JP2005140101A - 消音器 - Google Patents

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Masayuki Kamikane
上兼  正之
Tetsushi Watanabe
哲史 渡辺
Shusuke Hamashima
秀典 濱嶋
Shinya Miyauchi
伸也 宮内
Hiroyasu Tateishi
博康 立石
Naoki Okuhara
直樹 奥原
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Abstract

【課題】 エンジンの排気音を低減する消音器において、エンジンの低速回転時の消音性能の向上と、その高速回転時の出力損失の低減を確保しながら、エンジンの全運転領域において消音器内の滞留水の残留量を低レベルに維持することでき、滞留水の排水性能を大幅に向上させることができる。
【解決手段】 消音器本体1の消音室CM内に排気ガスを導くインレットパイプ10と、排気ガスを外部に排出するアウトレットパイプ20を備え、アウトレットパイプ20が排気ガスを常時消音室CM外へ排出する第1アウトレットパイプ21と、消音室CM内の排気圧力が所定値以上に上昇したときに消音室CM内に排気ガスを外部に排出する第2アウトレットパイプ22よりなり、第1アウトレットパイプ21の消音室CM内の入口21iを、第2アウトレットパイプ22の消音室CM内の入口22iよりも下方側に位置させた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両用などのエンジンの排気系に接続されて、排気音を低減する消音器に関するものである。
従来、消音器の消音室内にエンジンからの排気ガスを導入するインレットパイプと、そのインレットパイプによって導入されて排気ガスを消音室外に排出するアウトレットパイプとを備え、前記アウトレットパイプは、消音室内の排気ガスを常時消音室外に排出する第1アウトレットパイプと、消音室内の排気圧力が所定値以上に上昇し、バルブが開弁したときに消音室内の排気ガスを消音室外に排出する第2アウトレットパイプとより構成して、エンジンの低速回転域では前記第1アウトレットパイプを通して排気ガスを消音室外に排出し、また、エンジンの高速回転域では、前記第1および第2アウトレットパイプを通して消音室内の排気ガスを消音室外に排出するようにして、エンジンの低速回転域の消音性能の向上と、エンジンの高速回転域の出力損失の低減を図るようにした消音器は公知である(たとえば、特許文献1参照)。
特開平11−153019号公報
ところで、かかる従来の消音器においては、エンジンが停止すると、高温の排気ガスが消音器内で冷却されて、排気ガス中に含まれる水分が露化し、凝縮水となって消音器内に滞留することがある。この場合には、その滞留水は、エンジンを再始動させたときには、消音室内の滞留水をアウトレットパイプに吸い込み、そこから消音室外に排出させる必要があるが、従来の消音器では、第1および第2アウトレットパイプを有していることから、エンジンの低速および高速回転域のいずれの場合にも消音室内の滞留水をそれらのアウトレットパイプを通して能率よく排水することがむずかしく、その排水性に問題があった。
本発明はかかる実情に鑑みて提案されたもので、前記構成を備えた消音器において、エンジンの全回転領域にわたり、消音器本来の機能を確保しながら消音器内に滞留する凝縮水の排水性能を大幅に高めた、新規な消音器を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、消音器本体の消音室内に排気ガスを導くインレットパイプと、その消音室内の排気ガスを消音室外に排出するアウトレットパイプを備え、アウトレットパイプが消音室内の排気ガスを常時消音室外へ排出する第1アウトレットパイプと、消音室内の排気圧力が所定値以上に上昇し、消音室内の開閉バルブが開弁したときに消音室内の排気ガスを消音室外に排出する第2アウトレットパイプを備える消音器において、前記第1アウトレットパイプの消音室内の開口を、前記第2アウトレットパイプの消音室内の開口よりも下方側に位置させたことを特徴としている。
また、上記目的を達成するために、請求項2の発明は、消音器本体の消音室内に排気ガスを導くインレットパイプと、その消音室内の排気ガスを消音室外に排出するアウトレットパイプを備え、アウトレットパイプが、消音室内の排気ガスを常時消音室外へ排出する第1アウトレットパイプと、消音室内の排気圧力が所定値以上に上昇し、消音室内の開閉バルブが開弁したときに消音室内の排気ガスを消音室外に排出する第2アウトレットパイプとよりなり、第1アウトレットパイプと第2アウトレットパイプを、それらの各下流端を集合パイプ内に開口させて1本のアウトレットパイプとして集合させる消音器において、第1アウトレットパイプの集合パイプ内の開口を、第2アウトレットパイプの集合パイプ内の開口よりも下方に位置させたことを特徴としている。
さらに、上記目的を達成するために、請求項3の発明は、前記請求項2記載のものにおいて、前記第1アウトレットパイプの消音室内の開口を、前記第2アウトレットパイプの消音室内の開口よりも下方に位置させたことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、消音室内の排気ガスを常時消音室外に排出する第1アウトレットパイプの消音室内の開口を、排気圧力が所定値以上のときに、排気ガスを消音室外へ排出する第2アウトレットパイプの消音室内の開口よりも下方側に位置させ、消音室内に貯留する凝縮水は、常時排ガスを主消音器外に排出する第1アウトレットパイプを利用して主消音器外に排出することができるので、エンジンの低速回転域の消音性能の向上と、その高速回転時の出力損失の低減を確保しながら、エンジンの低速回転域と高速回転域の全運転領域において、消音器内の滞留水の残留量を低レベルに維持することでき、よって滞留水の排水性能を大幅に向上させることができる。
また、請求項2の発明によれば、第1アウトレットパイプの集合パイプ内の開口を、第2アウトレットパイプの集合パイプ内の開口よりも下方に位置させたので、第2アウトレットパイプを通して排気ガスが排出されないとき(エンジンの低速回転域で、開閉バルブの閉じているとき)に、消音器内の凝縮水が、第1アウトレットパイプから第2アウトレットパイプへと逆流して消音器内に戻るおそれがなく、凝縮水の排水が一層確実に行われる。
さらに、請求項3の発明によれば、前記請求項1および2の発明の奏する作用効果をいずれも達成することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
まず、図1〜9を参照して本発明の第1実施例について説明する。
図1は、本発明消音器を備えた、自動車用エンジンの排気系の全体平面図、図2は、主消音器の破断斜視図、図3は、図2の3矢視図、図4は、図3の4−4線に沿う拡大断面図、図5は、図3の5−5線に沿う拡大断面図、図6は、図3の6−6線に沿う拡大断面図、図7は、図3の7−7線に沿う拡大断面図、図8は図3の8矢視仮想線囲い部分の拡大図、図9は、主消音器の作用を示す模式図である。
図1において、自動車用エンジンの排気ポートには、排気系Exが接続される。この排気系Exは、車体Bの前部に配置されるエンジンEの排気ポートに排気触媒CAを介して接続される、2系統の左右排気管EP,EPを備え、これらの左右排気管EP,EPは車体Bの幅方向に離れてその前後方向に延長されており、各排気管EPには、その上流側から下流側に順に補助消音器(プリチャンバ)MA、共鳴型消音器(サイドブランチ型消音器)MRおよび主消音器MMが順に直列に接続されている。そして、左右の共鳴型消音器MR,MR同士は、連結部材C1、C2により相互に連結され、また、左右排気管EP,EPの下流部は、他の連結部材C3により相互に連結されている。また、左右の排気管EP,EPの中間部および左右主消音器MM,MMの前部は、弾性支持部材S1、S2を介して車体Bに吊下支持されている。
エンジンEから排出される排気ガスは、排気触媒CAを通過して、CO、HC、NOxなどの有害成分が除去されたのち、左右の排気管EP,EPへと分流し、各排気管EPを流れる排気ガスは補助消音器MAを流れて補助的な消音がなされたのち、共鳴型消音器MRを流れて共鳴振動が減衰され、さらに主消音器MMを流れて主たる消音がなされて大気に排出される。
つぎに、本発明にかかる構成を備えた主消音器MMの構成について、図2〜9を参照して詳細に説明する。
主消音器MMは、消音器本体1と、インレットパイプ10と、アウトレットパイプ20とを備えており、このアウトレットパイプ20は、第1アウトレットパイプ21と第2アウトレットパイプ22よりなる。
消音器本体1は、主消音器MMのハウジングを構成しており、前後両端面を開放した楕円筒状のアウタシェル2と、このアウタシェル2の開口前面に気密に固定される前部エンドプレート3と、その開口後面に気密に固定される後部エンドプレート4とより密閉の楕円筒状をなし、その内部に消音室CMが形成される。そして、この消音器本体1は、その短径側を上下方向に向け、車体Bに前下がりの傾斜して支持され、また前部エンドプレート3は、車体Bの前方側に位置している。
消音器本体1の内面には、前記前部および後部エンドプレート3,4と略平行に仕切板5が圧入嵌合され、仕切板5と後部エンドプレート4との間に上流室Uが、また、仕切板5と前部エンドプレート3との間に下流室Dがそれぞれ画成される。図4に示すように、仕切板5の最下面と、消音器本体1の底面間には隙間c(約2mm)が形成されており、消音器本体1が車体Bに前下がりに支持されることにより、この隙間cを通して消音器本体1内の凝縮水が、上流室Uから下流室Dへ流れるようになっている。上流室Uは、下流室Dよりも容積が大きくしてあり、その内部は、消音器本体1の内面に圧入嵌合される、仕切板5と平行な支持板6により、第1室U1と第2室U2とに分けられている。支持板6には、多数のパンチング孔よりなる複数の連通孔7…が開口されており、これらの連通孔7…を通して第1室U1と第2室U2とは連通されていて、第1室U1と第2室U2間では、複数の連通孔7…を通して排気ガスの自由な流通を許容できるようにしてあり、第1室U1と第2室U2は実質的に一つの上流室Uとして機能する。
図5に示すように、支持板6の最下面と、消音器本体1の底面間にも隙間c(約2mm)が形成されており、消音器本体1が車体Bに前下がりに支持されることにより、この隙間cを通して消音器本体1内の凝縮水が、第2室U1から第1室U2へ流れるようになっている。そして、上流室Uと下流室Dとは、主消音器MMの消音室CMを形成する。
前部エンドプレート3と仕切板5には、それらに跨がって消音器本体1の前後方向に延びるインレットパイプ10が貫通して溶接されており、このインレットパイプ10は、エンジンEからの排気ガスを消音室CM内に導くものであって、その前端すなわち上流端は消音器本体1の外部に開口されて、エンジンEの排気ポートに連通される排気管EPに接続され、また、インレットパイプ10の後端すなわち下流端は、上流室Uの第1室U1に連通されている。したがって、エンジンEの運転により排出される排気ガスは排気管EPよりよりインレットパイプ10に流入し、そこから消音器本体1内の上流室Uに導かれる。
消音器本体1の上流室Uには、アウトレットパイプ20が収容されている。このアウトレットパイプ20は、互いに並列状態に配置される第1アウトレットパイプ21と第2アウトレットパイプ22とよりなり、第1アウトレットパイプ21は、消音室CM内の排気ガスを常時消音室CM外に排出し、また、第2アウトレットパイプ22は、消音室CM内の排気圧力が所定値以上に上昇すると、後述する開閉バルブVを開弁して消音室CM内の排気ガスを消音室CM外に排出するように機能するものであり、以下に、これら第1および第2アウトレットパイプ21,22の具体的な構造について説明する。
図2,3に示すように、第1アウトレットパイプ21は、消音器本体1の軸線方向に沿ってU字状に彎曲形成されていて、その両端部が支持板6を貫通してそこに溶接支持されている。第1アウトレットパイプ21の上流側半部21uは、消音器本体1内をアウタシェル2の内面に近づけて配置され、その上流側開口、すなわち入口21iは拡開されて第2室U2内の底部に開口されている。しかして、この入口21iは、第2アウトレットパイプ22の消音室CM内の開口すなわち入口22iよりも下方側に位置しており、後に述べるように、消音室CM内に溜まる凝縮水は、この入口21iから排気圧力で消音器本体1に排気ガスと共に排出される。
また、図5,7に示すように、第1アウトレットパイプ21の下流側半部21dは、消音器本体1の左右方向の中間部を消音器本体1の底壁に近づけて配置されており、第2アウトレットパイプ22の下方を前後方向に延びている。そして、下流側半部21dの最下部には、消音器本体1の底壁に近接して開口としての吸水口21sが開口されており、後に述べるように、消音室CM内に溜まる凝縮水は、第1アウトレットパイプ21内を流れる排気ガスの流速により発生する、該第1アウトレットパイプ21内の負圧による吸引作用、すなわち霧吹き効果により、吸込口21sから第1アウトレットパイプ21内に吸い上げられて消音器本体1外に排出されるようになっている。そして、この第1アウトレットパイプ21の下流側半部21dの下流端は、後述する集合パイプ30の入口に気密に接続されている。
第1アウトレットパイプ21の上流側半部21uは、仕切板5に固定されて片持状に延びるステー24に支持されており、上流側半部21uを補強すると共に仕切板5に剛性を高めている。
また、前記第2アウトレットパイプ22は直状に形成されて、消音器本体1内の中央部を、第1アウトレットパイプ21の上方を、これと略平行に前後方向に延びており、その前端部は前記仕切板5に貫通されて、そこに溶接されていてその入口22iすなわち上流側開口は拡開されて下流室D内に開口され、また、その後端、すなわち下流端は支持板6を貫通してそこに溶接される。そして、その下流端は後述する集合パイプ30の入口に気密に接続される。
前記インレットパイプ10の後端部すなわち自由端部と、前記第2アウトレットパイプ22の中間部とは、連結片26により一体に結合されていてそれらが相互に補強されており、インレットパイプ10の片持ち部分の振れを防止できるようになっている。
図5,6に明瞭に示すように、第1アウトレットパイプ21は、第2アウトレットパイプ22よりも下方に配置されており、第2アウトレットパイプ22の下流側と第1アウトレットパイプ21の下流側半部21dの下流側の、互いに対向する面は押し潰されて平坦面22f,21dfに形成され、これらの平坦面22f,21dfは相互に溶接接合されて横断面ひょうたん状に形成され、その下流端は、支持板6に貫通支持されて上流室Uの第2室U2内に開口されている。
上流室Uの第2室U2内の中央部には、集合パイプ30がその前後方向に沿って配置され、この集合パイプ30は、その上流側半部が横断面ひょうたん状に形成され、その前端すなわち上流端に向かって末広状に拡開されてその通路断面積が漸次広くなっている。
消音器本体1内において、第2アウトレットパイプ22を上方に、第1アウトレットパイプ21を下方にそれぞれ相対配置させ、第2アウトレットパイプ22および第1アウトレットパイプ21の下流側半部21dの各下流端の開口22o,21oを集合パイプ30の上流端、すなわちその入口に連通させる。そして、それらのパイプ22,21の横断面ひょうたん状の下流端は、集合パイプ30の同じく横断面ひょうたん状の上流端に嵌合され、溶接接合される。これにより、第1アウトレットパイプ21の集合パイプ30内の開口21oは、第2アウトレットパイプ22の集合パイプ30内の開口22oよりも下方に位置される。
図3に示すように、前記集合パイプ30の下流端は円筒状に形成されて消音器本体1の後部エンドプレート4を貫通してテールパイプ40に連通され、その後部エンドプレート4に、テールパイプ40と共に気密に溶接される。集合パイプ30の上流端には、第2アウトレットパイプ22および第1アウトレットパイプ21の下流端が連通されていることにより、それらのパイプ22,21を流れる排気ガスは、集合パイプ30内で合流されてテールパイプ40へと流れて大気に排出される。
消音器本体1の後部エンドプレート4には、直状のテールパイプ40の上流端が前記集合パイプ30の下流端と連通した状態で片持状に一体に支持されており、図3に示すように、集合パイプ30の下流端は、テールパイプ40の上流端と後部エンドプレートと共に溶接される。テールパイプ40は、消音器本体1の後部エンドプレート4から第1および第2アウトレットパイプ21,22と略平行に外部に向けて延出されており、その下流端すなわち後端は大気に開口されている。第1および第2のアウトレットパイプ21,22を流れる排気ガスは集合パイプ30内で合流されたのち、テールパイプ40を通って大気に排出される。このとき、第1および第2のアウトレットパイプ21,22、集合パイプ30およびテールパイプ40は略平行に配置されていることから排気ガスは抵抗少なくそれらのパイプ内を通過して大気に排出することができる。
図2,3,8に示すように、仕切板5には、上流室Uの第1室U1と、下流室Dとを連通するバルブ口50が開口され、このバルブ口50は、そこに設けられる開閉バルブVにより開閉されるようになっている。この開閉バルブVは従来公知(特開2001−123817号公報参照)のリードバルブよりなるものであり、このリードバルブVの構造を簡単に説明すれば、これは、図8に最も明瞭に示すように、バルブ口50を囲むようにして仕切板5の前面すなわち下流室D側にボルト止め52されるハウジング51と、このハウジング51の一端部にストッパ54と共に固定されるバルブ体53と、ストッパ54に固定されてバルブ体53を閉じ位置に弾発付勢する板ばね55とを備えており、上流室U内の排気ガス圧力が所定値以下のときは、バルブ体53は、バルブばね55の弾発力により閉じられて、第1の上流室U1と下流室Dとが遮蔽状態を維持され、また、上流室U内の排気ガス圧力が所定値を超えるときは、バルブ体53はバルブばね55の弾発力に抗して開弁されてバルブ口50を開き、第1の上流室U1と下流室Dとが連通状態に維持される。図2,3に示すように、消音器本体1の前部エンドプレート3は、前記リードバルブVに対面する部分が外方に向けて膨出しており、リードバルブVの周囲に、排気ガスが抵抗少なく流れるために流通間隙が形成されるようにしてある。
つぎに、この第1実施例の作用について説明する。
エンジンEの運転により発生する排気ガスは、左右排気管EPを流れて本発明にかかる左右の主消音器MM,MMへと導かれ、消音された後、大気へと排出される。
ところで、エンジンEのアイドリング運転、始動運転を含む低速運転域では、図9(A)に示すように、エンジンEの燃焼圧力が低く、そこから排出される排気ガスの圧力も低いため、インレットパイプ10を経て上流室Uに流入された排気ガスの圧力は、開閉バルブVのバルブばね55の閉バルブばね力よりも弱いため、開閉バルブVは閉バルブ状態を維持している。したがって、図6(A)実線矢印に示すように、主消音器MMに流入した排気ガスは、すべてインレットパイプ10から上流室Uの、第1室U1から第2室U2へと流入し、その後、U字状に形成される第1アウトレットパイプ21に流入し、ここを通過したのち、合流パイプ30を経てテールパイプ40より大気へ排出される。そして、排気ガスが主消音器MM内を前述したように流れるときに、上流室Uが拡張室として機能し、また、排気ガスは、そのすべてがU字状の第1アウトレットパイプ21を流れることにより、流路面積が小さくしかも長い径路を流れる結果となって、エンジンEの低速回転域での主消音器MMによる消音効果を高めることができる。
一方、エンジンEの燃焼が完爆状態となって、高速運転域に達すると、その燃焼圧力が高くなり、そこから排出される排気ガスの圧力も高くなるため、図6(B)実線矢印に示すように、インレットパイプ10を経て上流室Uに流入された排気ガスの圧力は、リードVのバルブばね55の閉バルブばね力よりも高くなり、バルブ体53は開弁されるに至る。したがって、図6(B)に矢印に示すように、インレットパイプ10から上流室Uの第1室U1に流入した排気ガスは、その一部が支持板6の複数の連通孔7…を通って上流室Uの第2室U2に入り、そこから第1の上流側排気パイプ21に流入する一方その残部は、仕切板5のバルブ口50を通って下流室Dへと流れ、そこから第2アウトレットパイプ22に流入する。第1および第2アウトレットパイプパイプ21,22を通過した排気ガスは、集合パイプ30内で合流し、その合流排気ガスはテールパイプ40を通過して大気に排出される。
そして、排気ガスが第2消音器MM内を前述したように流れるときに、上流室Uおよび下流室Dが拡張室として機能し、また、排気ガスは、第1および第2アウトレットパイプパイプ21,22を流れることにより、流路面積が大きくしかもその一部が短い径路を流れ、しかも、第1および第2のアウトレットパイプ21,22は並列状態のままテールパイプパイプ40に集合され、アウトレットパイプ21,22を流れる排気ガスの通路抵抗を大幅に低減することができるので、エンジンEの高速回転域での出力損失の低減を図ることができる。
ところで、エンジンEの運転が停止されると、主消音器MMが冷却され、そこを流れる高温の排気ガスも冷却されて、排気ガス中に含まれる水分が露化して凝縮水となって消音室CM内に溜まることがあるが、この凝縮水は、エンジンを再始動したときに、その低速、高速運転の何れの場合にも以下の作用により主消音器MM外に能率よく排出される。
すなわち、図9(A),(B)に白抜き実線矢印に示すように、消音室CM内に貯留される凝縮水は、第2アウトレットパイプ22の入口22iよりも下方側にある第1アウトレットパイプ21の入口21iから消音室CM内の排気圧力により、排気ガスと共に第1アウトレットパイプ21を通って消音室CM外に排出することができる。さらに、図9(A),(B)に白抜き点線矢印に示すように、前記凝縮水は、アウトレットパイプ21を流れる排気ガスの流速により該パイプ21内に発生する負圧による吸引作用、すなわち霧吹き効果により、該第1アウトレットパイプ21の下流側半部21Dの下面に開口した吸込口21sから第1アウトレットパイプ21内へ吸い上げられ、主消音器MM外へ排出される。
以上のように、消音室CM内に貯留する凝縮水は、常時排ガスを主消音器MM外に排出する第1アウトレットパイプ21を利用して主消音器MM外に排出することができるので、エンジンの低速回転時の消音性能の向上と、その高速回転時の出力損失の低減を確保しながら、エンジンの全回転域において、消音室CM内に貯留する凝縮水を能率よく消音室CMの外へ排出することができる。
また、エンジンEの低速運転域において、前述のように開閉バルブVが閉じており、第2アウトレットパイプ22から排気ガスが排出されないとき、もし仮に、第1アウトレットパイプ21の集合パイプ30内の開口21oが、第2アウトレットパイプ22の集合パイプ30内の開口22oよりも下方に位置していない場合を想定する(前記特許文献1のものがこれに該当する)と、第1アウトレットパイプ21を経由して集合パイプ30まで一度たどりついた消音器本体1内の凝縮水が集合パイプ30内に入り込み、第2アウトレットパイプ22内を逆流してふたたび消音器本体1内に戻ってしまうことが懸念されるが、本発明に従う第1実施例のものでは、図5,6に明瞭に示すように、第1アウトレットパイプ21の集合パイプ30内の開口21oを、第2アウトレットパイプ22の集合パイプ30内の開口22oよりも下方に位置させているので、そのような逆流を生じることがなく、エンジンEの低速回転域、すなわち開閉バルブVを閉じているときの凝縮水の排出を一層確実のものとすることができる。
つぎに、図10を参照して本発明の第2実施例について説明する。
図10は、前記第1実施例における図7に対応する第1、第2アウトレットパイプの断面図であり、前記第1実施例と同じ要素には同じ符号が付される。
この第2実施例は、アウトレットパイプ21の下流側半部21dの構造が、前記第1実施例と異なっており、その他の構成は、前記第1実施例と同じである。
アウトレットパイプ21の下流側半部21dの、消音器本体1の底壁と対面する部分には、開口としての吸込パイプ21が設けられ、この吸込パイプ21は消音器本体1の底壁に指向されている。第1アウトレットパイプ21を流れる排気ガスの流速により発生する負圧による吸引作用、すなわち霧吹き効果により凝縮水は、吸込パイプ21pを通してアウトレットパイプ21内に吸い込まれ、該第1アウトレットパイプ21pより主消音器MM外に排出される。
しかして、この第2実施例のものも前記第1実施例のものと同じ作用効果を奏する。
以上、本発明の第1、第2実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。
たとえば、前記実施例では、本発明を主消音器MMに実施した場合を説明したが、これを補助消音器MAに実施してもよく、また前記実施例では、第1アウトレットパイプの入口21iおよび吸込口21s(吸込パイプ21p)のいずれもから凝縮水を排水するようにしているが、それらのいずれか一方から凝縮水を排水するようにしてもよい。
本発明消音器を備えた、自動車用エンジンの排気系の全体平面図(第1実施例) 主消音器の破断斜視図(第1実施例) 図2の3矢視図(第1実施例) 図3の4−4線に沿う拡大断面図(第1実施例) 図3の5−5線に沿う拡大断面図(第1実施例) 図3の6−6線に沿う拡大断面図(第1実施例) 図3の7−7線に沿う拡大断面図(第1実施例) 図3の8矢視仮想線囲い部分の拡大図(第1実施例) 主消音器の作用を示す模式図(第1実施例) 図7に対応する第1、第2アウトレットパイプの断面図(第2実施例)
符号の説明
1・・・・消音器本体
10・・・インレットパイプ
20・・・アウトレットパイプ
21・・・第1アウトレットパイプ
21i・・開口(入口)
21s・・開口(吸込口)
21p・・開口(吸込パイプ)
21o・・開口(第1アウトレットパイプ)
22・・・第2アウトレットパイプ
22i・・開口(入口)
22o・・開口(第2アウトレットパイプ)
CM・・・消音器
V・・・・開閉バルブ

Claims (3)

  1. 消音器本体(1)の消音室(CM)内に排気ガスを導くインレットパイプ(10)と、その消音室(CM)内の排気ガスを消音室(CM)外に排出するアウトレットパイプ(20)を備え、
    アウトレットパイプ(20)が消音室(CM)内の排気ガスを常時消音室(CM)外へ排出する第1アウトレットパイプ(21)と、消音室(CM)内の排気圧力が所定値以上に上昇し、消音室(CM)内の開閉バルブ(V)が開弁したときに消音室(CM)内の排気ガスを消音室(CM)外に排出する第2アウトレットパイプ(22)を備える消音器において、
    前記第1アウトレットパイプ(21)の消音室(CM)内の開口(21i;21s;21p)を、前記第2アウトレットパイプ(22)の消音室(CM)内の開口(22i)よりも下方に位置させたことを特徴とする、消音器。
  2. 消音器本体(1)の消音室(CM)内に排気ガスを導くインレットパイプ(10)と、その消音室(CM)内の排気ガスを消音室(CM)外に排出するアウトレットパイプ(20)を備え、
    アウトレットパイプ(20)が、消音室(CM)内の排気ガスを常時消音室(CM)外へ排出する第1アウトレットパイプ(21)と、消音室(CM)内の排気圧力が所定値以上に上昇し、消音室(CM)内の開閉バルブ(V)が開弁したときに消音室(CM)内の排気ガスを消音室(CM)外に排出する第2アウトレットパイプ(22)とよりなり、
    第1アウトレットパイプ(21)と第2アウトレットパイプ(22)を、それらの各下流端を集合パイプ(30)内に開口させて1本のアウトレットパイプ(20)として集合させる消音器において、
    第1アウトレットパイプ(21)の集合パイプ(30)内の開口(21o)を、第2アウトレットパイプ(22)の集合パイプ(30)内の開口(22o)よりも下方に位置させたことを特徴とする、消音器。
  3. 前記第1アウトレットパイプ(21)の消音室(CM)内の開口(21i;21s;21p)を、前記第2アウトレットパイプ(22)の消音室(CM)内の開口(22i)よりも下方に位置させたことを特徴とする、前記請求項2記載の消音器。
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