JP2001263256A - 圧縮機の制御装置 - Google Patents

圧縮機の制御装置

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JP2001263256A
JP2001263256A JP2000076215A JP2000076215A JP2001263256A JP 2001263256 A JP2001263256 A JP 2001263256A JP 2000076215 A JP2000076215 A JP 2000076215A JP 2000076215 A JP2000076215 A JP 2000076215A JP 2001263256 A JP2001263256 A JP 2001263256A
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孝二 浜岡
Tomonori Ouchiyama
智則 大内山
Tomonori Nakano
智紀 中野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機の制御装置において、効率がダウンす
るという課題を解決し、高効率駆動が可能な圧縮機の制
御装置を提供する。 【解決手段】 インバータの2相通電区間内で電流がブ
ラシレスモータの無負荷誘起電圧の波形と相似な波形と
なる様に電流を制御する電流制御手段を設ける事によ
り、モータの有効磁束使用率が向上し、力率がアップ
し、電流が小さくなるので、モータの銅損やインバータ
回路損失が低減し、高効率化ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫などの冷凍
システムの圧縮機の駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パワーエレクトロニクスの進歩に
伴い、あらゆる分野でパワー制御装置が使用されてきて
いる。例えば、冷蔵庫や空気調和機などの冷凍システム
の分野において省エネルギー等の目的でその圧縮機をイ
ンバータで制御し、可変速運転することにより冷凍能力
を負荷状態に合わせて変化させることにより、機器の省
エネルギーに大きく貢献している。
【0003】特にブラシレスモータは、回転子に永久磁
石を用いているため、高効率であるという特徴が有り、
特に省エネルギーのために近年盛んに使用されるように
なってきた。
【0004】このような背景から圧縮機すなわちモータ
の駆動装置には様々な制御面での工夫がなされるように
なってきた。
【0005】このような従来のモータの駆動装置として
は、たとえば特開平6−327286号公報に示されて
いるとおりである。
【0006】以下、従来のモータの駆動装置を図13を
用いて説明する。図13は従来のモータの駆動装置のブ
ロック図を示す。
【0007】図13において、直流電源102から12
0度通電型インバータ101を介してブラシレスモータ
103にパワーを供給する。
【0008】モータの速度Nは速度検出手段109によ
り検出し、通流率発生装置104で速度指令装置107
から出力される速度指令NRと比較し誤差がゼロになる
ように通流率DT0を決定する。補正装置108では通
流率DT0に対して電流が尻上がりの傾斜を持つように
補正を加え、通流率DTを作成する。
【0009】変調装置105はインバータのドライブ信
号に対して通流率DTで変調を行いパルス幅変調信号P
Dを出力し、このパルス幅変調信号PDに応じてドライ
ブ回路106でインバータのスイッチング素子T1〜T
6を駆動するドライブ信号DVを発生する。
【0010】インバータ101はドライブ信号DVによ
りチョッパ動作を行いモータに流れる電流を調整し、モ
ータが指令速度NRで回転するように制御する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
構成では、電流に尻上がりの傾斜を持たせるように通流
率を調整するものであるため、トルクリップルに起因す
る振動や騒音は抑制することができる。
【0012】冷蔵庫などの冷凍システムに使用されてい
る圧縮機などの場合、モータはシェルと呼ばれる密閉容
器の中にバネなどで懸架して納められている。そのた
め、モータ自体のトルクリップルによって振動や騒音が
増加するものではない。
【0013】しかし、ブラシレスモータのモータトルク
は電流に比例することからモータトルクは前半は小さく
後半へ行くほど大きくなる特性を有する。これは電流の
ピーク値が大きくなり、出力の電流力率を悪化させる。
これによりブラシレスモータの電流が増加し、銅損が増
加するため、モータ効率が悪化するという課題を有して
いた。
【0014】ここでは、従来例として電流が尻上がりに
なるように通流率を変化させるような例を示したが、通
流率が区間を通して一定となるような変調方法も良く行
われる。この場合も積極的には尻上がりには制御しない
ものの、モータ巻線のインダクタンスの影響により転流
初期には電流が流れにくく、やはり転流の後半に電流が
増加してくることになるため、前記と同様にモータ効率
は悪化する。
【0015】一方、圧縮機はもともと負荷のトルク変動
が大きく、モータのトルク変動では振動や騒音の影響を
受けにくいという特性を持っているため、圧縮機に応用
する場合はモータのトルク変動の抑制より、モータの効
率アップの方が重要な要求性能である。
【0016】本発明は、ブラシレスモータの電流波形を
制御することにより、モータの効率を更に向上させ商品
の大幅な省エネルギーを達成することができる圧縮機の
駆動装置を提供することを目的とする。
【0017】また、回転数の広い運転範囲の全域でモー
タの高効率化を行うことができる圧縮機の駆動装置を提
供することを目的とする。
【0018】また、どのような運転状態においてもモー
タの高効率化を行うことができる圧縮機の運転装置を提
供することを目的とする。
【0019】また、起動などの運転状態が不安定である
ときに安定した動作を提供できる圧縮機の運転装置を提
供することを目的とする。
【0020】また、圧縮機など1回転当たりの負荷変動
が非常に大きな負荷に対してより大きなモータの高効率
化を行うことができる圧縮機の駆動装置を提供すること
を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、インバータの2相通電区間内で電流が前記
ブラシレスモータの無負荷誘起電圧の波形と相似な波形
となるように電流を制御する電流制御手段を有するもの
である。
【0022】これにより、ブラシレスモータの電流を無
負荷誘起電圧の波形と相似な波形とすることにより、モ
ータの有効磁束使用率が向上し、電流波形のピーク値が
低くなるため、モータの力率がアップし、モータの電流
が減少するため、モータの銅損やインバータ回路損失を
削減することができる。
【0023】また、回転速度の指令値または実際の回転
速度に応じて分割区間内に少なくとも2以上のPWM制
御のパルスが入るようにキャリア周波数を変更するキャ
リア周波数変更手段を有するものである。
【0024】これにより、回転数が高くなり、周期が短
くなっても分割区間内に2以上のPWM制御のパルスを
入れることができるので、回転数の広い運転範囲の全域
でモータの高効率化をすることができる。
【0025】また、インバータの状態を検出し前記デュ
ーティ補正手段で設定されたデューティを更に変化させ
る状態検出手段を有するものである。
【0026】これにより、インバータの動作状態やモー
タの負荷状態が変化しても、常にモータの高効率を維持
することができる。
【0027】また、ブラシレスモータの回転数が安定し
てない時前記デューティ補正を行わずかつ回転数が安定
した時前記デューティ補正を行う回転数安定判定手段を
有するものである。
【0028】これにより、モータの動作が起動時や回転
数変更時などの動作が不安定な時はデューティの制御が
安定するように従来通り等幅なデューティで制御し、運
転期間のほとんどを占める回転数が安定した時にはモー
タが高効率になるように制御することができる。
【0029】また、位置検出手段からの信号によりロー
タの機械的な回転位置を検出する回転位置検出手段と、
前記回転位置検出手段によりデューティ補正値を変更す
るようにしたデューティ補正量変更手段とを有するもの
である。
【0030】これにより、圧縮機などのように負荷変動
の大きなものに対してもモータの効率を最大限あげるこ
とができる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、ブラシレスモータを駆動するインバータと、前記ブ
ラシレスモータの回転子の回転位置を検出する位置検出
手段と、前記位置検出手段の信号より前記ブラシレスモ
ータの3相の固定子巻線のうち特定の2相を通電し順次
切り替えることによって前記インバータを駆動させるイ
ンバータ制御手段と、前記インバータの2相通電区間内
で電流が前記ブラシレスモータの無負荷誘起電圧の波形
と相似な波形となるように電流を制御する電流制御手段
とからなる圧縮機の制御装置としたものであり、ブラシ
レスモータの電流を無負荷誘起電圧の波形と相似な波形
とすることにより、モータの有効磁束使用率が向上し、
電流波形のピーク値が低くなるため、モータの力率がア
ップし、モータの電流が減少するという作用を有する。
【0032】請求項6に記載の発明は、インバータの2
相通電区間を2以上の複数の分割区間に分割し、分割さ
れた各々の分割区間において電流波形が前記ブラシレス
モータの無負荷誘起電圧波形と相似な波形となるように
PWM制御のデューティを変化させるようにしたデュー
ティ補正手段と、回転速度の指令値または実際の回転速
度に応じて前記分割区間内に少なくとも2以上のPWM
制御のパルスが入るようにキャリア周波数を変更するキ
ャリア周波数変更手段とからなる圧縮機の制御装置とし
たものであり、回転数が上がり分割区間の周期が短くな
ってもその分割区間内に常に2以上のPWMのパルスが
入るようにキャリア周波数を変更することができるとい
う作用を有する。
【0033】請求項7に記載の発明は、インバータの2
相通電区間を2以上の複数の分割区間に分割し、分割さ
れた各々の分割区間において電流波形が前記ブラシレス
モータの無負荷誘起電圧波形と相似な波形となるように
PWM制御のデューティを変化させるようにしたデュー
ティ補正手段と、前記インバータの状態を検出し前記デ
ューティ補正手段で設定されたデューティを更に変化さ
せる状態検出手段とからなる圧縮機の制御装置としたも
のであり、直流電圧やモータの電流、温度条件などによ
り、周囲の負荷状況が変化しても常に最大の効果が確保
できる様にモータ電流を制御することができるという作
用を有する。
【0034】請求項11に記載の発明は、インバータの
2相通電区間を2以上の複数の分割区間に分割し、分割
された各々の分割区間において電流波形が前記ブラシレ
スモータの無負荷誘起電圧波形と相似な波形となるよう
にPWM制御のデューティを変化させるようにしたデュ
ーティ補正手段と、前記ブラシレスモータの回転数が安
定してない時前記デューティ補正を行わずかつ回転数が
安定した時前記デューティ補正を行う回転数安定判定手
段とからなる圧縮機の制御装置とするものであり、モー
タの動作が起動時や回転数変更時などの動作が不安定な
時はデューティの制御が安定するように従来通り等幅な
デューティで制御し、運転期間のほとんどを占める回転
数が安定した時にはモータが高効率になるようにモータ
電流を制御することができるという作用を有する。
【0035】請求項13に記載の発明は、インバータの
2相通電区間を2以上の複数の分割区間に分割し、分割
された各々の分割区間において電流波形が前記ブラシレ
スモータの無負荷誘起電圧波形と相似な波形となるよう
にPWM制御のデューティを変化させるようにしたデュ
ーティ補正手段と、前記位置検出手段からの信号により
ロータの機械的な回転位置を検出する回転位置検出手段
と、前記回転位置検出手段によりデューティ補正値を変
更するようにしたデューティ補正量変更手段とからなる
圧縮機の制御装置としたものであり、圧縮機などのよう
に負荷変動の大きく、かつその負荷変動が周期的なもの
に対してもモータの効率を最大限あげることができると
いう作用を有する。
【0036】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図6を用いて説明する。
【0037】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1の圧縮機の制御装置のブロック図である。
【0038】図2において、1は商用電源であり、日本
の一般家庭の場合、100V50Hzまたは60Hzが
一般的に使用されている。
【0039】2はコンバータであり、商用電源1の交流
電圧を直流電圧に変換する。
【0040】コンバータ2は4個の整流ダイオード2a
〜2dをブリッジ接続して、商用電源1の整流を行う。
また電解コンデンサ2eの正端子はブリッジ接続された
整流ダイオード2aと整流ダイオード2cとの接続点に
接続し、電解コンデンサ2fの負端子はブリッジ接続さ
れた整流ダイオード2bと整流ダイオード2dとの接続
点に接続している。
【0041】また、電解コンデンサ2eの負端子と電解
コンデンサ2fの正端子とを直接接続している。リレー
2gは、整流ダイオード2cと整流ダイオード2dとの
接続点と、電解コンデンサ2eと電解コンデンサ2fと
の接続点との間をONまたはOFFできる様に接続して
いる。
【0042】3はインバータであり、コンバータ2で整
流された直流電圧出力を入力として任意周波数、任意電
圧の三相交流に変換する。
【0043】インバータ3はIGBT3a〜3fを各々
三相ブリッジ接続しており、また各々のIGBT3a〜
3fには並列に高速ダイオードが接続されている(図示
せず)。高速ダイオードはIGBT3a〜3fがオフし
たときの環流電流を流す働きをする。
【0044】4は電流検知抵抗であり、インバータ3の
直流電圧の負端子側に挿入している。この電流検出抵抗
4の両端には電流に比例した電圧が発生する。
【0045】5はブラシレスモータで、インバータ3の
三相交流出力で駆動される。ブラシレスモータはロータ
ーにマグネットを持っており、このマグネットトルクを
うまく利用することにより高効率化が可能である。この
モータ5はインバータ3の出力周波数に応じた回転数で
回転する。
【0046】6は圧縮要素であり、ブラシレスモータ5
の回転運動をクランク機構(図示せず)を用いて往復運
動に変換し、ピストン(図示せず)がシリンダ(図示せ
ず)内を往復することにより、冷媒ガスを圧縮する。
【0047】7は圧縮機であり、ブラシレスモータ5と
圧縮要素6とを支持要素8で懸架して密閉容器9に納め
られている。一般的には支持要素6としてバネが使用さ
れている。
【0048】10は位置検出手段であり、ブラシレスモ
ータ5のローターの回転位置を相対的に検出するため
に、モータの誘起電圧から回転位置を検出する。
【0049】11はインバータ制御手段であり、マイコ
ンなどを使用しており、位置検出手段10の位置検出結
果に基づきインバータ3のIGBT3a〜3fを駆動す
るための波形を生成したり、インバータ22の異常動作
を検出して、保護動作などを行う。
【0050】また、インバータ制御手段11はリレー2
gのON/OFFを制御し、コンバータ2の出力電圧を
調整する。リレー2gがOFFの時はコンバータ2の回
路は全波整流回路となり出力は約140V得られる。ま
た、リレー2gがONの時はコンバータ2の回路は倍電
圧整流回路となり出力は約280V得られる。
【0051】12は電流制御手段であり、インバータ3
への駆動信号のPWM制御のデューティを調整すること
によりブラシレスモータ5の電流波形を制御する。ここ
でPWM制御とはパルス幅変調制御のことを意味し、モ
ータの駆動周波数に対して十分大きな周波数であるキャ
リア周波数を選定する。一般的にはキャリア周波数は2
kHz〜20kHz程度が使用される。
【0052】このキャリア周波数の中でデューティを調
整することにより、出力の電圧を変化させることができ
る。ここで、デューティとはオン時間とキャリア周期の
比を示し、デューティが大きいほど出力の電圧は高くな
る。
【0053】13は電流検出手段であり、電流検出抵抗
4の両端の電圧を検出し、そこから現在の負荷トルクを
知ることができる。これはブラシレスモータ5に流れる
モータ電流は負荷トルクに比例するという特性を利用し
たものである。
【0054】14は電圧検出手段であり、コンバータ2
の出力電圧を検出する。ここでは商用電源1での電圧変
動やリレー2gによる整流方式の切替による電圧の変化
を検出する。
【0055】15は冷凍システム制御手段15であり、
この冷凍システム制御手段15で圧縮機7を含む冷凍シ
ステム全体の制御を行い、コンプレッサの回転数も決定
し、インバータ制御手段11に指令を行う。この回転数
の指令は例えばシリアル通信などを使用して行う。
【0056】16は急凍スイッチで、冷凍システムのユ
ーザー側に取り付けられ、ユーザーが急速に冷凍したい
物を投入したときにスイッチを押す。すると冷凍システ
ム制御手段15はコンプレッサの回転数を高回転数と
し、インバータ制御手段11に指令する。
【0057】17は温度入力手段で、冷凍システムの庫
内温度(例えば、冷蔵庫の場合は、冷凍室の温度)を検
出する。冷凍システム制御手段15はこの温度入力手段
17の出力を基に、コンプレッサの回転数を決定し、イ
ンバータ制御手段11に指令信号を送る。
【0058】18は負荷駆動手段であり、冷凍システム
制御手段15によって駆動され、ファンモータや霜取り
ヒータ(図示せず)などを駆動する。
【0059】図1のように構成された圧縮機の制御装置
についてその動作を説明する。
【0060】圧縮機7で圧縮された高温高圧の冷媒ガス
は凝縮器(図示せず)で放熱、液化し、減圧器(図示せ
ず)で減圧され、蒸発器(図示せず)で蒸発(気化)す
る。この時、周囲の空気から熱を奪い、空気を冷却す
る。この冷却された空気をファンなどで攪拌することに
より庫内を冷却する。
【0061】この庫内の温度を温度入力手段17を用い
て検出する。また、温度入力手段17はこれ以外にも外
気温度など冷凍システムの制御に必要な温度を検出して
くる。
【0062】冷凍システム制御手段15ではこの温度入
力手段17からの温度情報を元に最適な状態で冷凍シス
テムの圧縮機7が運転できる様に制御を行う。一般的に
は庫内温度が低いほど圧縮機7のブラシレスモータ5の
回転数を低下させ冷凍能力を低くして運転する。また、
外気温度が低いほど圧縮機7のブラシレスモータ5の回
転数を低下させ冷凍能力を低くして運転する。
【0063】また、冷凍システム使用者の意志で急速な
冷凍を希望する場合、急凍スイッチ16を操作すること
により、圧縮機7のブラシレスモータ5の回転数を高速
にして冷凍能力を高くして運転する。これを一定時間、
または再度急凍スイッチ16が操作される(状態の強制
解除)まで高速運転を継続する。これにより、庫内に置
かれた被冷却物が急速に冷却されることになる。
【0064】冷凍システム制御手段15が決定した回転
数をインバータ制御手段11に指令回転数として送る。
インバータ制御手段11ではブラシレスモータ5の回転
数がこの指令回転数になるように出力電圧を調整する。
この出力電圧の調整は一般的にはPWM制御のデューテ
ィを変えることによって行われる。
【0065】ブラシレスモータ5はモータの回転とイン
バータの出力が完全に一致する必要が有り、その役割を
位置検出手段10が行う。ブラシレスモータ5の巻線の
誘起電圧を検出し、そのロータ(図示せず)の回転位置
の相対位置を検出し、その信号に従ってインバータ3の
最適なIGBTをオンさせる。
【0066】ブラシレスモータの駆動においては、3相
巻線のうち2相に電流を流すことによって駆動する。す
なわち位置検出手段10の信号によって、インバータ3
の駆動する2相を決定し、その後位置検出手段10の信
号の変化に合わせて駆動する相を順次切り替えていく。
この駆動する相が変化してから次の変化を行うまでを2
相通電区間と呼ぶ。
【0067】また、インバータ制御手段11は、ブラシ
レスモータ5を高回転数で運転する時は、リレー2gを
オンさせる。これによりコンバータ2は倍電圧整流の回
路となり、コンバータ2の出力電圧は高くなる。また、
ブラシレスモータ5を低回転数で運転する時は、リレー
2gをオフさせる。これによりコンバータ2は全波整流
の回路となり、コンバータ2の出力電圧は低くなる。こ
のように回転数によりコンバータ2の出力電圧を変える
ことにより、ブラシレスモータ5の効率の高い状態で使
用できる様になる。
【0068】次に図1における電流制御手段12につい
て図1及び図2を用いて説明する。
【0069】図2は本発明の実施の形態1の圧縮機の制
御装置の電流制御手段12のブロック図を示す。
【0070】図2において、20は転流手段である。位
置検出手段10の出力からインバータ3の駆動するIG
BTを選択する。
【0071】21は速度検出手段である。位置検出手段
10の出力からブラシレスモータ5の回転数を検出す
る。ブラシレスモータは同期式モータであり滑りは発生
しないので、モータの回転数N〔r/s〕はインバータ
の出力周波数F〔Hz〕、ブラシレスモータ5の極数を
Pとすると、次式で表される。
【0072】
【数1】
【0073】22はタイマ手段であり、速度検出手段2
1で検出したモータの回転数から得られる時間をベース
にタイマ時間を設定する。そのタイマ時間Ttは次式で
表される。ここで、nは1回の切替区間(60度)内に
おける分割数を示す。
【0074】
【数2】
【0075】タイマ手段22のスタートのタイミングは
転流手段20の切り替えるタイミング(60度の通電区
間、すなわち2相通電区間の始まり)でスタートする。
既にタイマが動作している場合には、再スタートする。
このタイマ時間が終了すると、各分割区間のタイミング
を発生することができる。本実施例では説明の簡素化の
ため、n=3(分割区間20度)として以降説明をして
いく。
【0076】23は区間判定手段であり、タイマ手段2
2の出力により分割区間を判定する。すなわち現時点
は、分割区間の0度から20度、20度から40度、4
0度から60度のどの分割区間かを判定する。以降説明
の簡素化のため以上の分割区間をそれぞれ分割区間A、
分割区間B、分割区間Cとする。
【0077】24はデューティ補正手段であり、区間判
定手段23で判定された分割区間を基にデューティを補
正するデータを選択する。例えば分割区間Aでは補正量
+10%、分割区間Bでは補正量+5%、分割区間Cで
は補正量0%をそれぞれ選択する。
【0078】25はデューティ設定手段であり、速度検
出手段21の出力(実回転数)と指令回転数とを比較し
両者が一致する様にデューティを設定する。例えば、指
令回転数<実回転数の場合、デューティを小さくする。
逆に、指令回転数>実回転数の場合、デューティを大き
くする。また指令回転数=実回転数の場合はデューティ
を維持する。この調整されたデューティから更にデュー
ティ補正手段24で決められた補正量を補正したデュー
ティ量を出力する。
【0079】26はデューティ発生手段であり、デュー
ティ設定手段25で設定されたデューティに従ってパル
ス信号を発生する。
【0080】27は合成手段であり、転流手段20で作
られた転流信号とデューティ発生手段26で作られたパ
ルス信号とを合成して、インバータ3のIGBT3a〜
3fのドライブ信号を出力する。
【0081】28は状態検出手段であり、電流検出手段
13で検出した電流の状態、電圧検出手段14で検出し
た直流電圧の状態、温度入力手段17で検出した庫内温
度や外気温度などの状態、速度検出手段21からの実回
転数の状態を検出し、必要なデューティ補正値の演算を
行い、デューティ補正手段にその結果を出力し、出力デ
ューティの補正をおこなう。
【0082】29はキャリア周波数変更手段であり、冷
凍システム制御手段15から送られてくる設定回転数、
または速度検出手段21で検出された実回転数により、
最適なキャリア周波数を選択し、デューティ発生手段2
6に指令を出し、PWM制御のパルスのキャリア周波数
を変更する。
【0083】次に、デューティの補正の動作について図
1から図3を用いて説明する。
【0084】図3は本発明の実施の形態1のデューティ
補正の動作を示す流れ図である。
【0085】S1で位置信号の変化の有無を判定する。
位置検出手段10の位置信号の変化を判定している。位
置信号の変化があればS2へ進み、変化がなければS5
へ進む。
【0086】S1で信号変化が発生したので、まずS2
で出力の切り替えを転流手段20で行う。この切り替え
はロータの回転位置に従ってモータが最も効率の高いタ
イミングで行うものである。
【0087】次に、S3でタイマ手段22にタイマ時間
をセットする。ここでのタイマ時間は前述した様に回転
数で変化し、転流手段20が出力を切り替える、言い換
えれば位置検出手段10の位置信号が変化するまでの2
相通電区間である電気角60度の間を複数の分割区間に
分けるタイマ時間を指す。本実施例は3分割するものと
して説明を行っているので、電気角20度に相当する時
間をタイマ時間としている。
【0088】S4ではタイマをリスタートする。ここで
は前回のタイマ時間が残っている場合などについても一
旦そのタイマをクリアし、新たにセットされたタイマ時
間で再スタートを行う。
【0089】S5ではタイマ手段22のタイムアップを
確認する。タイムアップしていなければS5を継続し、
タイムアップしていればS6に進む。
【0090】S6はタイムアップした後、現在はどの分
割区間にいるかを区間判定手段23で判定する。これは
カウンタなどを用い位置信号変化後何回目のタイムアッ
プかによって分割区間を判定できる。もし、規定回数以
上のタイムアップがあった場合には無視することも可能
である。このようにすることによって誤動作の防止をす
ることができる。
【0091】S6で判定された分割区間に対し、S7で
はデューティ補正手段24で決められたデューティ補正
値をデューティ設定手段25に送ることにより、デュー
ティの変更及び実際のパルス出力を行う。次にS8でタ
イマ手段22をリスタートする。
【0092】このように動作させることにより、出力の
転流が切り替わる間の電流を決められた分割区間毎に制
御することができる。
【0093】次に、デューティの補正を行ってどのよう
にブラシレスモータ5を制御するのかについて説明す
る。
【0094】図4は本発明の実施の形態1のブラシレス
モータ5の無負荷誘起電圧波形のタイミング図である。
【0095】図4において縦軸は誘起電圧の電圧値を示
し、横軸は時間を示す。通常の停止状態ではこの波形は
観測できないが、ロータを外部から直接回すことによっ
てこの波形が観測できる。もちろんこの時インバータか
らの電圧は一切印加していないものとする。また、これ
らの電圧波形はスター結線された中性点と各相の端子と
の波形を示している。
【0096】実線はU相の端子の無負荷誘起電圧波形、
破線はV相の端子の無負荷誘起電圧波形、一点鎖線はW
相の端子の無負荷誘起電圧波形を示す。各波形はピーク
値付近でその電圧はほぼ平坦な波形となっており、かつ
120度づつ位相がずれた波形をしている。また、その
周期Tは回転数とモータの極数によって決まり、周期T
が小さくなればなるほど無負荷誘起電圧は大きくなる。
【0097】この無負荷誘起電圧の平坦な部分で電圧を
印加して、なおかつモータ電流をこの無負荷誘起電圧波
形と同じ波形にすると、ブラシレスモータは最もトルク
を発生し易く、かつ力率も向上するので最も効率の高い
運転とすることができる。
【0098】しかし、実際にはモータ巻線のインダクタ
ンス成分や抵抗成分により電流波形は一次遅れとなり、
立ち上がり時に電流が増加しにくく、後半へ行くほど電
流が増加してトルクを多く発生させるという動作を行う
ため、この無負荷誘起電圧波形と同一波形の電流を流す
ことは困難となる。本発明においては電流制御手段12
を設けることにより、モータ電流波形を制御し、無負荷
誘起電圧の電圧波形と同一のモータ電流波形とするよう
にしている。
【0099】次に図1から図4の様に構成された圧縮機
の制御装置についてその動作を全体的に説明する。
【0100】図5は本発明の実施の形態1の圧縮機のタ
イミング図である。
【0101】図5において、A)からC)は各々位置信
号X、位置信号Y、位置信号Zを示す。これはブラシレ
スモータ5の誘起電圧から位置検出手段10で検出され
た位置信号を示す。
【0102】D)からI)は各々ドライブ信号U、ドラ
イブ信号/U、ドライブ信号V、ドライブ信号/V、ド
ライブ信号W、ドライブ信号/Wを示す。ここで/のつ
いていないものは上アーム、/のついているものは下ア
ームのIGBTのドライブ信号を示す。但し、ここでP
WM制御のパルスは省略しているが、上アームまたは下
アームのいずれかに合成することにより電圧制御が可能
となる。
【0103】ここで位置信号X、Y、Zとドライブ信号
U、/U、V、/V、W、/Wとは単純な論理回路で発
生しており各波形のタイミングは一致している。
【0104】J)はデューティを示しており、破線は従
来の圧縮機の制御装置によるデューティを、実線は本発
明の実施の形態1の圧縮機の制御装置によるデューティ
を示す。
【0105】K)はモータ電流波形を示しており、破線
は従来の圧縮機の制御装置によるモータ電流波形を、実
線は本発明の実施の形態1の圧縮機の制御装置によるモ
ータ電流波形を示す。
【0106】圧縮機の制御装置によるデューティは図5
のJ)に破線で示している様に常に一定のデューティを
印加していたため、電流波形は図5のK)に破線で示し
ている様に尻上がりの電流波形となる。すなわちモータ
のインダクタンス成分により切り替え初期は電流が流れ
にくく後半で電流を流すことにより全体的なトルクを出
している。
【0107】しかしながら、このような電流波形では電
流ピーク値が上がり、力率が低下するので、電流が大き
くなりモータの銅損が増加するためにモータの効率が低
下することとなる。
【0108】そこで、本発明の実施の形態1における圧
縮機の制御装置においては、モータ電流をU相からV相
に流す状態の区間、すなわち時刻t1からt4の期間が
2相通電区間である。この2相通電区間をさらに3つの
分割区間t1からt2、t2からt3、t3からt4に
分割する。その各分割区間でデューティをJ)に示すよ
うに段階的に補正を行う。以降の2相通電区間について
も動作は同様であるので説明は省略する。
【0109】このように、デューティは図5のJ)に実
線で示している様に2相通電区間の60度を更に3分割
し、20度毎の各分割区間でデューティが大きい状態か
ら、小さい状態になる様に印加している。もちろんこの
時にデューティの平均値は従来と同等になるのはいうま
でもない。
【0110】このようにすることにより、電流波形は図
5のK)に実線で示している様に前半に電圧(デューテ
ィ)が高く電流の立ち上がりが早くなり、後半では電圧
(デューティ)を低くするために電流の増加を防止して
いる。
【0111】これにより図4に示した無負荷誘起電圧波
形と同一の平坦な電流波形を得ることができる。これに
よりモータのトルクを有効に発生することができると共
に、電流のピーク値を抑えることができるので、力率が
向上し、電流が減少し、モータの銅損が減少することに
よりモータの効率をあげることができる。
【0112】次にデューティの補正量について図6から
図9を用いて更に詳しく説明する。
【0113】図6は本発明の実施の形態1の圧縮機の制
御装置のデューティ補正の流れ図である。
【0114】図6において、S10からデューティ補正
をスタートする。S11で位置信号変化を検出する。S
11で検出した位置信号をもとにS12で回転数を検出
する。これは例えば一定時間内の位置信号の変化の回数
をカウントするか、位置信号の変化するまでの時間を計
測するか等の方法により検出できる。
【0115】S13では、S12で検出した回転数デー
タに基づいてPWM制御のパルスのキャリア周波数を決
定する。ここでこの両者の関係について更に詳しく説明
する。
【0116】PWM制御を行いたい時、その所定の分割
区間においては少なくとも2パルス以上のパルスが必要
である。それより少なくなると十分なPWM制御ができ
ないことになる。また、PWM制御のキャリア周波数を
上げるとモータの効率が上がるが、スイッチングロスの
増加によりインバータ効率が下がるので、トータルの効
率が最も高くなるポイントが有る。これは設計により変
化するが一般的には数kHz程度のキャリア周波数が最
適値となることが多い。
【0117】本発明の実施の形態1における圧縮機の制
御装置においては、分割された分割区間は電気角20度
の分割区間であり、この間に2パルス以上のパルスが入
る様にキャリア周波数を決定する。
【0118】例えば、4極モータの場合、回転数が41
r/s以下ではキャリア周波数3kHz、回転数がそれ
よりも大きく69r/s以下ではキャリア周波数5kH
z、回転数がそれよりも大きいときは7kHzという様
に、キャリア周波数の切り替えを行う。キャリア周波数
7kHzでは回転数97r/sまで制御可能である。そ
れ以上の回転数が必要な場合にはもっとキャリア周波数
をあげればよい。
【0119】このようにキャリア周波数を回転数で切り
替えることにより、最も効率が高くなる様な運転が可能
となる。
【0120】S14では電気角60度の時間を演算す
る。これは回転数から容易に演算することができる。次
に3分割された電気角20度の分割区間の時間を演算し
記憶する。これも電気角60度の時間から容易に演算で
きる。
【0121】S16では、S15で演算された結果をタ
イマ手段22に設定する。S17では所定の分割区間に
予め設定されているデューティ補正値を読み出してく
る。これは回転数毎に最適な値が設定されている。
【0122】そのデューティ補正値を、S18では電圧
検出手段14により検出された直流電圧により更に補正
を行い、S19では電流検出手段13で検出された直流
電流により更に補正を行い、S20では温度入力手段1
7で検出された温度により更に補正を行うことにより、
S21でデューティ補正値の決定を行う。このデューテ
ィ補正値で制御を行うこととなる。
【0123】次にこのデューティの状態による補正につ
いて更に詳しく説明を行う。
【0124】図7は本発明における直流電圧による最適
デューティ補正量を示す相関図を示す。図7に示す様に
直流電圧が低下すると最適デューティ補正量が増加する
傾向にある。従って直流電圧は低下するとデューティの
補正量を大きくする様に補正を行うとより最適な運転が
できることになる。
【0125】図8は本発明における回転数による最適デ
ューティ補正量を示す相関図を示す。図8に示す様に回
転数が低下すると最適デューティ補正量が減少する傾向
にある。従ってS17によって読み出されるデューティ
補正値はこのデータに基づいて設定されている。
【0126】図9は本発明における負荷量による最適デ
ューティ補正量を示す相関図を示す。図9に示す様に負
荷量が低下すると最適デューティ補正量が増加する傾向
にある。従って直流電圧は低下するとデューティの補正
量を大きくする様に補正を行うとより最適な運転ができ
ることになる。ここでいう負荷量は電流や温度によって
決定することができ、電流が大きければ負荷が大きくな
る。また、温度の場合は庫内温度または外気温度が高い
方が負荷が大きくなる。
【0127】以上説明した通り、本発明の実施の形態1
の圧縮機の制御装置はつぎのような効果がある。
【0128】ブラシレスモータ5を駆動するインバータ
3と、ブラシレスモータ5の回転子の回転位置を検出す
る位置検出手段10と、位置検出手段10の信号よりブ
ラシレスモータ5の3相の固定子巻線のうち特定の2相
を通電し順次切り替えることによってインバータ3を駆
動させるインバータ制御手段11と、インバータ3の2
相通電区間内で電流がブラシレスモータ5の無負荷誘起
電圧の波形と相似な波形となるように電流を制御する電
流制御手段12とからなる圧縮機の制御装置とすること
により、ブラシレスモータの電流を無負荷誘起電圧の波
形と相似な波形とすることにより、モータの有効磁束使
用率が向上し、電流波形のピーク値が低くなるため、モ
ータの力率がアップし、モータの電流が減少し、モータ
の効率を更に向上させ商品の大幅な省エネルギーを達成
することができる。
【0129】また、インバータ3の2相通電区間を2以
上の複数の分割区間に分割し、分割された各々の分割区
間において電流波形が前記ブラシレスモータの無負荷誘
起電圧波形と相似な波形となるようにPWM制御のデュ
ーティを変化させるようにしたデューティ補正手段24
と、回転速度の指令値または実際の回転速度に応じて前
記分割区間内に少なくとも2以上のPWM制御のパルス
が入るようにキャリア周波数を変更するキャリア周波数
変更手段29とからなる圧縮機の制御装置とすることに
より、回転数が上がり分割区間の周期が短くなってもそ
の分割区間内に常に2以上のPWMのパルスが入るよう
にキャリア周波数を変更することができ、回転数の広い
運転範囲の全域でモータの高効率化を行うことができ
る。
【0130】また、インバータ3の2相通電区間を2以
上の複数の分割区間に分割し、分割された各々の分割区
間において電流波形が前記ブラシレスモータの無負荷誘
起電圧波形と相似な波形となるようにPWM制御のデュ
ーティを変化させるようにしたデューティ補正手段24
と、インバータ3の状態を検出しデューティ補正手段2
4で設定されたデューティを更に変化させる状態検出手
段28とからなる圧縮機の制御装置とすることにより、
直流電圧やモータの電流、温度条件などにより、周囲の
負荷状況が変化しても常に最大の効果が確保できる様に
モータ電流を制御することができ、どのような運転状態
においてもモータの高効率化を行うことができる。
【0131】実施の形態1における説明において、位置
検出手段10はブラシレスモータ5の誘起電圧を検出し
てロータの相対位置を検出する様にしたが、ホール素子
など位置検出素子を使ったものや電流から位置を推定す
る方法でもよい。
【0132】また、コンバータ2はリレー2gを使用し
て整流方法を切り替えて直流電圧を切り替える様にした
が、チョッパなどを使って電圧を任意に変化させてもよ
い。
【0133】また、電圧検出手段は直流電圧を検出する
ようにしたが、入力電圧を検出してもよいことはいうま
でもない。
【0134】(実施の形態2)図10は本発明の実施の
形態2の圧縮機の制御装置の電流制御手段12のブロッ
ク図である。図2と同一機能を有するものは同一番号を
付与し、詳しい説明は省略する。
【0135】図10において、40は回転数安定判定手
段である。位置検出手段10の位置検出信号から回転数
を検出し、指令回転数に対して安定していればデューテ
ィ補正を行う信号を送出し、安定していなければデュー
ティ補正を行わない信号を送出する。
【0136】41はAND手段であり、回転数安定判定
手段40で回転数が安定していると判断されるとデュー
ティ補正手段24の出力信号をデューティ設定手段25
に送る。逆に回転数が安定しない時はデューティ補正手
段24の出力信号をデューティ設定手段25に送らな
い。
【0137】42はデューティ変更手段であり、回転数
安定判定手段40で回転数が非安定状態から安定状態に
状態が変化する時、すなわちデューティが補正されない
状態から補正される状態に変化する時、強制的に基とな
るデューティ(これまでの回転数制御を行ってきたデュ
ーティ、以降このデューティを基底デューティと呼ぶ)
を変更する。このときデューティの平均値が変化の前後
で一致する様にデューティの変更を行う。
【0138】43は回転数位置検出手段である。位置検
出手段10の位置検出信号から機械的な回転位置を検出
する。これはブラシレスモータは同期式で駆動されてい
ることから検出できる。例えばモータが2極の時は電気
角と機械角が一致し、4極の時は電気角の2周期と機械
角が一致し、6極の時は電気角の3周期と機械角が一致
する。従って電気角が判ることによって機械角の検出が
可能となる。
【0139】44はデューティ補正量変更手段であり、
回転位置検出手段43で検出された位置に対してデュー
ティ補正量を変更する。具体的には機械角1周期前の回
転数、電圧、電流、温度などのデータを基に最適なデュ
ーティ補正量に変更する。
【0140】45はタイマ時間決定手段であり、回転位
置検出手段43で検出された位置に対してタイマ手段2
2に設定するタイマ時間を変更する。具体的には機械角
1周期前の切替周期を基にその周期の1/3の時間(電
気角20度分の時間)を設定する。
【0141】以上の様に構成された圧縮機の制御装置の
電流制御手段12の動作について図10及び図11を用
いて詳しく説明する。
【0142】図11は本発明の実施の形態2のデューテ
ィ補正の動作を示す流れ図である。
【0143】S30で、回転数安定判定手段40で実回
転数が指令回転数に対して安定しているかどうかを判定
する。安定していればS31でデューティ補正手段24
によるデューティ補正を実施し、S36に進む。S30
で安定していない判定であればS32に進む。
【0144】S32で、デューティ補正手段24による
デューティ補正はAND手段41で信号の流れを停止
し、実施しない。すなわち回転数が安定している時にの
み、デューティ補正を実施することにより、起動時や回
転数変化など動作が不安定な時は従来通りの制御をする
ことにより制御の安定性を確保する。
【0145】S33で、再度回転数安定判定手段40で
実回転数が指令回転数に対して安定しているかどうかを
判定する。安定していなければS32から繰り返す。安
定していればS34に進む。
【0146】S34で、デューティ補正をスタートする
と共に、S35でそれまでの基底デューティを変更し、
S36に進む。例えばデューティ補正を20度の分割区
間毎に+10%、+5%、+0%と変化させる場合、そ
のままこのデューティに補正を加えると平均デューティ
はそれまでの基底デューティの+5%のデューティとな
る。
【0147】デューティが急激に変化すると回転数が急
激に変化する。これを防ぐためにデューティ補正がスタ
ートすると同時に基底デューティを−5%に変更する事
により、この回転数の急激な変化を防止する。
【0148】S36で、回転位置検出手段43で回転位
置を検出する。この回転位置は前述した様に機械的な回
転位置であり機械角で表される。
【0149】S37で、機械角1周期前の回転数、電
圧、電流、温度などのデータを基に最適なデューティ補
正量を決定すると共に、デューティ補正手段24に設定
する。
【0150】次にS38で、機械角1周期前の切替周期
を基にその周期の1/3の時間(電気角20度分の時
間)をタイマ手段22に設定する。
【0151】圧縮機のように1回転当たりの負荷のトル
ク変動が非常に大きく、またその変化が周期的に起こる
様な場合には、このように1周期前のデータを基に制御
をすることが有効な手段のひとつである。
【0152】この具体的な動作について、次に図12を
用いて説明する。
【0153】図12は本発明の実施の形態2の圧縮機の
制御装置のタイミング図である。
【0154】図12において、L)からN)は各々位置
信号X、位置信号Y、位置信号Zを示す。これはブラシ
レスモータ5の誘起電圧から位置検出手段10で検出さ
れた位置信号を示す。
【0155】O)からT)は各々ドライブ信号U、ドラ
イブ信号/U、ドライブ信号V、ドライブ信号/V、ド
ライブ信号W、ドライブ信号/Wを示す。ここで/のつ
いていないものは上アーム、/のついているものは下ア
ームのIGBTのドライブ信号を示す。但し、ここでP
WM制御のパルスは省略しているが、上アームまたは下
アームのいずれかに合成することにより電圧制御が可能
となる。
【0156】ここで位置信号X、Y、Zとドライブ信号
U、/U、V、/V、W、/Wとは単純な論理回路で発
生しており各波形のタイミングは一致している。
【0157】U)はトルクを示しており、実線は圧縮機
の圧縮要素による負荷トルクを示しており、破線はモー
タトルクを示す。圧縮要素は往復動式圧縮要素であり一
往復で吸入/圧縮を繰り返す構造であり、吸入時にはほ
とんど負荷トルクは必要無く、圧縮時に大きな負荷トル
クが必要である。
【0158】一方、モータトルクは負荷トルクと回転体
の慣性モーメントによって変化し、急激なトルク変化を
おこす負荷トルクに対応して、ゆっくりとした変化を示
す。この時、モータトルクが負荷トルクより大きい時は
回転は加速方向であり、モータトルクが負荷トルクより
小さい時は回転は減速方向である。すなわち1回転当た
りの回転数変動がV)に示す様に起こっていることとな
る。
【0159】このモータトルク変動、回転数変動は負荷
トルクが大きい方が大きく、また回転数が低い方が大き
い。これは回転数が低いと慣性モーメントが小さくなる
ためである。また、負荷トルクの変動は回転位置(機械
角で示す)により決まっており、機械角は電気角を知る
事により判ることができる。
【0160】機械角360度の区間において2相通電区
間での時間を各々T0からT11とする。このT0から
T11は等幅ではなくV)の回転速度と同じく周期的に
変動している。
【0161】この各区間において、回転数や電圧、電流
など負荷の状態を検出し、各々の区間に最適なデューテ
ィ補正量を決定する。そのデューティ補正量を次の機械
角の同じ位置で使用する。すなわちT0での結果はT1
1の次の2相通電区間で使用し、順次前回の機械角が同
等のデータを使用し、各2相通電区間毎にデューティ補
正量を変更していく。
【0162】また、同様にタイマ手段22にセットする
タイマ時間も前回の同じ機械角での2相通電区間の時間
をベースとして設定する。
【0163】こうする事により、負荷変動が大きく、周
期的に変化する場合にも最適なデューティ補正ができ効
率が向上することとなる。
【0164】以上説明した通り、本発明の実施の形態2
の圧縮機の制御装置はつぎのような効果がある。
【0165】ブラシレスモータ5の回転数が安定してな
い時前記デューティ補正を行わずかつ回転数が安定した
時前記デューティ補正を行う回転数安定判定手段40を
設ける事により、モータの動作が起動時や回転数変更時
などの動作が不安定な時はデューティの制御が安定する
ように従来通り等幅なデューティで制御し、運転期間の
ほとんどを占める回転数が安定した時にはモータが高効
率になるようにモータ電流を制御することができ、モー
タを高効率化することができる。
【0166】また、位置検出手段10からの信号により
ロータの機械的な回転位置を検出する回転位置検出手段
43と、回転位置検出手段43によりデューティ補正値
を変更するようにしたデューティ補正量変更手段44と
を設けることにより、圧縮機などのように負荷変動の大
きく、かつその負荷変動が周期的なものに対してもモー
タの効率を最大限あげることができる。
【0167】なお、実施例では回転数の変動を防止する
ためにデューティ補正を行う際、基底デューティを変更
するようにしたが、デューティ補正自体をゆっくり変化
させる方法を用いても良い。
【0168】
【発明の効果】以上の様に、本発明の圧縮機の制御装置
は、ブラシレスモータを駆動するインバータと、前記ブ
ラシレスモータの回転子の回転位置を検出する位置検出
手段と、前記位置検出手段の信号より前記ブラシレスモ
ータの3相の固定子巻線のうち特定の2相を通電し順次
切り替えることによって前記インバータを駆動させるイ
ンバータ制御手段と、前記インバータの2相通電区間内
で電流が前記ブラシレスモータの無負荷誘起電圧の波形
と相似な波形となるように電流を制御する電流制御手段
とからなる圧縮機の制御装置としたものであり、ブラシ
レスモータの電流を無負荷誘起電圧の波形と相似な波形
とすることにより、モータの有効磁束使用率が向上し、
電流波形のピーク値が低くなるため、モータの力率がア
ップし、モータの電流が減少するのでモータの銅損やイ
ンバータの回路損失が低減でき、高効率化となる。
【0169】また、インバータの2相通電区間を2以上
の複数の分割区間に分割し、分割された各々の分割区間
において電流波形が前記ブラシレスモータの無負荷誘起
電圧波形と相似な波形となるようにPWM制御のデュー
ティを変化させるようにしたデューティ補正手段と、回
転速度の指令値または実際の回転速度に応じて前記分割
区間内に少なくとも2以上のPWM制御のパルスが入る
ようにキャリア周波数を変更するキャリア周波数変更手
段とからなる圧縮機の制御装置としたものであり、回転
数が上がり分割区間の周期が短くなってもその分割区間
内に常に2以上のPWMのパルスが入るようにキャリア
周波数を変更することができるので、本発明のデューテ
ィ補正が広い運転範囲で可能となり、広い運転範囲で高
効率化を実現することができる。
【0170】また、インバータの2相通電区間を2以上
の複数の分割区間に分割し、分割された各々の分割区間
において電流波形が前記ブラシレスモータの無負荷誘起
電圧波形と相似な波形となるようにPWM制御のデュー
ティを変化させるようにしたデューティ補正手段と、前
記インバータの状態を検出し前記デューティ補正手段で
設定されたデューティを更に変化させる状態検出手段と
からなる圧縮機の制御装置としたものであり、直流電圧
やモータの電流、温度条件などにより、周囲の負荷状況
が変化しても常に最大の効果が確保できる様にモータ電
流を制御することができるので、負荷状態に関係なく高
効率な運転を維持することができる。
【0171】また、インバータの2相通電区間を2以上
の複数の分割区間に分割し、分割された各々の分割区間
において電流波形が前記ブラシレスモータの無負荷誘起
電圧波形と相似な波形となるようにPWM制御のデュー
ティを変化させるようにしたデューティ補正手段と、前
記ブラシレスモータの回転数が安定してない時前記デュ
ーティ補正を行わずかつ回転数が安定した時前記デュー
ティ補正を行う回転数安定判定手段とからなる圧縮機の
制御装置とするものであり、モータの動作が起動時や回
転数変更時などの動作が不安定な時はデューティの制御
が安定するように従来通り等幅なデューティで制御し、
運転期間のほとんどを占める回転数が安定した時にはモ
ータが高効率になるようにモータ電流を制御することが
できる。
【0172】また、インバータの2相通電区間を2以上
の複数の分割区間に分割し、分割された各々の分割区間
において電流波形が前記ブラシレスモータの無負荷誘起
電圧波形と相似な波形となるようにPWM制御のデュー
ティを変化させるようにしたデューティ補正手段と、前
記位置検出手段からの信号によりロータの機械的な回転
位置を検出する回転位置検出手段と、前記回転位置検出
手段によりデューティ補正値を変更するようにしたデュ
ーティ補正量変更手段とからなる圧縮機の制御装置とし
たものであり、圧縮機などのように負荷変動の大きく、
かつその負荷変動が周期的なものに対してもモータの効
率を最大限あげることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の圧縮機の制御装置のブ
ロック図
【図2】本発明の実施の形態1の圧縮機の制御装置の電
流制御手段12のブロック図
【図3】本発明の実施の形態1のデューティ補正の動作
を示す流れ図
【図4】本発明の実施の形態1のブラシレスモータ5の
無負荷誘起電圧波形のタイミング図
【図5】本発明の実施の形態1の圧縮機の制御装置のタ
イミング図
【図6】本発明の実施の形態1の圧縮機の制御装置のデ
ューティ補正の流れ図
【図7】本発明における直流電圧による最適デューティ
補正量を示す相関図
【図8】本発明における回転数による最適デューティ補
正量を示す相関図
【図9】本発明における負荷量による最適デューティ補
正量を示す相関図
【図10】本発明の実施の形態2の圧縮機の制御装置の
電流制御手段12のブロック図
【図11】本発明の実施の形態2のデューティ補正の動
作を示す流れ図
【図12】本発明の実施の形態2の圧縮機の制御装置の
タイミング図
【図13】従来のモータ駆動装置のブロック図
【符号の説明】
3 インバータ 5 ブラシレスモータ 6 圧縮要素 7 圧縮機
フロントページの続き (72)発明者 中野 智紀 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 Fターム(参考) 3H045 AA09 AA12 AA27 BA32 CA10 CA21 CA29 DA07 EA20 EA35 EA38 5H560 AA02 BB04 BB12 DA13 DA17 DA19 DC05 DC12 DC13 EB01 EC05 RR01 SS07 TT01 TT02 UA06 XA12

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮要素と、この圧縮要素を動かす3相
    の固定子巻線を持つブラシレスモータと、前記ブラシレ
    スモータを駆動するインバータと、前記ブラシレスモー
    タの回転子の回転位置を検出する位置検出手段と、前記
    位置検出手段の信号より前記ブラシレスモータの3相の
    固定子巻線のうち特定の2相を通電し順次切り替えるこ
    とによって前記インバータを駆動させるインバータ制御
    手段と、前記インバータの2相通電区間内で電流が前記
    ブラシレスモータの無負荷誘起電圧の波形と相似な波形
    となるように電流を制御する電流制御手段とからなる圧
    縮機の制御装置。
  2. 【請求項2】 電流制御手段が、2相通電区間を2以上
    の複数の分割区間に分割し、分割された各々の分割区間
    において電流波形が前記ブラシレスモータの無負荷誘起
    電圧波形と相似な波形となるように電流を制御するよう
    にした請求項1記載の圧縮機の制御装置。
  3. 【請求項3】 電流制御手段が、電流を制御するために
    PWM制御のデューティを変化させるようにしたデュー
    ティ補正手段からなる請求項2記載の圧縮機の制御装
    置。
  4. 【請求項4】 デューティ補正手段で補正するデューテ
    ィは、2相通電区間内で分割された分割区間において、
    前半を高くし、後半にいくほど低くするようにした請求
    項3記載の圧縮機の制御装置。
  5. 【請求項5】 2相通電区間内で分割された分割区間に
    おいて、少なくとも2つ以上のPWM制御のパルスが入
    るようにした請求項3記載の圧縮機の制御装置。
  6. 【請求項6】 圧縮要素と、この圧縮要素を動かす3相
    の固定子巻線を持つブラシレスモータと、前記ブラシレ
    スモータを駆動するインバータと、前記ブラシレスモー
    タの回転子の回転位置を検出する位置検出手段と、前記
    位置検出手段の信号より前記ブラシレスモータの3相の
    固定子巻線のうち特定の2相を通電し順次切り替えるこ
    とによって前記インバータを駆動させるインバータ制御
    手段と、前記インバータの2相通電区間を2以上の複数
    の分割区間に分割し、分割された各々の分割区間におい
    て電流波形が前記ブラシレスモータの無負荷誘起電圧波
    形と相似な波形となるようにPWM制御のデューティを
    変化させるようにしたデューティ補正手段と、回転速度
    の指令値または実際の回転速度に応じて前記分割区間内
    に少なくとも2以上のPWM制御のパルスが入るように
    キャリア周波数を変更するキャリア周波数変更手段とか
    らなる圧縮機の制御装置。
  7. 【請求項7】 圧縮要素と、この圧縮要素を動かす3相
    の固定子巻線を持つブラシレスモータと、前記ブラシレ
    スモータを駆動するインバータと、前記ブラシレスモー
    タの回転子の回転位置を検出する位置検出手段と、前記
    位置検出手段の信号より前記ブラシレスモータの3相の
    固定子巻線のうち特定の2相を通電し順次切り替えるこ
    とによって前記インバータを駆動させるインバータ制御
    手段と、前記インバータの2相通電区間を2以上の複数
    の分割区間に分割し、分割された各々の分割区間におい
    て電流波形が前記ブラシレスモータの無負荷誘起電圧波
    形と相似な波形となるようにPWM制御のデューティを
    変化させるようにしたデューティ補正手段と、前記イン
    バータの状態を検出し前記デューティ補正手段で設定さ
    れたデューティを更に変化させる状態検出手段とからな
    る圧縮機の制御装置。
  8. 【請求項8】 状態検出手段は、インバータの直流電圧
    を検出するものとし、直流電圧が低い方がより大きなデ
    ューティ補正を行うようにした請求項6記載の圧縮機の
    制御装置。
  9. 【請求項9】 状態検出手段は、回転速度の指令値また
    は実際の回転速度を検出するものとし、回転数が高い方
    がより大きなデューティ補正を行うようにした請求項6
    記載の圧縮機の制御装置。
  10. 【請求項10】 状態検出手段は、電流やシステム温度
    から負荷量を検出するものとし、負荷量が高い方がより
    小さなデューティ補正を行うようにした請求項6記載の
    圧縮機の制御装置。
  11. 【請求項11】 圧縮要素と、この圧縮要素を動かす3
    相の固定子巻線を持つブラシレスモータと、前記ブラシ
    レスモータを駆動するインバータと、前記ブラシレスモ
    ータの回転子の回転位置を検出する位置検出手段と、前
    記位置検出手段の信号より前記ブラシレスモータの3相
    の固定子巻線のうち特定の2相を通電し順次切り替える
    ことによって前記インバータを駆動させるインバータ制
    御手段と、前記インバータの2相通電区間を2以上の複
    数の分割区間に分割し、分割された各々の分割区間にお
    いて電流波形が前記ブラシレスモータの無負荷誘起電圧
    波形と相似な波形となるようにPWM制御のデューティ
    を変化させるようにしたデューティ補正手段と、前記ブ
    ラシレスモータの回転数が安定してない時前記デューテ
    ィ補正を行わずかつ回転数が安定した時前記デューティ
    補正を行う回転数安定判定手段とからなる圧縮機の制御
    装置。
  12. 【請求項12】 回転数安定判定手段によりデューティ
    補正の状態が変わる時、補正前後の平均デューティが等
    しくなるようにデューティを変更するデューティ変更手
    段とからなる請求項10記載の圧縮機の制御装置。
  13. 【請求項13】 圧縮要素と、この圧縮要素を動かす3
    相の固定子巻線を持つブラシレスモータと、前記ブラシ
    レスモータを駆動するインバータと、前記ブラシレスモ
    ータの回転子の回転位置を検出する位置検出手段と、前
    記位置検出手段の信号より前記ブラシレスモータの3相
    の固定子巻線のうち特定の2相を通電し順次切り替える
    ことによって前記インバータを駆動させるインバータ制
    御手段と、前記インバータの2相通電区間を2以上の複
    数の分割区間に分割し、分割された各々の分割区間にお
    いて電流波形が前記ブラシレスモータの無負荷誘起電圧
    波形と相似な波形となるようにPWM制御のデューティ
    を変化させるようにしたデューティ補正手段と、前記位
    置検出手段からの信号によりロータの機械的な回転位置
    を検出する回転位置検出手段と、前記回転位置検出手段
    によりデューティ補正値を変更するようにしたデューテ
    ィ補正量変更手段とからなる圧縮機の制御装置。
  14. 【請求項14】 圧縮要素と、この圧縮要素を動かす3
    相の固定子巻線を持つブラシレスモータと、前記ブラシ
    レスモータを駆動するインバータと、前記ブラシレスモ
    ータの回転子の回転位置を検出する位置検出手段と、前
    記位置検出手段の信号より前記ブラシレスモータの3相
    の固定子巻線のうち特定の2相を通電し順次切り替える
    ことによって前記インバータを駆動させるインバータ制
    御手段と、前記インバータの2相通電区間を2以上の複
    数の分割区間に分割し、分割された各々の分割区間にお
    いて電流波形が前記ブラシレスモータの無負荷誘起電圧
    波形と相似な波形となるようにPWM制御のデューティ
    を変化させるようにしたデューティ補正手段と、前記位
    置検出手段からの信号によりロータの機械的な回転位置
    を検出する回転位置検出手段と、前記分割区間を決める
    タイマ時間を前回の回転位置における計測時間をベース
    に決定するタイマ時間決定手段とからなる圧縮機の制御
    装置。
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