JP2005140054A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】筒内の状態を示すパラメータのうち、従来、正確には求められていないが内燃機関を制御する上で重要な要素となるパラメータの一つである放熱量を正確に求め、その放熱量に応じて、内燃機関の運転に関するパラメータを制御する。
【解決手段】内燃機関1の筒内のガスの外部への放熱量Qを求め、前記放熱量に基づいて、前記内燃機関のパラメータを制御する。前記パラメータは、点火時期、燃料噴射量、バルブタイミング、EGR量、ガス乱れ量、吸入空気量、吸気温度、及び冷却水温のうちの少なくともいずれか一つである。放熱量に基づいて、機関のパラメータが修正可能であるので、燃焼状態の悪化が抑制される。前記放熱量は、断熱圧縮と仮定したときの所定の区間における仕事Wiと前記所定の区間における実測された実仕事Wrとに基づいて、又は、熱流速qと筒内表面積Sとに基づいて、又は、Woschiniの熱伝達率モデル式から、求められる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に、筒内の状態を示すパラメータを正確に求め、その筒内の状態を示すパラメータに応じて、内燃機関の運転に関するパラメータを制御可能な内燃機関の制御装置に関する。
従来より、例えば点火時期や燃料噴射量などの内燃機関の運転に関するパラメータは、エンジン回転速度や吸入空気量(負荷)などの内燃機関の運転状態に基づいて制御されている。また、内燃機関の運転に関するパラメータの制御に関しては、以下の技術が知られている。
特開2000−45823号公報(特許文献1)には、吸気行程終了時の吸気弁を閉じたときの筒内圧から体積効率を求め、その体積効率に基づいて、点火時期及び燃料噴射時間を求める技術が開示されている。
特開平10−110647号公報(特許文献2)には、筒内圧とクランク角及び吸入空気量と燃料噴射量とに基づき吸気弁閉から排気弁開時までの間順次各気筒の筒内ガス平均温度を算出し、各気筒の1サイクル中における上記筒内ガス平均温度の最大値に基づいて、点火時期や燃料噴射量を制御する技術が開示されている。
特開平11−351025号公報(特許文献3)には、各気筒の吸気上死点におけるエンジン回転数差に基づいて、各気筒の圧縮比ばらつき相当値を算出し、その圧縮比ばらつき量に応じて、各気筒のパイロット噴射量を補正制御する技術が開示されている。
特開2002−303191号公報(特許文献4)には、ピストンの上死点においてその頂部がシリンダブロックの上端面から突き出す量(ピストン突き出し量)のばらつきが気筒間での圧縮比ばらつきが生じる要因であるとして、エンジンの組付時に、そのピストン突き出し量を測定しておき、その測定されたピストン突き出し量に応じて、各気筒での燃料噴射量を制御する技術が開示されている。
特開2000−45823号公報 特開平10−110647号公報 特開平11−351025号公報 特開2002−303191号公報
内燃機関を制御するに際しては、内燃機関が実際に運転されているときの筒内の状態が正確に把握されていることが求められる。筒内の状態は、内燃機関(各気筒毎)の実際の運転状態や製造ばらつきや経年変化に応じて変化する。そのため、そのような筒内の状態を示すパラメータの中には、内燃機関を制御する上で重要な要素であるにもかかわらず、従来、正確には求められていないものがある。上記のような筒内の状態を示すパラメータを正確に求めた上で、内燃機関を制御することが望まれる。
上記のような筒内の状態を示すパラメータとして、筒内のガスからの放熱量(熱伝達量)が挙げられる。以下にその問題について詳述する。
筒内のガスの熱は、特に圧縮工程中において、外部(例えば燃焼室壁面)に放熱される。その放熱の大部分は熱伝達により行われるため、以下では、原則として、放熱量を含む意味で単に熱伝達量と称する。熱伝達量が大きい場合、筒内のガスの温度が下がり、燃焼状態が悪化する。熱伝達量は、内燃機関の製造ばらつきや経年変化に起因して変化し、また、各気筒間でもばらつきがある。
内燃機関の運転条件は、予め作成されたマップに従って、その時の運転状態に応じて決定される。そのマップでは、ある内燃機関を対象として予め行われた実験結果に基づいて、所定の運転状態の下では、所定の運転条件が選択されるように定められている。マップの作成に際して行われた実験時にも、筒内のガスからの熱伝達が生じていることから、その意味の範囲においては、マップのデータに、伝熱の影響が一応反映されていると考えることが可能といえる。しかしながら、以下の問題がある。
即ち、各内燃機関や各気筒毎に、実際の運転時における伝熱の影響は異なり、また、経年変化によっても伝熱の影響は変化するにもかかわらず、その実際の運転時の伝熱の影響や経年変化後の伝熱の影響は、予め実験結果に基づいて一律に定められたマップには反映されていない。そのため、マップに従った運転条件が選択された場合、実際の運転時や経年変化後の運転時には、伝熱の影響により、燃焼状態が悪化し、出力トルクが低下するおそれがある。
上記のことから、熱伝達量に応じて、内燃機関の運転に関するパラメータが制御されて、内燃機関が好適な条件で運転されることが望まれる。この点に関し、上記特許文献1〜4には、上記熱伝達を考慮した好適な条件で内燃機関を運転する方法については何ら開示されていない。
本発明の目的は、筒内の状態を示すパラメータとして、放熱量(熱伝達量)を求め、その放熱量に応じて、内燃機関の運転に関するパラメータが制御される内燃機関の制御装置を提供することである。
本発明の内燃機関の制御装置は、内燃機関の筒内のガスの外部への放熱量を求め、前記放熱量に基づいて、前記内燃機関のパラメータを制御することを特徴としている。
上記本発明によれば、放熱量に基づいて、機関のパラメータが修正可能であるので、燃焼状態の悪化が抑制される。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記放熱量は、断熱圧縮と仮定したときの所定の区間における仕事と前記所定の区間における実測された実仕事とに基づいて、又は、熱流速と筒内表面積とに基づいて、又は、Woschiniの熱伝達率モデル式から、求められることを特徴としている。
上記本発明では、前記放熱量は、筒内圧と前記筒内圧が求められた第1の時点の筒内容積とに基づいて状態方程式を解くことで得られる断熱圧縮と仮定したときの前記第1の時点から第2の時点まで区間における仕事と、前記第1の時点から前記第2の時点まで区間における実測された実仕事とに基づいて、求められることができる。上記筒内圧は、筒内圧センサで計測されてもよいし、筒内温度を含む状態方程式から求められることもできる。上記筒内容積は、クランク角θから求められることができる。上記第1の時点は、吸気弁が閉じられた時点であり、上記第2の時点は、膨張行程前(燃焼前)のピストンが上死点にある時点であることができ、その場合、第1の時点から第2の時点の区間は、時間的に長い区間として設定することができ、かつ、筒内が閉じた系とされることができることから、前記放熱量の算出精度の低下の抑制に寄与する。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記放熱量は、筒内容積が異なる第1時点及び第2時点のそれぞれの筒内圧に基づいて求められる実圧縮比と、前記第1時点及び第2時点のそれぞれの筒内容積に基づいて求められる圧縮比との偏差に基づいて、求められることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置は、内燃機関の運転中の筒内の状態を示すデータに基づいて、筒内の実圧縮比を求め、前記実圧縮比に基づいて、前記内燃機関のパラメータを制御することを特徴としている。
上記本発明によれば、内燃機関の運転中の筒内の状態を示すデータに基づいて、実圧縮比が求められるので、内燃機関の実際の運転状態による圧縮比(放熱ないしは圧縮漏れ)の状態の変化が反映された正確な圧縮比を求めることができる。また、上記本発明によれば、内燃機関の運転中の筒内の状態を示すデータに基づいて、実圧縮比が求められるので、内燃機関の経年変化による圧縮比の変化が反映された正確な圧縮比を求めることができる。更に、上記本発明によれば、内燃機関の運転中の筒内の状態を示すデータに基づいて、実圧縮比が求められるので、気筒に関する放熱の影響による圧縮比の変化が反映された正確な圧縮比を求めることができる。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記求められた実圧縮比には、前記筒内のガスの外部への放熱の影響が反映されていることを特徴としている。
上記本発明によれば、内燃機関の運転中の筒内の状態を示すデータに基づいて、実圧縮比が求められるので、その求められた圧縮比は、気筒に対する熱伝達の影響による圧縮比の変化が反映された正確な値である。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記実圧縮比は、前記筒内の状態を示すデータとして、筒内容積が異なる第1時点及び第2時点のそれぞれの筒内圧に基づいて、求められることを特徴としている。
上記本発明によれば、内燃機関が運転中の筒内容積が異なる第1時点及び第2時点のそれぞれの筒内圧に基づいて、実圧縮比が求められるため、内燃機関の実際の運転状態による圧縮比(放熱ないしは圧縮漏れ)の状態の変化が反映された正確な圧縮比を求めることができ、また、内燃機関の経年変化による圧縮比の変化が反映された正確な圧縮比を求めることができ、更に、気筒に対する放熱の影響による圧縮比の変化が反映された正確な圧縮比を求めることができる。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記内燃機関の各気筒毎の前記放熱量又は前記実圧縮比が求められ、前記求められた放熱量又は前記実圧縮比に基づいて、各気筒毎のパラメータを制御することを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記筒内が閉じた系である期間における前記放熱量又は前記実圧縮比が求められることを特徴としている。
上記本発明によれば、筒内が閉じた系である期間における前記放熱量又は前記実圧縮比が求められるため、外部からの影響を抑制することができ、断熱圧縮の仮定に適している。
本発明の内燃機関の制御装置において、フューエルカット状態である期間における前記放熱量又は前記実圧縮比が求められることを特徴としている。
上記本発明によれば、フューエルカット状態である期間における前記放熱量又は前記実圧縮比が求められるため、筒内に供給された燃料の状態によって、筒内の状態の特性(比熱比等)が変化することが防止され、放熱量や実圧縮比を求める際の精度が低下が抑制される。
本発明の内燃機関の制御装置において、前記制御されるパラメータは、点火時期、燃料噴射量、バルブタイミング、EGR量、ガス乱れ量、吸入空気量、吸気温度、及び冷却水温のうちの少なくともいずれか一つであることを特徴としている。
上記本発明によれば、放熱量又は実圧縮比に基づいて、点火時期、燃料噴射量、バルブタイミング、EGR量、ガス乱れ量、吸入空気量、吸気温度、及び冷却水温のうちの少なくともいずれか一つが制御されるため、燃焼状態の悪化の抑制又は出力トルクの低下の抑制が可能となる。上記本発明では、点火時期、燃料噴射量、バルブタイミング、EGR量、ガス乱れ量、吸入空気量、吸気温度、及び冷却水温のうちの一つが制御されることもできるし、複数の組合わせで制御されることができる。
本発明の内燃機関の制御装置によれば、放熱量に応じて、内燃機関の運転に関するパラメータを制御することができる。これにより、燃焼状態の悪化の抑制が可能となる。
以下、本発明の内燃機関の制御装置の一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1実施形態)
図9は、本発明に係る内燃機関の制御装置の一実施形態を適用した内燃機関を示す構成図である。本実施形態の内燃機関は、火花点火式の内燃機関(ガソリンエンジン)である。
内燃機関1には、吸気管2と排気管3とが接続されている。吸気管2には、吸入空気の温度を検出する吸気温センサ22と、吸入空気量を検出するエアフローメータ23と、アクセルペダル4の操作に連動するスロットル弁24と、このスロットル弁24の開度を検出するスロットル開度センサ25が配置されている。また、吸気管2のサージタンク20には、吸気管2の圧力を検出するための吸気圧センサ26が配置されている。さらに、内燃機関1の各気筒に接続される吸気ポート21には、電磁駆動式のインジェクタ(燃料噴射装置)27が設けられており、このインジェクタ27には、燃料タンク5から燃料であるガソリンが供給される。
内燃機関1の各気筒を構成するシリンダ10内には、図の上下方向に往復動するピストン11が設けられている。このピストン11は、コンロッド12を介して図示していないクランク軸に連結されている。ピストン11の上方には、シリンダ10とシリンダヘッド13とによって区画された燃焼室14が形成されている。この燃焼室14の上部には、点火プラグ(図示せず)が配置されている。燃焼室14は、開閉可能な吸気バルブ16と排気バルブ17を介してそれぞれ吸気管2と排気管3に接続されている。インジェクタ27から噴射されて燃焼室14内に導入された燃料は、点火プラグによって点火される。燃焼室14内の圧力(以下、筒内圧と称す)に応じた出力値を出力する筒内圧センサ15がシリンダヘッド13に取り付けられている。
排気管3には、排気ガス中の酸素濃度に応じた所定の電気信号を出力する空燃比センサ31が配置されている。内燃機関1を制御するエンジンECU6(本発明に係る内燃機関の制御装置を含む)は、マイクロコンピュータを中心に構成されており、上述した各センサ(筒内圧センサ15、吸気温センサ22、エアフローメータ23、スロットル開度センサ25、吸気圧センサ26、空燃比センサ31)や車速センサ60、クランク角θを検出するクランクポジションセンサ61の各出力信号が入力されるとともに、インジェクタ27、点火プラグの動作を制御する(点火時期の補正を含む)ものである。
次に、図1を参照して、本実施形態の制御方法について説明する。
図1は、熱伝達量に応じて点火時期を制御する方法を示すフローチャートである。ここでは、上記の通り、熱伝達による放熱が大部分であるため、放熱量を含む意味で熱伝達量と称する。図1に示される本制御フローは、所定のクランク角θ毎に、主としてエンジンECU6によって実行される。
[ステップS101]
ステップS101では、クランクポジションセンサ61により、クランク角(CA)θが計測される。その計測結果は、クランクポジションセンサ61からエンジンECU6に送られる。ステップS101の次に、ステップS102が行われる。
[ステップS102]
ステップS102では、エンジンECU6により、燃料カット(F/C)状態か否かが判定される。即ち、内燃機関1の運転中に燃料供給を停止する制御(フューエルカット)が実行中であるか否かが判定される。ステップS102の判定の結果、燃料カット状態であれば、ステップS103に進む。一方、ステップS102の判定の結果、燃料カット状態ではない場合には、本制御フローは終了する。
ステップS102に示すように、燃料カット状態において本制御が行われる理由は、後述のステップにおいて計算により筒内圧を求めるに際して、筒内に燃料が供給されていない状態の方がより正確に筒内圧が求められるためである。筒内に燃料が供給されている場合、その燃料の状態が液体及び気体のいずれであるかが正確に把握できず(例えば、圧縮行程の途中で液体から気体に変わる場合もある)、その燃料の状態によって特性(比熱比等)が変わることから、筒内に燃料が供給されている状態において筒内圧を算出すると、算出結果の精度が低下するためである。
なお、ステップS102は、筒内圧の算出結果の精度を向上させるものであるが、仮にステップS102が実施されなくても、本制御により熱伝達量に応じた点火時期の補正を好適に行うことが可能である。よって、燃料カット状態ではない場合に本実施形態の制御が実行されることができる。
[ステップS103]
ステップS103では、エンジンECU6により、クランク角θが、吸気バルブ16の閉弁開始時に対応する角度(IVC)であるか否かが判定される。ここで、クランク角θがIVCであるとは、吸気行程終了時の吸気バルブ16が閉じた時点に対応し、その時点以降、筒内が他の系から閉じた系になる。筒内が閉じた系であれば、外部からの影響を最小限に抑制するすることが可能となり、断熱圧縮と仮定した場合の計算式を適用することが可能となる(次のステップS104参照)。図2の例では、クランク角θがIVCであるときは、ピストン11がBDC(下死点)にあるときの角度の近傍に対応している。
ステップS103のクランク角θは、本制御で熱伝達量を求める際の対象期間の開始時に対応したものである。ステップS103において、クランク角θがIVCである時点とした理由は、以下の通りである。即ち、次のステップS104において、計算により圧縮行程での仕事Wiを算出する際の、計算の対象となる時間帯をなるべく大きく設定して、実際の値と計算値との誤差を最小限に抑えるためである。このステップS103のクランク角θは、IVCに限定される必要は無く、IVCよりも時間的に後の設定された角度であることができる。ステップS103のクランク角θは、筒内が閉じた系とされている状態であって、膨張行程前のTDC(上死点)に対応する角度よりも時間的に前の角度であることができる。
ステップS103の判定の結果、クランク角θがIVCであれば、ステップS104に進む。一方、クランク角θがIVCではない場合には、ステップS105に進む。
[ステップS104]
ステップS104では、エンジンECU6において、計算により、断熱圧縮と仮定した場合のクランク角θがIVCから膨張行程前のTDCまでの間の仕事Wiが求められる。
まず、筒内が閉じた系になった時点(クランク角θがIVCの時点)の筒内圧力Pivcが筒内圧センサ15により計測される。その計測値は、筒内圧センサ15からエンジンECU6に送られ、エンジンECU6にて保存される。次に、下記式1より、その筒内圧力Pivcと、そのIVCの時点のクランク角θから求められる筒内の体積Vivcに基づいて、断熱圧縮と仮定した場合の、クランク角θがIVCから膨張行程前のTDCまでの各時点での筒内圧Piが求められる。
Figure 2005140054
上記式1の右辺のVに、IVCから膨張行程前のTDCまでの間の各クランク角θに応じた筒内容積Vの値がそれぞれ代入されることにより、各クランク角θに応じた筒内圧Piが逐一算出される。即ち、クランク角θがIVC(設定された角度)であるときの筒内圧Pivcが計測されれば、(IVCから膨張行程前のTDCまでの間の各クランク角θに応じた筒内容積Vの値は、その計測の時点で分かっているので、)断熱圧縮と仮定した場合の、各クランク角θ毎の筒内圧Piが上記式1から算出される。図2において、実線で示される曲線は、上記式1により求めた各クランク角θ毎の筒内圧Piの値を結んだ線分を示している。
上記のようにして求められた筒内圧Piが下記式2に示されるように、筒内容積Vで積分されることにより、断熱圧縮と仮定した場合の、クランク角θがIVCから膨張行程前のTDCまでの区間における仕事Wiが求められる。その仕事Wiの値は、エンジンECU6にて保存される。また、ステップS104では、前回の制御フローで求めた、クランク角θがIVCから膨張行程前のTDCまでの実測した筒内圧Pnに基づいて求められた仕事Wrの値(後述するステップS106〜ステップS108参照)がクリアされる。
Figure 2005140054
なお、本制御フローにおいては、クランク角θがIVCから膨張行程前のTDCまでの間の仕事Wが求められる(ステップS105、S109参照)が、これは上述の通り、筒内の系が閉じている期間として、特に、圧縮工程中のなるべく長い期間が選択された結果である。仕事Wが求められる期間は、上記期間に限定されない。
[ステップS105]
ステップS105では、エンジンECU6により、クランク角θが、IVCより大きく、膨張行程前のTDC以下であるか否かが判定される。ステップS105の判定の結果、クランク角θが、IVCより大きくTDC以下である場合には、ステップS106に進み、そうでない場合には、本制御フローは終了する。
[ステップS106]
ステップS106では、筒内圧センサ15により、筒内圧Pnが実測される。その実測値は、筒内圧センサ15からエンジンECU6に送られ、エンジンECU6にて保存される。本制御フローは、上記の通り、クランク角θが所定の角度毎に行われることから、ステップS106では、クランク角θがIVCより大きくなった後で、膨張行程前のTDC以下であるときの筒内圧Pnが、所定のクランク角θ毎に(本制御フローの実行周期に合わせて)、筒内圧センサ15により、実測される。図2において、ステップS106で所定のクランク角θ毎に実測された筒内圧Pnの値を離散的な点(プロット)で示す。ステップS106の次に、ステップS107が行われる。
[ステップS107]
ステップS107では、エンジンECU6により、上記ステップS106において、実測された筒内圧Pnに基づいて、仕事ΔWrが算出される。仕事ΔWrとは、前回の本制御フローの実行時期から、今回の実行時期までの区間(所定のクランク角θ毎)における仕事である。仕事ΔWrは、下記式3に示されるように、実測された筒内圧Pnが筒内容積Vで積分されることにより求められる。
Figure 2005140054
上記式3において、Pには、上記ステップS106において実測された筒内圧Pnが代入される。また、上記式3において、(θ−1)は、前回の本制御フローの実行時期のクランク角θであり、(θ)は、今回の実行時期のクランク角θである。上記式3では、一例として、クランク角θが1°毎に本制御フローが実行されるケースを想定した記述がなされている。ステップS107の次に、ステップS108が行われる。
[ステップS108]
ステップS108では、エンジンECU6により、下記式4に示すように、上記ステップS107で算出された仕事ΔWrが累積的に加算され、その加算結果が仕事Wrとして求められる。本制御フローの実行周期は、上記の通り、クランク角θが所定の角度だけ進行するに要する時間であることから、ステップS108では、クランク角θがIVCより大きくなってから膨張行程前のTDCになる直前までの間に実際になされた仕事Wrが求められる。ステップS108の次は、ステップS109が行われる。
Figure 2005140054
[ステップS109]
ステップS109では、エンジンECU6により、クランク角θがTDCであるか否かが判定される。ステップS109の判定の結果、クランク角θがTDCであると判定された場合には、ステップS110に進み、そうではないと判定された場合には、本制御フローは終了する。
[ステップS110]
ステップS110では、エンジンECU6により、熱伝達量Qが求められる。熱伝達量Qは、下記式5に示すように、同一期間内を対象とした、断熱圧縮と仮定した場合の仕事Wiと、実際に行われた仕事Wrの差分として求められる。この下記式5の演算結果は、実質的に、筒内のガスからの放熱量の全てに対応している。ステップS110の次には、ステップS111が行われる。
Figure 2005140054
[ステップS111]
ステップS111では、エンジン回転数Ne、負荷KL、バルブタイミングVTなどの内燃機関1の運転条件が計測され、その計測結果がエンジンECU6にそれぞれ送られる。エンジン回転数Neは、クランクポジションセンサ61の検出結果に基づいて計測される。負荷KLは、エアフローメータ23又は吸気圧センサ26の検出結果に基づいて計測される。バルブタイミングVTは、スロットル開度センサ25により検出される。ステップS111の次にステップS112が行われる。
[ステップS112]
ステップS112では、エンジンECU6により、内燃機関1の運転条件と点火時期補正量dSAが算出される。即ち、まず、上記ステップS111で計測された内燃機関1の運転条件により基準となる熱伝達量Qstが決定される。次いで、上記ステップS110で算出された熱伝達量Qと、上記基準となる熱伝達量Qstとの差が求められ、その差に基づいて、内燃機関1の運転条件と点火時期補正量dSAが算出される。なお、内燃機関1の運転条件と、その運転条件のときの基準となる熱伝達量Qstとの関係は、予めエンジンECU6にマップとして登録されており、そのマップに従って、熱伝達量Qstが求められる。
基準となる熱伝達量Qstに比べて、実際の熱伝達量Qが大きいと、筒内の温度が十分に高くないことから、燃焼速度が遅くなり、出力トルクが低下する。そのため、熱伝達量Qが大きい場合には、点火時期が早く設定(進角)されるように、点火時期補正量dSAが設定される。
[ステップS113]
ステップS113では、エンジンECU6により、上記ステップS112で求めた点火時期補正量dSAに基づいて、最終点火時期が決定される。
また、上記のステップS112及びステップS113に代えて、以下のステップS112’及びステップS113’が行われることも可能である。
[ステップS112’]
ステップS112’では、エンジンECU6により、後述する第1マップ(図6)を参照して、上記ステップS110で求めた熱伝達量Qに基づいて、点火時期補正量ΔSAが求められる。ステップS112’の次にステップS113’が行われる。
[ステップS113’]
ステップS113’では、エンジンECU6により、後述する断熱圧縮相当の基本点火時期SABasicに、上記ステップS112’で求めた点火時期補正量ΔSAが加えられる。これにより、熱伝達量Qに対応した適切な点火時期SAが求められ、その点火時期SAが最終点火時期として決定される。このステップS113’において、基本点火時期SABasicは、後述する第2マップ(図8)を参照して、以下の例ではエンジン回転数Neと負荷KLとに基づいて求められる。
次に、図3から図8を参照して、上記ステップS112’とステップS113’
の点火時期補正量ΔSAと基本点火時期SABasicについて説明する。
まず、ある所定の条件下において内燃機関1の実際の点火時期SAEが計測される。この点火時期SAEは、例えば新品の状態の内燃機関1の標準的な運転環境(例えば、外気温が25℃で水温が80℃)の下での点火時期であることができる。点火時期SAEの計測に際しては、上記運転環境(上記例では、外気温と水温)や内燃機関1の状態等を変えて、熱伝達の影響(例えば、熱伝達による筒内圧の圧力低下率)を変化させた状態で計測が行われる。
以下では、エンジン回転数Neと負荷KLに基づいて、点火時期や筒内圧等の計測が行われるものとする。それら以外の運転条件や運転環境が異なるケースについても、以下と同様に計測及びマップの作成が行われるが、以下では説明の簡略化のために、エンジン回転数Neと負荷KLのみに着目して説明する。
まず、図3に示すように、エンジン回転数Neと負荷KLとがそれぞれ所定の条件であるときの、内燃機関1の実際の点火時期SAEが計測される。以下、図3に示す計測結果を、第1グラフと称する。
その点火時期SAEを計測したとき毎の、クランク角θがIVCから膨張行程前のTDCまでの間の筒内圧が計測される。その筒内圧の計測は、図4に示すように、エンジン回転数Neと負荷KLがそれぞれ所定の条件である場合毎に行われる。以下、図4に示す計測結果を、第2グラフと称する。
次に、上記第2グラフに基づいて、その点火時期SAEが計測されたとき毎の仕事WEが求められる。仕事WEが求められるに際しては、上記式3及び式4が用いられる。次に、その仕事WEと、断熱圧縮と仮定した場合の仕事Wiとの差として、その点火時期SAEを計測したとき毎の熱伝達量Q’が求められる。その熱伝達量Q’は、図5に示すように、エンジン回転数Neと負荷KLの条件毎に求められ、第3グラフとして作成される。
一方、図6に示すように、熱伝達量Qに応じて補正すべき適切な点火時期補正量ΔSAを、予め計測により求めておく。図6に示される計測結果を第1マップとして、エンジンECU6に格納する。図7に示すように、上記第3グラフ(図5)と第1マップに基づいて、エンジン回転数Neと負荷KLの条件毎の点火時期補正量ΔSAが求められる。この図7のグラフを、第4グラフと称する。
図8に示すように、第1グラフ(図3)と第4グラフ(図7)に基づいて、エンジン回転数Neと負荷KLの条件毎の基本点火時期SABasicが求められる。基本点火時期SABasicは、上述した通り、断熱圧縮と仮定したときに要求される点火時期である。図8のマップは、第2マップと称され、エンジンECU6に格納される。この第2マップに示される基本点火時期SABasicは、エンジン回転数Neと負荷KLがそれぞれ同一条件であるときの、第1グラフの点火時期SAEと第4グラフの点火時期補正量ΔSAとが加算された結果に対応している。
以上に述べた第1実施形態によれば、熱伝達量に応じて点火時期の補正を適切に行うことができる。圧縮工程中の筒内のガスから外部(特に燃焼室壁面)への放熱量に基づいて、点火時期を補正するので、燃焼状態の悪化が抑制される。
なお、第1実施形態による点火時期の補正は、各気筒の熱伝達量に応じて、各気筒毎に行うことができる(以下の各実施形態においても同様である)。第1実施形態によれば、経年変化や製造ばらつきに対応した熱伝達量を求めることにより、熱伝達量の各気筒間のばらつきや運転状態に応じた最適な点火時期を設定することができ、出力の低下を有効に抑えることができる。
また、本制御フローでは、圧縮工程中の筒内が閉じた系とされた所定の期間における熱伝達量Qが算出されるが、算出される熱伝達量Qは、その期間に限定されるものではない。例えば、筒内が閉じた系とされた所定の期間であれば、圧縮工程中以外の期間の熱伝達量Qを算出し、その熱伝達量Qに基づいて、内燃機関の運転に関するパラメータ(後述するものを含む)が制御されることができる。
次に、図10を参照して、第1実施形態の変形例について説明する。本変形例において、上記第1実施形態と共通する部分についての説明は省略する。
本変形例では、筒内温度が温度センサ(図示せず)で計測され、その計測された筒内温度に基づいて、筒内圧が算出される。本変形例では、断熱圧縮と仮定して、筒内温度から筒内圧が算出される。
図10は、本変形例の制御方法を示すフローチャートである。図10において、図1と異なる点は、ステップS104aとステップS106aのみである。図1のステップS104では、筒内圧Pivcが筒内圧センサ15により計測されたのに対し、図10のステップS104aでは、筒内温度Tが温度センサで計測され、その筒内温度Tと状態方程式(P=GRT/V)から筒内圧Pivcが算出される。また、図1のステップS106では、筒内圧Ptdcが筒内圧センサ15により計測されたのに対し、図10のステップS106aでは、筒内温度Tが温度センサで計測され、その筒内温度Tと状態方程式(P=GRT/V)から筒内圧Ptdcが算出される。ステップS104a、S106aにて算出された筒内圧Pivc、Ptdcは、上記第1実施形態と同様に、仕事Wiや仕事ΔWrの算出に使用される(ステップS104a、ステップS107)。
上記状態方程式において、質量(G)は、エアフローメータ23により計測される。この質量(G)を直接計測する方法に代えて、吸気圧センサ26により計測された吸気管2の圧力から、状態方程式より質量(G)が算出されることができる。又は、筒内圧センサ15により計測された吸気下死点の筒内圧=吸気管2の圧力であるとして、状態方程式より質量(G)が算出されることができる。
また、容積(V)は、クランクポジションセンサ61により検出されたクランク角θにより算出されることができる。
本変形例によれば、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。本変形例では、断熱圧縮と仮定して、筒内温度から筒内圧を算出するため、筒内圧を計測する必要はない。
次に、図11を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態において、上記実施形態と共通する部分についての説明は省略する。
図11は、第2実施形態の制御フローを示している。図11において、ステップS201及びS202は、それぞれ図1のステップS101及びS102と共通であるため、その説明を省略する。
[ステップS203]
ステップS203では、エンジンECU6により、クランク角θがIVC以上で膨張行程前のTDC以下であるか否かが判定される。ステップS203の判定の結果、クランク角θがIVC以上で膨張行程前のTDC以下である場合には、ステップS204に進み、そうでない場合には、本制御フローは終了する。
[ステップS204]
ステップS204では、エンジンECU6により、クランク角θがIVCであるか否かが判定される。ステップS204の判定の結果、クランク角θがIVCである場合には、ステップS205に進み、そうでない場合には、ステップS206に進む。
[ステップS205]
ステップS205では、前回の制御フローで求めた熱伝達量Qの値がクリアされる。ステップS205の次には、本制御フローは終了する。
[ステップS206]
ステップS206では、熱流速計(図示せず)により、筒内の熱流速qが計測される。その計測結果は、エンジンECU6に送られる。本制御フローは、クランク角θが所定角度毎に実行されることから、ステップS206では、クランク角θがIVCよりも大きくTDC以下であるときの、所定角度毎の筒内の熱流速qが計測される。熱流速qは、下記式6により表される。ステップS206の次には、ステップS207が実行される。
Figure 2005140054
[ステップS207]
ステップS207では、エンジンECU6により、熱伝達量ΔQが算出される。下記式7に示すように、上記ステップS206で計測された熱流速qと、クランク角θから求められた筒内表面積Sに基づいて、前回の本制御フローの実行時期から、今回の実行時期までの間(所定のクランク角θ毎)の熱伝達量ΔQ(=qS)が算出される。ステップS207の次には、ステップS208が実行される。
Figure 2005140054
[ステップS208]
ステップS208では、エンジンECU6により、下記式8に示すように、熱伝達量ΔQが累積的に加算される。本制御フローは、クランク角θが所定角度毎に実行されることから、ステップS208では、クランク角θがIVCよりも大きくなってから膨張行程前のTDCになる直前までの熱伝達量Qが求められる。ステップS208の次には、ステップS209が実行される。
Figure 2005140054
[ステップS209]
ステップS209では、エンジンECU6により、クランク角θがTDCであるか否かが判定される。ステップS209の判定の結果、クランク角θがTDCであると判定された場合には、ステップS210に進み、そうでないと判定された場合には、本制御フローは終了する。
ステップS210からステップS212は、図1のステップS111からステップS113と共通であるため、その説明を省略する。
第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の作用効果が得られる。第2実施形態では、熱伝達量Qが、第1実施形態のように断熱圧縮と仮定したときの仕事Wiと実際の仕事Wrとの差分として求められるのではなく、熱流速qから直接的に求められる。
次に、図12から図16を参照して、第3実施形態を説明する。第3実施形態において、上記実施形態と共通する部分についての説明は省略する。
図12において、ステップS301〜S310は、それぞれ図1のステップS101〜S110と共通であるため、その説明を省略する。
[ステップS311]
ステップS311では、エンジンECU6により、ステップS310にて求めた熱伝達量Qが、予め設定された第1基準熱伝達量Qst1よりも大きいか否かが判定される。そのステップS311の判定の結果、熱伝達量Qが第1基準熱伝達量Qst1よりも大きい場合には、ステップS312に進み、そうでない場合には、ステップS313に進む。
[ステップS312]
ステップS312では、エンジンECU6により、熱伝達量Qを小さくする制御が行われる。ステップS311にて熱伝達量Qが第1基準熱伝達量Qst1よりも大きいと判定された場合には、燃焼速度が所定値よりも遅く、出力トルクが所定値よりも小さいことを意味する。よって、ステップS312では、熱伝達量Qを小さくすることで、燃焼速度を速め、出力トルクを増大させるための制御が行われる。そのステップS312の制御内容については後述する。ステップS312の次には、本制御フローは終了する。
[ステップS313]
ステップS313では、エンジンECU6により、ステップS310にて求めた熱伝達量Qが、予め設定された第2基準熱伝達量Qst2よりも小さいか否かが判定される。そのステップS313の判定の結果、熱伝達量Qが第2基準熱伝達量Qst2よりも小さい場合には、ステップS314に進み、そうでない場合には、本制御フローは終了する。
[ステップS314]
ステップS314では、エンジンECU6により、熱伝達量Qを大きくする制御が行われる。即ち、ステップS313にて熱伝達量Qが第2基準熱伝達量Qst2よりも小さいと判定された場合には、燃焼速度が所定値よりも速いことを意味する。よって、ステップS314では、熱伝達量Qを大きくすることで、燃焼速度を遅めるための制御が行われる。そのステップS314の制御内容については後述する。ステップS314の次には、本制御フローは終了する。
ここで、ステップS312の制御(燃焼速度を速め、出力トルクを増大させるための制御)及びステップS314の制御(燃焼速度を遅めるための制御)には、以下の六つの方法が考えられる。
それらの六つの方法は、いずれも内燃機関1の運転に関するパラメータであり、ステップS312又はS314では、それぞれ一つの方法のみが行われてもよいし、複数の方法が組み合わされて行われてもよい。更に、以下の六つのパラメータのうちの少なくとも一つは、上記第1実施形態で述べた内燃機関1の運転に関するパラメータである、点火時期の補正とともに行われることができる。
(1)燃料噴射量の制御
図13に示すように、A/F(空気量/燃料噴射量)は、所定値よりも小さくても大きくても、燃焼速度(出力トルク)が低下する傾向にある。この傾向に従って、ステップS312では、エンジンECU6により、燃焼速度(出力トルク)を上昇させるA/Fとなるように、燃料噴射量が調整される。また、ステップS314では、エンジンECU6により、図13の傾向に従って、燃焼速度を低下させるA/Fとなるように、燃料噴射量が調整される。
(2)空気量の制御
上記(1)で述べたA/F(空気量/燃料噴射量)は、電子制御式スロットルの開度を制御し、吸入空気量を調整することによっても制御されることができる。即ち、ステップS312では、エンジンECU6により、燃焼速度(出力トルク)を上昇させるA/Fとなるように、空気量が調整される。また、ステップS314では、エンジンECU6により、燃焼速度を低下させるA/Fとなるように、空気量が調整される。
(3)吸気温度の制御
図14に示すように、吸気温度が高いほど、燃焼速度(出力トルク)が増大し、吸気温度が低いほど、燃焼速度(出力トルク)が低下する傾向にある。この傾向に従って、ステップS312では、燃焼速度(出力トルク)を上昇させるように、吸気温度を上昇させる制御が行われる。即ち、エンジンECU6により、バルブ16,17のオーバーラップが大きくなるように、吸気バルブ16が開とされるタイミングが遅くされることで、吸気温度を上昇させるための制御が行われる。
また、ステップS314では、図14の傾向に従って、燃焼速度を低下させるように、吸気温度を低下させる制御が行われる。即ち、エンジンECU6により、バルブ16,17のオーバーラップが小さくなるように、吸気バルブ16が開とされるタイミングを早くすることで、吸気温度を低下させるための制御が行われる。
(4)残留ガスの制御
図15に示すように、残留ガス量が少ないほど、燃焼速度(出力トルク)が増大し、残留ガス量が多いほど、燃焼速度(出力トルク)が低下する傾向にある。この傾向に従って、ステップS312では、燃焼速度(出力トルク)を上昇させるように、残留ガスを低減させる制御が行われる。即ち、エンジンECU6により、バルブ16,17のオーバーラップが小さくなるように制御され、また、吸気系へ再循環させる外部RGR量を少なくすることで、残留ガスを低減させるための制御が行われる。
また、ステップS314では、図15の傾向に従って、燃焼速度を低下させるように、残留ガスを多くする制御が行われる。即ち、エンジンECU6により、バルブ16,17のオーバーラップが大きくなるように制御され、また、吸気系へ再循環させる外部RGR量を多くすることで、残留ガスを多くするための制御が行われる。
(5)吸気の乱れの制御
図16に示すように、吸気(空気又は混合気)の乱れが大きいほど、燃焼速度(出力トルク)が上昇し、吸気の乱れが小さいほど、燃焼速度が低下する傾向にある。この傾向に従って、ステップS312では、エンジンECU6により、燃焼速度(出力トルク)を上昇させるように、SCV(スワールコントロールバルブ)、TCV(タンブルコントロールバルブ)を閉じ、バルブリフト量を小さくすることで、吸気の乱れを増大させるための制御が行われる。
また、ステップS314では、図16の傾向に従って、燃焼速度を低下させるように、吸気の乱れを低減させる制御が行われる。即ち、エンジンECU6により、SCV(スワールコントロールバルブ)、TCV(タンブルコントロールバルブ)を開き、バルブリフト量を大きくすることで、吸気の乱れを低減させるための制御が行われる。
(6)冷却水温の制御
ステップS312では、熱伝達量Qを小さくするように、冷却水温を低下させる。具体的には、電動ウォーターポンプ、可変冷却水路、蓄熱システムなどの冷却系の働きを低減させることで、冷却水温を低下させる。一方、ステップS314では、熱伝達量Qを大きくするように、冷却水温を上昇させる。電動ウォーターポンプ、可変冷却水路、蓄熱システムなどの冷却系の働きを増大させることで、冷却水温を低下させる。
以上説明した、第3実施形態によれば、熱伝達量Qに応じて、内燃機関1の運転に関するパラメータとしての、燃料噴射量、空気量(スロットル開度)、バルブタイミング、吸気温度、残留ガス量、吸気の乱れ、冷却水温及び点火時期の少なくともいずれか一つを制御するので、燃焼状態の悪化を抑制することができる。
なお、図12では、ステップS311以下で用いる熱伝達量Qは、図1のステップS103〜S110に示す方法で求めた熱伝達量Qが使用されたが、これに代えて、図11のステップS203〜S208に示す方法で求めた熱伝達量Qが使用されることができる。
次に、図17を参照して、第4実施形態について説明する。第4実施形態において、上記実施形態と共通する部分についての説明は省略する。
第4実施形態では、Woschiniの熱伝達率モデル式を用いて、熱伝達量が算出される。クランク角θがIVC〜TDCまでの熱伝導率hは、下記式9のモデル式のように表される。
Figure 2005140054
上記式9において、Pについては吸気下死点でのサージタンク20の圧力Ps=筒内圧と仮定し、ポリトロープ変化PVm=constを仮定して、算出する。筒内の温度Tfは、状態方程式により求める。ピストン速度cmはクランク角θ(回転数)より求める。これにより、上記式9から熱伝達率hが求まる。
壁温Tsは水温と同じとする。筒内表面積Sは、クランク角θより求まる。下記式より熱伝達量Qが求まる。
Q=h(Tf−Ts)×S
次に、図17を参照して、第4実施形態の制御フローについて説明する。本制御フローは、所定のクランク角θ毎に実行される。
ステップS401〜ステップS402は、図1のステップS101〜ステップS102と共通であるため、その説明を省略する。
[ステップS403]
ステップS403では、エンジンECU6により、クランク角θがIVC以上TDC以下であるか否かが判定される。その判定の結果、クランク角θがIVC以上TDC以下である場合には、ステップS404に進み、そうでない場合には、本制御フローは終了する。
[ステップS404]
ステップS404では、エンジンECU6により、クランク角θがIVCであるか否かが判定される。その判定の結果、クランク角θがIVCである場合には、ステップS405に進み、そうでない場合には、ステップS406に進む。
[ステップS405]
ステップS405では、エンジンECU6により、ポリトロープ変化を仮定し、IVCからTDCまでの筒内圧Pが求められ、状態方程式により筒内の温度Tfが算出される。また、前回の制御フローで求めた熱伝達量Qがクリアされる。
[ステップS406]
ステップS406では、エンジンECU6により、サンプル時間ΔTsを求めるとともに、そのときのクランクの回転数によりピストン速度cmが求められる。ステップS406の次に、ステップS407が行われる。
[ステップS407]
ステップS407では、エンジンECU6により、上記式9及び下記式10により、前回の制御フローの実行時期から今回の実行時期までの間の熱伝達量ΔQが算出される。前述の通り、クランク角θがIVC〜TDCまでの熱伝導率hは、上記式9のモデル式から求められる。上記式9において、Pについては吸気下死点でのサージタンク20の圧力Ps=筒内圧と仮定し、ポリトロープ変化PVm=constを仮定し、算出する。筒内の温度Tfは、状態方程式により求める。ピストン速度cmはクランク角θ(回転数)より求める。また、下記式10において、壁温Tsは水温と同じとする。筒内表面積Sは、クランク角θより求まる。ステップS407の次に、ステップS408が実行される。
Figure 2005140054
[ステップS408]
ステップS408では、エンジンECU6により、熱伝達量Qが算出される。下記式11に示されるように、ΔQが加算される。本制御フローは、所定のクランク角θ毎に実行されることから、クランク角θがIVC〜TDC間の熱伝達量Qが算出される。ステップS408の次に、ステップS409が実行される。
Figure 2005140054
[ステップS409]
ステップS409では、エンジンECU6により、クランク角θがTDCであるか否かが判定される。その判定の結果、クランク角θがTDCである場合には、ステップS410に進み、そうでない場合には、本制御フローは終了する。
ステップS410からステップS412は、図1のステップS111からステップS113と共通であるため、その説明を省略する。
第4実施形態によれば、熱伝達量Qが、第1実施形態のように断熱圧縮と仮定したときの仕事Wiと実際の仕事Wrとの差分として求められるのではなく、熱伝達率hから直接的に求められる。
次に、図18を参照して、第5実施形態について説明する。第5実施形態において、上記実施形態と共通する部分についての説明は省略する。第5実施形態において、内燃機関及びその制御装置の構成については、上記第1実施形態と同様である。
前述の通り、筒内の状態は、内燃機関(各気筒毎)の実際の運転状態や製造ばらつきや経年変化に応じて変化するが、そのような筒内の状態を示すパラメータとして、圧縮比が挙げられる。
上記特許文献3及び特許文献4に記載されているように、従来より、各気筒の圧縮比ばらつきに応じて、燃料噴射量が制御されている。しかしながら、圧縮比に基づく内燃機関の運転に関するパラメータの制御技術としては、上記特許文献3又は特許文献4に記載された技術は、いずれも不十分であり、以下の問題がある。
上記特許文献3の技術では、各気筒間のエンジン回転数差より圧縮比のばらつき(相対値)が求められる。そのため、上記特許文献3の技術によれば、圧縮比の絶対値は求められず、全気筒の圧縮比が一様に悪化したときには、その圧縮比の変化が検出できないという問題がある。
HOT時とCOLD時では、ピストンの膨張状態などが変化し、圧縮漏れの状態が変化する。ところが、上記特許文献4の技術では、エンジンの組付時の測定値に基づいて圧縮比ばらつきを検出するのみであり、実際の運転状態による圧縮比(圧縮漏れ)の状態の変化が考慮されておらず、正確な圧縮比が求められないという問題がある。また、圧縮比は、内燃機関の経年変化に起因して変化するが、上記特許文献4の技術では、経年変化による圧縮比の変化に対応することができない。
実圧縮比は、気筒に対する熱伝達の影響によっても変化する。しかしながら、上記特許文献3及び特許文献4の技術ではいずれも、その伝熱影響が考慮されていないため、例えば暖機時の圧縮比の正確な値が検出できないという問題がある。
上記のことから、圧縮比に応じて、内燃機関の運転に関するパラメータが制御されて、内燃機関が好適な条件で運転されることが望まれる。この点に関し、上記特許文献には、上記圧縮比を考慮した好適な条件で内燃機関を運転する方法については何ら開示されていない。
第5実施形態の目的は、圧縮比を正確に求め、その圧縮比に応じて、内燃機関の運転に関するパラメータが制御される内燃機関の制御装置を提供することである。
第5実施形態では、実圧縮比が求められ、その実圧縮比に基づいて、点火時期が制御される。上記の通り、点火時期は、エンジン回転数Neと負荷KL(空気量)に基づいて制御され、その空気量は、エアフローメータ23又は吸気圧センサ26の計測結果に基づいて検出される。ここで、実圧縮比が低下すると、燃焼時の燃焼室14内の空気量が、エアフローメータ23又は吸気圧センサ26の計測結果に基づいて検出された空気量よりも少ない状態となるため、適正な点火時期の制御が行えない。
実圧縮比の低下には、二つの理由が考えられる。その一つは、筒内のガスからの熱伝達(放熱)により筒内温度が低下することに伴い、筒内圧が低下することである。もう一つは、圧縮漏れ(ピストンリングとシリンダ壁との間からの漏れ、及び吸排気弁とシリンダヘッドとの間からの漏れを含む)により、筒内圧が低下することである。
実圧縮比の低下が実際に生じたときに、その原因が上記二つの理由のうちのいずれであるかを特定すること、又は、上記二つの理由のいずれもが原因であるとしてそれぞれの影響の割合を特定することは難しい。但し、実圧縮比の低下の原因が上記二つの理由のいずれであれ、また、その影響の割合がどうであれ、実圧縮比の低下量に応じて、本実施形態の内燃機関の制御において行うべき内容(本例では点火時期の補正量)に変わりはない。
このことから、実圧縮比の低下が検出されたときには、その原因が全て熱伝達量Qにある(つまり圧縮漏れは生じていない)とみなして(仮定・置き換え)、その熱伝達量Q(ないし、熱伝達量Qとみなした熱伝達相当量Q)に応じて、内燃機関の制御を行うことができる。
上記のことから、第5実施形態では、実圧縮比を求め、その実圧縮比(と互いに異なる筒内容積の比から求められる幾何学的な圧縮比との偏差)に基づいて、上記第1〜第4実施形態と同様に、熱伝達量Qを求め、その熱伝達量Qに基づいて、点火時期の制御が行われる。上記の通り、第5実施形態では、実圧縮比の低下に対し、圧縮漏れの影響は考慮しない。
なお、上記と同様に、上記第1〜第4実施形態では、断熱圧縮と仮定したときの仕事Wiと実仕事Wrとの差には、圧縮漏れの影響が無く、全て熱伝達の影響によるものと捉えて、両仕事Wi、Wrの差=熱伝達量Qであるとみなしているという見方ができる。この場合にも、両仕事Wi、Wrの差が、圧縮漏れ及び熱伝達のいずれに起因するものであれ、また、その影響の割合がどうであれ、両仕事Wi、Wrの差に応じて、本実施形態の内燃機関の制御において行うべき内容に変わりはない。
以下、図18を参照して、第5実施形態の制御方法について説明する。図18は、圧縮比に応じて点火時期を制御する方法を示すフローチャートである。
[ステップS501]
ステップS501では、クランクポジションセンサ61により、クランク角(CA)θが計測される。その計測結果は、クランクポジションセンサ61からエンジンECU6に送られる。ステップS501の次に、ステップS502が行われる。
[ステップS502]
ステップS502では、エンジンECU6により、燃料カット(F/C)状態か否かが判定される。即ち、内燃機関1の運転中に燃料供給を停止する制御(フューエルカット)が実行中であるか否かが判定される。ステップS502の判定の結果、燃料カット状態であれば、ステップS503に進む。一方、ステップS502の判定の結果、燃料カット状態ではない場合には、本制御フローは終了する。
ステップS502に示すように、燃料カット状態において本制御が行われる理由は、上記第1実施形態で述べた通りである。なお、ステップS502は、筒内圧の算出結果の精度を向上させるものであるが、仮にステップS502が実施されなくても、本制御により実圧縮比に応じた点火時期の補正を好適に行うことが可能である。よって、燃料カット状態ではない場合に本実施形態の制御が実行されることができる。
[ステップS503]
ステップS503では、エンジンECU6により、クランク角θが、吸気バルブ16の閉弁開始時に対応する角度(IVC)であるか否かが判定される。ここで、クランク角θがIVCであるとは、吸気行程終了時の吸気バルブ16が閉じた時点に対応し、その時点以降、筒内が他の系から閉じた系になる。筒内が閉じた系であれば、外部からの影響を最小限に抑制するすることが可能となる。
ステップS503のクランク角θは、本制御で圧縮比を求める際の対象期間の開始時に対応したものである。ステップS503において、クランク角θがIVCである時点とした理由は、以下の通りである。即ち、後述するステップS509において、実圧縮比εrを算出する際の、計算の対象となる時間帯をなるべく大きく設定して、実圧縮比εrを求める際の精度を向上させるためである。このステップS503のクランク角θは、IVCに限定される必要は無く、IVCよりも時間的に後の設定された角度であることができる。ステップS503のクランク角θは、筒内が閉じた系とされている状態であって、膨張行程前のTDC(上死点)に対応する角度よりも時間的に前の角度であることができる。
ステップS503の判定の結果、クランク角θがIVCであれば、ステップS504に進む。一方、クランク角θがIVCではない場合には、ステップS505に進む。
[ステップS504]
クランク角θがIVCである場合(ステップS503−Y)に、ステップS504では、筒内圧センサ15により筒内圧Pivcが計測される。その計測値は、エンジンECU6に送られ、エンジンECU6にて保存される。ステップS504の次に、本制御フローは終了する。
[ステップS505]
クランク角θがIVCではない場合(ステップS503−N)に、ステップS505では、エンジンECU6により、クランク角θが膨張行程前のTDCであるか否かが判定される。その判定の結果、クランク角θがTDCである場合に、ステップS506が実行され、そうでない場合には、本制御フローは終了する。
[ステップS506]
ステップS506では、筒内圧センサ15により筒内圧Ptdcが計測される。その計測値は、エンジンECU6に送られ、エンジンECU6にて保存される。上記のように、ステップS501〜S506にて、燃料カット時の同一サイクルのIVC時とTDC時での筒内圧(Pivc、Ptdc)が取得される。ステップS506の次に、ステップS507が行われる。
[ステップS507]
ステップS507では、エンジン回転数Neと、負荷KLが計測される。エンジン回転数Neは、クランクポジションセンサ61の検出結果に基づいて計測される。負荷KLは、エアフローメータ23又は吸気圧センサ26の検出結果に基づいて計測される。ステップS507の次に、ステップS508が行われる。
[ステップS508]
ステップS508では、エンジンECU6により、幾何学的に求まる圧縮比εoが算出される。幾何学的に求まる圧縮比εoとは、内燃機関1の設計段階の状態、理想状態、ないしは熱伝達(又は圧縮漏れ)がない状態での圧縮比である。エンジンECU6では、IVC時とTDC時のそれぞれのクランク角θにより、IVC時とTDC時の筒内の体積(Vivc、Vtdc)が求められ、以下の式12により幾何学的に求まる圧縮比εoが算出される。ステップS508の次には、ステップS509が実行される。
Figure 2005140054
[ステップS509]
ステップS509では、エンジンECU6により、IVC時からTDC時までの実圧縮比εrが以下の式13により算出される。但し、ここでは、吸排気バルブ16、17が閉じている間は断熱圧縮と仮定している。ステップS509の次に、ステップS510が実行される。
Figure 2005140054
[ステップS510]
ステップS510では、エンジンECU6により、点火時期補正量dSAが算出される。エンジンECU6では、上記ステップS508で求めた圧縮比εoと、上記ステップS509で求めた実圧縮比εrとの差、上記ステップS507で計測されたエンジン回転数Ne、負荷KLに基づいて、点火時期補正量dSAが算出される。ステップS510の次に、ステップS511が行われる。
[ステップS511]
ステップS511では、エンジンECU6により、基本点火時期に、上記点火時期補正量dSAを加えたものが最終点火時期として決定される。
第5実施形態によれば、内燃機関が運転中の筒内圧から実圧縮比を求めることができ、実圧縮比のばらつき、経年変化に対応した実圧縮比を求めることにより、最適な点火時期を設定することができ、ノッキングの抑制、出力の向上が可能である。また、第5実施形態は、各気筒毎に行われることが可能である。
また、上記においては、実圧縮比εrが算出されるに際して、クランク角θがIVCのときとTDCのときの2点にて、それぞれ筒内圧Pivc、Ptdcが計測されたが、筒内圧が計測される2点は、クランク角θがIVC及びTDCのときに限定されるものではない。筒内容積が異なる2点であれば、筒内圧が計測されるタイミングは、いずれの時点の2点であってもよい。その筒内圧が計測される2点は、クランク角θが、IVCから、排気バルブ17が開とされる時点に対応する角度までの期間の中から選択されることができる。
なお、図18に示す本制御フローは、クランク角θがIVCのときとTDCのときの2点にて、それぞれ筒内圧Pivc、Ptdcが計測されるタイミングで実行されれば足りるが、所定のクランク角θ毎に実行されることもできる。所定のクランク角θ毎に実行された方がクランク角θがIVCのときとTDCのときの2点での計測結果を(それらの前後のクランク角θのときの計測結果を含む中から)より確実に得ることができ、誤差が少ない状態で実圧縮比に対する点火時期補正を適切に行うことが可能である。
第5実施形態の上記の説明においては、実圧縮比の低下は、全て熱伝達による筒内温度の低下に起因するものと捉え、圧縮漏れに起因するものとは捉えていない。一方、ここで、第5実施形態の上記制御フローは、上記説明と反対に、実圧縮比の低下は熱伝達による筒内温度の低下に起因するものとは捉えずに、全て圧縮漏れに起因するものと捉え、実圧縮比εrと筒内容積比から求めた圧縮比εoとの偏差として、圧縮漏れの量を検出するものであると考えることも可能である。
例えば、内燃機関の運転時に、実圧縮比は実験時の値よりも低いが、そのときの熱伝達量は実験時の値と同じである場合には、その実圧縮比の低下した理由は、もっぱら圧縮漏れのみにあるということになる。このケースでは、上記第5実施形態の制御フローにより、圧縮漏れの量が検出されることになる。
上記ケースでは、事実上、実圧縮比εrと圧縮比εoとの偏差が熱伝達量に対応しているわけではない。但し、このケースにおいても、第5実施形態の制御フローに従い、実圧縮比εr(と筒内容積比から求めた圧縮比εoとの偏差)に基づいて、点火時期を制御するに際しては、上述した、上記偏差が熱伝達量Qに対応しているとみなした場合(及び、現実に熱伝達の影響により上記偏差が生じている場合)と比べて、制御内容(ステップS510及びステップS511)に変わりがない。
また、ここで述べたように、“実圧縮比の低下は熱伝達による筒内温度の低下に起因するものとは捉えずに、全て圧縮漏れに起因するものと捉えた場合”において、実際には、実圧縮比に熱伝達の影響が反映されている場合の取り扱いについて説明する。
上記のように、第5実施形態では、(実際の熱伝達量の影響が反映済みの)実圧縮比に基づいて(熱伝達の影響の有無/大小を考慮することなく)点火時期が補正されるので、この場合には、結果として、補正後の点火時期に、熱伝達の影響が反映される。即ち、気筒に関する伝熱の影響により実圧縮比は変化するが、第5実施形態では、その伝熱の影響による変化の後の実圧縮比が求められ、その実圧縮比に基づいて、点火時期が制御される。これにより、結果として、気筒に対する伝熱の問題が解消されるような点火時期の制御が行われる。
次に、図19を参照して、第5実施形態の変形例について説明する。本変形例において、上記第5実施形態と共通する部分についての説明は省略する。
本変形例では、筒内温度が温度センサ(図示せず)で計測され、その計測された筒内温度に基づいて、筒内圧が算出される。本変形例では、断熱圧縮と仮定して、筒内温度から筒内圧が算出される。
図19は、本変形例の制御方法を示すフローチャートである。図19において、図18と異なる点は、ステップS604aと606aのみである。図18のステップS504では、筒内圧Pivcが筒内圧センサ15により計測されたのに対し、図19のステップS604aでは、筒内温度Tが温度センサで計測され、その筒内温度Tと状態方程式(P=GRT/V)から筒内圧Pivcが算出される。また、図18のステップS506では、筒内圧Ptdcが筒内圧センサ15により計測されたのに対し、図19のステップS606aでは、筒内温度Tが温度センサで計測され、その筒内温度Tと状態方程式(P=GRT/V)から筒内圧Ptdcが算出される。ステップS604a、S606aにて算出された筒内圧Pivc、Ptdcは、上記第5実施形態と同様に、実圧縮比εrの算出に使用される(ステップS509)。
上記状態方程式において、質量(G)は、エアフローメータ23により計測される。この質量(G)を直接計測する方法に代えて、吸気圧センサ26により計測された吸気管2の圧力から、状態方程式より質量(G)が算出されることができる。又は、筒内圧センサ15により計測された吸気下死点の筒内圧=吸気管2の圧力であるとして、状態方程式より質量(G)が算出されることができる。
また、容積(V)は、クランクポジションセンサ61により検出されたクランク角θにより算出されることができる。
本変形例によれば、上記第5実施形態と同様の効果を奏することができる。本変形例では、断熱圧縮と仮定して、筒内温度から筒内圧を算出するため、筒内圧を計測する必要はない。
次に、図20を参照して、第6実施形態について説明する。第6実施形態において、上記実施形態と共通する部分についての説明は省略する。
図20において、ステップS701〜S709は、それぞれ図18のステップS501〜S509と共通であるため、その説明を省略する。
[ステップS710]
ステップS710では、エンジンECU6により、圧縮漏れの状態が検出される。エンジンECU6は、ステップS708で算出された圧縮比εoと、ステップS709で算出された圧縮比εrとに基づいて、両者の差が大きいほど、熱伝達量Qないしは圧縮漏れが大きいとして、熱伝達ないしは圧縮漏れの状態を検出する。ここで、「熱伝達ないしは圧縮漏れ」とされるのは、上記第5実施形態で述べた理由からである。ステップS710の次には、ステップS711が行われる。
[ステップS711]
ステップS711では、エンジンECU6により、上記ステップS710にて検出された熱伝達ないしは圧縮漏れの状態を示す検出値が、予め設定された基準値よりも大きいか否かが判定される。ステップS711の判定の結果、熱伝達ないしは圧縮漏れの状態を示す検出値が基準値よりも大きい場合には、ステップS712が行われ、そうでない場合には、本制御フローは終了する。
[ステップS712]
ステップS712では、エンジンECU6により出力トルクを増大させる制御が行われる。ここで、ステップS712の制御(出力トルクを増大させるための制御)には、以下の五つの方法が考えられる。
それらの五つの方法は、いずれも内燃機関1の運転に関するパラメータであり、ステップS712では、それぞれ一つの方法のみが行われてもよいし、複数の方法が組み合わされて行われてもよい。更に、以下の五つのパラメータのうちの少なくとも一つは、上記第1実施形態で述べた内燃機関1の運転に関するパラメータである、点火時期の補正とともに行われることができる。
(1)燃料噴射量の制御
図13に示すように、A/F(空気量/燃料噴射量)は、所定値よりも小さくても大きくても、出力トルクが低下する傾向にある。この傾向に従って、ステップS712では、エンジンECU6により、出力トルクを上昇させるA/Fとなるように、燃料噴射量が調整される。
(2)空気量の制御
上記(1)で述べたA/F(空気量/燃料噴射量)は、電子制御式スロットルの開度を制御し、吸入空気量を調整することによっても制御されることができる。即ち、ステップS712では、エンジンECU6により、出力トルクを上昇させるA/Fとなるように、空気量が調整される。
(3)吸気温度の制御
図14に示すように、吸気温度が高いほど、出力トルクが増大し、吸気温度が低いほど、出力トルクが低下する傾向にある。この傾向に従って、ステップS712では、出力トルクを上昇させるように、吸気温度を上昇させる制御が行われる。即ち、エンジンECU6により、バルブ16,17のオーバーラップが大きくなるように、吸気バルブ16が開とされるタイミングが遅くされることで、吸気温度を上昇させるための制御が行われる。
(4)残留ガスの制御
図15に示すように、残留ガス量が少ないほど、出力トルクが増大し、残留ガス量が多いほど、出力トルクが低下する傾向にある。この傾向に従って、ステップS712では、出力トルクを上昇させるように、残留ガスを低減させる制御が行われる。即ち、エンジンECU6により、バルブ16,17のオーバーラップが小さくなるように制御され、また、吸気系へ再循環させる外部RGR量又は内部EGR量を少なくすることで、残留ガスを低減させるための制御が行われる。
(5)吸気の乱れの制御
図16に示すように、吸気(空気又は混合気)の乱れが大きいほど、出力トルクが上昇し、吸気の乱れが小さいほど、出力トルクが低下する傾向にある。この傾向に従って、ステップS712では、エンジンECU6により、出力トルクを上昇させるように、SCV(スワールコントロールバルブ)、TCV(タンブルコントロールバルブ)を閉じ、バルブリフト量を小さくすることで、吸気の乱れを増大させるための制御が行われる。
以上説明した、第6実施形態によれば、実圧縮比に応じて、内燃機関1の運転に関するパラメータとしての、燃料噴射量、空気量(スロットル開度)、バルブタイミング、吸気温度、残留ガス量、吸気の乱れ、及び点火時期の少なくともいずれか一つを制御するので、出力トルクの低下を抑制することができる。第6実施形態は、各気筒毎に行われることが可能である。
本発明の内燃機関の制御装置の第1実施形態の制御内容を示すフローチャートである。 本発明の内燃機関の制御装置の第1実施形態の制御内容を説明するためのクランク角θと筒内圧との関係を示す説明図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第1実施形態の制御内容を説明するためのエンジン回転数と負荷毎に計測された点火時期を示す説明図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第1実施形態の制御内容を説明するためのエンジン回転数と負荷毎に計測された筒内圧を示す説明図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第1実施形態の制御内容を説明するためのエンジン回転数と負荷毎に計測された点火時期を示す説明図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第1実施形態の制御内容を説明するための熱伝達量に応じて計測された点火時期補正量を示す説明図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第1実施形態の制御内容を説明するためのエンジン回転数と負荷毎に求められた点火時期補正量を示す説明図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第1実施形態の制御内容を説明するためのエンジン回転数と負荷毎に求められた基本点火時期を示す説明図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第1実施形態が適用される内燃機関を示す概略構成図である。 本発明の内燃機関の制御装置の第1実施形態の変形例の制御内容を示すフローチャートである。 本発明の内燃機関の制御装置の第2実施形態の制御内容を示すフローチャートである。 本発明の内燃機関の制御装置の第3実施形態の制御内容を示すフローチャートである。 A/Fとトルク(燃焼速度)との関係を示すグラフである。 吸気温度とトルク(燃焼速度)との関係を示すグラフである。 残留ガス量とトルク(燃焼速度)との関係を示すグラフである。 吸気の乱れとトルク(燃焼速度)との関係を示すグラフである。 本発明の内燃機関の制御装置の第4実施形態の制御内容を示すフローチャートである。 本発明の内燃機関の制御装置の第5実施形態の制御内容を示すフローチャートである。 本発明の内燃機関の制御装置の第5実施形態の変形例の制御内容を示すフローチャートである。 本発明の内燃機関の制御装置の第6実施形態の制御内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
2 吸気管
3 排気管
6 エンジンECU
10 シリンダ
11 ピストン
14 燃焼室
15 筒内圧センサ
16 吸気バルブ
17 排気バルブ
20 サージタンク
23 エアフローメータ
24 スロットル弁
25 スロットル開度センサ
26 吸気圧センサ
27 インジェクタ
61 クランクポジションセンサ

Claims (10)

  1. 内燃機関の筒内のガスの外部への放熱量を求め、前記放熱量に基づいて、前記内燃機関のパラメータを制御する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の制御装置において、
    前記放熱量は、断熱圧縮と仮定したときの所定の区間における仕事と前記所定の区間における実測された実仕事とに基づいて、又は、熱流速と筒内表面積とに基づいて、又は、Woschiniの熱伝達率モデル式から、求められる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1記載の内燃機関の制御装置において、
    前記放熱量は、筒内容積が異なる第1時点及び第2時点のそれぞれの筒内圧に基づいて求められる実圧縮比と、前記第1時点及び第2時点のそれぞれの筒内容積に基づいて求められる圧縮比との偏差に基づいて、求められる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 内燃機関の運転中の筒内の状態を示すデータに基づいて、筒内の実圧縮比を求め、前記実圧縮比に基づいて、前記内燃機関のパラメータを制御する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項4記載の内燃機関の制御装置において、
    前記求められた実圧縮比には、前記筒内のガスの外部への放熱の影響が反映されている
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項4または5に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記実圧縮比は、前記筒内の状態を示すデータとして、筒内容積が異なる第1時点及び第2時点のそれぞれの筒内圧に基づいて、求められる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記内燃機関の各気筒毎の前記放熱量又は前記実圧縮比が求められ、前記求められた放熱量又は前記実圧縮比に基づいて、各気筒毎のパラメータを制御する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記筒内が閉じた系である期間における前記放熱量又は前記実圧縮比が求められる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
    フューエルカット状態である期間における前記放熱量又は前記実圧縮比が求められる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記制御されるパラメータは、点火時期、燃料噴射量、バルブタイミング、EGR量、ガス乱れ量、吸入空気量、吸気温度、及び冷却水温のうちの少なくともいずれか一つである
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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