JP2005133783A - クリップ - Google Patents

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孝 小池
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Abstract

【課題】 パイプ等の円形の外径を有する固定部材を、極めて容易にかつ確実に保持する。
【解決手段】 パイプが保持される保持空間S1が形成されたホルダー部11と車体パネルのスタッドに係合可能な固定部12とを一体成型する。基部13の両側部にて立壁部14を立設させる。立壁部14の端部から内部へ鉤状に折り返した第1弾性係止片21と、第1弾性係止片21の裏面から保持空間S1へ向かって延出する、第1弾性係止片21より薄い第2弾性係止片22と、第2弾性係止片22の表面から第1弾性係止片21の先端部近傍に延出する第3弾性係止片23とを設ける。立壁部14から保持空間S1へ向かって延出する保持片24を設ける。保持空間S1に押し込んだパイプを、第2弾性係止片22と保持片24とによって保持する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば、自動車等の車両の燃料パイプあるいはブレーキオイルパイプを車体に固定するクリップに関するものである。
一般に、自動車等の車両では、燃料あるいはブレーキオイルの配管に使用されるパイプやチューブをクリップによって車体に固定している。
このクリップとしては、車両側の車体パネルに固着されたスタッドボルトを受け入れるスタッドボルト受入穴が形成された基体と、基体の側方に設けられた複数の管保持部とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
このクリップの管保持部は、それぞれ基板と鉤状の立壁で形成され、その開口からパイプを挿入することによりそれぞれ異なる外径のパイプを保持する。また、スタッドボルト受入穴は、スタッドボルトのねじ部に係止する係止爪を有しており、このスタッドボルト受入穴にスタッドボルトを挿入させることにより、スタッドボルトのねじ部に係止爪が係止して車体パネルに固定される。
また、この種のクリップとしては、異なる外径のパイプを保持可能な一つの保持部を有するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
このクリップは、左右鉤状立壁の先端あるいは左右鉤状立壁から延設される複数の抜止脚と基部近傍から延出された押上脚を有しており、これら立壁の先端、抜止脚及び押上脚によって、異なる外径のパイプを保持するようになっている。また、このクリップには、一対の係止脚が形成された係止部を有し、この係止部を車体パネルの取付孔に差し込むことにより固定される。
特開平8−210560号公報 特開2003−49970号公報
しかしながら、上記構造のクリップにあっては、保持部の開口の寸法と略同じかあるいは小さい外径をもったパイプの場合は、保持部を構成する立壁の先端にて鉤状に折り返された先端部分が、パイプの外周を充分に押圧できないため、抜止機能が働かないか、その効果が充分ではなく、確実に保持することができなかった。
また、複数の抜止脚を備えたクリップにおいては、立壁から延設された抜止脚によって小さな外径をもったパイプを一応保持することはできるが、抜止脚は、立壁からの張り出し長さが長いため、その剛性を強化してもパイプの引抜力に対抗できず、抜止め機能が充分に働かず、やはり確実に保持することができなかった。しかも、剛性を強化すると、パイプを挿入しにくくなるという欠点もあった。
本発明は、パイプ等の円形の外径を有する固定部材を、極めて容易にかつ確実に保持することが可能なクリップを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のクリップは、円形の外形を有する長尺の固定部材を被固定部材に固定するクリップであって、前記固定部材を保持するホルダー部と、該ホルダ部に連設し、前記被固定部材に固定される固定部とを有し、前記ホルダー部は、基部と、該基部に立設された一対の立壁部と、該立壁部の先端部を内側に鉤状に折り返してなる係止片を有し、内部に前記固定部材を保持する保持空間が形成され、該保持空間には、前記係止片の裏面に沿って前記係止片の端部同士間からなる開口部を越えて前記保持空間へ向かって延びる、前記係止片よりも薄く形成された抜止片と、前記固定部材の基部側を保持する保持片とを有し、前記開口部から前記保持空間内に押し込んだ前記固定部材を、前記係止片或いは前記抜止片と前記保持片とによって保持することを特徴とする。
また、本発明は、前記抜止片が、前記係止片の先端部と当接する係合片を有することが好ましい。このような構成とすることで、固定部材に上方向(抜けようとする方向)に力が作用しても、抜止片及び係合片が弾性変形し、係合片が係止片の先端部と当接して、固定部材の抜けを阻止することができる。
また、前記係合片は、前記抜止片の中央部にて略直角に分岐して前記係止片の端部近傍へ延在していることが好ましい。このような構成とすることで、固定部材に上方向(抜けようとする方向)に力が作用しても、係合片と係止片とが略直角に当接するので、固定部材の抜けを確実に阻止することができる。
また、前記抜止片は、前記係止片の裏面側から延出していることが好ましい。このような構成とすることで、固定部材に上方向(抜けようとする方向)に力が作用しても、係合片の裏面側から延出した抜止片により、下方向に作用する力を大きくでき、固定部材の上方向への作用する力を抑え、固定部材の抜けをより確実に阻止することができる。
本発明のクリップによれば、固定部材をホルダー部に保持させる際には、係止片よりも薄く形成されて容易に弾性変形可能な抜止片を変形させながら保持空間内に押し込むことにより、極めて容易に固定部材を保持空間内に配設して抜止片と保持片とによって保持させることができる。
また、固定部材に、保持空間から引き抜く力が生じると、抜止片が、この抜止片よりも厚く形成された剛性の高い係止片に当接することによって弾性変形が抑制されるので、固定部材の保持空間からの抜け出しが防止され、保持空間内における保持状態を確実に維持することができる。
つまり、固定部材が入れやすく抜けにくいホルダー部を有するクリップとすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態に係るクリップについて図面を参照して説明する。
図1及び図2は実施の形態に係るクリップの外観を示す斜視図、図3はクリップの正面図、図4はクリップの平面図、図5はクリップの裏面図、図6は、図3におけるA−A断面図、図7は、図3におけるB−B断面図である。
図1から図3に示すように、このクリップ10は、樹脂から形成されたもので、前後方向から突き合わされる一対の金型を用いた射出成型によって一体成型されたものである。
このクリップ10は、例えば自動車等の車両の燃料パイプあるいはブレーキオイルの配管に使用されるパイプ(固定部材)を保持するホルダー部11と、クリップ10を車両側に固定すべく、車体パネルに設けられたスタッドボルトに係合可能な固定部12とを有している。
まず、このクリップ10のホルダー部11の構造を説明する。
ホルダー部11は、基部13と、この基部13の両端部から互いに対向するように立設された立壁部14を有しており、ホルダー部11は、基部13と立壁部14の内部に形成された保持空間S1に各種の外径の異なるパイプを保持する。
立壁部14は、その先端部が、保持空間S1の中心側へ向かって鉤状に折り返されており、この折り返し部分が、第1弾性係止片(係止片)21とされている。この第1弾性係止片21は、先端部近傍が先端へ向かって次第に厚くされており、その先端部には、側面視凹状の円弧形状に形成された保持面21aを有している。
それぞれの第1弾性係止片21には、立壁部14との連結部近傍(折り返し部分)における裏面側に、第2弾性係止片(抜止片)22が連結されている。この第2弾性係止片22は、第1弾性係止片21よりも薄く形成されており、第1弾性係止片21との連結箇所から、第1弾性係止片21の裏面に沿って保持空間S1の中心へ向かって延在している。この第2弾性係止片22も、その先端近傍が先端へ向かって次第に厚くされており、先端部には、側面視凹状の円弧形状に形成された保持面22aを有している。
それぞれの第2弾性係止片22には、その表面側における第1弾性係止片21の先端部近傍に、第2弾性係止片22から略直角に分岐して延出した第3弾性係止片(係合片)23が形成されており、第1弾性係止片21の先端部との間に僅かな隙間が形成されている。この第3弾性係止片23は、その先端部が厚くされ、保持空間S1側には、側面視凹状の円弧形状に形成された保持面23aを有している。これら、第1、第2、第3弾性係止片21、22、23の保持面21a、22a、23aは、パイプ(固定部材)をホルダー部で保持する際に、パイプの表面と確実に当接可能な円弧形状となっている。
立壁部14と基部13との連結部近傍には、保持空間S1へ向かって延在する保持片24が形成されている。これら保持片24は、立壁部14から基部13に沿って保持空間S1内に延出する円弧形状に形成されている。
また、基部14には、その表面に、保持空間S1へ向かって突出する突条部13aが、幅方向に沿って形成されている。
立壁部14の下方部分と基部13では、プロテクタ25が設けられている。プロテクタ25は、適用できる外径以上の太いパイプが入らないように設置したもので、適用できる最大の外径のパイプの外周がプロテクタ25に当接するとともに(図9(d)参照)、立壁部14が互いに外側に倒れないように補強部材としての役目もはたしている。
次に、クリップ10の固定部12の構造について説明する。
固定部12は、基部13の裏面側から下方に向かって互いに対向するように配設された支持壁部31を有しており、その下端には、円板状に形成されたベース部32が設けられている。そして、この固定部12は、基部13、支持壁部31及びベース部32によって囲われた部分が係合空間S2とされ、この係合空間S2内に、車体パネルに設けられたスタッドボルトが挿入され、クリップ10がこのスタッドボルトに係合するようになっている。
図5に示すように、ベース部32には、スタッドボルトが挿入可能な挿入孔32aを有している。
また、図6に示すように、基部13とベース部32との間には、係合空間S2に沿って、一対の支持片33a、33bが形成されている。これら支持片33a、33bは、それぞれ互いに略対向位置にて、クリップ10の正面視にて交差しない位置に形成されている(図3参照)。このように、支持片33a、33bを側方に僅かにずらして前後にて交差しない位置に形成することにより、前後から互いに突き合わされる一対の金型のみによって成型可能とされている。同様に、ホルダー部11の2つのプロテクタ25、25も前後で交差しない配置、形状とすることで、一対の金型により成形可能である。
なお、一方の支持片33aは、ベース部32から立設されおり、他方の支持片33bは、支持壁部31から側方に延在し、途中にて係合空間S2に沿う方向へ屈曲されている(図1、図2参照)。
それぞれの支持壁部31には、係合空間S2へ向かって延在する複数の係止脚34を有している。これら係止脚34は、ベース部32の挿入孔32aから挿入されるスタッドボルトの挿入方向前方へ向かって傾けられ、また、それぞれ挿入方向に沿って千鳥状に配設されている。
また、図7に示すように、支持壁部31は、基部13の近傍位置に、先端保持片35を有している。これら先端保持片35は、係合空間S2側が円弧状に形成された保持縁部35aを有しており、この保持縁部35aは、係合空間S2に挿入されるスタッドボルトの先端部における外周を保持する。なお、この先端保持片35は、その端部が基部13側へ屈曲されて、基部13に連結された構造とされている。
上記のようなホルダー部11及び固定部12を有するクリップ10は、その両側部に、上下方向に亘って形成されたリブ36を有しており、立壁部14、基部12、支持板部31及びベース部32の強度が高められている。
上記構造のクリップ10を車体に固定する場合は、図8に示すように、車体パネル41に立設されたスタッドボルト42を固定部12のベース部32に形成された挿入孔32aから挿入させながら、クリップ10を車体パネル41側へ押し付ける。
このようにすると、スタッドボルト42が固定部12の係合空間S2内へ支持片33a、33bに沿って挿入される。これにより、それぞれの係止脚34の先端部が、スタッドボルト42のねじ部42aを係止し、クリップ10がスタッドボルト42に係合する。
さらに、クリップ10を車体パネル41側へ押し付け、ベース部32を車体パネル41に当接させると、スタッドボルト42の先端部における外周が先端保持片35の保持縁部35aによって保持され、スタッドボルト42が係合空間S2の所定位置に保持された状態に確実に係合される。また、ベース部32が車体パネル41に当接されることにより、クリップ10は、ガタツキなく、車体パネル41に固定される。
本実施形態のクリップ10は、そのホルダー部11に、最小径、小径、中径、大径の4段階に異なる外径のパイプが保持可能とされている。
以下、それぞれのパイプを保持する場合について図9(a)から(d)によって説明する。
(最小径パイプの保持)
図9(a)に示すように、最小径パイプP1をホルダー部11の保持空間S1へ押し込むと、このパイプP1は、第1弾性係止片21間を通り、第3弾性係止片23同士及び第2弾性係止片22同士を順に押し広げながら保持空間S1内へ入り込む。
このように第3弾性係止片23同士及び第2弾性係止片22同士を押し広げる際に、第2弾性係止片22が弾性変形されるが、この第2弾性係止片22は、その厚さが薄くされているので、比較的小さな押し込み力によってパイプP1を保持空間S1内へ押し込むことができる。
さらに、パイプP1を押し込むと、変形していた第2弾性係止片22が復元する。この状態にて、パイプP1の押し込みをやめると、パイプP1は、保持片24によって付勢され、第2弾性係止片22の保持面22aが外周面に当接される。つまり、このパイプP1は、保持空間S1内にて、保持片24及び第2弾性係止片22によってその外周が保持された状態に固定される。
また、このように、パイプP1を保持した状態にて、パイプP1に、押し込み方向と逆方向の引き抜き力が生じると、比較的厚さの薄い第2弾性係止片22がパイプP1の引き抜き方向へ弾性変形するが、第2弾性係止片22及び第3弾性係止片23が、厚さが厚く剛性の高い第1弾性係止片21に当接することにより、第2弾性係止片22の弾性変形が抑制され、パイプP1の抜けが防止される。
(小径パイプの保持)
図9(b)に示すように、小径パイプP2をホルダー部11の保持空間S1へ押し込むと、このパイプP2は、第1弾性係止片21同士及び第3弾性係止片23同士を順に押し広げながら保持空間S1内へ入り込む。
ここで、第3弾性係止片23同士を押し広げる際に、第2弾性係止片22及び第3弾性係止片23が弾性変形されるが、これら第2弾性係止片22及び第3弾性係止片23は、その厚さが薄くされているので、比較的小さな押し込み力によってパイプP2を保持空間S1内へ押し込むことができる。
さらに、パイプP2を押し込むと、変形していた第3弾性係止片23が復元する。この状態にて、パイプP2の押し込みをやめると、パイプP2は、保持片24によって付勢され、第3弾性係止片23の保持面23aが外周面に当接される。つまり、このパイプP2は、保持空間S1内にて、保持片24及び第3弾性係止片23によってその外周が保持された状態に固定される。
また、このように、パイプP2を保持した状態にて、パイプP2に、押し込み方向と逆方向の引き抜き力が生じると、比較的厚さの薄い第3弾性係止片23がパイプP2の引き抜き方向へ弾性変形するが、第3弾性係止片23が、厚さが厚く剛性の高い第1弾性係止片21に当接することにより、第3弾性係止片23の弾性変形が抑制され、パイプP2の抜けが防止される。
(中径パイプの保持)
図9(c)に示すように、中径パイプP3をホルダー部11の保持空間S1へ押し込むと、このパイプP3は、第1弾性係止片21同士及び第3弾性係止片23同士を順に押し広げながら保持空間S1内へ入り込む。
ここで、第2弾性係止片22同士及び第3弾性係止片23同士を押し広げる際に、第2弾性係止片22及び第3弾性係止片23が弾性変形されるが、これら第2弾性係止片22及び第3弾性係止片23は、その厚さが薄くされているので、比較的小さな押し込み力によってパイプP3を保持空間S1内へ押し込むことができる。
この状態にて、パイプP3の押し込みをやめると、パイプP3は、保持片24によって付勢され、第1弾性係止片21の保持面21aが外周面に当接される。つまり、このパイプP3は、保持空間S1内にて、保持片24及び第1弾性係止片21によってその外周が保持された状態に固定される。
また、このように、パイプP3を保持した状態にて、パイプP3に、押し込み方向と逆方向の引き抜き力が生じたとしても、厚さが厚く剛性の高い第1弾性係止片21によって保持されているので、パイプP3の抜けが防止される。
上述のパイプP1〜P3で説明した保持片24は、基部13近傍の立壁部14から保持空間S1に向かって延在した構成となっているが、本発明にかかるクリップの保持片はこの構成には限定されない。例えば、基部13に設けられた突条部13a近傍から立壁部14に向けて円弧状(凸状及び凹状のいずれでも可)に延在させた保持片であってもよい。すなわち、保持片は、パイプP1〜P3の略下半分の位置を上方向或いは斜め上方向に押圧する構成であればよい。
(大径パイプの保持)
図9(d)に示すように、大径パイプP4をホルダー部11の保持空間S1へ押し込むと、このパイプP4は、第1弾性係止片21同士、第3弾性係止片23及び第2弾性係止片22同士を順に押し広げながら保持空間S1内へ入り込み、突条部13aに当接する。この場合、突条部13aがパイプP4(固定部材)の基部側を保持する保持片に相当する。
ここで、第3弾性係止片23同士及び第2弾性係止片22同士を押し広げる際に、第3弾性係止片23及び第2弾性係止片22が弾性変形されるが、これら第3弾性係止片23及び第2弾性係止片22は、その厚さが薄くされているので、比較的小さな押し込み力によってパイプP4を保持空間S1内へ押し込むことができる。
また、保持空間S1内に押し込まれたパイプP4によって押し下げられた保持片24は、それぞれ突条部13aの両側の窪みからなる逃げに入り込む。
この状態にて、パイプP4の押し込みをやめると、パイプP4は、突条部13aと第1弾性係止片21の当接面21aによってその外径が保持された状態に固定される。
また、このように、パイプP4を保持した状態にて、パイプP4に、押し込み方向と逆方向の引き抜き力が生じたとしても、厚さが厚く剛性の高い第1弾性係止片21によって保持されているので、パイプP4の抜けが防止される。
このように、上記実施形態に係るクリップ10によれば、特に、固定部材である最小径パイプP1をホルダー部11に保持させる際には、第1弾性係止片21よりも薄く形成されて容易に弾性変形可能な第2弾性係止片22を変形させながら保持空間S1内に押し込むことにより、極めて容易にパイプP1を保持空間S1内に配設して第2弾性係止片22と保持片24とによって保持させることができる。
また、パイプP1に、保持空間S1から引き抜く力が生じると、第2弾性係止片22が、この第2弾性係止片22よりも厚く形成された剛性の高い第1弾性係止片21に当接することによって弾性変形が抑制されるので、パイプP1の保持空間S1からの抜け出しが防止され、保持空間S1内における保持状態を確実に維持することができる。
第1弾性係止片21同士からなる開口部を超えて、その開口部の間隔を挟めている第3弾性係止片23が存在するので、パイプP1が引き抜き力によって、第2弾性係止片22の先端から外れて上方へ移動したとしても、パイプP1が保持空間S1から外側に出ることができないため、パイプP1の抜け止めが完全に実施される。
また、肉厚の薄い第2弾性係止片22は、パイプP1の動きに比較的敏感に対応する弾性力を備えているので、素早い引き抜き力であっても、パイプP1が上方へ移動すると同時に、第2弾性係止片22同士がそれ自身の弾性力によって互いに近づくため、パイプP1が保持空間S1から外側に出ることを阻止できる。
更に、強力な引き抜き力によって、パイプP1が肉薄の第3弾性係止片23を強く押圧しても、容易に弾性変形した第3弾性係止片23が肉厚で剛性の高い第1弾性係止片21の先端に当接し、第3弾性係止片23と第1弾性係止片21が一体となってパイプP1の抜け止めを完全に阻止する。
従って、第1弾性係止片21同士の間隔よりも小さい外径をもったパイプであっても保持空間S1の内部に確実に留め置くことができる。
第1弾性係止片21同士の間隔よりも大きな外径をもったパイプについては、パイプに引き抜き力が働いて上方に移動しても、肉厚で剛性の高い第1弾性係止片21の先端に当接して保持空間S1から外側に出ることができないので、パイプの抜け止めが完全に実施されることは言うまでもない。
つまり、パイプP1〜P4などの固定部材が入れやすく抜けにくいホルダー部11を有するクリップ10とすることができる。
上述の実施の形態では、本発明に係るクリップを車体パネルに立設されたスタッドボルトに固定する例を用いて説明したが、本発明に係るクリップは、スタッドボルトに固定するのには限定されない。上述の実施形態の変形例を以下に説明する。
図10に示すように、クリップ10Aは、ホルダー部11を備えており、このホルダー部11は図1〜図9を用いて説明した構造と同じものである。ホルダー部11の基部13はその下方で、係止脚50と連結している。係止脚50は、支柱51と、この支柱51から基部13に向けて、弾性変形可能な2つの爪片52、52が設けられている。この係止脚50は、例えば、車体のパネル55に設けた孔部56と固定するときに利用される。すなわち、係止脚50の底部50Aを孔56に挿通するときに、爪片52、52が弾性変形して支柱51側に倒れるので、孔部56を通り抜ける。孔部56を通り抜けた爪片52、52は、パネル55の裏側で復帰してもとの状態にもどり、爪片52、52の先端が孔部56の孔縁に係止する。一方、基部13の下面はパネル55の表面に当接する。そのため、爪片52、52および基部13により、クリップ10Aをパネル55に固定することができる。
上述の変形例では、固定部として係止脚50を用いた例を説明したが、この他、固定部をホルダー部の立壁部に連設してあってもよい。すなわち、図3に示すクリップにおいて、固定部12が、ホルダー部11の立壁部14の隣に形成してホルダー部11と立壁部14とが並列したクリップとしてもよい。
なお、上記の例では、円形の外径を有する固定部材として、車両の燃料あるいはブレーキオイルを通すパイプを例にとって説明したが、クリップ10、10Aによって保持する固定部材としては、円形の外形を有する長尺状のものであれば、パイプ等の配管に限定されない。また、本発明に係るクリップを車体と固定する例を用いて説明したが、本発明に係るクリップは車体との固定に限定されず、車体以外の固定にも適用可能である。
本発明の実施形態に係るクリップを説明するクリップの全面側から視た斜視図である。 クリップの構造を説明する後面側から視た斜視図である。 クリップの構造を説明する正面図である。 クリップの構造を説明する平面図である。 クリップの構造を説明する裏面図である。 クリップの構造を説明する図3におけるA−A断面図である。 クリップの構成を説明する図3におけるB−B断面図である。 クリップの被固定部材である車体パネルへの取り付け方を説明する概略側面図である。 クリップへのパイプの保持状況を説明する一部の正面図である。 本発明の実施形態の変形例に係るクリップを説明するクリップの全面側から視た斜視図である。
符号の説明
10 クリップ
11 ホルダー部
12 固定部
13 基部
14 立壁部
21 第1弾性係止片(係止片)
22 第2弾性係止片(抜止片)
23 第3弾性係止片(係合片)
24 保持片
41 車体パネル(被固定部材)
P1、P2、P3、P4 パイプ(固定部材)
S1 保持空間

Claims (4)

  1. 円形の外形を有する長尺の固定部材を被固定部材に固定するクリップであって、
    前記固定部材を保持するホルダー部と、該ホルダ部に連設し、前記被固定部材に固定される固定部とを有し、
    前記ホルダー部は、基部と、該基部に立設された一対の立壁部と、該立壁部の先端部を内側に鉤状に折り返してなる係止片を有し、内部に前記固定部材を保持する保持空間が形成され、
    該保持空間には、前記係止片の裏面に沿って前記係止片の端部同士間からなる開口部を越えて前記保持空間へ向かって延びる、前記係止片よりも薄く形成された抜止片と、前記固定部材の基部側を保持する保持片とを有し、
    前記開口部から前記保持空間内に押し込んだ前記固定部材を、前記係止片或いは前記抜止片と前記保持片とによって保持することを特徴とするクリップ。
  2. 前記抜止片は、前記係止片の先端部と当接する係合片を有することを特徴とする請求項1に記載のクリップ。
  3. 前記係合片は、前記抜止片の中央部にて略直角に分岐して前記係止片の端部近傍へ延在していることを特徴とする請求項2に記載のクリップ。
  4. 前記抜止片は、前記係止片の裏面側から延出していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のクリップ。
JP2003369007A 2003-10-29 2003-10-29 クリップ Pending JP2005133783A (ja)

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