JP2005140009A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 部品点数や加工工数を減少させて製造コストを低減できると共に、気筒間隔を縮小してエンジンを小型化できる内燃機関の可変動弁装置を提供する。
【解決手段】 吸排気の低速ロッカアーム8,9をカムシャフト1を挟んで対向配置し、双方の低速ロッカアーム8,9のローラ8c,9cを互い違いに配置して吸排気の低速カム5,6にそれぞれ対応させる一方、これらの低速ロッカアーム8,9に対して互いに逆位置に高速ロッカアーム12,13を隣接配置して、そのローラ12c,13cを吸排気の高速カム4,7にそれぞれ対応させると共に、これらの高速ロッカアーム12,13を低速ロッカアーム8,9に対して切換機構M1,M2により連係・解除する。
【選択図】 図1

Description

本発明は内燃機関(以下、エンジンという)の可変動弁装置に関するものである。
運転領域に応じた最適なエンジン出力特性を実現するために、吸排気弁の開弁期間やリフト量の切換等を行う可変動弁装置を備えた種々のエンジンが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
特許文献1、2に記載されたエンジンでは、低速カムにより揺動する低速ロッカアーム及び高速カムにより揺動する高速ロッカアームをロッカシャフトに支承し、低速ロッカアームにT型レバーを一体的に設けて一対の吸気弁を開閉駆動している。低速ロッカアームに対して高速ロッカアームは切換ピンの切換に応じて連係・解除され、切換ピンによる連係の解除時には、高速ロッカアームを空振りさせながら低速ロッカアームを介して低速カムの形状に倣って吸気弁が開閉駆動され、切換ピンによる連係時には、高速ロッカアームと一体で低速ロッカアームが揺動して高速カムの形状に倣って吸気弁が開閉駆動される。
又、特許文献3に記載されたエンジンでは、切換ピンに代えてロッカシャフトの偏心を利用して低速ロッカアームと高速ロッカアームを連係・解除している。即ち、低速カムにより低速ロッカアームを揺動させて一対の吸気弁を開閉駆動すると共に、ロッカシャフトの軸心に対して高速ロッカアームを偏心して支承した上で、高速ロッカアームの一側を低速ロッカアーム上に当接させている。ロッカシャフトの回動角度に応じて高速ロッカアームの上下位置が調整され、下方位置では高速ロッカアームが高速カムから離間して空振りし、上記のように低速カムの形状に倣って吸気弁が開閉駆動される一方、上方位置では高速カムにより高速ロッカアームと共に低速ロッカアームが揺動して、高速カムの形状に倣って吸気弁が開閉駆動される。
一方、以上の可変動弁装置を4弁式のSOHC型エンジンに適用する場合、例えば低速及び高速ロッカアームは図7,8に示すようにレイアウトされる。
即ち、カムシャフト101を挟んで吸気側及び排気側のロッカシャフト102,103が配設され、吸気ロッカシャフト102には吸気高速ロッカアーム104が揺動自在に支承され、吸気高速ロッカアーム104の両側に一対の吸気低速ロッカアーム105が揺動自在に支承される。両吸気低速ロッカアーム105の外端側はそれぞれ吸気弁113aと連係される一方、各ロッカアーム104,105の内端側に設けられたローラ104a,105aは、カムシャフト101上の吸気高速カム106や吸気低速カム107に当接して揺動操作される。尚、112は点火プラグである。
又、排気ロッカシャフト103には一対の排気低速ロッカアーム108が揺動自在に支承され、両排気低速ロッカアーム108の両側に一対の排気高速ロッカアーム109が揺動自在に支承される。両排気低速ロッカアーム108の外端側はそれぞれ排気弁113bと連係される一方、各ロッカアーム108,109の内端側に設けられたローラ108a,109aは、カムシャフト101上の排気低速カム110や排気高速カム111に当接して揺動操作される。
吸気低速ロッカアーム105と吸気高速ロッカアーム104との間、及び排気低速ロッカアーム108と排気高速ロッカアーム109との間には、図示しない切換機構がそれぞれ設けられている。例えば切換機構は上記特許文献1,2の切換ピン等により構成され、これらの特許文献と同様に吸排気の低速ロッカアーム105,108と高速ロッカアーム104,109との連係の有無が切換えられて、低速カム107,110又は高速カム106,111の形状に倣って吸排気弁113a,113bが開閉駆動される。
特開平7−102921号公報 特開平10−18826号公報 特許第2700691号明細書
しかしながら、上記図7,8に示す可変動弁装置では、1気筒について吸気側で3つのロッカアーム104,105、排気側で4つのロッカアーム108,109を要すると共に、各ロッカアーム104,105,108,109を揺動操作するためにカムシャフト101上に計7つのカム106,107,110,111を要することから、部品点数や加工工数が増加して製造コストを高騰させてしまうという問題があった。しかも、カム数の増加に伴って1気筒当たりのカムシャフト長に大きなスペースを要し、必然的に気筒間隔が増大してエンジンを大型化させる要因となっていた。
本発明の目的は、部品点数や加工工数を減少させて製造コストを低減できると共に、気筒間隔を縮小してエンジンを小型化することができる内燃機関の可変動弁装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、吸気ロッカシャフトに揺動自在に支承され、外端側が一対の吸気弁と連係される一方、内端側に設けられた操作部をカムシャフトの第1吸気カム上に当接させた第1の吸気ロッカアームと、排気ロッカシャフトに揺動自在に支承されてカムシャフトを挟んで第1の吸気ロッカアームと略対向し、外端側が一対の排気弁と連係される一方、内端側に第1の吸気ロッカアームの操作部に対して互い違いに配置された操作部が設けられ、操作部をカムシャフトの第1排気カム上に当接させた第1の排気ロッカアームと、第1の吸気ロッカアームの一側に隣接して吸気ロッカシャフトに揺動自在に支承され、内端側に設けられた操作部をカムシャフトの第1吸気カムとはカム形状が異なる第2吸気カム上に当接させた第2の吸気ロッカアームと、第1の吸気ロッカアームに対する第2の吸気ロッカアームの隣接方向とは逆位置となるように、第1の排気ロッカアームに隣接して排気ロッカシャフトに揺動自在に支承され、内端側に設けられた操作部をカムシャフトの第1排気カムとはカム形状が異なる第2排気カム上に当接させた第2の排気ロッカアームと、第1及び第2の吸気ロッカアームの間に設けられて、両吸気ロッカアームの連係の有無を切換える吸気側切換機構と、第1及び第2の排気ロッカアームの間に設けられて、両排気ロッカアームの連係の有無を切換える排気側切換機構とを備えたものである。
従って、内燃機関の運転中には、カムシャフトの回転に伴って吸排気の各ロッカアームが対応するカムにより操作部を介して揺動操作される。ここで、吸気側切換機構により第1及び第2の吸気ロッカアームの連係が解除されると、第2の吸気ロッカアームは単独で空振りし、第1の吸気ロッカアームは第1吸気カムの形状に倣って揺動して吸気弁を開閉駆動する。又、この状態から吸気側切換機構により第1及び第2の吸気ロッカアームが連係されると、第1の吸気ロッカアームは第2の吸気ロッカアームと共に第2吸気カムの形状に倣って揺動して吸気弁を開閉駆動する。
排気側も同様であり、排気側切換機構による連係解除時には、第1の排気ロッカアームが第1排気カムの形状に倣って揺動して排気弁を開閉駆動し、排気側切換機構による連係時には、第1の排気ロッカアームが第2の排気ロッカアームと共に第2排気カムの形状に倣って揺動して排気弁を開閉駆動する。
そして、第1の吸気ロッカアームと第1の排気ロッカアームとがカムシャフトを挟んで対向配置され、両ロッカアームの内端側に操作部が互い違いに配置され、更に第1の吸気ロッカアーム及び第1の排気ロッカアームに対して互いに逆位置に第2の吸気ロッカアーム及び第2の排気ロッカアームが隣接配置されて、両ロッカアームの内端側に操作部が配置されている。
その結果、吸排気の各ロッカアームの操作部はカムシャフト上で略一直線状に配列して対応するカムにより揺動操作可能とされた上で、吸排気一対ずつのカム及びロッカアーム、換言すれば1気筒について4つのカム及びロッカアームにより吸排気弁の開閉特性を切換可能な可変動弁装置が構成される。よって、カム及びロッカアーム等の部品点数が減少されると共に、それらの部品の加工工数が減少される。又、カム数の減少に伴って1気筒当たりのカムシャフト長が短縮化され、結果として気筒間隔が縮小される。
以上説明したように本発明の内燃機関の可変動弁装置によれば、部品点数や加工工数を減少させて製造コストを低減できると共に、気筒間隔を縮小してエンジンを小型化することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明を具体化したエンジンの可変動弁装置の第1実施形態を説明する。
本実施形態のエンジンは気筒当たり4弁を有するSOHC型の直列4気筒ガソリン機関として構成され、通常の回転域での出力特性に対応する低速モードと特に高回転域での出力特性に対応する高速モードとの間で運転モードを切換可能に構成されている。このため、各気筒の動弁装置にはモード切換のための切換機構が備えられており、以下、特定気筒について動弁装置の構成を説明するが、他の気筒も全く同一の構成である。
図1は本実施形態のエンジンの可変動弁装置の1気筒分を示す平面図、図2は同じく可変動弁装置のカムシャフトとローラとの関係を示す図1のA矢視図である。ここで、図1において左方がエンジンの前側に相当し、右方がエンジンの後側に、上方がエンジンの右側に、下方がエンジンの左側に相当し、以下、エンジンを基準として説明する。尚、エンジン配置は、このような縦置きエンジンに限定されるものではなく、横置きエンジンであってもよい。
図示しないシリンダヘッド上にはエンジンの前後方向に延びるように1本のカムシャフト1が支承され、カムシャフト1は図示しないクランクシャフトにより同期して回転駆動される。カムシャフト1の右側には吸気ロッカシャフト2が配設され、カムシャフト1の左側には排気ロッカシャフト3が配設され、これらのロッカシャフト2,3はカムシャフト1に対して平行な姿勢で図示しないブラケットにより支持されている。
カムシャフト1の隣合う一対のジャーナル部1a間には、前側より排気高速カム4(第2排気カム)、吸気低速カム5(第1吸気カム)、排気低速カム6(第1排気カム)、吸気高速カム7(第2吸気カム)の順に1気筒分のカムが形成されている。吸気ロッカシャフト2には吸気低速ロッカアーム8(第1の吸気ロッカアーム)のボス部8aが揺動自在に支承され、排気ロッカシャフト3には排気低速ロッカアーム9(第1の排気ロッカアーム)のボス部9aが揺動自在に支承されている。両ロッカアーム8,9は前後方向において吸気低速カム5及び排気低速カム6に相当する幅を有し、カムシャフト1を挟んで相対向している。
吸気低速ロッカアーム8のボス部8aからは一対のバルブアーム部8dが外端側(右側)に向けて延設され、各バルブアーム部8dの先端はシリンダヘッド上の一対の吸気弁10aとそれぞれ連係され、吸気低速ロッカアーム8の揺動に伴って各吸気弁10aが開閉駆動される。同様に、排気低速ロッカアーム9のボス部9aからは一対のバルブアーム部9dが外端側(左側)に向けて延設され、各バルブアーム部9dの先端はシリンダヘッド上の一対の排気弁10bとそれぞれ連係され、排気低速ロッカアーム9の揺動に伴って各排気弁10bが開閉駆動される。尚、11は点火プラグである。
吸気低速ロッカアーム8の内端側(左側)の前半部、及び排気低速ロッカアーム9の内端側(右側)の後半部にはそれぞれローラ支持部8b,9bが突設され、これらのローラ支持部8b,9bにはローラ8c,9c(操作部)が支持されている。つまり、図1に示す平面視において両ロッカアーム8,9のローラ8c,9cは互い違いに配設されており、吸気低速ロッカアーム8のローラ8cはカムシャフト1上の吸気低速カム5と対応し、排気低速ロッカアーム9のローラ9cはカムシャフト1上の排気低速カム6と対応して、それぞれバルブスプリングの付勢力を受けて対応するカム5,6上に常に当接している。
吸気低速ロッカアーム8の後側には隣接するように吸気高速ロッカアーム12(第2の吸気ロッカアーム)が配置され、この吸気高速ロッカアーム12のボス部12aは吸気ロッカシャフト2に揺動自在に支承されている。吸気高速ロッカアーム12の内端側にはローラ支持部12bが形成され、ローラ支持部12bに支持されたローラ12c(操作部)はカムシャフト1の吸気高速カム7と対応し、この吸気高速カム7上に図示しないスプリングの付勢力を受けて常に当接している。
又、排気低速ロッカアーム9の前側には隣接するように排気高速ロッカアーム13(第2の排気ロッカアーム)が配置され、この排気高速ロッカアーム13のボス部13aは排気ロッカシャフト3に揺動自在に支承されている。排気高速ロッカアーム13の内端側にはローラ支持部13bが形成され、ローラ支持部13bに支持されたローラ13c(操作部)はカムシャフト1の排気高速カム4と対応し、この排気高速カム4上に図示しないスプリングの付勢力を受けて常に当接している。つまり、吸気側の低速及び高速ロッカアーム8,12と排気側の低速及び高速ロッカアーム9,13とは、カムシャフト1を挟んで同様の位置関係で配設されている。
吸気低速ロッカアーム8と吸気高速ロッカアーム12との間には低速モードと高速モードとを切換えるための切換機構M1(吸気側切換機構)が設けられ、同様に排気低速ロッカアーム9と排気高速ロッカアーム13との間にも切換機構M2(排気側切換機構)が設けられている。吸気側と排気側の切換機構M1,M2は同一構成のため、以下、吸気側の切換機構M1の構成を説明する。
図3はロッカアーム8,12の連係解除時の切換機構M1を示す図1のB−B線に相当する断面図、図4は同じくロッカアーム8,12の連係時の切換機構M1を示す図1のB−B線に相当する断面図である。これらの図に示すように、吸気高速ロッカアーム12上には円筒状のシリンダ部16が一体的に形成され、シリンダ部16内に形成されたシリンダ17の上端は閉塞され、シリンダ17の下端は吸気ロッカシャフト2の外周面に対して開口している。シリンダ17内にはピストン18が配設され、ピストン18は図示しない規制ピンによりシリンダ17の軸線を中心とした回転を規制された状態でシリンダ17内を上下方向に摺動し得る。
シリンダ17内の上壁及びピストン18の上面には相対向するように凹部17a,18aが形成され、凹部17a,18a間には圧縮スプリング19が介装されている。圧縮スプリング19の付勢力によりピストン18は常に下方に付勢されて、その下面を吸気ロッカシャフト2の外周面に当接させた図3に示す下方位置に保持される一方、圧縮スプリング19の付勢力に抗してシリンダ17内でピストン18が上方に摺動すると、ピストン18は上面をシリンダ17内の上壁に当接させた図4に示す上方位置に切換えられる。
シリンダ部16の右側面には操作窓20が形成され、図3に示すピストン18の下方位置では、操作窓20を介してシリンダ17内が外方に向けて露出し、図4に示すピストン18の上方位置では、操作窓20を介してピストン18の外周面が外方に向けて露出する。吸気低速ロッカアーム8上の一側からは連動アーム部21が後方に延設され、連動アーム部21の先端はL字状に屈曲して吸気高速ロッカアーム12のシリンダ部16の操作窓20と対応している。低速及び高速カム5,7のベース円区間(低速及び高速ロッカアーム8,12のリフト量が共に0の区間)において、図3に2点鎖線で示すように、連動アーム部21の先端が操作窓20からシリンダ17内に挿入される直前となるように、シリンダ部16と連動アーム部21との相互の位置関係が設定されている。
図3,4に示すように、吸気ロッカシャフト2には軸方向に沿ってオイル通路22が形成され、オイル通路22は各気筒の吸気高速ロッカアーム12のシリンダ部16の箇所において分配通路23を介してシリンダ17内と連通している。以上のように吸気側の切換機構M1が構成されており、重複する説明はしないが、上記したとおり排気側の切換機構M2も全く同様の構成となっている。
そして、図示はしないが吸気及び排気ロッカシャフト2,3のオイル通路22は共通のOCV(オイルコントロールバルブ)に接続され、このOCVの切換に応じてエンジンに備えられた潤滑用オイルポンプからオイル通路22内に切換機構M1,M2用の作動オイルが供給される。
次に、以上のように構成されたエンジンの可変動弁装置の作動状況を説明する。
OCVの切換制御は図示しないECU(エンジン制御ユニット)により行われ、このOCVの切換に応じてエンジンの運転モードが低速モードと高速モードとの間で切換えられる。
例えば、エンジン回転速度Neが閾値Ne0未満でエンジンへの出力要求がそれほど高くない回転域では、ECUは低速モードを実行すべくOCVを閉弁側に切換えて、吸気側及び排気側のオイル通路22へのオイル供給を中止する。その結果、吸気側及び排気側の各気筒の高速ロッカアーム12,13では、図3に示すように圧縮スプリング19の付勢力によりピストン18が下方位置に保持され、操作窓20を介してシリンダ17内が外方に向けて露出する。
一方、エンジンの運転中には、カムシャフト1の回転に伴って吸排気の各ロッカアーム8,9,12,13は、対応するカム4〜7上でローラ8c,9c,12c,13cを転動させながらそれぞれのカム形状に倣って揺動している。ここで、低速カム5,6に対して高速カム4,7は作動角が広く且つリフト量が大きいため、低速ロッカアーム8,9に比較して高速ロッカアーム12,13が大きく揺動するが、上記のようにピストン18が下方位置にあるため、高速ロッカアーム12,13は、操作窓20を介してシリンダ17内に低速ロッカアーム8,9の連動アーム部21の先端を挿脱させながら単独で空振りする。つまり、このときには低速ロッカアーム8,9と高速ロッカアーム12,13との連係が解除され、低速ロッカアーム8,9は低速カム5,6の形状に倣って揺動して吸気弁10aや排気弁10bを開閉駆動する。
又、エンジン回転速度Neが閾値Ne0以上で特にエンジンへの出力要求が高い回転域では、ECUは高速モードを実行すべくOCVを開弁側に切換えて、吸気側及び排気側のオイル通路22への作動オイル供給を行う。その結果、吸気側及び排気側の各気筒の高速ロッカアーム12,13では、図4に示すように圧縮スプリング19の付勢力に抗して油圧によりピストン18が上方位置に切換えられ、操作窓20を介してピストン18の外周面が露出する。高速ロッカアーム12,13の揺動に伴って操作窓20を介してピストン18の外周面により低速ロッカアーム8,9の連動アーム部21の先端が押圧され、これにより低速ロッカアーム8,9は高速ロッカアーム12,13に対して連係されて高速ロッカアーム12,13と共に揺動し、高速カム4,7の形状に倣って吸気弁10aや排気弁10bを開閉駆動する。
一方、本実施形態のエンジンの可変動弁装置では、吸気弁10a又は排気弁10bと連係する吸排気の低速ロッカアーム8,9をカムシャフト1を挟んで対向配置し、双方の低速ロッカアーム8,9のローラ8c、9cを互い違いに配置して吸排気の低速カム5,6にそれぞれ対応させ、これらの低速ロッカアーム8,9に対して互いに逆位置(吸気は後側、排気は前側)に高速ロッカアーム12,13を隣接配置して、そのローラ12c,13cを吸排気の高速カム4,7にそれぞれ対応させると共に、これらの高速ロッカアーム12,13を低速ロッカアーム8,9に対して切換機構M1,M2により連係・解除するように構成している。
以上のレイアウトの結果、吸排気のロッカアーム8,9,12,13のローラ8c,9c,12c,13cをカムシャフト1上で略一直線状に配列して対応するカム4〜7により揺動操作可能とした上で、吸排気一対ずつのカム4〜7及びロッカアーム8,9,12,13、換言すれば1気筒について4つのカム4〜7及びロッカアーム8,9,12,13により運転モードを切換可能な可変動弁装置を構成できる。従って、例えば7つのカム及びロッカアームを要する図7,8の先行技術に比較してカム及びロッカアーム等の部品点数を大幅に減少できると共に、それらの部品の加工工数を減少でき、ひいては製造コストを低減することができる。しかも、カム数の減少に伴って1気筒当たりのカムシャフト長を短縮化でき、ひいては気筒間隔を縮小してエンジンを小型化することができる。
一方、図1からも明らかなように、吸気側の低速及び高速ロッカアーム8,12と排気側の低速及び高速ロッカアーム9,13とは、切換機構M1,M2も含めて同様の位置関係に配設されている。このため、低速ロッカアーム8,9や高速ロッカアーム12,13、或いは切換機構M1,M2のピストン18等の部材を吸排気で共用して、製造コストを一層低減することができる。又、仮に吸排気のバルブ配置の相違等に起因して吸排気間でロッカアーム形状の一部を相違させた場合であっても、大部分の共通形状の箇所については同一の加工設備や加工工程を適用できることから、吸排気でロッカアーム8,9,12,13の形状が全く異なる場合に比較すると、製造コストを低減することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明を別のエンジンの可変動弁装置に具体化した第2実施形態を説明する。本実施形態の可変動弁装置は第1実施形態のものに比較して、吸排気の低速ロッカアーム8,9の互い違いに配置したローラ8c,9cの位置、及びこれらのローラ8c,9cに対応する低速カム5,6の位置をそれぞれ逆転させたものであり、その他の高速ロッカアーム12,13や切換機構M1,M2等の構成は同一である。従って、相違する箇所を重点的に説明し、同一構成の箇所の重複する説明は同一部材番号を付して省略する。
図5は本実施形態のエンジンの可変動弁装置の1気筒分を示す平面図、図6は同じく可変動弁装置のカムシャフト1とローラ8c,9c,12c,13cとの関係を示す図5のC矢視図である。これらの図に示すように、吸気低速ロッカアーム8及び排気低速ロッカアーム9の内端側は相対向し、吸気低速ロッカアーム8のローラ支持部8bは内端側の後半部に、排気低速ロッカアーム9のローラ支持部9bは内端側の前半部に形成されている。又、ローラ位置と対応するようにカムシャフト1の吸気低速カム5と排気低速カム6との位置が逆転されている。
つまり、吸気低速ロッカアーム8及び排気低速ロッカアーム9のローラ8c,9cが互い違いに配設されて、対応するカム5,6上に当接する点は第1実施形態と同様であるが、このようにローラ8c,9cの位置を逆転させたことにより、吸排気の低速ロッカアーム8,9のローラ8c,9cは対応する高速ロッカアーム12,13に対してより近接位置に配設されることになる。
従って、第1実施形態と同じく1気筒について4つのカム4〜7及びロッカアーム8,9,12,13により運転モードを切換可能な動弁装置を構成して、カム及びロッカアーム等に関する製造コストの低減、及びエンジンの小型化等を達成できる上に、加えて本実施形態では、吸排気の低速ロッカアーム8,9のローラ8c,9cが対応する高速ロッカアーム12,13に近接配置されているため、以下の利点を得ることができる。
即ち、吸排気の高速ロッカアーム12,13と共に低速ロッカアーム8,9を揺動させる高速モード時では、カムシャフト1の回転に伴って高速カム4,7により生じた駆動力が、高速ロッカアーム12,13のローラ12c,13c、高速ロッカアーム12,13、切換機構M1,M2、低速ロッカアーム8,9の順に伝達されて、吸気弁10a又は排気弁10bの開閉駆動に利用される。このときの低速ロッカアーム8,9のローラ8c,9cは何ら機能を果たすことなく慣性質量として低速ロッカアーム8,9の揺動を妨げる方向に作用するため、低速ロッカアーム8,9のボス部8a,9aには揺動毎に正逆に捩れが生じて、高速カム4,7に基づく所期の吸排気弁10a,10bの開閉特性を狂わせる要因となり得る。
ローラ8c,9cの慣性質量の影響は、ローラ8c,9cと切換機構M1,M2とがボス部8a,9aの軸方向に離間しているほど大きくなるが、第1実施形態に比較して本実施形態ではローラ8c,9cと切換機構M1,M2とが極めて近接しているため(図5から明らかなようにほとんど一致している)、ボス部8a,9aの捩れを抑制して正確な吸排気弁10a,10bの開閉特性を実現でき、第1実施形態に比較して高速モードでの機関出力を増大できるという利点が得られる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記各実施形態では、高速ロッカアーム12,13に設けたピストン18の上下位置に応じて低速ロッカアーム8,9の連動アーム部21との間の係合状態を切換えることにより、低速及び高速ロッカアーム8,9,12,13の連係の有無を切換えたが、切換機構M1,M2の構成はこれに限ることはなく、例えば、低速ロッカアーム8,9又は高速ロッカアーム12,13に油圧により軸方向に摺動する切換ピンを内蔵させて、この切換ピンの切換に応じてロッカアーム間の連係の有無を切換えるようにしてもよい。
又、上記各実施形態では、ローラ8c,9c,12c,13cをカムシャフト1のカム4〜7上で転動させながらロッカアーム8,9,12,13を揺動させたが、各ロッカアーム8,9,12,13の形式はこれに限らず、例えばローラ8c,9c,12c,13cに代えてスリッパを設け、このスリッパを対応するカム4〜7上で摺接させながらロッカアーム8,9,12,13を揺動させるように構成してもよい。
第1実施形態のエンジンの可変動弁装置の1気筒分を示す平面図である。 同じく可変動弁装置のカムシャフトとローラとの関係を示す図1のA矢視図である。 ロッカアームの連係解除時の切換機構を示す図1のB−B線に相当する断面図である。 同じくロッカアームの連係時の切換機構を示す図1のB−B線に相当する断面図である。 第2実施形態のエンジンの可変動弁装置の1気筒分を示す平面図である。 同じく可変動弁装置のカムシャフトとローラとの関係を示す図5のC矢視図である。 先行技術のエンジンの可変動弁装置の1気筒分を示す平面図である。 同じく先行技術の可変動弁装置のカムシャフトとローラとの関係を示す図7のD矢視図である。
符号の説明
1 カムシャフト
2 吸気ロッカシャフト
3 排気ロッカシャフト
4 排気高速カム(第2排気カム)
5 吸気低速カム(第1吸気カム)
6 排気低速カム(第1排気カム)
7 吸気高速カム(第2吸気カム)
8 吸気低速ロッカアーム(第1の吸気ロッカアーム)
8c,9c,12c,13c ローラ(操作部)
9 排気低速ロッカアーム(第1の排気ロッカアーム)
10a 吸気弁
10b 排気弁
12 吸気高速ロッカアーム(第2の吸気ロッカアーム)
13 排気高速ロッカアーム(第2の排気ロッカアーム)
M1 切換機構(吸気側切換機構)
M2 切換機構(排気側切換機構)

Claims (1)

  1. 吸気ロッカシャフトに揺動自在に支承され、外端側が一対の吸気弁と連係される一方、内端側に設けられた操作部をカムシャフトの第1吸気カム上に当接させた第1の吸気ロッカアームと、
    排気ロッカシャフトに揺動自在に支承されて前記カムシャフトを挟んで前記第1の吸気ロッカアームと略対向し、外端側が一対の排気弁と連係される一方、内端側に前記第1の吸気ロッカアームの操作部に対して互い違いに配置された操作部が設けられ、該操作部を前記カムシャフトの第1排気カム上に当接させた第1の排気ロッカアームと、
    前記第1の吸気ロッカアームの一側に隣接して前記吸気ロッカシャフトに揺動自在に支承され、内端側に設けられた操作部を前記カムシャフトの前記第1吸気カムとはカム形状が異なる第2吸気カム上に当接させた第2の吸気ロッカアームと、
    前記第1の吸気ロッカアームに対する前記第2の吸気ロッカアームの隣接方向とは逆位置となるように、前記第1の排気ロッカアームに隣接して前記排気ロッカシャフトに揺動自在に支承され、内端側に設けられた操作部を前記カムシャフトの前記第1排気カムとはカム形状が異なる第2排気カム上に当接させた第2の排気ロッカアームと、
    前記第1及び第2の吸気ロッカアームの間に設けられて、両吸気ロッカアームの連係の有無を切換える吸気側切換機構と、
    前記第1及び第2の排気ロッカアームの間に設けられて、両排気ロッカアームの連係の有無を切換える排気側切換機構と
    を備えたことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
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