JP2005121625A - バーンイン装置 - Google Patents

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正幸 玉石
Takahiro Taniguchi
隆浩 谷口
Yoshizo Mihashi
由蔵 三橋
Masashi Nishizaki
雅士 西崎
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Abstract


【課題】 半導体装置が収容される予め定める収容空間内における雰囲気の温度のばらつきを防止することができ、これによって試験条件を揃え、試験の信頼性を向上させることができるバーンイン装置を提供すること。
【解決手段】 複数の各恒温槽12の第1収容空間21に、半導体レーザ素子11を収容し、第1収容空間21の雰囲気を所定の温度範囲内の温度に保持した状態で、状態検出部14によって、駆動される半導体レーザ素子11の状態を表す所定の信号を出力する。各恒温槽12には、1つまたは複数の半導体レーザ素子11が収容される。第1収容空間21の容積に対する収容される半導体レーザ装置11の占有率を、第1収容空間21の容積の0.02%以上0.1%未満とする。これによって、第1収容空間21内における雰囲気の温度のばらつき防止することができ、半導体レーザ素子11の試験条件を揃えることができ、試験の信頼性を向上させることができる。
【選択図】 図1



Description

本発明は、半導体装置のエージング試験に用いられるバーンイン装置およびバーンイン装置による半導体装置の試験方法に関する。
図27は、第1の従来の技術のバーンイン装置1の外観を示す図であり、図28はバーンイン装置1の構成を示す機能ブロック図である。第1の従来の技術のバーンイン装置1は、1つの恒温槽2と、システムコントローラ3と、チャンバ制御部4と、計測ユニット5と図示しない加熱装置および冷却装置を含む。バーンイン装置1では、半導体装置を収容可能な予め定める収容空間を有する大形の恒温槽2を有し、この恒温槽2の予め定める収容空間に、数百個から数千個の被測定物である半導体装置を高密度に収容する。前記予め定める収容空間は、略直方体状に形成され、予め定める収容空間の容積は、たとえば
0.42m程度に選ばれ、予め定める収容空間の容積に対する収容される半導体装置の占有率は、予め定める収容空間の容積の0.1〜0.3%程度に選ばれる。複数の半導体装置は、測定用基板6に実装されて恒温槽2に収容される。測定用基板6は、半導体装置を予め定める個数実装する。複数の半導体装置を実装する測定用基板6が、恒温槽2の予め定める内部空間に複数収容される。
システムコントローラ3は、バーンイン装置1の各部、具体的にはチャンバ制御部4および計測ユニット5に動作指令を与え、計測ユニット5からの計測情報を受取る。チャンバ制御部5は、システムコントローラ4から与えられる動作指令に基づいて、加熱装置および冷却装置を制御し、恒温槽2内の雰囲気を加熱、または冷却することによって恒温槽2内の雰囲気を予め定める温度に保持する。前記予め定める温度は、常温よりも高く、たとえば50℃〜80℃の範囲に選ばれる。測定ユニット5は、システムコントローラ3から与えら得る動作指令に基づいて、複数の測定用基板6に接続される複数の接続チャンネルを切換えながら、恒温槽2内に収容される半導体装置を駆動し、恒温槽2内に収容される全ての半導体装置について、たとえば各半導体装置を駆動する駆動電流を測定し、動作不良となる半導体装置を検出している。
また第2の従来の技術のバーイン装置である半導体レーザ信頼性試験装置では、1つの恒温槽内に半導体装置を高密度に収容して、第1の従来の技術のバーンイン装置と同様に、恒温槽内を予め定める温度に保持し、半導体装置を駆動して、動作不良となる半導体装置を検出している(たとえば特許文献1参照)。
実開平7−2933号公報
第1および第2の従来の技術のバーンイン装置では、1つの恒温槽内に、一度に多数の半導体装置を収容して試験を行うので、たとえば恒温槽内の雰囲気の温度などの試験条件が異なる場合、たとえ少量の半導体装置を検査する場合であっても、1つの試験条件による試験が終了しないと、他の試験を行うことができない。したがって、試験の効率を向上させることができるバーンイン装置が臨まれている。
また第1の従来の技術では、1つの恒温槽内に、数百個から数千個の半導体装置を高密度に収容して、これらの半導体装置の試験を行う。このとき、全ての半導体装置が駆動されることによって、半導体装置自身の発熱によっても恒温槽内の予め定める収容空間の雰囲気が加熱され、予め定める収容空間の雰囲気の温度が上昇する。したがって、たとえば加熱装置を制御する、つまり加熱装置による雰囲気の加熱を行う、または加熱を停止するような動作だけでは、恒温槽内の雰囲気の温度を一定に維持することができない。したがって、加熱装置とともに、前述した冷却装置を制御して恒温槽内の雰囲気の温度を一定に維持している。このように、加熱装置および冷却装置を備える構成とすると、装置が複雑化し、製造コストが高くなってしまうという問題がある。
また1つの恒温槽に多数の半導体装置を高密度に収容するので、恒温槽の半導体装置を収容する予め定める収容空間の容積に対して、収容される半導体装置の占有率が大きく、つまり収容空間の容積に対して半導体装置の占める体積の割合が大きい。このため、予め定める収容空間内の雰囲気の温度が、収容空間内で拡散しにくくなり、予め定める収容空間内の雰囲気の温度にばらつきが生じやすくなるという問題がある。
本発明の目的は、恒温槽の半導体装置が収容される予め定める収容空間内における雰囲気の温度のばらつきを防止することができ、試験の信頼性を向上させることができ、かつ試験の効率を向上させることができるバーンイン装置を提供することである。
本発明は、半導体装置を収容可能な予め定める収容空間を有する複数の恒温槽と、
各恒温槽に設けられ、恒温槽の予め定める収容空間の雰囲気を所定の温度範囲内の温度に保持する温度保持手段と、
各恒温槽に対応して設けられ、各恒温槽に収容される半導体装置を駆動して、その半導体装置の状態を表す所定の信号を出力する状態検出手段とを含むことを特徴とするバーンイン装置である。
また本発明は、予め定める収容空間の容積に対する収容される半導体装置の占有率は、予め定める収容空間の容積の0.02%以上0.1%未満に選ばれることを特徴とする。
また本発明は、各恒温槽に対応し、各恒温槽の個別の識別情報を保持する識別情報保持手段と、
状態検出手段に対応して設けられ、識別情報保持手段から与えられる識別情報を出力する識別情報出力手段とを含むことを特徴とする。
また本発明は、恒温槽は、恒温槽本体と、予め定める収容空間を恒温槽の外部の空間に開放可能、および恒温槽の外部の空間から閉鎖可能に恒温槽本体に設けられる恒温槽蓋体とを含み、
前記半導体装置は、発光素子であり、
前記状態検出手段は、発光素子から発せられる光を受取る受光素子を含み、
発光素子は、恒温槽本体および恒温槽蓋体のうちいずれか一方に着脱可能に装着され、受光素子は、恒温槽本体および恒温槽蓋体のうちいずれか他方に着脱可能に装着され、前記恒温槽本体と恒温槽蓋体とによって予め定める収容空間を恒温槽の外部の空間から閉鎖したときに、発光素子および受光素子は近接し、それぞれの発光部および受光部を対向して配置されることを特徴とする。
また本発明は、前記識別情報保持手段は、識別情報出力手段に予め定める電圧を与えることを特徴とする。
また本発明は、前記状態検出手段に着脱自在に接続され、状態検出手段から出力される所定の信号を取得する状態取得手段をさらに含み、
状態検出手段は、所定の信号を出力する出力端子を有し、
状態取得手段は、状態検出手段の出力端子と相互に接続される入力端子を有し、
状態取得手段が状態検出手段に着脱自在に接続された状態で、出力端子と入力端子とは点接触することを特徴とする。
また本発明は、恒温槽には、予め定める収容空間と恒温槽の外部空間とを連通する複数の通気孔が形成され、
温度保持手段は、複数の通気孔のうち、予め定める第1通気孔を介して予め定める収容空間に加熱した所定の気体を供給可能であり、前記複数の通気孔のうち予め定める第1通気孔とは異なる予め定める第2通気孔を介して予め定める収容空間の所定の気体を外部空間に排出可能であることを特徴とする。
また本発明は、前記温度保持手段は、
前記通気孔を介して予め定める収容空間に連なる所定の温度調整空間を形成する温度調整空間形成体と、
所定の温度調整空間の所定の気体を加熱可能な加熱手段と、
送風によって所定の温度調整空間の所定の気体を予め定める第1通気孔を介して予め定める収容空間に供給し、かつ予め定める収容空間の所定の気体を予め定める第2通気孔を介して所定の温度調整空間に排出させる気体循環手段とを含むことを特徴とする。
また本発明は、前記予め定める第1通気孔は、予め定める方向において、恒温槽の一端部に形成され、前記予め定める第2通気孔は、前記予め定める方向において、恒温槽の他端部に形成されることを特徴とする。
また本発明は、予め定める第1通気孔よりも予め定める方向の他方寄りで、予め定める方向に沿って複数の半導体装置を並べて保持する保持手段と、
保持手段に保持される複数の半導体装置のうち、予め定める第1通気孔に最も近接する半導体装置の予め定める方向一方側に配置され、予め定める第1通気孔を介して供給され保持手段の予め定める方向の一端部で保持される半導体装置に向かう所定の気体の流れを変更する風向き変更手段を有することを特徴とする。
また本発明は、風向き変更手段は、前記予め定める方向で保持手段に保持される半導体装置から離反するに連れて、先細形状となるように形成されることを特徴とする。
また本発明は、前記予め定める方向において、予め定める第1通気孔が形成される恒温槽の一端部と、予め定める第2通気孔が形成される恒温槽の他端部との間で、前記予め定める方向に垂直な所定の方向に沿って複数の半導体装置を並べて保持する保持手段を有することを特徴とする。
また本発明は、前記予め定める第1通気孔および予め定める第2通気孔は、前記予め定める方向に垂直な所定の方向において、恒温槽の一端部および他端部間にわたって延び、
気体循環手段は、回転可能な複数の羽根車を有し、
羽根車は、前記予め定める方向に垂直な所定の方向に並べて配置されることを特徴とする。
また本発明は、前記羽根車と、予め定める第1通気孔が形成される恒温槽の一端部との間で、温度調整空間を、前記予め定める第1通気孔の延びる方向において複数の所定の空間に区切る仕切り板を有し、
前記加熱手段は、前記仕切り板によって仕切られる各所定の空間の所定の気体を加熱することを特徴とする。
また本発明は、各温度保持手段の機能を一斉に停止させ、または機能が停止した各温度保持手段を一斉に機能させる温度保持制御手段を含むことを特徴とする。
また本発明は、前記バーンイン装置による半導体装置の試験方法であって、
1つの状態取得手段を、各恒温槽に対応する状態検出手段に、順番に着脱自在に接続して、所定の信号を取得することを特徴とする半導体装置の試験方法である。
本発明によれば、複数の各恒温槽の予め定める収容空間に、半導体装置を収容し、予め定める収容空間の雰囲気を所定の温度範囲内の温度に保持した状態で、状態検出手段によって、駆動される半導体装置の状態を表す所定の信号を出力する。前記所定の信号を得ることによって、所定の試験条件下における半導体装置の動作状態を知ることができ、これによって半導体装置の初期不良を検出することができる。
各恒温槽には、1つまたは複数の半導体装置が収容される。つまり本発明では、半導体装置を複数の恒温槽を分けて収容することとなる。前記予め定める収容空間は、従来の技術の恒温槽における予め定める収容空間よりも小さく選ばれる。予め定める収容空間を小さくすることによって、従来の技術と比較して、温度保持手段を簡易な構成とすることができ、製造コストを低減することができる。
また複数の恒温槽のそれぞれに温度保持手段が設けられるので、各恒温槽ごとに試験条件の異なる半導体装置を収容して、試験することができ、試験の効率を向上させることができる。
また本発明によれば、予め定める収容空間の容積に対する収容される半導体装置の占有率を、予め定める収容空間の容積の0.02%以上0.1%未満とすることによって、予め定める収容空間内の雰囲気の温度を拡散させることが容易となり、前記予め定める収容空間内の雰囲気を、所定範囲内の温度に容易に保持することができる。これによって試験の条件を揃えることができ、試験の信頼性が向上する。前記占有率が、0.02%未満になると、試験をするにあたって不必要な収容空間が多くなり、このような収容空間についても温度を一定に保持する必要がある。このため温度保持手段を、前記不要な空間をも一定温度に保持するような構成とする必要があり、無駄がおおくなる。また前記占有率が、0.1%以上になると、半導体装置が密集することによって、半導体装置を駆動したときにこの半導体装置自体の発熱によって加熱された雰囲気が、拡散しにくくなり、予め定める収容空間内の雰囲気にばらつきが発生してしまう。また前記占有率を、前記範囲内とすることによって、また駆動される半導体装置が発熱したとしても、半導体装置の発熱によって雰囲気の温度が上昇しすぎることが防止され、従来の技術のように冷却装置を備える必要のない、簡単な構成によって温度保持手段を実現することができる。
また本発明によれば、識別情報出力手段によって、識別情報保持手段が保持する各恒温槽に対応した識別情報が出力される。識別情報出力手段は、状態検出手段に対応して設けられる。前記識別情報を取得することによって、恒温槽が複数あっても、状態検出手段によって出力される所定の信号が、どの恒温槽に収容されている半導体装置の状態を表しているのかを容易に識別することができる。これによって、試験される半導体装置の状態を表す信号の管理が容易となり、試験の効率が向上する。
また本発明によれば、恒温槽本体には、恒温槽蓋体が設けられ、恒温槽本体および恒温槽蓋体を相対的に移動させることによって、予め定める収容空間を恒温槽の外部の空間に開放、または恒温槽の外部の空間から閉鎖することができる。恒温槽本体と恒温槽蓋体とによって予め定める収容空間を恒温槽の外部の空間から閉鎖したときに、発光素子の発光部と受光素子の受光部とをそれぞれ近接して配置することができ、これによって発光素子の状態を表す信号の精度を高めることができる。また恒温槽蓋体と恒温槽本体とを相対的に移動させて、収容空間が外部の空間に露出させることによって、発光素子および受光素子を相対的に離反させることができる。予め定める収容空間が恒温槽の外部の空間に開放されることによって、発光素子および受光素子の収容空間内における配置が容易となる。たとえば受光素子に不具合が生じたときには、受光素子を離脱させることができ、交換および修理が容易となる。また発光素子の交換が容易となるので、試験の効率が向上する。
また本発明によれば、識別情報保持手段は、信号出力手段の出力端子に予め定める電圧を与えることによって、識別情報を出力する。識別情報を予め定める電圧によって表すことによって、この識別情報を取得するために識別情報保持手段に接続される信号線の本数を可及的少なくすることができる。これは、識別情報を電圧で表す場合では、たとえば2本の信号線さえあればよいからである。これによって装置が簡略化され、製造コストを低減することができる。
また本発明によれば、状態取得手段は、状態検出手段に着脱自在に接続され、状態検出手段に装着した状態で所定の情報を取得する。前記接続状態において、状態取得手段の入力端子と、状態検出手段の出力端子とは、点接触する。したがって、たとえば状態取得手段と状態検出手段との着脱を繰返したとしても、出力端子と入力端子との接触状態が変化することを防止することができる。これによって試験の信頼性が向上する。
また本発明によれば、温度保持手段は、予め定める第1通気孔を介して恒温槽の予め定める収容空間に、加熱した所定の気体を供給し、予め定める第2通気孔を介して恒温槽内の予め定める収容空間の所定の気体を外部空間に排出することよって、予め定める収容空間の雰囲気を所定の温度範囲の温度に保持する。予め定める収容空間の雰囲気を所定の温度範囲の温度にしようとする場合、たとえば予め定める収容空間に所定の気体を加熱する加熱する加熱手段を配置すると、加熱手段に近づくほど雰囲気の温度が高くなり、加熱手段から遠ざかるほど雰囲気の温度が低くなってしまうので、予め定める収容空間において雰囲気の温度にむらができ、予め定める収容空間全体を所定の温度範囲内の温度に保持することが難しい場合がある。本発明では、恒温槽の外部空間から加熱した所定の気体を、予め定める第1通気孔を介して予め定める収容空間に供給することによって、予め定める収容空間全体の雰囲気の温度をできるだけ温度むらを抑制した状態で上昇させることができる。また、予め定める第2通気孔を介して、予め定める収容空間の所定の気体を外部空間に排出することによって、予め定める収容空間の雰囲気が上昇し過ぎることを防止することができる。したがって、予め定める収容空間の温度を、所定の温度範囲の温度に容易に保持しやすい。
また本発明によれば、温度調整空間形成体によって形成される所定の温度調整空間の所定の気体を加熱手段によって加熱し、気体循環手段が送風することによって所定の温度調整空間の所定の気体を予め定める第1通気孔を介して予め定める収容空間に供給することができる。また気体循環手段によって、予め定める収容空間の所定の気体を予め定める第2通気孔を介して所定の温度調整空間に排出させて、予め定める収容空間の所定の気体を所定の温度調整空間に移動させることができる。このような構成とすることによって、予め定める収容空間および所定の温度調整空間の所定の気体を循環させて、予め定める収容空間の雰囲気の温度を調整することができる。予め定める収容空間の雰囲気の温度が、所定の温度範囲の温度よりも低くなった場合、加熱手段によって加熱した所定の気体を気体循環手段が送風によって、予め定める収容空間に供給すればよく、予め定める収容空間の雰囲気の温度が、所定の温度範囲の温度よりも高くなった場合には、加熱手段による所定の温度調整空間の所定の気体の加熱を停止する、および/または気体循環手段による送風を停止すればよい。このような簡単な構成で、温度調整手段を実現することができる。
また本発明によれば、予め定める方向において、恒温槽の一端部から予め定める収容空間に所定の気体が供給され、恒温槽の他端部から予め定める収容空間の所定の気体を排出することができるので、予め定める収容空間に所定の気体が滞留してしまうことを可及的抑制することができ、予め定める収容空間において温度むらが発生してしまうことを抑制することができる。
また本発明によれば、風向き変更手段によって、予め定める第1通気孔から供給され、保持手段の予め定める方向の一端部で保持される半導体装置に向かう所定の気体の流れを変更することができる。予め定める方向に沿って、複数の半導体装置は並べて保持されるが、所定の気体は、予め定める第1通気孔から、予め定める第2通気孔に向かう方向、すなわち予め定める方向に沿って移動するので、所定の気体の移動によって発生する風の向きは予め定める方向の一方から他方に向かう方向である。したがって、予め定める方向の一方寄りに配置される半導体装置には、風が当接しやすいが、風向き変更手段によって、予め定める第1通気孔から供給される所定の気体の流れを変更することができるので、これらの半導体装置が風によって過剰に冷却されてしまうことを防止することができる。これによって、所定の気体の流れる方向の上流側と下流側とにおける半導体装置の検査条件を可及的揃えることができ、試験の信頼性をさらに向上させることができる。
また本発明によれば、予め定める方向の一方から供給される所定の気体の流れが、風向き変更手段によって乱されてしまうこと可及的防止することができ、所定の気体の流れを円滑に変更することができる。これによって、予め定める第1通気孔から供給される所定の気体が、予め定める処理空間内で滞留してしまうことが防止され、予め定める処理空間での温度むらが発生することを可及的低減することができる。
また本発明に従えば、所定の気体の流れる方向に垂直な方向に半導体装置を並べることによって、保持手段に保持される各半導体装置に接触する風を、各半導体装置間で可及的等しくすることができるので、半導体装置の検査条件を可及的揃えることができ、試験の信頼性を向上させることができる。
また本発明に従えば、予め定める第1通気孔および予め定める第2通気孔は、予め定める方向に垂直な所定の方向で、恒温槽の一端部および他端部間にわたって延びる。したがって予め定める第1通気孔および予め定める第2通気孔は、恒温槽の大きさによって決定される。したがって恒温槽が大きくなればなるほど、予め定める第1通気孔および予め定める第2通気孔は所定の方向に延びることになる。このような場合であっても、複数の羽根車を前記予め定める方向に垂直な所定の方向に並べて配置し、回転させることによって、前記所定の方向において、予め定める第1通気孔から供給される所定の気体の量、および予め定める第2通気孔から排出される所定の気体の量を可及的均一にすることができる。これによって、半導体装置が並べられる方向、すなわち前記所定の方向における半導体装置の検査条件を可及的揃えることができ、試験の信頼性をさらに向上させることができる。
また本発明によれば、羽根車が回転することによって移動する所定の気体は、各仕切り板に仕切られた所定の空間にそれぞれ流入する。羽根車によって移動する所定の気体は、羽根車の回転軸線付近と、回転軸線から離反する領域とにおいて、均一とならないおそれがあるが、仕切り板によって仕切られた所定の空間の大きさを調整して、各所定の空間の所定の気体を加熱手段が加熱することによって、前述したように移動する所定の気体が均一とならない場合であっても、各所定の空間から供給する所定の気体の温度を略均一とすることができる。これによって、予め定める第1通気孔の延びる方向において、予め定める第1通気孔から予め定める収容空間に供給される加熱された所定の気体の温度の均一性をさらに向上させることができる。
また本発明によれば、温度保持制御手段を設けることによって、各温度保持手段の機能を一斉に停止させることができ、また機能が停止した各温度保持手段を一斉に機能させることができるので、全ての恒温槽の予め定める内部空間の雰囲気の温度を、たとえば一斉に上昇させ、または一斉に下降させることができる。これによって、各温度保持手段において試験の開始時期および終了時期を揃えることができ、異なる恒温槽に収容される半導体装置の試験条件を揃えることができ、試験の信頼性がさらに向上する。
また本発明によれば、1つの状態取得手段を、各恒温槽に対応する状態検出手段に、順番に着脱自在に接続して、所定の信号を取得するので、状態取得手段を恒温槽の数だけ設けることなく、半導体装置の試験を行うことができる。このような試験方法で検査するので、装置の構成を簡略化して、装置の製造コストを低減することができる。
図1は、本発明の実施の一形態のバーンイン装置10の構成を示す機能ブロック図であり、図2はバーンイン装置10の外観を概略的に示す図であり、図3はバーンイン装置10の一部を拡大して示す構成図である。バーンイン装置10は、被試験体である半導体装置のエージング試験を行う。本実施の形態では前記半導体装置は、たとえば発光素子である半導体レーザ素子11とする。エージング試験では、常温よりも高い温度である予め定める温度環境下において、半導体装置を駆動し、ストレスを与えたときの半導体装置の状態を検出することによって、半導体装置の信頼性を試し、初期不良となるおそれのある半導体装置を検出する。
バーンイン装置10は、第1〜第n恒温槽12a1〜12anと、第1〜第n温度保持部13a1〜13anと、第1〜第n状態検出部14a1〜14anと、第1〜第n識別情報保持部15a〜15anと、状態取得部16とを含む。前記記号nは、2以上の正の整数を表す。第1〜第n恒温槽12a1〜12anを総称する場合、単に恒温槽12と記載する場合がある。第1〜第n温度保持部13a1〜13anを総称する場合、単に温度保持部13と記載する場合がある。第1〜第n状態検出部14a1〜14anを総称する場合、単に状態検出部14と記載する場合がある。第1〜第n識別情報保持部15a1〜15anを総称する場合、単に識別情報保持部15と記載する場合がある。
複数の恒温槽12は、半導体装置である半導体レーザ素子11を収容可能な予め定める第1収容空間21をそれぞれ有する。以後、予め定める第1収容空間21を単に収容空間21と記載する。複数の恒温槽12は、図2に示すように、それぞれが独立して設けられる。つまり第1収容空間21は、それぞれが独立して設けられる。各恒温槽12は、図2に示すように、たとえば棚17に並べて載置される。また恒温槽12の第1収容空間21には、図3に示すように複数の半導体レーザ素子11を収容することができる。
温度保持手段13は、各恒温槽12にそれぞれ設けられる。温度保持手段13は、恒温槽12の予め定める収容空間17の雰囲気を所定の温度範囲内の温度に保持する。
状態検出部14は、各恒温槽12に対応して設けられ、各恒温槽12に収容される半導体レーザ素子11を駆動して、その半導体レーザ素子11の状態を表す所定の信号を出力する。本実施の形態において各状態検出部14は、発光素子である半導体レーザ素子11を駆動する駆動部22と、半導体レーザ素子11から発せられる光を受取る受光手段23と、半導体レーザ素子11の状態を表す所定の信号を出力する出力部24とをそれぞれ含む。第1〜第n状態検出部14a1〜14anにそれぞれ対応する駆動部22、受光手段23および出力部24をそれぞれ、第1〜第n駆動部22an、第1〜第n受光手段23a1〜23an、および第1〜第n出力部24a1〜24anと記載する。第1〜第n駆動部22anを総称する場合、単に駆動部22と記載する場合がある。第1〜第n受光手段23a1〜23anを総称する場合、単に受光手段23と記載する場合がある。第1〜第n出力部24a1〜24anを総称する場合、単に出力部24と記載する場合がある。
本実施の形態において、半導体レーザ素子11のエージング試験は、予め定める温度環境下において、光量が一定となるように半導体レーザ素子11を駆動したときの、半導体レーザ素子11の駆動電流の変化を評価することによって行なわれる。このような試験を、APC(Automatic Power Control)試験とよぶ。前記予め定める温度は、常温である恒温槽12の周囲の気温よりも高く、たとえば50℃以上80℃未満に選ばれる。このような常温よりも高い温度にすることによって、半導体レーザ素子11の劣化を早めて試験の期間の短縮を図ることができる。
受光手段23は、駆動される半導体レーザ素子11の光量を検出する。受光手段23は、受光素子23Aを含む。この受光素子23Aは、たとえばインジウムガリウム砒素(InGaAs)フォトダイオードなどのフォトダイオードによって実現される。前記InGaAsフォトダイオードは、配置される雰囲気の温度が変化しても暗電流の変化が小さいので、半導体レーザ素子11と同じ恒温槽12に収容しても、半導体レーザ素子11の光量を正確に検出することができる。本実施の形態において、各受光手段23は、複数の受光素子23Aを含む。
駆動部22は、第1収容空間21に収容される半導体レーザ素子11を駆動する、つまり半導体レーザ素子11に駆動電流を与える。第1収容空間21に複数の半導体レーザ素子11が収容される場合、駆動部22は第1収容空間21に収容される複数の半導体レーザ素子11の全てを駆動する。また駆動部22は、各受光手段23によって検出した各半導体レーザ素子11の光量に基づいて、この光量が一定となるように各半導体レーザ素子11に与える駆動電流を調整して、各半導体レーザ素子11に駆動電流を与える。また駆動部22は、前記半導体レーザ11の駆動電流を表す信号を、出力部24に与える。本実施の形態において、半導体装置の状態を表す所定の信号とは、前記APC試験における半導体レーザ素子11の駆動電流を表す信号である。図2では、駆動部22を恒温槽12に含めて示しており、図3では、駆動部22を恒温槽12と分離して示している。
出力部24は、コネクタを含んで実現される。出力部24は、各半導体レーザ素子11の駆動電流を表す信号を、外部に出力する複数の駆動電流出力端子24Aを含む。また出力部24は、後述する識別情報保持部15から与えられる識別情報を、外部に出力する複数の識別情報出力端子24Bを含む。出力部24は、識別情報出力手段である。
識別情報保持部15は、各恒温槽12に対応して設けられ、各恒温槽12の個別の識別情報を保持する。識別情報保持部15は、前述した出力部24に識別情報を与える。
状態取得部16は、出力部24から出力される各半導体レーザ素子11の状態を表す所定の信号である駆動電流を表す信号と、識別情報とを取得する。状態取得部16は、前記出力部24に接続される入力部26と、入力部26から与えられる前記所定の信号および識別情報を、後述する演算測定表示部28で処理可能な予め定める処理信号に変換する切替部27と、所定の信号を表す情報および識別情報を記憶して、これらを表示部29に表示させることができる演算測定表示部28とを含む。入力部26は、コネクタを含んで実現される。入力部26は、ハーネス30を介して切替え部25に接続される。切替部27は、たとえば入力部26から与えられる信号のビット数と、演算測定表示部26において処理可能な信号のビット数とが異なる場合に、前記ビット数を変換する。本発明の実施の他の形態において、入力部26から与えられる信号のビット数と、演算測定表示部26において処理可能な信号のビット数とが同じ場合、切替部27を省略してもよい。
演算測定表示部26は、たとえばパーソナルコンピュータ、本実施の形態においてはノート型のパーソナルコンピュータによって実現される。演算測定表示部26は、制御部、記憶部および表示部29を有する。制御部は、記憶部および表示部29を制御し、記憶部に切替部27から与えられる所定の信号を表す情報を記憶させる。切替部27は、たとえばPCカードを介して演算測定表示部26に接続される。また制御部は、表示部29に取得した所定の信号を表す情報を表示させる。記憶部は、たとえばフラッシュロムおよびハードディスクなどの不揮発性記憶媒体によって実現される。表示部29は、たとえば液晶表示パネルおよび陰極線管(Cathode Ray Tube:略称CRT)などによって実現される。
状態取得手段16によって、半導体レーザ素子11の状態を表す所定の信号を取得し、この所定の信号を表す情報を、表示部29に表示させることによって、利用者は、各半導体レーザ素子11の状態を把握することができる。半導体レーザ素子11の状態によって、その半導体レーザ素子11の信頼性がわかる。つまり半導体レーザ素子11が不良であるか否かを確かめることができる。
以後、恒温槽12と温度保持部13とを含んで恒温槽ユニット100と記載する場合がある。
図4は、恒温槽ユニット100の正面図であり、ここでは第1収容空間21を恒温槽12の外部の空間に開放した状態を示す。図5は、図4の切断面線V−Vから見た恒温槽ユニット100の断面図である。図6は、図5において第1収容空間21を恒温槽12の外部の空間から閉鎖した状態を示す恒温槽ユニット100の断面図である。図7は、図6の切断面線VII−VIIから見た恒温槽ユニット100の断面図である。図8は、図7の切断面線VIII−VIIIから見た恒温槽ユニット100の断面図である。なお図7では、図が煩雑となることを防ぐため、第1収容空間21に配置される半導体レーザ素子11および恒温槽本体側装着部37を省略して示している。
恒温槽12は、恒温槽本体31と、恒温槽蓋体32とを含み、半導体レーザ素子11を収容可能な予め定める第1収容空間21を有する。恒温槽蓋体31は、恒温槽本体32に設けられる。恒温槽蓋体32は、第1収容空間21を恒温槽12の外部の空間に開放可能、かつ第1収容空間21を恒温槽12の外部の空間から閉鎖可能に、恒温槽本体31に設けられる。第1収容空間21が恒温槽12の外部の空間に開放された状態を開放状態とし、第1収容空間21が恒温槽12の外部空間から閉鎖された状態を閉鎖状態とする。恒温槽12は、たとえばステンレスおよび鉄などの金属材料によって形成される。
恒温槽本体31は、略有底筒形状の内周面を有する。恒温槽本体31の開口部33は、略矩形状に形成される。恒温槽蓋体32は、矩形板形状を有し、閉鎖状態で第1収容空間21に臨む面は、略平面に形成される。恒温槽蓋体32は、その一端部34がヒンジ部35によって恒温槽本体31の開口部33の一端部36に連結される。恒温槽蓋体32は、ヒンジ部35の軸線L1まわりに角変位可能であり、前記閉鎖状態では、開口部33に当接して開口を塞ぐ。閉鎖状態から軸線L1まわりに図5に示す矢符A1向きに恒温槽蓋体32を角変位させると、恒温槽本体31の内周面が露出する。恒温槽12の第1収容空間21は、前記閉鎖状態で、略直方体形状であり、恒温槽12の内周面によって囲まれた領域である。本実施の形態において略平面は、平面を含む。
閉鎖状態において、収容空間21に臨み、前記軸線L1の延びる方向に平行な第1方向A1における恒温槽12の内周面間の寸法をW1とし、第1方向B1に垂直な第2方向B2に沿う恒温槽12の内周面間の寸法をW2とし、第1方向および第2方向に垂直な第3方向B3に沿う方向の恒温槽12の内周面間の寸法W3とすると、前記W1は、200ミリメートル(mm)〜500ミリメートル(mm)に選ばれ、W2は、100ミリメートル(mm)〜300ミリメートル(mm)に選ばれ、W3は、25ミリメートル(mm)〜80ミリメートル(mm)に選ばれる。本実施の形態では、たとえばW1=350mm、W2=170mmおよびW3=50mmに選ばれる。
恒温槽12は、第1収容空間21に複数の半導体レーザ素子11を収容する。恒温槽本体31は、複数の半導体素子11を着脱自在に装着する恒温槽本体側装着部37有する。恒温槽本体側装着部37は、恒温槽本体31に固定される。複数の半導体レーザ素子11は、恒温槽本体31の恒温槽本体側装着部37に着脱自在に装着される。恒温槽本体側装着部37は、ソケット47を備える。このソケット47に、半導体レーザ素子11が着脱自在に装着される。第1収容空間21に収容される半導体レーザ素子11には、放熱板48が設けられる。放熱板48を設けることによって、バーンインされる半導体装置自体の発熱が恒温糟32内に放出されやすくなり、それぞれの半導体装置自体の発熱が均一化される。放熱板48は、熱伝導の高い材料によって形成され、たとえば銅、アルミニウムおよびステンレスなどによって形成される。
恒温槽本体側装着部37は、複数の半導体レーザ装置11を恒温槽本体31の第1方向B1の一端部寄りの領域から他端部寄りの領域にわたり、かつ第2方向B2の中央部で保持する。半導体レーザ素子11は、第1方向B1に沿って1列に並んだ状態で保持手段である恒温槽本体側装着部37に保持される。第1収容空間21には、半導体レーザ素子11が10個から100個程度収容され、本実施の形態では、20個の半導体レーザ素子11を収容する。恒温槽本体側装着部37は、半導体レーザ素子11を、その発光部11Aが恒温槽本体31の開口から外方に臨むように保持する。放熱板48は、半導体レーザ素子11の第2方向B2の両側で、その厚み方向が第3方向B3と平行となるように各半導体レーザ素子11に設けられる。
また恒温槽蓋体32は、受光手段23の複数の受光素子23Aを着脱自在に装着する恒温槽蓋体側装着部39を有する。受光手段23の複数の受光素子23Aは、恒温槽蓋体側装着部39によって恒温槽蓋体32に着脱自在に装着される。恒温槽蓋体側装着部39は、恒温槽蓋体32からわずかに離間した状態で、たとえばねじ部材によって恒温槽蓋体32に着脱自在に固定される。受光手段23の複数の受光素子23Aは、閉鎖状態で、前記恒温槽本体側装着部37に保持される半導体レーザ装置11に対向する。閉鎖状態では、23の複数の受光素子23Aの受光部23Bと、複数の半導体レーザ装置11の発光部11Aとがわずかな間隙T1をあけて、それぞれ対向する。前記間隙T1は、たとえば0.2ミリメートル(mm)以上3ミリメートル(mm)以下に選ばれる。
第1収容空間21の容積に対する収容される半導体装置、つまり半導体レーザ装置11の占有率は、第1収容空間21の容積の0.02%以上0.1%未満に選ばれる。前記占有率が、0.02%未満になると、試験をするにあたって不必要な収容空間が多くなり、このような収容空間についても温度を一定に保持する必要がある。このため温度保持部13を、前記不要な空間をも一定温度に保持するような構成とする必要があり、無駄がおおくなり、また試験の効率が悪くなる。
また前記占有率が、0.1%以上になると、半導体レーザ素子11が密集することによって、半導体レーザ素子11を駆動したときにこの半導体レーザ素子11自体の発熱によって加熱された雰囲気が、拡散しにくくなり、予め定める収容空間内の雰囲気にばらつきが発生してしまう。前記占有率を、第1収容空間21の容積の0.02%以上0.1%未満とすることによって、第1収容空間21内の雰囲気の温度を拡散させることが容易となり、前記予め定める収容空間内の雰囲気を、所定範囲内の温度に保持しやすい。また温度保持部13に過剰な性能を与えなくても、前記予め定める収容空間内の雰囲気を、所定範囲内の温度に保持することができ、装置の製造コストを低減することができる。また駆動される半導体レーザ素子11が発熱したとしても、半導体レーザ素子11の発熱によって雰囲気の温度が上昇しすぎることが防止され、従来の技術のように冷却装置を備える必要のない、簡単な構成によって温度保持部13を実現することができる。
恒温槽本体31の開口部33の他端部には、閉鎖状態であるのか、開放状態であるのかを検出する蓋体検出部41が設けられる。蓋体検出部41は、たとえば押しボタンスイッチによって実現される。閉鎖状態では、前記押しボタンスイッチの操作片41Aが恒温槽蓋体32の遊端部42に押下されることによって、押しボタンスイッチの接点が閉じる。また開放状態では、恒温槽蓋体32が角変位することによって、前記押しボタンスイッチの操作片41Aにかかる負荷がなくなることによって、押しボタンスイッチの接点が開放する。状態検出部41は、駆動部22に接続される。駆動部22は、たとえば前記接点に直流電流を流すことによって、前記接点が閉じているのか、または開いているのかを判断し、閉鎖状態であれば半導体レーザ素子11を駆動し、または開放状態であれば半導体レーザ素子11の駆動を停止する。
恒温槽蓋体32の遊端部42には、係合部43が形成される。また恒温槽本体31には閉鎖状態で、前記係合部43に係合して、恒温槽蓋体32を係止する係止部44が設けられる。閉鎖状態において、係止部44によって前記係合部43を係合して係止することによって、恒温槽本体31と恒温槽蓋体32とを密着させることができる。これによって、恒温槽本体31と恒温槽蓋体32との間から第1収容空間21内の空気が、恒温槽21の外部の空間に漏れ出ることが防止され、気密性を向上させることができる。また前記係合部43および係止部44によって、不所望に恒温槽蓋体32が角変位してしまうことが防止され、たとえば半導体レーザ素子11のエージング試験中に第1収容空間21が恒温槽21の外部の空間に開放されることが防止される。本実施の形態において、所定の気体は空気である。
恒温槽12には、前述した温度保持部13が設けられる。温度保持部13は、加熱部51と、送風部52と、前記加熱部51と、送風部52の一部とを保持し、予め定める第2収容空間54を形成する温度保持部筐体55と、加熱部51および送風部52を制御する温度制御部56を含む。温度保持部筐体55は、温度調整空間形成体であって、恒温槽12の前記第3方向B3の一端部に設けられる。前記予め定める第2収容空間54は、所定の温度調整空間である。温度保持部筐体55は、温度調整空間形成体である。以後、予め定める第2収容空間54を単に収容空間54と記載する場合がある。
第1収容空間21に臨む恒温槽本体32には、予め定める第1および第2通気孔57,58が形成される。以後、予め定める第1通気孔57を単に第1通気孔57と記載し、予め定める第2通気孔58を単に通気孔58と記載する。第1および第2通気孔57,58は、第1方向B1の各端部103,104で、恒温槽本体32を第3方向B3に貫通する。第1および第2通気孔57,58は、恒温槽本体32の第2方向B2の両端部105,106間にわたって形成され、長孔形状に形成される。第1および第2通気孔57,58は、第1方向B1で、恒温槽本体側装着部37に保持される半導体レーザ素子11の外方に形成される。第1および第2通気孔57,58は、温度保持部筐体55の第2収容空間54に連通する。
加熱部51は、第2収容空間54の雰囲気を加熱する。加熱部51は、たとえばニクロム線ヒータ51Aを含んで実現され、発熱することによって、第2収容空間54の雰囲気を加熱する。本実施の形態では加熱部51として、坂口電熱社製、型式SN−041010、定格100V、100Wのニクロム線ヒータを用いた。第2収容空間54は、第1収容空間21の容積と同様な大きさに選ばれる。
送風部52は、気体循環手段であって、回転駆動部61と、羽根車62と、はずみ車63とを含む。回転駆動部61は、たとえばモータによって実現される。本実施の形態では回転駆動部61として、交流モータである隈取モータを用いる。羽根車62は、回転駆動部61の回転軸64に固定され、回転駆動部61を駆動することによって、回転軸64の回転軸線L2まわりに、所定の方向に回転する。羽根車62は、前記回転軸線L2まわりに回転することによって、回転軸線L2から離反する方向に空気を圧送する、つまり空気を移動させる。はずみ車63は、回転駆動部61の回転軸64に固定される。はずみ車63は、第2収容空間54には配置されず、温度保持部筐体55の外方に配置される。はずみ車63は、羽根車62と回転軸64を回転させる回転駆動部61の本体との間に設けられる。はずみ車を設けることによって、回転駆動部61の急激な回転速度の変化を防止することができ、これによって羽根車62による送風が安定する。回転駆動部61の回転軸64の回転軸線L2は、前記第3方向B3に沿って延び、かつ恒温槽12の中央部を通る。羽根車62および回転軸64の一部が前記第2収容空間54に収容される。
第3方向B3で、羽根車62は恒温槽12に予め定める距離T2だけ離間して設けられる。前記予め定める距離T2は、たとえば20ミリメートル(mm)〜30ミリメートル(mm)に選ばれる。
温度保持部筐体55には、風向き制御板65が設けられる。風向き制御板65は、羽根車62によって圧送される空気が、予め定める方向に流れるように空気の流れを整える。風向き制御板65は、回転軸線L2を中心とする円弧形状の内周面を有する。風向き制御板65は、板状部材によって実現され、羽根車62の回転軸線L2の半径方向外方で、前記内周面が羽根車62のほぼ半周を覆うように形成される。風向き制御板65は、第1通気孔57側に空気を圧送するように、羽根車62を挟んで第1通気孔57が形成される側とは第1方向B1の反対側から羽根車62を覆う。また風向き制御板65は、回転軸線L2の第2方向B2の外方に、その内周面の端部65A,65Bが設けられる。
また温度保持部筐体55には、羽根車62が回転することによって移動する空気を第1通気孔57に導くための第1流路形成部66と、第2通気孔58から流入する空気を羽根車62に導くための第2流路形成部67とが設けられる。第1流路形成部66は、羽根車62よりも恒温槽12寄りで、かつ回転軸線L2よりも第1貫通孔57寄りの領域で、羽根車62の外周部から第1通気孔57との間にわたって形成される。第1流路形成部66によって、羽根車62が回転することによって移動する空気が図7の矢符F1に示すように、第1方向B1の一方に送られる。前記第1方向B1の一方に送られた空気は、温度保持部筐体55の第1方向B1の端部から図7の矢符F2に示すように、第3方向B3の他方に送られ、第1通気孔57を通過して第1収容空間21に流入する。第1収容空間21内に流入した空気は、図7の矢符F3に示すように、第1方向B1の他方に向かう。前記第1収容空間21内で、前記第1方向B1の他方に送られた空気は、恒温槽12の第1方向B1の端部から図7の矢符F4に示すように、第3方向B3の一方に流れ、羽根車62の回転による吸引力によって、第2通気孔58を通過して第2収容空間54に流入する。第2収容空間54内に流入した空気は、第2流路形成部67によって図7の矢符F5に示すように、羽根車62の回転軸線L2の一方側に導かれる。第2流路形成部67は、羽根車62よりも恒温槽12寄りで、かつ第1流路形成部66よりも第2貫通孔58寄りの領域で、羽根車62の外周部の外方から第2通気孔58との間にわたって形成される。このように羽根車62が回転することによって、第1収容空間21と第2収容空間54との空気が循環させることができる。
温度保持部筐体55には、第3方向B3の温度保持部筐体55の一方側に突出する回転駆動部61を保護する保護部材64が設けられる。保護部材64は、温度保持部筐体55の第3方向B3の一方側に突出して、回転軸線L2まわりの外方から回転駆動部61を覆う。
加熱部51は、羽根車62を挟んで風向き制御板65とは反対側で、第2収容空間54に設けられる。加熱部51であるニクロム線ヒータ51Aは、温度保持部筐体55の第2方向B2の両端部間にわたって、第2方向B2に平行に延びる部分を有する。具体的には、ニクロム線ヒータ51Aは、温度保持部筐体55の第2方向B2の一端部から他端部に向かって第2方向B2に平行に配置される第1ヒータ部68と、一端部が第1ヒータ部68の端部に連なり、180度(°)屈曲する第2ヒータ部69と、第2ヒータ部69の他端部に連なり、温度保持部筐体55の第2方向B2の一端部に向かって第2方向B2に平行に配置される第3ヒータ部70とを含む。ニクロム線ヒータ51Aは、温度保持部筐体55から所定の間隔をあけて、ヒータ保持部80によって温度保持部筐体55に固定される。第1ヒータ部68と第3ヒータ部70とは、第3方向B3にわずかにずれて形成される。これによって、羽根車62が回転することによって移動する空気が、ニクロム線ヒータ51Aに接触しやすくなり、空気の加熱効率が向上する。
図9は、温度制御部56の電気的構成を示す図である。図9には、温度制御部56の他に、ニクロム線ヒータ51Aおよび回転駆動部61も示している。温度制御部56は、温度検出部71、温度調整部72、第1比較部73、第2比較部74、定電圧発生部75、リレー部76とを含む。温度検出部71は、第1収容空間21内の温度を検出する。温度検出部71は、たとえばサーミスタTHを含んで実現される。サーミスタTHの一端部は、直流の定電圧電源VDCのプラス(+)端子に接続される。サーミスタTHの他端部は、温度調整部72および第2比較部73に接続される。
温度調整部72は、切替えスイッチSW、第1抵抗R1、第2抵抗R2、第1可変抵抗VR1、および第2可変抵抗VR2を含む。切替えスイッチSWは、たとえば3端子スイッチによって実現され、共通接点78に前記サーミスタの他端部が接続される。切替えスイッチSWの第1個別接点79Aには、第1抵抗R1の一端部が接続され、切替えスイッチSWの第2個別接点79Bには、第2抵抗R1の一端部が接続される。第1抵抗R1の他端部には、第1可変抵抗VR1の一端部が接続される。第2抵抗R2の他端部には、第2可変抵抗VR2の一端部が接続される。第1および第2可変抵抗VR1,VR2の他端部は、それぞれ接地される。第1抵抗R1および第2抵抗R2の抵抗値はそれぞれ異なる。
第1比較部73は、第1コンパレータIC1と、第3、第4および第5抵抗R3,R4,R5と、第1コンデンサC1と、電源接続抵抗R20とを含む。第1コンパレータIC1の正入力端子には、第5抵抗R5の一端部が接続され、第5抵抗R5の他端部は、前述したサーミスタTHの他端部および切替えスイッチSWの共通接点78に接続される。第1コンパレータIC1の負入力端子には、第1電源接続抵抗R20の一端部に接続される。第1電源接続抵抗R20の他端部は、直流の定電圧電源VDCのプラス(+)端子に接続される。また第1コンパレータIC1の負入力端子には、第3抵抗R3の一端部が接続される。第3抵抗R3の他端部は、接地される。さらに第1コンパレータIC1の負入力端子には、第4抵抗R4の一端部と、第1コンデンサC1の一端部とが接続される。第4抵抗R4の他端部と第1コンデンサC1の他端部とは、第1コンパレータIC1の出力端子と接続される。第4抵抗R4は、信号を増幅するためのフィードバック用の抵抗である。第1コンデンサC1は、信号を増幅するときの発振を防止する。
第2比較部74は、第2コンパレータIC2、第6および第7抵抗R6,R7、第2電源接続抵抗R10を含む。第2コンパレータIC2の負入力端子には、第6抵抗R6の一端部が接続される。第6抵抗R6の他端部は、第1コンパレータIC1の出力端子に接続される。第2コンパレータIC2の正入力端子には、第7抵抗R7の一端部が接続される。第7抵抗R7の他端部は、第2コンパレータIC2の出力端子に接続される。第2コンパレータIC2の正入力端子には、第2電源接続抵抗R10の一端部が接続される。第2電源接続抵抗R10の他端部は、定電圧発生部75に接続される。
定電圧発生部75は、直流の定電圧電源VDCのプラス(+)端子に接続され、予め定める電圧Vaを発生する。
リレー部76は、ソリッドステートリレー(Solid State Relay)SSRと、トランジ
スタTRと、第8および第9抵抗R8,R9と、ライトミッティングダイオード(Light Emitting Diode)LEDとを含む。ソリッドステートリレーSSRの一方の内部パスに接続される正入力部には、ライトミッティングダイオードLEDのアノードが接続される。ライトミッティングダイオードLEDのカソードは、直流の定電圧電源VDCに接続される。ソリッドステートリレーSSRの一方の内部パスに接続される負入力部は、第9抵抗R9の一端部に接続される。トランジスタTrは、たとえば電界効果トランジスタによって実現され、第9抵抗R9の他端部は、トランジスタTrのドレインに接続される。トランジスタTrのゲートには、第8抵抗R8の一端部が接続され、第8抵抗R8の他端部は、第2コンパレータIC2の出力端子に接続される。トランジスタTrのソースは、接地される。
ソリッドステートリレーSSRのもう一方の内部パスに接続される一端部は、ヒータコネクタ81に接続され、ヒータコネクタ81を介してニクロム線ヒータ51Aの一端部に接続される。ニクロム線ヒータ51Aの他端部は、ヒータコネクタ81に接続され、ヒータコネクタ81を介して、回転駆動部61である交流モータの一端子に接続される。前記交流モータの一端子は、電源コネクタ82を介して交流電源VACの一端子に接続される。ソリッドステートリレーSSRのもう一方の内部パスに接続される他端部は、交流モータの他端子に接続される。交流モータの他端子は、電源コネクタ82を介して交流電源VACの他端子に接続される。前記交流電源は、商用交流電源であり、たとえばその電圧は100Vである。また前述した直流の定電圧電源VDCの電圧は、たとえば12Vに選ばれる。
切替えスイッチSWの共通接点78と、第1または第2個別接点79A,79Bと接続することによって、サーミスタTHと、第1抵抗R1および第1可変抵抗VR1とによって分圧された電位、またはサーミスタTHと、第2抵抗R2および第2可変抵抗VR2とによって分圧された電位が、第5抵抗R5を介して第1比較部73に与えられる。第1コンパレータIC1は、電源接続抵抗R20で降圧されて得られる電位とを比較して、前記分圧された電位が大きければ、定電圧発生部75が出力する予め定める電圧Vaよりも高い電圧となるハイ(H)レベルの信号を出力する。また第1コンパレータIC1は、直流の定電圧電源VDCの電圧が電源接続抵抗R20によって降圧されて得られる電位とを比較して、前記分圧された電位が同じまたは小さければ、定電圧発生部75が出力する予め定める電圧Vaよりも低い電圧となるロー(L)レベルの信号を出力する。
たとえば第1収容空間21の温度が予め定める温度よりも低くなると、サーミスタTHの抵抗値が減少し、これによって、前記分圧された電位が降下し、第1コンパレータICは、ハイ(H)レベルの信号を出力する。また第1収容空間21の温度が予め定める温度よりも大きくなると、サーミスタTHの抵抗値が上昇し、これによって、前記分圧された電位が降下し、第1コンパレータICは、ロー(L)レベルの信号を出力する。
第1コンパレータIC1の出力端子から、次段の第2コンパレータIC2の正入力端子に接続される定電圧発生部75の出力電圧に比べて、ハイ(H)レベルの電圧が出力されると、第2コンパレータIC2の出力端子からはハイ(H)レベルの電圧が出力される。これによって、トランジスタTrのソースドレイン間が導通し、ソリッドステートリレーSSRの内部パスに直流電流が流れる。これによって、ソリッドステートリレーSSRのもう一方の内部パスが導通し、ニクロム線ヒータ51Aおよび交流モータに交流電圧が与えられる。ニクロム線ヒータ51Aおよび交流モータに交流電圧が与えられると、加熱部51、つまりニクロム線ヒータ51Aが発熱して第2収容空間54の雰囲気を加熱し、羽根車62が軸線L2まわりに回転することによって、ニクロム線ヒータ51Aによって暖められた空気が第1収容空間21に供給され、第1収容空間21の雰囲気の温度を上昇させる。このとき、ライトミッティングダイオードLEDが発光するので、利用者は、温度保持部13が第1収容空間21内の温度を上昇させる動作を行っていることを把握することとができる。
第1コンパレータIC1の出力端子から、次段の第2コンパレータIC2の正入力端子に接続される定電圧回路の出力電圧に比べて、ロー(L)レベルの電圧が出力されると、第2コンパレータIC2の出力端子からはロー(L)レベルの電圧が出力される。第2コンパレータIC2の出力端子の電圧がロー(L)レベルであると、トランジスタTrのソースドレイン間は導通しない。したがって、ソリッドステートリレーSSRの一方の内部パスは導通せず、接点が開いた状態となり、もう一方の内部パスも導通せず、接点が開いた状態となる。この場合、ニクロム線ヒータ51Aおよび交流モータには、交流電圧が与えられない。このとき、ライトミッティングダイオードLEDは発光しないので、利用者は、温度保持部13が第1収容空間21内の温度を上昇させる動作を行っていないことを把握することができる。
サーミスタTHは、第1収容空間21に設けられる。第1収容空間21の雰囲気の温度が変化すると、前述したようにサーミスタTHの抵抗値が変化し、これによって対応して加熱部51が発熱し、交流モータが動作する、または加熱部51の発熱が停止し、交流モータが停止する。共通接点78に接続される第1または第2可変抵抗VR1,VR2を調整して、これらの抵抗値を変更することによって、加熱部51が発熱し、交流モータが動作する、または加熱部51の発熱が停止し、交流モータが停止する温度の設定を変更することができる。サーミスタTHは、たとえば第1収容空間21の中央に設けられる。サーミスタTHを第1収容空間21の中央に設けることによって、半導体レーザ素子11が設けられる領域の温度を、予め定める温度範囲内の温度に正確に制御することができる。
前述した切替えスイッチSWにおいて、共通接点78を第1個別接点79Aまたは第2個別接点79Bに接続することによって、試験の条件を変更することができる。また共通接点78が第1個別接点79Aに接続されている場合に、第1可変抵抗VR1の抵抗値を変更することによって、試験の条件を変更することができる。また共通接点78が第2個別接点79Aに接続されている場合に、第2可変抵抗VR2の抵抗値を変更することによって、試験の条件を変更することができる。前記試験の条件を変更するとは、予め定める第1収容空間21の雰囲気の温度を変更することができるということである。これは、たとえばサーミスタTHと、第1抵抗R1および第1可変抵抗VR1とによって分圧される電圧を変更し、またたとえばサーミスタTHと、第2抵抗R2および第2可変抵抗VR2とによって分圧される電圧を変更することができるためである。
表1は、本実施の形態のバーンイン装置10において、予め定める温度範囲を65℃以上67℃未満とするように温度制御部56によって加熱部51および回転駆動部61を制御したときに、第1収容空間21内の雰囲気の温度を測定した結果を示す。ここでは、第1収容空間21において、恒温槽本体側保持部37によって保持される半導体レーザ素子11の周縁部近傍の領域における第1〜第6測定位置Ta1〜Ta6で気温を測定した。
Figure 2005121625
第1測定位置Ta1は、図4に示すように第1通気孔57の近傍で、かつ恒温槽12の第2方向B2の中央よりも一方寄りの、前記恒温槽本体側保持部37によって保持される半導体レーザ素子11の周縁部近傍である。また第2測定位置Ta2は、図4に示すように第1通気孔57の近傍で、第2方向B2の中央よりも他方寄りの、前記恒温槽本体側保持部37によって保持される半導体レーザ素子11の周縁部近傍である。
第3測定位置Ta3は、図4に示すように恒温槽12の第1方向B1の中央で、第2方向B2の中央よりも一方寄りの前記恒温槽本体側保持部37によって保持される半導体レーザ素子11の周縁部近傍である。また第4測定位置Ta4は、図4に示すように第1方向B1の中央で、第2方向B2の中央よりも一方寄りの、前記恒温槽本体側保持部37によって保持される半導体レーザ素子11の周縁部近傍である。
第5測定位置Ta5は、図4に示すように第2通気孔58の近傍で、第2方向B2の中央よりも一方寄りの、前記恒温槽本体側保持部37によって保持される半導体レーザ素子11の周縁部近傍である。また第6測定位置Ta6は、図4に示すように第2通気孔58の近傍で、第2方向B2の中央よりも他方寄りの、前記恒温槽本体側保持部37によって保持される半導体レーザ素子11の周縁部近傍である。
表1に示すように、最も高い温度Tmaxともっとも低い温度Tminとの差は、0.9℃となり、第1収容空間21の雰囲気の温度のばらつきが小さいことがわかる。前述した構成によって、加熱部51および交流モータを制御するだけで、第1収容空間21の雰囲気の温度のばらつきを1℃以内とすることができる。このように、第1収容空間21の雰囲気の温度のばらつきを抑制することができるので、試験される複数の半導レーザ素子11に対する試験条件をほぼ均一に揃えることができる。したがって、試験の信頼性を向上させることができる。
本実施の形態では、予め定める半導体レーザ素子11が収容される第1収容空間21の雰囲気を直接ニクロム線ヒータ51Aによって加熱するのではなく、まず第2収容空間54の雰囲気を加熱して、この加熱した雰囲気を送風部52によって第1収容空間21に送り込む。このような構成とすると、第1収容空間21の一部の雰囲気の温度だけが上昇することが防止され、第1収容空間21の雰囲気の温度を所定の温度範囲内で、ほぼ均一に保持することができる。
図10は、識別情報保持部15の構成を示す回路図である。前述した識別情報保持部15は、出力部24の識別情報出力端子24Bに予め定める電圧を与える。本実施の形態において、識別情報保持部15は、第3〜第5可変抵抗VR3,VR4,VR5を含む。第3〜第5可変抵抗VR3,VR4,VR5は、タップ付き抵抗器によって実現される。第3〜第5可変抵抗VR3,VR4,VR5の一端部は、それぞれ直流の定電圧電源VDCのプラス(+)端子に接続される。第3〜第5可変抵抗VR3,VR4,VR5の他端部は、それぞれ接地される。
第3〜第5可変抵抗VR3,VR4,VR5のタップが、それぞれ識別情報出力端子24Bに接続される。第3可変抵抗VR3のタップの端子電圧を第1電圧V1、第4可変抵抗VR4のタップの端子電圧を第2電圧V2、および第5可変抵抗VR5のタップの端子電圧を第3電圧V3とする。第1電圧V1を1の位の数値情報に対応させ、第2電圧V2を10の位の数値情報に対応させ、第3電圧V3を100の位の数値情報に対応させ、前記第1〜第3電圧V1〜V3を、たとえば10段階に変化させることによって、「000」〜「999」を表す1000通りの識別情報を出力することができる。
このように識別情報を数値情報として、1桁ごとに電圧によって表す構成では、1桁ごとに出力線1本とグラウンド(GND)線1本によって識別情報を出力することができる。ここでは、3桁の識別情報を出力しているが、3つの各桁を表すグラウンド線を共通にすれば、4本の配線によって識別情報を出力することができる。たとえばロータリースイッチを用いて同様な識別情報を出力する場合、1桁について、4本の出力線と、1本のグラウンド線とが必要となり、本実施の形態のように3桁の数値情報を出力する場合には、グランド線を共通に用いるとしても13本の配線が必要となる。これに比べて本実施の形態では、3桁の数値情報を表す識別情報であっても、4本の配線によって出力することができるので、配線の本数を低減することができる。配線の本数を低減することができるので、装置の製造コストを低減することができ、また装置を製造するときの組み立てが容易となる。
状態取得部16では、前記第1〜第3電圧V1〜V3に対応する信号を取得する。情報取得部16では、出力部24から電圧で出力された識別情報をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル(A/D)変換部によって処理する。状態取得部16の演算測定表示部27は記憶部を有し、この記憶部に前記第1〜第3電圧V1〜V3に対応する信号に関する情報と、恒温槽12の識別番号とをテーブルに記憶している。演算測定表示部27では、取得した第1〜第3電圧V1〜V3に対応する信号に関する情報と、前記テーブルとに基づいて、恒温槽12の識別番号が分かる。これによって、状態取得部16によって取得する所定の信号がどの恒温槽12の半導体レーザ素子11から得られたものであるのかが分かるので、各半導体レーザ素子11の状態を表す所定の信号を容易に管理することができる。
図11は、状態取得部16の入力部26の入力コネクタ部91を示す平面図であり、図12は入力コネクタ部91の正面図であり、図13は入力コネクタ部91の側面図である。また図14は、所定の信号および識別情報を出力する出力部24の出力コネクタ部92を示す平面図であり、図15は出力コネクタ部92示す平面図である。図16は、入力コネクタ部91および出力コネクタ部92とを接続して示す平面図であり、図17は入力コネクタ部91の入力端子93と出力コネクタ部92の出力端子94とを拡大して示す断面図である。なお図14では、図が煩雑となることを防ぐため、出力端子93を省略して示している。
入力コネクタ部91は、複数の入力端子93と、この複数の入力端子93を収容する入力コネクタ筐体95とを含む。入力コネクタ部91は、おす型のコネクタによって実現される。入力コネクタ筐体95は、硬質性の樹脂によって形成される。前記樹脂は、たとえばポリカーボネートなどである。硬質性の樹脂によって入力コネクタ筐体95を形成することによって、耐久性が向上し、入力コネクタ部91の耐使用年数が向上する。入力端子93は、入力コネクタ筐体95に形成されるコネクタ孔96に設けられ、出力コネクタ部91と接触するコネクタ端面97から予め定める距離だけ退避して形成される。これによって、入力端子93が、他の物体に接触して折れ曲がったりすることが防止される。入力端子91は、入力コネクタ部91の幅方向、つまり図11の左右方向と、入力コネクタ部91の厚み方向、つまり図11の紙面に垂直な方向に等間隔をあけて複数ならべて設けられる。入力コネクタ部91の幅方向両端部で、かつ出力コネクタ部92に接続される端部において、入力コネクタ筐体92には、コネクタ突出部98が形成される。各入力端子93は、ハーネス30の配線に電気的に接続される。
出力コネクタ部92は、複数の出力端子94と、この複数の出力端子94の一部を収容して保持する出力コネクタ筐体101とを有する。前記複数の出力端子94は、前記駆動電流出力端子24Aと、識別情報出力端子24Bとを含む。出力コネクタ部92は、めす型のコネクタによって実現される。出力コネクタ部92の幅方向、つまり図14の左右方向の両端部において出力コネクタ筐体101には、入力コネクタ部91が接続された状態で、入力コネクタ部91のコネクタ突出部98を係止するコネクタ係止部102が形成される。入力コネクタ部91と出力コネクタ部92とを接続した状態で、図16に示すようにコネクタ係止部102によってコネクタ突出部98を係止することによって、入力コネクタ部91と出力コネクタ部92とが不所望に離脱してしまうことが防止される。
入力コネクタ部91と出力コネクタ部92とが接続された接続状態で、入力コネクタ部91の入力端子93と、出力コネクタ部92の出力端子94とは、図17に示すように、その端部同士が点接触する。たとえば、一方の端子を他方の端子がばねで挟む構成では、着脱を繰返すと、ばねが劣化して接触状態が変化してしまうおそれがあるが、本実施の形態のように入力端子93と出力端子94とを点接触させると、接続状態が変化してしまうというおそれがない。したがって接続の信頼性が向上し、より試験の信頼性を向上させることができる。
前述した入力コネクタ部91の入力コネクタ筐体95を、ポリカーボネートなどの透明な樹脂によって形成すると、入力コネクタ部91と出力コネクタ部92とを接続した接続状態においても、入力端子93と出力端子94との接触状態を目視することができる。本発明では、全ての恒温槽12に収容される半導体レーザ装置11の状態を検出する場合、入力コネクタ部91と1つ1つの恒温槽12に対応する出力コネクタ部92とを順番に装着し、また離脱させる必要がある。このように頻繁に着脱を繰返しても、接続部が点接触するので、接続状態が変化することが防止される。
前述した出力コネクタ部92には、たとえば汎用のメス型コネクタを用いることができる。本実施の形態においては、出力コネクタ部92として、たとえばオムロン社製の型式XG4E−5031の50ピンコネクタを用いる。
前述したバーンイン装置10では、1つの状態取得部16を、各恒温槽12に対応する状態検出部14に、順番に着脱自在に接続して、所定の信号を取得する。このような試験方法を行うと、各状態検出部14および状態所得部16を接続するケーブルと、この複数のケーブルから選択的に所定の信号を取り出すための切替え回路などを設ける必要がない。したがって、装置の構成を簡素化して、製造コストを低減することができる。
以上のようにバーンイン装置10では、複数の各恒温槽12の第1収容空間21に、半導体レーザ素子11を収容し、第1収容空間21の雰囲気を所定の温度範囲内の温度に保持した状態で、状態検出部14によって、駆動される半導体レーザ素子11の状態を表す所定の信号を出力する。前記所定の信号を得ることによって、所定の試験条件下における半導体レーザ素子11の動作状態を知ることができ、これによって半導体レーザ素子11の初期不良を検出することができる。
各恒温槽12には、1つまたは複数の半導体レーザ素子11が収容される。つまりバーンイン装置10では、半導体レーザ素子11を複数の恒温槽12を分けて収容することとなる。前記予め定める第1収容空間12は、従来の技術の恒温槽における予め定める収容空間よりも小さく選ばれる。予め定める収容空間を小さくすることによって、従来の技術と比較して、温度保持部13を簡易な構成とすることができ、製造コストを低減することができる。
また複数の恒温槽12のそれぞれに温度保持部13が設けられるので、各恒温槽12ごとに試験条件の異なる半導体レーザ素子11を収容して、試験することができ、試験条件の異なる複数の半導体レーザ素子11を試験する場合に、試験の効率を向上させることができる。
また出力部24によって、識別情報保持部15が保持する各恒温槽12に対応した識別情報が出力される。出力部24は、状態検出部14に対応して設けられる。前記識別情報を取得することによって、恒温槽12が複数あっても、状態検出部14によって出力される所定の信号が、どの恒温槽12に収容されている半導体レーザ素子11の状態を表しているのかを容易に識別することができる。これによって、試験される半導体レーザ素子11の状態を表す信号の管理が容易となり、試験の効率が向上する。
また恒温槽本体31には、恒温槽蓋体32が設けられ、恒温槽本体31および恒温槽蓋体32を相対的に移動させることによって、第1収容空間21を恒温槽12の外部の空間に開放、または恒温槽12の外部の空間から閉鎖することができる。恒温槽本体31と恒温槽蓋体32とによって第1収容空間21を恒温槽12の外部の空間から閉鎖したときに、半導体レーザ素子11の発光部と受光素子23Aの受光部とをそれぞれ近接して配置することができ、これによって半導体レーザ素子11の状態を表す信号の精度を高めることができる。また恒温槽蓋体31と恒温槽本体32とを相対的に移動させて、第1収容空間21を外部の空間に露出させることによって、は導体レーザ素子11および受光素子23Aを相対的に離反させることができる。第1収容空間21が恒温槽12の外部の空間に開放されることによって、半導体レーザ素子11および受光素子23Aの第1収容空間21内における配置が容易となる。たとえば受光素子23Aに不具合が生じたときには、受光素子23Aを離脱させることができ、交換および修理が容易となる。また半導体レーザ素子11の交換が容易となるので、試験の効率が向上する。
また識別情報保持部15は、出力部24の駆動電流出力端子24Aに予め定める電圧を与えることによって、識別情報を出力する。識別情報を予め定める電圧によって表すことによって、この識別情報を取得するために識別情報保持部15に接続される信号線の本数を可及的少なくすることができる。これは、識別情報を電圧で表す場合では、たとえば2本の信号線さえあればよいからである。これによって装置が簡略化され、製造コストを低減することができる。
また温度保持部13は、第1通気孔57を介して恒温槽21の予め定める収容空間21に、加熱した空気を供給し、第2通気孔58を介して恒温槽12内の第1収容空間21の空気を外部空間に排出することよって、第1収容空間21の雰囲気を所定の温度範囲の温度に保持する。第1収容空間21の雰囲気を所定の温度範囲の温度にしようとする場合、たとえば第1収容空間21に空気を加熱する加熱する加熱部51を配置すると、加熱部51に近づくほど雰囲気の温度が高くなり、加熱部51から遠ざかるほど雰囲気の温度が低くなってしまうので、第1収容空間21において雰囲気の温度にむらができ、第1収容空間21全体を所定の温度範囲内の温度に保持することが難しい場合があるが、恒温槽12の外部空間から加熱した空気を、第1通気孔57を介して第1収容空間21に供給することによって、第1収容空間21全体の雰囲気の温度をできるだけ温度むらを抑制した状態で上昇させることができる。また、第2通気孔58を介して、第1収容空間21の空気を外部空間に排出することによって、第1収容空間21の雰囲気が上昇し過ぎることを防止することができる。したがって、第1収容空間21の温度を、所定の温度範囲の温度に容易に保持しやすい。
また第2収容空間54の空気を加熱部54によって加熱し、送風部52が送風することによって第2収容空間54の空気を第1通気孔57を介して第1収容空間21に供給することができる。また送風部52によって、第1収容空間21の空気を第2通気孔58を介して第2収容空間54に吸引することによって、第1収容空間21の空気を第2収容空間に排出させることができる。このような構成とすることによって、第1収容空間21および第2収容空間54の空気を循環させて、第1収容空間21の雰囲気の温度を調整することができる。第1収容空間21の雰囲気の温度が、所定の温度範囲の温度よりも低くなった場合、加熱部54によって加熱した空気を送風部52が送風によって、第1収容空間21に供給すればよく、第1収容空間21の雰囲気の温度が、所定の温度範囲の温度よりも高くなった場合には、加熱部54による第2収容空間54の空気の加熱を停止する、および/または送風部52による送風および吸引を停止すればよい。
また第1方向B1において、恒温槽12の一端部103から第1収容空間21に空気が供給され、恒温槽12の他端部104から第1収容空間21の空気を排出することができるので、第1収容空間21に空気が滞留してしまうことを可及的抑制することができ、第1収容空間21において温度むらが発生してしまうことを抑制することができる。
本実施の形態のバーンイン装置10は、半導体レーザ素子11のエージング試験に適用されるが、半導体レーザ素子11に限らず、たとえば発光ダイオードおよびIC(
Integrated Circuit)チップなどのエージング試験に適用されてもよい。
また本発明の実施の他の形態において、半導体レーザ素子11のエージング試験は、予め定める温度環境下において、半導体レーザ素子11の駆動電流を一定に保った場合の光出力の変化を評価することによって行なわれてもよい。このような試験を、ACC(
Automatic Power Control)試験とよぶ。この場合駆動部22は、半導体レーザ素子11
の駆動電流を一定にして、受光手段23によって検出される光量に対応する情報を出力部24に与える。
図18は、本発明の実施の他の形態のバーンイン装置110の温度制御部56および温度保持制御部112の電気的構成を示す図である。バーンイン装置110は、前述の実施の形態のバーンイン装置10の構成に加えて、温度保持制御部112を備える構成であり、その他の構成はバーンイン装置10と同様であるので、重複する説明を省略する。第1〜第1温度保持部13a1〜13anがそれぞれ有する第1〜第n温度制御部56a1〜56anを総称する場合、温度制御部56と記載する。温度保持制御部112は、温度保持制御手段である。
温度保持制御部112は、温度保持制御部本体113と直流安定化電源114とを含む。前述した各温度制御部56の第1電源接続抵抗R20の他端部は、電源接続コネクタ115を介して直流安定化電源114に接続される。第1〜第n温度保持部13a1〜13anにそれぞれ対応する第1〜第n電源接続コネクタ115a1〜115anを総称する場合、電源接続コネクタ115と記載する。
第1電源接続抵抗R20は、電源接続コネクタ115を介して、直流安定化電源114のプラス(+)端子に接続される。直流安定化電源114のマイナス(−)端子は、各電源接続コネクタ115を介して、接地される。
温度保持制御部112は、直流安定化電源114を能動化し、または不能動化する。温度保持制御部112は、たとえばパーソナルコンピュータによって実現され、内部に格納されるプログラムに基づいて、直流安定化電源114を制御する。直流安定化電源114を能動化させると、電源コネクタ121を介して、各温度保持部113に直流電圧が印加され、温度保持部13を機能させることができる。また直流安定化電源114を不能動化させると、電源コネクタ121を介して、各温度保持部113には直流電圧が与えられないので、温度保持部13の機能を停止させることができる。
具体的には、直流安定化電源114を能動化する、つまり直流安定化電源114が所定の電圧を出力すると、第1コンパレータIC1の出力端子からは、サーミスタTHと第1抵抗R1および第1可変抵抗VR1、またはサーミスタTHと第2抵抗R2および第2可変抵抗VR2とによって分圧された電圧に応じて、次段の第2コンパレータIC2の正入力端子に入力される定電圧回路の出力電圧に比べて、ハイ(H)レベルまたはロー(L)レベル電圧が出力される。また直流安定電源114を不能動化する、つまり直流安定化電源114が所定の電圧を出力しないと、第1コンパレータIC1の負入力端子に接続されていなければ、第1コンパレータIC1の出力端子からは、次段の第2コンパレータIC2の正入力端子に接続される定電圧回路の出力電圧に比べて、Lレベルの電圧が常に出力される。
このように、温度保持制御部112を設けることによって、各温度保持部13の機能を一斉に停止させることができ、また機能が停止した各温度保持部13を一斉に機能させることができる。これによって、全ての恒温槽12の予め定める内部空間21の雰囲気の温度を、たとえば一斉に上昇させる、または一斉に下降させることができる。つまり各温度保持部13における試験の開始時期および終了時期を揃えることができ、異なる恒温槽12に収容される半導体レーザ素子11の試験条件を揃えることができ、試験の信頼性をさらに向上させることができる。
本発明のさらに他の実施の形態において、前述したバーンイン装置10の構成に加えて、風向き変更部150を含む構成としてもよい。本実施の形態のバーンイン装置は、前述の実施の形態のバーンイン装置10の恒温槽ユニット100に代えて、恒温槽ユニット151を有する。恒温槽150は、前述した実施の形態における恒温槽ユニット100に、風向き変更部150を付加した構成であるので、同様の部分には、同様の参照符号を付してその説明を省略する。風向き変更部150は、風向き変更手段である。
図19は、風向き変更部150が設けられる恒温槽ユニット151の正面図である。ここでは予め定める第1の収容空間21を恒温槽12の外部の空間に開放した状態を示す。図20は、図19において第1収容空間21を恒温槽12の外部の空間から閉鎖した状態で、切断面線XX−XXから見た断面図である。図21は、風向き変更部150を拡大して示す斜視図であり、ここでは図が煩雑となることを防止するため恒温槽蓋体32、受光手段23および恒温槽蓋体側装着部39を省略して示している。なお図19では、閉鎖状態としたときに風向き変更部150が配置される位置を、仮想線で示している。また図20では、図が煩雑となることを防ぐため、恒温槽本体側装着部37およびソケット47および放熱板48を簡略化して示している。以下本実施の形態においては、恒温槽ユニット151が閉鎖状態である場合について説明する。
閉鎖状態において風向き変更部150は、恒温槽本体側装着部37に保持される複数の半導体レーザ素子11のうち、第1通気孔57に最も近接する半導体レーザ素子11の第1方向B1の一方側に、この半導体レーザ素子11から所定の間隔T3をあけて配置され、第1通気孔57を介して供給される空気の流れを変更することによって、第1通気孔57寄りに配置される半導体レーザ素子11に当接する風を軽減する。前記所定の距離T3あけて配置することによって、前記第1通気孔57寄りに配置される半導体レーザ素子11に所定の量の風を当接させることができ、これらの半導体レーザ素子11に風が全く当たらなくなってしまうことが防止される。
第1方向B1に沿って、複数の半導体レーザ素子11は並べて保持されるが、空気は、第1通気孔57から、第2通気孔58に向かう方向、すなわち第1方向B1に沿って移動するので、空気の移動によって発生する風の向きは第1方向B1の一方から他方に向かう方向である。したがって、第1方向B1の一方寄りに配置される半導体レーザ素子11、特に第1方向B1で最も一方寄りに配置される半導体レーザ素子11Aおよびこの半導体レーザ素子の第1方向B1の他方に隣接する半導体レーザ素子11Bには、風が当接しやすいが、風向き変更部150によって、第1通気孔57から供給される空気の流れを変更することによって、試験時に電流を供給することによって自己発熱する半導体レーザ素子11が、第1通気孔57から空気が供給されることによる風によって過剰に冷却されてしまうことを防止することができる。これによって、空気の流れる方向の上流側と下流側とにおける半導体レーザ素子11の検査条件を可及的揃えることができ、試験の信頼性をさらに向上させることができる。
風向き変更部150は、恒温槽蓋体32に設けられ、恒温槽蓋体32の第1処理空間21に臨む内周面から第1処理空間21に立設する。これによって、恒温槽12を開放状態として、半導体レーザ素子11を交換するときに、半導体レーザ素子11から離反させることができるので、邪魔にならない。また風向き変更部150を恒温槽蓋体32に設けることによって、第1通気孔57寄りに配置される半導体レーザ素子11に当接する風を軽減することができるとともに、恒温槽蓋体に配置される受光素子23Aのうち第1通気孔57に寄りに配置される受光素子23Aに当接する風を抑制することができる。
風向き変更部150は、第1方向B1で恒温槽本体側装着部37に保持される半導体レーザ素子11から離反するに連れて、先細形状となるように形成される。具体的には、閉鎖状態において、風向き変更部150は、第1傾斜面部151および第2傾斜面部152を有する。第1傾斜面部151および第2傾斜面部152は、第1方向B1の一方で連なる。第1傾斜面部151の第1傾斜面151Aおよび第2傾斜面部152の第2傾斜面152Aは、第1方向B1に沿って配置される半導体レーザ素子11の中央を通り、第1方向B1および第2方向B2に平行な仮想一平面に関して、面対称に形成される。
本実施の形態では、第1傾斜面151Aおよび第2傾斜面152は、略矩形状の平面である。第1傾斜面部151の第1方向B1の他端部153は、半導体レーザ素子11よりも第2方向B2他方寄りに配置され、第2傾斜面部152の第1方向B2の他端部154は、半導体レーザ素子11よりも第2方向一方寄りに配置される。また前記第1傾斜面151Aおよび第2傾斜面152Aの第3方向B3の寸法T13は、半導体レーザ素子11、放熱板48およびソケット47を含むこれらの第3方向B3の寸法よりも大きく選ばれ、恒温槽蓋体32から立設する風向き変更部150の第3方向B3の先端部155は、閉鎖状態において、恒温槽本体側装着部37に対向する。第1方向B1の一方から恒温槽本体側装着部37に保持される半導体レーザ装置11に向かう風の一部は、図21の矢符D1に示すように前記第1傾斜面151A、あるいは図21の矢符D2に示すように前記第2傾斜面152Aに沿って、半導体レーザ素子11の第2方向B2の一方側および他方側へと流れ、これによって第1通気孔57寄りの半導体レーザ素子11にだけ風が当接してしまうことが防止される。前記第1傾斜面151Aおよび第2傾斜面152Aのなす角度θ1は、たとえば90度(°)〜150度(°)に選ばれる。
風向き変更部150を設けることによって、第1方向B1の一方から恒温槽本体側装着部37に保持される半導体レーザ素子11に向かう風の流れが、風向き変更部150によって乱されてしまうこと可及的防止することができ、風向き変更部150によって、空気の流れを円滑に変更することができる。これによって、第1通気孔57から供給される空気が、第1処理空間21内で滞留してしまうことが防止され、第1処理空間21での温度むらが発生することを可及的低減することができるので、半導体レーザ素子11の検査条件の均一性を向上させることができ、試験の信頼性をさらに向上させることができる。
風向き変更部150の第1方向B1の一端部160は、第1通気孔57に臨むように配置される。
図22は、本発明のさらに他の実施の形態のバーンイン装置における恒温槽ユニット200の正面図である。ここでは予め定める第1の収容空間221を恒温槽12の外部の空間に開放した状態を示す。本実施の形態のバーンイン装置は、前述した実施の形態のバーンイン装置10と同様な構成であり、バーンイン装置10とは、恒温槽ユニット200の構成のみ、具体的には恒温槽212に形成される予め定める第1通気孔257および第2通気孔258の形成位置と、温度保持部213の構成のみが異なるので、同様の構成には同様の参照符号を付して、その説明を省略する場合がある。図23は、図22の切断面線XXIII−XXIIIから見た恒温槽ユニット200の断面図であり、図24、図23において第1収容空間21を恒温槽12の外部の空間から閉鎖した閉鎖状態を示す恒温槽ユニット200の断面図である。図25は、図24の切断面線XXV−XXVから見た恒温槽ユニット200の断面図である。図26は、図25の切断面線XXVI−XXVIから見た恒温槽ユニット断面図であり、図26では、図中に矢符によって風の流れを示している。
本実施の形態のバーンイン装置における恒温槽212は、恒温槽本体231と、恒温槽蓋体32とを含み、半導体レーザ素子11を収容可能な予め定める第1収容空間221を有する。以後予め定める第1収容空間221を単に第1収容空間221と記載する。恒温槽蓋体31は、恒温槽本体232に設けられる。恒温槽蓋体32は、第1収容空間221を恒温槽212の外部の空間に開放可能、かつ第1収容空間221を恒温槽212の外部の空間から閉鎖可能に、恒温槽本体231に設けられる。第1収容空間221が恒温槽212の外部の空間に開放された状態を開放状態とし、第1収容空間221が恒温槽212の外部空間から閉鎖された状態を閉鎖状態とする。恒温槽212は、たとえばステンレスおよび鉄などの金属材料によって形成される。
恒温槽本体231は、略有底筒形状の内周面を有する。恒温槽本体231の開口部233は、略矩形状に形成される。恒温槽蓋体32は、矩形板形状を有し、閉鎖状態において第1処理空間21に臨む面は、略平面に形成される。恒温槽蓋体232は、その一端部234がヒンジ部35によって恒温槽本体231の開口部233の第2方向Bの一端部236Aに連結される。恒温槽蓋体32は、ヒンジ部35の軸線L1まわりに角変位可能であり、前記閉鎖状態では、開口部233に当接して開口を塞ぐ。閉鎖状態から軸線L1まわりに図23に示す矢符C向きに恒温槽蓋体32を角変位させると、恒温槽本体231の内周面が露出する。恒温槽212の第1収容空間221は、前記閉鎖状態で、略直方体形状であり、恒温槽212の内周面によって囲まれた領域である。
収容空間221に臨み、前記軸線L1の延びる方向に平行な第1方向B1における恒温槽212の内周面間の寸法をW11とし、第1方向B1に垂直な第2方向B2に沿う恒温槽212の内周面間の寸法をW12とし、第1方向B1および第2方向B2に垂直な第3方向B3に沿う方向の恒温槽12の内周面間の寸法W13とすると、前記W11は、200ミリメートル(mm)〜500ミリメートル(mm)に選ばれ、W12は、100ミリメートル(mm)〜300ミリメートル(mm)に選ばれ、W13は、25ミリメートル(mm)〜80ミリメートル(mm)に選ばれる。本実施の形態では、たとえばW11=350mm、W12=170mmおよびW13=50mmに選ばれる。
恒温槽212は、第1収容空間221に複数の半導体レーザ素子11を収容する。恒温槽本体231は、複数の半導体レーザ素子11を着脱自在に装着する恒温槽本体側装着部37有する。恒温槽本体側装着部37は、恒温槽本体231に固定される。複数の半導体レーザ素子11は、恒温槽本体231の恒温槽本体側装着部37に着脱自在に装着される。恒温槽本体側装着部37は、ソケット47を備える。このソケット47に、半導体レーザ素子11が着脱自在に装着される。第1収容空間221に収容される半導体レーザ素子11には、放熱板48が設けられる。
恒温槽本体側装着部37は、複数の半導体レーザ装置11を恒温槽本体231の第1方向B1の一端部寄りの領域から他端部寄りの領域にわたり、かつ第2方向B2の中央部で保持する。半導体レーザ素子11は、第1方向B1に沿って1列に並んだ状態で保持手段である恒温槽本体側装着部37に保持される。第1収容空間221には、半導体レーザ素子11が10個から100個程度収容され、本実施の形態では、20個の半導体レーザ素子11を収容する。恒温槽本体側装着部237は、半導体レーザ素子11を、その発光部が恒温槽本体31の開口から外方に臨むように保持する。放熱板48は、半導体レーザ素子11の第2方向B2の両側で、その厚み方向が第3方向B3と平行となるように各半導体レーザ素子11に設けられる。
また恒温槽蓋体32は、複数の受光素子23Aを着脱自在に装着する恒温槽蓋体側装着部39を有する。受光手段23の複数の受光素子23Aは、恒温槽蓋体側装着部39によって恒温槽蓋体32に着脱自在に装着される。恒温槽蓋体側装着部39は、恒温槽蓋体32からわずかに離間した状態で、たとえばねじ部材によって恒温槽蓋体32に着脱自在に固定される。受光手段23の複数の受光素子23Aは、閉鎖状態で、前記恒温槽本体側装着部37に保持される半導体レーザ装置11に対向する。閉鎖状態では、複数の受光素子23Aの受光部と、複数の半導体レーザ装置11の発光部とがわずかな間隙T11をあけて、それぞれ対向する。前記間隙T11は、たとえば0.2ミリメートル(mm)以上3ミリメートル(mm)以下に選ばれる。前記隙間T11が0.2mm未満となると、半導体レーザ素子11と発光素子23Aとの間に、試験時に半導体レーザ素子11に電流を流すことによって、半導体レーザ素子11が発熱するため、この発熱によって受光素子23Aが加熱されてしまい、正確な測定が困難となる。また前記隙間T13が、3mm以上となると、半導体レーザ素子11からの光が広がってしまうので、半導体レーザ素子11からの光を効率よく受光することが困難となる。前記隙間T11を、0.2mm以上3mm以下とすることによって、受光素子23Aが半導体レーザ素子11の発熱による影響を可及的抑制して、かつ半導体レーザ素子11からの光を可及的効率的に受光することができる。
第1収容空間221の容積に対する収容される半導体装置、つまり半導体レーザ装置11の占有率は、前述の実施の形態と同様に、第1収容空間221の容積の0.02%以上0.1%未満に選ばれる。これによって、前述した実施の形態のバーンイン装置と同様な効果を得ることができる。
恒温槽本体231の開口部233の第2方向B2の他端部223Bには、閉鎖状態であるのか、開放状態であるのかを検出する蓋体検出部41が設けられる。蓋体検出部41は、たとえば押しボタンスイッチによって実現される。閉鎖状態では、前記押しボタンスイッチの操作片41Aが恒温槽蓋体32の遊端部42に押下されることによって、押しボタンスイッチの接点が閉じる。また開放状態では、恒温槽蓋体32が角変位することによって、前記押しボタンスイッチの操作片41Aにかかる負荷がなくなることによって、押しボタンスイッチの接点が開放する。状態検出部41は、駆動部22に接続される。駆動部22は、たとえば前記接点に直流電流を流すことによって、前記接点が閉じているのか、または開いているのかを判断し、閉鎖状態であれば半導体レーザ素子11を駆動し、または開放状態であれば半導体レーザ素子11の駆動を停止する。
恒温槽蓋体32の遊端部42には、係合部43が形成される。また恒温槽本体231には閉鎖状態で、前記係合部43に係合して、恒温槽蓋体32を係止する係止部44が設けられる。閉鎖状態において、係止部44によって前記係合部43を係合して係止することによって、恒温槽本体231と恒温槽蓋体32とを密着させることができる。これによって、恒温槽本体31と恒温槽蓋体32との間から第1収容空間221内の空気が、恒温槽212の外部の空間に漏れ出ることが防止され、気密性を向上させることができる。また前記係合部43および係止部44によって、不所望に恒温槽蓋体32が角変位してしまうことが防止され、たとえば半導体レーザ素子11のエージング試験中に第1収容空間21が恒温槽212の外部の空間に開放されることが防止される。
恒温槽212には、温度保持部213が設けられる。温度保持部213は、加熱部251と、送風部252と、前記加熱部251と、送風部252の一部とを保持し、予め定める第2収容空間254を有する温度保持部筐体255と、加熱部251および送風部252を制御する温度制御部56を含む。温度保持部筐体255は、温度調整空間形成体であって、恒温槽212の前記第3方向B3の一端部に設けられる。送風部252は、気体循環手段である。予め定める第2収容空間254は、温度調整空間である。以後予め定める第2収容空間254を単に第2収容空間254と記載する場合がある。
第1収容空間221に臨む恒温槽本体232には、第1および第2通気孔257,258が形成される。第1および第2通気孔257,258は、第2方向B2の各端部205,206で、恒温槽本体232を第3方向B3に貫通する。第1および第2通気孔257,258は、恒温槽本体232の第1方向B1の両端部203,204間にわたって形成され、長孔形状に形成される。第1通気孔257は、第2方向Bの一端部205寄りに形成され、第2通気孔258は第2方向Bの他端部206寄りに形成される。恒温槽ユニット200を棚に17に設置した状態で、第2方向B2は、上下方向となり、第2方向一方は下方、第2方向他方は上方に対応する。
第1および第2通気孔257,258は、第2方向B2において、恒温槽本体側装着部37に保持される半導体レーザ素子11の外方に形成される。第1および第2通気孔257,258は、温度保持部筐体255の第2収容空間254に連通する。第1および第2通気孔257,258は、略等しく形成され、かつ第2方向B2に垂直な仮想一平面に関して、面対称に形成される。第1通気孔257に臨んでいる部分の、第1方向B1の内径W15、および第2通気孔257に臨んでいる部分の、第1方向B1の内径W16は、恒温槽本体側装着部37によって保持される複数の半導体レーザ素子11の第2方向B2の幅W14よりも大きく選ばれる。また第1および第2通気孔257,258は、恒温槽本体側装着部37によって保持される複数の半導体レーザ素子11のうち第1方向B1の一端で保持される半導体レーザ素子211Aが配置される位置よりも、第1方向B1の一方寄りまで延び、また恒温槽本体側装着部37によって保持される複数の半導体レーザ素子11のうち第1方向B1の他端で保持される半導体レーザ素子211Bが配置される位置よりも第1方向B1の他方寄りまで延びる。第1方向B1の一方および他方から前記第1および第2通気孔257,258に臨む内周面は、外に凸となる曲面によって形成され、これによって第1および第2通気孔257,258を通過する空気の滞留を防止することができる。また第2方向B2の一方および他方から前記第1および第2通気孔257,258に臨む内周面は、平面によって形成される。
第1方向B1において、恒温槽本体側装着部37によって保持される複数の半導体レーザ素子11のうち第1方向B1の一端で保持される半導体レーザ素子11Aの端面と、第1および第2通気孔257,258に第1方向B1の一方側から臨む内周面157A,157Bとの間の距離W17とし、第1方向B1において、恒温槽本体側装着部37によって保持される複数の半導体レーザ素子11のうち第1方向B1の他端で保持される半導体レーザ素子11Bの端面と、第1および第2通気孔257,258に第1方向B1の他方側から臨む内周面157A,157Bとの間の距離W18とすると、W17およびW18は、少なくとも1個の半導体レーザ素子11の第1方向B1の寸法よりも大きく選ばれる。
加熱部251は、第2収容空間254の雰囲気を加熱、つまり第2収容空間254の空気を加熱する。加熱部251は、たとえばニクロム線ヒータ251Aを含んで実現され、発熱することによって、前記雰囲気を加熱する。本実施の形態では加熱部151として、坂口電熱社製、型式SN−041010、定格100V、100Wのニクロム線ヒータを用いることができる。第2収容空間254は、第1収容空間221の容積と同様な大きさに選ばれる。加熱部251のニクロム線ヒータ251Aは、前記第1方向B1に沿って延び、第2方向B2において第1通気孔257寄りに配置される。
送風部252は、気体循環手段であって、回転駆動部261a,261bと、羽根車262a,262bと、はずみ車263a,263bとを含む。回転駆動部261a,261bを総称する場合、回転駆動部261と記載する。羽根車262a,262bを総称する場合、羽根車262と記載する。はずみ車263a,263bを総称する場合、はずみ車263と記載する。本実施の形態では、複数の羽根車262を有する。
回転駆動部261は、たとえばモータによって実現される。本実施の形態では回転駆動部261として、交流モータである隈取モータを用いる。羽根車262は、回転駆動部261の回転軸264に固定され、回転駆動部261を駆動することによって、回転軸264の回転軸線L3まわりに、所定の方向に回転する。前記回転軸264は、第3方向B3に沿って延びる。羽根車262は、前記回転軸線L3まわりに回転することによって、回転軸線L3から離反する方向に空気を移動させることができ、言い換えると送風することができる。はずみ車263は、回転駆動部261の回転軸264に固定される。はずみ車263は、第2収容空間254には配置されず、温度保持部筐体255の外方に配置される。はずみ車263は、羽根車262と回転軸264を回転させる回転駆動部261の本体との間に設けられる。はずみ車263を設けることによって、回転駆動部261の急激な回転速度の変化を防止することができ、これによって羽根車262による送風が安定する。回転駆動部261の回転軸264の回転軸線L2は、前記第3方向B3に沿って延びる。羽根車262a,263bは、第1方向B1に沿って並べて配置される。羽根車262および回転軸264の一部が前記第2収容空間54に収容される。
羽根車262の回転軸264は、第3方向B3に延びるので、羽根車262の直径に応じて、恒温槽ユニット200の第3方向B3の寸法、具体的には温度保持部213の第3方向B3の寸法を変える必要がない。したがって、恒温槽ユニット200の第3方向B3の寸法を可及的小さく形成して、装置を小形に形成することができる。バーンイン装置では、複数の恒温槽ユニット200を有するので、装置全体の小形化を達成することができ、設置場所の自由度が向上する。第3方向B3で、羽根車262は恒温槽212に予め定める距離T12だけ離間して設けられる。前記予め定める距離T12は、たとえば20ミリメートル(mm)〜30ミリメートル(mm)に選ばれる。羽根車262は、第2方向B2においてニクロム線ヒータ51Aよりも、第2通気孔258寄りに配置される。これによって、羽根車262を軸線まわりに回転させると、ニクロム線ヒータ51Aによって加熱された空気が、第1通気孔257を介して、第1処理空間21に供給することができる。
温度保持部筐体255には、風向き制御板265a,265bが設けられる。風向き制御板265a,265bを総称する場合、単に風向き制御板265と記載する。風向き制御板265は、各羽根車262にそれぞれ対応して設けられ、各羽根車262が回転することによって移動する空気が、予め定める方向に流れるように空気の流れを整える。風向き制御板265は、回転軸線L3を中心とする円弧形状の内周面を有する。風向き制御板265は、板状部材によって実現され、羽根車262の回転軸線L2の半径方向外方で、前記内周面が羽根車262のほぼ半周を覆うように形成される。風向き制御板265は、第1通気孔257側に空気が移動するように、羽根車262を挟んで予め定める第1通気孔257が形成される側とは第2方向B2の反対側から羽根車262を覆う。また風向き制御板265は、回転軸線L3の第1方向B1の外方を覆って、風向き制御板26の内周面の端部265A,265Bが設けられる。
加熱部251のニクロム線ヒータ251Aは、羽根車262を挟んで風向き制御板265とは反対側で、第2収容空間254に設けられる。ニクロム線ヒータ251Aは、温度保持部筐体255の第1方向B1の両端部間にわたって、第1方向B1に平行に延びる部分を有する。ニクロム線ヒータ251Aは、温度保持部筐体255から所定の間隔をあけて、ヒータ保持部280によって温度保持部筐体255に固定される。
また温度保持部筐体255には、羽根車262が回転することによって移動する空気を予め定める第1通気孔257に導くための第1流路形成部266と、第2通気孔258から流入する空気を羽根車262に導くための第2流路形成部267とが設けられる。第1流路形成部266は、羽根車262よりも恒温槽212寄りで、かつ回転軸線L2よりも第1貫通孔257寄りの領域で、羽根車262の外周部から予め定める第1通気孔257との間にわたって形成される。
また温度保持部213は、羽根車262と、第1通気孔257が形成される恒温槽212の第2方向B2の一端部205との間で、第2処理空間254を、第1通気孔257の延びる方向、すなわち第1方向B1において複数の所定の空間に区切る仕切り板301を有する。仕切り板301は、温度保持部筐体255の第2方向B2の一端部、つまり下端部から、第2方向B2においてニクロム線ヒータ51Aよりも、羽根車262寄りの空間まで延びる。これによってニクロム線ヒータ251Aは、仕切り板301によって区切られる複数の所定の空間に配置され、所定の空間の空気を加熱することができる。
仕切り板301は、平板状部材であって、その厚み方向は、第1方向B1と平行に設けられる。仕切り板301は、温度保持部筐体255の第2方向B2の中央に配置され、風向き制御板256a,256bの間に形成されるセンター区切り体302を有する。センター仕切り板302を設けることによって、各羽根車262が回転することによって発生する風が干渉してしまうことが防止される。また仕切り板301は、第1方向B1において、センター仕切り板302と、温度保持部筐体255の第2処理空間354に臨む内周面との間に配置される複数の調整仕切り板303を含む。調整仕切り板303は、第1〜第6調整仕切り板304〜309を含む。
第1〜第3調整仕切り板304〜306は、センター仕切り板302の第1方向一方に設けられ、センター仕切り板302から離反する方向に、この順番で配置される。第1方向B1で、センター仕切り板302と第1調整仕切り板304との相互に対向する面の間の距離T21と、第1調整仕切り板304と第2調整仕切り板305との相互に対向する面の間の距離T22と、第2調整仕切り板305と第3調整仕切り板306の相互に対向する面の間の距離T23とは、ニクロム線ヒータ51Aによって各空間の空気を加熱し、送風部52によって各空間において加熱された空気を第1処理空間に供給するときに、第1方向B1において第1通気孔257から流出する空気の温度が略均一となるように選ばれる。
第4〜第6調整仕切り板307〜309は、センター仕切り板302の第1方向他方に、センター仕切り板302から離反する方向に、この順番で配置される。また第1方向B1で、センター仕切り板302と第4調整仕切り板307との相互に対向する面の間の距離T24と、第4調整仕切り板307と第5調整仕切り板308との相互に対向する面の間の距離T25と、第5調整仕切り板308と第6調整仕切り板309の相互に対向する面の間の距離T26とは、ニクロム線ヒータ51Aによって各空間の空気を加熱し、送風部52によって各空間において加熱された空気を第1処理空間に供給するときに、第1方向B1において第1通気孔257から流出する空気の温度が略均一となるように選ばれる。
羽根車262が回転することによって移動する空気は、各仕切り板301に仕切られた所定の空間にそれぞれ流入する。羽根車262によって移動する空気は、羽根車262の回転軸線L3付近と、回転軸線L3から離反する領域とにおいて、あるいは回転方向方向上流側と回転方向下流側とにおいて、均一とならないおそれがあるが、仕切り板301によって仕切られた所定の空間の大きさを調整して、各所定の空間の空気をニクロム線ヒータ51Aが加熱することによって、前述したように移動する空気が均一とならない場合であっても、各所定の空間から第1処理空間221に供給する空気の温度を略均一とすることができる。ニクロム線ヒータ51Aによって加熱される所定の空間の体積を調整することによって、すなわち前述したT21〜T26を調整することによって、空気の移動量が大きな領域に形成する所定の空間については、他の領域に形成される所定の空間よりも、その体積を小さくする。これによって、空気の流れの速い領域においても、空気を十分に加熱することができるようになるので、第1通気孔257の延びる方向、すなわち第1方向B1において、第1通気孔から第1収容空間221に供給される加熱された空気の温度の均一性をさらに向上させることができる。本実施の形態においては、第1〜第6調整仕切り板304〜309が設けられるが、調整仕切り板の数は、6つに限らない。
また温度保持部筐体255には、羽根車262が回転することによって移動する空気を第1通気孔57に導くための第1流路形成部266と、第2通気孔258から流入する空気を羽根車262に導くための第2流路形成部267とが設けられる。第1流路形成部266は、羽根車262よりも恒温槽212寄りで、かつ予め定める第2方向B2において回転軸線L3よりも第1貫通孔257寄りの領域で、から仕切り板301によって形成される各所定の空間と、第1通気孔57とを連通するように形成される。第1流路形成部266によって、羽根車62が回転することによって移動する空気が図24の矢符G1に示すように、第2方向B2の一方に送られる。前記第1方向B1の一方に送られた空気は、仕切り板301によって区切られた所定の空間を通過して、温度保持部筐体55の第1方向B1の端部から図24の矢符G2に示すように、第3方向B3の他方に送られ、第1通気孔257を通過して第1収容空間221に流入する。第1収容空間221内に流入した空気は、図24の矢符G3に示すように、第2方向B2の他方に向かう。前記第1収容空間221内で、前記第2方向B2の他方に送られた空気は、恒温槽12の第2方向B2の端部から図24の矢符G4に示すように、第3方向B3の一方に流れ、羽根車62の回転による吸引力によって、第2通気孔258を通過して、第2収容空間254に流入する。第2収容空間54内に流入した空気は、第2流路形成部267によって羽根車262の回転軸線L3付近に導かれる。第2流路形成部267は、羽根車262よりも恒温槽12寄りで、かつ第1流路形成部266よりも第2貫通孔258寄りの領域で、羽根車262の回転軸線L3近傍と第2通気孔58との間にわたって形成される。羽根車62が回転することによって、第1収容空間21と第2収容空間54との空気を循環させることができる。
温度保持部筐体255には、第3方向B3の温度保持部筐体255の一方側に突出する回転駆動部261を保護する保護部材264が設けられる。保護部材264は、温度保持部筐体255の第3方向B3の一方側に突出して、回転軸線L2まわりの外方から回転駆動部61を覆う。
以上のように本実施の形態のバーンイン装置では、空気の流れる方向に垂直な方向に半導体レーザ素子11を並べることによって、恒温槽本体側保持部37によって保持される各半導体レーザ素子11に接触する風を可及的等しくすることができるので、半導体レーザ素子11の検査条件を可及的揃えることができ、試験の信頼性を向上させることができる。
また第1および第2通気孔257,258は、保持される半導体レーザ素子11の数、および恒温槽212の大きさによって決定され、恒温槽12が大きくなればなるほど、予め定める第1および第2通気孔257,258は、第1方向B1に延びることになる。このような場合であっても、複数の羽根車262を前記第1方向B1に並べて配置し、回転させることによって、前記第1方向B1において、第1通気孔257から第1処理空間221供給される空気の量、および第2通気孔258を介して第1処理空間221から排出される空気の量を可及的均一にすることができる。これによって、半導体レーザ素子11が並べられる方向、すなわち前記第1方向B1における半導体レーザ素子11の検査条件を可及的揃えることができ、試験の信頼性をさらに向上させることができる。
本発明の実施の各形態において、恒温槽本体側保持部37は、予め定める方向、すなわち第1方向B1に複数の半導体レーザ素子11を1列に並べて保持するが、恒温槽本体保持部37は、第2方向B1に半導体レーザ素子11を複数列並べて保持してもよい。恒温槽本体保持部37が、第2方向B1に半導体レーザ素子11を複数列並べて保持することによって、一度に試験することができる半導体レーザ素子11の数を増加させることができ、これによって試験の効率を向上させることができる。
本発明のさらに他の実施の形態においては、前述した各実施の形態の構成を組合せてバーンイン装置を構成してもよい。前述した実施の形態において、所定の気体を空気としたが、所定の気体は、空気以外の不可燃性の気体であればよく、たとえば窒素ガスなどであってもよい。
本発明のバーンイン装置は、従来の技術のバーンイン装置と比較して、簡易な構成で、しかも試験の信頼性の向上されたバーンイン装置を実現することができる。したがって、従来の技術のバーンイン装置と比較して、生産設備などの装置設備の製造コストを低減することができるとともに、検査対象となる半導体装置の初期不良を精度よく検出することができるようになる。
本発明の実施の一形態のバーンイン装置10の構成を示す機能ブロック図である。 バーンイン装置10の外観を概略的に示す図である。 バーンイン装置10の一部を拡大して示す構成図である。 恒温槽ユニット100の正面図である。 図4の切断面線V−Vから見た恒温槽ユニット100の断面図である。 図5において第1収容空間21を恒温槽12の外部の空間から閉鎖した状態を示す恒温槽ユニット100の断面図である。 図6の切断面線VII−VIIから見た恒温槽ユニット100の断面図である。 図7の切断面線VIII−VIIIから見た恒温槽ユニット100の断面図である。 温度制御部56の電気的構成を示す図である。 識別情報保持部15の構成を示す回路図である。 状態取得部16の入力部26の入力コネクタ部91を示す平面図である。 入力コネクタ部91の正面図である。 入力コネクタ部91の側面図である。 所定の信号および識別情報を出力する出力部24の出力コネクタ部92を示す平面図である。 出力コネクタ部92示す平面図である。 入力コネクタ部91および出力コネクタ部92とを接続して示す平面図である。 入力コネクタ部91の入力端子93と出力コネクタ部92の出力端子94とを拡大して示す断面図である。 本発明の実施の他の形態のバーンイン装置110の温度制御部56および温度保持制御部112の電気的構成を示す図である。 図19は、風向き変更部150が設けられる恒温槽ユニット151の正面図である。 図19において第1収容空間21を恒温槽12の外部の空間から閉鎖した状態で、切断面線XX−XXから見た断面図である。
風向き変更部150を拡大して示す斜視図である。 図22は、本発明のさらに他の実施の形態のバーンイン装置における恒温槽ユニット200の正面図である。 図22の切断面線XXIII−XXIIIから見た恒温槽ユニット200の断面図である。 図23において第1収容空間21を恒温槽12の外部の空間から閉鎖した閉鎖状態を示す恒温槽ユニット200の断面図である。 図24の切断面線XXV−XXVから見た恒温槽ユニット200の断面図である。 図25の切断面線XXVI−XXVIから見た恒温槽ユニット断面図である。 第1の従来の技術のバーンイン装置1の外観を示す図である。 バーンイン装置1の構成を示す機能ブロック図である。
符号の説明
10 バーンイン装置
11 半導体レーザ素子
12 恒温槽
13 温度保持部
14 状態検出部
15 識別情報保持部
16 状態取得部
21 収容空間
23 受光手段
24 出力部
26 入力部
31 恒温槽本体
32 恒温槽蓋体

Claims (16)

  1. 半導体装置を収容可能な予め定める収容空間を有する複数の恒温槽と、
    各恒温槽に設けられ、恒温槽の予め定める収容空間の雰囲気を所定の温度範囲内の温度に保持する温度保持手段と、
    各恒温槽に対応して設けられ、各恒温槽に収容される半導体装置を駆動して、その半導体装置の状態を表す所定の信号を出力する状態検出手段とを含むことを特徴とするバーンイン装置。
  2. 予め定める収容空間の容積に対する収容される半導体装置の占有率は、予め定める収容空間の容積の0.02%以上0.1%未満に選ばれることを特徴とする請求項1記載のバーンイン装置。
  3. 各恒温槽に対応し、各恒温槽の個別の識別情報を保持する識別情報保持手段と、
    状態検出手段に対応して設けられ、識別情報保持手段から与えられる識別情報を出力する識別情報出力手段とを含むことを特徴とする請求項1または2記載のバーンイン装置。
  4. 恒温槽は、恒温槽本体と、予め定める収容空間を恒温槽の外部の空間に開放可能、および恒温槽の外部の空間から閉鎖可能に恒温槽本体に設けられる恒温槽蓋体とを含み、
    前記半導体装置は、発光素子であり、
    前記状態検出手段は、発光素子から発せられる光を受取る受光素子を含み、
    発光素子は、恒温槽本体および恒温槽蓋体のうちいずれか一方に着脱可能に装着され、受光素子は、恒温槽本体および恒温槽蓋体のうちいずれか他方に着脱可能に装着され、前記恒温槽本体と恒温槽蓋体とによって予め定める収容空間を恒温槽の外部の空間から閉鎖したときに、発光素子および受光素子は近接し、それぞれの発光部および受光部を対向して配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のバーンイン装置。
  5. 前記識別情報保持手段は、識別情報出力手段に予め定める電圧を与えることを特徴とする請求項2記載のバーンイン装置。
  6. 前記状態検出手段に着脱自在に接続され、状態検出手段から出力される所定の信号を取得する状態取得手段をさらに含み、
    状態検出手段は、所定の信号を出力する出力端子を有し、
    状態取得手段は、状態検出手段の出力端子と相互に接続される入力端子を有し、
    状態取得手段が状態検出手段に着脱自在に接続された状態で、出力端子と入力端子とは点接触することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のバーンイン装置。
  7. 恒温槽には、予め定める収容空間と恒温槽の外部空間とを連通する複数の通気孔が形成され、
    温度保持手段は、複数の通気孔のうち、予め定める第1通気孔を介して予め定める収容空間に加熱した所定の気体を供給可能であり、前記複数の通気孔のうち予め定める第1通気孔とは異なる予め定める第2通気孔を介して予め定める収容空間の所定の気体を外部空間に排出可能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のバーンイン装置。
  8. 前記温度保持手段は、
    前記通気孔を介して予め定める収容空間に連なる所定の温度調整空間を形成する温度調整空間形成体と、
    所定の温度調整空間の所定の気体を加熱可能な加熱手段と、
    送風によって所定の温度調整空間の所定の気体を予め定める第1通気孔を介して予め定める収容空間に供給し、かつ予め定める収容空間の所定の気体を予め定める第2通気孔を介して所定の温度調整空間に排出させる気体循環手段とを含むことを特徴とする請求項7記載のバーンイン装置。
  9. 前記予め定める第1通気孔は、予め定める方向において、恒温槽の一端部に形成され、前記予め定める第2通気孔は、前記予め定める方向において、恒温槽の他端部に形成されることを特徴とする請求項7または8記載のバーンイン装置。
  10. 予め定める第1通気孔よりも予め定める方向の他方寄りで、予め定める方向に沿って複数の半導体装置を並べて保持する保持手段と、
    保持手段に保持される複数の半導体装置のうち、予め定める第1通気孔に最も近接する半導体装置の予め定める方向一方側に配置され、予め定める第1通気孔を介して供給され保持手段の予め定める方向の一端部で保持される半導体装置に向かう所定の気体の流れを変更する風向き変更手段を有することを特徴とする請求項9記載のバーンイン装置。
  11. 風向き変更手段は、前記予め定める方向で保持手段に保持される半導体装置から離反するに連れて、先細形状となるように形成されることを特徴とする請求項10記載のバーンイン装置。
  12. 前記予め定める方向において、予め定める第1通気孔が形成される恒温槽の一端部と、予め定める第2通気孔が形成される恒温槽の他端部との間で、前記予め定める方向に垂直な所定の方向に沿って複数の半導体装置を並べて保持する保持手段を有することを特徴とする請求項9記載のバーンイン装置。
  13. 前記予め定める第1通気孔および予め定める第2通気孔は、前記予め定める方向に垂直な所定の方向において、恒温槽の一端部および他端部間にわたって延び、
    気体循環手段は、回転可能な複数の羽根車を有し、
    羽根車は、前記予め定める方向に垂直な所定の方向に並べて配置されることを特徴とする請求項12記載のバーンイン装置。
  14. 前記羽根車と、予め定める第1通気孔が形成される恒温槽の一端部との間で、温度調整空間を、前記予め定める第1通気孔の延びる方向において複数の所定の空間に区切る仕切り板を有し、
    前記加熱手段は、前記仕切り板によって仕切られる各所定の空間の所定の気体を加熱することを特徴とする請求項13記載のバーンイン装置。
  15. 各温度保持手段の機能を一斉に停止させ、または機能が停止した各温度保持手段を一斉に機能させる温度保持制御手段を含むことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1つに記載のバーンイン装置。
  16. 請求項1〜15のうちのいずれか1つ記載のバーンイン装置による半導体装置の試験方法であって、
    1つの状態取得手段を、各恒温槽に対応する状態検出手段に、順番に着脱自在に接続して、所定の信号を取得することを特徴とする半導体装置の試験方法。
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