JP2005113202A - プラズマcvd成膜装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、プラスチック容器の内表面又は外表面の少なくともいずれか一方にCVD膜を成膜する装置において、プラズマ密度を高めることを目的とする。
【解決手段】本発明に係るCVD成膜装置は、外部電極に設けたプラスチック容器を収容するための空所の壁面全体若しくは壁面の一部に、外部電極の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層を設けたことを特徴とする。また、外部電極と絶縁状態で、容器の内部に挿脱可能に配置される内部電極の表面全体若しくは表面の一部に、内部電極の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層を設けたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、CVD(Chemical Vapor Deposition、化学気相成長)法により、プラスチック容器の内表面又は外表面の少なくとも一方にCVD膜、特にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜をコーティングするためのプラズマCVD成膜装置に関する。
ガスバリア性等の向上の目的でプラスチック容器の内表面にDLC膜を蒸着するために、CVD法、特にプラズマCVD法を用いた蒸着装置の発明の開示がある(例えば特許文献1を参照。)。特許文献1では、外部電極は、収容される容器の外形とほぼ相似形の空所を有する。外部電極の空所の壁面とプラスチック容器の外表面とがほぼ全面で接するように保つ理由はプラスチック容器の内壁面に自己バイアス電圧を均一にかけるためである。
外部電極の空所の壁面とプラスチック容器の外表面とが離隔した箇所があると、プラスチック容器の内壁面のうち、その離隔した箇所については自己バイアス電圧がかかり難くなる。したがって、プラズマ着火時にプラズマ化された原料ガスイオンが容器の内壁面に強く衝突せず、緻密なDLC膜が得られず、膜質は不均一なものとなってしまう。さらに、外部電極の空所の壁面とプラスチック容器の外表面とが全面において離隔すると、容器の内壁面に自己バイアス電圧がかからず、均一な膜がついたとしても、その膜は緻密なDLC膜とはならない。そして、緻密なDLC膜が得られなければ充分なガスバリア性が得られない。耐熱型容器等の凹凸の多い容器については容器の外表面と外部電極の空所の壁面とを完全に接面させることが出来ず、充分なガスバリア性を達成することが難しい。
特開平8−53117号公報
容器の内壁面に自己バイアス電圧を高くかけることが出来れば、膜が緻密化し、結果としてガスバリア性の良い膜となることが期待できる。ここで、自己バイアス電圧を高くする手段としては外部電極に供給する高周波電力を高くする方法が考えられる。しかし、過大な高周波電力の供給はプラスチック容器の熱変形・熱劣化を起こさせる。そこで、高周波電力の供給量を多くせずにプラズマ密度を上げることができれば、上記熱変形・熱劣化を起こさせずに自己バイアス電圧を上げることができる。この結果、膜の緻密化を実現できるので好都合である。また、プラズマ密度を上げることにより成膜速度の高速化を実現できる。
本発明は、プラスチック容器の内表面又は外表面の少なくともいずれか一方にCVD膜を成膜する装置において、発生させたプラズマと外部電極又は内部電極との接触部位に、外部電極又は内部電極の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層を設けることでプラズマ密度を高めることを目的とする。
本発明らは、プラスチック容器の内表面又は外表面の少なくともいずれか一方にCVD膜を成膜する装置において、プラスチック容器を収容する外部電極の空所の壁面全体若しくは壁面の一部に外部電極の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層を設けることで、空所内の容器外部の空間に発生させるプラズマガスのプラズマ密度を上昇させることができることを見出した。また、高周波電力を供給する外部電極に対してアース電極となる内部電極の表面全体若しくは表面の一部に内部電極の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層を設けることで、容器内部に発生させたプラズマガスのプラズマ密度を同様に上昇させることができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明に係るプラズマCVD成膜装置は、プラスチック容器を収容するための空所を有し、前記プラスチック容器の容器内部ガスと容器外部ガスとが相交わらないように前記プラスチック容器を前記空所に収容し得る真空チャンバーを兼用する外部電極と、該外部電極と絶縁状態で、前記プラスチック容器の内部に挿脱可能に配置される内部電極と、プラズマ化させるための原料ガス若しくは放電ガスである前記容器内部ガスを前記プラスチック容器の内部に導入する容器内部ガス導入手段と、プラズマ化させるための原料ガス若しくは放電ガスである前記容器外部ガスを前記空所に導入する容器外部ガス導入手段と、前記外部電極に高周波を供給する高周波供給手段と、を備え、前記プラスチック容器の内表面又は外表面の少なくともいずれか一方にCVD膜を成膜するプラズマCVD成膜装置であって、前記外部電極の空所の壁面全体若しくは壁面の一部に、外部電極の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層を設けたことを特徴とする。
特許文献1のCVD成膜装置の外部電極において、その空所の壁面形状は容器の外表面と相似形状としなければならなかった。ところが本発明に係るプラズマCVD成膜装置では、空所の壁面形状を、プラスチック容器を収容することができれば自由とすることができる。すなわち、外部電極の空所の壁面と容器外表面とが離隔することにより生ずる空間内に容器外部ガスを供給し、容器外部ガスをプラズマ化させることで、CVD膜成膜時にプラズマ化した容器外部ガスが導電体となって容器外表面に高周波を電導させて、空所の壁面がプラスチック容器外表面と接面している状態と近似的な状態を創出させる。これにより容器内壁面に均一な自己バイアス電圧を印加させることを可能とする。すなわち、容器外部ガスの導入により、均一でしかも緻密なCVD膜を容器壁面に形成することができる。これにより、減圧吸収面を有する耐熱ボトルにおいて、外部電極の空所の壁面と容器の外表面との間に隙間があってもCVD膜を成膜することができる。また、一種類の外部電極を交換せずに多種類の形状のプラスチック容器にそれぞれCVD膜を成膜することができる。さらに、このプラズマCVD成膜装置は、容器内部ガス、容器外部ガスとして、それぞれ原料ガス若しくは放電ガスを選択することで、容器内表面のみ、容器外表面のみ、或いは容器の内表面と外表面の両方にCVD膜を成膜可能とする。さらに、容器内部ガス又は容器外部ガスを放電ガスとした場合には、プラズマ化した放電ガスによりプラスチック容器の壁面をプラズマ表面改質することが可能となる。
ここで本発明に係るプラズマCVD成膜装置では、外部電極の空所の壁面全体若しくは壁面の一部に、外部電極の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層を設ける。これにより、2次電子放出層から容器外部ガスへ向けて多くの2次電子が放出され、結果として容器外部ガスのプラズマ密度を上げることができる。これにより、プラスチック容器の熱変形・熱劣化を起こさせずに自己バイアス電圧を上昇させることができる。この結果、膜の緻密化を実現できる。
ここで、本発明に係るプラズマCVD成膜装置では、前記内部電極の表面全体若しくは表面の一部に、内部電極の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層を設けることが好ましい。これにより、2次電子放出層から容器内部ガス及び容器外部ガスへ向けて多くの2次電子が放出され、結果としてそれぞれプラズマ化した容器内部ガス及び容器外部ガスのプラズマ密度を上昇させることができる。容器外部ガスのプラズマ密度の上昇により、プラスチック容器の熱変形・熱劣化を起こさせずに、容器壁面での自己バイアス電圧を上昇させることができる。この結果、膜の緻密化を実現できる。さらに容器内部ガスのプラズマ密度の上昇により、プラスチック容器の熱変形・熱劣化を起こさせずに、成膜速度の高速化を実現できる。
さらに本発明に係るプラズマCVD成膜装置は、プラスチック容器を収容するための空所を有し、前記プラスチック容器の容器内部ガスと容器外部ガスとが相交わらないように前記プラスチック容器を前記空所に収容し得る真空チャンバーを兼用する外部電極と、該外部電極と絶縁状態で、前記プラスチック容器の内部に挿脱可能に配置される内部電極と、プラズマ化させるための原料ガス若しくは放電ガスである前記容器内部ガスを前記プラスチック容器の内部に導入する容器内部ガス導入手段と、プラズマ化させるための原料ガス若しくは放電ガスである前記容器外部ガスを前記空所に導入する容器外部ガス導入手段と、前記外部電極に高周波を供給する高周波供給手段と、を備え、前記プラスチック容器の内表面又は外表面の少なくともいずれか一方にCVD膜を成膜するプラズマCVD成膜装置であって、前記内部電極の表面全体若しくは表面の一部に、内部電極の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層を設けたことを特徴とする。2次電子放出層から容器内部ガスへ向けて多くの2次電子が放出され、結果としてプラズマ化した容器内部ガスのプラズマ密度が上昇する。これにより、プラスチック容器の熱変形・熱劣化を起こさせずに、成膜速度の高速化を実現できる。
また、本発明に係るプラズマCVD成膜装置は、プラスチック容器を収容し得る空所を有し、真空チャンバーを兼用する外部電極と、該外部電極と絶縁状態で、前記プラスチック容器の内部に挿脱可能に配置される内部電極と、プラズマ化させるための原料ガスを前記プラスチック容器の内部に導入する容器内部ガス導入手段と、前記外部電極に高周波を供給する高周波供給手段と、を備え、前記プラスチック容器の内表面にCVD膜を成膜するプラズマCVD成膜装置において、前記内部電極の表面全体若しくは表面の一部に、内部電極の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層を設けたことを特徴とする。本装置においても、内部電極の表面全体若しくは表面の一部に、2次電子放出層を設けたので、2次電子放出層から容器内部のプラズマ化した原料ガスへ向けて多くの2次電子が放出され、結果として原料ガスのプラズマ密度が上昇する。これにより、プラスチック容器の熱変形・熱劣化を起こさせずに、成膜速度の高速化を実現できる。
前記プラズマCVD成膜装置では、前記外部電極の外壁面に、誘導コイル、永久磁石等の磁場生成手段を周設することが好ましい。外部電極の外壁面に、誘導コイル、永久磁石等の磁場生成手段を周設することで、プラズマ密度をより高くすることができる。
以上のように、プラスチック容器の内表面又は外表面の少なくともいずれか一方にCVD膜を成膜する装置において、プラズマガスのプラズマ密度を上昇させることで、成膜速度の高速化及び膜の緻密化を実現できる。膜の緻密化により、プラスチック容器のガスバリア性が向上する。
以下、本発明について実施形態を示して詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。また、各図面において部材が共通する場合には、同一の符号を附した。以下本発明の実施形態を図1〜6に基づいて説明する。
(容器内部及び容器外部の同時プラズマ着火型装置の実施形態)
図1は、本実施形態に係るCVD成膜装置の第1実施形態の基本構成の関係を示した概念図である。本実施形態に係るCVD成膜装置は、プラスチック容器7を収容する空所80を有し、真空チャンバーを兼用する外部電極3と、プラスチック容器7の内部に挿脱可能に配置される内部電極9と、プラスチック容器7の口部が密接される口部用開口部52を有し、内部電極9を支持する蓋5と、容器内部ガス導入手段41と、容器外部ガス導入手段38と、外部電極3に高周波を供給する高周波供給手段39とを備える。外部電極3と蓋5とから成膜チャンバー6が構成され、密閉可能な真空室を形成する。
外部電極3の内部には、空所80が設けられており、この空間はコーティング対象のプラスチック容器7、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂製の容器であるPETボトルを収容するための収容空間である。ここで本実施形態では、外部電極3の空所80の内壁は、プラスチック容器7の収容時にプラスチック容器7の外表面から離隔した部分を有する形状であることが好ましい。空所80の壁面と容器の外表面とが一部離れていても良いし、全面が離れていても良い。特許文献1の装置を例とする従来装置では、容器の内表面に自己バイアス電圧を印加しようとすると、空所80の壁面と容器の外表面を近接させなければならなかったが、本実施形態ではこれらを近接させなくても容器壁面に自己バイアス電圧が印加されるように、高周波を容器壁面まで伝達させる手段を設けた。この手段については後述するように、空所80内の容器外部においてプラズマを発生させ、プラズマを導電体とすることである。なお、容器の壁面に自己バイアス電圧を印加させる理由は、プラズマ化した原料ガスのイオンを容器壁面に衝突させ、緻密なCVD膜を形成させるためである。
本実施形態において、空所80の壁面と容器の外表面との隙間は、プラズマ化した容器外部ガスの電気伝導度に左右されるが、例えば、高さ207mm、肉厚0.3mm、容器容量は500ml、内表面積は400cm2、胴部直径68.5mmの炭酸丸型PET容器(図2(a)タイプ)では、おおよそ2〜50mmである。この値は、印加する高周波出力、容器の形状大きさ等に大きく左右されるので、本発明を限定するものではない。しかし、プラズマ化した容器外部ガスを導入しない従来のCVD成膜装置、例えば特許文献1記載の装置では、同様の容器に成膜する場合に容器の空所80の壁面と容器の外表面との隙間をおおよそ1mm以下にする必要がある。これは容器外表面全体にわたって確保しなければならい。第1実施形態に係るCVD成膜装置では、例えば容器胴部では隙間をなくし、肩部では隙間を設けることができる。すなわち、空所80の壁面形状を容器の外形と相似形とする必要はなく、空所80を種々の形状の容器が収容可能な包括的形状とすることができる。
第1実施形態に係るCVD成膜装置では、空所80にプラスチック容器7を収容したときに、空所80の壁面形状をプラスチック容器7の底部及び胴部の形状に沿って接する壁面形状やプラスチック容器7の底部の形状に沿って接する壁面形状としても良い。また、第1実施形態に係るCVD成膜装置では、空所80に収容されるプラスチック容器の本数は複数でも良い。
第1実施形態に係るCVD成膜装置では、外部電極3の空所80の壁面全体若しくは壁面の一部に、外部電極の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層81を設けることが好ましい。2次電子放出層81の膜厚は10nm〜50μmが好ましい。10nm未満では、2次電子放出量が低下する。上限を50μmとしたのはアルゴンガスによるエッチングの発生を考慮して厚めに形成することで寿命を延ばすためである。したがって、これ以上の厚みに2次電子放出層を形成しても良いし、再コーティングを行なって再生しても良い。プラズマが2次電子放出層81に接触し、2次電子放出層81から2次電子がプラズマ内へ放出される。このとき、2次電子放出層81を設けない場合においても空所の壁面から2次電子は放出されるがその量は少ない。2次電子放出層81を設けることで電子が放出されやすくなり、プラズマ密度が上がる。なお、外部電極はステンレス、アルミニウム等の電極材料で形成する。プラズマの導電率σは、電子の電荷(eの2乗)、電子密度(Ne)に比例し、電子の質量(Mc)、衝突頻度(v)に反比例する。したがって、プラズマ密度の上昇により、ガスの導電率も上昇する。そのため外部電極および容器の外表面近傍に生成されるシース厚が薄くなる。その結果シースの静電容量が増えて、外部電極からシース間の電圧降下を小さくする事が可能となる。これによってボトル内面への自己バイアス電圧を大きくする事ができ、結果として緻密な膜が成膜されるので、ガスバリア性が向上する。
2次電子放出層81の材料としては、BeO、MgO、CaO、SrO、BaO等の2A族アルカリ土類金属系酸化物、TiO、ZrO等の4A族金属系酸化物、ZnO等の2B族金属系酸化物、Y等の3A族金属系酸化物、Al、Ga等の3B族金属系酸化物、SiO、PbO、PbO等の4B族金属系酸化物、AlN等の3B族系窒化物、GaN,SiN等の3B族系窒化物、バリウム酸窒化物、LiF、MgF、CaF等のフッ化物、SiC等の炭化物、並びに、ダイヤモンド、カーボンナノチューブ、DLC等の炭素系材料を単独又は混合して用いる。これらの化合物としても良い。MgO系では、MgO-Al,MgO-TiO,MgO-ZrO,MgO‐V,MgO-ZnO,MgO‐SiO,MgO‐SiO‐TiO,MgO-RuO,MgO-MnOx,MgO-Crなどがある。BaO系では、BaTiOが例示できる。さらに2次電子放出層の材料にNbO、LaO又はSeO等の希土類酸化物を少量添加して使用しても良い。上記の2次電子放出層は、外部電極の空所80の壁面を被成膜体として、MOCVD法、スパッタリング法、溶射、ゾルゲル法等の成膜法により形成する。
図1では外部電極3の空所80の壁面全体に設けた場合を図示したが、壁面の一部であっても良い。壁面の一部に2次電子放出層81をコーティングする場合、次のように例示できる。容器底部に他の場所と比較して厚めのCVD膜を成膜するために、空所80の壁面のうちプラスチック容器7の底部付近にコーティングしても良い。また、容器胴部に他の場所と比較して厚めのCVD膜を成膜するために、空所80の壁面のうちプラスチック容器7の胴部付近にコーティングしても良い。或いは空所80の壁面の全面にわたって、線を配列した縞状にパターン形成しても良い。線幅及び線間隔を調整することによりコーティング面と非コーティング面との面積比を最適化することが可能となり、プラズマ放電の着火を妨げずに、プラズマ密度の高密度化が可能となる。また海島状にコーティングを行なっても良く、島の径と間隔を調整することで同様の面積調整が可能となる。ドット状にコーティングしても良い。さらに空所80の壁面のうちプラスチック容器7の底部付近或いは胴部付近に縞状、海島状若しくはドット状のコーティングを行なっても良い。壁面の一部に2次電子放出層81をコーティングする場合、30〜70%の面積をコーティングすることが好ましい。
以上のように、2次電子放出層81を空所80の壁面に設けることで、2次電子放出層を設けない場合と比較してプラズマ密度が増大するため、同一ガス流量・同一ガス圧・同一高周波出力で自己バイアス電圧の高電圧化により緻密なCVD膜が成膜されて、ガスバリア性の向上がなされる。
また本実施形態では、図3に示すように外部電極3の外壁面に、永久磁石50を周設しても良い。あるいは図4に示すように外部電極3の外壁面に、誘導コイル51(誘導コイルの電流供給手段は不図示)を周設しても良い。図3又は図4に示した誘導コイル、永久磁石等の磁場生成手段を周設することにより、空所80内で容器外部のプラズマ密度を上げることが好ましい。磁場生成手段の周設によるプラズマ密度の上昇により、容器外部におけるプラズマ着火を確実とし、さらに容器外部ガスを導電体として安定させることができる。
なお、外部電極3内にトリガー(不図示)を設置し、プラズマ着火を強制的に行なわせても良い。
外部電極部3内の収容空間は、上部外部電極2と下部外部電極1の間に配置されたOリング8によって外部から密閉されている。外部電極3を上部外部電極2と下部外部電極1に分割する理由は、容器7の装着・取り出しを容易に行なうためである。すなわち、下部外部電極1を上部外部電極2から外し、上部外部電極2の下方から容器7を装着・取り出しする。各電極は例えばOリング8等を挟んでシール性を確保する。なお、外部電極3を3以上に分割しても良い。また、外部電極3を分割させなくても良い。分割させない場合では、外部電極3の開口部53から容器7の装着・取り出しを行なうことが可能である。
外部電極3の開口部53には、プラスチック容器7内へ原料ガスを導入するため、また内部電極9を支持するため等の役割を果たす蓋5が設置される。空所80にプラスチック容器7を収容した時に、容器口部付近に蓋が位置するように開口部53を設けることが好ましい。開口部53に蓋5をして、成膜チャンバー6を密閉させる。このとき蓋5と外部電極3は、例えばOリング54等を挟んでシール性を確保する。
また、蓋5にはプラスチック容器7の口部が接触される口部用開口部52が設けられている。口部用開口部52とプラスチック容器7の口部が接する箇所には、Oリング55が具設され、プラスチック容器7を収容した時に、プラスチック容器7の口部を境に、プラスチック容器7の容器内部ガスと容器外部ガスが相交わらないように密着状態とする。さらに、プラズマ放電時にプラスチック容器7の壁面に自己バイアス電圧を生じさせる電子がアースされないように、プラッスチック容器7は絶縁体を介して口部用開口部52に当接される。第1実施形態に係るCVD成膜装置では絶縁状態を実現するために、例えば蓋5を導電部材4bと絶縁部材4a,10により構成し、絶縁部材4aとプラスチック容器とが接するようにしている。蓋5は内部電極9が口部用開口部52を貫通するように内部電極9を支持する。内部電極9を支持するに際して、蓋5は内部電極9と外部電極3とを絶縁状態とする。本実施形態では、絶縁状態を実現するために例えば外部電極3の開口部53と接するのは蓋5の絶縁部材4aとし、内部電極9と接するのは蓋5の絶縁部材10とする。
蓋5には、外部電極3内の空所80につながる口部開口部52が設けられ、また蓋5の内部には空間23が設けられている。導電部材4bの上部から導電部材4b内の空間23、導電部材4bと絶縁部材4aの口部開口部52を通して、外部電極3内の空所80に内部電極9が差し込まれている。内部電極9の基端は絶縁部材10に配置される。一方、内部電極9の先端はプラスチック容器7の内部に配置される。蓋5には、プラスチック容器9を電気的に絶縁状態で支持し、固定する容器支持具56が設置される。容器支持具56は、フローティングポテンシャルであっても良い。
内部電極9は、その内部が中空からなる管形状を有し、プラスチック容器7の内部に挿脱可能に配置される。このときプラスチック容器7の内部でプラズマ放電を発生させるために、内部電極9はプラスチック容器7の内表面と非接触であることが好ましい。図1に示すように成膜チャンバー6にプラスチック容器7を装着したときに、内部電極9は外部電極3内に配置され、且つプラスチック容器7の内部に配置されることとなる。内部電極9の先端にはガス吹き出し口49が設けられている。さらに内部電極9は接地されることが好ましい。内部電極9の材質はステンレス(SUS304)、アルミニウムが例示できる。さらに内部電極9の内口径は、内部電極の管内部でのプラズマ発生を防止するため1.5mm以下、より好ましくは1.0mm以下とすることが好ましい。内口径を1.5mm以下とすることにより、内部電極の管内部における電極汚れの発生を抑制できる。また、内部電極の肉厚は、機械的強度確保のため1mm以上とすることが好ましい。
ここで内部電極9の表面全体若しくは表面の一部に、内部電極9の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層82を設けることが好ましい。2次電子放出層82の膜厚は10nm〜50μmが好ましい。10nm未満では、2次電子放出量が低下する。上限を50μmとしたのはアルゴンガスによるエッチングの発生を考慮して厚めに形成することで寿命を延ばすためである。したがって、これ以上の厚みに2次電子放出層を形成しても良いし、再コーティングを行なって再生しても良い。プラスチック容器7内に発生するプラズマが2次電子放出層82に接触し、2次電子放出層82から2次電子がプラズマ内へ放出される。このとき、2次電子放出層82を設けない場合においても表面から2次電子は放出されるがその量は少ない。2次電子放出層82を設けることで電子が放出されやすくなり、プラズマ密度が上がる。これにより成膜速度が高速化する。
2次電子放出層82の材料としては、2次電子放出層81の材料と同様である。2次電子放出層82は、内部電極の外表面を被成膜体として、MOCVD法、スパッタリング法、溶射、ゾルゲル法等の成膜法により形成する。
図1では内部電極9が容器に挿入されている部分のみをコーティングした場合を示したが、表面全体にコーティングしても良い。表面の一部に2次電子放出層82をコーティングする場合、容器挿入部分にコーティングした上記の他、次のように例示できる。内部電極9の表面全体にわたって、線を配列した縞状にパターン形成しても良い。線幅及び線間隔を調整することによりコーティング面と非コーティング面との面積比を最適化することが可能となり、プラズマ放電の着火を妨げずに、プラズマ密度の高密度化が可能となる。また海島状にコーティングを行なっても良く、島の径と間隔を調整することで同様の面積調整が可能となる。ドット状にコーティングしても良い。さらに容器の挿入部分につき、縞状、海島状若しくはドット状のコーティングを行なっても良い。表面の一部に2次電子放出層82をコーティングする場合、10〜40%の面積をコーティングすることが好ましい。
以上のように、2次電子放出層82を内部電極の表面に設けることで、2次電子放出層を設けない場合と比較してプラズマ密度が増大するため、同一ガス流量・同一ガス圧・同一高周波出力で成膜速度の高速化がなされる。
図1では内部電極9の表面のうち容器挿入部分と外部電極3の空所80の壁面全体の両方に、2次電子放出層を設けた場合を図示したが、いずれか一方のみに設けても良い。
なお、2次電子放出層がMgO等のアルカリ土類金属系酸化物である場合には、成膜チャンバー6の大気開放中は、乾燥窒素ガスで2次電子放出層をブローする乾燥空気送風手段(不図示)を設けることが好ましい。
本実施形態に係る容器とは、蓋若しくは栓若しくはシールして使用する容器、またはそれらを使用せず開口状態で使用する容器を含む。開口部の大きさは内容物に応じて決める。プラスチック容器は、剛性を適度に有する所定の肉厚を有するプラスチック容器と剛性を有さないシート材により形成されたプラスチック容器を含む。本実施形態に係るプラスチック容器の充填物は、炭酸飲料若しくは果汁飲料若しくは清涼飲料等の飲料、並びに医薬品、農薬品、又は吸湿を嫌う乾燥食品等を挙げることができる。
本実施形態では、容器形状を図2に例示した形状を含め、形状の自由度の高い容器を採用することができる。容器の底部、胴部、肩部及び首部は図2に示したように容器形状に併せて称呼することとする。したがって、容器の高さでこれらは規定されない。また、容器には減圧吸収面を設けても良い。なお、減圧吸収面を設けた場合には、外部電極の内壁面と容器の外表面とを全面にわたって完全に密着状態とすることが困難である。第1実施形態に係るCVD成膜装置では、空所80の壁面と容器外表面との間に隙間を設けても良いので、減圧吸収面を有する容器へのCVD膜の成膜に適している。
本実施形態のプラスチック容器を成形する際に使用する樹脂は、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリエチレンテレフタレート系コポリエステル樹脂(ポリエステルのアルコール成分にエチレングリコールの代わりに、シクロヘキサンディメタノールを使用したコポリマーをPETGと呼んでいる、イーストマン製)、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂(PP)、シクロオレフィンコポリマー樹脂(COC、環状オレフィン共重合)、アイオノマ樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、又は、4弗化エチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、を例示することができる。この中で、PETが特に好ましい。
容器内部ガス導入手段41は、プラスチック容器7の内部に容器内部ガス発生源20から供給される容器内部ガスを導入する。すなわち、内部電極9の基端には、配管11の一方側が接続されており、この配管11の他方側は真空バルブ16を介してマスフローコントローラー19の一方側に接続されている。マスフローコントローラー19の他方側は配管22を介して容器内部ガス発生源20に接続されている。この容器内部ガス発生源20はプラズマ化させるための原料ガス若しくは放電ガスを発生させるものである。
原料ガスは、プラスチック容器の内表面にCVD膜を成膜する場合に容器内部ガスとして選択される。原料ガスとしては、例えば、DLC膜を成膜する場合、常温で気体又は液体の脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、含酸素炭化水素類、含窒素炭化水素類などが使用される。特に炭素数が6以上のベンゼン,トルエン,o‐キシレン,m‐キシレン,p‐キシレン,シクロヘキサン等が望ましい。食品等の容器に使用する場合には、衛生上の観点から脂肪族炭化水素類、特にエチレン、プロピレン又はブチレン等のエチレン系炭化水素、又は、アセチレン、アリレン又は1―ブチン等のアセチレン系炭化水素が好ましい。これらの原料は、単独で用いても良いが、2種以上の混合ガスとして使用するようにしても良い。さらにこれらのガスをアルゴンやヘリウムの様な希ガスで希釈して用いるようにしても良い。また、ケイ素含有DLC膜を成膜する場合には、Si含有炭化水素系ガスを使用する。
本実施形態でいうDLC膜とは、iカーボン膜又は水素化アモルファスカーボン膜(a−C:H)と呼ばれる膜のことであり、硬質炭素膜も含まれる。またDLC膜はアモルファス状の炭素膜であり、SP結合も有する。このDLC膜を成膜する原料ガスとしては炭化水素系ガス、例えばアセチレンガスを用い、Si含有DLC膜を成膜する原料ガスとしてはSi含有炭化水素系ガスを用いる。このようなDLC膜をプラスチック容器の内表面に形成することにより、炭酸飲料や発泡飲料等の容器としてワンウェイ、リターナブルに使用可能な容器を得る。
一方、放電ガスは、プラスチック容器7の内表面をプラズマ表面改質する場合に容器内部ガスとして選択される。原料ガスと同様にプラズマ化するガスが選択される。放電ガスは、プラズマ化するガスのうち、ヘリウム、アルゴン等の希ガス、窒素、酸素、二酸化炭素、フッ素、水蒸気ガス、アンモニアガス、4フッ化炭素或いはこれらの混合ガスが好ましい。
容器外部ガス導入手段38は、プラスチック容器7の外部であって且つ空所80内の密閉空間(以下「容器外部」という)にプラズマ化するための原料ガス若しくは放電ガスを導入するものである。容器外部ガス導入手段38は、容器外部ガス発生源37から供給される容器外部ガスを導入する。すなわち、成膜チャンバー6のうち容器外部にガス導入しうる蓋5若しくは外部電極3の所定箇所に容器外部ガス導入口(不図示)を設ける。図1の場合は、蓋5に容器外部ガス導入口を設けた場合を示している。蓋5若しくは外部電極3に設けた容器外部ガス導入口を起点として、配管33の一方側が接続されており、この配管33の他方側は真空バルブ34を介してマスフローコントローラー35の一方側に接続されている。マスフローコントローラー35の他方側は配管36を介して容器外部ガス発生源37に接続されている。この容器外部ガス発生源37はプラズマ化させるための原料ガス若しくは放電ガスを発生させるものである。
容器外部ガスはプラズマ化する原料ガス若しくは放電ガスであるため、外部電極3に供給された高周波により、密閉空間である容器外部においてプラズマ化する。プラズマ化した容器外部ガスは導電体であるため、高周波をプラスチック容器7の外表面に電導させる。プラスチック容器7の壁面に電導した高周波により、壁面と内部電極9との間で電位差が生じ、プラスチック容器7の内部で容器内部ガスがプラズマ化される。
容器内部ガスと容器外部ガスとは相交わらないようにさせているため、容器内部と密閉空間である容器外部とはそれぞれ独立にプラズマが着火することとなる。
原料ガスは、プラスチック容器の外表面にCVD膜を成膜する場合に容器外部ガスとして選択される。原料ガスとしては、容器内部ガスの原料ガスの場合と同種のガスが選択される。
一方放電ガスは、プラスチック容器7の外表面をプラズマ表面改質する場合に容器外部ガスとして選択される。原料ガスと同様にプラズマ化するガスが選択される。放電ガスとしては、容器外部ガスの放電ガスの場合と同種のガスが選択される。
導電部材4b内の空間23は配管13の一方側に接続されており、配管13の他方側は真空バルブ18を介して真空ポンプ21に接続されている。この真空ポンプ21は排気ダクト29に接続されている。また、導電部材4b内の空間23は配管12の一方側に接続されており、配管12の他方側は真空バルブ17を介して容器内部を大気開放するためのリーク源27に接続されている。
密閉空間である容器外部を大気開放するために、外部電極3は配管30の一方側に接続されており、配管30の他方側は真空バルブ31を介してリーク源32に接続されている。また、密閉空間である容器外部は配管45の一方側に接続されており、配管45の他方側は真空バルブ40を介して真空ポンプ25に接続されている。この真空ポンプ25は排気ダクト26に接続されている。
高周波供給手段39は、外部電極3に接続された自動整合器(マッチングボックス)14と、自動整合器14に同軸ケーブルを介して接続された高周波電源15とを備える。高周波電源15は接地されている。
高周波電源15は、容器外部ガス並びに容器内部ガスをプラズマ化するためのエネルギーである高周波を発生させるものである。マッチングを素早く行ない、プラズマ着火に要する時間を短縮させるために、トランジスタ型高周波電源であり、且つ周波数可動式か或いは電子式でマッチングを行なう高周波電源であることが好ましい。高周波電源の周波数は、100kHz〜1000MHzであるが、例えば、工業用周波数である13.56MHzのものを使用する。高周波出力は、例えば10〜2000Wのものが選択される。
自動整合器14は、内部電極9と成膜チャンバー6のインピーダンスに、インダクタンスL、キャパシタンスCによって合わさるように調整するものである。
図5に第2実施形態に係るCVD成膜装置を示す。図5の装置では、上部外部電極60と下部外部電極61からなる外部電極62を成膜チャンバーとした例である。この場合、前記実施形態とは異なり、蓋を設けていない。すなわち、外部電極62と内部電極9とが絶縁状態であれば、成膜チャンバーの形状を種々変更することができる。下部外部電極61は昇降手段65に支持され、下部外部電極61の昇降により、外部電極62(成膜チャンバー)は自在に開閉できる。
次に第1実施形態に係るCVD成膜装置を使用して、CVD膜コーティングプラスチック容器の製造方法について説明する。成膜チャンバー6内の容器外部は、真空バルブ31を開いて大気開放されている。プラスチック容器7の内部は、真空バルブ17を開いて大気開放されている。また外部電極3の下部外部電極1が上部外部電極2から取り外された状態となっている。未コーティングのプラスチック容器7を上部外部電極2の下側から上部外部電極2内の空間に差し込み、設置する。この際、内部電極9はプラスチック容器7内に挿入された状態になる。次に、下部外部電極1を上部外部電極2の下部に装着し、外部電極3はOリング8によって密閉される。
次に、真空バルブ17を閉じた後、真空バルブ18を開き、真空ポンプ21を作動させる。これによりプラスチック容器7内が配管13を通して排気されて真空となる。このときのプラスチック容器7内の圧力は2.6〜66Paである。この作業と同時に真空バルブ31を閉じた後、真空バルブ40を開き、真空ポンプ25を作動させる。これにより密閉空間である容器外部内が配管45を通して排気されて真空となる。このときの容器外部内の圧力は2.6〜66Paである。
次に、真空バルブ16を開き、容器内部ガス発生源20において容器内部ガスを発生させ、この容器内部ガスを配管22内に導入し、マスフローコントローラー19によって流量制御された容器内部ガスを配管11及びアース電位の内部電極9を通してガス吹き出し口49から吹き出す。これにより、容器内部ガスがプラスチック容器7内に導入される。そして、プラスチック容器7内は、制御されたガス流量と排気能力のバランスによって、容器内部ガスがプラズマ化するのに適した圧力、例えば6.6〜665Pa程度に保たれ、安定化させる。この作業と同時に、真空バルブ34を開き、容器外部ガス発生源37において容器外部ガスを発生させ、この容器外部ガスを配管36内に導入し、マスフローコントローラー35によって流量制御された容器外部ガスを、配管33を通して容器外部ガス導入口(不図示)から密閉空間である容器外部内に吹き出させる。これにより容器外部ガスが容器外部内に導入される。そして、容器外部内は、制御されたガス流量と排気能力のバランスによって、容器外部ガスがプラズマ化するのに適した圧力、例えば6.6〜665Pa程度に保たれ、安定化させる。容器内部ガスと容器外部ガスの流量は容器の容量で異なるが、例えば50〜500sccmである。
次に外部電極3に高周波出力を供給して容器内部ガス並びに容器外部ガスをほぼ同時にプラズマ化させてプラスチック容器の内表面又は外表面の少なくとも一方にDLC膜を成膜する。すなわち、外部電極3には、高周波供給手段39によりRF出力(例えば13.56MHz)が供給される。高周波出力は、例えば10〜2000Wとする。これにより、外部電極3と内部電極9間にプラズマを着火する。このとき、プラスチック容器7の内部と容器外部はプラスチック容器の壁面を境界として別空間を形成しているが、両方ともプラズマが着火する。すなわち外部電極3に供給された高周波により容器外部においてプラズマ化し、プラズマ化した容器外部ガスを導電体として高周波がプラスチック容器7の壁面に導かれ、プラスチック容器7の内部においても容器内部ガスがプラズマ化される。このとき、自動整合器14は、出力供給している電極全体からの反射波が最小になるように、インダクタンスL、キャパシタンスCによってインピーダンスを合わせている。これによって、原料ガスを満たした空間内で炭化水素系プラズマが発生し、プラスチック容器7の内表面又は外表面の少なくとも一方にDLC膜が成膜される。このとき、2次電子放出層81、82がプラズマにさらされることによって2次電子を放出し、容器外部のプラズマ密度及び容器内部のプラズマ密度が共に上昇する。容器外部のプラズマ密度の上昇により、プラスチック容器の壁面に高い自己バイアス電圧がかかることとなる。そして成膜速度が大きく且つ膜は緻密となる。またこのとき、容器内部のプラズマ密度の上昇は、成膜速度の高速化に寄与する。成膜速度は2次電子放出層を設けた場合(例えば200〜500Å/秒)では、2次電子放出層を設けなかった場合(例えば100Å/秒)と比較して、成膜速度が2〜5倍に向上していた。このときの成膜時間は数秒程度と短いものとなる。次に、高周波供給手段39からのRF出力を停止し、プラズマを消滅させてDLC膜の成膜を終了させる。ほぼ同時に真空バルブ16及び真空バルブ34を閉じて容器内部ガス及び容器外部ガスの供給を停止する。
次に、プラスチック容器7の内部及び容器外部内に残存した容器内部ガス又は容器外部ガスを除くために、真空バルブ18,40を開き、これらのガスを真空ポンプ21,25によって排気する。その後、真空バルブ18,40を閉じ、排気を終了させる。このときのプラスチック容器7の内部内と容器外部内の圧力はそれぞれ6.6〜665Paである。この後、真空バルブ17,31を開く。これにより、空気が蓋5内の空間23並びにプラスチック容器7の内部に入り、また並列して空気が容器外部内の空間に入り、成膜チャンバー6内が大気開放される。
次に外部電極3の下部外部電極1が上部外部電極2から取り外された状態とする。上部外部電極2内の空間に収容されているプラスチック容器7を上部外部電極2の下側から取り出す。なお、蓋5と外部電極3とを取り外して、外部電極3に装着されているプラスチック容器7を取り外しても良い。
次に本実施形態の装置において、容器外部ガス、容器内部ガスとして、原料ガス若しくは放電ガスを選択した場合の具体的形態について説明する。本実施形態において、容器外部ガスと容器内部ガスの選択の組合せは3通りである。これを表1に示す。
Figure 2005113202
ガス組合せ1では、容器の内表面にCVD膜を成膜させ、一方外表面はプラズマ表面改質を行なうことができる。特に原料ガスとして先に挙げた原料ガス、例えばアセチレンガスを用いるとプラスチック容器の内表面にガスバリア性を有する緻密なDLC膜を成膜することができる。DLC膜を容器内表面に成膜することにより、酸素、二酸化炭素等のガスバリア性並びに水蒸気バリア性を付与し、さらに香気成分等の容器壁面における吸着及び容器樹脂への収着を抑制することができる。一方、容器外表面のプラズマ表面改質は次のとおりである。すなわち容器外部ガスの放電ガスとして不活性ガスであるヘリウム又はアルゴン等の希ガスを用いるとプラスチック容器の外表面を不活性プラズマ処理による表面粗面化を促し、ラベル等の接着性向上、インクの印刷適性向上、静電気防止(汚れ付着防止)を図ることができる。放電ガスとして水素、酸素、窒素、水蒸気、アンモニアガス、4フッ化炭素或いはこれらの混合ガスを用いることで、反応性プラズマ処理による官能基を付与し、ラベル等の接着性向上を図ることもできる。したがって、容器内表面と容器外表面に異なった機能を別個に付与することができる。
ガス組合せ2では、容器外表面にCVD膜を成膜させ、一方、内表面はプラズマ表面改質を行なうことができる。原料ガスとして先に挙げた原料ガス、例えばアセチレンガスを用いると、容器外表面にDLC膜を成膜することができる。容器外表面に成膜したDLC膜によって、ガスバリア性を確保することが可能となる。さらに静摩擦係数の低下を実現し、外面擦り傷防止を図ることも可能となる。一方、容器内表面のプラズマ表面改質は次のとおりである。すなわち容器内部ガスの放電ガスとしてヘリウム、アルゴン、酸素、窒素などを使用すると微生物の殺菌を図ることができる。この殺菌作用はプラズマ活性種のみによるものでなく、プラズマから放射される紫外線によるところも大きい。放電ガスとして窒素、酸素、二酸化炭素或いはフッ素若しくはこれらの混合ガスを用いることで反応性プラズマ処理による極性を導入して容器内表面の濡れ性向上を図ることもできる。
ガス組合せ3では、容器内表面及び容器外表面ともにCVD膜を成膜させることができる。原料ガスとして先に挙げた原料ガス、例えばアセチレンガスを用いると容器の内表面及び外表面にガスバリア性を有する緻密なDLC膜を成膜することができる。プラスチック容器の両壁面にガスバリア性のDLC膜を成膜することで、超高ガスバリア性のプラスチック容器を製造することができる。また、両壁面にてガスバリア性を確保するためDLC膜の膜厚を小さくすることが可能となり、成膜時間の短縮を図ることができる。さらに、容器の外表面にDLC膜が成膜されたことにより、静摩擦係数の低下を図り外面擦り傷防止を図ることが可能となる。
(容器内部のみプラズマ着火型装置の実施形態)
図6は、本実施形態に係るCVD成膜装置の第3実施形態の基本構成の関係を示した概念図である。本実施形態に係るCVD成膜装置は、プラスチック容器7を収容し得る空所80を有し、真空チャンバーを兼用する外部電極3と、外部電極3と絶縁状態で、プラスチック容器7の内部に挿脱可能に配置される内部電極9と、プラズマ化させるための原料ガスをプラスチック容器7の内部に導入する容器内部ガス導入手段41と、外部電極3に高周波を供給する高周波供給手段39と、を備える。外部電極3と蓋5から成膜チャンバー6が構成され、密閉可能な真空室を形成する。第3実施形態に係るCVD成膜装置は、プラズマ導電体としての容器外部ガスを導入しないタイプの装置であるため、外部電極3の空所80の壁面は、プラスチック容器7の収容時にプラスチック容器7の外表面とほぼ接する相似形状とする。
第3実施形態に係るCVD成膜装置では、図3、図4で示した第1実施形態での装置のように外部電極3の外壁面に永久磁石或いは誘導コイルを周設しても良い。これにより容器内部のプラズマ密度を上げることが好ましい。
第1実施形態と同様に外部電極3は、上部外部電極2と下部外部電極1とに分かれた構造を有し、また、内部電極9と外部電極3との絶縁性を確保するため、蓋5は絶縁部材で形成されている。絶縁部材10で内部電極9を支持させている。さらに、蓋5に設けた空間23及び口部開口部52を通して、外部電極3の空所80に内部電極9が差し込まれている。内部電極9の先端は、空所80内に収容されたプラスチック容器7の内部に配置される。
内部電極9は第1実施形態と同様の構成をとり、また内部電極9の表面全体若しくは表面の一部に、内部電極9の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層82を設ける。これにより、第2実施形態に係るCVD成膜装置においてもプラズマ密度が上がる。これにより成膜速度が高速化する。2次電子放出層82の材料、コーティング態様及びコーティング方法は実施形態と同様である。2次電子放出層がMgO等のアルカリ土類金属系酸化物である場合には、成膜チャンバー6の大気開放中は、乾燥窒素ガスで2次電子放出層をブローする乾燥空気送風手段(不図示)を設けることが好ましい。
容器内部ガス導入手段41は第1実施形態と同様の構成をとり、容器内部に第1実施形態と同様の原料ガスが供給される。高周波供給手段39、容器内部の排気系統を構成する排気配管13、真空ポンプ21及び排気ダクト29も第1実施形態と同様の構成をとる。
第3実施形態に係るCVD成膜装置を使用して、CVD膜コーティングプラスチック容器を製造するときは、容器内部にのみ原料ガスを供給し、原料ガスをプラズマ化して成膜を行なう。容器内部にプラズマを発生させる操作に関しては第1実施形態に係るCVD成膜装置の場合と同様である。2次電子放出層82がプラズマにさらされることによって2次電子を放出し、容器内部のプラズマ密度が上昇する。これにより成膜速度が大きくなる。成膜速度は2次電子放出層を設けた場合(例えば200〜500Å/秒)では、2次電子放出層を設けなかった場合(例えば100Å/秒)と比較して、成膜速度が2〜5倍に向上していた。
第1〜3の実施形態では、内部に薄膜を成膜する容器として飲料用のPETボトルを用いているが、他の用途に使用される容器を用いることも可能である。
また、第1〜3の実施形態では、CVD成膜装置で成膜する薄膜としてDLC膜又はSi含有DLC膜を挙げているが、容器内に他の薄膜を成膜する際に上記成膜装置を用いることも可能である。
DLC膜の膜厚は0.003〜5μmとなるように形成する。
本実施形態に係るCVD成膜装置の第1形態を示す概念図である。 本実施形態に係るプラスチック容器の具体的形状を示す概念図であり、(a)〜(f)の6形態を示す。 CVD成膜装置の第1形態において、外部電極の周囲に磁場発生手段として永久磁石を周設した場合の概念図である。 CVD成膜装置の第1形態において、外部電極の周囲に磁場発生手段として誘導コイルを周設した場合を示す。 本実施形態に係るCVD成膜装置の第2形態を示す概念図である。 本実施形態に係るCVD成膜装置の第3形態を示す概念図である。
符号の説明
1,61 下部外部電極
2,60 上部外部電極
3,62 外部電極
4a,4c,10 絶縁部材
4b 導電部材
5 蓋
6 成膜チャンバー
7 プラスチック容器
8,53,54,55,64 Oリング
9 内部電極
11,12,13,22,30,33,36,45 配管
14 自動整合器(マッチングボックス)
15 高周波電源(RF電源)
16,17,18,31,34,40 真空バルブ
19,35 マスフローコントローラー
20 容器内部ガス発生源
21,25 真空ポンプ
27,32 リーク源
24,28 真空計
26,29 排気ダクト
37 容器外部ガス発生源
38 容器外部ガス導入手段
39 高周波供給手段
41 容器内部ガス導入手段
49 ガス吹き出し口
50 永久磁石
51 誘導コイル
56 容器支持具
65 昇降手段
80 空所
81,82 2次電子放出層

Claims (5)

  1. プラスチック容器を収容するための空所を有し、前記プラスチック容器の容器内部ガスと容器外部ガスとが相交わらないように前記プラスチック容器を前記空所に収容し得る真空チャンバーを兼用する外部電極と、該外部電極と絶縁状態で、前記プラスチック容器の内部に挿脱可能に配置される内部電極と、プラズマ化させるための原料ガス若しくは放電ガスである前記容器内部ガスを前記プラスチック容器の内部に導入する容器内部ガス導入手段と、プラズマ化させるための原料ガス若しくは放電ガスである前記容器外部ガスを前記空所に導入する容器外部ガス導入手段と、前記外部電極に高周波を供給する高周波供給手段と、を備え、前記プラスチック容器の内表面又は外表面の少なくともいずれか一方にCVD膜を成膜するプラズマCVD成膜装置であって、
    前記外部電極の空所の壁面全体若しくは壁面の一部に、外部電極の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層を設けたことを特徴とするプラズマCVD成膜装置。
  2. 前記内部電極の表面全体若しくは表面の一部に、内部電極の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層を設けたことを特徴とする請求項1記載のプラズマCVD成膜装置。
  3. プラスチック容器を収容するための空所を有し、前記プラスチック容器の容器内部ガスと容器外部ガスとが相交わらないように前記プラスチック容器を前記空所に収容し得る真空チャンバーを兼用する外部電極と、該外部電極と絶縁状態で、前記プラスチック容器の内部に挿脱可能に配置される内部電極と、プラズマ化させるための原料ガス若しくは放電ガスである前記容器内部ガスを前記プラスチック容器の内部に導入する容器内部ガス導入手段と、プラズマ化させるための原料ガス若しくは放電ガスである前記容器外部ガスを前記空所に導入する容器外部ガス導入手段と、前記外部電極に高周波を供給する高周波供給手段と、を備え、前記プラスチック容器の内表面又は外表面の少なくともいずれか一方にCVD膜を成膜するプラズマCVD成膜装置であって、
    前記内部電極の表面全体若しくは表面の一部に、内部電極の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層を設けたことを特徴とするプラズマCVD成膜装置。
  4. プラスチック容器を収容し得る空所を有し、真空チャンバーを兼用する外部電極と、該外部電極と絶縁状態で、前記プラスチック容器の内部に挿脱可能に配置される内部電極と、プラズマ化させるための原料ガスを前記プラスチック容器の内部に導入する容器内部ガス導入手段と、前記外部電極に高周波を供給する高周波供給手段と、を備え、前記プラスチック容器の内表面にCVD膜を成膜するプラズマCVD成膜装置において、
    前記内部電極の表面全体若しくは表面の一部に、内部電極の電極材料よりも2次電子放出係数が大きい材料からなる2次電子放出層を設けたことを特徴とするプラズマCVD成膜装置。
  5. 前記外部電極の外壁面に、誘導コイル、永久磁石等の磁場生成手段を周設したことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のプラズマCVD成膜装置。
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