JP4515280B2 - ガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造装置及びその製造方法 - Google Patents

ガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造装置及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、低コストで信頼性が高く高性能なガスバリア性プラスチック容器、その製造装置及びその製造方法に関する。
密封容器、例えば飲料用容器には、壜、缶、プラスチック容器等の各種容器が知られている。近年、そのハンドリング性の良さ等の利便性の観点から缶、プラスチック容器が広く用いられるようになってきている。このうち、プラスチック容器は、臭いが収着しやすく、またガスバリア性が壜や缶と比較して劣るため、ビールや発泡酒等の炭酸飲料には用いることが難しかった。
そこで、プラスチック容器における収着性やガスバリア性の問題点を解決すべく、硬質炭素膜(ダイヤモンドライクカーボン等)をコーティングする方法、装置が開示されている。そのうち、例えば対象とする容器の外形とほぼ相似形の外部電極と、容器の内側に容器の口部から挿入され、原料ガス導入管を兼ねた内部電極を用いて、容器の内表面に硬質炭素膜をコーティングする方法が開示されている(例えば特許文献1又は2を参照。)。このような装置では、容器内に原料ガスとしてアセチレンガスを供給した状態で、外部電極に高周波電圧を印加する。このとき、原料ガスが両電極間に発生する高周波由来の電力によりプラズマ化し、発生したプラズマ中のイオンは外部電極の高周波由来の電位差(自己バイアス)に誘引され容器内壁に衝突し、膜が形成される。
高いガスバリア性のある硬質炭素膜を容器の内表面全体に均一に形成することが、容器のガスバリア性を高めるために重要となる。このためには、容器の内壁にイオンを誘引する電位差が容器内で均一でなければならない。すなわち、容器の内部で均一なプラズマ発生、膜形成ができる要因として、金属体でできた部屋状の外部電極の内表面を容器の外表面と相似形とすることは極めて重要な装置構成となっている。
特許第2788412号 特許第3072269号
しかし、金属でできた外部電極の内表面を容器の外表面と相似形となるように形成することは以下の欠点があった。すなわち容器の形状毎に外部電極を準備する必要がある。したがって、容器形状ごとに外部電極を準備しなければならずコストがかかる。また、製造工程において、容器の形状が変わるごとに外部電極を交換しなければならず、作業性、ハンドリング性、手間等の効率の点で改善が求められていた。
そこで本発明の目的は、プラスチック容器自体に導電性薄膜を成膜し、この導電性薄膜を前記外部電極の代替電極として機能させることで、(1)容器と完全に相似形状の電極を使用する場合と同等の成膜条件を実現して均一なプラズマを発生させ、均一な膜を形成すること、並びに(2)容器形状ごとに外部電極を準備することを不要とし、作業性、ハンドリング性、手間等の効率低下の要因を除くこと、である。また、導電性薄膜が成膜されているプラスチック容器の該導電性薄膜に高周波電力を供給可能であり、プラスチック容器にガスバリア薄膜を成膜させることができる製造装置を提供することも目的とする。さらに、それによって得られたガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述の通り、プラスチック容器自体に導電性薄膜を成膜し、この導電性薄膜を前記外部電極の代替電極として機能させることで、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明に係るガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造装置は、容器の内表面又は外表面の少なくとも一方の表面に導電性薄膜が成膜されているプラスチック容器を収容する真空チャンバと、
前記プラスチック容器の内部又は前記プラスチック容器の口の上方に配置した接地電極と、
前記真空チャンバの内部を排気する排気手段と、
ガスバリア薄膜の原料ガスを前記プラスチック容器の内部に供給する原料ガス供給手段と、
前記導電性薄膜に高周波電力を供給する高周波供給手段と、
を備えることを特徴とする。容器の内表面にガスバリア薄膜を成膜することができる。
また、本発明に係るガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造装置は、容器の内表面又は外表面の少なくとも一方の表面に導電性薄膜が成膜されているプラスチック容器を収容し、且つ、少なくとも該プラスチック容器を取り囲む収容部分が導電材で形成されている真空チャンバと、
前記真空チャンバの内部を排気する排気手段と、
ガスバリア薄膜の原料ガスを前記真空チャンバの内部で且つ前記プラスチック容器の外部の空間に供給する原料ガス供給手段と、
前記導電性薄膜に高周波電力を供給する高周波供給手段と、
を備えることを特徴とする。容器の外表面にガスバリア薄膜を成膜することができる。
本発明に係るガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造方法は、プラスチック容器の内表面又は外表面の少なくとも一方の表面に導電性薄膜を成膜する工程と、前記プラスチック容器の内部の空間に原料ガスを供給する工程と、前記プラスチック容器の内部又は前記プラスチック容器の口の上方に接地された電極を配置する工程と、前記導電性薄膜高周波電力を供給して、前記原料ガスをプラズマ化させ、該原料ガスと接触している前記プラスチック容器の表面に、ガスバリア薄膜を成膜することを特徴とする。また、本発明に係るガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造方法は、プラスチック容器の内表面又は外表面の少なくとも一方の表面に導電性薄膜を成膜する工程と、導電材で形成され、接地された真空チャンバの収容部に前記プラスチック容器を収容する工程と、前記収容部のうち、前記プラスチック容器の外部の空間に原料ガスを供給する工程と、前記導電性薄膜高周波電力を供給して、前記原料ガスをプラズマ化させ、該原料ガスと接触している前記プラスチック容器の表面に、ガスバリア薄膜を成膜することを特徴とする。
本発明に係るガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造方法では、前記導電性薄膜の上に前記ガスバリア薄膜を成膜する場合が包含される。
本発明に係るガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造方法では、前記導電性薄膜が成膜されている面の裏面側に前記ガスバリア薄膜を成膜する場合が包含される。
本発明によれば、容器と完全に相似形状の電極を使用する場合と同等の成膜条件を実現することが可能である。これにより、均一なプラズマが発生し、均一な膜が形成される。特に容器の胴部や底部に凹凸があっても均一な成膜が可能である。例えばペタロイド底を有するプラスチック容器においては、従来外部電極を精緻にあてがうことが困難であった部分にも均一に成膜できる。また、容器の形状毎に外部電極を準備する必要がなく、外部電極にかかるコストを低減できる。また、製造工程において、容器の形状が変わるごとに外部電極を交換する必要がないので、作業性、ハンドリング性、手間等の効率の点で優れていて、本容器の生産効率のアップが可能となった。また、導電性薄膜を成膜する箇所を限定することで、容器の口部周辺などのようにガスバリア薄膜の成膜を抑えたい箇所では成膜を抑制することも可能である。
以下本発明について実施形態を示して詳細に説明するが本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。図1〜図4を参照しながら本実施形態に係る製造装置を説明する。なお、共通の部位・部品には同一符号を付した。
(第1実施形態)
図1はガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造装置の第1実施形態を示す概略構成図である。図1において真空チャンバ4については容器の鉛直方向の断面概略図である。本実施形態に係る製造装置100は、内表面に導電性薄膜が成膜されているプラスチック容器の内面、すなわち導電性薄膜の上にガスバリア膜を成膜する装置である。本実施形態に係る製造装置100は、内表面に導電性薄膜8が成膜されているプラスチック容器6を収容する真空チャンバ4と、プラスチック容器6の内部に配置した接地電極5と、真空チャンバ4の内部を排気する排気手段18と、ガスバリア薄膜の原料ガスをプラスチック容器6の内部に供給する原料ガス供給手段15と、導電性薄膜8に高周波電力を供給する高周波供給手段12と、を備える。
本発明に係る容器とは、蓋若しくは栓若しくはシールして使用する容器、またはそれらを使用せず開口状態で使用する容器を含む。開口部の大きさは内容物に応じて決める。プラスチック容器は、剛性を適度に有する所定の肉厚を有するプラスチック容器と剛性を有さないシート材により形成されたプラスチック容器を含む。本発明に係るプラスチック容器の充填物は、炭酸飲料若しくは果汁飲料若しくは清涼飲料等の飲料を挙げることができる。また、リターナブル容器或いはワンウェイ容器のどちらであっても良い。
プラスチック容器6を成形する際に使用する樹脂は、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂(PP)、シクロオレフィンコポリマー樹脂(COC、環状オレフィン共重合)、アイオノマ樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、又は、4弗化エチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン樹脂を例示することができる。この中で、PETが特に好ましい。
プラスチック容器6の内表面には、導電性薄膜8が成膜されている。導電性薄膜8としては、金属系薄膜、有機系薄膜又は無機系薄膜がある。金属系薄膜には、例えば、アルミ蒸着薄膜、アルミニウム粉末等の金属粉末を含有した薄膜がある。有機系薄膜には、ポリアセチレン等の共役結合性有機薄膜がある。無機系薄膜には、ITO(スズドープ酸化インジウム)やFTO(フッ素ドープ酸化スズ)などの透明導電性薄膜がある。導電性薄膜8の成膜方法は、その材質によって適宜選択されるが、例えば、低温ゾルゲル法、電子ビーム照射による真空蒸着がある。真空プロセス又は常圧プロセスによる種類は問わない。図1では、プラスチック容器6の内表面の全面に導電性薄膜8が成膜されている場合を示したが、ガスバリア薄膜の成膜を抑制したい箇所、例えば容器の口付近では導電性薄膜8を成膜せずにおいても良い。導電性薄膜8の成膜部分に対応してガスバリア薄膜の成膜が為されるため、導電性薄膜8の成膜の有無によって、ガスバリア薄膜の成膜箇所を制御できる。導電性薄膜8の膜厚は、例えば0.5〜50μmとする。
真空チャンバ4は、図1に示すように、容器を取り囲むように収容する収容部1と、収容部1の上に気密性を有するように配置される絶縁部材2と、絶縁部材2の上に気密性を有するように配置される蓋部3とから構成される。収容部1と絶縁部材2とを別体とすることで、プラスチック容器6を真空チャンバ4に収容させることが可能となる。収容部1と絶縁部材2と蓋部3との各境界は、O−リングが介在し、シールされる。なお、真空チャンバ4の構成はこの構成に限定されるものではない。
収容部1は、金属やプラスチック等の耐圧製材料から形成される。導電性の有無は問わない。収容部1の内部の形状は特に問わない。各種形状の容器を収容可能とするために、収容予定の最大形状の容器を収容しうる大きさとすることが好ましい。
絶縁部材2と蓋部3の中には空間7が設けられている。蓋部3は、金属等の導電材料から形成されており、また、原料ガス導入管を兼ねた中空形状(筒状)の接地電極5を支持している。接地電極5は、空間7、さらには絶縁部材2に設けられた開口部27を通して、プラスチック容器6の口部から容器の内部まで挿脱自在に配置されている。接地電極5の先端は原料ガスの吹き出し口5aとなっている。原料ガス導入管を別途設けた場合には、接地電極5は、原料ガスをプラズマ化させることができる範囲で、プラスチック容器6の口部上方に配置しても良い。
接地電極5の他端側には接地電極5の内部と連通される管路13が接続されている。そして管路13を介して接地電極5内に送り込まれた原料ガスが、吹き出し口5aを通してプラスチック容器6内に放出されるよう構成されている。これにより、原料ガスはプラスチック容器6の内表面と接触する。なお、管路13は金属製であり導電性を有する。そして図1に示すように、管路13を利用して接地電極5がグランド電位に接続されている。
なお、容器の出し入れや容器の支持を目的として、容器保持手段(不図示)を設けても良い。
原料ガス供給手段15は、プラスチック容器6の内部に原料ガス発生源14から供給される原料ガスを導入する。すなわち、管路13の他端側には原料ガス発生源14が接続されている。原料ガス発生源14にはマスフローコントローラー(不図示)が接続されている。
本発明におけるガスバリア薄膜とは、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜、Si含有DLC膜、SiO膜、AlN膜等の酸素透過性を抑制する薄膜を言う。原料ガス発生源14から発生させる原料ガスは、上記薄膜の構成元素を含む揮発性ガスが選択される。ガスバリア薄膜を形成する際の原料ガスとして公知公用の揮発性原料ガスを使用できる。ガスバリア薄膜の膜厚は、例えば5〜80nmが好ましい。
例えばDLC膜を成膜する場合、原料ガスとしては常温で気体又は液体の脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、含酸素炭化水素類、含窒素炭化水素類などが使用される。特に炭素数が6以上のベンゼン、トルエン、o‐キシレン、m‐キシレン、p‐キシレン、シクロヘキサン等が望ましい。脂肪族炭化水素類としては、エチレン系炭化水素又はアセチレン系炭化水素が例示される。これらの原料は、単独で用いても良いが、2種以上の混合ガスとして使用するようにしても良い。さらにこれらのガスをアルゴンやヘリウムの様な希ガスで希釈して用いる様にしても良い。また、Si含有DLC膜を成膜する場合には、Si含有炭化水素系ガスを使用する。
本発明におけるDLC膜とは、i‐カーボン膜または水素化アモルファスカーボン膜(a‐CH)ともよばれる炭素膜のことでsp結合を含んでいるアモルファスな炭素膜のことをいう。DLC膜は、硬質から軟質(ポリマーライク)までの膜質があり水素含有量は、0atom%から70atom%くらいまでの範囲がある。
珪化炭化水素ガス又は珪化水素ガスとしては、四塩化ケイ素、シラン(SiH)、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメチルシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン等の有機シラン化合物、オクタメチルシクロテトラシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)等の有機シロキサン化合物等が使用される。また、これらの材料以外にも、アミノシラン、シラザンなども用いられる。
排気手段18は、真空バルブ16と排気ポンプ17並びにこれらを接続する配管により形成される。空間7は、排気用配管の一方側とつながっている。排気用配管の他方側は真空バルブ16を介して排気ポンプ17に接続されている。この排気ポンプ17は排気ダクト(不図示)に接続されている。排気手段18を作動させることにより、空間7やプラスチック容器6の内部空間を含めた真空チャンバ4の内部が減圧される。排気手段18は、真空チャンバ4内を排気することで容器の外部の空間も減圧状態にする構成としても良い。
真空チャンバ4には、プラスチック容器6に成膜された導電性薄膜8に高周波電力を供給する端子9が配置されている。図1では端子9は絶縁部材2に配置されている。端子9の一端側が、開口部27とプラスチック容器6の口部を通して、容器の内表面に成膜された導電性薄膜8と接触している。端子9の他端側は、高周波供給手段12と接続されている。端子9は複数個設けても良い。
高周波供給手段12は、マッチングボックス10とマッチングボックス10に高周波を供給する高周波電源11とからなる。高周波電源11の出力側にマッチングボックス10が接続される。マッチングボックス10の出力側に端子9の他端側が接続されている。なお、高周波電源11は接地されている。高周波電源11は、グランド電位との間に高周波電圧を発生させ、これにより導電性薄膜8と接地電極5との間に高周波電圧が印加される。これにより、プラスチック容器6内で原料ガスをプラズマ化させる。高周波電源の周波数は、100kHz〜1000MHzであるが、例えば、工業用周波数である13.56MHzのものを使用する。導電性薄膜8は、容器の形状と完全に同一形状である。これにより、容器と完全に相似形状の電極を使用する場合と同等の成膜条件を実現することが可能である。この結果、より均一なプラズマが発生し、均一な膜が形成される。特に容器の胴部や底部に凹凸があっても均一な成膜が可能である。例えばペタロイド底を有するプラスチック容器であっても、均一な成膜が可能である。
また、本実施の形態では、製造装置で成膜する薄膜としてDLC膜等のガスバリア薄膜を挙げているが他の薄膜を成膜する際に上記成膜装置を用いることも可能である。
(第2実施形態)
図2はガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造装置の第2実施形態を示す概略構成図である。図2において真空チャンバ4については容器の鉛直方向の断面概略図である。本実施形態に係る製造装置200は、外表面に導電性薄膜が成膜されているプラスチック容器の内面、すなわち導電性薄膜8が成膜されている面の裏面側にガスバリア薄膜を成膜する装置である。第1実施形態の製造装置100と比較すると、プラスチック容器6の外表面に成膜された導電性薄膜8に高周波電力を供給するために、端子9がプラスチック容器6の外表面側に配置されている。導電性薄膜8と端子9との導通箇所を容器の胴部としたが、底部、肩部、首部又は口部であっても良い。端子9は複数個設けても良い。第2実施形態においても、容器と完全に相似形状の電極を使用する場合と同等の成膜条件を実現することが可能である。
(第3実施形態)
図3はガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造装置の第3実施形態を示す概略構成図である。図3において真空チャンバ4については容器の鉛直方向の断面概略図である。本実施形態に係る製造装置300は、内表面に導電性薄膜が成膜されているプラスチック容器の外面、すなわち導電性薄膜8が成膜されている面の裏面側にガスバリア薄膜を成膜する装置である。本実施形態に係る製造装置300は、容器の内表面に導電性薄膜8が成膜されているプラスチック容器6を収容し、且つ、少なくともプラスチック容器6を取り囲む収容部1が導電材で形成されている真空チャンバ4と、真空チャンバ4の内部を排気する排気手段18と、ガスバリア薄膜の原料ガスを真空チャンバ4の内部で且つプラスチック容器6の外部の空間に供給する原料ガス供給手段15と、導電性薄膜8に高周波電力を供給する高周波供給手段12と、を備える。第1実施形態の製造装置100との違いを説明する。
本実施形態に係る製造装置300では、原料ガス供給手段15が収容部1に接続されている。そして、原料ガスは、原料ガス導入管20を通して、収容部1の内部で且つプラスチック容器6の外部の空間に、原料ガス導入管20の吹き出し口20aから吹き出す。これにより、原料ガスはプラスチック容器6の外表面と接触する。反応済みの原料ガスは、絶縁部材2に設けた、収容部1の内部空間と空間7とを連通するガス流路21を通って、空間7に流れ、排気手段18によって真空チャンバ4の系外へ排気される。また、収容部1は金属等の導電性材料で形成され、同じく、金属材料で形成された管路13と導通している。管路13が接地されることにより、収容部1が接地される。高周波供給手段12は第1実施形態と同様である。この構成によって、導電性薄膜8と接地された収容部1との間に高周波電圧が印加される。そして、プラスチック容器6の外表面側で原料ガスがプラズマ化される。
(第4実施形態)
図4はガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造装置の第4実施形態を示す概略構成図である。図4において真空チャンバ4については容器の鉛直方向の断面概略図である。本実施形態に係る製造装置400は、外表面に導電性薄膜が成膜されているプラスチック容器の外面、すなわち導電性薄膜8の上にガスバリア薄膜を成膜する装置である。本実施形態に係る製造装置400は、容器の外表面に導電性薄膜8が成膜されているプラスチック容器6を収容し、且つ、少なくともプラスチック容器6を取り囲む収容部1が導電材で形成されている真空チャンバ4と、真空チャンバ4の内部を排気する排気手段18と、ガスバリア薄膜の原料ガスを真空チャンバ4の内部で且つプラスチック容器6の外部の空間に供給する原料ガス供給手段15と、導電性薄膜8に高周波電力を供給する高周波供給手段12と、を備える。
本実施形態に係る製造装置400では、原料ガス供給手段15は製造装置300と同様である。また、製造装置300と同様に絶縁部材2にガス流路21が設けられており、吹き出し口20aから出た原料ガスは、使用済み原料ガスとなった後、空間7に流れ、排気手段18によって真空チャンバ4の系外へ排気される。また、収容部1は金属等の導電性材料で形成され、同じく、金属材料で形成された管路13と導通している。管路13が接地されることにより、収容部1が接地される。プラスチック容器6の外表面に成膜された導電性薄膜8に高周波電力を供給するために、端子9がプラスチック容器6の外表面側に配置されている。導電性薄膜8と端子9との導通箇所を容器の胴部としたが、底部、肩部、首部又は口部であっても良い。端子9は複数個設けても良い。端子9の他端側は高周波供給手段12と接続されている。ここで、収容部1と端子9とは絶縁部材(不図示)によって絶縁されていて、短絡が防止されている。この構成によって、導電性薄膜8と接地された収容部1との間に高周波電圧が印加される。そして、プラスチック容器6の外表面側で原料ガスがプラズマ化される。
第3実施形態及び第4実施形態の製造装置では、容器の外表面にガスバリア薄膜を成膜するものであるが、従来、容器の内部に相似形状の電極を挿脱可能に配置することが困難なところ、容器と完全に相似形状の電極を使用する場合と同等の成膜条件を実現することが可能である。この結果、容器の内表面にガスバリア薄膜を成膜する場合と同様に、均一なプラズマが発生し、均一な膜が形成される。特に容器の胴部や底部に凹凸があっても均一な成膜が可能である。例えばペタロイド底を有するプラスチック容器であっても、均一な成膜が可能である。
(第1実施形態又は第2実施形態の製造装置における製造方法)
第1実施形態又は第2実施形態の製造装置における製造方法は、第1実施形態の製造装置が容器の内表面に成膜された導電性薄膜に高周波電力を供給することに対して、第2実施形態の製造装置が容器の外表面に成膜された導電性薄膜に高周波電力を供給することの違いがあるのみであるため、製造プロセスは同様である。ガスバリア薄膜の成膜面はいずれも容器の内表面である。なお、第1実施形態の製造装置では、導電性薄膜の上にガスバリア薄膜を成膜し、第2実施形態の製造装置では、導電性薄膜が成膜されている面の裏面側にガスバリア薄膜を成膜する。そこで、図2を参照しながら第2実施形態の製造装置200を用いてプラスチック容器6の内表面にDLC膜を形成する場合の手順について説明する。プラスチック容器6は丸型500mlのPETボトルとする。容器壁の肉厚は約0.3mmとする。
(容器の準備)
まず、プラスチック容器の外表面に真空蒸着法を用いて、導電性薄膜としてアルミニウム薄膜を全面に成膜する。アルミニウム薄膜の膜厚は、約2μmとした。
(製造装置への容器の装着)
次に、ベント(不図示)を開いて真空チャンバ4内を大気開放する。次に、収容部1と絶縁部材2を分離し、プラスチック容器6を真空チャンバ4の内部に収容する。そして、プラスチック容器6は、収容部1、絶縁部材2及び蓋部3が形成する密封された真空チャンバ4内に収容された状態とする。このとき真空チャンバ4に設けられた原料ガス導入管を兼ねた接地電極5が、プラスチック容器6の開口部を通してプラスチック容器6の内部に挿入されている。
(減圧操作)
次いでベントを閉じたのち、排気手段18を作動させて真空チャンバ4内の空気が蓋部3に設けた排気口を通して排気される。そして真空チャンバ4内が必要な真空度、例えば4Paに到達するまで減圧される。これは、4Paを超える真空度で良いとすると容器内に不純物が多くなり過ぎるためである。
(原料ガスの導入)
その後、原料ガス供給手段15から流量制御されて送られた原料ガス(例えば、アセチレンガス)が、接地電極5の吹き出し口5aからプラスチック容器6の内部に導入される。この原料ガスの供給量は、20〜50ml/minが好ましい。原料ガスの濃度が一定となり、制御されたガス流量と排気能力のバランスによって所定の成膜圧力、例えば7〜22Paで安定させる。
(プラズマ成膜)
高周波電源11を動作させることによりマッチングボックス10を介して接地電極5と容器の外表面に成膜された導電性薄膜8との間に高周波電圧が印加され、プラスチック容器6内に原料ガス系プラズマが発生する。このとき、マッチングボックス10は、接地電極5と導電性薄膜8のインピーダンスに、インダクタンスL、キャパシタンスCによって合わせている。これによって、プラスチック容器6の内表面にDLC膜が形成される。なお、高周波電源11の出力(例えば13.56MHz)は、おおよそ1000〜2000Wである。
すなわち、このプラスチック容器6の内表面におけるDLC膜の形成は、プラズマCVD法によって行われる。すなわち、高周波電力の印加により容器壁面に自己バイアスが印加され、プラズマ化された原料ガスイオンが自己バイアスによる電位差に応じて加速され容器内表面にスパッタリングされて、DLC膜が成膜される。CVD成膜工程を経てプラスチック容器6の内表面に緻密なDLC膜が形成される。成膜時間は数秒と短いものとなる。
(成膜の終了)
高周波電源11からのRF出力を停止し、さらに原料ガスの供給を停止する。この後、真空チャンバ4内のアセチレンガスを排気ポンプ17によって排気する。その後、真空バルブ16を閉じ、排気ポンプ17を停止する。この後、ベント(不図示)を開いて真空チャンバ4内を大気開放し、前述した成膜方法を繰り返すことにより、次に準備されたプラスチック容器にDLC膜が成膜される。DLC膜の膜厚は5〜80nmとなるように形成する。
このようにして製造したプラスチック容器は、特開平8−53117号公報記載の炭素膜コーティングプラスチック容器と同様の方法で酸素透過度を評価したところ、同等の酸素透過度を有していた。プラスチック容器として、容量500ml、容器の高さ200mm、容器胴部径71.5mm、口部開口部内径21.74mm、口部開口部外径24.94mm、容器胴部肉厚0.3mm、樹脂量32g/本の容器を使用して、DLC膜を30nm(容器全体平均)成膜した場合、酸素透過度は、0.0038ml/容器(500mlPET容器)/日) (23℃ RH90%、窒素ガス置換開始から20時間後の測定値)であった。本実施の形態では、内部に薄膜を成膜する容器として飲料用のPETボトルを用いているが、他の用途に使用される容器を用いることも可能である。
角型500mlPETボトルに同様の方法でDLC膜を成膜することができた。DLC膜を30nm(容器全体平均)成膜した場合、酸素透過度は、0.0042ml/容器(500mlPET容器)/日)であった。
(第3実施形態又は第4実施形態の製造装置における製造方法)
第3実施形態又は第4実施形態の製造装置における製造方法は、第3実施形態の製造装置が容器の内表面に成膜された導電性薄膜に高周波電力を供給することに対して、第4実施形態の製造装置が容器の外表面に成膜された導電性薄膜に高周波電力を供給することの違いがあるのみであるため、製造プロセスは同様である。ガスバリア薄膜の成膜面はいずれも容器の外表面である。なお、第3実施形態の製造装置では、導電性薄膜の上にガスバリア薄膜を成膜し、第4実施形態の製造装置では、導電性薄膜が成膜されている面の裏面側にガスバリア薄膜を成膜する。そこで、図4を参照しながら第4実施形態の製造装置400を用いてプラスチック容器6の外表面にDLC膜を形成する場合の手順について説明する。プラスチック容器6は丸型500mlのPETボトルとする。容器壁の肉厚は約0.3mmとする。
(容器の準備)
導電性薄膜を成膜した容器の準備の工程は、第2実施形態の製造装置を用いて製造する場合と同様である。
(製造装置への容器の装着)
ベント(不図示)を開いて真空チャンバ4内を大気開放する。次に、収容部1と絶縁部材2を分離し、プラスチック容器6を真空チャンバ4の内部に収容する。そして、プラスチック容器6は、収容部1、絶縁部材2及び蓋部3が形成する密封された真空チャンバ4内に収容された状態とする。原料ガス導入管20は、容器の外部側に配置されている。
(減圧操作)
減圧操作の工程は、第2実施形態の製造装置を用いて製造する場合と同様である。
(原料ガスの導入)
その後、原料ガス供給手段15から流量制御されて送られた原料ガス(例えば、アセチレンガス)が、原料ガス導入管20の吹き出し口20aからプラスチック容器6の外部の空間に導入される。この原料ガスの供給量は、20〜50ml/minが好ましい。原料ガスの濃度が一定となり、制御されたガス流量と排気能力のバランスによって所定の成膜圧力、例えば7〜22Paで安定させる。
(プラズマ成膜)
高周波電源11を動作させることによりマッチングボックス10を介して収容部1と容器の外表面に成膜された導電性薄膜8との間に高周波電圧が印加され、プラスチック容器6の外側空間内に原料ガス系プラズマが発生する。このとき、マッチングボックス10は、収容部1と導電性薄膜8のインピーダンスに、インダクタンスL、キャパシタンスCによって合わせている。これによって、プラスチック容器6の外表面にDLC膜が形成される。なお、高周波電源11の出力(例えば13.56MHz)は、おおよそ1000〜2000Wである。
すなわち、このプラスチック容器6の外表面におけるDLC膜の形成は、プラズマCVD法によって行われる。すなわち、高周波電力の印加により容器壁面に自己バイアスが印加され、プラズマ化された原料ガスイオンが自己バイアスによる電位差に応じて加速され容器の外表面にスパッタリングされて、DLC膜が成膜される。CVD成膜工程を経てプラスチック容器6の外表面に緻密なDLC膜が形成される。成膜時間は数秒と短いものとなる。
(成膜の終了)
成膜の終了の工程は、第2実施形態の製造装置を用いて製造する場合と同様である。DLC膜の膜厚は5〜80nmとなるように形成する。
このようにして製造したプラスチック容器は、第2実施形態の製造装置を用いて製造した容器と同様に評価したところ、DLC膜を30nm(容器全体平均)成膜した場合、酸素透過度は、0.0038ml/容器(500mlPET容器)/日) (23℃ RH90%、窒素ガス置換開始から20時間後の測定値)であった。
角型500mlPETボトルに同様の方法でDLC膜を成膜することができた。DLC膜を30nm(容器全体平均)成膜した場合、酸素透過度は、0.0042ml/容器(500mlPET容器)/日)であった。
なお、本実施形態に係るガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器においては、他の製造装置によって、接地する電極と高周波を供給する電極との関係が逆となるようにして原料ガスをプラズマ化させて製造した容器を包含する。
第1実施形態から第4実施形態の製造装置によって、下記のガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器が得られる。すなわち、
(1)容器の内表面に導電性薄膜が成膜されていて、且つ、その導電性薄膜の上にガスバリア薄膜が成膜されているプラスチック容器。この容器の場合、導電性薄膜がガスバリア薄膜の密着強化層となりうる。
(2)容器の内表面に導電性薄膜が成膜されていて、且つ、ガスバリア薄膜が容器の外表面に成膜されているプラスチック容器。
(3)容器の外表面に導電性薄膜が成膜されていて、且つ、その導電性薄膜の上にガスバリア薄膜が成膜されているプラスチック容器。この容器の場合、導電性薄膜がガスバリア薄膜の密着強化層となりうる。
(4)容器の外表面に導電性薄膜が成膜されていて、且つ、ガスバリア薄膜が容器の内表面に成膜されているプラスチック容器。
(2)及び(4)に係るプラスチック容器は、ガスバリア薄膜を成膜後、その後の工程で、導電性薄膜を除去する工程を設けて、ガスバリア薄膜のみが成膜されたプラスチック容器としても良い。また、(1)から(4)に係るプラスチック容器は、片面のみガスバリア薄膜を成膜しているが、両面にガスバリア薄膜を成膜してもよい。
(1)〜(4)のいずれの容器においても、導電性薄膜は、プラズマCVD法によってガスバリア薄膜が成膜される際に電極となる。そして、導電性薄膜の材質や膜厚を調整することによって、ボトルの色調を変え、装飾性を向上させることもできる。例えば、電極としての役割を失わせない程度に縞模様に成膜しても良い。また、導電性薄膜として、高ガスバリア性物質、例えばポリアミド系の酸素吸収性をもたせた樹脂によって導電性薄膜とすれば、さらに高ガスバリア性を有するプラスチック容器が得られる。また、導電性薄膜が触媒活性の強い材質で出来ている場合、その触媒機能を付与した容器も提供可能である。
ここでガスバリア薄膜としては、DLC膜若しくはSiO膜若しくはSi含有炭素膜が好ましい。
ガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造装置の第1実施形態を示す概略構成図である。 ガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造装置の第2実施形態を示す概略構成図である。 ガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造装置の第3実施形態を示す概略構成図である。 ガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造装置の第4実施形態を示す概略構成図である。
1,収容部
2,絶縁部材
3,蓋部
4,真空チャンバ
5,接地電極
5a,吹き出し口
6,プラスチック容器
7,空間
8,導電性薄膜
9,端子
10,マッチングボックス
11,高周波電源
12,高周波供給手段
13,管路
14,原料ガス発生源
15,原料ガス供給手段
16,真空バルブ
17,排気ポンプ
18,排気手段
20,原料ガス導入管
20a,吹き出し口
21,ガス流路
100,200,300,400,製造装置

Claims (6)

  1. 容器の内表面又は外表面の少なくとも一方の表面に導電性薄膜が成膜されているプラスチック容器を収容する真空チャンバと、
    前記プラスチック容器の内部又は前記プラスチック容器の口の上方に配置した接地電極と、
    前記真空チャンバの内部を排気する排気手段と、
    ガスバリア薄膜の原料ガスを前記プラスチック容器の内部に供給する原料ガス供給手段と、
    前記導電性薄膜に高周波電力を供給する高周波供給手段と、
    を備えることを特徴とするガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造装置。
  2. 容器の内表面又は外表面の少なくとも一方の表面に導電性薄膜が成膜されているプラスチック容器を収容し、且つ、少なくとも該プラスチック容器を取り囲む収容部分が導電材で形成されている真空チャンバと、
    前記真空チャンバの内部を排気する排気手段と、
    ガスバリア薄膜の原料ガスを前記真空チャンバの内部で且つ前記プラスチック容器の外部の空間に供給する原料ガス供給手段と、
    前記導電性薄膜に高周波電力を供給する高周波供給手段と、
    を備えることを特徴とするガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造装置。
  3. プラスチック容器の内表面又は外表面の少なくとも一方の表面に導電性薄膜を成膜する工程と、
    前記プラスチック容器の内部の空間に原料ガスを供給する工程と、
    前記プラスチック容器の内部又は前記プラスチック容器の口の上方に接地された電極を配置する工程と、
    前記導電性薄膜高周波電力を供給して、前記原料ガスをプラズマ化させ、該原料ガスと接触している前記プラスチック容器の表面に、ガスバリア薄膜を成膜することを特徴とするガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造方法。
  4. プラスチック容器の内表面又は外表面の少なくとも一方の表面に導電性薄膜を成膜する工程と、
    導電材で形成され、接地された真空チャンバの収容部に前記プラスチック容器を収容する工程と、
    前記収容部のうち、前記プラスチック容器の外部の空間に原料ガスを供給する工程と、
    前記導電性薄膜高周波電力を供給して、前記原料ガスをプラズマ化させ、該原料ガスと接触している前記プラスチック容器の表面に、ガスバリア薄膜を成膜することを特徴とするガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造方法。
  5. 前記導電性薄膜の上に前記ガスバリア薄膜を成膜することを特徴とする請求項3又は4記載のガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造方法。
  6. 前記導電性薄膜が成膜されている面の裏面側に前記ガスバリア薄膜を成膜することを特徴とする請求項3又は4記載のガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造方法。
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