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高電気抵抗を有する新規な高抵抗希土類磁石用粉末とその製造方法及びその粉末を用いた希土類磁石とその製造方法並びにモータ用ロータとそれを用いたモータに関する。
従来、永久磁石式モータに用いられる磁石としては、フェライト磁石が多用されていたが、回転電気の小型化・高性能化に伴い、より高性能な希土類磁石の使用量が年々増加している。代表的な希土類磁石としては、Sm-Co系磁石、Nd-Fe-B系磁石が挙げられ、さらなる高性能化、低価格化を達成するための開発が進行している。
しかしながら、希土類磁石は金属磁石であるため電気抵抗が低い。このため、モータに組み込んだ場合の渦電流損が増大し、モータ効率を低下させる問題が生じる。そこで、希土類磁石自体の電気抵抗を高めて、この問題を解決する技術が各種提案されている。
例えば、特許文献1には、希土類磁石用粉末がSiO及びAlO粒子の少なくとも一方で結着された構造を有する希土類磁石が提案されている。
特開平10-321427号公報
特許文献1においては、希土類磁石用粉末の間にSiO及びAlOの少なくとも一方が存在していると、希土類磁石の電気抵抗を高めることができる。しかしながら、SiO及びAlOを希土類磁石に対して単独に加えると磁石特性は大きく低下してしまう。これでは、中〜大出力モ−タには適用が難しい。更に、希土類磁石の電気抵抗を上昇させることができても、その一方で磁石特性の大幅な低下を引き起こしてしまう。
本発明の目的は、高電気抵抗を有し、磁石特性の低下を最小限に抑えられる高抵抗希土類磁石用粉末とその製造方法及び希土類磁石とその製造方法並びにその希土類磁石を用いたモータ用ロータとそれを用いたモータを提供することにある。
本発明は、希土類磁石用粉末の一粒一粒について、磁石特性の低下を最小限に抑えることが可能な耐熱性の高い被膜を薄く均一にコートすることと、そのコート膜上に電気抵抗の大きい耐熱性の高い被膜を薄く均一にコートすることとが重要であることに鑑みなされたものである。即ち、希土類磁石の磁石特性の低下を抑えるには希土類磁石用粉末の体積分率を上げることが必要であるが、同時に高い電気抵抗を獲得する必要がある。このため希土類磁石用粉末の各粒子表面の少なくとも一部、好ましくは各粒子の全面に前述の2種の被膜を薄く均一に形成させることが必須となる。一粒一粒の各粒子の表面に薄く均一な被膜を形成するには化学反応を用いた湿式法による表面処理が有効である。各々の被覆の厚さは0.05〜1.0μm、好ましくは0.05〜0.5μm、より好ましくは0.05〜0.3μm、各々の被覆量の合計は粉末に対して0.5〜20体積%、好ましくは0.5〜10体積%、より好ましくは0.5〜5体積%である。
本発明は、希土類磁石用粉末表面の少なくとも一部が、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)の少なくとも1種の希土類酸化物(Rは希土類元素)を含む化合物で被覆されること、更に、AlO、SiO、窒化ケイ素、TiO、ZnO及びZrOの少なくとも1種の金属化合物で被覆されていることを特徴とする高電気抵抗希土類磁石用粉末にあり、更にこの粉末を用いて圧縮成形後、熱間成形されたことを特徴とする希土類磁石にある。
希土類磁石用粉末はその表面に対して、希土類酸化物を含む化合物とAlO等の金属化合物とによって後述するようにこれらの被覆物を溶液によって形成するので、粉末の個々の粒子に均一に全面に被覆されるのが好ましいが、部分的に被覆されるものも僅かに形成されるので、少なくとも一部に被覆されているとするものである。その被覆は部分的でも膜状に形成されるのが特徴である。
希土類酸化物及び金属化合物は、非晶質及び結晶質の少なくとも一方を有し、希土類磁石用粉末はその表面が部分的又は全面が被覆されているものであるが、非晶質が殆どである。
希土類磁石用粉末は、一般に金属及び有機化合物との反応、表面酸化等の化学的変化を生じ易く、磁石特性の低下が問題となる。高温でも磁石特性の維持可能な表面コーティング剤が望まれている。
本発明者らは鋭意検討し、希土類磁石用粉末の表面に耐熱性の高い、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)の少なくとも1種である希土類酸化物を生成させるに当たって、その体積分率を大きくすることなく、磁石特性を保持するには、式RL[Rは前記希土類酸化物のR 、Lは有機物の配位子であり、{CO(CH)CHCO(CH)}イオン、{CO(C(CH)CHCO(C(CH)}イオン、{CO(CF)CHCO(C(CH)}イオン、{CO(CF)CHCO(CF3)}イオンいずれかのβ−ジケトナトイオン、(O−i−CHイオン及び(O−CH−OCHイオンいずれかの陰イオンの有機基である]の溶液を用いた湿式処理を用いることが有効であることを見出した。 これは湿式処理を用いることで、希土類磁石用粉末表面の殆どがその全面に希土類酸化物を均一かつ好ましくは0.1〜0.3μmの薄い膜で被覆することが可能になったからである。
また、式RLを溶解する溶媒にはアルコール系の低沸点溶媒を用いることで希土類磁石用粉末の表面を酸化等の変質を生じさせることなく、希土類磁石用粉末の表面に希土類酸化物を生成させることが可能になった。また、配位子であるLに500℃以下の低温かつ無酸素の状態で分解除去が可能な、前述と同じいずれかの陰イオンの有機基を用いることで、希土類磁石用粉末表面に炭素化合物の生成を極力抑えることが可能になった。この希土類酸化物を表面に生成させた希土類磁石用粉末を用いて熱間成形して得たバルク磁石は熱的に安定であり、800℃の熱処理を施した後でも、室温での磁石特性は熱処理前後で変化が小さいものであった。この希土類酸化物による表面処理膜は、希土類磁石用粉末を用いて圧縮成形した磁石の熱処理に対する磁気特性の安定化に有効であることが分かった。
更に、希土類磁石用粉末表面の絶縁性を向上させるには、希土類磁石用粉末表面の希土類酸化物膜上に、高絶縁性耐熱性の高いAlO、SiO、窒化ケイ素、TiO、ZnO、ZrOを1種又は複数種含む金属化合物を薄く均一な膜として生成させることが重要である。これらの高絶縁性耐熱性の金属化合物を希土類磁石用粉末表面の希土類酸化物膜上に薄く均一な膜として生成させるには、以下の湿式処理を用いた絶縁膜形成法が有効であることを見出した。
(1)AlO、SiO、TiO、ZnO、ZrOを1種又は複数種含む金属酸化物を生成させる際に、金属アルコキシド及び金属ジケトネートの少なくとも1種を含む金属化合物を用いる場合、その金属化合物を150℃以下の沸点を有する有機溶媒に溶解した溶液を用い、その溶液を希土類磁石用粉末と混合し、好ましくは100〜600℃の脱酸素中で熱処理を施すことで、希土類磁石用粉末の表面を変質させることなく、希土類酸化物膜上に前述の金属酸化物を生成させることが可能になった。また、配位子であるアルコキシドとジケトネートに好ましくは600℃以下の低温かつ無酸素の状態で分解除去が可能な、{CO(CH)CHCO(CH)}イオン、{CO(C(CH)CHCO(C(CH)}イオン、{CO(CF)CHCO(C(CH)}イオン、{CO(CF)CHCO(CF)}イオンのいずれかのβ−ジケトナトイオン、(O−i−CHイオン、(O−S−CHイオン、(O−n−CHイオン及び(O−CH−OCHイオンのいずれかの陰イオンの有機基を用いることで、希土類磁石用粉末表面に炭素化合物の生成を極力抑えることが可能になった。
(2)AlO、SiO、TiO、ZnO、ZrOを1種又は複数種含む金属酸化物を生成させる際に、金属アルコキシド及び金属ジケトネートの少なくとも1種を含む金属化合物を用いる場合、その金属化合物を水と水溶性有機溶媒とを用いた混合溶液を用い、その溶液を希土類磁石用粉末と混合し、好ましくは100〜400℃の脱酸素中で熱処理を施すことで、希土類磁石用粉末表面を変質させることなく、希土類酸化物の膜上に前述の金属酸化物を生成させることが可能になった。金属化合物と水とのゾルゲル反応を制御するにはアルコール系の低沸点溶媒を用いて希釈することが有効で、この希釈液を用いた溶液で希土類磁石用粉末表面を変質させることなく、希土類磁石用粉末表面に前述の金属酸化物の生成が可能になった。
このゾルゲル反応の制御において、通常用いられる酸及び塩基性化合物の添加は好ましくない。それは酸及び塩基性化合物が希土類磁石用粉末を腐食するため、その腐食した粉末を用いた磁石の磁気特性は著しく損なわれる。一方、ゾルゲル反応を伴う金属化合物中の配位子であるジケトネートは好ましくは400℃以下の低温かつ無酸素の状態で分解除去が可能となった。
ジケトネートの配位子として、前述の(1)に記載のいずれかの陰イオンの有機基を用いることで、希土類磁石用粉末表面に炭素化合物の生成を極力抑えることが可能になった。
(3)SiOを含む化合物を生成させる際に、
CH2n+1O−{Si(CH2n+1O)−O}m−CH2n+1
(ここで、nは1〜2、mは1〜10の整数である)のシラン化合物と水と水溶性有機溶媒とを用いた混合溶液を用い、その溶液を希土類磁石用粉末と混合し、好ましくは100〜200℃の脱酸素中で熱処理を施すことで、希土類磁石用粉末表面を変質させることなく、希土類酸化物の膜上にSiOを生成させることが可能になった。また、前述のシラン化合物と水とのゾルゲル反応を制御するにはアルコール系の低沸点溶媒を用いて希釈することが有効で、この希釈液を用いた溶液で希土類磁石用粉末表面を変質させることなく、希土類磁石用粉末表面にSiOが生成可能になった。このゾルゲル反応の制御において、通常用いられる酸及び塩基性化合物の添加は前述と同様に好ましくない。
一方、シラン化合物中の有機基にCH2n+1O(nは1〜2の整数である)を用いることで150℃以下の低温かつ無酸素の状態で有機基の除去が可能であり、希土類磁石用粉末表面に炭素化合物の生成を極力抑えることができるようになった。{Si(CH2n+1O)−O}mのSiの繰り返しの単位であるmは10以上でもよいが、現実的には反応の制御が容易で、入手し易い1〜10の材料が良い。
(4)窒化ケイ素を生成させる際には、ポリシラザンを低極性有機溶媒に溶解した溶液を希土類磁石用粉末と混合し、600〜800℃の脱酸素中で熱処理を施すことで、希土類磁石用粉末表面を変質させることなく、希土類酸化物の膜上に窒化ケイ素を生成させることが可能になった。窒化ケイ素としてはSiNが好ましい。
尚、希土類磁石用粉末表面の絶縁性を向上させるには、希土類磁石用粉末表面の希土類酸化物の膜上に、AlO、SiO、窒化ケイ素、TiO、ZnO、ZrOを含む金属化合物を形成するが、更にはこれらの金属化合物と他の同等の耐熱性を有する無機化合物との混合物でも良い。
希土類磁石粉は、強磁性の主相および他成分からなる。希土類磁石がNd-Fe-B系磁石である場合には、主相はNdFe14B相である。磁石特性の向上を考慮すると、希土類磁石粉は、HDDR法や熱間塑性加工を用いて調製された異方性希土類磁石粉であることが好ましい。HDDR法や熱間塑性加工を用いて調製された異方性希土類磁石粉は後述するように多数の結晶粒の集合体となる。このとき、この結晶粒が単磁区粒径以下の平均粒径を有していると、保磁力を向上させる上で好適である。希土類磁石粉は、Nd-Fe-B系磁石の他に、Sm-Co系磁石などが挙げられる。得られる希土類磁石の磁石特性や、製造コストなどを考慮すると、Nd-Fe-B系磁石が好ましい。ただし、本発明の希土類磁石がNd-Fe-B系磁石に限定されるものではない。場合によっては、希土類磁石中には2種以上の希土類磁石粉が混在していてもよい。即ち、異なる組成比を有するNd-Fe-B系磁石が2種以上含まれてもよく、Nd-Fe-B系磁石とSm-Co系磁石とが混在していてもよい。
なお、本願において「Nd-Fe-B系磁石」とは、NdやFeの一部が他の元素で置換されている形態も包含する概念である。Ndは、Dy、Tb等の他の希土類元素で置換されていてもよい。置換にはこれらの一方のみを用いてもよく、双方を用いてもよい。置換は、原料合金の 配合量を調整することによって行うことができる。かような置換によって、Nd-Fe-B系磁石の保磁力向上が図れる。置換されるNdの量は、Ndに対して、0.01atom%以上、50atom%以下であることが好ましい。0.01atom%未満であると置換による効果が不十分となる恐れがある。50atom%を越えると、残留磁束密度を高レベルで維持できなくなる恐れがある。
一方、Feは、Co等の他の遷移金属で置換されていてもよい。かような置換によって、Nd-Fe-B系磁石のキュリー温度(Tc)を上昇させ、使用温度範囲を拡大させることができる。置換されるFeの量は、Feに対して、0.01atom%以上、30atom%以下であることが好ましい。0.01atom%未満であると置換による効果が不十分となる恐れがある。30atom%を越えると、保磁力の低下が大きくなる恐れがある。
希土類磁石における希土類磁石粉の平均粒径は、1〜500μmが好ましい。希土類磁石粉の平均粒径が1μm未満であると、磁粉の比表面積が大きく酸化劣化による影響が大きく、それを用いた希土類磁石の磁石特性の低下が懸念される。一方、希土類磁石粉の平均粒径が500μmより大きいと、製造時の圧力によって磁石粉が砕け、十分な電気抵抗を得ることが難しくなる。加えて、異方性希土類磁石粉を原料として異方性磁石を製造する場合には、500mmを越えるサイズにわたり、希土類磁石粉における主相(Nd-Fe-B系磁石においては、NdFe14B相)の配向方向を揃えることは難しい。希土類磁石粉の粒径は、磁石の原料である希土類磁石粉の粒径を調節することによって、制御される。なお、希土類磁石粉の平均粒径はSEM像から算出することができる。
本発明は等方性磁石粉から製造される等方性磁石、異方性磁石粉をランダム配向させた等方性磁石、および異方性磁石粉を一定方向に配向させた異方性磁石のいずれにも適用可能である。高エネルギー積を有する磁石が必要であれば、異方性磁石粉を原料とし、これを磁場中配向させた異方性磁石が好適である。
希土類磁石粉は、製造する希土類磁石の組成に応じて、原料を配合して製造する。主相がNdFe14B相であるNd-Fe-B系磁石を製造する場合には、Nd、Fe及びBを所定量配合する。希土類磁石粉は、公知の手法を用いて製造したものを用いてもよいし、市販品を用いても良い。好ましくは、HDDR法や熱間塑性加工を利用したUPSET法を用いて製造された異方性希土類磁石粉を用いる。かような異方性希土類磁石粉は、多数の結晶粒の集合体となっている。異方性希土類磁石粉を構成する結晶粒は、その平均粒径が単磁区臨界粒子径以下であると、保磁力を向上させる上で好適である。具体的には、結晶粒の平均粒径は、500nm以下であるとよい。なお、HDDR法とは、Nd-Fe-B合金を水素化させることにより、主相であるNdFe14B化合物をNdH、α-Fe及びFeBの三相に分解させ、その後、強制的な脱水素処理によって再びNdFe14Bを生成させる手法である。UPSET法とは、超急冷法により作製したNd-Fe-B系合金を、粉砕、仮成型後、熱間で塑性加工する手法である。
表面処理後の異方性希土類磁石粉は成形型中に充填される。成形型の形状は特に限定されず、磁石が適用される部位に応じて決定すると良い。成形型に充填する際には、適当な圧力を加えて仮成形するとよい。仮成形の圧力は0.5〜5t/cm程度である。なお、用いる希土類磁石粉が異方性磁石粉である場合には、希土類磁石粉を磁場配向させながら仮成形することによって、異方性の希土類磁石を得ることができる。なお、加える配向磁場は796〜1592kA/m(10〜20kOe)程度である。
成形型中に充填された表面処理後の異方性希土類磁石粉を成形して、バルク磁石を得る。なお、上述の仮成形によって表面処理後の異方性希土類磁石粉を固める作業は、本願における「成形」には該当しないものとする。成形は、磁石製造に通常用いられる公知の装置を用いることができる。好ましくは、熱間成形によって成形することが好ましい。熱間成形法を用いて成形した場合には、原料である希土類磁石粉末を十分に塑性変形させ、高密度な希土類磁石を得ることができる。熱間成形方法としては特に規定しないが、ホットプレスを用いることができる。成形の圧力は1〜10t/cm程度である。また、成形温度は600〜800℃でプレス時間は5〜30分が適当である。通常の熱間成形雰囲気は10Pa以下の真空または不活性ガスフロー下である。
原料磁石粉末として異方性磁石粉を使用する場合には、よく知られているように成形時に磁場配向させてもよい。原料磁石粉の磁化容易軸を揃えた状態で成形することで、配向方向での残留磁化を大きくでき、磁石のエネルギー積を向上させることができる。なお、加える配向磁場は796〜1592kA/m(10〜20kOe)程度である。
成形後には、加工(切断、研磨など)、表面処理(保護膜の形成、塗装など)、着磁などの処理を行う。
希土類磁石の加工には各種公知技術を適宜適用できる。即ち、研削(外面研削、内面研削、平面研削、成形研削)、切断(外周切断、内周切断)、ラッピング、面取りなどの加工を実施できる。加工用具としては、ダイヤモンド、GC砥石、外内周切断機、外内周研削機、平面研削機、NC旋盤、フライス盤、マニシングセンターなどを用いることができる。
希土類磁石は酸化されやすいので、磁石表面に保護膜を設けてもよい。保護膜の構成は特に限定されるものではなく、磁石特性に応じて好適な組成を選択し、充分な保護効果が得られるように厚さを決定すればよい。保護膜の具体例としては、金属膜、無機化合物膜、有機化合物膜が挙げられる。金属膜としては、Ti、Ta、Cr、Mo、Ni等が挙げられ、無機化合物膜としては、TiN、FeN、CrN等の遷移金属窒化物膜や、NiO、FeO等の遷移金属酸化物膜が挙げられ、有機化合物膜としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリエステル等からなる樹脂膜が挙げられる。保護膜の厚さは、保護膜を金属膜または無機膜から構成する場合は、0.01〜10μm程度とすることが好ましく、保護膜を有機化合物から構成する場合は、1〜10μm程度であることが好ましい。
着磁は、静磁場またはパルス磁場によって行うことができる。飽和に近い着磁状態を得るための目安は、自発保磁力の2倍以上、望ましくは4倍程度の着磁磁場強度である。
本願発明の希土類磁石用磁粉表面の絶縁性を向上させた本発明の高抵抗希土類磁石が適用された集中巻の表面磁石型モータについて説明する。本発明の希土類磁石は、高い電気抵抗を有し、その上、磁石特性にも優れる。このため、本発明の希土類磁石を用いて製造されたモータを利用すれば、モータの連続出力を高めることが容易に可能であり、中から大出力のモータとして好適といえる。また、本発明の希土類磁石を用いたモータは、磁石特性が優れるため、製品の小型軽量化が図れる。例えば、自動車用部品に適用した場合には、車体の軽量化に伴う燃費の向上が可能である。さらに、特に電気自動車やハイブリッド電気自動車の駆動用モータとしても有効である。これまではスペースの確保が困難であった場所にも駆動用モータを搭載することが可能となり、電気自動車やハイブリッド自動車の汎用化に大きな役割を果たすと考えられる。
本発明においては、希土類元素との反応性に乏しい希土類酸化物が希土類磁石用磁粉表面に形成されたため熱間成形などの厳しい製造条件下であっても、優れた磁石特性を有し、さらに希土類酸化物を有する希土類磁石用磁粉間にAlO、SiO、窒化ケイ素、TiO、ZnO、ZrO1種または複数種が存在し、該非晶質または/および結晶質のAlO、SiO、窒化ケイ素、TiO、ZnO、ZrO1種または複数種の金属化合物が存在し、これらの金属化合物の存在によって希土類磁石用磁粉が連結された構造を有するため、高い電気抵抗を有すると共に強度の高い希土類磁石が得られる。
本発明によれば、高電気抵抗を有し、磁石特性の低下を最小限に抑えられる高抵抗希土類磁石用粉末とその製造方法及び希土類磁石とその製造方法並びにその希土類磁石を用いたモータ用ロータとそれを用いたモータを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではない。
希土類磁石用粉末として、公知のHDDR法を用いて調製したNd-Fe-B系異方性磁石用粉末である原子比で組成Nd12.6Co17.4B6.5Ga0.3Al0.5Zr0.1Febalの成分の鋳塊を準備した。この鋳塊を1120℃で20時間保持して均質化した。均質化した鋳塊は、水素雰囲気中で室温から500℃まで昇温させて保持し、さらに、850℃まで昇温させて保持した。引き続いて、850℃の真空雰囲気中に保持した後、冷却して、微細な強磁性相の再結晶集合組織(結晶粒)を有する合金を得た。この合金をジョークラッシャー及びブラウンミルを用いてアルゴンガス中で粉体化し、平均粒径300μm以下の希土類磁石用粉末とした。
希土類磁石用粉末への希土類酸化物による表面処理には、希土類錯体であるジスプロシウム(Dy)2、4-ペンタンジオネイト1gをイソプロピルアルコール100mlに溶解して用いた。また、同じくSiO表面処理には、CHO-(Si(CHO)−O)m−CH(mは3〜5、平均は4)を12.5ml、水2.4ml、メチルアルコール3.75ml、ジラウリン酸ジブチル錫0.025mlを混合し、1昼夜25℃の温度で放置した溶液を用い、以下の工程を順次行って表面処理及び成形を行った。
(1)希土類磁石用粉末1kgに対し、100mlのDyO表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で150℃、1時間と、350℃、1時間の熱処理を行い、希土類磁石用粉末の全面にDy酸化物の被覆を有する処理粉末を得た。この処理粉末には若干の有機基が残存している。被覆の厚さは約0.1〜0.2μm、粉末の約1体積%であり、殆どが非晶質で、若干の結晶質を有し、希土類磁石用粉末自身の表面処理による高温処理によっては酸化皮膜は実質的には形成されていないものである。
(2)処理粉末1kgに対し、50mlのSiO表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で150℃、1時間の熱処理を行い、希土類磁石用粉末の表面のDy酸化物被覆にSi酸化物被覆を有する処理粉末を得た。被覆の厚さは約0.2〜0.3μm、粉末の約1体積%であり、殆どが非晶質で、若干の結晶質を有する。
(3)処理粉末を成形型に充填し、続いて、成形型中の混合体に配向磁場796kA/m(10kOe)の磁場をかけることによって磁場配向させながら仮成形圧力0.5t/cmによって希土類磁石粉末の仮成形体を形成した。
(4)熱源を有する成形装置を用いて、仮成形体をAr中で、成形温度800℃、保持時間10分、成形圧力5t/cmにより熱間成形し、バルクの希土類磁石を得た。図1は得られた希土類磁石の断面を模式的に示した断面図である。図1に示すように希土類磁石1は希土類磁石粒子2の表面に希土類酸化物3である厚さ約0.1μmのDy酸化物被覆が均一に形成され、更にその表面に金属化合物4であるSi酸化物がやや厚く形成され、希土類磁石粒子2同士を結合している。又、図1(a)の破線で示した拡大図の図1(b)に示すように、異方性磁石粉は多数の結晶粒5の集合体となる。このとき、結晶粒5が単磁区粒径以下の平均粒径を有していると、保磁力を向上させる上で好適である。
得られた希土類磁石の密度、保磁力、最大エネルギー積及び電気抵抗率を測定した。磁石密度は希土類磁石の寸法及び質量とから求めた。磁石特性は試験片を3184kA/m(40kOe)で着磁後、振動試料型磁力計(理研電子社製BHV−525)を用いて測定した。また、電気抵抗率は、KYOWARIKEN社製K705RMを用い4探針法により測定した。
表1はその結果を示すものである。得られた希土類磁石は、密度7.3g/cm以上、保磁力716.4 kA/m (9.0kOe)以上、最大エネルギー積159.2MJ/m3(20MGOe)以上、電気抵抗率2000μΩcm以上の共に優れた特性を有しており、更に熱間成形によって形成されているので強度が高いものであることが明らかである。
一方、本発明への希土類酸化物による表面処理とSiO表面処理の組み合わせは保磁力が1544.2 kA/m(19.4kOe)を有する原子比でNd12.4Dy0.6Co20B6.2Ga0.4Al1.5Zr0.1Febalの成分組成を有する異方性HDDR粉末にも有効であることが分かった。即ち、磁石用粉末を用いて作製した磁石は、磁石密度7.6g/cm、保磁力1512.4A/m(19.0kOe)、最大エネルギー積199MJ/m3(25MGOe)、電気抵抗率3500μΩcmの特性値を有した。このことから、Nd−Fe−B系異方性磁石用粉末に対して、本発明を用いることにより磁石特性は用いる粉末の特性を損なうことなく、高電気抵抗を有すると共に強度の高い磁石の作製を可能にした。
Figure 2005142374
希土類磁石用粉末への希土類酸化物による表面処理には、希土類錯体であるホルミウム(Ho)2、2、6、6−テトラメチル−3、5−ヘプタンジオネイト1.6gをイソプロピルアルコール300mlに溶解して用いた。また、同じくAlO表面処理には、アルミニウム2、4−ペンタンジオネイト40gをトルエン300mlに溶解して用い、以下の工程を順次行って表面処理及び成形を行った。
(1)希土類磁石用粉末1kgに対し、300mlのHoO表面処理溶液を添加し、溶媒を蒸発させながら攪拌し、次いで、真空中で190℃、1時間と、500℃、1時間の熱処理を行い、実施例1と同様な処理粉末を得た。
(2)処理粉末1kgに対し、300mlのSiO表面処理溶液を添加し、溶媒を蒸発させながら攪拌し、次いで、真空中で600℃、1時間の熱処理を行った。
(3)処理粉末を成形型に充填し、実施例1と同様に磁場配向させながら希土類磁石粉末の仮成形体を形成した。
(4)仮成形体を実施例1と同様に熱間成形し、バルクの希土類磁石を得た。
得られた希土類磁石の密度、保磁力、最大エネルギー積及び電気抵抗率を実施例1と同様の方法で測定した。表1に示すように、得られた希土類磁石は、密度7.3g/cm以上、保磁力716.4 kA/m(9.0kOe)以上、最大エネルギー積159.2MJ/m3(20MGOe)以上、電気抵抗率2000μΩcm以上の共に優れた特性を有していることが分かった。
希土類磁石用粉末への希土類酸化物による表面処理には、希土類錯体であるジスプロシウム(Dy)2、4−ペンタンジオネイト2gをイソプロピルアルコール200mlに溶解して用いた。また、同じくTiO表面処理には、チタニウムジイソプロポキサイド(ビス2、4−ペンタンジオネイト)26g、水1ml、ジラウリン酸ジブチル錫0.025mlをイソプロビルアルコール100mlに溶解して用い、以下の工程を順次行って表面処理及び成形を行った。
(1)希土類磁石用粉末1kgに対し、200mlのDyO表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで真空中で150℃、1時間と350℃、1時間の熱処理を行い、処理粉末を得た。
(2)処理粉末1kgに対し、100mlのTiO表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で400℃、1時間の熱処理を行い、実施例1と同様な処理粉末を得た。
(3)処理粉末を成形型に充填し、実施例1と同様に磁場配向させながら希土類磁石粉末の仮成形体を形成した。
(4)仮成形体を実施例1と同様に熱間成形し、バルクの希土類磁石を得た。
得られた希土類磁石の密度、保磁力、最大エネルギー積及び電気抵抗率を実施例1と同様の方法で測定した。表1に示すように、得られた希土類磁石は、密度7.3g/cm以上、保磁力716.4A/m(9.0kOe)以上、最大エネルギー積159.2MJ/m3(20MGOe)以上、電気抵抗率2000μΩcm以上の共に優れた特性を有していることが分かった。
希土類磁石用粉末への希土類酸化物による表面処理には、希土類錯体であるツリウム(Tm)2、2、6、6−テトラメチル−3、5−ヘプタンジオネイト1.56gをメチルアルコール300mlに溶解して用いた。また、同じくSiO表面処理には、CHO−(Si(CHO)−O)m−CH(mは6〜8、平均は7)を0.025ml、水2.2ml、エチルアルコール0.025ml、ジラウリン酸ジブチル錫0.025mlを混合し、1昼夜25℃の温度で放置した溶液を用い、以下の工程を順次行って表面処理及び成形を行った。
(1)希土類磁石用粉末1kgに対し、300mlのTmO表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で180℃、1時間と、450℃、1時間の熱処理を行い、実施例1と同様な処理粉末を得た。
(2)処理粉末1kgに対し、50mlのSiO表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で150℃、1時間の熱処理を行った。
(3)処理粉末を成形型に充填し、実施例1と同様に、磁場配向させながら希土類磁石粉末の仮成形体を形成した。
(4)熱源を有する成形装置を用い、仮成形体をAr中で、成形温度750℃、保持時間20分、成形圧力5t/cmとし熱間成形によってバルクの希土類磁石を得た。
得られた希土類磁石の密度、保磁力、最大エネルギー積及び電気抵抗率を実施例1と同様の方法で測定した。表1に示すように、得られた希土類磁石は、密度7.3g/cm以上、保磁力716.4 kA/m(9.0kOe)以上、最大エネルギー積159.2MJ/m3(20MGOe)以上、電気抵抗率2000μΩcm以上の共に優れた特性を有していることが分かった。
希土類磁石用粉末への希土類酸化物による表面処理には、希土類錯体であるイッテルビウム(Yb)6、6、7、7、8、8、8−ヘプタフルオロ−2.2−ジメチル−3、5−オクタンジオネイト2.30gをエチルアルコール200mlに溶解して用いた。また、同じくSiO表面処理には、CHO−(Si(CHO)−O)m−CH(mは3〜5、平均は4)を0.025ml、水4.8ml、メチルアルコール0.025ml、ジラウリン酸ジブチル錫0.025mlを混合し、1昼夜25℃の温度で放置した溶液を用い、以下の工程を順次行って表面処理及び成形を行った。
(1)希土類磁石用粉末1kgに対し、300mlのYbO表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で170℃、1時間と、400℃、1時間の熱処理を行い、実施例1と同様な処理粉末を得た。
(2)処理粉末1kgに対し、50mlのSiO表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で150℃、1時間の熱処理を行った。
(3)処理粉末を成形型に充填し、実施例1と同様に、磁場配向させながら希土類磁石粉末の仮成形体を得た。
(4)仮成形体を実施例1と同様に熱間成形し、バルクの希土類磁石を得た。
得られた希土類磁石の密度、保磁力、最大エネルギー積、及び電気抵抗率を実施例1と同様の方法で測定した。表1に示すように、得られた希土類磁石は、密度7.3g/cm以上、保磁力716.4 kA/m(9.0kOe)以上、最大エネルギー積159.2MJ/m3(20MGOe)以上、電気抵抗率2000μΩcm以上の共に優れた特性を有していることが分かった。
希土類磁石用粉末への希土類酸化物による表面処理には、希土類錯体であるイッテルビウム(Yb)6、6、7、7、8、8、8−ヘプタフルオロ−2.2−ジメチル−3、5−オクタンジオネイト4.60gをエチルアルコール400mlに溶解して用いた。また、同じくZrO表面処理には、ジルコニウムnブトキサイドを17.1g、水1ml、ジラウリン酸ジブチル錫0.025mlをn―ブチルアルコール100mlに混合した溶液を用い、以下の工程を順次行って表面処理及び成形を行った。
(1)希土類磁石用粉末1kgに対し、400mlのYbO表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で170℃、1時間と400℃、1時間の熱処理を行い、実施例1と同様な処理粉末を得た。
(2)処理粉末1kgに対し、100mlのZrO表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で200℃、1時間の熱処理を行った。
(3)処理粉末を成形型に充填し、実施例1と同様に磁場配向させながら希土類磁石粉末の仮成形体を形成した。
(4)仮成形体を実施例1と同様に熱間成形し、バルクの希土類磁石を得た。
得られた希土類磁石の密度、保磁力、最大エネルギー積、及び電気抵抗率を実施例1と同様の方法で測定した。表1に示す様に、得られた希土類磁石は、密度7.3g/cm以上、保磁力716.4 kA/m(9.0kOe)以上、最大エネルギー積159.2MJ/m3(20MGOe)以上、電気抵抗率2000μΩcm以上の共に優れた特性を有していることが分かった。
希土類磁石用粉末への希土類酸化物による表面処理には、希土類錯体であるエルビウム(Er)(III)イソプロポキシド2.25gをイソプロピルアルコール300mlに溶解して用いた。また、同じくZnO表面処理には、亜鉛2、4−ペンタンジオネイト21gをトルエン100mlに溶解して用い、以下の工程を順次行って表面処理及び成形を行った。
(1)希土類磁石用粉末1kgに対し、300mlのE希土類酸化物による表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で350℃、1時間の熱処理を行い、実施例1と同様な処理粉末を得た。
(2)処理粉末1kgに対し、100mlのZnO表面処理溶液を添加し、攪拌し、次いで、真空中で300℃、1時間の熱処理を行った。
(3)処理粉末を成形型に充填し、実施例1と同様に磁場配向させながら希土類磁石粉末の仮成形体を形成した。
(4)仮成形体を実施例1と同様に熱間形成し、バルクの希土類磁石を得た。
得られた希土類磁石の密度、保磁力、最大エネルギー積及び電気抵抗率を実施例1と同様の方法で測定した。その結果を表1に示す様に、得られた希土類磁石は、密度7.3g/cm以上、保磁力716.4 kA/m(9.0kOe)以上、最大エネルギー積159.2MJ/m3(20MGOe)以上、電気抵抗率2000μΩcm以上の共に優れた特性を有していることが分かった。
希土類磁石用粉末への希土類酸化物による表面処理には、希土類錯体であるジスプロシウム(Dy)2、4−ペンタンジオネイト1gをイソプロピルアルコール100mlに溶解して用いた。また、同じく窒化ケイ素表面処理には、分子量が500〜900のポリ(1、1−ジメチルシラザン)11.1gをトルエン100mlに溶解して用い、以下の工程を順次行って表面処理及び成形を行った。
(1)希土類磁石用粉末1kgに対し、100mlのDyO表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で150℃、1時間と、350℃、1時間の熱処理を行い、実施例1と同様な処理粉末を得た。
(2)処理粉末1kgに対し、100mlの窒化ケイ素表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で800℃、1時間の熱処理を行った。
(3)処理粉末を成形型に充填し、実施例1と同様に磁場配向させながら希土類磁石粉末の仮成形体を形成した。
(4)仮成形体を実施例1と同様に熱間成形し、バルクの希土類磁石を得た。
得られた希土類磁石の密度、保磁力、最大エネルギー積、及び電気抵抗率を実施例1と同様の方法で測定した。その結果を表1に示す様に、得られた希土類磁石は、密度7.3g/cm以上、保磁力716.4 kA/m(9.0kOe)以上、最大エネルギー積159.2MJ/m3(20MGOe)以上、電気抵抗率2000μΩcm以上の共に優れた特性を有していることが分かった。
希土類磁石粉末は、公知のUPSET法を用いて調製したNd−Fe−B系異方性磁石粉末を用いた。具体的な手順は以下の通りである。まず、原子比で組成Nd13.7Co6.5B5.5Ga0.6FeBalの成分組成の鋳塊を準備した。この鋳塊を高周波溶解し、溶湯を周速度30m/sで回転する片ロールに噴射することにより、Nd-Fe-B系超急冷薄帯を得た。これを乳鉢により粉砕し、平均粒径350μm以下に調製した。次に、粉砕された超急冷薄帯を軟鋼製の円筒状容器に充填し、容器内を真空引きした後、円筒状容器を密閉した。この容器を800℃に高周波加熱した後、プレス機を用いて一軸に圧縮した。続いて、容器からNd−Fe−B系磁石材料を取り出し、コーヒーミルを用いて平均粒径300μm以下の希土類磁石粉末とした。
希土類磁石用粉末への希土類酸化物による表面処理には、希土類錯体であるエルビウム(Er)(III)イソプロポキシド0.75gをイソプロピルアルコール100mlに溶解して用いた。また、同じくSiO表面処理には、CHO−(Si(CHO)−O)m−CH(mは3〜5、平均は4)を5ml、水1ml、メチルアルコール45ml、ジラウリン酸ジブチル錫0.025mlを混合し、1昼夜25℃の温度で放置した溶液を用い、以下の工程を順次行って表面処理及び成形を行った。
(1)希土類磁石用粉末1kgに対し、100mlのE希土類酸化物による表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で350℃、1時間の熱処理を行い、実施例1と同様な処理粉末を得た。
(2)処理粉末1kgに対し、50mlのSiO表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で150℃、1時間の熱処理を行った。
(3)処理粉末を成形型に充填し、実施例1と同様に磁場配向させながら希土類磁石粉末の仮成形体を形成した。
(4)仮成形体を実施例1と同様に熱間成形し、バルクの希土類磁石を得た。
得られた希土類磁石の密度、保磁力、最大エネルギー積、及び電気抵抗率を実施例1と同様の方法で測定した。表1に示す様に、得られた希土類磁石は、密度7.3g/cm以上、保磁力716.4 kA/m(9.0kOe)以上、最大エネルギー積159.2MJ/m3(20MGOe)以上、電気抵抗率2000μΩcm以上の共に優れた特性を有していることが分かった。
比較例1
希土類酸化物による表面処理とSiO表面処理を施さない希土類磁石用粉末を用いて、以下の工程を順次行って表面処理及び成形を行った。実施例1と同様の方法で希土類磁石を作製した。
(1)表面処理を施していない希土類磁石磁石用粉末を成形型に充填し、次いで、実施例1と同様に磁場配向させながら希土類磁石粉末の仮成形体を形成した。
(2)仮成形体を実施例1と同様に熱間成形し、バルクの希土類磁石を得た。
得られた希土類磁石の密度、保磁力、最大エネルギー積、及び電気抵抗率を実施例1と同様の方法で測定した。表1に示す様に、得られた希土類磁石は、最大エネルギー積が優れた特性を有していた。しかしながら、希土類磁石磁石用粉末に対して希土類酸化物による表面処理とSiO表面処理を施していないため、電気抵抗率が140μΩcmと著しく低い希土類磁石であった。
比較例2
希土類磁石用粉末のSiO表面処理には、CHO−(Si(CHO)−O)m−CH(mは6〜8、平均は7)を25ml、水2.2ml、エチルアルコール25ml、ジラウリン酸ジブチル錫0.025mlを混合し、1昼夜25℃の温度で放置した溶液を用い、以下の工程を順次行って表面処理及び成形を行った。尚、本比較例では希土類磁石用粉末への希土類酸化物による表面処理は施すことなく、SiO表面処理のみを施した。
(1)希土類磁石用粉末1kgに対し、50mlのSiO表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で150℃、1時間の熱処理を行い、処理粉末を得た。
(2)処理粉末を成形型に充填し、実施例1と同様に磁場配向させながら希土類磁石粉末の仮成形体を形成した。
(3)仮成形体を実施例1と同様に熱間成形し、バルクの希土類磁石を得た。
得られた希土類磁石の密度、保磁力、最大エネルギー積、及び電気抵抗率を実施例1と同様の方法で測定した。その結果を表1に示す様に、得られた希土類磁石は、電気抵抗率が優れた特性を有していた。しかしながら、希土類磁石磁石用粉末に対して希土類酸化物による表面処理を施していないため、最大エネルギー積が57.3MJ/m3(7.2MGOe)と低い希土類磁石であった。
比較例3
希土類磁石用粉末への希土類酸化物による表面処理には、希土類錯体である酢酸ジスプロシウム(Dy)(III)0.74gを水100mlに溶解して用いた。また、同じくSiO表面処理には、CHO−(Si(CHO)−O)m−CH(mは3〜5、平均は4)を25ml、水4.8ml、メチルアルコール25ml、ジラウリン酸ジブチル錫0.025mlを混合し、1昼夜25℃の温度で放置した溶液を用い、以下の工程を順次行って表面処理及び成形を行った。
(1)希土類磁石用粉末1kgに対し、100mlのDyO表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で150℃、1時間と350℃、1時間の熱処理を行い、処理粉末を得た。
(2)処理粉末1kgに対し、50mlのSiO表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で150℃、1時間の熱処理を行った。
(3)処理粉末を成形型に充填し、次いで実施例1と同様に磁場配向させながら希土類磁石粉末の仮成形体を形成した。
(4)仮成形体を実施例1と同様に熱間成形し、バルクの希土類磁石を得た。
得られた希土類磁石の密度、保磁力、最大エネルギー積及び電気抵抗率を実施例1と同様の方法で測定した結果を表1に示す。得られた希土類磁石は、電気抵抗率に関して優れた特性を有していた。しかしながら、希土類磁石磁石用粉末に対して水溶液を用いた希土類酸化物による表面処理の場合、保持力が103.5 kA/m (1.3kOe)、最大エネルギー積が13.1MJ/m3(1.64MGOe)と低い値の希土類磁石となった。これは水による粉末の酸化が原因と考えられる。
比較例4
希土類磁石用粉末への希土類酸化物による表面処理には、希土類錯体であるジスプロシウム(Dy)2、4−ペンタンジオネイト1gをイソプロピルアルコール100mlに溶解して用いた。本比較例ではSiO表面処理の代わりに、リン酸塩化成処理を希土類酸化物による表面処理を施した希土類磁石用粉末に対して施した。処理液の組成はリン酸20g/l、ほう酸4g/l、酸化マグネシウム4g/lである。以下の工程を順次行って表面処理及び成形を行った。
(1)希土類磁石用粉末1kgに対し、100mlのDyO表面処理溶液を添加して攪拌し、次いで、真空中で150℃、1時間と、350℃、1時間の熱処理を行い、処理粉末を得た。
(2)処理粉末1kgに対し、50mlのリン酸塩化成処理液を添加して攪拌し、次いで、真空中で180℃、1時間の熱処理を行った。
(3)処理粉末を成形型に充填し、次いで、成形型中の混合体に実施例1と同様に磁場配向させながら希土類磁石粉末の仮成形体を形成した。
(4)仮成形体を実施例1と同様に熱間成形し、バルクの希土類磁石を得た。
得られた希土類磁石の密度、保磁力、最大エネルギー積及び電気抵抗率を実施例1と同様の方法で測定した。表1に示す様に、得られた希土類磁石は、保磁力が55.7 kA/m (0.7kOe)、最大エネルギー積が4.8MJ/m3(0.6MGOe)及び電気抵抗率が180μΩcmといずれも低い値となった。これは800℃の熱間成形の際、リン酸塩が溶融してしまい、また希土類酸化物膜をも破壊してしまったことが原因と考えられる。
図3は本発明の高抵抗希土類磁石を適用した集中巻の表面磁石モータ(ステータ12極、ロータ8極)の1/4断面図である。外側がアルミケース17、その内側がステータ18であり、u相巻線11、12、v相巻線13、14、w相巻線15、16を有する。また、ステータ18は電磁鋼板の積層体である。ロータ鉄20上には実施例1で得た希土類磁石を用い、図示するような断面形状の表面磁石19を配置した。なお、21は軸である。実施例1の希土類磁石を用いて製造されたモータは、連続出力が1.8kWと高いものであった。
更に、本実施例における希土類磁石は、電気抵抗が高く渦電流損失が低いため、磁石発熱が少なく、熱設計において有利である。
比較例5
比較例1で得た希土類磁石を用いた以外は実施例10と同様にモータを製造した。製造されたモータは、連続出力が1.2kWで、低いものであった。
本発明の希土類磁石の断面模式図。 本発明の高電気抵抗希土類磁石を用いた集中巻の表面磁石型モータの1/4断面図。
符号の説明
1…希土類磁石、2…希土類磁石用粉末、3…非晶質又は/及び結晶質の希土類酸化物、4…非晶質又は/及び結晶質のAlO、SiO、窒化ケイ素、TiO、ZnO、ZrO1種又は複数種、5…結晶粒、11、12…u相巻線、13、14…v相巻線、15、16…w相巻線、17…アルミケース、18…ステータ、19…磁石、20…ロータ鉄、21…軸。

Claims (16)

  1. 希土類磁石粒子表面の少なくとも一部に、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)の少なくとも1種の希土類酸化物を含む化合物と、AlO、SiO、窒化ケイ素、TiO、ZnO及びZrOの少なくとも1種を含む金属化合物とが被覆されていることを特徴とする高抵抗希土類磁石用粉末。
  2. 請求項1において、前記希土類磁石粒子の全面に、前記希土類酸化物を含む化合物と前記金属化合物とが順に被覆されていることを特徴とする高抵抗希土類磁石用粉末。
  3. 請求項1又は2において、前記希土類磁石粒子の平均粒径が1〜500μmであることを特徴とする高抵抗希土類磁石用粉末。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記希土類磁石粒子がNd-Fe-B系合金であることを特徴とする高抵抗希土類磁石用粉末。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記希土類磁石粒子が異方性を有することを特徴とする高抵抗希土類磁石用粉末。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記希土類酸化物及び金属化合物は、非晶質及び結晶質の少なくとも一方からなることを特徴とする高抵抗希土類磁石用粉末。
  7. 希土類磁石用粉末と、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)の少なくとも1種の希土類酸化物を含む化合物と、式RL[Rは前記希土類酸化物のR、Lは有機物の配位子であり、{CO(CH)CHCO(CH)}イオン、{CO(C(CH)CHCO(C(CH)}イオン、{CO(CF)CHCO(C(CH)}イオン、{CO(CF)CHCO(CF)}イオンのいずれかのβ−ジケトナトイオン、(O−i−CHイオン及び(O−CH−OCHイオンのいずれかの陰イオンの有機基である]で表わされる希土類錯体の有機溶媒との混合物を、脱酸素中で熱処理を行い、前記希土類磁石用粉末表面に前記希土類酸化物を含む化合物を被覆する工程後、AlO、SiO、窒化ケイ素、TiO、ZnO及びZrOの少なくとも1種の金属化合物を被覆させる工程を有することを特徴とする高抵抗希土類磁石用粉末の製造方法。
  8. テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)の少なくとも1種の希土類酸化物を含む化合物が被覆された希土類磁石用粉末と、AlO、SiO、窒化ケイ素、TiO、ZnO及びZrOの少なくとも1種の金属化合物と、金属アルコキシド及び金属ジケトネートの少なくとも1種を含む金属化合物の有機溶媒との混合物を、脱酸素中で熱処理を行い、又は前記希土類酸化物を含む化合物が被覆された希土類磁石用粉末と、窒化ケイ素と、ポリシラザンの低極性有機溶媒との混合物を、脱酸素中で熱処理を行い、前記希土類磁石用粉末に前記金属化合物を被覆させる工程を有することを特徴とする高抵抗希土類磁石用粉末の製造方法。
  9. テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)の少なくとも1種の希土類酸化物を含む化合物が被覆した希土類磁石用粉末と、AlO、SiO、窒化ケイ素、TiO、ZnO及びZrOの少なくとも1種を含む金属化合物と、金属アルコキシド及び金属ジケトネートの少なくとも1種の金属化合物と、水及び水溶性有機溶媒との混合物を、脱酸素中で熱処理を行い、前記希土類磁石用粉末に前記金属化合物を被覆させる工程を有することを特徴とする高抵抗希土類磁石用粉末の製造方法。
  10. 請求項7〜9のいずれかにおいて、前記希土類磁石用粉末は異方性を有することを特徴とする高抵抗希土類磁石用粉末の製造方法。
  11. 請求項7〜10のいずれかにおいて、前記希土類酸化物及び金属化合物は、非晶質及び結晶質の少なくとも一方からなることを特徴とする高抵抗希土類磁石用粉末の製造方法。
  12. 請求項1〜6のいずれかに記載の高抵抗希土類磁石用粉末の熱間成形体よりなることを特徴とする希土類磁石。
  13. 請求項1〜6のいずれかに記載の前記高抵抗希土類磁石用粉末又は請求項7〜11のいずれかに記載の製造方法によって製造された前記高抵抗希土類磁石用粉末を成形型に充填する充填工程と、前記高抵抗希土類磁石用粉末を磁場配向させながら加圧し前記成形型内で仮成形体を形成する仮成形工程と、該仮成形体の熱間成形工程とを含むことを特徴とする希土類磁石の製造方法。
  14. 請求項13において、前記熱間成形を加熱圧縮によって行うことを特徴とする希土類磁石の製造方法。
  15. 軸部と、胴部と、該胴部の外周面に形成された磁石とを有するモータ用ロータにおいて、前記磁石が請求項12に記載の希土類磁石、請求項13又は14のいずれかに記載の製造方法によって製造された希土類磁石のいずれかよりなることを特徴とするモータ用ロータ。
  16. ステータ及びロータを有するモータにおいて、前記ロータは請求項15に記載のロータからなることを特徴とするモータ。
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