JP2005113250A - 冷却液組成物 - Google Patents

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貞好 鈴木
Hideyuki Tami
秀行 田見
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Abstract

【課題】Mg合金及びAl合金に対して高い防食性を発揮できる冷却液組成物の提供。
【解決手段】フッ素元素、リン元素及びケイ素元素を1種の化合物又は2種以上の化合物の混合物として含有する腐食抑制剤を含有することを特徴とする。これら3種類の元素を含有させることで、マグネシウムに対する防食性の効果が大きいフッ化物をアルミニウム合金に対する悪影響を抑えた状態で含有させることが可能になり、マグネシウムとアルミニウムとに対する高い防食性を発揮できる。ここで腐食抑制剤としては、フッ化物と、リン酸及び/又はその塩と、ケイ酸及び/又はその塩との混合物であることが好ましい。つまり、フッ素元素はフッ化物として、リン元素はリン酸及び/又はその塩として、そしてケイ素はケイ酸及び/又はその塩として含有させることが好ましい。なお、リン酸及びケイ酸について好ましい塩はアルカリ金属塩である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、冷却液組成物に関し、詳しくはアルミニウムやアルミニウム合金(以下、適宜「アルミニウム等」と称する。)及びマグネシウムやマグネシウム合金(以下、適宜「マグネシウム等」と称する。)に対する防食性に優れた冷却液組成物に関する。
自動車エンジンのような内燃機関の冷却系には、鋳鉄、鋼、銅合金、アルミニウムなど種々の金属が用いられているので、冷却液組成物には金属の種類を問わず腐食を防止することが求められている。
従来から、自動車エンジンの冷却液には、アルコール類やグリコール類などの融点降下剤を主成分とする冷却液組成物が添加され、冬季の凍結が防止されている。ところがアルコール類やグリコール類には防錆作用が全くなく、そのままでは冷却液流路を構成する金属の腐食を抑制できない。そこで冷却液組成物には種々の腐食抑制剤が添加されている。
ところで省資源・省エネルギーの目的でマグネシウム等からなる部品を冷却系に採用することを検討する動きがある。マグネシウムは、実用金属中最も密度が小さい金属であり且つリサイクル性にも優れているが、実用金属中で最も標準酸化還元電位が卑であり防食性が低く、実用化には防食性を考慮する必要がある。冷却系に用いたマグネシウム等の防食性を向上するためにはマグネシウム等自身の防食性を向上するほかに、用いられる冷却液によって達成することが考えられる。
従来のマグネシウム等及びアルミニウム等に対する防食性を考慮した冷却液組成物としては、脂肪族又は芳香族カルボン酸もしくはそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩又はアミン塩の選択された基を、フッ化物及び/又はフルオロカルボン酸塩の組み合わせが開示されている(特許文献1)。
特表2002−527619号
しかしながら、フッ化物を添加した冷却液組成物はマグネシウム等に対する防食性が高いものの、アルミニウム等に対しては充分な防食性向上が発揮できなかった。これは特許文献1に開示されるような有機酸の添加のみでは充分に解決できない。
本発明は上記実情に鑑みなされたものであり、マグネシウム等及びアルミニウム等に対して高い防食性を発揮できる冷却液組成物を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する目的で本発明者らはフッ化物がアルミニウム等に与える影響について検討を行った結果、フッ化物は特にキャビテーション下及び高温伝熱面においてアルミニウム等への悪影響が顕著になることでアルミニウム等の防食性が向上できないことを発見した。そこで、マグネシウム等に対する防食性の効果が大きいフッ化物をアルミニウム等に対する悪影響を抑えた状態で含有させる手段を探索したところ、リン(化合物)及びケイ素(化合物)を含有させることで効果的にアルミニウム等への悪影響を抑制できることを見出し以下の発明を完成させた。
すなわち、本発明の冷却液組成物は、グリコール類及びアルコール類からなる群から選択される1種以上の化合物である融点降下剤を主成分とする冷却液組成物であって、フッ素元素、リン元素及びケイ素元素を1種の化合物又は2種以上の化合物の混合物として含有する腐食抑制剤を含有することを特徴とする。これら3種類の元素を含有させることでマグネシウム等とアルミニウム等とに対する高い防食性を発揮できる。
ここで腐食抑制剤としては、フッ化物と、リン酸及び/又はその塩と、ケイ酸及び/又はその塩との混合物であることが好ましい。つまり、フッ素元素はフッ化物として、リン元素はリン酸及び/又はその塩として、そしてケイ素はケイ酸及び/又はその塩として含有させることが好ましい。なお、リン酸及びケイ酸について好ましい塩はアルカリ金属塩である。
そして、組成物全体を100質量%とした場合に、フッ素元素換算で0.01%〜2%含有させることが好ましい。フッ化物はフッ化ナトリウム、フッ化カリウム及びフッ化アンモニウムのうちの少なくとも1種であることが好ましい。また、組成物全体を100質量%とした場合に、リン元素換算で0.01%〜0.1%、ケイ素元素換算で0.01%〜0.1%それぞれ含有することが好ましい。
更に、組成物全体を100質量%とした場合に、炭素数9〜12の脂肪族2塩基酸及びそのアルカリ金属塩からなる群から選択される1種以上の化合物を3〜8%含むことが防食性向上の観点からは好ましい。また、組成物全体を100質量%とした場合に、硝酸塩を0.01%〜1.0%、トリアゾール類を0.05%〜1.0%、チアゾール類を0.01%〜1.0%それぞれ含有することが好ましい。
また、本発明の冷却液組成物は、本冷却液組成物が接触する表面の少なくとも一部にアルミニウム等及びマグネシウム等が露出する冷却液流路に対して使用されるものであることが好ましい。
更に、使用状態における全体の質量に対して、前述のいずれかの冷却液組成物を20〜60体積%含む冷却液組成物が好ましい。ここで、「使用状態における全体の質量」とは、本発明の冷却液組成物を冷却系にて使用する状態における質量をいう。つまり、本発明の冷却液組成物は水などの溶媒にて適宜希釈して用いることが可能であり、絶対的な含有量が定義できないため使用状態の濃度によっても定義する。
本発明の冷却液組成物はフッ素元素、リン元素及びケイ素元素を組成中に含有することにより、マグネシウム等に対する防食性を高く保ったまま、アルミニウム等に対する防食性を向上する効果がある。
以下に本発明の冷却液組成物について実施形態に基づき詳細に説明する。本冷却液組成物は、冷却系内において冷却液組成物を水などの溶媒に溶解して用いる。本冷却液組成物は一般的な冷却液組成物と同様に、全体を基準にして20〜60体積%の割合にて水に混合されて使用される状態にて製造・流通することが多い。
本実施形態の冷却液組成物は融点降下剤と腐食抑制剤とを有する。融点降下剤はグリコール類及びアルコール類からなる群から選択される1以上の化合物である。グリコールとしてはエチレングリコール、プロピレングリコール等がある。アルコール類としてはメタノール,エタノール,2−プロパノール等がある。これらアルコール及びグリコールを単独或いは2種以上混合して用いることができる。
腐食抑制剤としてはフッ素元素、リン元素及びケイ素元素を含有する。フッ素はフッ化物として含有することが好ましい。フッ化物は特に限定されない。フッ化物などのフッ素元素は全体の質量に対して、フッ素元素に換算して0.01%〜2%含有されることが好ましい。フッ素元素はこの範囲外でも防食性を発揮するが、この範囲内で含有することで、充分な効果を発揮できる。
フッ化物としては前述の好ましい添加範囲内で冷却液組成物(及び水)中に溶解可能な塩であることが好ましく、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化アンモニウム、フッ化リチウム、ホウフッ化ナトリウム、ホウフッ化アンモニウム、ホウフッ化リチウムが例示できる。フッ化物としては、特に、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム等のアルカリ金属との塩や、フッ化アンモニウム等が特に好ましい。
リン元素はリン酸及び/又はその塩として含有されることが好ましい。リン酸塩としてはアルカリ金属塩が好ましい。リン元素(特にリン酸又はその塩)はアルミニウム等の腐食性を大きく抑制でき、キャビテーション下や高温時におけるアルミニウム等の防食性が大きく向上できる。例えば、ウォータポンプなどにアルミハウジングが採用される場合に、ウォータポンプのキャビテーション、エロージョン、コロージョンを効果的に防止できる。また、高温のアルミニウム鋳物伝熱面の防食性も向上する。
リン酸などのリン元素は、全体の質量に対して、リン元素換算で0.01%〜0.1%含有することが好ましい。リン元素はこの範囲外でも防食性を発揮するが、この範囲内を採用することで充分なアルミニウム等に対する防食性を発揮できキャビテーション下などのアルミニウム等に対する防食性の向上と、冷却系を構成する他の素材(例えば黄銅など)への悪影響の低下とが達成できる。
ケイ素元素はケイ酸及び/又はその塩として含有されることが好ましい。ケイ酸塩としてはアルカリ金属塩が好ましい。ケイ素元素(特にケイ酸又はその塩)はフッ素元素によるアルミニウム等への影響を抑制・低減でき、キャビテーション下や高温時におけるアルミニウム等の防食性が大きく向上できる。
ケイ酸などのケイ素元素は、組成物全体を100質量%とした場合に、ケイ素元素換算で0.01%〜0.1%含有することが好ましい。ケイ素元素はこの範囲外でも防食性を発揮するが、この範囲内を採用することで充分なアルミニウム等に対する防食性を発揮できキャビテーション下などのアルミニウム防食性の向上が達成できる。また、この範囲内を採用すると溶解性を高くでき、貯蔵安定性が向上する。
腐食抑制剤としては、このほかにも一般的な防錆剤としてのホウ酸塩,炭酸塩,硫酸塩,硝酸塩,モリブデン酸塩,安息香酸塩,ベンゾトリアゾール,メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩,トリルトリアゾールなどのトリアゾール類,トリエタノールアミン塩、チアゾール類などを含有できる。これにより防食性が一層向上できる。特に、有機酸系の防錆剤を添加することにより、高い腐食抑制効果を発揮できる。
例えば、炭素数9〜12の脂肪族2塩基酸及びそのアルカリ金属塩からなる群から選択される1種以上の化合物を組成物全体を100質量%とした場合に3〜8%を含むことが好ましい。好ましい炭素数9〜12の脂肪族2塩基酸としてはアゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸。ドデカン二酸が例示できる。また、組成物全体を100質量%とした場合に、硝酸塩を0.01%〜1.0%、トリアゾール類を0.05%〜1.0%、チアゾール類を0.01%〜1.0%それぞれ含有することが好ましい。
なお、本冷却液組成物用添加剤における腐食抑制剤は、自動車等の冷却系に対して冷却液組成物を入れた後に、添加することもできるし、予め冷却系中に配設しておき、後に冷却液組成物を入れることで冷却液組成物中にフッ化物などの腐食抑制剤が溶解するように調節しても良い。例えば、腐食抑制剤を顆粒状、錠剤状にして、後に冷却液組成物中に添加させたり、冷却系の部品の表面に層状に塗布・形成したりすることもできる。
〔試験1:腐食試験〕
(試料1)
融点降下剤としてのエチレングリコールに腐食抑制剤としての有機酸系の防食剤を添加した市販の冷却液組成物(フッ素、リン及びケイ素を含まない)に、腐食抑制剤としての、フッ化カリウムをフッ素元素に換算して6000ppm(0.6質量%)、メタケイ酸ナトリウムをケイ素元素に換算して500ppm(0.05質量%)、そしてオルトリン酸をリン元素に換算して600ppm(0.06質量%)含有させた組成物を本試験試料の冷却液組成物とした。
(試料2)
試料1で用いた融点降下剤としてのエチレングリコールに腐食抑制剤としての有機酸系の防食剤を添加した市販の冷却液組成物に、腐食抑制剤としてのオルトリン酸をリン元素に換算して600ppm(0.06質量%)含有させた組成物を本試験試料の冷却液組成物とした。
(試料3)
試料1で用いた融点降下剤としてのエチレングリコールに腐食抑制剤としての有機酸系の防食剤を添加した市販の冷却液組成物に、腐食抑制剤としてのフッ化カリウムをフッ素元素に換算して6000ppm(0.6質量%)、そしてオルトリン酸をリン元素に換算して600ppm(0.06質量%)含有させた組成物を本試験試料の冷却液組成物とした。
つまり、試料2が腐食抑制剤としてリン元素のみ含有し、試料3が試料2に対して腐食抑制剤としてのフッ素元素を加え、試料1では試料3に対して更に腐食抑制剤としてのケイ素元素を加えている。
(金属腐食試験)
JISK2234金属腐食試験に準拠してマグネシウム合金(AZ91D)及びアルミニウム合金(AC2A)の接触腐食試験を行った。上述した各試料についてイオン交換水にて50体積%に希釈した水溶液750mLを90℃に保持したなかにマグネシウム合金(AZ91D)製の板(50mm×25mm×3mm)及びアルミニウム合金(AC2A)製の板(50mm×25mm×3mm)を厚み方向に重ねた状態で300時間浸漬した前後の質量変化をそれぞれ測定した。浸漬中は空気を100mL/分の流量でバブリングした。結果を表1に示す。
Figure 2005113250
マグネシウム合金(AZ91D)では、フッ素を含まない試料2が大きな質量変化(−0.78mg/cm2)を観測したが、フッ素を添加した試料1及び3により防食性が向上することが分かった。つまり、フッ素の添加によってマグネシウム合金の防食性が向上することが分かった。
アルミニウム合金(AC2A)では、フッ素(及びケイ素)を含有しない試料2では防食性は充分だったのに対して、フッ素を含有する試料3が大きな質量変化(−0.17mg/cm2)を示したことから単純にフッ素を添加するとアルミニウム合金の防食性が充分でなくなることが分かった。フッ素に加えて更にケイ素を含む試料1ではアルミニウム合金の防食性が向上することが分かった。つまり、フッ素の存在によってアルミニウム合金の腐食性は高くなるものの、ケイ素の添加によりフッ素がアルミニウム合金の腐食を抑制できることが分かった。
つまり、リンのみを添加した試料2ではアルミニウム合金は防食できるがマグネシウム合金の防食性は充分でないが、フッ素を添加することで(試料3)アルミニウム合金の防食性は低下するもののマグネシウム合金の防食性を向上できる。更にケイ素を添加することでフッ素の悪影響が消滅してマグネシウム合金及びアルミニウム合金の双方について防食性を両立できることが分かった。
〔試験2:高温時のアルミニウム合金の腐食試験〕
試験1にて説明した試料1〜3と、試料1〜3に用いた市販の冷却液組成物である試料4とを用いて高温時の腐食試験を行った。
高温時のアルミニウム合金の腐食試験は、JISK2234に規定されたアルミニウム鋳物伝熱面腐食試験に準拠して行った。伝熱面温度を170℃とした。試料1〜4をイオン交換水にて45体積%となるように希釈し、液温95℃で試験した。結果を表2に示す。
Figure 2005113250
F、Si及びPを含有しない試料4では大きな質量変化(−1.19mg/cm2)を示すことから、これらの腐食抑制剤(F、Si及びP)を含有しないとアルミニウム合金の伝熱面の防食性は充分ではないことが分かった。リンを添加した試料2では質量変化は観測されず高い防食性を示した。試料2にフッ素を添加した試料3の結果より、アルミニウム合金の防食性はフッ素の添加により低下することが分かった。試料3に更にケイ素を添加した試料1は再び充分なアルミニウム合金の防食性を発揮できたことが分かった。
つまり、高温雰囲気下においても、フッ素及びケイ素の双方を含有することで、アルミニウム合金に対する高い防食性を発揮できることが分かった。
〔試験3:耐キャビテーション性試験〕
試験2にて用いた試料1〜4と、試料4に対してフッ化カリウムをフッ素元素換算で6000ppm(0.6%)含有させた試料5と、試料5に対してメタケイ酸ナトリウムをケイ素元素換算で500ppm(0.05%)含有させた試料6とを用いて耐キャビテーション性を検討した。
耐キャビテーション性試験は、試料(冷却液)中の金属試験片に超音波によるキャビテーション環境を発生させ、試験前後の金属試験片の質量変化を測定し、試料の耐キャビテーション性を評価する試験である。試料1〜6をイオン交換水にて50体積%となるように希釈し、液温80℃、振動振幅40μm、試験時間3時間にて、アルミニウム合金(AC2A)及びマグネシウム合金(AZ91D)の試験前後の質量変化を測定し、単位表面積あたりの質量減少の大きさを算出した。結果を表3に示す。
Figure 2005113250
試料1〜3は試料6、4及び5に対してそれぞれリンを添加した点で大きく異なっている。なお、試料4〜6についてマグネシウム合金における結果が記載されていないのは本試験では特にアルミニウム合金に対する防食性を問題にしているからである。
リンを添加した結果、試料6(F及びSi添加)の質量変化(−8.5mg/cm2)が試料1(F、Si及びP添加)の質量変化(−5.0mg/cm2)、試料5(F添加)の質量変化(−19.5mg/cm2)が試料3(F及びP添加)の質量変化(−15.9mg/cm2)、そして試料4(F、Si及びPすべて不添加)の質量変化(−16.5mg/cm2)が試料2(P添加)の質量変化(−11.5mg/cm2)にそれぞれ減少していることが分かった。つまり、リン以外のフッ素及びケイ素についてそれぞれ添加しているか否かにかかわらず防食性(耐キャビテーション性)を向上できることが分かった。
〔結論〕
以上説明した試験1〜3の結果をまとめると、冷却液組成物に対して腐食抑制剤としてのフッ素、ケイ素及びリンを添加することでマグネシウム合金とアルミニウム合金との双方に対して充分に高い防食性を発揮できることが分かった。

Claims (9)

  1. グリコール類及びアルコール類からなる群から選択される1種以上の化合物である融点降下剤を主成分とする冷却液組成物であって、
    フッ素元素、リン元素及びケイ素元素を1種の化合物又は2種以上の化合物の混合物として含有する腐食抑制剤を含有することを特徴とする冷却液組成物。
  2. 前記腐食抑制剤は、フッ化物と、リン酸及び/又はその塩と、ケイ酸及び/又はその塩との混合物である請求項1に記載の冷却液組成物。
  3. 組成物全体を100質量%とした場合に、フッ素元素換算で0.01%〜2%含有する請求項1又は2に記載の冷却液組成物。
  4. 前記フッ化物はフッ化ナトリウム、フッ化カリウム及びフッ化アンモニウムのうちの少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載の冷却液組成物。
  5. 組成物全体を100質量%とした場合に、リン元素換算で0.01%〜0.1%、ケイ素元素換算で0.01%〜0.1%それぞれ含有する請求項1〜4のいずれかに記載の冷却液組成物。
  6. 組成物全体を100質量%とした場合に、炭素数9〜12の脂肪族2塩基酸及びそのアルカリ金属塩からなる群から選択される1種以上の化合物を3〜8%含む請求項1〜5のいずれかに記載の冷却液組成物。
  7. 組成物全体を100質量%とした場合に、硝酸塩を0.01%〜1.0%、トリアゾール類を0.05%〜1.0%、チアゾール類を0.01%〜1.0%それぞれ含有する請求項1〜6のいずれかに記載の冷却液組成物。
  8. 表面の少なくとも一部にアルミニウム及びマグネシウムが露出する冷却液流路に対して使用される請求項1〜7のいずれかに記載の冷却液組成物。
  9. 使用状態における全体の質量に対して、請求項3及び5〜7のいずれかに記載の冷却液組成物を20〜60体積%含む冷却液組成物。
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