JP2005111666A - インクジェットヘッド、インクカートリッジ及び該ヘッドにおけるインクの配置方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、カチオン性樹脂を含有するクリアインクと着色インクとを備え、複数のノズル列及び複数のインク供給口を有する一体型のインクジェットヘッドにおいて、目詰まりを起こさず、安定な吐出を実現でき、普通紙上での印字品質も向上したインクジェットヘッドを提供することにある。
【解決手段】 本発明は、カチオン性樹脂を含有するクリアインクと、着色剤を含有する少なくとも一種以上の着色インクとからなるインクセットを使用するインクジェットヘッドにおいて、少なくとも、前記クリアインクに隣接する位置には、前記着色インクとして、顔料とともに分散樹脂を含有し、該顔料と該分散樹脂との重量比(分散樹脂/顔料)が0.3以上であるインクを配置させてなることを特徴とするインクジェットヘッドを提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カチオン性樹脂を含有するクリアインクと着色インクとを備え、複数のノズル列及び複数のインク供給口を有する一体型のインクジェットヘッドにおいて、目詰まりを起こさず、安定な吐出を実現でき、普通紙上での印字品質も向上したインクジェットヘッド及び該ヘッドにおけるインクの配置方法に関する。
従来から、複数色のインクを吐出するノズル列と複数のインク供給口を有する一体型のインクジェットヘッドにおいて、インク(染料インクまたは顔料インク)とカチオン性樹脂を含有するインクまたは水溶液とを、上記ヘッドに充填したインクジェットヘッドが提案、開示されている。
例えば、特開平8−20161号公報では、普通紙に対するインクジェット記録を行う場合における定着性や画像均一性等の課題解決を目的として、カチオン性樹脂を含む液体組成物と、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、レッド、ブルー及びグリーンの各色インク群から選ばれる1種以上のインクと、を備える特定のインクセットが提案され、該インクセットを使用したインクジェットヘッドが開示されている(特許文献1)。
また、特開2003−34070号公報では、市販の普通紙等に画像形成した場合でもフェザリングやブリードの抑制等を安定して満たすインクセットの提供を目的として、カチオン性の樹脂微粒子を含有する記録性能向上液と、有機顔料を含有するインクと、を備える特定のインクジェット用インクセットが提案され、該インクセットを使用したインクジェットヘッドが開示されている(特許文献2)。
しかし、このようなインク(染料インクまたは顔料インク)とカチオン性樹脂を含有するインクまたは水溶液とを備えた従来のインクジェットヘッドでは、ノズル列において、充填される各インクの配置が特に決まっておらず、印字を行うと目詰まりが発生するという問題があった。特に、カチオン性樹脂を含有するインクまたは水溶液を吐出するノズル列の隣のノズルにアニオン性のインクが充填された場合には、両ノズルにおいて目詰まりが多発していた。
特開平8−20161号公報 特開2003−34070号公報
本発明が解決しようとする問題点は、前述した従来技術における問題点である。
従って、本発明の目的は、カチオン性樹脂を含有するクリアインクと着色インクとを備え、複数のノズル列及び複数のインク供給口を有する一体型のインクジェットヘッドにおいて、目詰まりを起こさず、安定な吐出を実現でき、普通紙上での印字品質も向上したインクジェットヘッドを提供することにある。
本発明者等は、鋭意研究した結果、カチオン性樹脂を含有するクリアインクと、着色剤を含有する少なくとも一種以上の着色インクとからなるインクセットを使用するインクジェットヘッドにおいて、クリアインクに隣接する位置に、顔料とともに分散樹脂を特定の重量比で含有する着色インクを配置させたインクジェットヘッドが、前記目的を達成し得ることの知見を得た。
本発明は、前記知見に基づきなされたもので、「1」カチオン性樹脂を含有するクリアインクと、着色剤を含有する少なくとも一種以上の着色インクとからなるインクセットを使用するインクジェットヘッドにおいて、少なくとも、前記クリアインクに隣接する位置には、前記着色インクとして、顔料とともに分散樹脂を含有し、該顔料と該分散樹脂との重量比(分散樹脂/顔料)が0.3以上であるインクを配置させてなることを特徴とするインクジェットヘッを提供するものである。
本発明のインクジェットヘッドによれば、目詰まりを起こさず、安定な吐出を実現でき、普通紙上での印字品質も向上させることができる。
また、本発明は、「2」前記分散樹脂が、アクリル樹脂とウレタン樹脂との混合物であり、該混合物からなる該分散樹脂をエポキシ樹脂で架橋した架橋体として前記着色インクに含有される、「1」記載のインクジェットヘッド。:「3」前記カチオン性樹脂が、アミノ基含有樹脂である「1」又は「2」記載のインクジェットヘッド。:「4」前記カチオン性樹脂の重量平均分子量が、1000〜5000である、「1」〜「3」の何れかに記載のインクジェットヘッド。:「5」前記着色インクが、更に、水溶性有機溶媒、及び水を含有する、請求項 記載のインクジェットヘッド。:「6」「1」〜「5」の何れかに記載のインクジェットヘッドに取付けるための、前記クリアインクと前記着色インクとを収容する一体型のインクカートリッジであって、少なくとも、前記クリアインクに隣接する位置には、前記着色インクとして、顔料とともに分散樹脂を含有し、該顔料と該分散樹脂との重量比(分散樹脂/顔料)が0.3以上であるインクが配置されてなるインクカートリッジ。:「7」「1」〜「5」の何れかに記載のインクジェットヘッドを備えることを特徴とするインクジェット装置。:「8」カチオン性樹脂を含有するクリアインクと、着色剤を含有する少なくとも一種以上の着色インクとからなるインクセットを使用するインクジェットヘッドにおけるインクを配置する方法であって、少なくとも、前記クリアインクに隣接する位置には、前記着色インクとして、顔料とともに分散樹脂を含有し、該顔料と該分散樹脂との重量比(分散樹脂/顔料)が0.3以上であるインクを配置させることを特徴とするインクジェットヘッドのインク配置方法。
:をそれぞれ提供するものである。
〔インクジェットヘッド〕
以下、本発明のインクジェットヘッドについて、その好ましい実施形態に基づき詳細に説明する。
本発明のインクジェットヘッドは、既述の通り、カチオン性樹脂を含有するクリアインクと、着色剤を含有する少なくとも一種以上の着色インクとからなるインクセットを含み、少なくとも、前記クリアインクに隣接する位置には、前記着色インクとして、顔料とともに分散樹脂を含有し、該顔料と該分散樹脂との重量比(分散樹脂/顔料)が0.3以上であるインクを配置させてなることを特徴とする。
本発明は、上記の構成からなるため、複数のノズル列及び複数のインク供給口を有する一体型のインクジェットヘッドの場合には、前記インク供給口から充填された前記クリアインクと前記着色インクとが隣接する両ノズル列から吐出され、その後ヘッドのワイピング操作等を行っても、これら両インクの作用により、ヘッドの目詰まりを起こさず、安定な吐出を実現でき、更に普通紙上での印字品質も向上させることが可能となる。
本発明のインクジェットヘッドにおいて、前記クリアインク及び少なくとも一種以上の前記着色インクからなるインクセットを、前記インク供給口に取り付ける際には、該インクセットの各インクをそれぞれ収容した一体的な(一体型)インクカートリッジ又は複数の各個別の(いわゆる別体型)インクカートリッジの形態等で使用できる。
本発明のインクジェットヘッドにおいては、隣接する二つのノズル列のうち、一方に前記クリアインクを備え、もう一方には顔料と分散樹脂との重量比(分散樹脂/顔料)が0.3以上の着色インクを備えている限り、その他のノズル列には、同重量比が0.3以上の着色インクが配置されていてもよく、同重量比が0.3未満の着色インクが備えられていてもよい。
本発明のインクジェットヘッドにおけるノズル列は、本発明の効果を達成できる範囲内である限り、その形状や大きさ等に特に制限はない。
ここで、従来においては、インクジェットヘッドにおけるクリアインクが配置されたノズル列と着色インクが配置されたノズル列とが離れていれば、本願発明が解決しようとする課題(ノズルの目詰まりの不具合)の程度は軽く、逆に両ノズル列が隣接しているほど、その課題は深刻な問題となっていた。
従って、本発明においては、特にかかる従来の問題を解決できる点とヘッドの小型化等の要請との関係から、前記クリアインク及び前記着色インクの配置に対応する二つの隣接ノズル列間のピッチが10mm以下であるような場合に、その効果をより有効に発揮する。
本発明のインクジェットヘッドの一例としては、例えば、図1に示すような、複数のノズル列を有するインクジェットヘッド等が挙げられる。
本発明のインクジェットヘッドに備えられる着色インクは、顔料及び分散樹脂を少なくとも含有するインク組成物である。
そして、顔料と分散樹脂との重量比(分散樹脂/顔料)は、0.3以上であり、好ましくは0.3〜1.5、更に好ましくは0.3〜1.0である。
着色インクに用いられる顔料は、通常のインクジェットヘッドに使用される着色インクに含まれる着色剤(顔料)を特に制限なく用いることができ、所望する着色インクの種類(色)に応じて適宜選定される。着色インクの種類としては、イエローインク(Y)、マゼンタインク(M)、シアンインク(C)、レッドインク(R)、バイオレットインク(V)、ブラックインク(K)等が挙げられる。
これらの着色インクのうち、イエローインク(Y)の着色剤としては、イエロー顔料が好適に用いられる。該イエロー顔料としては、C.I.ピグメントイエロー74、81、83、93、109、110、120、128、138、139、150、151、154、155、173、180、185、195等が挙げられる。
マゼンタインク(M)の着色剤としては、マゼンタ顔料が好適に用いられる。該マゼンタ顔料としては、C.I.ピグメントレッド122、202、209、112、123、168、184、5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1及びC.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
シアンインク(C)の着色剤としては、シアン顔料が好適に用いられる。該シアン顔料としては、C.I.ピグメントブルー15:3、15:4、60、1、2、3、16、22、15:34等が挙げられる。
レッドインク(R)の着色剤としては、色相角がイエローインク及びマゼンタインクの混合色の色相角となるようなレッド顔料が好適に用いられる。該レッド顔料としては、ピグメントレッド17、49:2、112、177、178、188、255、264、149等が挙げられる。
バイオレットインク(V)の着色剤としては、色相角がマゼンタインク及びシアンインクの混合色の色相角となるようなバイオレット顔料が好適に用いられる。該バイオレット顔料としては、ピグメントバイオレット3、19、23、32、36、38等が挙げられる。
ブラックインク(K)の着色剤としては、ブラック顔料が好適に用いられる。該ブランクインク顔料としては、カーボンブラック等が挙げられる。
本発明においては、インクセットとして、前記クリアインクと、イエローインク(Y)、マゼンタインク(M)、シアンインク(C)、レッドインク(R)、バイオレットインク(V)、ブラックインク(K)よりなる群より選択された一以上の前記着色インクとからなるインクセットを備えたインクジェットヘッドが好適である。
また、上記の着色インクの他、ライトイエローインク、ライトマゼンタインク、ライトシアンインク、ブルーインク、ライトブラックインク、グリーンインク、ダークイエローインク、オレンジインク等の着色インクを備えることもでき、インクジェットヘッド用のこれらのインクに使用される通常の顔料が着色剤として用いられる。
本発明に使用されるこれらの顔料は、未処理のものでも、またチップ処理等の処理を施したものであってもよい。
また、顔料は、その粒径に特に限定されないが、顔料粒子径(体積50%分散径)が、200nm以下、特に100nm以下のものが好ましい。
顔料の含有量は、着色インク中、好ましくは0.01〜10重量%であり、さらに好ましくは0.05〜6重量%である。着色剤の含有量は、濃淡カラーインク等のインクの種類に応じて適宜調整される。
着色インクに用いられる分散樹脂としては、通常のインクジェットヘッドに使用される着色インクに含まれる分散樹脂を特に制限なく用いることができる。
分散樹脂の例としては、アクリル系樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられるが、特に限定されない。
本発明においては、分散樹脂として、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等のアクリル系樹脂が好適に用いられる。
かかるアクリル樹脂は、その酸価が好ましくは50〜320であり、重量平均分子量が好ましくは2,000〜30,000であり、ガラス転移温度が好ましくは30℃以上である。
また、分散樹脂として、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネイト系等のポリウレタン樹脂も好適に用いられる。
かかるポリウレタン樹脂は、その酸価が好ましくは30〜320であり、アミン等の塩基による中和物が好適である。
その他、分散樹脂として、スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体等の上記アクリル系分散樹脂以外のアニオン性分散樹脂や、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩等のアニオン性界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド等のノニオン性界面活性剤等を使用することもできる。
本発明においては、特に、顔料の分散安定性と印字品質の点から、分散樹脂として、アクリル樹脂とウレタン樹脂との混合物、とりわけ、前記スチレン−メチルスチレン−アクリル酸共重合体と、前記ポリエステル系ポリウレタン樹脂、前記ポリエーテル系ポリウレタン樹脂又はポリカーボネイト系ポリウレタン樹脂との混合物を用いることが好ましい。
分散樹脂は、顔料との重量比が固形分換算で、前述した通りとなるように、着色インク中に含まれる。
また、分散樹脂は、グリシジルエーテルを骨格に有するエポキシ樹脂等の架橋剤で架橋した架橋体の状態で着色インク中に含有されることが、着色インクの保存性を向上させる点で好ましい。
特に、分散樹脂は、アクリル樹脂とウレタン樹脂との混合物であり、該混合物からなる該分散樹脂をエポキシ樹脂で架橋した架橋体として、着色インクに含有されることが、着色インクの保存性が一層向上できる点で好ましい。
尚、本発明においては、分散樹脂が上記の架橋体の状態にある場合であっても、顔料と分散樹脂との重量比に関して、該架橋体における分散樹脂部分〔即ち、該架橋体における架橋剤(エポキシ樹脂等)の部分を除いた部分〕と顔料との重量比(架橋体中の分散樹脂/顔料)が0.3以上であることを規定したものである。
着色インクは、前述した顔料及び分散剤の他、通常、水溶性有機溶媒及び水を含有する。ここでいう水溶性有機溶媒は、以下に詳述する各種の添加剤成分として含有される。
着色インクは、記録媒体等の被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高める観点から、アルカンジオール類及び/又はグリコールエーテル類を含むことが好ましい。
アルカンジオール類としては、1,2−アルカンジオール類等が挙げられ、好ましくは1,2−C(炭素数)1-8 アルキルジオールであり、より好ましくは1,2−C1-6 アルキルジオールであり、最も好ましくは1,2−ヘキサンジオールである。
一方、グリコールエーテル類としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のような多価アルコールの低級アルキルエーテルを挙げることができる。特に、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを用いると良好な記録品質を得ることができる。
これらのアルカンジオール類及び/又はグリコールエーテル類の含有量は、インク組成物の全重量に対して、好ましくは1〜20重量%、更に好ましくは1〜10重量%である。
また、着色インクには、その他の浸透促進作用を有する物質、例えば、メタノール、エタノール、iso−プロピルアルコール等の低級アルコール類等を含有させることもできる。
また、着色インクは、記録媒体等の被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高める観点から、アセチレングリコール系界面活性剤又はポリシロキサン系界面活性剤を含むことが好ましい。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、または3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オール、2,4−ジメチル−5−ヘキシン−3−オールなどが挙げられる。また、アセチレングリコール系界面活性剤は市販品も利用することができ、例えば、オルフィンE1010、STG、Y(商品名、日信化学社製)、サーフィノール61、104,82,465,485あるいはTG(商品名、Air Products and Chmicals Inc.製)が挙げられる。
一方、ポリシロキサン系界面活性剤としては、市販されているものを利用することができ、例えば、BYK−347,BYK−348等(ビックケミー・ジャパン株式会社製)が挙げられる。
更に、着色インクには、その他の界面活性剤、具体的には、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、および両性界面活性剤からなる群から選択される1種以上の界面活性剤を使用することもできる。
界面活性剤の含有量は、インク組成物の全重量に対して、好ましくは0.01〜5重量%、更に好ましくは0.1〜0.5重量%である。
また、着色インクは、インクジェットヘッドでの乾燥を防いで目詰まりを更に効果的に防止する観点から、多価アルコール類を含むことが好ましい。
多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
多価アルコール類の含有量は、着色インクの全重量に対して、好ましくは0.1〜30重量%、更に好ましくは0.5〜20重量%である。
また、着色インクは、三級アミン類を含むことが好ましい。かかる三級アミンはpH調整剤として機能し、インクのpHを容易に好適な範囲に調整することができる。三級アミンとしては、例えば、トリエタノールアミン等が挙げられる。三級アミンの含有量は、着色インクの全重量に対して、0.01〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜2重量%である。
更に、着色インクには、必要に応じて、防腐剤、例えば、「Proxel XL2」等のプロキセルシリーズ等を含有させることができる。
本発明のインクジェットヘッドに備えられるクリアインクは、少なくともカチオン性樹脂を含有し且つ着色剤を含まない、カチオン性樹脂含有液体組成物である。クリアインクの溶媒としては、通常、主として水が用いられる。
カチオン性樹脂は、その種類に特に制限はないが、特に、水への溶解性の点で、アミノ基を含有する樹脂が好ましく、例えば、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリアミドポリアミン、ポリアミジン、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリジメチルアミノエチルアクリレート及びそれらの誘導体等が挙げられ、中でも、ポリアリルアミン及びその誘導体が好ましい。
更に具体的には、尿素やメチル基等によって変性された変性ポリアリルアミン、例えば、N,N−ジメチルアリルアミンとカルバモイル化アリルアミンとの共重合体(前者/後者の重量比が3/7〜7/3)等が好ましい。かかる変性ポリアリルアミンは、変性されていないポリアリルアミン(アリルアミン重合体)に比して、有機溶媒への溶解性も向上させる等の効果が得ることができる。
また、カチオン性樹脂は、水への溶解性の点で、重量平均分子量(Mw)が1000〜5000の範囲内のものが好ましく、特に好ましくは1000〜2000である。
カチオン性樹脂の含有量(固形分換算量)は、クリアインク中、好ましくは0.1〜30重量%、更に好ましくは0.3〜10重量%である。
また、クリアインクには、カチオン性樹脂とともに、アニオン性樹脂を含有することができる。このアニオン性樹脂を使用すれば、特に光沢紙等の専用紙からなる記録媒体に画像を形成する場合に、記録物の光沢性が向上し、また、記録画像の保存性も向上する。
かかるアニオン性樹脂としては、アニオン性ポリエチレンエマルジョン又はアニオン性ポリプロピレンエマルジョン、更にこれらのカルボン酸変性体やスルホン酸変性体等の樹脂エマルジョン等が挙げられる。これらの樹脂エマルジョンは、市販されているものを利用することができ、例えば、「AQUACER513」、「AQUACER593」(商品名、ビッグケミー・ジャパン(株)製)等が挙げられる。
クリアインクには、前述したカチオン性樹脂及び水並びに必要に応じ使用されるアニオン性樹脂以外に、更に、各種機能を向上させるために必要に応じて、界面活性剤、多価アルコール系化合物、グリコールエーテル系化合物、アルキルジオール系化合物等を含有させることができる。
クリアインクに使用できる界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール系化合物、アセチレンアルコール系化合物、又はポリシロキサン系化合物等が挙げられる。
ここで、アセチレングリコール系化合物としては、例えば、オルフィンE1010、STG、Y(何れも商品名、日信化学社製)、サーフィノール82、104、440、465、485(何れも商品名、Air Products and Chemicals Inc.製)等の市販品を用いることができる。
また、アセチレンアルコール系化合物としては、例えば、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オール、2,4−ジメチル−5−ヘキシン−3−オール、サーフィノール61(商品名、Air Products and Chemicals Inc.製)等を用いることができる。
また、ポリシロキサン系化合物としては、例えば、下記の一般式(1)で表わされる化合物等を用いることができる。
Figure 2005111666

(式中、R〜Rは、独立してC1−6アルキル基を表し、j、k及びxは独立して1以上の整数を表し、EOはエチレンオキシ基を表し、POはプロピレンオキシ基を表し、m及びnは0以上の整数を表すが、m+nは1以上の整数を表し、EO及びPOは[ ]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよい。)
界面活性剤の含有量は、クリアインク中、好ましくは0.1〜3.0重量%、より好ましくは0.1〜1.0重量%以下である。
クリアインクは、吐出安定性向上の観点から、その表面張力が、15dyn/cm以上、45dyn/cm以下、特に25dyn/cm以上、35dyn/cm以下であることが好ましい。かかるクリアインクの表面張力は、前記界面活性剤の種類や含有量を適宜に設定することにより調整可能である。
また、多価アルコール系化合物としては、例えば、グリセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ペンタメチレングリコール、トリメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、テトラエチレングリコール等の水溶性の有機溶剤が挙げられ、特に、グリセリンが好適である。
多価アルコール系化合物の含有量は、クリアインク中、好ましくは5.0〜40重量%、より好ましくは10〜30重量%である。
また、グリコールエーテル系化合物としては、例えば、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられ、特に、トリエチレングリコールモノブチルエーテルが好適である。
また、アルキルジオール系化合物としては、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール等が挙げられ、特に、1,2−ヘキサンジオールが好適である。
グリコールエーテル系化合物及びアルキルジオール系化合物の含有量(複数種を混合する場合にはその総量)は、画像品質の向上の観点から、クリアインク中、好ましくは1.0〜30重量%以下、より好ましくは1.0〜10重量%である。
更に、クリアインクには、必要に応じてインクジェットヘッド用の水性インクに一般的に用いられている溶媒をさらに含むことができる。そのような溶媒としては、2−ピロリドン、トリエタノールアミン、糖等が挙げられる。糖の具体例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類および四糖類を含む)および多糖類が挙げられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール、ソルビット、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース、等が挙げられる。ここで多糖類とは広義の糖を意味し、アルギン酸、α−シクロデキストリン、セルロース等自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(一般式HOCH(CHOH)nCHOH(ここで、n=2〜5の整数を表す)で表わされる)、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸等)、アミノ酸、チオ糖等が挙げられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビット等が挙げられる。また市販品としては、HS−300、500(登録商標林原商事)等を入手することができる。
更にまた、クリアインクは、助剤を含むことができる。そのような助剤としては、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、耐擦性向上剤等が挙げられる。
〔インクカートリッジ〕
本発明によれば、前述したインクジェットヘッドに取付けるための、前記クリアインクと前記着色インクとを収容する一体型のインクカートリッジであって、少なくとも、前記クリアインクに隣接する位置には、前記着色インクとして、顔料とともに分散樹脂を含有し、該顔料と該分散樹脂との重量比(分散樹脂/顔料)が0.3以上であるインクが配置されてなるインクカートリッジを提供することができる。かかるインクカートリッジによれば、インクジェットヘッドに取付けて使用した場合に、該ヘッドの目詰まりを起こさず、安定な吐出を実現でき、普通紙上での印字品質も向上させることができる。
〔インクジェット装置〕
また、本発明によれば、前述したインクジェットヘッドを備えるインクジェット装置を提供することができる。かかるインクジェット装置によれば、ヘッドの目詰まりを起こさず、安定な吐出を実現でき、普通紙上での印字品質も向上させることができる。
〔インクジェットヘッドのインク配置方法〕
また、本発明によれば、カチオン性樹脂を含有するクリアインクと、着色剤を含有する少なくとも一種以上の着色インクとからなるインクセットを使用するインクジェットヘッドにおけるインクを配置する方法であって、少なくとも、前記クリアインクに隣接する位置には、前記着色インクとして、顔料とともに分散樹脂を含有し、該顔料と該分散樹脂との重量比(分散樹脂/顔料)が0.3以上であるインクを配置させる、インクジェットヘッドのインク配置方法を提供することができる。かかるインク配置方法によれば、ヘッドの目詰まりを起こさず、安定な吐出を実現でき、普通紙上での印字品質も向上させることができる。
〔実施例〕
以下に、本発明の実施例及び試験例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、かかる実施例により何等制限されるものではない。尚、特に断りのない限り、配合の割合(%、部)及び比は、それぞれ重量%、重量部及び重量比を示す。
以下のようにして実施例に係る顔料分散液1〜6、及び比較例に係る顔料分散液7〜12を調製した。
<顔料分散液1;イエロー>
以下に示す配合物1−1を加圧ニーダーに仕込み、室温で10時間混練し、顔料混練物を作成した。
配合物1−1 重量部
C.I.ピグメントイエロー74(顔料処理:未処理) 20
a樹脂(スチレン−メチルスチレン−アクリル酸共重合体) 3
(酸価160、重量平均分子量8000、ガラス転移温度75度)
グリセリン 15
イソプロピルアルコール 4
顔料混練物 42
次に、以下に示す各成分を攪拌機に仕込み、95度で2時間過熱攪拌し、顔料分散前調整液を作成した。
重量部
前記顔料混練物 42
中和剤:トリエタノールアミン 3
イオン交換水 55
顔料分散前調整物 100
次に、この顔料分散前調整液を微細化可能ビーズミル(50nmの有機顔料微粒子生成能力を有する)に逐次、前記分散前調整物を仕込み、3パス処理して、顔料分散後調整物を作成した。
次に、前記分散後調整物を水酸化ナトリウムで、PH8.5に調整し、25000Gで5分間遠心処理して、粗大粒子を除去し、顔料分散後再調整物を作成した。前記分散後再調整物は、固形分28.0%、pH8.3、顔料粒子径(体積50%分散径)は、100nm以下であった。
次に、下記配合物1−2を攪拌機に仕込み、90度で5時間攪拌して、分散液中の樹脂を架橋させ、架橋済み調整物を得た(以後、架橋工程という)。前記架橋済み調整物のpHは、約8であった。さらに、顔料固形分濃度が10%かつ、PH約9になるように、イオン交換水と水酸化カリウムで調整し、顔料分散液1を作成した。
得られた顔料分散液1は、仕込み理論量として、顔料100部に対してa樹脂(分散樹脂)が15部であり、m樹脂(分散樹脂)が15部であった。
配合物1−2 重量部
前記分散後再調整物 100
樹脂(ポリエステル系ポリウレタン樹脂) 3
(酸価50、トリエチルアミン中和)
架橋剤:グリシジルエーテルを骨格とするエポキシ樹脂 7
(エポキシ当量200)
架橋済み調整物 110
<顔料分散液2;マゼンタ>
以下に示す配合物2−1を加圧ニーダーに仕込み、室温で10時間混練し、顔料混練物を作成した。
配合物2−1 重量部
C.I.ピグメントバイオレット19(顔料処理:チップ処理) 20
a樹脂(スチレン−メチルスチレン−アクリル酸共重合体) 4
(酸価160、重量平均分子量8000、ガラス転移温度75度)
グリセリン 15
イソプロピルアルコール 3
顔料混練物 42
顔料分散前調整液と顔料分散後調整物と分散後再調整物は、顔料分散液1と同様に作成した。次に、下記配合物2−2を攪拌機に仕込み、90度で5時間攪拌して、分散液中の樹脂を架橋させ、架橋済み調整物を得た。前記架橋済み調整物のpHは、約8であった。さらに、顔料固形分濃度が10%かつ、pHが約9になるように、イオン交換水と水酸化カリウムで調整し、顔料分散液2を作成した。
得られた顔料分散液2は、仕込み理論量として、顔料100部に対してa樹脂(分散樹脂)が20部であり、m樹脂(分散樹脂)が20部であった。
配合物2−2 重量部
前記分散後再調整物 100
樹脂(ポリエーテル系ポリウレタン樹脂) 4
(酸価50、トリエチルアミン中和)
架橋剤:グリシジルエーテルを骨格とするエポキシ樹脂 6
(エポキシ当量200)
架橋済み調整物 110
<顔料分散液3;シアン>
以下に示す配合物3−1を加圧ニーダーに仕込み、室温で10時間混練し、顔料混練物を作成した。
配合物3−1 重量部
C.I.ピグメントブルー15:3(顔料処理:チップ処理) 20
a樹脂(スチレン−メチルスチレン−アクリル酸共重合体) 6
(酸価160、重量平均分子量8000、ガラス転移温度75度)
グリセリン 13
イソプロピルアルコール 4
顔料混練物 43
顔料分散前調整液と顔料分散後調整物と分散後再調整物と架橋済み調整物は、顔料分散液1と同様に作成した。さらに、下記配合物3−2を撹拌機に仕込み、90度で5時間攪拌して、分散液中の樹脂を架橋させ、架橋済み調整物を得た。さらに、顔料固形分濃度が10%かつ、pHが約9になるように、イオン交換水と水酸化カリウムで調整し、顔料分散液3を作成した。
得られた顔料分散液3は、顔料100部に対してa樹脂(分散樹脂)が30部であり、m樹脂(分散樹脂)が30部であった。
配合物3−2 重量部
前記分散後再調整物 100
樹脂(ポリカーボネイト系ポリウレタン樹脂) 6
(酸価50、トリエチルアミン中和)
架橋剤:グリシジルエーテルを骨格とするエポキシ樹脂 8
(エポキシ当量200)
架橋済み調整物 114
<顔料分散液4;レッド>
以下に示す配合物4−1を加圧ニーダーに仕込み、室温で10時間混練し、顔料混練物を作成した。
配合物4−1 重量部
C.I.ピグメントレッド177(顔料処理:チップ処理) 20
a樹脂(スチレン−メチルスチレン−アクリル酸共重合体) 4
(酸価160、重量平均分子量8000、ガラス転移温度75度)
グリセリン 15
イソプロピルアルコール 4
顔料混練物 43
顔料分散前調整液と顔料分散後調整物と分散後再調整物と架橋済み調整物は、顔料分散液1と同様に作成した。さらに、下記配合物4−2を撹拌機に仕込み、90度で5時間攪拌して、分散液中の樹脂を架橋させ、架橋済み調整物を得た。さらに、顔料固形分濃度が10%かつ、pHが約9になるように、イオン交換水と水酸化カリウムで調整し、顔料分散液4を作成した。
得られた顔料分散液4は、顔料100部に対してa樹脂(分散樹脂)が20部であり、m樹脂(分散樹脂)が20部であった。
配合物4−2 重量部
前記分散後再調整物 100
樹脂(ポリカーボネイト系ポリウレタン樹脂) 4
(酸価50、トリエチルアミン中和)
架橋剤:グリシジルエーテルを骨格とするエポキシ樹脂 8
(エポキシ当量200)
架橋済み調整物 112
<顔料分散液5;バイオレット>
以下に示す配合物5−1を加圧ニーダーに仕込み、室温で10時間混練し、顔料混練物を作成した。
配合物5−1 重量部
C.I.ピグメントバイオレット23(顔料処理:チップ処理) 20
a樹脂(スチレン−メチルスチレン−アクリル酸共重合体) 6
(酸価160、重量平均分子量8000、ガラス転移温度75度)
グリセリン 13
イソプロピルアルコール 4
顔料混練物 43
顔料分散前調整液と顔料分散後調整物と分散後再調整物と架橋済み調整物は、顔料分散液1と同様に作成した。さらに、下記配合物5−2を撹拌機に仕込み、90度で5時間攪拌して、分散液中の樹脂を架橋させ、架橋済み調整物を得た。さらに、顔料固形分濃度が10%かつ、pHが約9になるように、イオン交換水と水酸化カリウムで調整し、顔料分散液5を作成した。
得られた顔料分散液5は、顔料100部に対してa樹脂(分散樹脂)が30部であり、m樹脂(分散樹脂)が30部であった。
配合物5−2 重量部
前記分散後再調整物 100
樹脂(ポリカーボネイト系ポリウレタン樹脂) 6
(酸価50、トリエチルアミン中和)
架橋剤:グリシジルエーテルを骨格とするエポキシ樹脂 8
(エポキシ当量200)
架橋済み調整物 114
<顔料分散液6;ブラック>
以下に示す配合物6−1を加圧ニーダーに仕込み、室温で10時間混練し、顔料混練物を作成した。
配合物6−1 重量部
カーボンブラック 20
a樹脂(スチレン−メチルスチレン−アクリル酸共重合体) 16
(酸価160、重量平均分子量8000、ガラス転移温度75度)
グリセリン 7
イソプロピルアルコール 3
顔料混練物 46
顔料分散前調整液と顔料分散後調整物と分散後再調整物と架橋済み調整物は、顔料分散液1と同様に作成した。さらに、下記配合物6−2を撹拌機に仕込み、90度で5時間攪拌して、分散液中の樹脂を架橋させ、架橋済み調整物を得た。さらに、顔料固形分濃度が10%かつ、pHが約9になるように、イオン交換水と水酸化カリウムで調整し、顔料分散液6を作成した。
得られた顔料分散液6は、顔料100部に対してa樹脂(分散樹脂)が約80部であり、m樹脂(分散樹脂)が20部であった。
配合物6−2 重量部
前記分散後再調整物 100
樹脂(ポリカーボネイト系ポリウレタン樹脂) 4
(酸価50、トリエチルアミン中和)
架橋剤:グリシジルエーテルを骨格とするエポキシ樹脂 8
(エポキシ当量200)
架橋済み調整物 112
<顔料分散液7:イエロー分散液>
顔料100部に対して、分散樹脂としてa樹脂が25部(m樹脂は使用せず)になるように調製し、架橋工程を施さない以外は、顔料分散液1と同様な方法で顔料分散液7を得た。
<顔料分散液8:マゼンタ分散液>
顔料100部に対して、分散樹脂としてa樹脂が25部(m樹脂は使用せず)になるように調製し、架橋工程を施さない以外は、顔料分散液2と同様な方法で顔料分散液8を得た。
<顔料分散液9:シアン分散液>
顔料100部に対して、分散樹脂としてa樹脂が25部(m樹脂は使用せず)になるように調製し、架橋工程を施さない以外は、顔料分散液3と同様な方法で顔料分散液9を得た。
<顔料分散液10:レッド分散液>
顔料100部に対して、分散樹脂としてa樹脂が25部(m樹脂は使用せず)になるように調製し、架橋工程を施さない以外は、顔料分散液4と同様な方法で顔料分散液10を得た。
<顔料分散液11:バイオレット分散液>
顔料100部に対して、分散樹脂としてa樹脂が25部(m樹脂は使用せず)になるように調製し、架橋工程を施さない以外は、顔料分散液5と同様な方法で顔料分散液11を得た。
<顔料分散液12:ブラック分散液>
顔料100部に対して、分散樹脂としてa樹脂が25部(m樹脂は使用せず)になるように調製し、架橋工程を施さない以外は、顔料分散液6と同様な方法で顔料分散液12を得た。
<カチオン性樹脂>
製造例1:N,N−ジメチルアリルアミンとアリルアミンとの共重合体(5/5)の製造
かき混ぜ機、ジムロート還流器、温度計を備えた2lの4つ口セパラブルフラスコ中に、濃度63.45wt%のN,N−ジメチルアリルアミン塩酸塩水溶液431.24gと濃度58.11wt%のモノアリルアミン塩酸塩水溶液362.25gを仕込んだ。そのモノマー水溶液を60℃に加温し、ラジカル開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩146.45gを添加し、120時間の重合を行った。
重合終了後、氷冷下で濃度50wt%の水酸化ナトリウム水溶液332.78gを滴下し、塩酸を中和した。中和終了後、減圧下(80mmHg)、50℃で未反応モノマーを留去した。
ここで得られた溶液を、電気透析に付し、脱塩し、濃度14.35wt%のフリータイプのN,N−ジメチルアリルアミンとアリルアミンとの共重合体(共重合比5:5)水溶液1914.97gを得た。
製造例2:変性ポリアリルアミン(変性PAA)の製造
変性PAAとして、N,N−ジメチルアリルアミンとカルバモイル化アリルアミンとの共重合体(5/5)を次のようにして製造した。
かき混ぜ機、ジムロート還流器、および温度計を備えた1000mlの4つ口セパラブルフラスコ中に、製造例1において得られた濃度14.35%のフリータイプのN,N−ジメチルアリルアミンとアリルアミンとの共重合体水溶液421.29gを仕込み、氷冷下で濃度35%の塩酸88.65gを滴下した。引き続き、50℃に加温し、濃度7.5%のシアン酸ナトリウム水溶液368.37gを滴下し、24時間の反応を行った。
反応終了後、氷冷下で濃度50%の水酸化ナトリウム34.00gを滴下し、未反応の塩酸を中和した。
ここで得られた溶液を、電気透析に付し、脱塩し、濃度10.30%のフリータイプのN,N−ジメチルアリルアミンとカルバモイル化アリルアミンとの共重合体(共重合比5:5)水溶液729.61g(収率95%)を得た。この共重合体の重量平均分子量は1200であった。
着色インク組成物およびカチオン性樹脂含有液体組成物(クリアインク)の調製
上記、顔料分散液および変性PAAを用いて着色インク組成物およびカチオン性樹脂含有液体組成物を以下の表1に示す組成で調製した。
なお、表中の数字は重量%である。
Figure 2005111666
インクセット2
インクセット1に用いた顔料分散液1〜6を顔料分散液7〜12に変更する以外はインクセット1と同様の組成とした。
カチオン性樹脂含有液体組成物の調製
下記の各組成からなる液体組成物を調製した。
変性PAA 2.4%(固形分換算)
AQUACER593(ビックケミー・ジャパン) 2.0%(固形分換算)
グリセリン 25.0%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 3.0%
オルフィンE1010 0.3%
水 残量
上記のインクセット1又はインクセット2とカチオン性樹脂含有液体組成物とを収容したインクカートリッジを、インクジェットプリンターPM−980C(セイコーエプソン株式会社製)におけるインクジェットヘッドに取り付け、記録媒体に印字を行った。尚、ヘッドの各ノズル列の配置図を図1に示す。
インクセット1およびカチオン性樹脂含有液体組成物を以下の表2に示す配置にした。
Figure 2005111666

インクセット1およびカチオン性樹脂液体組成物を以下の表3に示す配置にした。
Figure 2005111666

インクセット1およびカチオン性樹脂液体組成物を以下の表4に示す配置にした。
Figure 2005111666
〔比較例1〜3〕
実施例1〜3のノズル配列は変更せずに、インクセット2およびカチオン性樹脂液体組成物を充填した。
評価1:目詰まり評価
前記のようにして印字を行った後に、40℃、20%RHの環境に1ヶ月放置したのちの目詰まり回復性を調査した。
A:クリーニング1〜2回で全ノズル復帰
B:クリーニング3〜6回で全ノズル復帰
C:クリーニング6回以上でも復帰しないノズルがある
評価結果は以下の表5に示す通りであった。
Figure 2005111666
本発明は、カチオン性樹脂を含有するクリアインクと着色インクとを備え、複数のノズル列及び複数のインク供給口を有する一体型のインクジェットヘッドにおいて、目詰まりを起こさず、安定な吐出を実現でき、普通紙上での印字品質も向上したインクジェットヘッド、該ヘッド用のインクカートリッジ、該ヘッドを備えるインクジェット装置、インクジェットヘッドのインク配列方法として、産業上の利用可能性を有する。
図1は、本発明のインクジェットヘッドの一実施形態におけるノズル列を示す概略構成図である。

Claims (8)

  1. カチオン性樹脂を含有するクリアインクと、着色剤を含有する少なくとも一種以上の着色インクとからなるインクセットを使用するインクジェットヘッドにおいて、
    少なくとも、前記クリアインクに隣接する位置には、前記着色インクとして、顔料とともに分散樹脂を含有し、該顔料と該分散樹脂との重量比(分散樹脂/顔料)が0.3以上であるインクを配置させてなることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記分散樹脂は、アクリル樹脂とウレタン樹脂との混合物であり、該混合物からなる該分散樹脂をエポキシ樹脂で架橋した架橋体として前記着色インクに含有される、請求項1記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記カチオン性樹脂が、アミノ基含有樹脂である請求項1又は2記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記カチオン性樹脂の重量平均分子量が、1000〜5000である、請求項1〜3の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記着色インクが、更に、水溶性有機溶媒、及び水を含有する、請求項1〜4の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載のインクジェットヘッドに取付けるための、前記クリアインクと前記着色インクとを収容する一体型のインクカートリッジであって、少なくとも、前記クリアインクに隣接する位置には、前記着色インクとして、顔料とともに分散樹脂を含有し、該顔料と該分散樹脂との重量比(分散樹脂/顔料)が0.3以上であるインクが配置されてなることを特徴とするインクカートリッジ。
  7. 請求項1〜5の何れかに記載のインクジェットヘッドを備えることを特徴とするインクジェット装置。
  8. カチオン性樹脂を含有するクリアインクと、着色剤を含有する少なくとも一種以上の着色インクとからなるインクセットを使用するインクジェットヘッドにおけるインクを配置する方法であって、
    少なくとも、前記クリアインクに隣接する位置には、前記着色インクとして、顔料とともに分散樹脂を含有し、該顔料と該分散樹脂との重量比(分散樹脂/顔料)が0.3以上であるインクを配置させることを特徴とするインクジェットヘッドのインク配置方法。
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