JP2005120144A - ポリエステルフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 例えば、転写材やキャステイング材等のポリエステルフィルムの平坦性を利用する用途において、フィルムから析出するオリゴマーによるトラブルをなくすことのできるベースフィルムを提供する。
【解決手段】 一方の面の中心面平均粗さ(SRa)が0.020μm以下、好ましくは0.015μm以下であり、180℃で10分間加熱処理した後の少なくとも片面のフィルム表面オリゴマー量が2.1mg/以下であることを特徴とするポリエステルフィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、平坦でかつオリゴマー析出量の少ないポリエステルフィルムに関する。
ポリエステルフィルムは、強い機械的な強度や高い耐熱性という利点およびフィルム表面が平坦であるという利点を生かして、例えば、転写材やキャステイング材等のベースフィルムとして従来使用されている。近年、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイの発達に伴い、被転写面の光沢性やキャストして得られるシートの透明性や平坦性が求められ、使用するポリエステルフィルムとしては表面粗度のより低いフィルムが使われる傾向となっている。また、こうした用途では、複数回の塗工工程を経るが、平坦なポリエステルフィルムを使うが故に、加工工程内や最終使用工程内で異物による歩留低下が生じやすい。これら異物の要因の一つとしてポリエステルフィルムに含まれるオリゴマーがある。オリゴマーは、加工時の溶媒や熱で析出し、利用する面に付着したり、加工工程のロールに付着したりして、転写面やキャステイングして得られるシートに変形を与えたり、また異物そのものとなり、本来の性能を発揮できず、歩留低下となることが多い。
例えば、転写材は一般的には、基材ポリエステルフィルムの片面に順次、離型層、図柄層および接着層などの転写層を積層して構成されている。目的に応じ、転写層として ハードコート層や反射防止層や金属蒸着層も積層されている。さらには、これら離型層や転写層に、帯電防止剤や抗菌剤等の機能性剤を加え、機能が付与されている。
これら転写材の転写方法としては、転写装置を用いて加熱ロールで被転写物に転写する、いわゆるホットスタンピング法、および射出成形機やブロー成形機の金型に接着層が成形樹脂と接するように転写材をセッティングした後、成形樹脂を射出またはブローし、成形と同時に転写し、冷却後金型より成形品を取り出す、いわゆる成形同時転写法が一般的に知られている。
これら転写材を製造する工程において、基材のポリエステルフィルムからオリゴマーの析出があると、加工工程内が汚れるばかりでなく、転写時の加熱ロールや成形同時転写時の金型がポリエステルフィルム表面にあるポリエステルのオリゴマーによって汚れ、転写回数を重ねるにつれ、加熱ロールや金型に蓄積される。これらオリゴマーは、やがて被転写体へ転写した転写面に跡を付けたり、転写面の光沢悪くしたりし、甚だしい場合には、被転写体に歪みを与えたりする。成形同時転写法の場合は、流動する樹脂と転写材とが接触するのでこの傾向が強い。このため、被転写体の転写面や加熱ロールおよび金型を監視し、適宜加熱ロールや金型を清掃することが行われているが、加工効率を低下させる要因となっている。
また、キャステイング材として使用するに際しては、最近、透明性の良いシートや極めて光沢の良いシートを得るために、粗度の低いポリエステルフィルムを使う傾向が強い。こうした場合、シート面自身の表面が極めて平坦なため、極めて小さい異物でも不良となることがある。加工時や使用時にフィルムに熱がかかり、フィルムからオリゴマーが析出するが、これが異物となる場合がある。
特開平8−333461号公報
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その解決課題は、例えば、転写材やキャステイング材等のポリエステルフィルムの平坦性を利用する用途において、フィルムから析出するオリゴマーによるトラブルをなくすことのできるベースフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記の状況に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を有するフィルムによれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、一方の面の中心面平均粗さ(SRa)が0.020μm以下であり、180℃で10分間加熱処理した後の少なくとも片面のフィルム表面オリゴマー量が2.1mg/以下であることを特徴とするポリエステルフィルムに存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリエステルフィルムに用いるポリエステルとは、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸のようなジカルボン酸またはそのエステルとエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールのようなグリコールとを溶融重縮合させて製造されるポリエステルである。これらの酸成分とグリコール成分とからなるポリエステルは、通常行われている方法を任意に使用して製造することができる。例えば、芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコールとの間でエステル交換反応をさせるか、あるいは芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接エステル化させるかして、実質的に芳香族ジカルボン酸のビスグリコールエステル、またはその低重合体を形成させ、次いでこれを減圧下、加熱して重縮合させる方法が採用される。その目的に応じ 脂肪族ジカルボン酸を共重合しても構わない。
本発明のポリエステルとしては、代表的には、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート等が挙げられるが、その他に上記の酸成分やグリコール成分を共重合したポリエステルであってもよく、必要に応じて他の成分や添加剤を含有していてもよい。
これらポリエステルには、転写層やキャステイング層を設ける面(以降 利用面と呼ぶ)には、実質的に粒子を含有しないか、粒子を含有しても、中心面平均粗さ(SRa)が 0.020μm以下、好ましくは0.015μm以下になる範囲内で、フィルムの走行性を確保したり、キズが入る事を防いだりする等目的で含有させることができる。
また、本発明の中で平坦面をより活かすには、利用面の最大突起高さ(Rmax)を0.50μm以下にすることが好ましく、0.30μm以下とすることが一層好ましい。
用いる粒子としては、炭酸カルシウム、カオリン、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム等の無機粒子やアクリル樹脂、グアナミン樹脂等の有機粒子や触媒残差を粒子化させた析出粒子を含有させることができる。これら粒子の粒径や量は目的に応じ適宜決めることができる。また、適宜、各種安定剤、潤滑剤、帯電防止剤等を加えることもできる。
本発明の利用面には、目的に応じ、接着性を向上するプライマー層を設けてもよく、また逆に、離型性を向上するプライマー層を設けてもよい。
本発明のポリエステルフィルムは、単層または多層構造である。多層構造の場合は、利用面と反対面の粗度を利用面より粗面化し、作業性を一層向上することもできる。また、多層構成の場合、内層には通常のポリエチレンテレフタレートを用いてもよく、また成型同時転写用に用いる場合には、成形性を向上する目的で、イソフタル酸、テレフタル酸を共重合成分とした共重合ポリエステルやポリブチレンテレフタレートを用いてもよい。
本発明のフィルムの製膜方法としては、通常知られている製膜法でよく、特に制限はない。例えば、まずロール延伸法により、60〜120℃で2〜6倍に延伸して、一軸延伸ポリエステルフィルムを得、次いで、テンター内で先の延伸方向とは直角方向に80〜130℃で2〜6倍に延伸し、さらに、150〜250℃で1〜600秒間熱処理を行うことにより製造することができる。
本発明のポリエステルフィルムの厚みは、12〜188μmが好ましい。
表面オリゴマーを2.1mg/m以下となるように抑止する方法として、オリゴマー含有量の少ないポリエステル原料を用いることができる。このような原料は、通常の溶融重縮合反応で得たポリエステルのチップを減圧下あるいは不活性ガスの流通下で180℃から240℃にて、1時間から20時間程度保つという固相重合によって得ることができる。この原料のみ、またはこの原料と通常の原料を混合して単層のポリエステルフィルムを製膜してもよく、また2層以上の多層構成とし、両面に使ってもよく、利用面と反対側の表面層にのみこの原料を用いてもよい。
表面オリゴマーを抑止する方法として、表層にオリゴマー析出を抑止するコート層を設けることができる。コート層としては、シランカップリング剤やアクリル系樹脂やポリビニルアルコールを含む層が挙げられる。これらコート層は二軸延伸フィルムに従来技術でコートしてもよく、また、ポリエステルフィルムを製造する工程中で、従来技術によりコートしてもよい。例えば、逐次二軸延伸法においては、縦一軸延伸後のフィルムにコートした後、横に延伸する方法、または、二軸延伸フィルム後にコートし乾燥する方法がある。方法に制約はないが、一軸延伸フィルムにコートし、次いで横延伸し、熱処理する方法は、コート層を均一に薄くできる等の特徴があり好ましい。
ポリエステルフィルムにコートする方法としては、例えば、原崎勇次著、槙書店、1979年発行、「コーティング方式」に示されるような塗布技術を用いることができる。具体的には、エアドクターコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、含浸コーター、リバースロールコーター、トランスファロールコーター、グラビアコーター、キスロールコーター、キャストコーター、スプレイコーター、カーテンコーター、カレンダコーター、押出コーター、バーコーター等のような技術が挙げられる。
本発明によれば、例えば、転写材やキャステイング材等のポリエステルフィルムの平坦性を利用する用途において、オリゴマーの析出に伴うトラブルをなくすことができ、その工業的価値は高い。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例における評価方法やサンプルの処理方法は下記のとおりである。また、実施例および比較例中の「部」は「重量部」を示す。
(1)中心面平均粗さ(SRa)の測定方法
3cm角のフィルム試料の表面にAl蒸着を行い、直接位相検出干渉法、いわゆる2光束干渉法を用いた非接触式3次元粗さ計(マイクロマップ社製512)で、測定波長:554nm、対物レンズ倍率:20倍の条件にて、突起高さ分布曲線より、232μm×177μmの測定領域におけるフィルム表面の中心面平均粗さSRaを50点にわたり測定し、50点のSRa値を平均して、フィルムの中心面平均粗さ(SRa)とした。
(2)最大突起高さ(Rmax)の測定方法
3cm角のフィルム試料の表面にAl蒸着を行い、直接位相検出干渉法、いわゆる2光束干渉法を用いた非接触式3次元粗さ計(マイクロマップ社製512)で、測定波長:554nm、対物レンズ倍率:20倍の条件にて、232μm×177μmの測定領域におけるフィルム表面のP−V値を50点にわたり測定し、50点のP−V値を平均してフィルムの最大突起高さ(Rmax)とした。
(3)ポリマーの極限粘度[η](dl/g)の測定方法
ポリマー1gをフェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100ml中に溶解させ、ウベローデ型粘度計にて30℃で測定した。
(4)ポリエステル原料中のオリゴマーの測定方法
所定量のポリエステル原料をo−クロロフェノールに溶解した後、テトラヒドロフランで再析出して濾過し、線状ポリエチレンテレフタレートを除いた後、次いで得られた濾液を液体クロマトグラフィー(島津LC−7A)に供給してポリエステル中に含まれるオリゴマー量を求め、この値を測定に用いたポリエステル量で割って、ポリエステル中に含まれるオリゴマー量とする。液体クロマトグラフィーで求めるオリゴマー量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。標準試料の作成は、予め分取したポリエチレンテレフタレートの環状三量体を正確に秤量し、正確に秤量したDMF(ジメチルホルムアミド)に溶解して作成した。液体クロマトグラフの条件は下記のとおりとした。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製 MCI GEL ODS 1HU
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
(5)ポリエステルフィルムの加熱処理とオリゴマーの測定方法
A4サイズのケント紙の上に オリゴマー量を測定する面が外側になるようにポリエステルフィルムを重ね合わせ、四隅をクリップして、ケント紙とポリエステルフィルムを止める。 この状態でサンプルを窒素雰囲気下の180℃のオーブンに入れ、10分間静置した後取り出した。次いで、ポリエステルフィルムのオリゴマーを測定する面を内向きとして底面が(12.5cm×20cm)となるように4辺を折って箱を作成し、この箱に約10mlのジメチルホルムアミド(DMF)を入れて3分間浸した後、DMFに溶解したオリゴマー量を定量し求めた。定量に際しては、最終的に10mlとした溶液中のオリゴマー量を、液体ロマトグラフィー(島津LC−7A)を用いて標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。標準試料の作成は、予め分取したポリエチレンテレフタレートの環状三量体を正確に秤量し、正確に秤量したDMF(ジメチルホルムアミド)に溶解して作成した。単位は、mg/で示した。なお、液体クロマトグラフの測定条件は下記のとおりとした。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製 MCI GEL ODS 1HU
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
(6)転写時のロールの汚れや金型の汚れをの代用評価方法
転写時のロールの汚れや金型の汚れを評価するものとして、転写層と反対面となるフィルム表面を150℃のステンレス板で熱プレスし 金属の汚れ程度を目視にて判定した。プレス厚は5kg/cmとし、一回30秒で200回実施した。評価の判定は以下とした。
○:ステンレス板に汚れは見えなかった。
△:ステンレス板に少し汚れは見えたが、実用的には問題ないレベルだった。
×;ステンレス板に白い汚れがはっきり見えた。
実施例および比較例にて使ったポリエステル原料は次の方法にて製造したものである。
<ポリエステル1>
通常の溶融宿重合法にて、実質的に粒子を含有しない、極限粘度 0.66のポリエステル1を製造した。含有オリゴマーの量は0.83 重量%だった。
<ポリエステル2>
通常の溶融宿重合法にて、実質的に粒子を含有しない極限粘度0.58のポリエステルを製造し、次いで、窒素気流中で220℃にて10時間加熱しオリゴマー含有量の少ないポリエステル2を製造した。 含有されるオリゴマーの量は0.24重量%だった。
<ポリエステル3>
通常の溶融宿重合法にて、平均粒径2.5μmの非晶質シリカを0.3部含有する極限粘度0.66のポリエステル3を製造した。含有オリゴマーの量は0.83重量%だった。
<ポリエステル4>
ポリエステル2と同様にして、粒径0.37μmの有機粒子を0.03部含有するオリゴマー含有量が0.24重量%のポリエステル4を製造した。
<ポリエステル5>
ポリエステル2と同様にして、粒径0.20μmのアルミナ粒子を1.0部含有するオリゴマー含有量が0.24重量%のポリエステル5を製造した。
<ポリエステル6>
ポリエステル2を96部とポリエステル3を4部ブレンドしてポリエステル6を製造した。
これらのチップは十分に乾燥し、水分を50ppm以下にしてから使用した。
(比較例1)
ポリエステル1を73部とポリエステル3を27部ブレンダーにて配合し、乾燥後295℃にて溶融し、冷却したドラム上に溶融押し出して無定型シートを得、次いで85℃〜100℃にて縦に3.5倍に延伸して縦一軸延伸フィルムを得た。このフィルムを85℃〜110℃の雰囲気で横に4.0倍延伸し、次いで235℃にて熱処理して、厚さ38μmの2軸延伸ポリエステルフィルムを得た。比較例1のフィルムのSRaは0.035μm、Rmaxは0.68μmで、表面オリゴマー量は3.0mg/mだった。このものを光沢のある転写箔として使うと、転写面に柚肌状の濁りが発生し外観が良くなかった。 また、プレス機による汚れの評価は×であった。
(比較例2)
ポリエステル1を97部とポリエステル3を3部ブレンダーにて配合し、乾燥後295℃にて溶融し、冷却したドラム上に溶融押し出して無定型シートを得、次いで85℃〜100℃にて縦に3.5倍に延伸して縦一軸延伸フィルムを得た。このフィルムを85℃〜110℃の雰囲気で横に4.0倍延伸し、次いで235℃にて熱処理して、厚さ38μmの2軸延伸ポリエステルフィルムを得た。比較例2のフィルムのSRaは0.013μm、Rmaxは0.42μmで、表面オリゴマー量は3.0mg/mだった。プレス機による汚れの評価は×であった。
ポリエステル2を97部とポリエステル3を3部ブレンダーにて配合し、比較例1と同様にして、厚さ38μmの2軸延伸ポリエステルフィルムを得た。実施例1のフィルムのSRaは0.013μm、Rmaxは0.42μmで、表面オリゴマー量は0.1mg/mだった。プレス機による汚れの評価は○であった。
ポリエステル1を67部とポリエステル2を30部とポリエステル3を3部ブレンドして、比較例と同様にして、厚さ38μmの2軸延伸ポリエステルフィルムを得た。実施例2のフィルムのSRaは0.013μm、Rmaxは0.42μmで、表面オリゴマー量は2.0mg/mだった。プレス機による汚れの評価は△であった。
ポリエステル4とポリエステル1とをそれぞれ別の押出機にて溶融させて、積層ダイを用いてポリエステル4(A層)/ポリエステル1(B層)/ポリエステル4(A層)の構成の2種3層積層ポリエステル樹脂を得、次いで、冷却したドラム上に溶融押し出して無定型シートを得、次いで85℃〜100℃にて縦に3.5倍に延伸して縦一軸延伸フィルムを得た。このフィルムを90℃〜120℃の雰囲気で横に4.0倍延伸し、次いで235℃にて熱処理して厚み38μmの2軸延伸ポリエステルフィルムを得た。A層/B層/A層の厚み構成は、4μm/30μm/4μmであった。得られたフィルムのSRaは0.008μm、Rmaxは0.28μm、表面オリゴマー量は0.3mg/mだった。プレス機による汚れの評価は○であった。
ポリカーボネート樹脂の10重量%塩化メチレン溶液を、実施例3のポリエステルフィルム面に塗布し、塗膜の残留溶剤量が1重量%以下になるまで乾燥し、その後、カーボネートをポリエステルフィルムから剥がして、厚さ80μmのポリカーボネートシートを得た。このポリカーボネートシートのポリエステルフィルムと接触していた面は極めて鏡面性が良いポリカーボネートシートであり、一軸延伸して良好な位相差板となりうるものであった。
ポリエステル5とポリエステル1とポリエステル6をそれぞれ別の押出機にて溶融させて、積層ダイを用いてポリエステル5(A層)/ポリエステル1(B層)/ポリエステル6(C層)の構成の3種3層積層ポリエステル樹脂を得、次いで、冷却したドラム上に溶融押し出して無定型シートを得、次いで85℃〜100℃にて縦に3.5倍に延伸して縦一軸延伸フィルムを得た。実施例3と同様に横延伸および熱処理をして厚み38μmの2軸延伸ポリエステルフィルムを得た。A層/B層/C層の厚み構成は、4μm/30μm/4μmであった。得られたフィルムのA層側のRaは0.003μm、Rmaxは0.20μmで、C層側のSRaは0.013μmでC層側の表面オリゴマー量は0.3mg/mだった。C層側のプレス機による汚れの評価は○であった。
比較例1の縦一軸延伸フィルムの片面にN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシランの2%水溶液をグラビアコーターで5μmコートし、90℃〜120℃の雰囲気で横に4.0倍延伸し、次いで235℃にて熱処理して、厚み38μmの2軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムのコートしていない面のSRaは0.013μm、Rmaxは0.42μm、コート面の表面オリゴマー量は0.3mg/mだった。コート面のプレス機による汚れの評価は○であった。
以上、得られた結果をまとめて下記表1に示す。
Figure 2005120144
本発明のフィルムは、転写材やキャステイング材等のベースフィルムとして好適に使用することができる。

Claims (1)

  1. 一方の面の中心面平均粗さ(SRa)が0.020μm以下であり、180℃で10分間加熱処理した後の少なくとも片面のフィルム表面オリゴマー量が2.1mg/以下であることを特徴とするポリエステルフィルム。
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