JP2005132678A - 無機焼結体用結着樹脂及び無機焼結体形成材料 - Google Patents

無機焼結体用結着樹脂及び無機焼結体形成材料 Download PDF

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Abstract

【課題】
ラミネート法によって無機焼結体層A上に新たに別種の無機焼結体層Bを形成する場合において、保管時若しくは移動時、あるいはガラス基板の如き無機焼結体に密着させた後基材フィルムを剥がす際に形が崩れず、無機焼結体に充分密着し、無機焼結体中に気泡、ピンホール、クラックなどの発生しない無機焼結体形成材料を提供する。
【解決手段】
重量平均分子量が200,000〜900,000、GPCによる分子量分布において分子量50,000以下の成分が10〜40重量%のアクリル系共重合体を含有することを特徴とする無機焼結体用結着樹脂。
【選択図】 なし

Description

本発明は、低温焼結基板の上に積層する無機焼結体を形成する無機焼結体形成材料及び該無機焼結体形成材料に使用される結着樹脂に関する。
更に詳しくは、本発明は、プラズマディスプレイの誘電体層を形成する無機焼結体形成材料及び該無機焼結体形成材料に使用される結着樹脂に関する。
無機焼結体層A上に新たに別種の無機焼結体層Bを形成することが必要とされる場合があり、例えばプラズマディスプレイ(以下、PDPということがある。)において、ガラス基板上に誘電体層を形成する例が挙げられる。
図1は交流型の代表的なPDPの断面形状を示す模式図である。
前面ガラス基板1、背面ガラス基板2が平行に配置され、前面ガラス基板1の内側の表面には表示電極3が設けられ、背面ガラス基板2の内側の表面にはアドレス電極4が設けられている。表示電極3を覆う形で前面誘電体層5が前面ガラス基板1及び表示電極3に密着して積層されており、アドレス電極4を覆う形で背面誘電体層6が背面ガラス基板2及びアドレス電極4に密着して積層されている。
また、前面誘電体層5上には、保護層7が設けられている。前面ガラス基板1、前面誘電体層5及び保護層からなる積層体と、背面ガラス基板2及び背面誘電体層6からなる積層体を、隔壁8により区切ることにより、多数のセルが形成され、各セルの底部に蛍光物質9を保持し、セルの空隙部10には高真空下で放電気体が封入されている。
表示電極3及びアドレス電極4の間に交流電流が流されると、両電極間に放電がおき、放電気体がイオン化するととも電子が放出され、同時に紫外線が発生する。この紫外線により蛍光体が発光し、前面ガラス基板1の方向に光が放出される。前面誘電体層1、背面誘電体層2は上記のイオン化された放電気体から表示電極3及びアドレス電極4を保護するとともに、安定した荷電状態を保つ働きをしている。
上記PDPを構成する、表示電極3を設けた前面ガラス基板1と前面誘電体層5の積層物、及びアドレス電極4を設けた背面ガラス基板2と背面誘電体層6の積層物は、いずれも電極を設けたガラス基板(前記無機焼結体層Aに相当)上に新たに誘電体層(前記無機焼結体層Bに相当)を形成する工程をとって製造される。
上記誘電体層の形成方法としては、コーティング法とラミネート法が知られている。
コーティング法とは、ガラス粉体、結着剤樹脂、溶剤等を混合した誘電体層を形成する誘電体ペーストを電極を設けたガラス基板上に直接塗布し、乾燥して大部分の溶剤を除いた後、焼成してガラス基板上に誘電体層を形成する方法である。
一方、ラミネート法は、上記誘電体ペーストを基材フィルム上に塗工し、基材フィルム上で乾燥して誘電体シート(グリーンシート)を作成した後、電極を設けたガラス基板上に当接配置し、加熱ロール等によって密着させた後基材フィルムを剥がし、焼結してガラス基板上に誘電体層を形成する方法である。
前者のコーティング法は均一な膜圧の誘電体層を形成するのが困難であるのに対し、後者のラミネート法は均一な膜厚が得られると共に、異物の混入が少ないという優れた特徴をもっている。
しかしながら、ラミネート法は、誘電体シートの保管時若しくは移動時、あるいはガラス基板に密着させた後基材フィルムを剥がす際に形が崩れたり、ガラスに充分密着しない場合があるなどの問題があった。
特開9−102273号公報
本発明は、ラミネート法によって無機焼結体層A上に新たに別種の無機焼結体層Bを形成する場合において、従来の上記の諸欠点を克服し、保管時若しくは移動時、あるいはガラス基板の如き無機焼結体Aに密着させた後基材フィルムを剥がす際に形が崩れず、無機焼結体Aに充分密着し、無機焼結体B中に気泡、ピンホール、クラックなどの発生しない無機焼結体形成材料(以下、単にグリーンシートともいう。)及び該無機焼結体形成材料に使用される結着樹脂を提供することにある。
かくして、本発明は、重量平均分子量が200,000〜900,000、GPCによる分子量分布において分子量50,000以下の成分が10〜40重量%のアクリル系共重合体を含有する無機焼結体用結着樹脂提供するものである。
本発明の別の目的は、重量平均分子量が200,000〜900,000、GPCによる分子量分布において分子量50,000以下の成分が10〜40重量%のアクリル系共重合体である結着樹脂及び無機粉体を含有する無機焼結体形成材料を提供することである。
本発明の更に別の目的は、水酸基を有する単量体をその重合成分として1〜8重量%含有するアクリル系共重合体を含有する無機焼結体用結着樹脂を提供することである。
本発明の更に別の目的は、水酸基を有する単量体をその重合成分として1〜8重量%含有するアクリル系共重合体及び無機粉体を含有する無機焼結体形成材料を提供することである。
本発明の無機焼結体用結着樹脂及び無機焼結体形成材料は、特定の特性を有する結着樹脂を使用することに特徴がある。
本発明の無機焼結体用結着樹脂が特定の特性を有することにより、ラミネート法によって無機焼結体層A上に新たに別種の無機焼結体層Bを形成する場合において、保管時若しくは移動時、あるいはガラス基板の如き無機焼結体に密着させた後基材フィルムを剥がす際に形が崩れず、無機焼結体に充分密着し、無機焼結体中に気泡、ピンホール、クラックなどの発生しない無機焼結体形成材料を得ることができる。
以下本発明の無機焼結体用結着樹脂及び無機焼結体形成材料について詳しく説明する。
本発明の無機焼結体形成材料は、前記焼結体A上に無機焼結体Bを形成する際の、無機焼結体Bを形成する形成材料(グリーンシート)であって、特定の結着樹脂及び無機粉体を含有し、必要に応じて、溶剤、分散剤、フィラー、粘着付与剤、可塑剤、消泡剤等を含有することができる。
上記、無機焼結体形成材料(グリーンシート)に使用する結着樹脂としては、特定のアクリル系共重合体が主として使用され、他の樹脂を本発明の効果を損なわない範囲内で使用することができる。結着樹脂中のアクリル系共重合体の含有量は80%以上であることが好ましく、95%以上であることが更に好ましい。
特定のアクリル系共重合体を構成する重合成分の主成分としては、メタクリル系単量体が好ましく、例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、ヘプチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ノニルメタクリレート、デシルメタクリレート、ウンデシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート等のメタクリル酸の炭素数1〜18の直鎖アルキルエステル、更にこれらのアルキル部分の分岐構造物、及びこれらの誘導体を挙げることができる。
上記メタクリル系単量体がアクリル系共重合体中に構成単量体として占める割合は、好ましくは80重量%以上、更に好ましくは95重量%以上である。
グリーンシートを焼結する場合には、まず第1段階でグリーンシート中に含有されている樹脂が分解して除去され、その後第2段階でガラス粉体が融解して焼結体となることが好ましい。従って、結着樹脂が、ガラスが融解する前にスムーズに分解することが好ましく、上記メタクリル系単量体が結着樹脂中に構成単量体として占める割合が上記下限値未満であれば、熱分解性が低下する傾向がある。
更に、アクリル系共重合体を構成する重合成分として、上記メタクリル系単量体の中でも、特にラウリルメタクリレートを使用すると、焼成して焼結体を製造する際に良好な焼結体が得られる傾向があり、アクリル系共重合体を構成する単量体中にラウリルメタクリレートの割合が、50〜95重量%であることが好ましく、75〜90重量%であることが更に好ましい。
アクリル系共重合体を構成する重合体中にラウリルメタクリレートの割合が、上記下限値未満であると焼結体に曇りが生ずる傾向があり、上記上限値を超えると焼結体の表面に凹凸が生ずる傾向がある。
上記アクリル系共重合体中に重合成分として水酸基を有する単量体が含まれていると、グリーンシートを無機焼結体Aに貼りつける際にグリーンシートの密着性が良い。
水酸基を有する単量体としては、水酸基が存在すればいずれの単量体でも良く、特に限定されないが、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミド、アリルアルコール、メタリルアルコール等を挙げることができる。
上記水酸基を有する単量体がアクリル系共重合体中に占める構成量は、アクリル系共重合体を構成する全単量体の合計を100重量%とすると、1.0〜8.0重量%が好ましく、更に好ましくは3.0〜5.0重量%である。
なお、上記水酸基を有する単量体がメタクリル系単量体である場合には、前記メタクリル系単量体がアクリル系共重合体中に構成単量体として占める割合中に、該水酸基を有する単量体の量が積算される。
上記水酸基を有する単量体は、特にアクリル系共重合体成分中の低分子量領域に多量に重合成分として存在していると更にグリーンシートの無機焼結体Aに対する密着性が向上する。分子量50,000以下の成分中に重合成分として含有される水酸基を有する単量体の分子量50,000以下の成分中における重量%と、分子量50,000以上の成分中に重合成分として含有される水酸基を有する単量体の分子量50,000以上の成分中における重量%とを比較すると、前者に対する後者の比率が、1.2/1〜5/1であることが好ましく、1.5/1〜3/1であることが更に好ましい。なお、本発明でアクリル系共重合体成分とは、GPC測定して得られる分子量分布における5000以上の成分を意味し、分子量50,000以下の成分とは、GPC測定して得られる分子量分布における5000〜50,000の範囲の成分を意味する。
上記比率は、例えば、分子量50,000以下の成分中の単量体組成が、ブチルメタクリレートが96重量%、2-ハイドロエチルメタクリレートが4重量%であり、分子量50,000以上の成分中の単量体組成が、ブチルメタクリレートが98重量%、2-ハイドロエチルメタクリレートが2重量%であると、2/1である。
アクリル系共重合体を構成する重合成分としては、メタクリル系単量体以外の単量体を、上記メタクリル系単量体の構成量を損なわれない範囲で使用することができる。
メタクリル系単量体以外の単量体としては、特に制限はないが、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘプチルアクリレート、オクチルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレート、ウンデシルアクリレート、ドデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート等のアクリル酸の炭素数が1〜18の直鎖アルキルエステル、更にこれらのアルキル部分の分岐構造物、及びこれらの誘導体;スチレン、αーメチルスチレン、tーブチルスチレン、pー クロロスチレン、クロロメチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族モノビニル単量体;例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体;例えば、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、「バーサチック酸ビニル」等を挙げることができる。
本発明の上記結着樹脂に使用されるアクリル系共重合体の重量平均分子量は、200,000〜900,000が好ましく、更に好ましくは、350,000〜600,000である。また、GPCによる分子量分布において、アクリル系共重合体成分中に占める分子量50,000以下の成分は10〜40重量%が好ましく、更に好ましくは20〜30%である。
アクリル系共重合体の分子量が上記の値をとることにより、保形性がよく、ガラス基板等の無機焼結体Aに対する密着性の良いグリーンシートが得られる。
アクリル系共重合体の重量平均分子量が上記の下限値未満であると、結着樹脂を使用して得られるグリーンシートの保形性が悪くなり、上限値を越えるとグリーンシートの熱分解性が低下する。また、GPCによる分子量分布において、アクリル系共重合体中に占める分子量50,000以下の成分の重量分率が上記下限値未満であると、グリーンシートはガラス基板等の無機焼結体Aに対して密着性が低下し、また上記上限値を超えるとグリーンシートの保形性が悪くなる。
本発明の上記アクリル系共重合体のガラス転移点は、−60〜−30℃が好ましく、−50〜−40℃が更に好ましい。
アクリル系共重合体のガラス転移点が上記下限値未満であると、グリーンシートの凝集力が低下する傾向があり、また上記上限値を超えると焼結後に焼結体の内部に気泡が残り、曇りを生ずる傾向がある。
尚、本発明においてTgとは、共重合体を構成するそれぞれの単量体成分の単独重合体のTgを用いて次式によって求めたものである。
1/Tg=w1/Tg1+w2/Tg2+・・・・・・・・・+w/Tg

但し、Tgは共重合体のガラス転移温度であり、Tg1、Tg2、・・・・、Tgkは各単量体成分の単独重合体のTgであり、w1、w2、・・・・、wkは各単量体成分のモル分率を表わし、w1+w2+・・・・+wk=1である。
本発明のアクリル系共重合体の0℃における貯蔵弾性率は、1×106〜1×109が好ましく、1×107〜1×108が更に好ましい。アクリル系共重合体の0℃における貯蔵弾性率が上記下限値未満であると、グリーンシートの保形性が悪くなると共に、焼結体の表面平滑性が低下する傾向がある。また、0℃における貯蔵弾性率が上記上限値を超えると、グリーンシートの熱分解性が低下すると共に、焼結後の焼結体に曇りを生ずる傾向がある。
上記アクリル系共重合体は、公知の重合法、例えば塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等の重合方法で前記のモノマーを重合することにより製造することができるが、乳化剤等の不純物が入りにくく、重合物にガラス粉体等の無機粉体、その他の配合剤を直接混合して、グリーシートのもとになるペースト状組成物を得ることができることから溶液重合法により製造することが好ましい。
溶液重合によるアクリル系共重合体の製造は、重合槽内に前記の単量体、公知の有機溶剤、重合開始剤、及び、必要に応じて連鎖移動剤を仕込み、公知の溶液重合方法により製造することができる。
本発明の無機焼結体形成材料(グリーンシート)に使用される無機粉体は、PDPのガラス基板等の無機焼結体A上にグリーンシートを積層し、結着樹脂を分解した後、無機焼結体Aの形状を損なわずに、グリーンシート中の無機粉体を焼結して無機焼結体Bを形成する必要があるので、樹脂の分解温度以上であり、且つ無機焼結体Aの変形しない範囲の温度で溶融することが好ましい。
PDP基板のガラス基板上に積層する誘電体に使用される場合には、上記の観点から無機粉体は軟化点が400〜600℃であることが好ましい。
無機粉体としては、特に制限はないが、例えば酸化鉛、酸化ホウ素、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、等から選ばれた複数の成分からなる無機粉体を挙げることができ、特にガラス状粉体が好ましい、
グリーンシートにおける無機粉体と結着樹脂の配合割合は、無機粉体を100重量部とすると、結着樹脂は10〜25重量部であることが好ましく、13〜18重量部であることが更に好ましい。
無機粉体に対する結着樹脂の配合割合が上記下限値未満であると、樹脂の結合効果が少なくなり、グリーンシートの保形性が低下すると共に、無機焼結体Aに対する密着性が低下する傾向がある。
また、無機粉体に対する結着樹脂の配合割合が上記上限値を越えると、多量の樹脂を分解する必要があるため結果として良好な焼結体が得られない傾向がある。
本発明の無機焼結体形成材料には、上記結着樹脂、無機粉体以外に、必要に応じ、分散剤、フィラー、粘着付与剤、少量の可塑剤、溶剤等を含有することができる。
前記、PDPにおいては、パネル前面側に位置する前面誘電体層5は透明であるため、該前面誘電体層5を形成する無機焼結体形成材料中にはフィラーは含有されないが、パネルの背面側に位置する背面誘電体層6は蛍光を反射する目的で反射性を持たせるため、該背面誘電体層6を形成する無機焼結体形成材料中にはフィラーを含有させる必要がある。
使用するフィラーとしては、特に限定されないが、背面誘電体層6を形成する無機焼結体形成材料中には酸化チタン、アルミナ、シリカなど白色顔料など反射性を上げる顔料が有効である。
本発明の無機焼結体形成材料(グリーンシート)は、上記結着樹脂、無機粉体、必要に応じ、分散剤、フィラー、粘着付与剤、少量の可塑剤、溶剤等を混合して、ペースト状組成物を作成し、基材フィルム上に塗工した後、乾燥して製造することができる。
溶剤は、ペースト状組成物を乾燥してグリーンシートを製造する場合に、大部分が揮散して消失するが、ペースト状組成物を適当な粘度とするため、あるいはペースト状組成物を乾燥する場合に均一な乾燥を可能とするためにその種類、量を選択することが重要である。特に、乾燥工程では、低沸点の溶剤を使用すると乾燥が急激に進み、膜に亀裂が入り、逆に高沸点の溶剤を使用すると乾燥が遅くなるため、複数の溶剤を混合して使用することが好ましい。
ペースト状組成物の原材料として使用される結着樹脂は一般に樹脂溶液で使用されるため、一定量の溶剤が存在するが、良好なペースト状組成物を得るため、更に追加して溶剤を加えることができる。
溶剤としては、特に限定はないが、例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、n-プロピルベンゼン、t-ブチルベンゼン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、テトラリン、デカリン、芳香族ナフサなどの芳香族炭化水素類;例えば、n-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン、i-オクタン、n-デカン、ジペンテン、石油スピリット、石油ナフサ、テレピン油などの脂肪系もしくは脂環族系炭化水素類;例えば、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸n-アミル、酢酸2-ヒドロキシエチル、酢酸2-ブトキシエチル、酢酸3-メトキシブチル、安息香酸メチルなどのエステル類;例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル-i-ブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノンなどのケトン類;例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル類;例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、i-プロピルアルコール、n-ブチルアルコール、i-ブチルアルコール、s-ブチルアルコール、t-ブチルアルコールなどのアルコール類;などを挙げることができる。
原材料の配合は、ボールミル、振動ミル、ホモミキサー、ロールミル等の公知の混合装置で混合すし、ペースト状組成物を得ることができる。
ペースト状組成物の粘度は、好ましくは1000〜5000 mPa・s (ミリパスカル・セカンド)、更に好ましくは2000〜3000 mPa・s であり、溶剤の添加量を調整して粘度を調整することができ、粘度が低いと無機粉体が沈降する傾向にあり、また、粘度が高いと塗工性が低下する。
ペースト状組成物における溶剤以外の成分の割合は、60〜90%が好ましく、70〜80%がより好ましい。
ペースト状組成物の塗工は、コンマコーター、ダイコーター、カーテンコーター、ファウンテンコーター等の塗工機を使用して基材フィルム上に塗工し、ペースト状組成物の塗工層を製造することができる。
ペースト状組成物を塗工する基材フィルムとしては、公知の合成樹脂シート、紙、布、不織布等を離型処理したものを使用することができるが、表面精度の観点からポリエステル樹脂等の合成樹脂シートの表面を離型処理したものが好ましい。
塗工厚みは用途によりさまざまであるが、PDPの誘電体層に本発明の無機焼結体形成材料が使用される場合には、乾燥厚みが好ましくは55〜70μ、更に好ましくは60〜70μになるように塗工厚みを調整する。
基材フィルム上に塗工されたペースト状組成物は、温風乾燥機、熱風乾燥機、遠赤外乾燥機等で乾燥して無機焼結体形成材料の層を得ることができる。乾燥操作後に層の内部に溶剤が残存すると、膜に亀裂が入る可能性があるため、膜内の溶剤が抜けきる前にペースト表面が乾燥しないようにすることが好ましい。乾燥温度は50〜150℃、乾燥時間は5分〜30分程度が好ましい。
乾燥して得られた基材シートと該基材シート上に形成された無機焼結体形成材料の層(グリーンシート)との積層物が転写シートであり、転写シートが使用されるまでの間、グリーンシートの表面を保護する目的で保護フィルムを積層してもよい。
該保護フィルムをグリーンシートから剥離する際の剥離力は、基材シートをグリーンシートから剥離する際の剥離力よりも低くすることが好ましい。
本発明の無機焼結体形成材料が、PDPの誘電体層に使用される場合には、上記得られた転写シートをガラス基板の形状に合せてカットし、保護フィルムを剥離した後ガラス基板に貼り付けて、基材フィルムを剥離した後焼成してガラス基板(無機焼結体A)上に積層された誘電体層である無機焼結体(無機焼結体B)を得ることができる。
カットされた転写シートを、保護フィルムを剥離してガラス基板に貼り付ける場合には、グリーシートがガラス基板に密着する必要があり、グリーンシートを例えば50〜100℃に加熱し、0.5〜3Kg/cm2 の圧力で貼り付けることが好ましい。
ガラス基板に貼り付け、基材フィルムを剥離したグリーンシート/ガラス基板積層物を焼成する場合には、グリーンシート中の無機粉体が焼結を開始する前に結着剤樹脂が分解し、その後ガラス基板が変形しない条件下でグリーンシート中の無機粉体が焼成される必要がある。
このため、例えは゛300〜400℃で約20〜60分加熱して結着樹脂を十分に分解した後、450〜600℃で10〜60分加熱して、無機粉体を焼結する焼成工程をとることができる。
かくして得られるガラス基板上に焼成して積層された誘電体層は、表面の平滑性、厚みの均一性が要求される。また誘電体層がパネルの前面に使用される前面誘電体層5である場合には、その透明性が要求され、結着樹脂が十分に分解され、ガラス粉体が均一に焼結している必要がある。
以下に実施例を挙げ、本発明の効果を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。なお、実施例において用いた試験片の作成、並びに各種の試験方法及び評価方法は以下のとおりである。
(1)分子量測定
結着樹脂として使用されるアクリル系共重合体のGPC測定を行ない重量平均分子量及び分子量5万以下の成分の重量分率を求めた。
なお、測定の対象はいずれもGPC測定して得られる分子量分布における分子量5000以上の成分を対象とし、分子量5万以下の成分の量は、GPC測定して得られる分子量分布における5000〜50000の成分を積算して得た。
(2)分子量50,000以下の成分中の水酸基を有する単量体の含有量、及び分子量50,000以上の成分中の水酸基を有する単量体の含有量の測定。
結着樹脂として使用されるアクリル系共重合体を分取GPCにかけて分子量50000以上の成分と、分子量5000〜50000の成分とに分取後、それぞれの分取成分をNMRにて分析して、それぞれの成分中の水酸基含有モノマーの重量%を得た。
(3)アクリル系共重合体の貯蔵弾性率の測定
結着樹脂として使用される固形分約45%のアクリル系共重合体溶液をポリエステル離型紙の上に乾燥膜厚で約70μとなるように塗布し、25℃で1日、80℃で5分乾燥した。乾燥フィルムを数枚重ね合わせてハンドローラで軽く圧着して、550〜650μのシートとした後、1号ダンベル抜き型で打ち抜いて試料を作成した。試料を粘弾性測定装置(セイコーインスツルメント(株)製:DMS-6100)にセットし、-50℃に冷却した後、6℃/分で50℃まで昇温しながら1Hzで貯蔵弾性率を測定し、0℃における数値を得た。
(4)ペースト状組成物の作成
酸化鉛75重量%、酸化ホウ素25重量%からなり、平均粒径1.5ミクロンのガラス粉体100重量部、固形分約45%のアクリル系共重合体を主成分とする結着樹脂溶液を固形分換算で15重量部、エチルセロソルブ20重量部をボールミル中に添加し、24時間混練りして、ペースト状組成物を得た。
(5)転写シートの作成
上記ペースト状組成物をコンマコーターにより基材フィルム(帝人(株)製:離型フィルム#70)上に乾燥膜厚70μになる厚みに塗工した。塗工シートを熱風乾燥機により80℃で5分間乾燥して溶剤を除去し、保護フィルム(上記基材フィルムと同一フィルムを使用した。)を乾燥膜上に被せて、基材フィルム上に約70μのグリーンシート(無機焼結体形成材料)が形成された転写シートを得た。
(6)グリーンシートの保形性テスト
ソーダ−ガラスから作られた2mmの板ガラスを50mm×50mmの正方形にカットし、ガラス基板とした。上記転写シートをガラス基板と同一の形状にカットした後、保護フィルムを剥離し、グリーンシート面をガラス基板と一致するようにガラス基板上に配置し、ガラス基板側を60℃に加熱された金属ロールに接触するようにし、転写シートの基材フィルム側を常温のゴムロールに接触するようにして線圧2.6Kg/cmの圧力、1m/分の速度でロールを通過させて積層した。転写シート部分から基材フィルムを剥離し、グリーンシート/ガラス基板積層物を得た。グリーンシート表面の形状を目視により観察して、保形性を評価した。
(7)グリーンシートのガラス基板への密着性テスト
上記グリーンシート/ガラス基板積層物のグリーンシートの貼合わせ末端辺のほぼ真中部分に、辺と直角に巾15mmの粘着テープ(ニチバン(株)製:商品名セロテープ(登録商標)CT−15DN)を5cmの長さに貼り付けた。このセロテープをグリーンシート面と直角の方向に剥離して、グリーンシートのガラス基板への密着性をテストした。
セロテープを貼り付けた面積に対する剥離せずに密着状態を保っている面積の%の数値を計算し、グリーンシートのガラス基板に対する密着性を評価した。
(8)焼結体の透明性
上記グリーンシート/ガラス基板積層物を、焼成炉に入れ、室温から580℃まで昇温速度10℃/分で昇温して30分間保持した。
得られた焼結体の透明性は分光光度計((株)日立製作所製;U−4000)を用いて、ガラス基板を含めた550nmにおける、積分球を用いた全透過率を測定して評価した。
(9)焼結体の表面平滑性
表面粗さ測定器((株)小坂研究所製:SE−30D)を用いて、測定力0.7mN、送り速度0.5mm/sにて算術平均粗さRaを求めた。
表面平滑性を表すRaの値は0.02μm以下が好ましく、0.015μm以下が更に好ましい。
製造例1A
冷却管、滴下ロート、窒素導入管、温度計、攪拌機を備えた反応容器に、酢酸エチル40重量部、ラウリルメタクリレート42重量部、イソブチルメタクリレート7重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート1重量部およびt-ブチルパーオキシ2―エチルヘキサネート(日本油脂(株)製:商品名パーブチルO)0.1重量部を添加した後、窒素気流下で反応機内部の温度が約85℃になるまで昇温し、約85℃で保持して1時間反応させる。その後、ラウリルメタクリレート42重量部、イソブチルメタクリレート7重量部、2―ヒドロキシエチルメタクリレート1重量部、酢酸エチル12重量部及びt-ブチルパーオキシ2―エチルヘキサネート0.2重量部を混合した反応液を滴下ロートより1.5時間かけて反応容器中に等速度で滴下し、更に3時間同温度に保って反応を終了させた。
キシレン70重量部を加えて生成物を希釈して、粘度3000 mPa・s、乾燥固形分44.0%のアクリル系共重合体溶液を得た。
製造例2A、5A、6A
単量体組成を表1に示す単量体組成に変更する以外は製造例1Aと同様にして製造した。
製造例3A
冷却管、滴下ロート、窒素導入管、温度計、攪拌機を備えた反応容器に、酢酸エチル40重量部、ラウリルメタクリレート21重量部、イソブチルメタクリレート3.5重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート0.5重量部およびt-ブチルパーオキシ2―エチルヘキサネート(日本油脂(株)製:商品名パーブチルO)0.1重量部を添加した後、窒素気流下で反応機内部の温度が約85℃になるまで昇温し、約85℃で保持して1時間反応させる。その後、ラウリルメタクリレート63重量部、イソブチルメタクリレート10.5重量部、2―ヒドロキシエチルメタクリレート1.5重量部、酢酸エチル12重量部及びt-ブチルパーオキシ2―エチルヘキサネート0.2重量部を混合した反応液を滴下ロートより1.5時間かけて反応容器中に等速度で滴下し、更に3時間同温度に保って反応を終了させた。
キシレン70重量部を加えて生成物を希釈して、粘度1500 mPa・s、乾燥固形分44.0%のアクリル系共重合体溶液を得た。
製造例4A
冷却管、滴下ロート、窒素導入管、温度計、攪拌機を備えた反応容器に、酢酸エチル20重量部、ラウリルメタクリレート42重量部、イソブチルメタクリレート7重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート1重量部およびt-ブチルパーオキシ2―エチルヘキサネート(日本油脂(株)製:商品名パーブチルO)0.03重量部を添加した後、窒素気流下で反応機内部の温度が約85℃になるまで昇温し、約85℃で保持して1時間反応させる。その後、ラウリルメタクリレート42重量部、イソブチルメタクリレート7重量部、2―ヒドロキシエチルメタクリレート1重量部、酢酸エチル12重量部及びt-ブチルパーオキシ2―エチルヘキサネート0.07重量部を混合した反応液を滴下ロートより1.5時間かけて反応容器中に等速度で滴下し、酢酸エチル20重量部及びt-ブチルパーオキシ2―エチルヘキサネート0.5重量部を1時間かけて添加した後、更に3時間同温度に保って反応を終了させた。
キシレン70重量部を加えて生成物を希釈して、粘度5200 mPa・s、乾燥固形分44.0%のアクリル系重合体溶液を得た。
製造例1B
冷却管、滴下ロート、窒素導入管、温度計、攪拌機を備えた反応容器に、酢酸エチル40重量部およびキシレン40重量部を添加し、窒素気流下で反応容器内部の温度が約90℃になるまで昇温し、同温度に保った状態で、ラウリルメタクリレート80重量部、イソブチルメタクリレート10重量部、2―ヒドロキシエチルメタクリレート10重量部、酢酸エチル10重量部及びt-ブチルパーオキシ2―エチルヘキサネート0.6重量部を混合した反応液を滴下ロートより3時間かけて反応容器中に等速度で滴下し、更に3時間同温度に保って反応を終了させた。
キシレン21重量部を加えて生成物を希釈して、粘度80 mPa・s、乾燥固形分44.8%のアクリル系重合体溶液を得た。
製造例2B〜6B
単量体組成を表1に示す単量体組成に変更する以外は製造例1Bと同様にして製造した。
Figure 2005132678


LMA : n−ラウリルメタクリレート
iBMA : i−ブチルメタクリレート
2HEMA: 2−ハイドロオキシエチレメタクリレート
製造例1Aで得られたアクリル系重合体溶液80重量部と製造例1Bで得られたアクリル系重合体溶液20重量部を混合して、アクリル系共重合体のみから成る結着樹脂溶液を得た。
結着樹脂を製造する場合のアクリル系共重合体の組合せ、ブレンド比、及び結着樹脂を構成する単量体組成を表2に、結着樹脂の特性を表3に示す。
上記結着樹脂溶液を使用し、前記ペースト状組成物の作成方法に従いペースト状組成物を作成し、前記転写シートの作成方法に従って転写シートを得た。
転写シートの特性及びガラス基材にラミネートして焼結した後の特性を表4に示す。
実施例2〜7
アクリル系重合体溶液の組み合わせる種類とブレンド比とを表2に記載した条件とする以外は、実施例1と同様にして行った。
Figure 2005132678


ブレンド比と単量体組成は重量%である。
Figure 2005132678



水酸基1:結着樹脂を構成するアクリル系共重合体中の水酸基を有する単量体の重量%
水酸基2:(分子量50000以下の成分中の水酸基の重量%)÷(分子量50000以上の成分中の水
酸基の重量%)
低分子含有量:結着樹脂を構成するアクリル系共重合体中の分子量50000以下の成分の重量%
ガラス転移温度:単位は(℃)

Figure 2005132678



本発明の無機焼結体形成材料は、PDPの誘電体層以外にも、電子回路基板の積層された電子材料用の多層基板、磁性部品が積層された積層インダクター等の用途に使用が可能であり、そのものの保形性に優れると共に、積層される無機焼結体Aに対する密着性がよく、良好な無機焼結体Bを得ることができる。
交流型のプラズマディスプレイの断面形状を示す模式図である。
符号の説明
1 前面ガラス基板
2 背面ガラス基板
3 表示電極
4 アドレス電極
5 前面誘電体層
6 背面誘電体層
7 保護層
8 隔壁
9 蛍光体
10 空隙部

Claims (29)

  1. 重量平均分子量が200,000〜900,000、GPCによる分子量分布において分子量50,000以下の成分が10〜40重量%のアクリル系共重合体を含有することを特徴とする無機焼結体用結着樹脂。
  2. 上記アクリル系共重合体を構成する単量体の80重量%以上がメタクリル酸エステル系単量体である請求項1に記載の無機焼結体用結着樹脂。

  3. 上記アクリル系共重合体を構成する単量体の50〜95重量%がメタクリル酸ラウリルであることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の無機焼結体用結着樹脂。
  4. 上記アクリル系共重合体のガラス転移点(Tg)が−60〜−30℃であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の無機焼結体用結着樹脂。

  5. 上記アクリル系共重合体の0℃における貯蔵弾性率が1×10〜1×109であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の無機焼結体用結着樹脂。
  6. 上記焼結体がプラズマディスプレイの誘電体層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の無機焼結体用結着樹脂。
  7. 重量平均分子量が200,000〜900,000、GPCによる分子量分布において分子量50,000以下の成分が10〜40重量%のアクリル系共重合体である結着樹脂及び無機粉体を含有することを特徴とする無機焼結体形成材料。

  8. 上記アクリル系共重合体を構成する単量体の80重量%以上がメタクリル酸エステル系単量体である請求項7に記載の無機焼結体形成材料。
  9. 上記アクリル系共重合体を構成する単量体の50〜95重量%がメタクリル酸ラウリルであることを特徴とする請求項7又は8のいずれかに記載の無機焼結体形成材料。
  10. 上記アクリル系共重合体のガラス転移点(Tg)が−60〜−30℃であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の無機焼結体形成材料。
  11. 上記アクリル系共重合体の貯蔵0℃における貯蔵弾性率が1×10〜1×109であることを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の無機焼結体形成材料。
  12. 上記無機粉体が、軟化点が400〜600℃のガラス粉体であることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の無機焼結体形成材料。
  13. 上記焼結体がプラズマディスプレイの誘電体層であることを特徴とする請求項7〜12のいずれかに記載の無機焼結体形成材料。
  14. 水酸基を有する単量体をその重合成分として1〜8重量%含有するアクリル系共重合体を含有することを特徴とする無機焼結体用結着樹脂。
  15. 上記アクリル系共重合体を構成する単量体の80重量%以上がメタクリル酸エステル系単量体である請求項14に記載の無機焼結体用結着樹脂。

  16. 上記アクリル系共重合体を構成する単量体の50〜95重量%がメタクリル酸ラウリルであることを特徴とする請求項14又は15のいずれかに記載の無機焼結体用結着樹脂。
  17. 上記アクリル系共重合体の重量平均分子量が200,000〜900,000であることを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載の無機焼結体用結着樹脂。
  18. 上記アクリル系共重合体のGPCによる分子量分布において、分子量50,000以下の成分が10〜40重量%であることを特徴とする請求項14〜17のいずれかに記載の無機焼結体用結着樹脂。
  19. 上記アクリル系共重合体の、分子量50,000以下の成分中に重合成分として含有される水酸基を有する単量体の分子量50,000以下の成分中における重量%に対する、分子量50,000以上の成分中に重合成分として含有される水酸基を有する単量体の分子量50,000以上の成分中における重量%の比率が、1.2/1〜5/1であることを特徴とする請求項14〜18のいずれかに記載の無機焼結体用結着樹脂。
  20. 上記アクリル系共重合体のガラス転移点(Tg)が−60〜−30℃であることを特徴とする請求項14〜19のいずれかに記載の無機焼結体用結着樹脂。
  21. 上記焼結体がプラズマディスプレイの誘電体層であることを特徴とする請求項14〜20のいずれかに記載の無機焼結体用結着樹脂。
  22. 水酸基を有する単量体をその重合成分として1〜8重量%含有するアクリル系共重合体及び無機粉体を含有することを特徴とする無機焼結体形成材料。

  23. 上記アクリル系共重合体を構成する単量体の80重量%以上がメタクリル酸エステル系単量体である請求項22に記載の無機焼結体形成材料。

  24. 上記アクリル系共重合体を構成する単量体の50〜95重量%がメタクリル酸ラウリルであることを特徴とする請求項22又は23のいずれかに記載の無機焼結体形成材料。
  25. 上記アクリル系共重合体の重量平均分子量が200,000〜900,000であることを特徴とする請求項22〜24のいずれかに記載の無機焼結体形成材料。
  26. 上記アクリル系共重合体のGPCによる分子量分布において、分子量50,000以下の成分が10〜40重量%であることを特徴とする請求項22〜25のいずれかに記載の無機焼結体形成材料。
  27. 上記アクリル系共重合体の、分子量50,000以下の成分中に重合成分として含有される水酸基を有する単量体の分子量50,000以下の成分中における重量%に対する、分子量50,000以上の成分中に重合成分として含有される水酸基を有する単量体の分子量50,000以上の成分中における重量%の比率が、1.2/1〜5/1であることを特徴とする請求項22〜26のいずれかに記載の無機焼結体形成材料。
  28. 上記アクリル系共重合体のガラス転移点(Tg)が−60〜−30℃であることを特徴とする請求項22〜27のいずれかに記載の無機焼結体形成材料。
  29. 上記焼結体がプラズマディスプレイの誘電体層であることを特徴とする請求項22〜28のいずれかに記載の無機焼結体形成材料。
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