JP2008025406A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱損失の影響を考慮して内燃機関の点火時期を制御できるような新規な手段を提供する。
【解決手段】内燃機関の熱損失量を算出し、熱損失量に基づいて点火時期を制御する。熱損失率RQが0%のときに、MBT時の50%燃焼点は概ねTDC(圧縮上死点)であり、熱損失率RQとMBT時の50%燃焼点のクランク角とは、概ね比例関係にある。したがって、熱損失率を考慮した点火時期補正または点火時期設定を行うために、熱損失率RQとMBT時の50%燃焼点を求めるために最低1回の予備実験を行う。熱損失量をパラメータとして用いることによって、点火時期の補正または設定を容易に行うことが可能になる。
【選択図】図7

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、とくに、内燃機関の運転状態に基づいて点火時期を変更するものに関する。
内燃機関を制御するために、燃焼室における燃焼割合を実際値として検出する方法として種々のものが提案されている。検出された燃焼室内の燃焼割合を利用して、内燃機関を制御する方法としては、例えば、所定の基準クランク角での燃焼割合が所定の基準燃焼割合と一致するように、点火時期を変更する方法が存在する(例えば、特許文献1参照)。
特公昭62‐53710号公報
ところで、図5に示されるように、内燃機関の図示トルク(エンジン出力軸から出力される正味トルクに、エンジン内部の摩擦損失を加えたトータルトルク)は点火時期に応じて変化し、点火時期を遅角限界値から進角側に移動させると、図示トルクは上昇し、次いで下降する。このトルク特性曲線の頂点付近は比較的平坦となっており、点火時期を進角側に移動させた際にこの平坦部分に至る直前の点火時期がMBT(Minimum advance for Best Torque)と呼ばれる。MBTは、大きなトルクが得られると共にノッキングが発生しないタイミングである。したがって、MBTを目標として点火時期を制御することで、ノッキングを発生させることなく大きなトルクを得ることができる。
しかしながら、上記特許文献1に代表される従来の方法は、いずれも熱損失を考慮しておらず、熱損失率は運転条件、たとえばエンジン回転数および負荷によって変化する。したがって従来の方法では、特定の性能を意図して設定された基準点火時期(例えば、大きなトルクが得られる上記MBT)で点火を行っても、熱損失の影響によって、意図した性能が得られない場合が生じうる。
そこで、本発明の目的は、熱損失の影響を考慮して内燃機関の点火時期を制御できるような新規な手段を提供することにある。
本発明による内燃機関の制御装置は、内燃機関の点火時期を制御する制御手段を備えた内燃機関の制御装置において、前記内燃機関の熱損失量を算出する熱損失量算出手段を更に備え、前記制御手段は前記熱損失量に基づいて前記点火時期を制御することを特徴とする。
本発明者らは、熱損失量と点火時期との関係を調べるために、燃料の燃焼によるエネルギに対して伝熱と熱解離による損失の占める比率である熱損失率RQw[%]と、MBT時の50%燃焼点[degATDC]との関係について、鋭意研究を行った。50%燃焼点は、燃焼割合が50%となるクランク角であり(図6参照)、この点を基準点として選択した理由は、この近傍の領域では燃焼割合の傾きが大きく、クランク角の検出に適しているためである。この研究の結果、図7に示されるように、熱損失率RQが0%のときに、MBT時の50%燃焼点が概ねTDC(圧縮上死点)であること、および熱損失率RQとMBT時の50%燃焼点のクランク角とが、概ね比例関係にあることが判明した。すなわち、図7の熱損失率‐50%燃焼点グラフの傾きは、実用的な運転領域においてほぼ一定であった。したがって、熱損失率を考慮した点火時期補正または点火時期設定を行うには、熱損失率RQとMBT時の50%燃焼点を求めるために最低1回の予備実験を行いさえすればよいことになる。
本発明はこのような熱損失量と点火時期との関係に着目したものであり、熱損失量をパラメータとして用いることによって、点火時期の補正または設定を容易に行うことが可能になる。
前記制御手段は、前記内燃機関の燃焼室における燃焼割合が所定の基準燃焼割合にあるときのクランク角が、所定の基準点火時期に対応して定められた前記基準燃焼割合にあるときの基準クランク角と一致するように、前記内燃機関の点火時期を制御するのが好適である。
また本発明では、前記所定の基準点火時期はMBTとするのが好適である。
また本発明では、筒内発熱量を検出する筒内発熱量検出手段を更に備え、前記熱損失量算出手段は、筒内発熱量を燃料噴射量と単位量あたりの発熱量との積値で除算して前記熱損失量を算出するのが好適である。単位量あたりの発熱量と燃料噴射量との積値は、燃料の燃焼によって発生されたエネルギとみなすことができるから、この積値によって筒内発熱量を除算することによって熱損失率に関連する情報である熱効率が得られ、熱損失量を簡易に推定することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について具体的に説明する。図1は、本発明による制御装置が適用された内燃機関を示す概略構成図である。同図に示される内燃機関1は、シリンダブロック2に形成された燃焼室3の内部で燃料および空気の混合気を燃焼させ、燃焼室3内でピストン4を往復移動させることにより動力を発生するものである。内燃機関1は多気筒エンジンとして構成されると好ましく、本実施形態の内燃機関1は、例えば4気筒エンジンとして構成される。
各燃焼室3の吸気ポートは、吸気管(吸気マニホールド)5にそれぞれ接続され、各燃焼室3の排気ポートは、排気管(排気マニホールド)6にそれぞれ接続されている。また、内燃機関1のシリンダヘッドには、吸気弁Viおよび排気弁Veが燃焼室3ごとに配設されている。各吸気弁Viは、対応する吸気ポートを開閉し、各排気弁Veは、対応する排気ポートを開閉する。各吸気弁Viおよび各排気弁Veは、例えば、可変バルブタイミング機能を有する動弁機構(図示省略)によって動作させられる。更に、内燃機関1は、気筒数に応じた数の点火プラグ7を有し、点火プラグ7は、対応する燃焼室3内に臨むようにシリンダヘッドに配設されている。
吸気管5は、図1に示されるように、サージタンク8に接続されている。サージタンク8には、給気ラインが接続されており、給気ラインは、エアクリーナ9を介して、図示されない空気取入口に接続されている。そして、給気ラインの中途(サージタンク8とエアクリーナ9との間)には、スロットルバルブ(本実施形態では、電子制御式スロットルバルブ)10およびエアフローメータ21が組み込まれている。一方、排気管6には、図1に示されるように、三元触媒を含む前段触媒装置11aおよびNOx吸蔵還元触媒を含む後段触媒装置11bが接続されている。
内燃機関1は更に、複数のインジェクタ12を有し、各インジェクタ12は、図1に示されるように、対応する吸気管5の内部(吸気ポート内)に臨むように配置されている。各インジェクタ12は、各吸気管5の内部に燃料としてガソリンを噴射する。なお、本実施形態の内燃機関1は、いわゆるポート噴射式のガソリンエンジンとして説明されるが、これに限られるものではなく、本発明はいわゆる直噴式内燃機関にも適用され得る。また、本発明が、ガソリンエンジンだけではなく、ディーゼルエンジンにも適用され得ることはいうまでもない。
上述の各点火プラグ7、スロットルバルブ10、各インジェクタ12および動弁機構等は、内燃機関1の制御装置として機能するECU20に電気的に接続されている。ECU20は、何れも図示されないCPU、ROM、RAM、入出力ポート、A/DおよびD/A変換器、ならびに記憶装置等を含むものである。ECU20には、図1に示されるように、クランク角センサ14、エアフローメータ21や排気管6に設けられた空燃比センサ(Oセンサ)16等の各種センサが電気的に接続されている。ECU20は、記憶装置に記憶されている各種マップ等を用いると共に各種センサの検出値等に基づいて、所望の出力が得られるように、各点火プラグ7、スロットルバルブ10、各インジェクタ12、動弁機構等を制御する。
ECU20の記憶装置には、図3に示される熱損失率‐50%燃焼点マップが予め作成され格納されている。この熱損失率‐50%燃焼点マップは、熱損失率RQと、MBTとなる50%燃焼点BP50との関係を示すものである。熱損失率‐50%燃焼点マップは、後述するステップS110と同様の予備試験を車両出荷時に1回行って熱損失率RQおよびMBTとなる50%燃焼点BP50を取得し、両者の比を求めることで作成されている。なお、該マップは関数として作成してもよく、また、車両出荷時に作成したものを学習処理によって適時に更新してもよい。
また、内燃機関1は、半導体素子、圧電素子あるいは光ファイバ検出素子等を含む筒内圧センサ(筒内圧検出手段)15を、気筒数に応じた数だけ有している。各筒内圧センサ15は、対応する燃焼室3内に受圧面が臨むようにシリンダヘッドに配設されており、且つECU20に電気的に接続されている。各筒内圧センサ15は、対応する燃焼室3における筒内圧力(相対圧力)を検出し、検出値を示す信号をECU20に与える。各筒内圧センサ15の検出値は、所定時間(所定クランク角)おきにECU20に順次与えられ、絶対圧力に補正された上でECU20の所定の記憶領域(バッファ)に所定量ずつ格納保持される。
次に、上述の内燃機関1における燃焼開始時期すなわち点火時期の制御手順について説明する。
内燃機関1では、図2の点火時期制御ルーチンが、燃焼室3ごとに、かつ所定期間おきに繰り返し実行される。図2において、まず、ECU20は点火時期補正実行中フラグflagを参照する(S101)。この点火時期補正実行中フラグは、点火時期補正が実行中であることを示し、初期状態では該補正が実行中でないためオフ(0)にリセットされている。ステップS101において同フラグがオフの場合には、ECU20は計測数カウンタcycを0にリセット(初期化)する(S103)。同フラグがオンの場合にはステップS103はスキップされる。次にECU20は、現在の運転状態を計測・保存する(S102)。ここにいう現在の運転状態には、例えばクランク角センサ14の検出値から得られるクランク角ならびにエンジン回転数、エアフローメータ21の検出値から得られる負荷としての吸入空気量、および筒内圧センサ15の検出値から得られる筒内圧が含まれる。
次にECU20は、エンジンの運転が定常状態にあるかを判断する(S104)。この判断は、前サイクルと現サイクルの運転状態の比較により行われる。運転状態としては、例えばエンジン回転数および負荷が用いられ、両者の変化量すなわち前サイクルと現サイクルとの偏差がいずれも所定値以下である場合に肯定され、そうでない場合に否定される。定常状態にある旨を判断するための条件として、偏差が所定値以下である状態が所定時間以上継続していることを更に含んでもよい。運転が定常状態にない場合、例えば加速中の場には否定判断され、処理がリターンされる。
運転が定常状態にある場合には、ECU20は点火時期補正実行中フラグflagを1にセットし(S105)、計測数カウンタcycをインクリメントする(S106)。そしてECU20は、筒内圧センサ15の検出値を読み込み、現在の筒内圧を測定(算出)および保存する(S107)。ここでの測定範囲は、計算負荷を軽減するため、圧縮および膨張行程の360°分とする。以上の処理は、計測数カウンタcycのカウント値が50を上回るまでの間繰返し実行される(S108)。
計測数カウンタcycのカウント値が50を上回ると、ECU20は記憶装置に保存されている筒内圧の測定値から、サイクル平均筒内圧を算出する(S109)。ここにいうサイクル平均筒内圧とは、燃焼中の各クランク角における複数の測定値(本実施形態では、50回分の測定値)の平均の筒内圧からなる仮想的な1サイクル分のデータセットである。
次にECU20は、サイクル平均筒内圧における50%燃焼点BP50および熱損失率RQを算出する(S110)。ここにいう50%燃焼点BP50とは、サイクル平均筒内圧から算出される燃焼割合Xbが50%となるクランク角[degATDC]である(図6)。
サイクル平均筒内圧から燃焼割合Xbを求めるために、ECU20は次の数式(1)から累積加熱率Qを算出し、この累積加熱率Qに数式(2)を適用する。
Figure 2008025406
ただし、Pは筒内圧、Vは筒内容積、κは比熱比、θはクランク角である。なお、簡単のために、κ=1.32とする。
Figure 2008025406
ただし、EVOはクランク角、Qmaxはサイクル平均筒内圧から求められる累積加熱率Qにおける1サイクル中の最大値である。
ステップS110で算出される熱損失率RQは、まず次の数式(3)から燃料のエネルギQfuelを算出し、これに次の数式(4)を適用することによって算出される。
Figure 2008025406
ただし、Qfuelは燃料のエネルギ、Hは燃料の低位発熱量、Gは燃料噴射量である。
Figure 2008025406
なお、熱損失率RQ=1−(Q/Qfuel)は、伝熱と熱解離による損失が、燃料の燃焼によるエネルギに対して占める割合であるが、熱解離による損失は伝熱による損失に比べてずっと小さいため無視でき、1−(Q/Qfuel)を熱損失率RQとして扱って差し支えない。
このようにして熱損失率RQを算出すると、次にECU20は、熱損失率RQとMBT時の50%燃焼点との関係(図3に示される熱損失率‐50%燃焼点マップ)から、現運転条件における目標50%燃焼点BP50を算出する(S111)。
次にECU20は、次の数式(5)によって、目標50%燃焼点BP50mと、現在の50%燃焼点BP50との差分を、熱損失を考慮せずに定められている初期点火時期SAに加算して、目標点火時期SAm[degATDC]を算出する(s112)。
Figure 2008025406
最後にECU20は、点火時期補正実行中フラグflagを0にリセットし(S113)、処理をリターンする。
以上の処理の結果、点火時期は、熱損失を考慮せずに定められている初期点火時期SAから、熱損失率に応じた時間遅延されて、目標点火時期SAm[degATDC]へと補正されることになる(図4)。次に、ECU20は、補正された目標点火時期SAmに、対象となる燃焼室3における点火プラグ7に対する点火指示出力を行い、これによって点火が実行される。
以上のとおり、本実施形態では、内燃機関の熱損失量を算出する熱損失量算出手段を備え、ECU20は熱損失量に基づいて点火時期を制御するので、制御精度を改善することが可能になる。
また本実施形態では、熱損失量を内燃機関の運転条件に応じて算出するので、実際の運転条件を点火時期に反映することができる。
また本実施形態では、燃焼割合が所定の基準燃焼割合にあるときのクランク角が、所定の基準点火時期に対応して定められた前記基準燃焼割合にあるときの基準クランク角と一致するように、ECU20が点火時期を制御するので、簡易な構成で本発明に所期の効果を得ることができる。
また本実施形態では、基準点火時期をMBTとしたので、熱損失量に基づく補正と相まって、MBTとなる点火時期の近傍で運転することができる。
また本実施形態では、筒内発熱量を検出する筒内発熱量検出手段を更に備え、筒内発熱量を燃料噴射量と単位量あたりの発熱量との積値で除算して熱損失量を算出するので、熱損失量を簡易に推定することができる。
なお、上記実施形態では、本発明をある程度の具体性をもって説明したが、本発明については、特許請求の範囲に記載された発明の精神や範囲から離れることなしに、さまざまな改変や変更が可能であることは理解されなければならない。すなわち、本発明は特許請求の範囲およびその等価物の範囲および趣旨に含まれる修正および変更を包含するものである。例えば、上記実施形態では、燃焼割合が基準燃焼割合(50%)にあるときのクランク角が、MBTに対応して定められた(すなわち、MBTとなる点火時期に点火した場合の)50%燃焼点と一致するように点火時期を制御したが、本発明における基準燃焼割合は50%でなく別の値であってもよい。
また、基準燃焼割合に代えて、筒内圧を指標としてもよく、とくに、筒内圧が最大となるクランク角を指標としてもよい。すなわち、筒内圧が最大となる点のクランク角が、MBTに対応して定められた(すなわち、MBTとなる点火時期に点火した場合の)筒内圧が最大となる点のクランク角と一致するように、点火時期を制御してもよく、この場合には演算負荷を軽減できる可能性がある。
また、上記実施形態では、内燃機関の熱損失量RQwを、比熱比κ、筒内圧P、筒内容積Vおよびクランク角θに基づいて数式(1)によって算出したが、熱損失量は他の手段によって算出してもよい。例えば、熱損失量の算出は、筒内圧検出手段によって検出される筒内圧力と当該筒内圧力の検出時における筒内容積を所定の指数で累乗した値との積値に基づいて実行してもよい。本発明者らの研究によれば、クランク角がθである際に筒内圧検出手段によって検出される筒内圧力をP(θ)とし、クランク角がθである際(当該筒内圧力P(θ)の検出時)の筒内容積をV(θ)とし、比熱比をκとした場合に、筒内圧力P(θ)と、筒内容積V(θ)を比熱比(所定の指数)κで累乗した値Vκ(θ)との積値P(θ)・Vκ(θ)(以下、適宜「PVκ」と記す)と、クランク角に対する内燃機関の燃焼室内における熱発生量Qの変化パターンとが、図8に示されるような相関を有する。図8において、実線は、所定のモデル気筒において所定の微小クランク角おきに検出された筒内圧力と、当該筒内圧力の検出時における筒内容積を所定の比熱比κで累乗した値との積値PVκをプロットしたものである。また、図8において、破線は、上記モデル気筒における熱発生量Qを上記(1)式に基づき算出・プロットしたものである。なお、何れの場合も、簡単のために、κ=1.32とした。また、図8において、−360°,0°および360°は、上死点に、−180°および180°は、下死点に対応する。図8に示される結果からわかるように、クランク角に対する熱発生量Qの変化パターンと、クランク角に対する積値PVκの変化パターンとは、概ね一致(相似)しており、特に、筒内の混合気の燃焼開始(ガソリンエンジンでは火花点火時、ディーゼルエンジンでは圧縮着火時)の前後(例えば、図8における約−180°から約135°までの範囲)では、熱発生量Qの変化パターンと、積値PVκの変化パターンとは極めて良好に一致することがわかる。このような熱発生量Qと積値PVκとの相関を利用して、筒内圧検出手段によって検出される筒内圧力と、当該筒内圧力の検出時における筒内容積との積値PVκに基づいて、数式(1)に代えて積値PVκによって熱発生量Qを求めてもよい。この場合には、演算負荷を軽減できる可能性がある。
また、上記実施形態では、基準点火時期をMBTとしたが、本発明における基準点火時期はトルクを評価基準とするMBTでなくても良く、例えばNOx排出量の最も少ない点火タイミングなど、他の評価基準に基づく最適な点火時期を選択することができ、また複数の評価基準の組み合わせにより決定される点火時期としても良い。また、上記実施形態では熱損失量に基づいて、すなわち熱損失量に関連するパラメータによって点火時期を制御したが、本発明における点火時期の制御は他のパラメータや他の補正方法との組み合わせによって実行してもよく、かかる構成も本発明の範疇に属するものである。
本発明の実施形態の内燃機関を示す概略構成図である。 点火時期制御ルーチンを説明するためのフローチャートである。 熱損失率‐50%燃焼点マップの設定例を示すグラフである。 点火時期の補正行程を概略的に示すグラフである。 充填効率およびエンジン回転数を一定とした場合の点火時期と内燃機関のトルクとの相関を示すグラフである。 燃焼割合の変遷と50%燃焼点の概念を示すグラフである。 熱損失率RQとMBT時の50%燃焼点との比例関係を示すグラフである。 積値PVκと燃焼室内における熱発生量との相関を示すグラフである。
符号の説明
1 内燃機関
3 燃焼室
7 点火プラグ
12 インジェクタ
14 クランク角センサ
15 筒内圧センサ
16 空燃比センサ
20 ECU
Ve 排気弁
Vi 吸気弁

Claims (4)

  1. 内燃機関の点火時期を制御する制御手段を備えた内燃機関の制御装置において、
    前記内燃機関の熱損失量を算出する熱損失量算出手段を更に備え、
    前記制御手段は前記熱損失量に基づいて前記点火時期を制御することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記制御手段は、前記内燃機関の燃焼室における燃焼割合が所定の基準燃焼割合にあるときのクランク角が、所定の基準点火時期に対応して定められた前記基準燃焼割合にあるときの基準クランク角と一致するように、前記内燃機関の点火時期を制御することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記所定の基準点火時期はMBTであることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の内燃機関の制御装置であって、
    筒内発熱量を検出する筒内発熱量検出手段を更に備え、
    前記熱損失量算出手段は、筒内発熱量を燃料噴射量と単位量あたりの発熱量との積値で除算して前記熱損失量を算出することを特徴とする内燃機関の制御装置。
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