以下、図面を参照して、この発明のコンテンツの記録再生装置を詳細に説明する。図1は、この発明を適用したコンテンツ記録再生装置100の一実施の形態を示す回路ブロック図である。この実施の形態では、記録媒体としてDVD−RAM(DVD-Random Access Memory)101とHD(Hard Disk)102及び半導体メモリカード103を取り扱うことができる装置として示しているが、HD及びDVD−RAMについてもそのいずれか一方または両方を半導体メモリによる記録媒体などに置き換えてもよい。
図1の各ブロックを大きく分けると、図面左側には記録部の主なブロックが示され、右側には再生部の主なブロックが示されている。
記録部としては、まず、ビデオファイルを構築できる情報記録媒体である第1のメディアとしての光ディスク101を回転駆動し情報の読み書きを実行するディスクドライブ部104を有する。また、第2のメディアとしてのHDを駆動するHDドライブ部105を有する。ディスクドライブ部104は、光ディスク101に対する回転制御系、レーザ駆動系、光学系などを有する。
さらに、第3のメディアとしての半導体メモリカード103を装着可能なカードスロット部106を有する。カードスロット部106は、半導体メモリカード103の装着を電気的あるいは機械的に検出する検出手段を備え、さらにカードI/F(Interface)を備えている。
ディスクドライブ部104、HDドライブ部105及びカードスロット部106は、データプロセッサ部107に接続されている。データプロセッサ部107は、ディスクドライブ部104、HDドライブ部105及びカードスロット部106に記録データを供給することができ、また、光ディスク101、HD102及び半導体メモリカード103から再生されたデータを受け取ることができる。
データプロセッサ部107は、記録または再生単位のデータを取り扱うもので、バッファ回路、変調・復調回路、エラー訂正回路などを含む。
さらに装置100は、その記録部側に設けられたエンコーダ部108と、再生部側に設けられたデコーダ部109と、装置本体の動作を制御するマイクロコンピュータ(MPU)で構成される制御部110とを有し、それらを主たる構成要素としている。
エンコーダ部108は、入力されたアナログビデオ信号やアナログオーディオ信号をデジタル化するビデオ用及びオーディオ用のアナログデジタルコンバータと、デジタル化されたビデオ信号を圧縮するビデオエンコーダと、デジタル化されたオーディオ信号を圧縮するオーディオエンコーダとを有する。さらに、副映像のデータを圧縮するエンコーダも含む。
エンコーダ部108の出力は、バッファメモリ111を含むフォーマッタ112にて所定のDVD−RAMのフォーマットに変換され、データプロセッサ部107に供給される。
エンコーダ部108には、A/V(Audio Visual)入力部113からの外部アナログビデオ信号と外部アナログオーディオ信号、あるいはTV(Television)チューナ114からのアナログビデオ信号とアナログオーディオ信号が入力される。
なお、エンコーダ部108は、圧縮されたデジタルビデオ信号やデジタルオーディオ信号が直接入力されるときは、圧縮デジタルビデオ信号やデジタルオーディオ信号を直接フォーマッタ112に供給することもできる。さらに、エンコーダ部108は、アナログデジタル変換されたデジタルビデオ信号やオーディオ信号を、後述するビデオミキシング部やオーディオセレクタに直接供給することもできる。
エンコーダ部108に含まれるビデオエンコーダでは、デジタルビデオ信号をMPEG(Moving Picture Experts Group)2またはMPEG1規格に基づく可変ビットレートで圧縮されたデジタルビデオ信号に変換する。同様に、デジタルオーディオ信号をMPEGまたはAC(Audio Compression)−3規格に基づく固定ビットレートで圧縮されたデジタルオーディオ信号に変換するか、あるいはリニアPCM(Pulse Code Modulation)のデジタルオーディオ信号に変換する。
副映像信号がA/V入力部113から入力された場合(例えば副映像信号の独立出力端子付DVDビデオプレーヤからの信号など)、あるいはこのようなデータ構成のDVDビデオ信号が放送されてそれがTVチューナ114で受信された場合は、DVDビデオ信号中の副映像信号が副映像エンコーダでエンコード(ランレングス符号化)されて副映像のビットマップとなる。
エンコードされたデジタルビデオ信号、デジタルオーディオ信号、副映像データは、フォーマッタ112にてパック化され、ビデオパック、オーディオパック、副映像パックとなり、さらにこれらが集合されてDVDレコーディング規格(例えばDVD−RAM、DVD−R:DVD-Recordable、DVD−RW:DVD-ReWritableなどに記録するために制定された規格)で規定されたフォーマットに変換される。
ここで図1の装置100は、フォーマッタ112でフォーマット化された情報(ビデオ、オーディオ、副映像データなどのパック)及びそれらの内容を特定して、再生するときの指標としての機能を有する情報を含むように生成された管理情報を、データプロセッサ部107を介してHDドライブ部105、ディスクドライブ部104あるいはカードスロット部106に供給し、HD102、光ディスク101あるいは半導体メモリカード103に記録することができる。またHD102、光ディスク101及び半導体メモリカード103に記録された情報を再生して、データプロセッサ部107、ディスクドライブ部104、HDドライブ部105またはカードスロット部106介して光ディスク101、HD102または半導体メモリカード103に記録することもできる。すなわち、光ディスク101、HD102及び半導体メモリカード103間で相互にダビング(複写)することができる。
またHD102、光ディスク101あるいは半導体メモリカード103に記録されている複数番組のビデオオブジェクトを、一部削除したり、異なる番組のオブジェクトを繋げたり、といった編集処理を行うこともできる。これは、本発明に係るフォーマットが取り扱うデータ単位を定義し、編集を容易にしているからである。
制御部110は、MPU(Micro Processing Unit)(またはCPU(Central Processing Unit)と、制御プログラム等が書き込まれたROMと、プログラム実行に必要なワークエリアを提供するためのワークRAMとを含んでいる。
制御部110のMPUは、ROMに格納された制御プログラムに従い、ワークRAMをワークエリアとして用いて、DVDの記録領域の欠陥場所検出、未記録領域検出、録画情報記録位置設定、UDF(Universal Disk Format)記録、AVアドレス設定等を実行する他、HD102、光ディスク101及び半導体メモリカード103のファイル管理制御も実行する。
また制御部110は、システム全体を制御するために必要な情報処理部を有するもので、さらに機能としてのディレクトリ検出と、VMG(Video Manager)(全体のビデオ管理情報)情報作成、コピー関連情報検知、コピー及びスクランブリング情報処理(RDI:Real time Data Information)、パケットヘッダ処理、シーケンスヘッダ処理、アスペクト比情報処理などを含む編集時の管理情報制御と録画時の管理情報制御を実行する。
制御部110には、表示部115が接続されており、制御部110の実行結果のうち、ユーザに通知すべき内容は、表示部115に表示されるか、または後述するモニタのディスプレイにOSD(On Screen Display)表示される。OSD情報は、GUI(Graphical User Interface)形式の情報を含み、制御部110内のROMに保存されている文字、符号、キャラクタ等のデータを用いて、制御部110で生成される。また制御部110は、ユーザが装置100の機能、動作を設定し、あるいは調整するための操作信号を与える操作入力部116を有する。
操作入力部116は、例えば装置100の筐体前面に設けられた複数の操作キーを備える他、図示しないリモートコントローラからのリモートコントロール信号を受ける機能も備えており、操作キーの操作及び受信したリモートコントロール信号によって、装置の機能、動作を設定し、あるいは調整することが可能である。
また、操作入力部116は、将来放送される番組の録画を予約する録画予約を実行するためにも使用され、操作キーあるいはリモートコントローラによって入力された録画予約データは、制御部110からメモリ117に供給されて記憶(登録)される。
さらにまた制御部110には、装置100全体の電源を供給するための電源回路部118が接続されている。電源回路部118からは、操作入力部116の操作によって、オンオフ可能な出力118aと、操作入力部116の操作の如何によらず、常に電源を供給する出力118bが出力される。
制御部110には、STC(System Time Clock)119が接続されており、ディスクドライブ部104、HDドライブ部105、データプロセッサ部109、エンコーダ部108及び/またはデコーダ部109等を制御するタイミングを、このSTC119からの時間データに基づいて設定し、処理することができる。録画や再生の動作は、通常はSTC119からのタイムクロックに同期して実行されるが、それ以外の処理はSTC119とは独立したタイミングで実行されてもよい。
デコーダ部109は、パック構造を持つDVDフォーマットの信号から各パックを分離して取り出すセパレータと、パック分離やその他の信号処理実行時に使用するメモリと、セパレータで分離された主映像データ(ビデオパックの内容)をMPEGデコードして非圧縮のデジタルビデオ信号に変換するビデオデコーダと、セパレータで分離された副映像データ(副映像パックの内容)をデコードするSP(Sub Picture)デコーダと、セパレータで分離されたオーディオデータ(オーディオパックの内容)をデコードして非圧縮のデジタルオーディオ信号に変換するデコーダとを有するが、図1では省略されている。
またデコードされた主映像にデコードされた副映像を適宜合成し、主映像にメニュー、ハイライトボタン、字幕やその他の副映像を重ねて出力するビデオプロセッサを備えている。
デコーダ部109から出力されるビデオ信号は、V(ビデオ)ミキシング部120に入力される。Vミキシング部120では、テキストデータの合成が行われる。またVミキシング部120には、TVチューナ114やA/V入力部113からの信号がエンコーダ部108を介して出力されるのを直接取り込むラインも接続されている。
Vミキシング部120には、バッファとして用いるフレームメモリ121が接続されている。Vミキシング部120の出力がアナログ出力の場合はI/F(Interface)122を介して外部導出端子から外部へ出力され、デジタル出力の場合はデジタルアナログ変換器(D/A)123を介して外部導出端子から外部へ出力されて、モニタ124などで表示される。
デコーダ部109の出力オーディオ信号は、セレクタ125を介してデジタルアナログ変換器(D/A)126でアナログ変換され外部導出端子から外部に出力され、スピーカ127等で音声として出力される。
セレクタ125は、制御部110からのセレクト信号により制御される。これによりセレクタ125は、TVチューナ114やA/V入力部113からのデジタル信号を直接モニタするとき、エンコーダ部108をスルーした信号を直接選択することが可能である。
エンコーダ部108のフォーマッタ112では、録画中、各切り分け情報を作成し、定期的に制御部110へ送る処理を行なう。切り分け情報としては例えば、MPEGのGOP(Group Of Picture)の先頭割り込み時などの情報の他、VOBU(Video Object Unit)のパック数、VOBU先頭からのI(Intra)ピクチャのエンドアドレス、VOBUの再生時間などの情報が含まれる。
同時に、録画時の管理情報に含まれるアスペクト情報を録画開始時に制御部110へ送り、制御部110はVOB(Video Object)ストリーム情報(STI:Stream Information)を作成する。ここでSTIは、解像度データ、アスペクトデータなどを含み、再生時、各デコーダ部ではこの情報を元に初期設定が行われる。
また図1に示す装置100においては、ビデオファイルは1ディスクに1ファイルとしている。またデータをアクセス(シーク)している間に、途切れないで再生を続けるために、最低限連続する情報単位(サイズ)を決めており、この単位をCDA(Contiguous Data Area)という。CDAサイズは、ECC(Error Correcting Code)ブロック(16セクタ)の倍数であり、ファイルシステムではこのCDA単位で記録を行っている。
データプロセッサ部107は、エンコーダ部108のフォーマッタ112からVOBU単位のデータを受け取り、CDA単位のデータをディスクドライブ部104あるいはHDドライブ部105に供給している。また制御部110は、録画時の管理情報に基づき、記録したデータを再生するのに必要な管理情報を作成し、データ記録終了のコマンドを認識すると、作成した管理情報をデータプロセッサ部107に送る。これにより、管理情報が光ディスク101に記録される。
したがって、エンコードが行われているとき、制御部110は、エンコーダ部108からデータ単位の情報(切り分け情報など)を受け取る。また、制御部110は、記録開始時には光ディスク101、HD102及び半導体メモリ103から読み取った管理情報(ファイルシステム)を認識し、それぞれの未記録エリアを認識し、データ上の記録エリアをデータプロセッサ部107を介して、それぞれ設定している。
以上のように構成された記録再生装置100において、録画予約を行なう場合、ユーザは、操作入力部116を操作して、記録再生装置100を録画予約入力状態に設定する。
録画予約入力状態においては、制御部110は、録画予約データを入力し、かつ入力したデータを確認するための画面をモニタ124で表示させるべく、OSD信号を生成して出力する。ユーザは、表示された画面を見ながら、操作入力部116を操作して、予約データを入力してメモリ117に記憶させる。
予約データとしては、放送チャンネル番号、日付、放送開始時刻、放送終了時刻、録画モード(標準録画、長時間録画)、録画先(光ディスク101かHD102か)等の基本的データの他、例えば、平日の毎日放送される番組を録画予約するための「毎日」設定データ及び毎週決まった曜日に放送される「毎週」設定データが含まれる。
そのように録画予約データが登録されると、制御部110は、自らの時計機能によって時刻を監視し、予約されたタイトルの放送開始日時になったら、TVチューナ部114を制御して予約した番組を放送するチャンネルを選局させ、さらに、エンコーダ部108、データプロセッサ部107、ディスクドライブ部104、HDドライブ部105、フォーマッタ112及びSTC119を駆使して、TVチューナ部114で受信された予約番組の映像及び音声データを光ディスク101あるいはHD102に記録させる。このとき、光ディスク101あるいはHD102には、予約データそのものも映像及び音声データと一緒に記録される。録画予約された他の番組も同様にして、光ディスク101またはHD102に記録されることになる。
そのようにして録画された番組を視聴するには、ユーザは、操作入力部116を操作して、モニタ124に録画された番組の一覧を表示させ、所望の番組を選択して、再生を実行させるための操作を行なう。それによって、選択された番組の映像がモニタ124で表示され、音声がスピーカ127から出力されるようになる。
次に、本発明の重要な構成要素である半導体メモリカード103(メディア)及びカードスロット部106について説明する。半導体メモリカード103は、例えばフラッシュメモリで構成され、市販されているSD(Secure Digital)カード、スマートメディア(Smart Media:登録商標)、コンパクトフラッシュ(登録商標)、メモリースティック等が適用可能である。また、ファイルシステムとしては、例えばFAT(File Allocation Table)16,FAT32あるいはNTFS(New Technology File System)などを適用することが可能である。
カードスロット部106は、半導体メモリカード103からデータを読み込み、半導体メモリカード103へデータを書き込むためのカードI/Fを備える他、半導体メモリカード103が装着された際に、それを電気的あるいは機械的に検出して、検出信号を制御部110に送る機能を有する。この目的のため、カードスロット部106には、電源回路部118からの出力118bが供給され、常時電力が与えられている。
以上のように構成された装置100において、半導体メモリカード103をカードスロット部106に装着した状態で、操作部116を操作して、制御部110に対して、複写あるいは移動(以下両方の処理を纏めて複写等と称することもある)処理を実行させるための指示を与えると、制御部110はそれを受けて、HDドライブ部105あるいはディスクドライブ部104と、データプロセッサ部107及びSTC119を駆動し、HD102あるいは光ディスク101に記録されている管理情報の内の録画予約情報を読み出して、最も新しく記録された番組(コンテンツ)を特定する。
さらに制御部110は、その番組を構成するデータをHD102あるいは光ディスク101から再生して、データプロセッサ部107を介してカードスロット部106に送る。カードスロット部106では、カードI/Fでデータを受け取り、半導体メモリカード103にそれを記録する。それによって、HD102あるいは光ディスク101に記録されている複数のコンテンツの中で最新のものが、半導体メモリカード103に複写あるいは移動される。
複写あるいは移動のどちらの処理を実行させるかは、予め装置100に設定させておくことが可能であるが、A/V入力部113から供給される信号がデジタル信号であった場合には、複写が禁止されている場合もあり、その場合には移動処理が実行されることになる。
以上の実施態様によればユーザが操作部116を操作して、装置100に対して複写あるいは移動処理を実行するようにトリガを与えることだけで、HD102あるいは光ディスク101に録画された番組の中から、最も最近録画された番組を、自動的に半導体メモリカード103に複写等させることができるため操作が簡単になるものである。
また、装置100は、自動電源オン/オフ機能を実行させるか否か設定することが可能であり、自動電源オン/オフモードに設定されている場合には、装置100の電源がオフの状態で、カードスロット部106に半導体メモリカード103が装着されると、カードスロット部106からの検出信号が制御部110に送られて、制御部110は、装置100の電源をオンにする。すなわち、電源回路部118の出力118aに電力を導出するように切換える。
そのように、半導体メモリカード103の装着によって、装置100の電源がオンされた場合、制御部110は自動的に半導体メモリカード103への複写等の処理を実行する。
すなわち、制御部110は、装置100の電源をオンする処理に引き続いて、HDドライブ部105あるいはディスクドライブ部104と、データプロセッサ部107及びSTC119を駆動して、HD102あるいは光ディスク101に記録されている管理情報の内の録画予約情報を読み出して、最も新しく記録された番組を特定する。
さらに、その番組を構成するデータをHD102あるいは光ディスク101から再生して、データプロセッサ部107を介してカードスロット部106に送る。カードスロット部106では、カードI/Fでデータを受け取り、半導体メモリカード103にそれを記録する。制御部110は、半導体メモリカード103への記録が完了したら、電源回路部118を制御して装置100の電源をオフさせる。
この実施態様によれば、半導体メモリカード103をカードスロット部106に装着するだけで、HD102あるいは光ディスク101に記録された番組の内、最新のコンテンツが半導体メモリカード103に記録され、記録が完了したら装置100の電源が自動的にオフとなるため、取り扱いが極めて簡単になるものである。
以上の説明では、複写等の対象となる番組を最も最近録画されたものとして説明したが、それに限定されるものではなく、半導体メモリカード103にデータの複写あるいは移動の条件を示す情報を予め記録しておき、操作入力部116を操作して、複写等の処理を実行すべくトリガをかけたり、あるいは半導体メモリカード103をカードスロット部106に装着することで、記録された条件を満たす番組データを、自動的に半導体メモリカード103に複写あるいは移動するように構成することも可能である。
条件設定は、半導体メモリカード103をカードスロット部106に装着して行なうことができる。すなわち、半導体メモリカード103をカードスロット106に装着し、操作入力部116を操作して、図2に示す条件設定画面301をモニタ124に表示させ、図示しないリモートコントローラを操作して、条件設定データを入力する。
図2(a)に示す条件設定画面201は、番組の種類202と、いつ録画したかを示す録画時期203と、放送チャンネル204と、録画時間(放送時刻)205と、処理の種類206の各データを入力可能となるように構成されている。
番組の種類202としては、ドラマ、音楽、映画、アニメ、ニュースがあり、例えばリモートコントローラを操作して所望の項目にカーソルを合せ、例えば決定キーを操作することで、その項目の条件が登録される。図2(a)の場合では、ドラマにカーソルが位置していることを示す。
録画時期203としては、平日の毎日放送されている番組かあるいは毎週放送されている番組かの選択によって、条件を登録するかあるいは、直接日時を入力して条件とすることが可能である。毎日あるいは毎週の選択は、カーソルによって行なうもので、毎週については、曜日を特定する必要がある。また、直接日時を入力する場合は、リモートコントローラの数字キーによって入力することが可能である。図2(a)の場合、毎週の月曜日にカーソルが位置している。
チャンネル204、時間205については数字を入力する。図2(a)では、チャンネルが8、放送時間が21時00分から21時59と入力されている。
また、処理の種類206については、複写するか、移動するかであり、リモートコントローラのカーソルキーと決定キーで条件を入力することになる。図2(a)では複写にカーソルが位置している。
以上のような項目全てについて、選択及び数字入力を終了後、例えばリモートコントローラの決定キーを操作することで、条件設定登録が完了し、半導体メモリカード103に、データがファイル管理システムに基づき、ファイルとして書き込まれる。結局、図2(a)の場合、毎週月曜日の午後9時から8チャンネルで放送されるドラマの番組データを複写するという条件が設定されることになる。
図2(b)は、条件設定画面の他の例を示す図面であり、この場合、録画時期203に、2001年12月31日と具体的な年月日が入力され、時間205に何らデータが入力されていない。また、処理の種類は移動が選択されている。すなわち、図2(b)では、2001年12月31日に1チャンネルで放送される歌番組を移動するという条件が設定されることになる。
半導体メモリカード103に記録される条件ファイルの例を図3に示す。図3(a)は、図2(a)に示す条件設定画面201で設定された条件に基づいて生成されて「downvideo.inf」とファイル名が付されたファイルの内容を模式的に示すものである。
図3(a)において、TITLEは番組の種別を示し、図2の項目、種類に対応する。OWNERは番組を録画した個人で、例えば家庭内において、父、母、子供でそれぞれ、録画番組を個人的に管理している場合に利用される。DATEは録画された年、月、日で、DAYは曜日を示し0〜6が日曜日から土曜日に割り振られている。TIMEは録画開始時刻から録画終了時刻を示し、CHは放送チャンネル番号、KAINDは番組種別の具体的種別名に対して割り振られた数字で、COMMENTはコメントである。また、OPEは処理を示し、COPYは複写処理をすることを表す。
図3(a)に示すファイルは、DATEにデータが存在せず、DAYにデータ1が存在しているため、毎週月曜日の番組を特定するものであり、全体の内容としては、毎週月曜日の午後9時から9時59分まで8チャンネルで放送されるドラマの番組データを複写するということになる。
図3(b)に示すファイルは、図2(b)に対応した条件設定画面で設定された条件に基づいて生成されたファイルを示す。この場合、OPEがMOVEで移動を表し、結局COMMENTに記されているように、2001年の大晦日に1チャンネルで放送される全ての歌番組を移動するという条件を示すことになる。
さて、以上のような条件を示すファイルが記録された半導体メモリカード103をカードスロット部106に装着することで、制御部110がそのファイルを読み込んで解読し、条件を特定してそのデータを一旦内部RAMに記憶させる。
その後、制御部110は、HDドライブ部105あるいはディスクドライブ部104と、データプロセッサ部107及びSTC119を駆動して、HD102あるいは光ディスク101に記録されている管理情報の内の録画予約情報を読み出して、RAMに記憶された条件データと録画予約情報を比較する。その結果、条件を満たす番組データがあれば、それをHD102あるいは光ディスク101から再生して、データプロセッサ部107を介してカードスロット部106に送る。
カードスロット部106では、カードI/Fでデータを受け取り、半導体メモリカード103にそれを記録する。すなわち、図2(a)(b)で設定された条件の番組データが、半導体メモリカード103に記録される。
なお、図2(a)に示す条件においては、日付が特定されずに、毎週月曜日の午後9時から9時59分の8チャンネルであるため、いつの週のデータであるかを特定することができない。このため、条件を満たす番組データが既に半導体メモリカード103に記録されている場合には、それが古い週の番組データであるとみなして、一旦、半導体メモリカード103の記録データを削除してから、HD102あるいは光ディスク101の条件を満たす番組データを半導体メモリカード103に記録するように構成している。この場合、半導体メモリカード103に常に新しい番組データが記録されることになる。
さらに、HD102あるいは光ディスク101から半導体メモリカード103に複写した番組データについては、複写済であることを示す情報を、管理情報としてHD102あるいは光ディスク101に書き込むようにすれば、同じ番組データを半導体メモリカード103に記録するという無駄が省ける。
以上説明した実施の態様の動作を全てまとめて、図4のフローチャートを参照してさらに説明する。図4において、ステップS401で開始され、ステップS402で据置き装置100の電源がオンになっているか否かの判定がなされ、オンになっていない場合、ステップS403で装置100が自動電源オン/オフモード、すなわち半導体メモリカード103のカードスロット部106への装着によって装置100の電源を自動的にオンさせ、複写あるいは移動が完了したら電源を自動的にオフさせるモードが設定されているか否かの判定がなされ、未設定の場合、ステップS402に戻る。
自動電源オン/オフモードが設定されている場合には、ステップS404でメディア(半導体メモリカード103)が装着されたか否かの判定がなされ、装着された場合には、ステップS405で装置100の電源をオンにし、メディアの装着が行なわれない場合には、ステップS402に戻る。
ステップS402で装置100の電源がオンであると判定された場合、ステップS406で、メディアが装着されたか否かの判定がなされ、装着されなかった場合はステップS402に戻る。
ステップS405で装置100の電源がオンされた後、またはステップS406でメディアが装着されたことが判定された後は、ステップS407に移って、メディアに条件設定ファイルが記録されているか否かの判定がなされ、記録されていない場合には、ステップS408で装置100の記録媒体(HD102あるいは光ディスク101)に記録されたコンテンツの中から最も新しく記録されたコンテンツを検索する。
また、ステップS407でメディアに条件が設定されていると判定された場合には、ステップS409で装置100の記録媒体に記録されたコンテンツの中から、条件を満足するコンテンツを検索する。
次いで、ステップS410で、ステップS408及びS409の検索結果、条件を満足するコンテンツが既にメディアに存在するか否かの判定がなされ、存在しない場合には、ステップS411で検索結果のコンテンツをメディアに複写するかまたは移動する。
ステップS410で検索したコンテンツが既にメディアに存在すると判定された場合には、ステップS412でメディアの(古い)コンテンツを削除するか否かの判定を行い、削除しない場合には、ステップS411に移って、検索結果のコンテンツをそのままメディアに複写するか移動する。また、ステップS412で、検索結果と同じメディアのコンテンツを削除すると判定された場合には、ステップS413でそのメディアの(古い)コンテンツを削除してからステップS411の処理に移る。
ステップS411の処理が実行された後、ステップS414に移り、複写が実行された場合に、そのコンテンツが複写済であることを装置100に登録する。
次いで、ステップS415で自動電源オン/オフモードが設定されているか否かの判定がなされ、設定されている場合には、ステップS416で装置100の電源をオフし、ステップS417で処理を終了する。また、自動電源オン/オフモードが設定されていない場合には、そのままステップS417で処理を終了する。
以上説明した本発明の実施態様によれば、メディアを記録再生装置に装着するだけで、記録再生装置の電源を自動的にオンとし、メディアに条件が記録されていれば、記録再生装置の記録媒体に記録されているコンテンツの中から、その条件を満足するコンテンツを検索して、また条件が記録されていない場合は記録再生装置の記録媒体に記録されているコンテンツの中から最も最新のコンテンツを検索して、検索されたコンテンツをメディアに複写しまたは移動するように構成した。
また、検索したコンテンツが既にメディアに記録されている場合には、それを削除してから、複写または移動できるようにし、複写の場合は、その事実を記録機器の記録媒体に管理情報として登録するようにした、
さらに、メディアへの複写あるいは移動処理が終了すれば自動的に記録再生装置の電源をオフさせるように構成した。
したがって、コンテンツのメディアへの複写あるいは移動処理を簡単かつ確実に実行することができるものである。
次に他の実施態様について説明する。以上の説明では、図2に基づいて条件を設定するものとしたが、条件の項目として、録画期間に範囲を持たせることも可能である。例えば、図2(a)に示す条件に、2003年8月18日以降という条件を付加することも可能であり、その条件設定画面を図5に示す。図5において、画面501に、種類502、いつ503、チャンネル505、時間506、処理の種類507の他に、範囲を特定する項目504が追加されて表示され、2003年8月18日以降との条件データが入力されていることが示されている。
図5に示す条件が登録されている場合には、2008年8月18日以降の、毎週月曜日、8チャンネルの午後9時〜9時59分に放送されるドラマが全て複写されることになる。
さらにこの場合、一旦複写処理を実行した後は、範囲を特定する項目504のデータとして、自動的に複写処理を実行した月日を登録して、複写処理をした日以降を新たな条件とするように構成する。
このような、実施の態様によれば、必要な番組データを漏れなく、かつ無駄なく複写等の処理を実行させることができるものである。
また、複写等の処理を実行する際に、番組データの全てを対象にせずその一部のみを処理すれば目的が達成されることもあり、半導体メモリカード103への記録を実行中に、記録の進捗状況を例えば再生時間でモニタ124の画面に表示し、必要な個所(時間)まで記録が完了したら、ユーザの操作によって、記録を停止するように構成することも可能である。ユーザの操作は、操作入力部116によって行なう。
図6に記録進捗状況を表示するための画面表示の例を示す。図6において、画面601には、対象となる番組のデータ602が表示されると共に、進捗状況を示すバーグラフ603が表示されている。バーグラフ603は、番組全体を時間で表現しており、全体に対してどの程度記録が完了したかを一目で確認することができる。
この実施態様によれば、半導体メモリカード103に必要な部分のみが記録されるため、記録容量の有効活用を図ることが可能である。
さらに、半導体メモリカード103の記録容量は、現在のところ最大でも512Mbyte程度であり、必ずしも充分な容量とはいえず、空き容量との関係で、対象とする番組のデータの全ての記録が完了しないことも考えられる。その場合には、空き容量がなくなった時点で、記録を自動的に終了し、終了した時点を、複写処理を実行するための条件として新たに設定することも可能である。
すなわち、半導体メモリカード103の記録済の部分まで番組視聴が終了したら、再び装置100のカードスロット106に装着することで、同じ番組の残りの部分のデータを自動的に複写することが可能となるものである。
さらに、装置100は、前述のようにタイマー予約録画機能を備えており、その予約録画と、半導体メモリカード103への複写処理等を連動させるように構成することもできるものである。
すなわち、半導体メモリカード103に記録された条件を満足する番組の録画予約がなされていた場合には、予約された番組の放送が開始される時刻になったら、その番組をHD102あるいは光ディスク101に録画するのと同時に半導体メモリカード103へも録画するように構成することが可能である。
制御部110は、予約した番組の放送開始時刻になったら、TVチューナ114、エンコーダ部108、データプロセッサ部107、STC119、HDドライブ部105、さらにはカードスロット部106を駆動して、予約した番組をTVチューナ114で受信し、エンコーダ部108、データプロセッサ部107、HDドライブ部105を介してHD102に録画すると共に、データプロセッサ部107から供給される番組を構成するデジタルデータをカードスロット部106に導出し、カードI/Fを介して半導体メモリカード103に記録する。
あるいは、ディスクドライブ部104を駆動して、同時にあるいはHD102に代えて、光ディスク101にも予約番組を記録する。
そして、その番組の放送終了時刻になったら、記録動作を終了し、必要に応じて装置100の電源をオフにする。
さらに、同時ではなく、HD102あるいは光ディスク101への録画が終了した後で、その番組が条件を満足するものであったなら、それを半導体メモリカード103に複写あるいは移動するように構成することもできるものである。
すなわち、予約した番組の放送終了時刻になったら、HD102あるいは光ディスク101への予約番組の記録を停止し、次に、半導体メモリカード103の記録されている条件設定ファイルを読み出して、予約録画した番組が、その条件を満足するものであるか否かの判定を行う。
その結果、条件を満足する番組であった場合に、HD102あるいは光ディスク101から番組データを読み出して、データプロセッサ107を介してカードスロット106のカードI/Fに供給し、半導体メモリカード103に記録する。
図7及び図8は、タイマー予約録画と関連付けて、半導体メモリカード103へ複写等の処理を実行させる動作を説明するためのフローチャートであり、図7は、装置100のHD102あるいは光ディスク101(記録媒体)と半導体メモリカード103(メディア)に同時に記録する場合を示すものである。
図7において、ステップS701で開始され、ステップS702でタイマー記録開始時刻になったか否かの判定がなされ、開始時刻になったら、ステップS703でメディア(半導体メモリカード103)に記録された条件と、記録開始時刻になった番組の予約データを比較する。
その比較の結果をステップS704で判定し、両者が一致する場合には、ステップS705で装置の記録媒体(HD102あるいは光ディスク101)とメディアの両方へ、予約したコンテンツ(番組)を記録する。
ステップS704で一致しないと判定されたら、ステップS706で予約したコンテンツを装置の記録媒体のみに記録する。
次いで、ステップS707でタイマー記録終了時刻か否かの判定がなされ、タイマー記録終了時刻になったら、ステップS708に移ってタイマー記録の終了処理を行ない、さらにステップS709で装置の電源をオフしてステップS710で処理を終了する。
また、図8は、装置100の記録媒体に予約記録した後、メディアに複写等の処理を実行する場合を示すものである。図8において、ステップS801で開始され、ステップS802でタイマー記録開始時刻になったか否かの判定がなされ、開始時刻になった場合にはステップS803で装置の記録媒体に、予約したコンテンツを記録する。
次いで、ステップS804でタイマー記録終了時刻になったら、ステップS805でタイマー記録の終了処理を実行する。次いで、ステップS806で、タイマー記録終了後に複写等の処理をさせるモードに設定されているか否かの判定を行なう。
タイマー記録終了後に複写等の処理をさせるモードが設定されている場合には、ステップS807に移って、予約記録されたコンテンツがメディアに記録された条件と一致するか否かの判定を行なう。
ステップS807で、一致すると判定された場合には、ステップS808でタイマー記録したコンテンツをメディアに複写または移動する処理を実行し、処理が終了したら、ステップS809で装置の電源をオフにしてステップS810で処理を終了する。また、ステップS906でタイマー記録終了後に複写等の処理をさせるモードが設定されていないと判定された場合、及びステップS807で記録されたコンテンツがメディアに記録された条件と一致しない場合には、それぞれステップS809を介してステップS810で処理を終了する。
以上のように、装置100タイマー予約録画機能と、半導体メモリカード103への複写等の処理を関連付けることによって、複写あるいは移動処理の対象となる番組が、装置100のHD102あるいは光ディスク101に確実に記録されたものとなるため、半導体メモリカード103への複写あるいは移動処理を確実に実行させることができるものである。
以上のようにして、番組データを複写あるいは移動した半導体メモリカード103は、携帯用とした構成された機器で視聴することができるものである。
図9は、半導体メモリカード103を装着することが可能な携帯機器の回路ブロック図である。
図9に示す機器900は、例えば衛星からの2.6GHz帯の放送信号を受けてそれを視聴することができるように構成されると共に、半導体メモリカード103を装着可能なカードスロット部を備え、半導体メモリカード103に記録された番組データを再生して視聴することができるように構成されている。
すなわち、携帯機器900は、衛星放送電波をキャッチするアンテナ901からの高周波信号が入力端子902を介して供給されるチューナ903を有している。チューナ903で所望のチャンネルを選局して受信信号を得、復調部904で復調処理、誤り訂正処理等の処理を施して、多重ストリーム信号としてデマルチプレクサ905に供給する。
チューナ903によるチャンネル選局処理は、バス906を介して接続されるシステムコントローラ907からの制御信号によって実行される。
デマルチプレクサ905では、システムコントローラ907の制御によって多重ストリームから所望の番組のパケットを分離抽出してデコーダ908に出力する。デコーダ908は、システムコントローラ907の制御の下に、入力される番組のパケットをMPEG(Moving Picture Experts Group)2の復号を行なうことで非圧縮のデジタル映像データ及びデジタル音声データに変換し、合成器909に出力する。
合成器909には、システムコントローラ907の制御によってグラフィックプロセッサ910で生成されるOSD(On Screen Display)映像データも加えられ、ここでデコーダ908から供給される映像データにOSD映像データが重畳されてA/V(Audio/Visual)エンコーダ911に供給される。A/Vエンコーダ911では、映像データ及び音声データをD/A(Digital/Analogue)変換し、NTSC(National Television System Committee)方式のベースバンド信号に構築して映像信号をディスプレイ912に出力し、音声信号をスピーカ等の音声出力部913から音声として出力する。
システムコントローラ907は、CPU(Central Processing Unit)で構成され、システム制御及びOS(Operating System)制御を実行する。このためシステムコントローラ907に接続されたRAM(Random Access Memory)914には、システム制御ソフト、GUI(Graphical User Interface)ソフト、番組履歴管理ソフト等が記憶される。また、システムコントローラ907には、バス906を介してROM(Read Only Memory)915も接続され、バス906を介したネットワーク上の制御を始めとする処理プログラム・コードが格納されている他、グラフィックプロセッサ910でグラフィックとして生成される記号、文字、キャラクタ等のデータ、あるいはRAM914に展開されるソフトも記憶されている。ROM915は例えば、書換え可能な不揮発性メモリで構成され、データの書込みも可能である。
さらに、バス906にカードI/Fを備えたカードスロット部916が接続される。カードスロット部916には、半導体メモリカード103が装着される。
さらに、バス906には、キーボードI/F917を介して操作入力部918が接続され、ユーザが携帯機器(再生装置)900の動作設定、機能調整を行うために適用される。
以上のように構成された携帯機器900において、ユーザが半導体メモリカード103をカードスロット部916に装着して、操作入力部918を操作して、再生動作モードを設定することで、システムコントローラ907が携帯機器900を再生動作モードに設定する。
それによって、半導体メモリカード103に記録された番組データが再生されて、デマルチプレクサ905を介してデコーダ908に供給され、複合されて合成器909、A/Vデコーダ911を介してディスプレイ912と音声出力部913に出力される。
なお、携帯機器900は、半導体メモリカード103に記録された番組データをそのまま再生することが可能なように構成されている。例えば、複写または移動処理の途中で、ユーザが処理を中断した場合には、半導体メモリカード103にはその中断した個所までのデータが複写あ、るいは移動されているものであり、携帯機器900ではその個所までの再生を可能とするものである。
また、半導体メモリカード103の空き容量の関係で、複写または移動処理が、対象とする番組データの全てに対して完了しないで終了してしまう場合もあり、そのようなデータが記録されている半導体メモリカード103でも、携帯機器900は記録されている部分を忠実に再生することができるものである。
以上のようにして、図1に示す記録機器100によって、そのHD102あるいは光ディスク101から複写等によって、半導体メモリカード103に記録された番組データが再生されるものであるが、その番組データが、半導体メモリカード103の空き容量の関係で、番組全てのデータが記録されていなかった場合、再生機器900では、その続きのデータを半導体メモリカード103に複写等するための条件を半導体メモリカード103に記憶させる機能を備える。
すなわち、番組データが途中までしか記録されていなかった場合、その視聴が終了した時点で、システムコントローラ907が、グラフィックプロセッサ910を駆動して、GUI形式のメッセージ情報を生成し、ディスプレイに表示させる。
ユーザは、それを見て、続きの番組データを半導体メモリカード103に取り込みたいと判断した場合には、操作入力部918を操作して、新たな条件を設定するためのファイルを半導体メモリカード103に書き込むことになる。
図10は、図9に示す携帯機器900の外観図であり、ディスプレイ912に、メッセージが表示されている状態を示している。すなわち、図に示すように、ディスプレイ912に続きを視聴するためのデータを取り込むか否かの選択項目が表示され、ユーザがカーソルキー918aでデータ取り込みを選択して、決定キー918bを操作することで、その条件が半導体メモリ103に書き込まれるものである。
そのように条件のファイルが書き込まれた半導体メモリカード103を図1に示す装置100のカードスロット部106に装着すれば、続きの番組データがHD102あるいは光ディスク101から読み出されて、半導体メモリカード103に複写されるようになる。
なお、半導体メモリカード103に記憶されている番組の中には、毎日あるいは毎週放送される番組も存在することから、視聴した番組の次回の放送分についても視聴したいという要望が当然ながら起こってくることが予想される。そのような場合にも、ディスプレイ912にメッセージを表示して、ユーザに条件を設定させるようにすることが可能である。
図11は、次回放送分を半導体メモリカード103に取り込むか否かの設定を行うためのメッセージの例である。図に示すように、メッセージが表示され、ユーザが操作入力部918を操作して、次回放送分を取り込むことを選択すれば、その条件ファイルが半導体メモリカード103に書き込まれるものである。
そのような、条件ファイルが書き込まれた半導体メモリカード103を装置100のカードスロット部106に装着すれば、次回放送分の番組データが、HD102あるいは光ディスク101から半導体メモリカード103に取り込まれるものである。
以上のように、携帯機器900に半導体メモリカード103を装着して記録された番組を視聴した際に、番組の途中までしか視聴できなかったり、あるいは次回放送分が存在する場合に、携帯機器900に半導体メモリカード103を装着した状態で新たな条件を設定することができるため、使い勝手を向上させることができるものである。
以上のように本発明によれば、半導体メモリカード103を装置100に装着するだけで、装置100の記録媒体に記録された番組データの中から、一定の条件を満たす番組を自動的に、半導体メモリカード103に複写あるいは移動させることができ、しかもその条件を半導体メモリカード103に記録させておくことができるため、操作性が良好となるものである。
さらに、半導体メモリカード103に記録した番組データを、他の携帯機器で視聴した際に、半導体メモリカード103に記録された番組データの内容によって、新たな条件を設定するファイルを半導体メモリカード103に書き込むことができるため、使い勝手がさらに向上するものである。
なお、本発明は、以上説明した実施例に限定されるものではなく、その趣旨を変更しない範囲で種々実施可能であり、例えばテレビジョン放送番組の録画に限らず、例えば音声のみの放送、あるいは静止画像と音声による放送によって提供される音楽等を記録し、再生する装置にも適用することができるものである。