JP2005083683A - 冷蔵庫及びその運転制御方法 - Google Patents

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展昭 荒川
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英樹 吉田
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純一 高木
Yukio Kawabata
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Abstract

【課題】
全自動洗濯機及び全自動洗濯乾燥機において、洗い工程での回転数と負荷でモータ設計を行い、脱水工程時に弱め界磁制御を行うことによりモータを小形化することは記載されているが、冷蔵庫として要求される機能を持ちつつ省エネルギーにする具体的構成について何ら記載されていない。また、前記公知例のような構成では冷蔵庫用として吟味されていないため、更なる省エネルギーについて何ら開示されていない。
【解決手段】
上記課題は、圧縮機を駆動する電動機と、この電動機を回転制御するインバータと、交流を入力しこのインバータに可変電圧の直流を供給するコンバータとを備えた冷蔵庫において、前記電動機の回転数を第1の回転速度以下の速度領域で運転させる第1の運転モードと、前記電動機の回転数を前記第1の回転速度より大きい第2の速度で運転させる第2の運転モードとを備え、前記電動機の回転数を前記第2の回転速度より大きい第3の速度で運転させる第3の運転モードとを備え、第3の運転モード時は弱め界磁制御を行って前記電動機の回転数を制御することにより達成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、交流を整流し所望の直流電圧を出力する電源回路と、電動機を駆動する電動機駆動回路から構成されるインバータ冷蔵庫に関する。
冷蔵庫に備えられる圧縮機を駆動する電動機の回転数を制御する方式としていわゆるPWM制御を用いたものに特許文献1に記載の冷蔵庫がある。この例では、冷蔵庫用圧縮機(主にレシプロタイプ)を動作させる電動機としてよく使用されているブラシレス電動機の回転数を制御するにあたって、PWM制御を行って通流率を変化させて回転数を制御している。
一方、モータの回転数を制御する方式として弱め界磁制御を行うものが特許文献2に開示されている。
この特許文献2に記載の例は、全自動洗濯機及び全自動洗濯乾燥機で洗い、脱水を行いベクトル制御機能を有する可変周波数制御装置によりモータを駆動するものであり、前記可変周波数制御装置により、洗い時はモータ電圧を可変して前記モータの回転数を制御し、脱水時は洗い時より弱め界磁制御を行って前記モータの回転数を制御するものである。
インバータでモータを駆動する場合は、可変周波数にできることから任意の回転数に設定できるので減速装置の減速比を変えないでモータ軸出力を負荷に直結する方式と一定の減速比で洗濯、脱水及び乾燥を行う方式がある。
Figure 2005083683
表1に減速装置の減速比が一定とする全自動洗濯機及び全自動洗濯乾燥機のブラシレスモータあるいはV/F一定制御インバータで誘導モータを駆動する場合の所要回転数に対するトルク及びその時の出力とその出力を出すためのモータ電圧と電流の関係を示す。モータ電圧、電流はモータ効率100%と仮定した概略計算値で示している。
表1より減速比が一定の場合に、V/F一定制御インバータで回転数が最も高い脱水工程のモータ電圧を最大の200Vに設定すると洗い工程では26.6Vで電流が9.3Aと大きくなる。また、乾燥工程ではモータ電圧が12.2Vと最小になるが電流は4.6Aと比較的大きな値となる。すなわち、モータ電流が各工程で大幅な差異を生じ、モータの設計上からは洗い工程のモータ電流9.3Aにモータが耐えられるように設計しなければならなくなりモータが大きくなる。
Figure 2005083683
これに対し洗い工程のモータ所要回転数1200min-1を規定回転数速度に設定した場合の例を表2に示す。表2より洗いのモータ回転数を規定回転数とすると1200min-1で定格電圧となり、この時の電圧が200Vとなるので電流は1.23Aとなる。脱水時は9000min-1なので弱め界磁制御となるので電圧は定格電圧の200Vに維持する。
一方、乾燥工程は規定回転数以下の回転数なので電圧も規定回転数との比で減少して92Vとなり、電流が0.61Aになる。以上のように各工程のモータ電流の電流値の差が小さくできるのでモータの小形化が図れる。
特開2001-50625号公報
特開平4-126192号公報
主に一般家庭における冷蔵庫の使用形態を考慮すると、扉の開閉が一日中頻繁にあるものではないと考えられる。そのため、一日を通してみた場合に冷蔵庫がほとんど閉状態であると仮定すると、冷凍サイクルは扉が閉状態における庫外からの熱侵入に見合った冷気を生成すれば足りることとなる。このときの圧縮機の動作は低速回転でよいということになる。したがって、低速回転域の効率がよくなるように電動機を設計すれば消費電力を小さくすることができ、省エネルギーを達成することができる。
しかし、冷蔵庫は急冷凍・急速製氷等において十分な冷却能力を必要とし、電動機は高速回転が必要となるが、上記のように低速回転域の電動機効率を上げると急速冷凍等に十分な回転数を得ることができないという問題があった。
特許文献2には、全自動洗濯機及び全自動洗濯乾燥機において、洗い工程での回転数と負荷でモータ設計を行い、脱水工程時に弱め界磁制御を行うことによりモータを小形化することは記載されているが、冷蔵庫として要求される機能を持ちつつ省エネルギーにする具体的構成について何ら記載されていない。また、冷蔵庫用として吟味されていないため、更なる省エネルギーについて何ら開示されていない。
本発明の目的は、冷蔵庫として要求される機能を持ちつつ省エネルギーを達成し得る冷蔵庫を提供することにある。
本発明の第2の目的は、省エネルギー化を達成しつつ急冷凍等の冷力を確保できる冷蔵庫を提供することにある。
上記目的は、例えば、圧縮機を駆動する電動機と、直流を入力しこの電動機を駆動するためのパルス列を出力するインバータと、このインバータに入力される直流電圧を変化させる直流生成回路とを備えた冷蔵庫であって、
前記インバータの通流率を制御して前記電動機の回転数を制御し、前記通流率が所定の値に達すると弱め界磁制御を行うことによって達成される。
また、前記電動機を回転数指令を達成する直流電圧を算出し、
この算出された直流電圧と予め設定された閾値電圧とを比較し、
この算出された直流電圧が前記閾値電圧よりも高い場合に弱め界磁制御を行う機能を備えことによって達成される。
また、前記電動機の回転数指令を達成する前記直流電圧が、前記直流生成回路により生成し得る最大電圧より上回っている場合、前記電動機を弱め界磁制御を行う機能を備えることによって達成される。
また、前記電動機の回転数を所定の回転数まで上げる場合に、前記所定の回転数と予め定められた回転数とを比較し、前記所定の回転数が前記予め定められた回転数よりも高い場合には弱め界磁制御を行う機能を備えることによって達成される。
また、圧縮機を駆動する電動機と、この電動機を回転制御するインバータとを備えた冷蔵庫において、前記電動機の回転数を第1の回転速度以下の速度領域で運転させる第1の運転モードと、前記電動機の回転数を前記第1の回転速度より大きい第2の速度で運転させる第2の運転モードとを備え、前記電動機の回転数を前記第2の回転速度より大きい第3の速度で運転させる第3の運転モードとを備え、第3の運転モード時は弱め界磁制御を行って前記電動機の回転数を制御するようにしたことによって達成される。
また、上記の冷蔵庫において、前記インバータのパルス幅変調制御が所定の値に達したとき、前記第1の運転モードの速度制御機能から前記第2の制御機能へ切り替え、一方、前記パルス幅変調制御が所定の値に達したとき、前記第2の運転モードの速度制御機能から前記第1の制御機能へ切り替える機能を備え、前記インバータのパルス幅変調制御が所定の値に達したとき、前記第2の運転モードの速度制御機能から前記第3の制御機能へ切り替える機能を備えたことにより達成される。
また、上記の冷蔵庫において、急速冷凍スイッチが押され運転指令が設定された場合に前記第2の運転モードの速度制御機能から前記第3の制御機能へ切り替え、急速冷凍運転時間に達した場合若しくは急速冷凍スイッチにより運転指令が解除された場合に、前記第3の運転モードの速度制御機能から前記第2の制御機能へ切り替える機能を備えたことによって達成される。
また、設定温度と冷蔵庫冷凍室温度との偏差に基づいて前記インバータを構成するスイッチング素子のチョッピング動作を制御することにより前記電動機の回転数を調整する手段と、前記設定温度を上昇させ前記電動機の回転数を動作領域中の所定の値以下にする第1の運転モードと、前記冷凍室温度が前記設定温度よりも高い所定の値になった時この第1の運転モードを終了する手段と、前記設定値温度を低下させ前記電動機の回転数を動作領域中の所定の値にする第2の運転モードと、この第2の運転モード期間中であって、更に冷凍能力が必要な場合に前記第3の制御機能へ切り替える機能を備えたことにより達成される。
また、外部からの急冷凍運転指令の信号に応じて圧縮機を駆動する電動機の回転数を制御して冷蔵庫内の温度を制御する冷蔵庫の運転制御方法であって、
前記急冷凍運転指令の信号を受信すると、前記電動機を所定の回転数で回転するために前記電動機に印加すべき電圧と予め設定された閾値電圧とを比較し、
前記印加すべき電圧が前記閾値電圧を上回っている場合に弱め界磁制御を行って前記電動機の回転を制御することによって達成される。
また、上記の運転制御方法において、前記閾値電圧は、前記直流生成回路により生成し得る最大電圧とすることによって達成される。
本発明によれば、冷凍、製氷時間を大幅に短縮することができ、しかもモータ設計を低速時で設計できるためモータ効率が上昇し電力消費量を低減する冷蔵庫を提供することができる。また、省エネルギー化を達成しつつ急冷凍等の冷力を確保できる冷蔵庫を提供することができる。
冷蔵庫に対する要求として、調理した食品を冷凍貯蔵する場合に急速に冷凍させる等急速冷凍、短時間に氷を作る急速製氷、更に冷蔵庫は一般家庭において常に電源プラグを入れて使用するため年間電気代が安い(年間の消費電力が少ない)といった省エネルギーであることが挙げられる。急速冷凍及び急速製氷については、圧縮機の回転数を上昇させて冷凍サイクルの冷媒循環量を増すことにより達成されるが、省エネルギーとするためには、圧縮機を低速回転で運転する必要がある。圧縮機を高速回転で運転することと圧縮機を低速回転で運転することを両立させようとすると次のような問題がある。
現在冷蔵庫用圧縮機(主にレシプロタイプ)を動作させる電動機は、回転子に永久磁石が埋め込まれ、固定子にインバータによって回転磁界を発生させることによって回転子を回転させるブラシレス電動機が多く使用されている。このブラシレス電動機の回転数は次の式で表される。
N=(V−IR)/kΦ
ここで、Nは電動機の回転数、Vは電動機印加電圧、Iは電動機電流、Rは電動機の内部抵抗、kは係数、Φは磁束密度である。
この式からも理解されるように、電動機印加電圧Vが大きいほど、また電動機内部抵抗Rが小さいほど高速回転が得られる。インバータに入力される直流電圧は、倍電圧回路を用いると144Vの2倍の288V(負荷を接続すると約250V)が得られるが、電動機の内部抵抗Rは電動機を高速回転仕様とするか低速回転仕様とするかで異なり、例えば高速回転仕様とすると、電動機の固定子の巻き数であるターン数を120ターン(一例)とすることで内部抵抗Rの値を小さくしている。ところが、このように電動機の仕様を高速側に設定すると、低速域において電動機の効率が著しく低下するという問題がある。
一方、電動機の仕様を低速域に合わせる(低速域の効率を高くする)ため、固定子巻き線の巻き数を140ターン(一例)とすると、電動機印加電圧Vは一定で、電動機内部抵抗Rが大きくなることから急速冷凍や急速製氷に必要な回転数を得ることができないといった問題がある。
そこで、本実施の形態では、電動機の仕様を低速域に合わせて、高速域においては弱め界磁制御により電動機の高速回転を実現するようにした。
以下、上記した本発明の一実施の形態を図面を用いて説明する。図1は冷蔵庫の制御装置を説明するものであり、交流電圧を直流電圧に変換するコンバータ回路と、インバータ回路及び圧縮機用電動機からなる電動機駆動部を備えた電動機制御装置の全体構成図である。
このコンデンサには、電動機を回転させるための回転磁界を発生させる交流に直流を変換するインバータが接続されている。インバータには圧縮機駆動用電動機が接続されている。この電動機が駆動する圧縮機は、電動機と共に密閉容器内に収納されており、主にレシプロタイプの圧縮機である。その他、ロータリタイプやスクロールタイプの圧縮機であっても構わない。
インバータ回路には、3相インバータでありスイッチング素子として本実施形態ではIGBT(インシュレーテッド ゲート バイポーラ トランジスタ)が用いられている。これらスイッチング素子にはそれぞれ並列に還流ダイオードが接続されている。そして、制御部によってコンデンサから供給される直流を設定された回転数になるよう電動機の回転位置検出の出力に基づいて各相の通流期間における通流率が制御(パルス幅制御)され、電動機の回転数が制御される。
本システムは、インバータに設けられたシャント抵抗の両端の電圧を増幅し、直流電圧Idcをマイコン内蔵のA/D変換器を用いて制御系に取り込む構成になっており、回転子位置検出のための磁極位置センサもモータ電流センサも設けていない。
また、シャント抵抗は電流検出用抵抗でこの電流検出値が過電流検出回路に送出され、この電流検出値がスレッシュホールドレベルを超えたときインバータを構成するスイッチング素子を全てオフする信号をドライバに出力し、ドライバはスイッチング素子をオフする。これはインバータ制御において電流マイナーループを有しないために設けるものである。
次に圧縮機電動機の回転数を制御する手段を下記に示す。コンバータ回路の直流電圧の制御について説明する。コンバータ回路は、インバータに入力される直流電圧を変化させる直流生成回路であり、本実施の形態における直流電圧は、コンバータ回路の半導体素子、例えばSSRによって全波整流の第1運転モードと倍電圧整流の第2運転モードに切り替える。
冷凍室設定温度と、冷凍室に設置された温度検出器からの実冷凍室温度を比較し、温度偏差を算出する。一方、電動機の誘起電圧を位置検出器入力し、この誘起電圧から磁石位置を演算してこの位置信号に基づいて制御部からドライバを介して電動機の回転数(速度)が出力される。
次に圧縮機の回転数モード切り替えについて図2のモータ印加電圧と通流率に基づいて説明する。実線が前記圧縮機モータに印加される直流電圧を、点線が前記インバータ回路のデユーテイー(通流率)を示す。前記インバータのパルス幅変調制御が所定の値(例えば100%)に達したとき、第1の運転モードの全波整流回路から第2の運転モードである倍電圧整流回路へ切り替え、また、前記パルス幅変調制御が所定の値(例えば50%)に達したとき、前記第2の運転モードの倍電圧整流回路から前記第1の運転モードの全波整流回路切り替える。
次に前記第2の運転モードの倍電圧整流回路の状態で前記インバータのパルス幅変調制御が所定の値(例えば100%)に達したとき、前記第3の制御機能である弱め界磁制御に切り替える。前記第3の運転モードである弱め界磁制御時は圧縮機電動機の誘起電圧を制御して回転数を可変するものである。
本実施例では、第1の運転モードである全波整流回路では2400min-1が第1の回転数であり通流率が100%となる。また、第2の運転モードである倍電圧整流回路では3800 min-1が第2の回転数であり倍電圧整流回路において通電率が100%となる。
すなわち、このブラシレス電動機の回転数は前述したように次の式で表される。
N=(V−IR)/kΦ
ここで、Nは電動機の回転数、Vは電動機印加電圧、Iは電動機電流、Rは電動機の内部抵抗、kは係数、Φは磁束密度である。
この式からも理解されるように、電動機印加電圧Vが大きいほど、また電動機内部抵抗Rが小さいほど高速回転が得られるが、第3の運転モードである弱め界磁制御時は電動機印加電圧が最大である。従って誘起電圧である(V−IR)の部分を制御しないと回転数は可変しない。
冷蔵庫の機能である急速冷凍釦が押下されると圧縮機電動機の回転数は最大回転数に設定されるため 前述した第3の運転モードである弱め界磁制御になるモードなる。急速冷凍運転は、急速冷凍釦が手動で解除されるかまたはタイマがオフするまで最長2時間行なわれる。
以上の急速冷凍(製氷)運転機能により、最大氷結晶生成帯通過時間を30分以内とすることができ高品質の冷凍が可能となった。
また、回転数が高速回転時だけではなく、冷蔵庫の庫内温度が冷えていない場合等のサイクル負荷が大きい時においても第3の運転モードである弱め界磁制御になるモードとなる。例えば、温かい食品を入れた場合、扉を長時間開けた場合、外気温度が非常に高い場合等にサイクル負荷が大きくなる。
PWM制御では直流電圧が低い方がモータ効率が向上する。この理由を図4に基づいて説明する。図3(a)は直流ステージ電圧が高い状態におけるインバータのスイッチング素子のPWM波形である。スイッチング素子がオンしているときはコンデンサから電動機電流が流れ、オフすると、還流ダイオードを介して電動機電流は還流し減衰する。この振幅値をΔIMとする。同様に図3(b)は、直流ステージ電圧を減少させ、(a)と同じ電圧が電動機7に印加される通流率とした場合である。この時直流ステージ電圧が低いので、スイッチング素子をオンしても電流の上昇率が小さいため、(a)と比べΔIMは小さい。このΔIMは電動機の脈動磁束密度を表す値であり、これが小さい方が電動機の鉄損が小さいことを意味している。従って、通流率が大きいほど電動機効率が良くなる。
図4に本発明のモータ効率特性を示す。前述したようにPWM制御では直流電圧が低い方がモータ効率が向上する。通常モータ設計時のように、直流電圧が倍電圧整流時の280Vで最大回転の4800min-1が運転できるように設計する。しかし、モータ効率は全般的に低下してしまう。
そこで、第1の運転モードでモータの効率が良くなるように設計を行い、高速回転時にモータの印加電圧が不足し回転が上がらない不具合を弱め界磁制御で補うのである。
図5は、第3の運転モードの一例として、急冷凍運転時の弱め界磁制御フローチャートを示したものである。外部からの急冷凍運転指令の信号が入力されると急冷凍運転が開始されることとなる。すなわち、急冷凍スイッチにより急冷凍運転が設定されると(101)、タイマにより急冷凍運転時間を設定し(102)、圧縮機の回転数を増加させる(103)。この増加させるときにおいて、交流電圧を整流した直流電圧V1がある設定された閾値電圧であるVlim以上であると弱め界磁制御になり、高速運転が可能となる。
本例では、閾値電圧Vlimは商用電源を直流に変換したときの電動機に印加される電圧から定められ、本例では280Vである。この場合に、設定された回転数で運転するために必要な電圧V1と閾値電圧Vlimとを比較し(104)、V1がVlimより大きいときに第3の運転モードとなるように制御される(105)。換言すれば、設定された回転数で運転するために必要な電圧V1に対し、実際に電動機に印加される電圧であるVlim値が低い場合には第3の運転モードとなる。
なお、本例では、V1は設定された回転数に必要な電圧として、制御部によって算出された値を用いる。したがって、Vlimは商用電源をコンバータ回路によって直流に変換した値として実際に電動機に印加される電圧であり、換言すると、この閾値電圧Vlimは直流生成回路であるコンバータ回路によって生成される最大電圧である。V1>Vlimの場合、すなわち、実際に印加される電圧が必要な電圧よりも低い場合に弱め界磁制御を行うこととなる。
本実施例で閾値電圧Vlimをコンバータ回路によって生成される最大電圧とすることによって、弱め界磁制御時に下がるモータ効率の下げ幅を小さくすることができる。
また、上記の例ではV1とVlimとを比較することによって第3の運転モードとするか否かを判断しているが、それらに対応する回転数同士を比較して判断してもよい。
その後、急冷凍スイッチにより急速冷凍運転を解除する信号の入力の有無を判断し(106)、当該信号によって解除される場合あるいは、上記符号102で設定された急速冷凍設定時間の経過の有無を判断し(107)、当該時間が経過した場合に圧縮機回転数を低下させ(108)、弱め界磁制御を解除する(109)。
また、V1<Vlimの場合、すなわち符号104の「No」の場合には、第3の運転モードとはならず、第2の運転モードで急冷凍運転がなされ、急速冷凍運転が解除されるか、設定時間が経過した場合には、電圧を制御して圧縮機の回転数を低下させる。このとき、符号109のステップは省略される。
以上説明した実施の形態において、種々の数値を示して説明したがこれら数値は一例であり制御思想に合致する限り他の数値であっても差し支えない。
以上本実施の形態により次の効果がある。圧縮機用モータの設計は、一番利用率の高い点で設計することにより(例えば最低回転数時)、モータの高効率化が図れるため、システムの省エネルギー化となる。冷蔵庫の急速冷凍ボタンが押され圧縮機電動機が高速運転する時や負荷が高い時は、前述したように弱め界磁制御により、圧縮機用モータは高速で運転することができる。
本実施の形態に係る冷蔵庫の制御装置ブロック図。 モータ印加電圧及び通流率を表す図。 パルス幅変調時のパルス幅を変えた時の電流を示す図。 本発明のモータ効率特性。 急冷凍運転時の弱め界磁制御フローチャート。

Claims (10)

  1. 圧縮機を駆動する電動機と、直流を入力しこの電動機を駆動するためのパルス列を出力するインバータと、このインバータに入力される直流電圧を変化させる直流生成回路とを備えた冷蔵庫であって、
    前記インバータの通流率を制御して前記電動機の回転数を制御し、前記通流率が所定の値に達すると弱め界磁制御を行う機能を備えた冷蔵庫。
  2. 圧縮機を駆動する電動機と、直流を入力しこの電動機を駆動するためのパルス列を出力するインバータと、このインバータに入力される直流電圧を変化させる直流生成回路とを備えた冷蔵庫であって、
    前記電動機を回転数指令を達成する直流電圧を算出し、
    この算出された直流電圧と予め設定された閾値電圧とを比較し、
    この算出された直流電圧が前記閾値電圧よりも高い場合に弱め界磁制御を行う機能を備えた冷蔵庫。
  3. 圧縮機を駆動する電動機と、直流を入力しこの電動機を駆動するためのパルス列を出力するインバータと、このインバータに入力される直流電圧を変化させる直流生成回路とを備えた冷蔵庫であって、
    前記電動機の回転数指令を達成する前記直流電圧が、前記直流生成回路により生成し得る最大電圧より上回っている場合、前記電動機を弱め界磁制御を行う機能を備えた冷蔵庫。
  4. 圧縮機を駆動する電動機と、直流を入力しこの電動機を駆動するためのパルス列を出力するインバータと、このインバータに入力される直流電圧を変化させる直流生成回路とを備えた冷蔵庫であって、
    前記電動機の回転数を所定の回転数まで上げる場合に、前記所定の回転数と予め定められた回転数とを比較し、
    前記所定の回転数が前記予め定められた回転数よりも高い場合には弱め界磁制御を行う機能を備えた冷蔵庫。
  5. 圧縮機を駆動する電動機と、この電動機を回転制御するインバータとを備えた冷蔵庫において、前記電動機の回転数を第1の回転速度以下の速度領域で運転させる第1の運転モードと、前記電動機の回転数を前記第1の回転速度より大きい第2の速度で運転させる第2の運転モードとを備え、前記電動機の回転数を前記第2の回転速度より大きい第3の速度で運転させる第3の運転モードとを備え、第3の運転モード時は弱め界磁制御を行って前記電動機の回転数を制御するようにしたことを特徴とする冷蔵庫。
  6. 前記インバータのパルス幅変調制御が所定の値に達したとき、前記第1の運転モードの速度制御機能から前記第2の制御機能へ切り替え、一方、前記パルス幅変調制御が所定の値に達したとき、前記第2の運転モードの速度制御機能から前記第1の制御機能へ切り替える機能を備え、前記インバータのパルス幅変調制御が所定の値に達したとき、前記第2の運転モードの速度制御機能から前記第3の制御機能へ切り替える機能を備えたことを特徴とする請求項5に記載の冷蔵庫。
  7. 急速冷凍スイッチが押され運転指令が設定された場合に前記第2の運転モードの速度制御機能から前記第3の制御機能へ切り替え、急速冷凍運転時間に達した場合若しくは急速冷凍スイッチにより運転指令が解除された場合に、前記第3の運転モードの速度制御機能から前記第2の制御機能へ切り替える機能を備えたことを特徴とする請求項6に記載の冷蔵庫。
  8. 設定温度と冷蔵庫冷凍室温度との偏差に基づいて前記インバータを構成するスイッチング素子のチョッピング動作を制御することにより前記電動機の回転数を調整する手段と、前記設定温度を上昇させ前記電動機の回転数を動作領域中の所定の値以下にする第1の運転モードと、前記冷凍室温度が前記設定温度よりも高い所定の値になった時この第1の運転モードを終了する手段と、前記設定値温度を低下させ前記電動機の回転数を動作領域中の所定の値にする第2の運転モードと、この第2の運転モード期間中であって、更に冷凍能力が必要な場合に前記第3の制御機能へ切り替える機能を備えたことを特徴とする請求項6に記載の冷蔵庫。
  9. 外部からの急冷凍運転指令の信号に応じて圧縮機を駆動する電動機の回転数を制御して冷蔵庫内の温度を制御する冷蔵庫の運転制御方法であって、
    前記急冷凍運転指令の信号を受信すると、前記電動機を所定の回転数で回転するために前記電動機に印加すべき電圧と予め設定された閾値電圧とを比較し、
    前記印加すべき電圧が前記閾値電圧を上回っている場合に弱め界磁制御を行って前記電動機の回転を制御する冷蔵庫の運転制御方法。
  10. 前記閾値電圧は、前記直流生成回路により生成し得る最大電圧であることを特徴とする請求項9の冷蔵庫の運転制御方法。
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