JP2005088860A - 操舵制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者がステアリングを放してから警報が発せられるまでの間、安定した操舵アシスト制御を達成可能な操舵制御装置を提供すること。
【解決手段】 走行路検出手段を用いて走行路形状に応じた操舵アシストトルクを付与可能な操舵制御装置において、操作判断手段によって運転者がステアリングを操作していないと判断されたときは、少なくとも走行路の中央付近走行時には、運転者がステアリングを操作しているときよりも、操舵アシストトルクを増加補正することとした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両用の操舵制御装置に関し、特に走行路検出手段を用いて走行路形状に応じた操舵アシストトルクを付与可能な操舵制御装置に関する。
従来、車両用操舵制御装置として、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。この公報には、CCDカメラを通じて得た道路区分線に沿って車両を走行させるように操舵トルクをアシストするものにおいて、運転者がステアリングを握っていないか否かを判断し、握っていないと判断されるときは警報を発し、操舵トルクのアシスト量を減少させている。
特開平11−78953号公報。
しかしながら、特許文献1に記載の操舵制御装置にあっては、運転者がステアリングを放してから警報が発せられるまでの間は、操向制御手段による制御が抑制されるのみであるため、車両の挙動を十分に安定させられないといった問題があった。
本発明は、上述の問題点に着目してなされたもので、運転者がステアリングを放してから警報が発せられるまでの間、安定した操舵アシスト制御を達成可能な操舵制御装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため本願発明では、操作判断手段によって運転者がステアリングを操作していないと判断されたときは、少なくとも走行路の中央付近走行時には、運転者がステアリングを操作しているときよりも、操舵アシストトルクを増加補正することとした。
よって、運転者がステアリングから手を放した状態で、車両の走行による慣性や、横風等の外乱の影響を受けたとしても、操舵アシストトルクが増加補正されるため、安定した操舵アシスト制御を達成することができる。
以下、本発明の車両用の操舵制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
図1は本発明の実施例1におけるレーンキープ制御装置の全体構成を表すシステム図である。
パワーステアリング機構5は、電動モータ6の回転をステアリングシャフト2に設けられた減速機構に伝達する。運転者がステアリングホイール1を操作すると、操作方向に応じて電動モータ6の回転方向が切り換えられ、運転者の操舵力をアシストする。
ステアリングシャフト2には、運転者の操舵トルクを検出するトルクセンサ12が設けられている。
コントロールユニット10には、トルクセンサ12からの操舵トルク信号、車速センサ13からの車速信号、カメラ14からの撮像画像、電動モータ6の電流値等から操舵速度を推定する操舵速度推定手段15からの操舵速度が入力される。この入力された信号に基づいて、警報手段8及び電動モータ6へ指令信号を出力する。
図2はコントロールユニット10内の構成を表すブロック図である。
状態推定手段101では、カメラ14の撮像画像に基づいて車両状態量を推定する。予測変位算出手段102では、状態推定手段101により推定された車両状態量、及び車速検出手段13により検出された車速に基づいて、前方T秒後における予測変位を演算する。詳細については後述する。
非介入時補正量算出手段103では、車両状態量,予測変位量に基づいて、操舵非介入時の自車変位補正量演算を行う。詳細については後述する。
操舵介入度判定手段104では、操舵トルク,操舵トルク微分値,操舵速度推定値,アシストトルク指令量前回値に基づいて、運転者の操舵介入度Khandを無次元化して出力する。また、操舵介入が一定期間以上行われない場合や、急操舵と判断される場合は警報発生処理及びアシストトルクの停止処理を行う。
指令トルク算出手段105では、保舵時の予測変位wT,非介入時補正量wht,手放し判定係数khand,操舵トルク停止係数kstopに基づいて操舵アシストトルク指令値を演算する。図3は保舵時の予測変位wTに対するアシストトルク量を表すマップである。図3に示すように、走行路の中心線からの変位が大きい程、中心線へ向かうアシストトルク量が大きく、中心線近傍ではアシストトルク量は小さく設定されている。
駆動制御手段106では、指令トルク算出手段105の指令信号に基づいて、電動モータ6が所望のアシストトルクを出力するようにフィードバック制御等によって制御する。
〔車両状態推定に基づく予測変位演算論理〕
状態推定手段101及び予測変位算出手段102について、図4のモデルを用いて説明する。カメラの撮像画像より車両前方注視点La,Lb,Lcにおけるレーン中央からの横変位wa,wb,wcの離散データが求まれば、このうちの2点を用いて対レーンヨー角φab,車両横変位w0abは以下のように表される。
ヨー角φabを表す式は、
(式1)
φab=tan-1{(wb-wa)/(Lb-La)}
と表される。一般にこのヨー角は微少なため、上記式(1)は、
(式2)
φab= (wb-wa)/(Lb-La)
と表される。
車両横変位w0abを表す式は、
(式3)
w0ab=waab・La
と表される。
直進路においては注視点変位データのいずれの組み合わせを用いても式(2),(3)の値は同一であるが、曲線路においては組み合わせにより推定結果は異なり、いずれも真値とは一致しない。言い換えれば、予測横変位の誤差量より道路曲率ρが導出可能である。
まず、道路曲率ρは十分小さく、φ=0,XY座標原点にある車両を仮定すると、前方注視点Laにおけるρによる前方注視点変位waは近似表現として、
(式4)
wa=(-ρLa 2)/2
と二次曲線で表される。
ここで、任意の前方注視点Lc,Ldを用いた車両横変位推定値w0cdは、
(式5)
w0cd=wc-{(wd-wc)/(Ld-Lc)}・Lc
=ρ/2(Lc・Ld
と表される。
同様に、La,Lbよりw0abは、
w0ab=ρ/2(La・Lb
と表される。
式(5)-式(6)より、車両横変位推定値偏差の1次関数としてρは、
ρ={2/(Lc・Ld-La・Lb)}・(w0cd-w0ab)
と表される。
次に、任意2点によるヨー角推定値φabは、ヨー角φに曲率ρが作り出す誤差成分φρが加わったものと考えられるため、
(式8)
φab=φρ+φ
と表される。
φρは、式(2)と式(4)より、
(式9)
φρ=-ρ/2(La+Lb
と表される。
これにより対レーンヨー角φは、
(式10)
φ=φab+ρ/2(La+Lb
と表される。
車両横変位推定値w0abは、車両横変位y0に曲率による誤差成分wが加わったものであるから、
(式11)
w0ab=y0+w
と表される。
式(3)に式(4)を代入すると、wが得られ、式(11)は以下の通りまとめられる。
(式12)
y0=w0ab-ρ/2(La・Lb
また、以上の関係式から、T秒後における車両横変位wTは、式(7),(10),(12)により求められら車両状態推定値から、幾何学的に、
(式13)
wT=y0+φ・Vx・T-{ρ(T・Vx)2/2}
と表される。
式(13)の第二項におけるT,及び第三項におけるTは、それぞれゲインとして設定する(どの程度前方の位置の横変位を推定するかを表す)ことが可能である。本実施例では、第二項におけるTを車線維持用時間関数TST(ヨー角ゲインに相当)とし、第三項におけるTをカーブ通過用時定数TCV(曲率ゲインに相当)とすることで、制御特性の調整を行うことができるようにしている。
〔レーンキープ制御において運転者が手放しを行った場合〕
ここで、レーンキープ制御中に運転者が手放しを行った場合の車両の動作について説明する。図8(a)は本実施例において補正を加えない場合における操舵非介入時の車両の動作を表す図である。位置401において、車両が車線左端におり、レーンキープ制御によって車線中央へ向かう操舵力が働く。このとき、運転者がステアリングホイール1から手を放した場合を想定する。車両は右に向きを変え、車線中央に近づくと、右向きの操舵力は徐々に小さくなり、位置402において指令トルクは0となる。
位置402〜403において、左向きの操舵力が発生し、操舵力は徐々に大きくなるが、図3の横変位に対するアシストトルクマップで説明したように、車線中央付近はアシストトルクは0またはゲインを小さめに設定する。よって、小さな指令値では、タイヤやラックのフリクション、アクチュエータ(電動モータ6)のイナーシャ分を補完できず、車両の向きはほとんど変化しない。よって、車両はそのまま車線中央のラインを越えてしまう。
位置403〜404において、アシストトルク指令値が大きくなると、上述したフリクションやイナーシャ分に打ち勝って車両は向きを変え始める。しかしながら、ヨー角が0になる時点では、大きな横変位(位置404)が発生している。このとき、当初の位置401における横変位量と位置404における横変位量とは同じ程度になってしまい、上記動作を繰り返すことによって、車線中央へは収束しない。
そこで、運転者が手放しを行った場合は、警報手段8により運転者に警報するとともにレーンキープ制御を停止するまでの間、アシストトルク指令値を補正することで、上記課題を解決するに至った。
(手放し時におけるアシストトルク指令値補正論理)
上述の予測変位演算論理において説明したように、式(13)で示す第三項はカーブ通過用のゲインを決定する項に相当し、カーブ通過に必要なアシスト指令トルクは運転者の操舵介入度によらず一定と考えられる(曲率と車速で一義的に求まる)。すなわち、操舵介入度に応じて補正する対象は、次式に示す横変位成分とヨー角成分の和wSTである。
(式14)
wST=y0+φ・Vx・TST
以下、この手放し補正用予測変位量wSTを用いて説明する。
(非介入時補正量算出処理)
図5は非介入時補正量算出手段103における補正量算出処理を表すフローチャートである。
ステップ501では、手放し補正用予測変位量wSTおよび状態推定量y0を読み込む。
ステップ502では、wSTの微分演算(dwST/dt)を行う。
ステップ503では、補正量調整ゲインKhoseiの算出を行う。ここで、Khoseiは予測変位量wSTや、状態推定量y0を参照して決定される。すなわち、本処理において、現在の車両状態を推定し、手放し補正が必要な状況か否かを判断する。この判断としては種々の方法があり、以下のその方法を示す。
〔方法1〕wSTが増加傾向にないとき、すなわち前回の制御周期に対するwSTに対する今回の制御周期のwSTの比が1未満のときは、Khoseiを減少させる。すなわち、車両が車線端へ向かっているときは補正量調整ゲインKhoseiを大きくし、車線中央すなわち安定方向へ向かっている際には補正量調整ゲインKhoseiを小さくすることで、手放し時の車線中央維持性能の向上を図ることができる。
〔方法2〕横変位量と補正用予測変位量の積(y0・wST)の符合が正のときはKhoseiを減少させる。言い換えると、前記積の符合が負のときは補正用予測変位量は大きく補正される。すなわち、この積の符合が負のときとは、車両が現在位置している横変位と補正用予測変位とが車線中央を介して対向する位置となる。車線中央では上述したフリクションやイナーシャ分に打ち勝って車両の向きを変える必要がある。よって、予測変位の補正量を大きくし、アシストトルク指令値を大きくすることで車線中央維持性能の向上を図ることができる。一方、前記積の符合が正のときは車線中央に向かって変位させる必要があるため、Khoseiを減少させることで、車線中央への素早く移行させることができる。
〔方法3〕wSTの絶対値による制限を設け、絶対値大時はKhoseiを減少させる。wSTの絶対値が大きいときは、大きなアシストトルク指令値が出力されるため、この場合には特に補正は要求しないよう構成することで、車線中央維持性能の向上を図ることができる。
ステップ504では、ステップ502,503より手放し補正量を下記式(15)により算出する。
(式15)
wht=Khosei(dwST/dt)
このように、予測変位量の微分値を用いて演算する理由について説明する。車両が車線端に位置するときには、車両が車線中央へ向かう前段階であり、予測変位量の変化は少ない。ただし、横変位量が大きいため運転者が手放しをしたとしても十分なアシストトルクが得られている状態である。
これに対し、車両が車線中央に向かい始めると、車両のヨー角が大きくなり、予測変位量の変化が大きくなる(すなわち予測変位量の微分値が大きくなる)。ただし、横変位量は小さくなるためアシストトルクが十分に得られているとは言い難い。このとき運転者が手放しをすると十分なアシストトルクが得られない可能性がある。そこで、補正用予測変位を大きく補正することで、十分なアシストトルクを得ることができる。また、予測変位量の微分値を用いているため、車線中央付近における操舵方向の切り返しタイミングを保舵時に対して早めることが可能となり、手放し時の車線中央維持性能の向上を図ることができる。
尚、手放し補正量の演算については、上記微分値を用いた演算以外の方法として、予測変位算出位置を遠方にずらした下記式(16)を用いてもよい。
(式16)
wht=φ・Vx・Khosei
このように、予測変位算出位置を遠方にずらすことで、ロバスト性(制御安定性)を高める構成としてもよい。
もしくは、wSTの絶対値を参照し、wST絶対値が大きいときはwSTを小さくするような補正ゲインKgensyo(0〜1の定数)を別途設定した下記式(17)を用いてもよい。
(式17)
wht=−Kgensyo・wST
上記式(15)において説明したようにwSTの位置が車線端にある場合には補正用予測変位を小さくすることで車線中央維持性能の向上を図ることができる。
尚、上記式(17)については、他の補正量算出式と組み合わせてもよく、例えば式(15)と組み合わせて、下記式(18)としてもよい。
(式18)
wht=Khosei・(dwST/dt)−Kgensyo・wST
ステップ505では、補正量リミッタ処理を行う。このリミッタ処理とは、外乱等の入力によって大きすぎる補正量が演算された場合を排除する処理である。
(操舵介入度判定処理)
図6は操舵介入度判定手段104における操舵介入度判定処理を表すフローチャートである。
ステップ601では、操舵速度推定値,操舵トルク及び指令トルク(前回値)を読み込む。
ステップ602では、操舵トルクの微分演算処理(操舵トルク速度の算出)を実行する。
ステップ603では、操舵速度推定値のハイパスフィルタ処理を実行する。
ステップ604では、操舵トルクと前回の指令トルクから、操舵トルク補正処理を実行する。すなわち、カーブ通過中や横変位大時などは手放し運転時においても、アクチュエータ反力成分の影響により操舵トルクが発生する。この処理を行うことにより、レーンキープ作動による操舵トルクの中点ずれを補正し、より正確な手放し判定を可能としている。
ステップ605では、操舵速度推定値,操舵トルク速度,補正された操舵トルクに基づいて手放し運転判断を行う。具体的には、補正された操舵トルクの絶対値が閾値以下、かつ、操舵トルク速度の絶対値が閾値以下、かつ、操舵速度推定値の絶対値が閾値以下のときは、手放し運転と判断する。手放し運転と判断したときはステップ607に進み、手放し判定定数Khandを1にセットし、手放し運転ではないと判断したときはステップ611に進み、手放し判定定数Khandを0にセットする。尚、手放し判定定数Khandは、手放し時:0,保舵時:1のようにデジタル化してもよいし、操舵介入具合に応じて滑らかに変化させてもよい。
ステップ608では、手放し時間をカウントするカウンタC1のカウントアップを開始する。
ステップ609では、カウンタ値C1が所定値1よりも大きいかどうかを判断し、大きいときはステップ613に進み、それ以外はステップ610へ進む。
ステップ610では、アシストトルク停止係数Kstopを1にセットする。
ステップ612では、急操舵状態かどうかを判断する。具体的には、補正された操舵トルクの絶対値が閾値以上、もしくは、操舵トルク速度の絶対値が閾値以上、もしくは操舵速度の絶対値が閾値以上である。急操舵状態と判断したときはステップ613に進み警報発生フラグをONにするとともにステップ614においてアシストトルク停止係数Kstopを0にセットする。また、急操舵状態ではないと判断したときはステップ615に進み、アシストトルク停止係数Kstopを1にセットする。
(指令トルク算出処理)
次に、指令トルク算出手段105における指令トルク算出処理について説明する。図7は指令トルク算出処理を表すフローチャートである。
ステップ701では、wT,wht,Khand,Kstopを読み込む。
ステップ702では、Kstopが1→0に変化したかどうかを判断し、変化したときはステップ703に進み、それ以外はステップ707へ進む。
ステップ703では、カウンタC2のカウントアップを開始する。
〔保舵復帰ディレイ処理〕
ステップ704では、カウンタ値が所定値2よりも大きいかどうかを判断し、大きいときはステップ705へ進み、復帰ディレイ係数Gを0にセットする。それ以外はステップ706に進み、復帰ディレイ係数Gを1にセットする。そして、ステップ707においてKstopに復帰ディレイ係数Gを掛けた値を出力する。すなわち、操舵アシストトルク停止処理が一旦行われると、例え通常保舵状態に復帰しても、一定期間内は操舵アシストトルクを発生させないようにすることで、運転者の操舵フィーリングを向上する。
ステップ708,709では、変化速度規制処理を実行する。この変化速度規制処理とは、Khand,Kstopそれぞれの係数が0から1に急激に変化すると、算出される指令トルクが急変する虞があるため、変化量を規制する。例えば一時遅れ関数等を設定し、適宜時定数を設定すればよい。
ステップ710では、操舵アシストトルクを下記式(19)により算出する。尚、算出された指令トルクはステップ711においてリミッタ処理を施した後に駆動制御手段106に出力されるものとする。
(式19)
T=K・Kstop・(wT+Khand・wht
ここで、Tは指令トルク,Kはトルクゲインである。
図8(b)は上述の手放し時におけるアシストトルク指令値補正処理を適用した場合の車両の動きを表す図である。位置405において車線左端におり、車線中央へ向かう操舵力が働く。ここで手放しを行うものとする。車両は右へ方向を変え、右向きの操舵力は徐々に小さくなる。
位置406において、補正なし時に比べると右向きの操舵力減少率は微分制御によって大きくなり、結果的に予測変位量は右向きであるものの、微分補正量の作用によって左向きの操舵力が働く。
位置407において、左向きの操舵力によりヨー角が0となった際の横変位は限りなく0に近い。位置408において、車線中央付近を走行中はほとんど操舵力は発生しないが微分制御作用により横風外乱等による対応は保舵時よりも素早く対応することができる。よって、車両の走行安定性を高めることができる。
更に、上記実施例から把握しうる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項1に記載の操舵制御装置において、
前記サンプルデータ取り込み手段により取り込まれたサンプルデータに基づいて、自車両の走行路中央からの横変位量を推定する変位量推定手段と、前記変位量推定手段により推定された横変位量を微分した値に基づいて前記変位量推定値を補正する変位量推定値補正手段を設け、
前記操舵アシストトルク補正手段を、前記変位量推定値補正手段により補正された横変位量推定値に基づいて補正する手段としたことを特徴とする操舵制御装置。
すなわち、車両が車線端に位置するときには、車両が車線中央へ向かう前段階であり、変位量推定値の変化は少ない。ただし、横変位量が大きいため運転者が手放しをしたとしても十分なアシストトルクが得られている状態である。これに対し、車両が車線中央に向かい始めると、車両のヨー角が大きくなり、変位量推定値の変化が大きくなる(すなわち変位量推定値の微分値が大きくなる)。ただし、横変位量は小さくなるためアシストトルクが十分に得られているとは言い難い。このとき運転者が手放しをすると十分なアシストトルクが得られない可能性がある。そこで、変位量推定値を大きく補正することで、十分なアシストトルクを得ることができる。また、予測変位量の微分値を用いているため、車線中央付近における操舵方向の切り返しタイミングを保舵時に対して早めることが可能となり、手放し時の車線中央維持性能の向上を図ることができる。また、横変位量の減少に伴い、アシストトルクを徐々に増加補正するようにしてもよい。
(ロ)上記(イ)に記載の操舵制御装置において、
前記操舵アシストトルク補正手段は、少なくとも車線端付近走行時においては、運転者がステアリング操作しているときよりも、操舵アシストトルクを減少補正する手段としたことを特徴とする操舵制御装置。
レーンキープ制御においては、通常車両が車線端付近を走行しているときには操舵アシストトルクは最大となる。しかしながら、このとき運転者がステアリングから手を放すと、この操舵アシストトルクによって急激に車両が挙動変化を起こす虞がある。そこで、車線端付近走行時には操舵アシストトルクを減少補正することで車両の走行安定性を向上することができる。
(ハ)請求項1または上記(イ)または上記(ロ)いずれかに記載の操舵制御装置において、
運転者の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段を設け、
前記操舵アシストトルク演算手段は、前記走行路形状推定手段によって推定された走行路形状及び操舵トルク検出手段によって検出された操舵トルクに基づいて操舵アシストトルクを演算する手段としたことを特徴とする操舵制御装置。
よって、運転者の操舵トルクを考慮した操舵アシストトルクを演算することが可能となり、操舵フィーリングの向上を図ることができる。
実施例1では、レーンキープトルク制御について説明したが、カメラ等の撮像画像に基づいて道路曲率や車両の状態推定量を用いて制御するものであれば、適用可能である。例えば車線逸脱警報制御,車両安定性向上制御等においても、同様の作用効果を奏することは言うまでもない。
実施例1における操舵制御装置の全体構成を表す概略図である。 実施例1における制御構成を表すブロック図である。 実施例1における横変位量に対する操舵アシストトルク量を表すマップである。 実施例1における車両状態推定論理を表す概略説明図である。 実施例1における非介入時補正量算出処理を表すフローチャートである。 実施例1における操舵介入度判定処理を表すフローチャートである。 実施例1における指令トルク算出処理を表すフローチャートである。 非介入時補正処理の有無による車両の動きを表すタイムチャートである。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 ギア機構
5 パワーステアリング機構
6 電動モータ
7 操舵輪
10 コントロールユニット
12 操舵トルクセンサ
13 車速センサ
14 カメラ

Claims (1)

  1. 車両の操舵輪を転舵するアクチュエータを有する操舵制御装置において、
    車両前方の走行路を画像データとして検出する走行路検出手段と、
    前記走行路検出手段によって検出された画像データから、車両前方の走行路情報をサンプルデータとして取り込むサンプルデータ取り込み手段と、
    前記サンプルデータ取り込み手段によって取り込まれたサンプルデータに基づき、車両前方の走行路形状を推定する走行路形状推定手段と、
    前記走行路形状推定手段により推定された車両前方の推定走行路形状に基づいて、操舵アシストトルクを演算する操舵アシストトルク演算手段と、
    前記操舵アシストトルク演算手段によって演算された操舵アシストトルクに基づいて、前記アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段と、
    運転者がステアリングを操作しているかどうかを判断する操作判断手段と、
    前記操作判断手段によって運転者がステアリングを操作していないと判断されたときは、少なくとも走行路の中央付近走行時には、運転者がステアリングを操作しているときよりも、操舵アシストトルクを増加補正する操舵アシストトルク補正手段と、
    を備えたことを特徴とする操舵制御装置。
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