JP2002170660A - 電子レンジ - Google Patents

電子レンジ

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JP2002170660A
JP2002170660A JP2000365667A JP2000365667A JP2002170660A JP 2002170660 A JP2002170660 A JP 2002170660A JP 2000365667 A JP2000365667 A JP 2000365667A JP 2000365667 A JP2000365667 A JP 2000365667A JP 2002170660 A JP2002170660 A JP 2002170660A
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magnetron
waveguide
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克明 速水
Yukihiro Kitada
幸弘 北田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱室内の加熱むらを解消できる電子レンジ
を提供する。 【解決手段】 加熱室10において、食品を載置する載
置板の下には、放射アンテナ11と副アンテナ31が備
えられている。副アンテナ31は、マイカ板23上に取
付けられており、放射アンテナ9とは、電気的に絶縁さ
れている。副アンテナ31を結合軸9に近づける状態で
静止させることにより、副アンテナ31上に載置された
食品を、重点的に加熱できる。したがって、ユーザは、
2種類食品加熱キーを操作し、副アンテナ31側に比較
的温度の低い食品(たとえば冷凍食品)を、放射アンテ
ナ11側に比較的温度の高い食品(たとえば常温の食
品)を載置することにより、両食品を、同程度の温度ま
で加熱させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子レンジに関
し、特に、加熱室における焼きむらを抑えることのでき
る電子レンジに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子レンジにおいて、加熱室
内の加熱むらの抑制が課題とされている。
【0003】本発明に対する第1の従来技術として、導
波管と加熱室との接続部分に設けられた結合軸に板状の
放射アンテナが取付けられた電子レンジを挙げることが
できる。結合軸に取付けられた放射アンテナを介して、
加熱室内のより広い範囲に、まんべんなくマイクロ波を
供給し、これにより、加熱室における加熱むらを解消し
ようとしていた。
【0004】また、本発明に対する第2の従来技術とし
て、特開昭60−130094号公報に記載された、加
熱室に設置される回転アンテナの形状に特徴のある高周
波加熱装置を挙げることができる。この高周波加熱装置
では、回転アンテナの形状を扇形等にすることにより、
加熱室内のより広い範囲に、まんべんなくマイクロ波を
供給し、これにより、加熱室における加熱むらを解消し
ようとしていた。
【0005】また、本発明に対する第3の従来技術とし
て、特開平9−102390号公報に記載された、回転
アンテナを、被加熱物の温度パターンに対応した回転位
置で停止させて、被加熱物における加熱むらを解消しよ
うとしていた。
【0006】本発明は、かかる実情に鑑み考え出された
ものであり、その目的は、加熱むらが生じない電子レン
ジを提供することである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電子レンジでは、充分に加熱むらを解消することはでき
なかった。
【0008】具体的には、第1の従来技術については、
放射アンテナを設けることにより加熱室における加熱む
らはある程度抑えられたが、まだ充分に解消されたとは
言い難かった。
【0009】また、第2の従来技術については、回転ア
ンテナが回転軸とする部材と、当該部材に加熱室を貫通
させるために加熱室の壁面に形成された開口部との間で
発生する放電については、なんら考察がなされていなか
った。なお、この放電は、マグネトロンに近い位置ほど
発生しやすい傾向にある。そして、このような放電によ
り、加熱室において局部的に電界強度の高い部分が生じ
ることが、加熱室における加熱むらの要因となってい
た。
【0010】また、第3の従来技術については、被加熱
物として、複数の個数の食品が加熱室内に載置される場
合については、考察されていない。なお、ユーザは、加
熱室に対する被加熱物の出し入れの回数を減らすことに
より、調理時間の短縮を図るべく、温度の異なる複数種
類の食品を加熱室に収容させ、加熱調理を実行させる場
合がある。第3の従来技術においては、このような場合
についての加熱むらの抑制については、考察がなされて
いなかった。
【0011】本発明は、かかる実情に鑑み考えられたも
のであり、その目的は、加熱室における加熱むらを解消
できる電子レンジを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のある局面に従っ
た電子レンジは、食品を収容する加熱室と、前記加熱室
にマイクロ波を供給するマグネトロンと、前記マグネト
ロンの発振したマイクロ波を前記加熱室に伝送するため
に前記加熱室に接続された導波管と、前記導波管と前記
加熱室との接続部分に設けられたアンテナである結合軸
と、前記結合軸に取付けられ、主面を有する板体からな
る、放射アンテナと、前記加熱室および前記放射アンテ
ナに対して電気的に絶縁され、前記加熱室の壁面または
前記放射アンテナの主面に平行な面を有する補助アンテ
ナとを含むことを特徴とする。
【0013】本発明のある局面に従うと、加熱室へのマ
イクロ波の供給に関して、放射アンテナを一極としたマ
イクロ波の伝播線路とは別に、補助アンテナを一極とし
たマイクロ波の伝播線路ができる。
【0014】これにより、加熱室内の、放射アンテナで
は直接マイクロ波を伝播できなかった場所にも、マイク
ロ波を供給することができるため、加熱室内の焼きむら
を解消できる。
【0015】また、本発明の電子レンジには、複数の前
記補助アンテナが含まれることが好ましい。
【0016】これにより、加熱室内の焼きむらを、より
確実に解消できる。また、本発明の電子レンジでは、前
記補助アンテナは、切欠き、孔、または、屈曲部分を形
成されていることが好ましい。
【0017】また、本発明の電子レンジでは、前記補助
アンテナは、前記加熱室の所定の壁面に沿う面につい
て、前記結合軸に対して非対称であることが好ましい。
【0018】また、本発明の電子レンジでは、前記放射
アンテナは、前記結合軸を軸として回転可能に構成さ
れ、前記補助アンテナは、前記放射アンテナと異なった
態様で動作することが好ましい。
【0019】また、本発明の電子レンジでは、前記補助
アンテナは、前記結合軸の周囲を回転可能に構成されて
いることが好ましい。
【0020】また、本発明の電子レンジでは、前記放射
アンテナおよび前記補助アンテナは、回転可能に構成さ
れ、前記放射アンテナと前記補助アンテナの回転速度は
異なることが好ましい。
【0021】また、本発明の電子レンジでは、前記放射
アンテナおよび前記補助アンテナは、回転可能に構成さ
れ、前記放射アンテナと前記補助アンテナの回転方向は
異なることが好ましい。
【0022】これにより、補助アンテナによる加熱室へ
のマイクロ波の供給パターンを、複雑なものにできる。
【0023】また、本発明の電子レンジでは、前記加熱
室に収容された食品の電気的な負荷量を入力するための
負荷量入力部と、負荷量入力部に入力された負荷量に基
づいて、前記補助アンテナの動作パターンを制御する補
助アンテナ制御部をさらに含むことが好ましい。
【0024】これにより、負荷に応じたパターンで、加
熱室にマイクロ波を供給できるため、効率的よく、供給
されるマイクロ波が加熱に利用される。
【0025】本発明の他の局面に従った電子レンジは、
食品を収容する加熱室と、前記加熱室にマイクロ波を供
給するマグネトロンと、前記マグネトロンの発振したマ
イクロ波を前記加熱室に伝送するために前記加熱室に接
続された第1の導波管と、前記導波管と前記加熱室の前
記所定の壁面との接続部分に設けられたアンテナである
結合軸と、前記結合軸に取付けられた放射アンテナと、
前記結合軸から伝播されるマイクロ波を前記加熱室内に
供給し、前記結合軸との距離が前記放射アンテナよりの
端部よりも長くなる位置に端部が存在するように設けら
れた第2の導波管とを含むことを特徴とする。
【0026】本発明の他の局面に従うと、第2の導波管
からもマイクロ波が供給されることにより、結合軸や放
射アンテナから離れた場所からも、加熱室に向けて、マ
イクロ波を供給できる。
【0027】したがって、加熱室内の加熱むらを解消で
きる。本発明のさらに他の局面に従った電子レンジは、
食品を収容する加熱室と、前記加熱室にマイクロ波を供
給するマグネトロンと、前記マグネトロンの発振したマ
イクロ波を前記加熱室に伝送するために前記加熱室に接
続された導波管と、前記導波管と前記加熱室の所定の壁
面との接続部分に設けられたアンテナである結合軸と、
前記結合軸に取付けられた放射アンテナと、前記加熱室
内に、前記結合軸との距離が前記放射アンテナよりの端
部よりも長くなる位置に端部が存在するように設けられ
た金属板とを含むことを特徴とする。
【0028】本発明のさらに他の局面に従うと、金属板
からもマイクロ波が供給されることにより、結合軸や放
射アンテナから離れた場所からも、加熱室に向けて、マ
イクロ波を供給できる。
【0029】したがって、加熱室内の加熱むらを解消で
きる。本発明の別の局面に従った電子レンジは、食品を
収容し、孔を形成された加熱室と、前記加熱室にマイク
ロ波を供給するマグネトロンと、前記マグネトロンの発
振したマイクロ波を前記加熱室に伝送するために前記加
熱室に接続された導波管と、前記導波管と前記加熱室の
所定の壁面との接続部分に、前記孔を貫通するように設
けられたアンテナである結合軸とを含み、前記孔の端部
と前記結合軸の隙間において、前記マグネトロンに近い
部分は、前記孔の端部と前記結合軸との距離が、他の部
分よりも長くなるよう構成されていることを特徴とす
る。
【0030】本発明の別の局面に従うと、加熱室の孔の
端部と結合軸との間であって、マグネトロンに近い部分
のみにおいて生じていた放電の発生を防止できる。
【0031】したがって、局部的に強い電界が生じるこ
とによる、加熱室内の加熱むらを解消できる。
【0032】本発明のさらに別の局面に従った電子レン
ジは、食品を収容し、孔を形成された加熱室と、前記加
熱室にマイクロ波を供給するマグネトロンと、前記マグ
ネトロンの発振したマイクロ波を前記加熱室に伝送する
ために前記加熱室に接続された導波管と、前記導波管と
前記加熱室の所定の壁面との接続部分に、前記孔を貫通
するように設けられたアンテナである結合軸と、前記結
合軸に取付けられた放射アンテナと、前記結合軸を回転
させるモータと、前記加熱室内に、前記結合軸とは別に
設けられ、前記結合軸および前記放射アンテナが回転し
ている期間中でも静止できるように構成された副アンテ
ナとを含むことを特徴とする。
【0033】本発明のさらに別の局面に従うと、加熱室
に、結合軸および放射アンテナという、回転可能なアン
テナの他に、静止している副アンテナからも、マイクロ
波が供給できる。
【0034】これにより、加熱室において、温度の異な
る複数種類の食品を均一の温度に加熱できる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0036】[第1の実施の形態]図1は、本実施の形
態の電子レンジの正面図である。
【0037】電子レンジ1は、本体枠2、ドア3、操作
パネル6を含む。本体枠2は、その前面に前面板5を備
え、内部に加熱室10が形成されている。加熱室10の
下部には、載置板7が設置されている。
【0038】ドア3は、加熱室10を開閉可能に構成さ
れている。操作パネル6は、電子レンジ1に対してユー
ザが情報を入力するための種々のキー、および、種々の
情報を表示する表示部60を備えている。
【0039】図2は、載置板7を省略された電子レンジ
1の正面図である。加熱室10の底部には、結合軸9、
放射アンテナ11、補助アンテナ12,13が備えられ
ている。図3,図4は、それぞれ、加熱室10の底部分
の、結合軸9付近の縦断面図,平面図である。
【0040】図3および図4を主に参照して、本実施の
形態の電子レンジ1では、操作パネル6の後方であっ
て、加熱室10の右側方に、マグネトロン8が備えられ
ている。また、加熱室10の下方には、導波管14が取
付けられている。導波管14の左端は、マグネトロン8
に接続され、導波管14の右端は、加熱室10の底部に
接続されている。
【0041】マグネトロン8は、マグネトロンアンテナ
8Aを備え、マグネトロンアンテナ8Aは、導波管14
内に突出している。
【0042】また、導波管14の左端から加熱室10に
向けて、結合軸9が通されている。結合軸9の先端に
は、加熱室10の底面とほぼ平行な面を有する放射アン
テナ11が取付けられている。また、加熱室10の底部
には、加熱室10の底面および放射アンテナ11にほぼ
平行な面を有する補助アンテナ12,13が備えられて
いる。なお、補助アンテナ12,13は、本体枠2の一
部である加熱室10の底面および放射アンテナ11に対
して、電気的に絶縁されている。また、補助アンテナ1
2,13は、加熱室10の底面に、誘電体からなる柱状
の保持具(図3では省略)によって取付けられている。
【0043】結合軸9は、図示せぬ機構により、回転可
能に構成されている。これにより、放射アンテナ11
は、結合軸9を軸として、加熱室10の底面と平行な平
面内において回転可能に構成されている。
【0044】電子レンジ1では、マグネトロン8から導
波管14および結合軸9を介して、結合軸9から導電さ
れる放射アンテナ11および補助アンテナ12,13の
周部分から、加熱室10内に、矢印A〜Cに示すよう
に、マイクロ波が供給される。なお、電子レンジ1で
は、放射アンテナ11だけでなく、補助アンテナ12か
らも、マイクロ波が供給されるため、加熱室10のすみ
ずみまで、食品を加熱できる。
【0045】図5は、本実施の形態の補助アンテナの変
形例を示すための、加熱室10の底部分の平面図であ
る。
【0046】電子レンジ1では、放射アンテナ11の他
に加熱室10内に設置するアンテナとして、補助アンテ
ナ12,13(図2〜図4)のように結合軸9の全周を
覆わないアンテナを設けてもよいし、補助アンテナ15
(図5)のように結合軸9の全周を覆うアンテナを設け
てもよい。補助アンテナ15を設けた場合、加熱室10
に対して、矢印H,J,Kに示すように、マイクロ波が
供給される。補助アンテナ12,13または補助アンテ
ナ15の形状によって、加熱室10に対するマイクロ波
の供給パターンを変更できる。つまり、補助アンテナ1
2,13または補助アンテナ15の形状を、加熱室10
の形状に合わせたものとすることにより、確実に、加熱
室10全体に、マイクロ波を供給できる。
【0047】図6(A)に、本実施の形態の補助アンテ
ナの他の変形例を示すための、加熱室10の底部分の平
面図を示す。
【0048】図6(A)を参照して、この変形例では、
放射アンテナ11付近に、補助アンテナ16,17が備
えられている。補助アンテナ16は、先端が分岐してお
り、これにより、加熱室10内に、より複雑なパターン
で、マイクロ波を供給できる。補助アンテナ17は、ほ
ぼ扇型に近い形状を有した板体であり、孔17A,17
Bを形成されている。孔17A,17Bが形成されるこ
とにより、補助アンテナ17は、より複雑なパターン
で、加熱室10内にマイクロ波を供給できる。
【0049】さらに、図6(B)は、補助アンテナ16
の変形例である補助アンテナ18の平面図を示す。補助
アンテナ18は、放射アンテナ11に電気的に絶縁され
ながら接続れており、放射アンテナ11と共に結合軸9
を軸として、放射アンテナ11と同方向に同速度で、回
転可能に構成されている。また、補助アンテナ18は、
補助アンテナ16と同様に、先端が二手に分岐してい
る。なお、回転軸である結合軸9から、補助アンテナ1
8の分岐している二つの先端までの距離LA,LBは、
異なっている。具体的には、LA>LBとなっている。
このように、結合軸9から補助アンテナ18の分岐した
部分の先端までの距離が不均一とされていることによ
り、より複雑なパターンで、加熱室10内に、マイクロ
波を供給できる。
【0050】また、図7は、補助アンテナのさらに他の
変形例を示す図である。補助アンテナ13は、図3等に
示されるように、放射アンテナ11および/または加熱
室10の底面と平行な面を有するように備えられていも
よいし、図7に示すように、放射アンテナ11および/
または加熱室10の底面と交わる面を有するように、備
えられてもよい。
【0051】図8〜図10は、本実施の形態の補助アン
テナの別の変形例を説明するための図である。
【0052】図8は、この変形例の、結合軸9付近の縦
断面図である。結合軸9の上端には、放射アンテナ11
が取付けられている。結合軸9には、軸受け20が取付
けられている。また、軸受け20の左右側面には、2つ
のローラ21,22が備えられている。また、軸受け2
0の下部の外周には、可動軸受け23が備えられ、可動
軸受け23の上には、補助アンテナ19が備えられてい
る。補助アンテナ19付近の平面図を、図9に示す。な
お、図9では、結合軸9および軸受け20は、横断面が
示されている。
【0053】結合軸9の回転力は、ローラ21,22を
介して、補助アンテナ19に伝えられる。なお、この場
合、ローラ21,22は、結合軸9の回転方向とは逆方
向に回転する。これにより、補助アンテナ19は、結合
軸9および放射アンテナ11と逆方向に回転することに
なる。
【0054】また、再度図8を参照して、可動軸受け2
3の下部側方には、ローラ24が備えられている。ロー
ラ24は、図示せぬ機構により、両矢印W方向に回転可
能に構成されている。また、図10に、可動軸受け23
の斜視図を示す。可動軸受け23は、下部であってロー
ラ24と接する部分に、水平方向に延びる溝の形成され
た上下駆動軸23Aを備えている。上下駆動軸23Aに
形成された溝は、ローラ24の側面に形成された凸部
(図示略)が嵌め込まれるように構成されている。これ
により、ローラ24が回転することにより、ローラ24
の凸部が順次送られ、これに応じて、上下駆動軸23A
も上下方向に移動する。
【0055】詳しくは、ローラ24が図8の時計方向に
回転することにより、上下駆動軸23Aは下方向に移動
し、ローラ24が図8の反時計方向に回転することによ
り、上下駆動軸23Aは上方向に移動する。上下駆動軸
23Aの移動に従って、可動軸受け23自体も上下方向
に移動する。また、可動軸受け23の移動に従って、補
助アンテナ19も、上下方向に移動する。
【0056】これにより、補助アンテナ19は、放射ア
ンテナ11と異なる方向に回転しつつ、かつ、上下方向
にも移動することができる。このように、補助アンテナ
19を、放射アンテナ11と異なる態様で移動させるこ
とにより、この変形例では、加熱室10内に、より複雑
なパターンで、マイクロ波を供給できる。
【0057】さらに、補助アンテナ19を、放射アンテ
ナ11と異なる態様で移動させる例としては、軸受け2
0と可動軸受け23との間を径の異なる複数のローラで
接続すること等により、補助アンテナ19を放射アンテ
ナ11の回転速度と異なる速度で回転させることが考え
られる。
【0058】[第2の実施の形態]次に、本発明の第2
の実施の形態の電子レンジについて、説明する。なお、
以下の説明において、第1の実施の形態の電子レンジと
同じ要素については、同じ符号を付し、詳細な説明を行
なわない。
【0059】図11は、本実施の形態の電子レンジ1
の、結合軸9付近の縦断面図である。加熱室10を形成
される本体枠2の底部には、アンテナ用孔2Aが形成さ
れている。本実施の形態の電子レンジ1では、加熱室1
0内であって、加熱室10の底面と放射アンテナ11と
の間に、室内導波管25が備えられている。図12は、
室内導波管25の斜視図である。
【0060】室内導波管25は、中央付近に孔を形成さ
れた方状の板体が、その両側部を下方に折り曲げられた
形状を有している。そして、室内導波管25は、加熱室
10の底面に取付けられる。
【0061】結合軸9は、アンテナ用孔2Aおよび室内
導波管25に形成された孔を通るように、導波管14か
ら加熱室10内へと延在している。
【0062】加熱室10の底面と室内導波管25との
間、および、室内導波管25と放射アンテナ11との間
では、矢印Nで示すように、放電が発生する。室内導波
管25の端部からは、導波管14内を伝送されてきたマ
イクロ波が、加熱室10内に、矢印MC,MD方向に供
給される。また、放射アンテナ11の端部から加熱室1
0内には、矢印MA,MB方向に、マイクロ波が供給さ
れる。
【0063】加熱室10内に、放射アンテナ11に加
え、さらに室内導波管25が加えられることにより、結
合軸9から、放射アンテナ11よりもさらに離れた場所
から、加熱室10内に、マイクロ波を供給できる。これ
により、加熱室10内の放射アンテナ11付近、つま
り、加熱室10の中央底部付近が、集中して加熱される
ことを回避でき、加熱室10内の食品を、まんべんなく
加熱できる。以下に、室内導波管25が備えられたこと
の効果を、より具体的に説明する。
【0064】加熱室10内の食品として、約170gの
ジャガイモを加熱した場合について、説明する。ジャガ
イモを、結合軸9の真上あたりに載置し、700Wの出
力で、マグネトロン8により4分間加熱した場合の、ジ
ャガイモの内部の温度分布を、表1に示す。なお、表1
において、部分〜は、図13におけるジャガイモ7
0の縦断面図に併せて記載された各部分に対応してい
る。つまり、は、ジャガイモ70の左上部であり、
は、ジャガイモ70の上部中央であり、は、ジャガイ
モ70の右上部であり、は、ジャガイモ70の底部で
ある。また、表1では、加熱室10内に備えるアンテナ
として、放射アンテナ11のみを備えた場合(放射アン
テナのみ)と、図11に示したように放射アンテナ11
および室内導波管25とを備えた場合(放射アンテナ+
室内導波管)について、加熱を行なった後のジャガイモ
70内の温度分布を示している。
【0065】
【表1】
【0066】放射アンテナ11のみの場合には、ジャガ
イモ70において、部分が、他の部分よりも20℃以
上も温度が低く、著しく加熱むらが生じている。一方、
放射アンテナ11と室内導波管25とが備えられている
場合には、部分〜が、ほぼ均等に加熱されている。
【0067】放射アンテナ11に加えて加熱室10内に
備えられるアンテナとしては、室内導波管25のよう
に、加熱室10の底面と共に管を構成するものに限定さ
れない。たとえば、図14(A)に示す金属板26や、
図14(B)に示す金属板27のようなものであっても
よい。つまり、中央部に結合軸9を通す孔を形成され、
かつ、水平方向において、放射アンテナ11よりも結合
軸9から遠い位置にまで延在しているものであればよ
い。
【0068】なお、室内導波管25、金属板26,27
では、結合軸9を介してマイクロ波を放出させるため
に、結合軸9から、水平方向に90mm以上離れた位置
にまで延在していることが好ましい。
【0069】[第3の実施の形態]次に、本発明の第3
の実施の形態の電子レンジについて、説明する。なお、
以下の説明において、第1および第2の実施の形態の電
子レンジと同じ要素については、同じ符号を付し、詳細
な説明を行なわない。
【0070】図15は、本実施の形態の電子レンジ1の
縦断面図である。本実施の形態の電子レンジ1では、加
熱室10の前方にドア3が取付けられ、そして、加熱室
10の後方にマグネトロン8が取付けられている。加熱
室10は、本体枠2の内部に形成されている。本体枠2
は、加熱室10の後面を構成する加熱室後面板2Bと、
天面を構成する加熱室天板2Cと、底面を構成する加熱
室底板2Dとを含む。加熱室10の内部であって、加熱
室底板2Dの上方には、載置板7が備えられている。加
熱室10では、載置板7上に、皿30に載せられた被加
熱物28が、収容されている。
【0071】加熱室底板2Dの下面には、導波管14が
備えられている。導波管14により、マグネトロン8と
加熱室10が接続されている。マグネトロン8のマグネ
トロンアンテナ8Aは、導波管14内に突出している。
【0072】加熱室底板2Dには、アンテナ用孔2Aが
形成されている。結合軸9は、導波管14内部から、ア
ンテナ用孔2Aを介して、加熱室10内部に延在してい
る。結合軸9の、上部外周には軸受け20が備えられ、
上端には放射アンテナ11が取付けられている。
【0073】導波管14の下面には、モータ29が取付
けられている。モータ29は、結合軸9に接続され、モ
ータ29が駆動することにより、矢印T方向に(加熱室
底板2Dの平面と平行な面内で)回転する。結合軸9の
回転に従って、放射アンテナ11も回転する。
【0074】図16は、図15の、加熱室底板2Dに形
成されたアンテナ用孔2A付近の拡大図である。
【0075】本実施の形態の電子レンジ1では、結合軸
9は、アンテナ用孔2Aの中央より前側に、位置してい
る。つまり、アンテナ用孔2Aと結合軸9の間隔は、マ
グネトロン8に近い後方(図15および図16では右
方)の方が、前方よりも、大きくなっている。このこと
を、図17を用いて、より詳細に説明する。図17は、
結合軸9とアンテナ用孔2Aの位置関係を模式的に示す
図であり、両者を上方から見た図に相当する。
【0076】図17を参照して、加熱室底面2Dのアン
テナ用孔2Aの端部と結合軸9の後ろ側の間隔LDは、
前側の間隔LCよりも、大きくなっている。なお、図1
7中の矢印Pは、マグネトロン8が位置する方向を示し
ている。
【0077】加熱室底面2Dのアンテナ用孔2Aの端部
を構成する部分と結合軸9の間では、放電の発生が予想
される。また、この放電は、マグネトロン8に近いほ
ど、発生しやすくなる。一方、アンテナ用孔2Aを大き
くするほど、加熱室底面2Dの、ひいては、本体枠2
の、機械的強度が低下する。
【0078】そして、本実施の形態のように、加熱室底
面2Dのアンテナ用孔2Aの端部と結合軸9の間隔を、
マグネトロン8との位置関係に応じて変化させることに
より、アンテナ用孔2Aを可能な限り小さいものとしつ
つ、効果的に、アンテナ用孔2A付近での放電を、発生
しにくくしている。
【0079】また、図16から理解されるように、アン
テナ用孔2Aの、マグネトロン8に近い側には、加熱室
底面2Dの一部を、上方にかつ後側に折り返すことによ
り、折返し部2Eが形成されている。これにより、加熱
室底面2Dは、結合軸9との間で放電が発生しやすい部
位において、結合軸9と、本体枠2を構成する板体の先
端が対向しないように構成されている。したがって、よ
り確実に、アンテナ用孔2A付近での放電を回避でき
る。
【0080】[第4の実施の形態]次に、本発明の第4
の実施の形態の電子レンジについて、説明する。なお、
以下の説明において、第1〜第3の実施の形態の電子レ
ンジと同じ要素については、同じ符号を付し、詳細な説
明を行なわない。
【0081】図18は、本実施の形態の電子レンジ1
の、載置板7より下の部分の横断面図である。
【0082】本実施の形態の電子レンジ1では、第3の
実施の形態の電子レンジ1と同様に、加熱室10の後方
に、マグネトロン8が備えられている。また、加熱室1
0の後方には、マグネトロン8に高電圧の電力を供給す
るための高圧トランス62が備えられている。
【0083】結合軸9の上端に、放射アンテナ11が取
付けられている。本実施の形態の放射アンテナ11は、
V字型の形状を有している。
【0084】放射アンテナ11の近傍には、副アンテナ
31が備えられている。図19に、副アンテナ31付近
の縦断面図を示す。
【0085】副アンテナ31は、加熱室底板2Dの構成
する面に平行な板体であり、マイカ板32の上に取付け
られている。マイカ板32は、回転軸33の上部に、ネ
ジ33Aによって、取付けられている。回転軸33は、
加熱室底板2Dを貫通している。回転軸33の外周に
は、軸受け34が備えられている。
【0086】加熱室底板2Dの下面には、モータ取付け
台36が取付けられている。モータ取付け台36は、筐
体であり、その内部には、回転軸33の下部が収容され
ている。モータ取付け台36の下面には、モータ35が
取付けられている。モータ35は、回転軸33に接続さ
れており、モータ35が駆動することにより、回転軸3
3が両矢印S方向に回転する。回転軸33の回転に従っ
て、マイカ板32および副アンテナ31が回転する。
【0087】回転軸33には、回転板38が取付けられ
ている。具体的には、回転板38は、シャフトボス40
に取付けられ、シャフトボス40は、ピン39によっ
て、回転軸33に取付けられている。回転板38は、回
転軸33の回転に従って、回転する。なお、モータ取付
け台36の底部には、回転軸33をほぼ中心としたドー
ナツ型の板体であるスペーサ37が取付けられている。
そして、スペーサ37上には、第1マイクロスイッチ4
1および第2マイクロスイッチ42が備えられている。
回転板38は、第1マイクロスイッチ41と第2マイク
ロスイッチ42の間で、回転移動する。つまり、回転軸
33の回転する範囲は、回転板38が回転移動する範囲
に制限される。これは、後述するように、回転板38が
第1マイクロスイッチ41または第2マイクロスイッチ
42に当接し、いずれかのスイッチを切り換えることに
より、モータ35の駆動が停止されるよう構成されてい
るからである。
【0088】図20は、本実施の形態の、結合軸9付近
の、縦断面図である。導波管14の下面には、モータ載
置台43が取付けられている。モータ載置台43は、筐
体であり、内部に、カム44およびマイクロスイッチ4
5を収容している。
【0089】モータ載置台43の下面には、モータ29
が取付けられている。モータ29が駆動することによ
り、モータシャフト46が矢印Q方向に回転し、これに
応じて、モータシャフト46に取付けられた結合軸9、
および、結合軸9に取付けられた放射アンテナ11が回
転する。なお、結合軸9および放射アンテナ11は、マ
グネトロン8による加熱動作が実行されている期間中、
継続的に回転させることもできるし、所定の回転位置で
停止させることもできる。以下に、図21を参照しつ
つ、これらのアンテナを所定の回転位置で停止させる機
構について説明する。図21は、モータ載置台43の内
部を上方から見た状態を模式的に示す図である。
【0090】マイクロスイッチ45は、カム44の外周
部により押圧されるスイッチボタンを有している。図2
1に示す状態では、該スイッチボタンは、カム44の外
周部に押圧され、マイクロスイッチ45の本体内に埋め
込まれている状態にある。カム44は、外周上に、マイ
クロスイッチ45のスイッチボタンが嵌め込まれる程度
の大きさの凹部44Aが形成されている。これにより、
カム44の回転位置が、凹部44Aがスイッチボタンに
対向する位置となると、スイッチボタンの押圧が解除さ
れ、マイクロスイッチ45が所定の回路(後述する図2
2の回路)を開状態とする。
【0091】また、カム44は、ほぼ中央部に、孔44
Bを備えている。なお、孔44B、および、モータシャ
フト46の断面は、円周の一部が該円の弦で構成された
形状、すなわち、D字形状を有している。そして、モー
タシャフト46は、孔44Bに嵌め込まれている。これ
により、モータシャフト46が回転すると、それに応じ
て、カム44が回転する。なお、モータシャフト46の
回転は、アンテナシャフト36を介して、結合軸9およ
び放射アンテナ11に伝えられる。
【0092】したがって、マイクロスイッチ45は、結
合軸9および放射アンテナ11が所定の回転位置に位置
する毎に、所定の回路を開くように構成されていること
になる。そして、マイクロスイッチ45が前記所定の回
路を開いた時点から所定時間が経過したときにモータ2
9への通電を停止させることにより、電子レンジ1で
は、結合軸9および放射アンテナ11の回転を所定の回
転位置で停止させることができるのである。
【0093】なお、同様の機構により、副アンテナ31
も、特定の回転位置で、停止させることができる。
【0094】本実施の形態の電子レンジ1では、加熱室
10に収容される食品の態様に応じて、放射アンテナ1
1および副アンテナ31の動作態様を変化させることが
できる。図22は、本実施の形態の電子レンジ1の、電
気的構成を示す図である。
【0095】電子レンジ1は、当該電子レンジ1全体の
動作を制御する制御部47と、マグネトロン8を含む高
周波発振回路66と、ドア3が開状態にある場合に、マ
グネトロン8によるマイクロ波の発振を阻止するドアス
イッチ61と、マグネトロン8を冷却するためのファン
を駆動するブロアモータ50を含む。また、電子レンジ
1は、外部の交流電源48から、電力を供給される。な
お、電子レンジ1は、交流電源48から過電流の供給を
回避するためのヒューズ49を備えている。また、電子
レンジ1には、第1リレー51〜第6リレー56が備え
られている。
【0096】操作パネル6(図1参照)には、加熱室1
0に収容する食品の温度情報を入力するためのキーが備
えられている。具体的には、常温の食品と、冷凍食品と
を、加熱室10内に収容させたことを電子レンジ1側に
入力するための2種類食品加熱キーが備えられている。
【0097】まず、操作パネル6上の、加熱を開始させ
るキーが操作されると、第4リレー54、第5リレー5
5および第6リレー56が閉じられ、ブロアモータ50
および高周波発振回路66に電力が供給される。マグネ
トロン8による加熱が終了すると、第6リレー56が開
かれて高周波発振回路66への電力の供給が停止された
後、所定時間後に第4リレー54および第5リレー55
が開かれ、ブロアモータ50への電力の供給が停止され
る。
【0098】また、通常、マグネトロン8による加熱動
作が実行されている期間中は、放射アンテナ11を回転
させるため、第3リレー53が閉じられ、モータ29に
も電力が供給される。
【0099】上述した2種類食品加熱キーが操作される
と、当該キーに対応する2種類食品加熱スイッチのON
−OFF状態が変化する。当該2種類食品加熱スイッチ
のON−OFF状態に対応した、第1リレー51,第2
リレー52,第1マイクロスイッチ41,および,第2
マイクロスイッチ42の作用、ならびに、副アンテナ3
1の停止位置は、表2のようにまとめることができる。
【0100】
【表2】
【0101】なお、以下に、表2の内容を詳説する。操
作パネル6において、2種類食品加熱キーが操作され
ず、2種類食品加熱スイッチがOFFされた状態では、
第1リレー51が回路を閉じ(ON状態となり)、第2
リレー52が回路を開く(OFF状態となる)。これに
より、回転板33が第1マイクロスイッチ41に当接し
た時は、モータ35が継続して駆動するが、回転板33
が第2マイクロスイッチ42に当接するとモータ35の
駆動が停止する。これにより、副アンテナ31は、加熱
室10において、図18に示す位置で、停止することに
なる。
【0102】一方、操作パネル6において、2種類食品
加熱キーが操作され、2種類食品加熱スイッチがONさ
れると、第1リレー51が回路を開き(OFF状態とな
り)、第2リレー52が回路を閉じる(ON状態とな
る)。これにより、回転板33が第2マイクロスイッチ
42に当接した時は、モータ35が継続して駆動する
が、回転板33が第1マイクロスイッチ41に当接する
とモータ35の駆動が停止する。これにより、副アンテ
ナ31は、加熱室10において、図23に示す位置で、
停止することになる。
【0103】図23に示す状態では、加熱室10におい
て、副アンテナ31上に載置された食品を、重点的に加
熱できる。したがって、ユーザは、2種類食品加熱キー
を操作し、副アンテナ31側に比較的温度の低い食品
(たとえば冷凍食品)を、放射アンテナ11側に比較的
温度の高い食品(たとえば常温の食品)を載置すること
により、両食品を、同程度の温度まで加熱させることが
できる。
【0104】放射アンテナ11は、2種類食品加熱キー
が操作された場合でも、マグネトロン8による加熱動作
の期間中、継続して回転させることもできる。ただし、
加熱室10内に収容された複数の食品間の温度差が大き
い場合には、マグネトロン8による加熱動作の期間中で
も、図18等に示した位置で放射アンテナ11を停止さ
せることができる。加熱室10内に収容された複数の食
品間の温度差は、ユーザによって入力されてもよいし、
赤外線センサ等を用いて、電子レンジ1側で検出しても
よい。
【0105】本実施の形態の電子レンジ1には、図24
に示すように、複数の副アンテナを備えることもでき
る。図24に示す例では、副アンテナ31に加えて、放
射アンテナ11の左側に、副アンテナ63が備えられて
いる。副アンテナ63は、マイカ板64上に取付けら
れ、マイカ板64は、回転軸65に取付けられている。
これにより、加熱室10内で、温度の異なる食品が加熱
される際、副アンテナ63上に、温度の低い方の食品を
置くこともできる。つまり、温度の低い方の食品を、温
度の高いほうの食品の(電子レンジ1の前方から見て)
左側に置くこともできる。
【0106】図24に示すような構成であれば、加熱室
10内に異なる温度の食品が載置される場合、赤外線セ
ンサ等を用い、加熱室10内の温度分布を検出すること
により、当該温度分布に応じて、副アンテナ31,63
の停止位置を決定できる。
【0107】また、図18に示す電子レンジ1の変形例
として、図25に示すように、副アンテナ31を、放射
アンテナ11と同軸として、構成することもできる。図
25では、副アンテナ31は、放射アンテナ11と同様
に、結合軸9に取付けられ、結合軸9を回転中心とし
て、回転移動が可能となっている。
【0108】図18に示す電子レンジ1では、副アンテ
ナ31は、マイカ板32上に取付けられることから、結
合軸9および放射アンテナ11から電気的に絶縁されて
いた。そして、図25に示す場合でも、副アンテナ31
は、マイカ板32上に取付けられることから、結合軸9
および放射アンテナ11から電気的に絶縁されている。
【0109】今回開示された各実施の形態はすべての点
で例示であって制限的なものではないと考えられるべき
である。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請
求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味
および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図さ
れる。
【0110】また、以上説明された各実施の形態におい
て開示された技術は、電子レンジに対して、単独で適用
されても良いし、複合されて適用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態である電子レンジ
の正面図である。
【図2】 図1の電子レンジの、載置板を省略された、
正面図である。
【図3】 図1の電子レンジの、加熱室の底部分の、結
合軸付近の縦断面図である。
【図4】 図1の電子レンジの、加熱室の底部分の、結
合軸付近の縦平面図である。
【図5】 第1の実施の形態の補助アンテナの変形例を
示すための、電子レンジの加熱室の底部分の平面図であ
る。
【図6】 (A)は、第1の実施の形態の補助アンテナ
の他の変形例を示すための、電子レンジの加熱室の底部
分の平面図であり、(B)は、(A)の補助アンテナの
変形例である補助アンテナの平面図である。
【図7】 第1の実施の形態の補助アンテナのさらに他
の変形例を示す図である。
【図8】 第1の実施の形態の別の変形例を説明するた
めの、電子レンジの結合軸付近の縦断面図である。
【図9】 図8の補助アンテナ付近の平面図である。
【図10】 図8の可動軸受けの斜視図である。
【図11】 本発明の第2の実施の形態の電子レンジ
の、結合軸付近の縦断面図である。
【図12】 図11の室内導波管の斜視図である。
【図13】 第2の実施の形態の電子レンジに室内導波
管が備えられた効果を説明するために加熱されたジャガ
イモの縦断面を模式的に示す図である。
【図14】 図12の室内導波管の変形例である金属板
を示す図である。
【図15】 本発明の第3の実施の形態の電子レンジの
縦断面図である。
【図16】 図15の、加熱室底板に形成されたアンテ
ナ用孔付近の拡大図である。
【図17】 図15の結合軸とアンテナ用孔の位置関係
を模式的に示す図である。
【図18】 本発明の第4の実施の形態の電子レンジ
の、載置板より下の部分の横断面図である。
【図19】 図18の電子レンジの、副アンテナ付近の
縦断面図である。
【図20】 図18の電子レンジの、結合軸付近の縦断
面図である。
【図21】 図18の電子レンジにおいて、モータ載置
台の内部を上方から見た状態を模式的に示す図である。
【図22】 図18の電子レンジの電気的構成を示す図
である。
【図23】 図18の電子レンジにおいて、副アンテナ
の停止位置のみが変更された状態を示す図である。
【図24】 図18の電子レンジにおいて、さらに副ア
ンテナを備えた変形例を示す図である。
【図25】 図18の電子レンジにおいて、放射アンテ
ナと副アンテナを同軸として構成させた変形例を示す図
である。
【符号の説明】
1 電子レンジ、2 本体枠、2A アンテナ用孔、2
D 加熱室底板、3ドア、6 操作パネル、7 載置
板、8 マグネトロン、9 結合軸、10 加熱室、1
1 放射アンテナ、12,13,15〜19 補助アン
テナ、26,27 金属板、31,63 副アンテナ、
32,64 マイカ板、47 制御部、66 高周波加
熱回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北田 幸弘 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3K086 AA01 BA08 BB02 CA04 CB04 CC02 FA03 3K090 AA01 BB03 BB07 BB08 DA07 DA08 EB14

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品を収容する加熱室と、 マイクロ波を発振するマグネトロンと、 前記マグネトロンの発振したマイクロ波を供給される導
    波管と、 前記導波管内のマイクロ波を前記加熱室内に導く結合軸
    と、 前記結合軸に取付けられ、主面を有する板体からなる、
    放射アンテナと、 前記加熱室および前記放射アンテナに対して電気的に絶
    縁され、前記加熱室の壁面または前記放射アンテナの主
    面に平行な面を有する補助アンテナとを含む、電子レン
    ジ。
  2. 【請求項2】 複数の前記補助アンテナを含む、請求項
    1に記載の電子レンジ。
  3. 【請求項3】 前記補助アンテナは、切欠き、孔、また
    は、屈曲部分を形成されている、請求項1または請求項
    2に記載の電子レンジ。
  4. 【請求項4】 前記補助アンテナは、前記加熱室の所定
    の壁面に沿う面について、前記結合軸に対して非対称で
    ある、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電子
    レンジ。
  5. 【請求項5】 前記放射アンテナは、前記結合軸を軸と
    して回転可能に構成され、 前記補助アンテナは、前記放射アンテナと異なった態様
    で動作する、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載
    の電子レンジ。
  6. 【請求項6】 前記補助アンテナは、前記結合軸の周囲
    を回転可能に構成されている、請求項1〜請求項5のい
    ずれか1項に記載の電子レンジ。
  7. 【請求項7】 前記放射アンテナおよび前記補助アンテ
    ナは、回転可能に構成され、 前記放射アンテナと前記補助アンテナの回転速度は異な
    る、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の電子レ
    ンジ。
  8. 【請求項8】 前記放射アンテナおよび前記補助アンテ
    ナは、回転可能に構成され、 前記放射アンテナと前記補助アンテナの回転方向は異な
    る、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の電子レ
    ンジ。
  9. 【請求項9】 前記加熱室に収容された食品の電気的な
    負荷量を入力するための負荷量入力部と、 負荷量入力部に入力された負荷量に基づいて、前記補助
    アンテナの動作パターンを制御する補助アンテナ制御部
    をさらに含む、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記
    載の電子レンジ。
  10. 【請求項10】 食品を収容する加熱室と、 前記加熱室にマイクロ波を供給するマグネトロンと、 前記マグネトロンの発振したマイクロ波を供給される第
    1の導波管と、 前記導波管内のマイクロ波を前記加熱室内に導く結合軸
    と、 前記結合軸に取付けられた放射アンテナと、 前記結合軸から伝播されるマイクロ波を前記加熱室内に
    供給し、前記結合軸との距離が前記放射アンテナよりの
    端部よりも長くなる位置に端部が存在するように設けら
    れた第2の導波管とを含む、電子レンジ。
  11. 【請求項11】 食品を収容する加熱室と、 マイクロ波を発振するマグネトロンと、 前記マグネトロンの発振したマイクロ波を供給される導
    波管と、 前記導波管内のマイクロ波を前記加熱室内に導く結合軸
    と、 前記結合軸に取付けられた放射アンテナと、 前記加熱室内に、前記結合軸との距離が前記放射アンテ
    ナよりの端部よりも長くなる位置に端部が存在するよう
    に設けられた金属板とを含む、電子レンジ。
  12. 【請求項12】 食品を収容し、孔を形成された加熱室
    と、 マイクロ波を発振するマグネトロンと、 前記マグネトロンの発振したマイクロ波を供給される導
    波管と、 前記導波管内のマイクロ波を前記加熱室内に導くため
    に、前記孔を貫通するように設けられた結合軸とを含
    み、 前記孔の端部と前記結合軸の隙間において、前記マグネ
    トロンに近い部分は、 前記孔の端部と前記結合軸との距離が、他の部分よりも
    長くなるよう構成されている、電子レンジ。
  13. 【請求項13】 食品を収容し、孔を形成された加熱室
    と、 マイクロ波を発振するマグネトロンと、 前記マグネトロンの発振したマイクロ波を供給される導
    波管と、 前記導波管内のマイクロ波を前記加熱室内に導くため
    に、前記孔を貫通するように設けられた結合軸と、 前記結合軸に取付けられた放射アンテナと、 前記結合軸を回転させるモータと、 前記加熱室内に、前記結合軸とは別に設けられ、前記結
    合軸および前記放射アンテナが回転している期間中でも
    静止できるように構成された副アンテナとを含む、電子
    レンジ。
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