JP2005100673A - 高周波加熱装置 - Google Patents

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健治 安井
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Abstract

【課題】電極に高周波を給電する給電線における放電防止とマイクロ波漏洩抑制を保証し、マイクロ波加熱と誘電加熱の両機能を付帯した装置を提供する。
【解決手段】固定電極19に高周波を給電する給電線36において、加熱室底壁面13を貫通配線させた領域を略同軸線構成とし、加熱室内側にあっては外部導体に相当する突出部101と絶縁部材106、107を配し、加熱室外側には同軸チョーク102を配することで、誘電加熱時に固定電極19近傍での給電線36に生じる高電圧に伴う放電発生を解消し、マイクロ波加熱時に給電線に重畳するマイクロ波に対して伝送方向を規定して同軸チョークを確実に作用させて加熱室外への漏洩を抑制させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、マイクロ波加熱および被加熱物を電極間に挟んで加熱する誘電加熱が併用できる高周波加熱装置に関するものである。
高周波加熱装置の代表である電子レンジは、被加熱物を直接的に加熱できるので鍋・釜を準備する必要がない簡便さでもって生活上の不可欠な機器になっている。また、この電子レンジのマイクロ波加熱の特徴は加熱エネルギを食品内部にまで供給できることであり、この特徴を冷凍食品の解凍に利用するということで冷凍食品が大量に流通してきた。
電子レンジは、被加熱物を収納する加熱室の大きさが大概、幅寸法および奥行き寸法がそれぞれ30〜40cm、高さ寸法が20cm前後である。一方使用しているマイクロ波の波長は約12cmであり、加熱室内には強弱の電界分布が必ず生じ、さらには被加熱物の形状やその物理特性の影響が相乗されて局所加熱が発生することがある。冷凍食品の解凍においては、氷が解けて水になった領域に加熱エネルギが集中するので局所加熱現象が顕著に現れ、部分煮えと未解凍とが共存してしまう問題を有している。
波長の長い高周波を利用し、被加熱物を電極に挟んで誘電加熱する方法は、歴史が古くいまでも工業用としてバッチ方式やベルトコンベア方式が用いられている。これらは大型の冷凍品の処理や冷凍品の多量処理のために大型の装置構成であり、かつ装置の操作も熟練者が行っている。
一方、この電極を用いた装置の家庭用装置への展開も古くから検討されてきたが、生活上の利便性あるいは使用上の利便性の価値をユーザに提供できるまでには至っていない。
家庭用装置としての実用価値を提供することを目的とした従来のこの種の高周波加熱装置は、誘電加熱時に使用する電極の一方がマイクロ波加熱時に被加熱物を載置するターンテーブルと兼用させ、他方の電極は上下方向に昇降する構成としている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1によれば、電極への高周波の給電は、電極に相対して配置した結合用電極を備え、結合用電極に給電された高周波を静電容量結合により電極側に伝える構成としている。
特開平9−92455号公報(特許請求の範囲、図1)
しかしながら、前記従来の構成では、マイクロ波加熱時に電極と相対する結合用電極にマイクロ波が重畳し、この結果、結合用電極に結線された給電線を通ってマイクロ波が加熱室外に漏洩する課題を有している。
また、下側に位置する電極に関しては、マイクロ波加熱時に被加熱物を載置するターンテーブルとして使用し、そのターンテーブルの表面に非金属製の保護材を装着したものであるが、底面積の大きな被加熱物をマイクロ波の電波で加熱する場合に、このようなターンテーブル構成では被加熱物の中心部の加熱が不足する課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、誘電加熱用の電極およびその電極への高周波給電の構成および配置を工夫し、マイクロ波加熱時および誘電加熱時のそれぞれで使い勝手の良い高周波加熱装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の高周波加熱装置は、加熱室において被加熱物を挟む電極と、高周波を発生する高周波電源と、前記高周波を前記電極に給電する給電線とを備え、前記給電線は前記加熱室壁面を貫通する領域で略同軸線構成とし、前記加熱室の外側に同軸チョーク構成を配し、加熱室の内側に同軸線の外部導体を突出させ、その外部導体の先端に絶縁部材を延在させる構成としたものである。
これによって、給電線は加熱室壁面と同電位である略同軸線の外部導体に対して絶縁し、誘電加熱時に給電線まわりに生じようとする放電発生を解消させている。また、マイクロ波加熱時に給電線に重畳して加熱室外に漏洩しようとするマイクロ波は、加熱室内に突出させた外部導体によって伝送方向を給電線方向に規定し、給電線を伝送するマイクロ波に対して同軸チョークを確実に作用させてマイクロ波の加熱室外への漏洩を抑制させている。
本発明の高周波加熱装置は、電極に高周波を給電する給電線まわりでの放電防止とマイクロ波漏洩抑制を確実に保証できるので、マイクロ波加熱および誘電加熱のそれぞれの機能を付帯した高周波加熱装置を提供することができる。
第1の発明は、被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室に供給するマイクロ波を発生するマイクロ波発生手段と、前記加熱室において被加熱物を挟む電極と、高周波を発生する高周波電源と、前記高周波を前記電極に給電する給電線とを備えた高周波加熱装置において、前記給電線は前記加熱室壁面を貫通する貫通部で略同軸線構成とし、前記加熱室の外側に同軸チョーク構成を配し、加熱室の内側に同軸線の外部導体を突出させ、その外部導体の先端に絶縁部材を延在させる構成とすることにより、給電線は加熱室壁面と同電位である略同軸線の外部導体に対して絶縁し、誘電加熱時に給電線まわりに生じようとする放電発生を解消させている。また、マイクロ波加熱時に給電線に重畳して加熱室外に漏洩しようとするマイクロ波は、加熱室内に突出させた外部導体によって伝送方向を給電線方向に規定し、給電線を伝送するマイクロ波に対して同軸チョークを確実に作用させてマイクロ波の加熱室外への漏洩を抑制させている。そして、電極に高周波を給電する給電線まわりでの放電防止とマイクロ波漏洩抑制を確実に保証できるので、マイクロ波加熱および誘電加熱のそれぞれの機能を付帯した高周波加熱装置を提供することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の給電線の加熱室壁面の貫通部を、電極面に対向する加熱室壁面より外側に配置したことにより、被加熱物を挟んだ電極間のインピーダンスによって電極に供給される高周波電界強度は変化するが、それに伴う電極と加熱室壁面との間に生じる高周波電界の変化の影響を回避した位置に貫通部を配置して、貫通部での給電線の絶縁性を保証することができる。
第3の発明は、特に、第1の発明の給電線の略同軸線構成には、少なくとも弾性体の絶縁部材を配設したことにより、高周波損失による給電線の発熱に伴う給電線の線膨張に対して絶縁性能を維持することができる。
第4の発明は、特に、第1の発明の電極は固定電極と可動電極とで構成し、被加熱物を載置する誘電材料からなる載置板を備え、載置板の下方に固定電極を設けたことにより、マイクロ波加熱と誘電加熱とのそれぞれに対して被加熱物を同様の載置方法ですればよく使い勝手のよい装置を提供できる。また、この固定電極を高圧側電極とすれば、固定電極に触ることがない構成となり安全性の確保ができる。
第5の発明は、特に、第4の発明の固定電極が対向する加熱室壁面に複数の開孔を設けたことにより、固定電極と加熱室壁面との間に生じる容量成分を減少させて、無効電力を低減し、被加熱物を効率よく誘電加熱することができる。
第6の発明は、特に、第4の発明の固定電極は、その略中央部に開孔を配し、開孔の周辺を可動電極側に凸状に形成したことにより、開孔の存在による電極間の高周波電界の弱まりに対し凸部による電極間距離の短縮によって高周波電界を強くし、開孔に対向する被加熱物の誘電加熱を促進させることができる。
第7の発明は、特に、第6の発明の固定電極の開孔は、マイクロ波の波長の略1/4以上の直径を有する大きさとしたことにより、マイクロ波加熱時に大きな被加熱物に対して開孔に対向する被加熱物の部位にもマイクロ波を十分に供給でき被加熱物の加熱の均一化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における誘電加熱時の状態を示す高周波加熱装置の正面断面図、図2は図1の右側より見た断面構成図、図3は図1の給電線の略同軸線構成の構成図、図4は図1の固定電極の構成図である。
図1〜図4において、被加熱物を収納する加熱室10は、マイクロ波を閉じ込めることができる金属材料の境界面である左壁面11、右壁面12、底壁面13、上壁面14、奥壁面15および加熱室内を透視できるパンチング板を有する開閉扉16とで構成し、加熱室10内には被加熱物17を載置する誘電材料からなる載置板18を配置している。載置板18の下方には誘電加熱用の一方の電極である固定電極19を配し、載置板18の上方には他方の電極である可動電極20を配し、この可動電極20はスライドしながら上下方向に可動する構成としている。また、固定電極18の下方にはマイクロ波を放射する電波放射手段21を配置している。導波管22はマイクロ波発生手段であるマグネトロン23を一端側に配し、マグネトロン23が発生するマイクロ波を伝送して他端側に配した電波放射手段21に導く。電波放射手段21の回転軸は導波管22内に挿入している。モータ24は電波放射手段21の回転軸と嵌合する出力軸を有し、このモータ24を動作させることで電波放射手段21が回転する。電波放射手段21は、開口部を有する円板の構成からなり、回転に伴って電波の放射方向あるいは放射分布が変化するように構成している。なお、電波放射手段21は、長板、導波管型アンテナなどの構成も採れる。
固定電極19は、その略中央部(加熱室の左右および前後方向の略中央部に対応)にマイクロ波の波長の1/4以上の直径からなる開孔19aを配し、開孔19aの周辺部は、可動電極20側に凸状加工19bを施した構成としている。
開孔19aの直径は、2450MHz帯のマイクロ波を使用する場合、31mm以上が好ましく、一方最大でも50mm以下に選択する。また、開孔周辺の凸状部の高さは、固定電極19平面に対して略3mm程度としている。
また固定電極19と加熱室の壁面との距離G1、G2は、少なくとも使用するマイクロ波の波長の1/4以上としている。
一方、可動電極20の周縁部は、固定電極19の周縁部よりも加熱室の壁面側に近い構成(図1のW1、図2のW2が相当する)としている。そして可動電極20には、支持部25を介して二つの回転軸26、27を組立ている。これら二つの回転軸26、27はそれぞれ支持部25に設けた貫通穴の中を自由に回転できるような関係に構成し、回転軸26、27の回転に伴う可動電極20の昇降動作において、可動電極20が固定電極19に対して略平行に昇降する構成としている。そして一方の回転軸27には弾性体の金属ワイヤ28を設けている。この金属ワイヤ28は一端を可動電極20に接続し、他端は回転軸27に溶接固定している。そして可動電極20はこの金属ワイヤ28、回転軸27を介して加熱室10の金属壁面と導通させている。モータ29は、回転軸26、27を回転駆動させるものである。なお、この回転駆動には複数の歯車などを用いて構成した駆動系を用いることでモータ29の負荷を軽減し、小型モータを利用することができる。また、回転軸26、27は加熱室10の壁面を貫通させて回転支持しており、この支持部にはそれぞれ電波シール機構30を配している。
また、固定電極19は載置板18の下面に近接して配置するように絶縁材料からなる支持柱32にて加熱室の底壁面13から所定の間隙でもって支持させている。
高周波電源33は各電極に供給する高周波(たとえば13.56MHz、27.12MHz)を発生するものである。電力検知部34は高周波電源33から電極の方向に伝送する入射電力および電極側から高周波電源側に戻ってくる反射電力を検知する(CM型SWR回路など)ものである。整合回路35は電極に直列接続したコイルと並列接続したコンデンサとの回路構成からなり、少なくともコイルはそのインピーダンスを連続的に可変できる構成として被加熱物を含む電極インピーダンスを高周波電源33の出力インピーダンスに整合させるものである。整合回路35の高圧側は固定電極19に結線し、アース側は加熱室10の壁面に結線している。高圧側の給電線36は加熱室10の壁面部を貫通する領域を略同軸線構成37(詳細は図3を用いて後述する)としている。
制御部38は、電力検知部34の検知信号に基づいて、高周波電源33の出力、整合回路35のコイルやコンデンサの値の可変制御あるいはモータ29の動作制御をする。なお、図2の破線は装置本体ボディ39を示す。
次に、固定電極19へ高周波を給電する給電線36まわりの構成について説明する。この給電線36は加熱室底壁面13を貫通配線とし、この貫通領域を略同軸線構成としている。すなわち、図3において、加熱室底壁面13は、加熱室の内側に絞り加工によって外部導体に相当する突出部101を形成している。また、加熱室底壁面13の外側には同軸チョーク102を配する。この同軸チョーク102は、第一の構造体103と第二の構造体104から構成している。これらの第一および第二の構造体103、104はそれぞれ所定の内径と長さで構成し、使用するマイクロ波の周波数帯において同軸線の外部導体の切れ目105におけるインピーダンスが略無限大になるように構成している。また、この同軸チョーク102は、加熱室底壁面13に溶接組立(あるいはねじ組立)としている。
給電線36は、同軸チョーク102および突出部101を貫通して配線するが、同軸チョーク102および突出部101に対して絶縁部材を介して略同心状に配線している。この絶縁部材は、弾性体の絶縁部材106と成形加工した非弾性体の絶縁部材107を使用し、弾性体絶縁部材106(たとえば、シリコンゴムチューブ)を内側に配置させている。また、非弾性体の絶縁部材107は、突出部101の先端からさらに延在して配置させている。また、給電線36の加熱室壁面の貫通部は固定電極19が対向する加熱室底壁面13の対向領域よりも外側に配置させている。これにより、給電線36は他端を略90度に丸曲げして固定電極19にねじ108により組立て接続させている。
なお、同軸チョークの構成例としては、第一の構造体103は内径15.5mm、長さ10.0mm、板厚さ0.5mm、第二の構造体104は、内側が、内径8.5mm、長さ13.5mm、板厚さ0.5mm、外側が、内径27.5mm、長さ16.5mm、板厚さ0.5mmである。また、突出部101は、内径8.5mm、長さ6mm、突出部101の先端からの絶縁部材107の長さは6mm、給電線36は直径3mmである。
また、固定電極19が対向する加熱室底壁面13には複数の開孔13aを設けている。この開孔13aは、マイクロ波に対しては漏洩防止構造として作用するものであり、一例として直径3mmの孔を開口率約50%で配置させている。なお、導波管22の管壁面に対応する領域は開孔13aの直径2mmの孔を開口率約40%で配置している。
以上のような構成において、給電線36を外部導体に対して二重絶縁構成とし、さらに突出部101との間に絶縁部材107を介在させた構成により、誘電加熱時に固定電極19近傍での給電線36に生じる高電圧に伴う放電発生を解消させている。また、マイクロ波加熱時に給電線に重畳して加熱室外に漏洩しようとするマイクロ波に対しては、加熱室内に突出させた外部導体によって伝送方向を給電線方向に規定し、給電線を伝送するマイクロ波に対して同軸チョークを確実に作用させてマイクロ波の加熱室外への漏洩を抑制させている。そして、電極に高周波を給電する給電線まわりでの放電防止とマイクロ波漏洩抑制を確実に保証できるので、マイクロ波加熱および誘電加熱のそれぞれの機能を付帯した高周波加熱装置を提供することができる。
また、給電線36の加熱室壁面の貫通部を、電極面に対向する加熱室壁面より外側に配置したことにより、被加熱物を挟んだ電極間のインピーダンスによって電極に供給される高周波電界強度は変化するが、それに伴う電極と加熱室壁面との間に生じる高周波電界の変化の影響を回避した位置に貫通部を配置して、貫通部での給電線の絶縁性を保証することができる。
また、給電線36の略同軸線構成部には、少なくとも弾性体の絶縁部材106を配設したことにより、高周波損失による給電線36の発熱に伴う給電線36の線膨張に対して絶縁性能を維持することができる。
さらに、固定電極19の下方に電波放射手段21を設けた構成とすることで誘電加熱における電極間に生じる電界方向と同様の方向である被加熱物の下方からマイクロ波を放射させることにより、被加熱物の載置方法はターンテーブル無しの共用構成(載置板18構成)にでき、マイクロ波加熱と誘電加熱使用とのそれぞれに対して被加熱物を同様の載置方法ですればよく使い勝手のよい装置を提供できる。また、この固定電極19を高圧側電極とすれば、固定電極に触ることがない構成となり安全性の確保ができる。
また、固定電極19が対向する加熱室壁面13に複数の開孔13aを設けたことにより、固定電極19と加熱室壁面13との間に生じる容量成分を減少させて、無効電力を低減し、被加熱物を効率よく誘電加熱することができる。
また、固定電極19の中央部に設けた開孔19aは、略円形形状とし、その直径は使用するマイクロ波の波長の1/4以上としたことより開孔19aはマイクロ波を確実に通過させることができ、開孔19aに対向する被加熱物の部位にもマイクロ波を十分に供給でき被加熱物のマイクロ波加熱時の加熱の均一化をより確実に保証できる。なお、この開孔19aは最大50mm以下にすることで誘電加熱時の電極中央での高周波電界の不存在領域を抑制することができる。
また、少なくとも固定電極19の開孔19aの周辺を可動電極側に凸状19bに形成したことにより、開孔19aの存在による電極間の高周波電界の弱まりに対し凸状部による電極間距離の短縮によって高周波電界を強くし、開孔19aに対向する被加熱物の誘電加熱を促進させることができる。また、この凸状加工19bをしたことにより、固定電極19の機械的強度を高くし熱歪の発生を抑制することができる。
また、固定電極19と加熱室の壁面との距離は、少なくとも使用するマイクロ波の波長の1/4以上としたものであり、これにより固定電極19の周辺からも満遍なくマイクロ波を被加熱物側に供給し被加熱物の加熱の均一化を図ることができる。
また、可動電極20の周縁部は、固定電極19の周縁部よりも加熱室の壁面側に近い構成としたことにより被加熱物の収納位置が広いという印象の安心感を使用者に与えるとともに、電極周辺部における端部での電界分布の集中を緩和して使い勝手の良い装置を提供できる。
さらに可動電極20は、単なる上下昇降ではなく、スライドしながら昇降するものである。そして、上壁面14の直下に収納する構成としている。この昇降動作の中で、可動電極20は固定電極19に対して略平行に対向しながら対向間隔を可変するように動作させており、これにより被加熱物の厚みに応じた対向間隔の調整を可能にし被加熱物に供給する誘電加熱エネルギを最大化し短時間加熱を図ることができる。
次に、制御部38の誘電加熱時の動作を説明する。
被加熱物が収納された後、誘電加熱の開始キーが押されると、モータ29を動作させて可動電極20を下降し被加熱物と所定の間隙を有する位置にセットする。その後、高周波電源33を50W程度の小電力出力にて動作させ、電力検知部34から得られる反射電力を最小にするように整合回路を動作させる。反射電力が最小になった後、高周波電源33の出力を最大化し、被加熱物を誘電加熱していく。この加熱中にも電力検知部34からの検知信号を随時取りこみ、反射電力が最小になるように整合回路35(あるいはモータ29)を動作制御する。その後、所定の加熱時間の経過、あるいは電力検知部の信号変化などに基づく加熱終了時期判定により誘電加熱の終了時期が来ると高周波電源33の動作を停止し、モータ29を動作して可動電極20を加熱室の上壁面14直下に上昇移動して収納する。
なお、誘電加熱時には加熱室10内の空気を対流あるいは給排気させることが望ましい。
次にマイクロ波加熱の場合の主要動作について説明する。マイクロ波加熱の場合、可動電極20は、加熱室上壁面14の直下に収納した状態のままで加熱を実行する。
被加熱物を載置板18の上に載置した後、開閉扉16を閉じ、操作パネル(図示していない)内の操作キーを用いて加熱条件を入力し加熱開始キーを押すことでマイクロ波加熱が開始する。装置に組込んだ制御部(図示していない)は、この加熱開始キーが押されたことを認識すると、マグネトロン23を駆動する電源(図示していない)を動作させる。これによりマグネトロン23がマイクロ波を発生する。発生したマイクロ波は、導波管22を伝送し、導波管22の終端側に設けた電波放射手段21に供給され、加熱室10に放射される。ここで放射されたマイクロ波は、固定電極19の周縁と加熱室壁面との間隙部および固定電極19の中央に設けた開孔19aを通り、載置板18を透過して被加熱物にマイクロ波エネルギを供給し、被加熱物を均一にマイクロ波加熱する。
次に誘電加熱とマイクロ波加熱とを併用する場合の主要動作について説明する。
このような加熱として、冷凍食品の「解凍温め」がある。「解凍温め」に対して、まず誘電加熱を行い、引続いてマイクロ波加熱を実行する。各加熱方法の引渡し時の動作について説明する。誘電加熱の終了に伴って高周波電源33の動作を停止するとともに可動電極20を上壁面14の直下に上昇移動させる。その後直ちにマグネトロン23を動作させてマイクロ波加熱への移行を完成させる。
対向する電極間に生じる高周波電界は冷凍食品を貫通するので、冷凍食品は食品内部まで確実に昇温されるので均一解凍の状態になる。この状態からマイクロ波加熱をすることで、解凍された食品は融解のための熱エネルギ消費を抑制でき、食品全体は所望の適温まで短時間に昇温する。
なお、本発明の実施の形態1に用いた加熱室および電極の構成寸法の一例は、加熱室の形状は、幅415mm、奥行315mm、高さ230mm、固定電極19の形状は、幅280mm、奥行200mm、可動電極20の形状は、幅300mm、奥行220mm、固定電極19と加熱室壁面13との間隙は30mmである。
以上のように、本発明にかかる高周波加熱装置は、マイクロ波加熱と誘電加熱との併用が可能になるので、食品加熱、解凍装置、陶芸加熱装置、乾燥装置あるいは生体化学反応装置等の用途に適用できる。
本発明の実施の形態1の高周波加熱装置の誘電加熱時の正面断面図 同高周波加熱装置の右側から見た断面図 同高周波加熱装置の給電線の略同軸線構成の構成図 同高周波加熱装置の下電極の構成図
符号の説明
10 加熱室
13a 複数の開孔(加熱室壁面の開孔)
17 被加熱物
18 載置板
19 固定電極
19a 開孔
19b 凸状
20 可動電極
23 マグネトロン(マイクロ波発生手段)
33 高周波電源
36 給電線
101 突出部(外部導体の突出部)
102 同軸チョーク
106 弾性体の絶縁部材
107 絶縁部材

Claims (7)

  1. 被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室に供給するマイクロ波を発生するマイクロ波発生手段と、前記加熱室において被加熱物を挟む電極と、高周波を発生する高周波電源と、前記高周波を前記電極に給電する給電線とを備えた高周波加熱装置であって、前記給電線は前記加熱室壁面を貫通する貫通部で略同軸線の構成を有し、前記貫通部の前記加熱室外側に同軸チョークを配し、前記貫通部の加熱室内側は同軸線の外部導体を突出させ、前記外部導体の先端に絶縁部材を延在させる構成とした高周波加熱装置。
  2. 貫通部は、電極面に対向する加熱室壁面より外側に配置した請求項1に記載の高周波加熱装置。
  3. 給電線の略同軸線構成には、少なくとも弾性体の絶縁部材を配設した請求項1に記載の高周波加熱装置。
  4. 電極は固定電極と可動電極とで構成し、被加熱物を載置する誘電材料からなる載置板を備え、載置板の下方に固定電極を設けた請求項1に記載の高周波加熱装置。
  5. 固定電極が対向する加熱室壁面に複数の開孔を設けた請求項4に記載の高周波加熱装置。
  6. 固定電極は、その略中央部に開孔を配し、開孔の周辺を可動電極側に凸状に形成した請求項4に記載の高周波加熱装置。
  7. 固定電極の開孔は、マイクロ波の波長の略1/4以上の直径を有する大きさとした請求項6に記載の高周波加熱装置。
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