JP2005115356A - 有機感光体、プロセスカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 導電性支持体上に少なくとも中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、該中間層の膜厚が6〜15μm、電荷輸送層の膜厚が5〜15μmであり、且つ前記中間層の仕事関数が接触電位差測定で、試料側導電極を変化させて得られる中間層の仕事関数φULと試料側導電極の仕事関数φMとの関係を下記式(a)で直線近似したとき、α≦0.8となることを特徴とする有機感光体。
式(a) φUL=α・φM+β (式中のα、βは定数)
【選択図】 なし
Description
(請求項1)
1200dpi以上の解像度でデジタル画像の書き込みを行い、静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置に用いられる有機感光体において、導電性支持体上に少なくとも中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、該中間層の膜厚が6〜15μm、電荷輸送層の膜厚が5〜15μmであり、且つ前記中間層の仕事関数が接触電位差測定で、試料側導電極を変化させて得られる中間層の仕事関数φULと試料側導電極の仕事関数φMとの関係を下記式(a)で直線近似したとき、α≦0.8となることを特徴とする有機感光体。
(請求項2)
前記中間層がN型半導性粒子を含有することを特徴とする請求項1に記載の有機感光体。
(請求項3)
前記N型半導性粒子がアナターゼ形酸化チタンであることを特徴とする請求項2に記載の有機感光体。
(請求項4)
前記中間層が有機セグメント成分及び無機セグメント成分を有する硬化性樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項5)
前記αが0.3≦α≦0.8であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項6)
1200dpi以上の解像度で有機感光体上にデジタル画像の書き込みを行い、静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段の少なくとも1つと導電性支持体上に少なくとも中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、該中間層の膜厚が6〜15μm、電荷輸送層の膜厚が5〜15μmであり、且つ前記中間層の仕事関数が接触電位差測定で、試料側導電極を変化させて得られる中間層の仕事関数φULと試料側導電極の仕事関数φMとの関係を前記式(a)で直線近似したとき、α≦0.8となる電子写真感光体とを有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
(請求項7)
少なくとも有機感光体、帯電手段、露光手段及び現像手段を有し、1200dpi以上の解像度で有機感光体上にデジタル画像の書き込みを行い、静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置において、該有機感光体が導電性支持体上に少なくとも中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、該中間層の膜厚が6〜15μm、電荷輸送層の膜厚が5〜15μmであり、且つ前記中間層の仕事関数が接触電位差測定で、試料側導電極を変化させて得られる中間層の仕事関数φULと試料側導電極の仕事関数φMとの関係を前記式(a)で直線近似したとき、α≦0.8であることを特徴とする画像形成装置。
(請求項8)
前記帯電手段による有機感光体の帯電電位が200〜400Vであることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
(請求項9)
少なくとも有機感光体と、該有機感光体上に1200dpi以上の解像度でデジタル画像の書き込みを行い静電潜像を形成するための帯電手段及び露光手段と、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段と、該有機感光体上に形成されたトナー像を記録材に転写する転写手段を有する画像形成ユニットを複数配列し、画像形成ユニットごとに着色を変えたトナーを用いて形成した各トナー像を順次記録材に転写してカラー画像を形成する画像形成装置において、前記有機感光体が導電性支持体上に少なくとも中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、該中間層の膜厚が6〜15μm、電荷輸送層の膜厚が5〜15μmであり、且つ前記中間層の仕事関数が接触電位差測定で、試料側導電極を変化させて得られる中間層の仕事関数φULと試料側導電極の仕事関数φMとの関係を前記式(a)で直線近似したとき、α≦0.8であることを特徴とする画像形成装置。
(請求項10)
請求項7〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置を用いて電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
(請求項11)
帯電電位が200〜400Vの条件で、デジタル画像の書き込みを行い、デジタル画像の静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置に用いられる有機感光体において、導電性支持体上に少なくとも中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、該中間層の膜厚が6〜15μm、電荷輸送層の膜厚が5〜15μmであり、且つ前記中間層の仕事関数が接触電位差測定で、試料側導電極を変化させて得られる中間層の仕事関数φULと試料側導電極の仕事関数φMとの関係を前記式(a)で直線近似したとき、α≦0.8となることを特徴とする有機感光体。
有機感光体が上記構造を有することにより、1200dpi以上のドット画像の潜像形成が可能となり、該有機感光体を長期に使用し、膜厚が減少しても、1200dpi以上の解像度の高画質の電子写真画像の品質の変動を小さくし、良好な細線再現性、階調性、鮮鋭性、及びカラー画像等の品質劣化を防止することができる。
本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状或いは円筒状の導電性支持体が用いられる。
本発明の中間層は導電性支持体と電荷発生層の間に、膜厚が6〜15μmで且つ前記中間層の仕事関数の測定で、前記式(a)のαが0.8以下となることを特徴とする。
このような中間層を本発明の有機感光体に用いることにより、導電性支持体からの電荷の注入を良好に防止できると共に、中間層膜厚を6〜15μmと電荷輸送層に匹敵できるほど十分に厚くしても、残留電位や帯電電位の劣化が小さく、又、このような厚い中間層を設けることにより、電荷輸送層の膜厚を5〜15μmと比較的薄くしても、画像形成に必要な帯電電位を感光体に付与することが可能となる。
アナターゼ化度(%)=100/(1+1.265×IR/IA)
アナターゼ化度を90〜100%の範囲に作製するには、酸化チタンの作製において、チタン化合物として硫酸チタン、硫酸チタニルを含む溶液を加熱して加水分解させるとアナターゼ化度がほぼ100%のアナターゼ形酸化チタンが得られる。又、四塩化チタン水溶液をアルカリを用いて中和すればアナターゼ化度が高いアナターゼ形酸化チタンが得られる。
(R)n−Si−(X)4-n
(式中、Siはケイ素原子、Rは該ケイ素原子に炭素が直接結合した形の有機基を表し、Xは加水分解性基を表し、nは0〜3の整数を表す。)
一般式(2)で表される有機ケイ素化合物において、Rで示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基を挙げられる。また、Xの加水分解性基としてはメトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、アシルオキシ基が挙げられる。
測定条件:測定プローブ HRS
印加電圧:500V
測定環境:30±2℃、80±5RH%
体積抵抗が1×108未満では中間層の電荷ブロッキング性が低下し、黒ポチの発生が増大し、電子写真感光体の電位保持性も劣化し、良好な画質が得られない。一方1015Ω・cmより大きいと繰り返し画像形成で残留電位が増大しやすく、良好な画質が得られない。
還流冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、モノマーとしてγ−メタクリロイ
ルオキシプロピルトリメトキシシラン25部、4−メタクロイルオキシ−1,2,2,6,6,−ペンタメチルピペリジン1部、メタクリル酸メチル80部とメタクリル酸2−エチルヘキシル15部、n−ブチルアクリレート29部、2−プロパノール150部、2−ブタノン50部及びメタノール25部を加えて混合した後、攪拌しながら80℃に加温し、この混合物にアゾビスイソバレロニトリル4部をキシレン10部に溶解した溶液を30分間かけて滴下した後、80℃で5時間反応させて固形分濃度40%の側鎖にヒンダードアミン基を有し且つシリル基を有するビニル系ポリマーA溶液を得た。
還流冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、モノマーとしてγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン20部、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート2部、メタクリル酸メチル70部、n−ブチルアクリレート40部、アクリル酸5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート13部、1,1,1−トリメチルアミンメタクリルイミド1部、2−プロパノール150部、2−ブタノン50部及びメタノール25部を加えて混合した後、攪拌しながら80℃に加温し、この混合物にアゾビスイソバレロニトリル4部をキシレン10部に溶解した溶液を30分間かけて滴下した後、80℃で5時間反応させて固形分濃度40%の側鎖にヒンダードフェノール基を有し且つシリル基を有するビニル系ポリマーB溶液を得た。
電荷発生層
電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
本発明の電荷輸送層には前記した膜厚が、5〜15μmの電荷輸送層を用いる。該膜厚が5μm未満では、帯電電位が不十分で、静電潜像の電位コントラストが十分に得られにくく、画像ボケが発生しやすく、又、黒ポチ等の周期性画像欠陥も発生しやすい。一方膜厚が15μmを超えると静電潜像の拡散が大きく成りやすく、画像がボケやすく鮮鋭性が劣化しやすい。
本発明の有機感光体の帯電電位は上限が約1000Vの帯電電位を付加することが可能であるが、1200dpi以上の解像度でデジタル画像の書き込みを行う画像形成装置においては、帯電電位は800V以下、最も好ましくは200〜400Vの範囲が好ましい。即ち、低電位の帯電電位で、潜像を形成することにより、像露光に忠実なドット画像の静電潜像を形成することができる。
感光体1群の作製(タンデム用に同一処方の感光体を4本)
〈中間層(UCL)〉
下記中間層塗布液を調製し、洗浄済みの直径30mmの円筒状アルミニウム基体上に浸漬塗布法で塗布し、中間層を形成した。
有機セグメント成分A溶液(ヒンダードアミン基を有し且つシリル変性されたビニル系ポリマーA溶液) 100部
メチルトリメトキシシラン 70部
ジメチルジメトキシシラン 30部
微粒子:下記アナターゼ形酸化チタンA1(数平均一次粒子径:35nm、表面処理は、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理) 100部
i−ブチルアルコール 100部
ブチルセロソルブ 75部
ジ−i−プロポキシエチルアセトアセテートアルミニウム 10部
を混合し、よく攪拌した後、攪拌下、純水30部を滴下し、60℃で4時間反応させた。次いで室温まで冷却してジオクチルスズジマレエートエステルのi−プロピルアルコール溶液(固形分15%)を10部添加、攪拌して、中間層塗布液Aを調製した。
オキシチタニルフタロシアニン(G−1:Cu−Kα特性X線によるX線回折の最大ピーク角度がブラッグ2θで27.3) 20部
ポリビニルブチラール(#6000−C、電気化学工業社製) 10部
2−ブタノン 700部
4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン 300部
上記組成物を混合し、サンドミルを用いて分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を浸漬塗布法で塗布し、前記中間層の上に乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
電荷輸送物質(T−1:〔4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル〕−ジ−p−トリルアミン) 75部
ポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製) 100部
Irganox1010(日本チバガイギー社製) 6部
塩化メチレン 750部
上記組成物を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に円形量規制形塗布機で塗布し、105℃70分間の乾燥を行い、乾燥膜厚12μmの電荷輸送層を形成し感光体1群(タンデム用に同一処方の感光体を4本)を作製した。
感光体1群の作製において、中間層の乾燥膜厚を10μmから6.5μmに変更した以外は同様にして、感光体2群を作製した。
感光体1群の作製において、中間層の中間層塗布液Aを下記中間層塗布液Bに変更し、中間層の乾燥膜厚を10μmから15μmに変更した以外は、同様にして感光体3群を作製した。
有機セグメント成分B溶液(ヒンダードフェノール基を有し且つシリル変性されたビニル系ポリマーB溶液) 100部
メチルトリメトキシシラン 70部
ジメチルジメトキシシラン 30部
微粒子:下記アナターゼ形酸化チタンA1(数平均一次粒子径:35nm、表面処理は、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理) 150部
i−ブチルアルコール 100部
ブチルセロソルブ 75部
ジ−i−プロポキシエチルアセトアセテートアルミニウム 10部
を混合し、よく攪拌した後、攪拌下、純水30部を滴下し、60℃で4時間反応させた。次いで室温まで冷却してジオクチルスズジマレエートエステルのi−プロピルアルコール溶液(固形分15%)を10部添加、攪拌して、中間層塗布液Bを調製した。
感光体1群の作製において、アルミニウム基体の表面粗さ、中間層塗布液A中の微粒子の種類:アナターゼ形酸化チタンA1、中間層の乾燥膜厚:10μm、電荷輸送層の乾燥膜厚:12μm及び電荷発生物質:G−1を表1のように変化させた以外は同様にして、感光体4群〜感光体12群を作製した。
メチルハイドロジェンポリシロキサン4質量部をアルコール/水(10/1)溶媒100質量部に溶解した溶液に、アナターゼ形酸化チタン顔料(一次粒径35nm)100質量部を混合し、メディア分散する。該メディア分散を一昼夜行った後、アナターゼ形酸化チタン顔料をメディア分散液から取り出し、乾燥させ、メチルハイドロジェンポリシロキサンで表面処理された酸化チタンA1(アナターゼ化度:100%)を得た。
メチルハイドロジェンポリシロキサンの量を4質量部から5質量部に代えた他はアナターゼ形酸化チタンA1の作製と同様にしてアナターゼ形酸化チタンA2を作製した。
メチルハイドロジェンポリシロキサンの量を4質量部から6質量部に代えた他はアナターゼ形酸化チタンA1の作製と同様にしてアナターゼ形酸化チタンA3を作製した。
感光体1群〜感光体12群の中間層の接触電位差測定及び仕事関数プロット
接触電位差測定は前記中間層塗布液をパラジウム(Pd)、インジュウムティンオキサイド(ITO)、ニッケル−クロム合金(Ni−Cr)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、アルミニウム−クロム合金(Al−Cr)等からなる電極上にスピンコートした後、乾燥することによって測定サンプルを作製し、ケルビン法を用いて大気中で行った。こうして求められた中間層の仕事関数φULは対応する電極金属の仕事関数φM(中間層を塗布しない状態で測定)に対して仕事関数プロットとして表し、前記式(a)の係数αを求めた。感光体1群の中間層の仕事関数プロット図を図5に示す。又、前記式(a)の係数αの測定結果を感光体1群〜感光体12群のアルミニウム基体の表面粗さ、中間層、電荷発生層、電荷輸送層の構成と共に表1に示す。
G−1はCu−Kαの特性X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)において、27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料
G−2はCu−Kαの特性X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)において、少なくとも7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.
6°、25.1°、28.1°の位置に回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料
〈評価2:画像評価〉
図1に示した画像形成装置を基本構成とした1200dpiのデジタルカラープリンター(露光波長650nm)に各感光体群を表2のように組み合わせ、常温常湿(20℃50%RH)下で、画素率8%の文字及びハーフトーンの混在したモノクロ画像及びカラー画像を、連続してA4紙に15万枚プリントした。モノクロ画像とカラー画像の比率は、タンデム型カラー画像形成装置のモノクロ及びカラーのプリント比率を考慮して、モノクロ画像9枚、カラー画像1枚の割合で、即ち9:1の割合でプリントした。但し、下記評価に必要な時はプリントを一時停止した。評価項目、評価基準を下記に示す。又評価結果を表2に示す。尚、モノクロ用感光体の上記15万枚プリント後のモノクロ用感光体の膜厚減耗量は、各感光体共ほぼ6.5μmであった。
「モノクロ画像のドット再現性」
黒色画像を構成するドット再現性を100倍の拡大鏡を覗いて評価した。プリント開始時(S)、5万枚後(5万)、15万枚後(15万)の黒色画像で評価した。
○:ドット画像が露光スポット面積に対し30〜60%の増減で作製され、それぞれ独立に再現されている(実用性があるレベル)
×:ドット画像が露光スポット面積に対し60%を超した増減で作製され、部分的にドット画像が消失したり、連結したりしている(実用上問題のレベル)
「カラー画像のドット再現性」
画像を構成するドット再現性を100倍の拡大鏡を覗いて評価した。プリント開始時(S)、5万枚後(5万)、15万枚後(15万)のカラー画像で評価した。
○:カラー画像のK、Y、M、Cの各ドット間のバラツキが、各ドットの最大と最小の差がドット面積差で30〜60%で、再現されており、カラー画像の色バランスが保たれている(実用性があるレベル)
×:カラー画像のK、Y、M、Cの各ドット間のバラツキが大きく(各ドットの最大と最小の差がドット面積差で60%より大きい)再現されており、カラー画像の色バランスが失われている。(実用上問題のレベル)
「周期性の画像欠陥」
感光体の周期と一致した画像欠陥(黒ポチ(カラーポチも含む)や白ヌケ又は線状の画像欠陥として発生する)の発生を評価した。15万枚後のモノクロ及びカラー画像で評価した。
◎:明瞭な周期性の画像欠陥の発生がほとんど見られない(黒ポチの場合は3個/A4以下、線状の場合は濃度が0.02以内:良好)
○:明瞭な周期性の画像欠陥の発生が実用性の範囲内(黒ポチの場合は4〜10個/A4以下、線状の場合は濃度が0.03〜0.04:実用性があるレベル)
△:明瞭な周期性の画像欠陥の発生があり、実用性の再検討を要する範囲(黒ポチの場合は11〜20個/A4以下、線状の場合は濃度が0.05〜0.06:実用性再検討要のレベル)
×:明瞭な周期性の画像欠陥の発生が多発(黒ポチの場合は21個/A4以上、線状の場合は濃度が0.07以上:実用上問題のレベル)
「鮮鋭性」
画像の鮮鋭性は、線画像の解像性で評価した。下記の判断基準で評価した。15万枚後のモノクロ及びカラー画像で評価した。
○:線画像の解像性が10〜15本/mmを達成している(実用上問題なし)
×:線画像の解像性が9本/mm以下(高解像性の画像としては不適)
「階調性」
上記評価条件を常温常湿(20℃、60%RH)環境に変更し、白画像から黒ベタ画像まで60の階調段差を持つオリジナル画像を複写し、階調性を評価した。評価は階調段差の画像を十分な昼光条件下で目視評価し、有意性のある階調段差の合計段差数で評価した。
○:階調段差が21〜40段差(実用上問題なし)
△:階調段差が11〜20段差(実用性の再検討要:階調性が重視されない画質では実用性あり)
×:階調段差が10段差以下(実用上問題あり)
感光体の電位特性
感光体の電位特性として、スタート時から15万プリントまでの残留電位(Vr)を測定し、その変動幅(ΔVr)を算出した。
感光体の帯電条件:非画像部の電位は、電位センサで検知し、フィードバック制御できるようにし、目標電位を−800Vとした。
像露光条件:半導体レーザ、露光スポット面積:3.54×10-10m2、1200dpi
除電条件
帯電前の除電条件は680nmのLED光(露光部電位に到達するのに必要な光量の3倍以上の光量値)を照射した。除電後の表面電位の値を残留電位として測定した。
本発明内の感光体1〜6群、11群を用い、前記評価2の像露光条件を下記のように変更した。
評価結果
2400dpiの露光条件でも、本発明の感光体1〜6群、11群は、各評価項目とも1200dpiの露光条件の場合とほぼ同等の評価結果が得られた。
本発明内の感光体1〜6群、11群を用い、前記評価2の感光体の帯電条件を下記のように変更した以外は評価2と同様にして評価を行った。評価結果を表3に示す。
本発明内の感光体1〜6群、11群を用い、前記評価4の感光体の帯電条件を下記のように変更した以外は評価4と同様にして評価を行った。
帯電条件を目標電位−200V、−300Vとした場合は、本発明の感光体1〜6群、11群は、評価4の目標電位が−400Vの場合とほぼ同様の効果が得られた。
20Y、20M、20C、20K 画像形成ユニット
21Y、21M、21C、21K 感光体ドラム(像形成体)
22Y、22M、22C、22K 帯電手段
23Y、23M、23C、23K 露光手段
24Y、24M、24C、24K 現像手段
25Y、25M、25C、25K クリーニング手段
26Y、26M、26C、26K 枠体
27Y、27M、27C、27K 移動用部材
Claims (11)
- 1200dpi以上の解像度でデジタル画像の書き込みを行い、静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置に用いられる有機感光体において、導電性支持体上に少なくとも中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、該中間層の膜厚が6〜15μm、電荷輸送層の膜厚が5〜15μmであり、且つ前記中間層の仕事関数が接触電位差測定で、試料側導電極を変化させて得られる中間層の仕事関数φULと試料側導電極の仕事関数φMとの関係を下記式(a)で直線近似したとき、α≦0.8となることを特徴とする有機感光体。
式(a) φUL=α・φM+β (式中のα、βは定数) - 前記中間層がN型半導性粒子を含有することを特徴とする請求項1に記載の有機感光体。
- 前記N型半導性粒子がアナターゼ形酸化チタンであることを特徴とする請求項2に記載の有機感光体。
- 前記中間層が有機セグメント成分及び無機セグメント成分を有する硬化性樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機感光体。
- 前記αが0.3≦α≦0.8であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機感光体。
- 1200dpi以上の解像度で有機感光体上にデジタル画像の書き込みを行い、静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段の少なくとも1つと導電性支持体上に少なくとも中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、該中間層の膜厚が6〜15μm、電荷輸送層の膜厚が5〜15μmであり、且つ前記中間層の仕事関数が接触電位差測定で、試料側導電極を変化させて得られる中間層の仕事関数φULと試料側導電極の仕事関数φMとの関係を前記式(a)で直線近似したとき、α≦0.8となる電子写真感光体とを有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 少なくとも有機感光体、帯電手段、露光手段及び現像手段を有し、1200dpi以上の解像度で有機感光体上にデジタル画像の書き込みを行い、静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置において、該有機感光体が導電性支持体上に少なくとも中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、該中間層の膜厚が6〜15μm、電荷輸送層の膜厚が5〜15μmであり、且つ前記中間層の仕事関数が接触電位差測定で、試料側導電極を変化させて得られる中間層の仕事関数φULと試料側導電極の仕事関数φMとの関係を前記式(a)で直線近似したとき、α≦0.8であることを特徴とする画像形成装置。
- 前記帯電手段による有機感光体の帯電電位が200〜400Vであることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 少なくとも有機感光体と、該有機感光体上に1200dpi以上の解像度でデジタル画像の書き込みを行い静電潜像を形成するための帯電手段及び露光手段と、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段と、該有機感光体上に形成されたトナー像を記録材に転写する転写手段を有する画像形成ユニットを複数配列し、画像形成ユニットごとに着色を変えたトナーを用いて形成した各トナー像を順次記録材に転写してカラー画像を形成する画像形成装置において、前記有機感光体が導電性支持体上に少なくとも中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、該中間層の膜厚が6〜15μm、電荷輸送層の膜厚が5〜15μmであり、且つ前記中間層の仕事関数が接触電位差測定で、試料側導電極を変化させて得られる中間層の仕事関数φULと試料側導電極の仕事関数φMとの関係を前記式(a)で直線近似したとき、α≦0.8であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項7〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置を用いて電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
- 帯電電位が200〜400Vの条件で、デジタル画像の書き込みを行い、デジタル画像の静電潜像を形成する電子写真方式の画像形成装置に用いられる有機感光体において、導電性支持体上に少なくとも中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、該中間層の膜厚が6〜15μm、電荷輸送層の膜厚が5〜15μmであり、且つ前記中間層の仕事関数が接触電位差測定で、試料側導電極を変化させて得られる中間層の仕事関数φULと試料側導電極の仕事関数φMとの関係を前記式(a)で直線近似したとき、α≦0.8となることを特徴とする有機感光体。
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