JP2005079884A - 弾性表面波フィルタを用いた分波回路基板及びそれを含む高周波モジュール並びに無線通信装置 - Google Patents

弾性表面波フィルタを用いた分波回路基板及びそれを含む高周波モジュール並びに無線通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シングルバンド及びデュアルバンド用移動無線端末に好適な小型、かつ低ロスの分波回路基板を提供する。
【解決手段】多層基板103,104,106,110と、送信側と受信側の通過帯域の異なる弾性表面波フィルタ101,102と、前記多層基板104に形成される整合回路105と、整合回路105と弾性表面波フィルタ101,102とを接続するビア導体を具備しており、前記整合回路105は前記弾性表面波フィルタ101,102の実装面の少なくとも下部において、湾曲した形状に形成されている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、特にシングルバンド又はデュアルバンド用移動無線端末に好適に用いられる分波回路基板、及びその分波回路基板により構成される高周波モジュール並びに無線通信装置に関するものである。
近年、移動無線端末などに用いられる、送受信信号の各々周波数を選択分離する分波回路基板において、弾性表面波(SAW)フィルタを採用したものが多く見られる。SAWフィルタを用いると、従来の誘電体共振器を用いた分波回路基板よりも小型化が実現でき、移動体無線端末の高機能化を実現できる一因となっている。
さらに、1つの周波数帯(例えば800MHz 帯)の送受信系を採用するシングルバンド方式の移動体無線端末に対し、デュアルバンド方式(例えば800MHz 帯と1900MHz 帯)を採用した移動体無線端末が提案されている。
このデュアルバンド方式の移動体無線端末は、1台の移動体無線端末内に2つの送受信系を搭載するもので、地域性や使用目的等に合った送受信系を選択して送信することができるようにした利便性の高い機器として期待されている。
このような移動体無線端末では、各々部品の小型化が望まれている。特に、アンテナ送受信系の各々周波数を選択する分波回路基板においては、弾性表面波素子やFBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)が採用されつつある。これらは比較的小型の共振子であり、その共振子を複数個用いて所望の周波数を通過させるフィルタを構成している。分波回路基板として使用する場合においては、2つ以上のフィルタを使用し、受信信号と送信信号との干渉を防止するための整合回路を介して、アンテナに接続する形態で使用される。
整合回路について、例えば、特開2001-320260号公報には多層パッケージの複数の内層にわたって分割して形成された例が開示されている。整合回路を異なる2層に配置し、かつこの2層に形成した整合回路用線路は、層ごとに違った形状を有している。
このような整合回路を構成する線路は、比較的長くなる傾向にあり、直線的に形成すると分波回路基板が大型になってしまう。また整合回路は、チップインダクタやチップコンデンサといった集中定数素子を用いて形成することが出来るが、この場合においては、伝送ロスが大きくなる欠点がある。
特開2001-320260号公報
整合回路を含む分波回路基板は、上記特開2001-320260号公報のようにパッケージの内部に形成されているが、整合回路を構成するインダクタラインで囲まれているので、パッケージの大型化は否めなく、大型化を防ぐ手段として整合回路をメアンダ形状にて形成する手段や整合回路をチップ部品にて形成する手段もあるが、伝送ロスが大きくなる欠点がある。
本発明は、かかる問題を解消するためになされたもので、弾性表面波フィルタの下部基板において整合回路を形成し、それをインダクタラインを湾曲した形状とすることで分波回路基板が大型化することなく、また伝送ロスを比較的小さくすることが出来る分波回路基板を提供することを目的とする。
さらに本発明は、通過帯域の異なる複数の送受信系を各送受信系に分ける分波回路基板から少なくとも電力増幅器までを構成する回路要素を一体化して小型化できるとともに、良好な特性を有する高周波モジュール及び無線通信装置を提供することを目的とする。
本発明の分波回路基板は、多層基板に搭載された送信用弾性表面波フィルタ及び受信用弾性表面波フィルタと、前記アンテナ端子と前記受信用弾性表面波フィルタとの間に介在される整合回路とを備え、前記整合回路は、前記送信用又は受信用弾性表面波フィルタの実装面の下部を含む基板領域において、湾曲した形状に形成されたインダクタラインにより構成されているものである。
図1(a)(b)は、送信用及び受信用の弾性表面波フィルタのアンテナ端子からみたS11(反射)特性(700MHzから960MHz)をそれぞれ示している。図1(a)に示すように送信用の弾性表面波フィルタの阻止域は881.5MHz付近、通過域は836.5MHz付近である。図1(b)に示すように受信用の弾性表面波フィルタの阻止域は836.5MHz付近、通過域は881.5MHz付近である。
このとき、受信用の弾性表面波フィルタの阻止域(836.5MHz付近)における位相角を、送信用の弾性表面波フィルタの阻止域(881.5MHz付近)における位相角と複素共役の関係ならしめるために、前記整合回路により、送信用の弾性表面波フィルタの阻止域位相角をスミスチャートの実軸対象となる位相角へ回転させる(図1(c)参照)。
整合回路は直線形状の場合長くなるが、本発明では、多層基板の内層に湾曲した形状にて形成することで、小型かつ低損失の整合回路を実現している。
なお、前記送信用及び受信用弾性表面波フィルタは、それぞれパッケージに収納された状態で前記多層基板上に実装されていてもよく、それぞれパッケージに収納されず、多層基板上に実装された単体の弾性表面波素子により構成されていてもよい。
また、前記整合回路は、多層基板中の少なくとも一層に形成されていてもよく、又は2以上の層にまたがった形で形成されていてもよい。後者の場合は、層間ビア導体で各層の整合回路を接続する必要がある。
整合回路を構成するインダクタラインは、湾曲した形状に形成されていればよい。インダクタラインの形状例を図2に示す。斜線の領域は、整合回路形成領域を示している。
図2(a)は、多層基板の一層上に形成されたスパイラル状のインダクタライン1を示す。黒丸の端点は、層間ビア導体を通して送信用又は受信用弾性表面波フィルタに接続される(以下他の図2において同じ)。
図2(b)は、正弦波状のインダクタライン1を示す。図2(c)は、角形スパイラル状のインダクタライン1を示す。図2(d)は、整合回路形成領域をインダクタライン1の一部で一重に囲んだ場合を示す。図2(e)は、実施形態に近いインダクタライン1の複雑な形状を示す。
図2(f)は、インダクタライン1を、多層の基板にわたってソレノイド状に巻回した形状を示し、図2(g)は多層の基板にわたってミアンダ状に構成した形状を示す。図2(f)のメリットは、(a)や(c)に比べて整合回路の面積を小さくできることである。図2(g)のメリットは、(b)に比べて整合回路の面積を小さくできることである。
以上のうち、図2(a),(c),(e)は、整合回路形成領域の周囲が、整合回路を構成するインダクタラインの一部で囲まれているものである。図2(d)は、整合回路形成領域の一部が、整合回路を構成するインダクタラインの一部で囲まれているものである。
前記整合回路を、前記図2に例示したようなインダクタラインと、多層基板上に実装されたチップコンデンサ部品とで構成することも可能である。この場合、コンデンサを使用することにより、インダクタラインを短くでき、多層基板内に形成される整合回路の面積を小さくできる。
また、本発明の高周波モジュールは、以上に説明した整合回路の他に、増幅回路を備え、かつ前記増幅回路が多層基板の表面又は内部に搭載されているものである。前記増幅回路に加えて、方向性結合器(カプラ)を搭載していてもよい。
このように、整合回路に加えて、増幅回路や方向性結合器などを同一多層基板に実装または、内層することで小型の高周波モジュールを実現することが出来る。
さらにまた、帯域の異なる2組の分波回路基板を用いて、それぞれに増幅回路と方向性結合器を備えたデュアルバンドの高周波モジュールを実現することも出来る。
前記増幅回路の前段に第2の送信用弾性表面波フィルタを配置し、この第2の送信用弾性表面波フィルタを多層基板に搭載して高周波モジュールとることも可能である。
前記いずれかの分波回路基板を用いたり、前記いずれかの高周波モジュールを用いたりして、携帯端末器などの無線通信装置を構成することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図3は、移動体無線端末における本発明の高周波モジュールAのブロック図である。図中破線が本発明に係る分波回路基板Bを示す。分波回路基板Bは、受信用SAWフィルタ101、送信用SAWフィルタ102、整合回路105を含む回路である。その分波回路基板Bの受信出力端子をP4、送信入力端子をP3、アンテナ端子をP1で表している。
図3において、アンテナANTから受信された受信信号は、アンテナ端子P1、整合回路105を通って、受信入力端子P2を経由して、受信用SAWフィルタ101に入り、ろ波された後、受信出力端子P4を経由して受信信号端子Rに出力される。受信信号端子Rから出力された受信信号は、受信系の整合回路123を通って低雑音増幅器(図示せず)に入力される。
一方、送信信号端子Tから入力される送信信号は、第2の送信用SAWフィルタ124を通り、増幅回路122で電力増幅され、方向性結合器121を経て、送信入力端子P3を経由して、送信用SAWフィルタ102に入り、アンテナ端子P1を通り、アンテナANTから送信される。前記第2の送信用SAWフィルタ124は、必ずしも必須のものではないが、送信用SAWフィルタ102の機能補助、送信信号のノイズ除去、波形整形のためにあったほうが好ましい。
図4は、分波回路基板Bの基板構成を示す分解斜視図である。分波回路基板Bは、上から第一層103,第二層104,第三層106,第四層110からなる誘電体多層基板で構成されている。
101は受信用の弾性表面波フィルタ、102は送信用の弾性表面波フィルタであり、これらは多層基板の第一層103上に実装される。弾性表面波フィルタ101,102を接続するための端子は、第一層103上に4つずつ合計8個設けられている。これらのうち、弾性表面波フィルタ101に接続される端子は、前記図3に示した受信入力端子P2、受信出力端子P4及び接地端子である。弾性表面波フィルタ102に接続される端子は、前記図3に示した送信入力端子P3、アンテナ端子P1及び接地端子である。なお、符号Gは接地端子を表す。
第二層104には、第一層103からビアを介して、アンテナ端子P1と弾性表面波フィルタ101の受信入力端子P2とを接続する整合回路105が形成されている。この整合回路105は、誘電体基板上に曲がって形成された導体線路(ストリップライン)パターンからなる。この曲がった形状により、整合回路105のコンパクト化を実現している。送信入力端子P3、受信出力端子P4は、第一層103のビア、第二層104のビアを介して、第三層106に中継される。
第三層106にはビアランド108,109,107があり、これらは、第二層104のビアを介して、前記アンテナ端子P1、送信入力端子P3、受信出力端子P4に接続されている。
そして、これらのビアランド108,109,107は、第三層106のビアを介して裏面パターン110に接続される。第四層110は、前記第一層103〜第三層106のビアを介して、アンテナ端子P1、受信出力端子P4、送信入力端子P3に接続される外部端子、及び接地導体を有している。
ここで、前記多層基板の製法を簡単に説明する。多層基板は、誘電体層を複数層積層してなる誘電体基板と、その表面や内部に導体からなる配線導体層が形成されてなる。例えば、ガラスエポキシ樹脂などの有機系誘電体基板に対して、銅箔などの導体によって配線導体層を形成し、同時に焼成したもの、または、セラミック材料などの無機系誘電体基板に種々の配線導体層を誘電体基板と同時に焼成したものが用いられる。
上記セラミック材料としては、(1)Al23、AlN、Si34、SiCなどを主成分とする焼成温度が1100℃以上のセラミック材料、(2)金属酸化物の混合物からなる1100℃以下、特に1050℃以下で焼成される低温焼成セラミック材料、(3)ガラス粉末、あるいはガラス粉末とセラミックフィラー粉末との混合物からなる1100℃以下、特に1050℃以下で焼成される低温焼成セラミック材料の群から選ばれる少なくとも1種が選択される。
前記(2)の混合物としては、BaO−TiO2系、Ca−TiO2系、MgO−TiO2系等のセラミック材料が用いられる。これらのセラミック材料に、SiO2、Bi23、CuO、Li2O、B23等の助剤を適宜添加したものも用いられる。前記(3)のガラス組成物としては、少なくともSiO2を含み、Al23、B23、ZnO、PbO、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属酸化物のうちの少なくとも1種以上を含有したものであって、具体的には、SiO2−B23−RO系、SiO2−BaO−Al23−RO系、SiO2−B23−Al23−RO系、SiO2−Al23−RO系、さらにはこれらの系にZnO、PbO、Pb、ZrO2、TiO2等を配合した組成物が挙げられる。
また、前記(3)のガラスとしては、焼成処理することによっても非晶質ガラス、また焼成処理によって、アルカリ金属シリケート、クォーツ、クリストバライト、コージェライト、ムライト、エンスタタイト、アノーサイト、セルジアン、スピネル、ガーナイト、ディオプサイド、イルメナイト、ウイレマイト、ドロマイト、ペタライトやその置換誘導体の結晶を少なくとも1種を析出する結晶化ガラスなどが用いられる。また、前記(3)におけるセラミックフィラーとしては、Al23、SiO2(クォーツ、クリストバライト)、フォルステライト、コージェライト、ムライト、ZrO2、ムライト、フォルステライト、エンスタタイト、スピネル、マグネシア、AlN、Si34、SiC、MgTiO3、CaTiO3などのチタン酸塩の群から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、ガラス20〜80質量%、フィラー20〜80質量%の割合で混合されることが望ましい。
一方、配線導体層は、誘電体基板と同時焼成して形成するために、誘電体基板を形成するセラミック材料の焼成温度に応じて種々組み合わせられる。例えば、セラミック材料が前記(1)の場合、タングステン、モリブデン、マンガン、銅の群から選ばれる少なくとも1種を主成分とする導体材料が好適に用いられる。また、低抵抗化のために、銅などとの混合物としてもよい。セラミック材料が前記(2)(3)の低温焼成セラミック材料を用いる場合、銅、銀、金、アルミニウムの群から選ばれる少なくとも1種を主成分とする低抵抗導体材料が用いられる。
誘電体基板は、誘電率を高くすることで、小さな面積でも充分な静電容量を得ることができるため、ストリップライン長を短縮して、全体構造の小型化に供することができる。また、配線や線路などを低損失の低抵抗導体によって形成できることから、上記(1),(2)の低温焼成セラミック材料によって形成することが望ましい。
図5は、整合回路105がない場合の受信用弾性表面波フィルタ101のS(透過)パラメータS21の周波数特性図であり、図6は整合回路105を付加した場合の受信用弾性表面波フィルタ101の周波数特性図である。図5の測定にあたっては、第一層103の端子P2と第四層110の端子P4との間にプローブを当てて測定した。図6の測定にあたっては、第四層110の端子P1,P4間にプローブを当てて測定した。
図6の整合回路105を付加した場合、図5と比べて伝送ロスが大きくならず良好な特性が得られていることが分かる。
図7は本発明の他の実施の形態に係る分波回路基板Bの基板構成を示す分解斜視図である。
図7の実施の形態では、受信用SAWフィルタ、送信用SAWフィルタとして、パッケージを使用せず、弾性表面波素子単体を多層基板上に実装した場合を想定している。
111は受信用の弾性表面波素子、112は送信用の弾性表面波素子であり、それぞれ多層基板の第一層103上に実装する。弾性表面波素子111,112と第一層103の電極パターンP1〜P4等はワイヤーボンディングにて接続される。
第二層104には、第一層103からビアを介して、アンテナ端子P1と弾性表面波フィルタ101の受信入力端子P2とを接続する整合回路105が形成されている。この整合回路105も、図4と同様、誘電体基板上に湾曲して形成された導体線路パターンからなる。前記送信入力端子P3、受信出力端子P4は、第一層103のビア、第二層104のビアを介して、第三層106に中継される。
第三層106にはビアランド108,109,107があり、これらは、第二層104のビアを介して、前記アンテナ端子P1、送信入力端子P3、受信出力端子P4に接続されている。そして、これらのビアランド108,109,107は、第三層106のビアを介して第四層110の裏面パターンに接続される。第四層110は、前記第一層103〜第三層106のビアを介して、アンテナ端子P1、受信出力端子P4、送信入力端子P3に接続される外部端子、及び接地導体を有している。
この図7の実施形態は、図4の実施形態と比べて、受信用SAWフィルタ、送信用SAWフィルタとして、パッケージを使用せず、弾性表面波素子単体を多層基板上に実装したところが違っているのみであり、図4の実施形態と同様、誘電体基板上に湾曲して形成された導体線路パターンからなる整合回路105を用いているところは、同様である。
図8は、本発明の他の実施の形態に係る分波回路基板Bの基板構成を示す分解斜視図である。
図8の実施の形態では、ストリップラインとチップコンデンサ部品とで整合回路を形成しているところが特徴である。これに対して図4の実施の形態では、ストリップラインからなる整合回路105を使用している。
図8の分波回路基板Bの基板構成を説明する。受信用と送信用の弾性表面波フィルタ101,102を多層基板の第一層103に実装する。受信用の弾性表面波フィルタ101の入力端P2とGNDパターン114との間にチップコンデンサ115を実装し、送信用の弾性表面波フィルタ102の出力端(つまりアンテナ端子)P1とGNDパターン116との間にチップコンデンサ117を実装する。多層基板の第二層103及び第三層106には、それぞれ略スパイラル形状のインダクタライン118、119が形成されている。両インダクタライン118、119は、第二層103のビアP5を介して互いに接続されている。そして、インダクタライン119の一端P2は、第二層103及び第一層103のビアを介して受信用の弾性表面波フィルタ101の入力端P2と接続される。インダクタライン118の他端P1は、第一層103のビアを介して送信用の弾性表面波フィルタ102の出力端P1と接続されている。
以上のような構成により、アンテナ端子P1と受信用の弾性表面波フィルタ101の入力端子P2との間に、インダクタライン118、119を直列に接続し、チップコンデンサ115,117を並列に接続した整合回路が形成される。チップコンデンサ115,117を使用しているので、インダクタライン118、119のインダクタンスを小さく設定してもよい。したがって、図8のインダクタライン118、119の長さは図4、図7のそれに比べて短く、その形状もより単純になっている。したがって多層基板内の整合回路の容積を小さくすることができる。
図9は、このようにインダクタライン118,119とチップコンデンサ部品116,115で形成した整合回路を示す等価回路図である。
なお、前記図7に示した単体の弾性表面波素子111,112を多層基板上に実装した分波回路基板Bにおいても、図9のようなストリップラインとチップ部品で構成した整合回路を採用しても良い。
図10は、以上に説明した分波回路基板Bを含む高周波モジュールの基板構成を示す分解斜視図である。多層基板の右半分に、以上に説明した分波回路基板Bが形成されている。多層基板の第一層103の左側には、電力増幅器120が実装されている。第二層104には整合回路105と方向性結合器の主線路121があり、第三層106には方向性結合器の副線路122があり各々ビアを介して接続される。図3中の2点破線が本実施例の高周波モジュールである。このように、多層基板中に、整合回路105とその他の回路部品を備えて、小型の高周波モジュールを実現することが出来る。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではない。例えば、図4などにおいて、第2の送信用SAWフィルタ124を第一層103上に載置してもよい。また図10において、チップ状の弾性表面波フィルタ101,102,124を、図7に示したような単体の弾性表面波素子で構成することも出来、整合回路105については、図8に示したようなストリップラインとチップコンデンサ部品の複合で形成することも出来る。その他、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
送信用及び受信用の弾性表面波フィルタのアンテナ端子からみたS11(反射)特性を示すスミス図表である。(a)は送信用フィルタ、(b)は受信用フィルタ、(c)は整合回路を取り付けた受信用フィルタの特性図である。 インダクタラインの形状例を示す平面図(a)〜(e)、及び斜視図(f)(g)である。 移動体無線端末等に用いる本発明の高周波モジュールAの回路構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る分波回路基板Bの基板構成を示す分解斜視図である。 整合回路105を付加しない場合の受信用弾性表面波フィルタ101のS21(透過)特性図である。 整合回路105を付加した場合の受信用弾性表面波フィルタ101のS21(透過)特性図である。 本発明の他の実施の形態に係る、単体の弾性表面波素子を多層基板上に実装した場合の分波回路基板Bの基板構成を示す分解斜視図である。 本発明の他の実施の形態に係る、ストリップラインとチップコンデンサ部品で整合回路を形成した場合の分波回路基板Bの基板構成を示す分解斜視図である。 ストリップラインとチップコンデンサ部品で形成した整合回路の等価回路図である。 分波回路基板Bを含む高周波モジュールAの基板構成を示す分解斜視図である。
符号の説明
101受信用SAWフィルタ
102送信用SAWフィルタ
105整合回路
122増幅回路
121 方向性結合器
103体多層基板の第一層
104第二層
106第三層
110 第四層
107,108,109 ビアランド
118,119 インダクタライン
116,115 チップコンデンサ部品
120 電力増幅器
A 高周波モジュール
B 分波回路基板
P1 アンテナ端子
P2 受信入力端子
P3 送信入力端子
P4 受信出力端子
R 受信信号端子

Claims (18)

  1. アンテナ端子に接続され、アンテナ端子に出力する送信信号及びアンテナ端子から入力される受信信号を分波する分波回路を搭載する基板であって、
    前記分波回路が、多層基板に搭載された送信用弾性表面波フィルタ及び受信用弾性表面波フィルタと、前記アンテナ端子と前記受信用弾性表面波フィルタとの間に介在される整合回路とを備え、
    前記整合回路は、前記送信用又は受信用弾性表面波フィルタの実装面の下部を含む基板領域において、湾曲した形状に形成されたインダクタラインにより構成されていることを特徴とする分波回路基板。
  2. 前記送信用及び受信用弾性表面波フィルタが、それぞれパッケージに収納された状態で前記多層基板上に実装されている請求項1記載の分波回路基板。
  3. 前記送信用及び受信用弾性表面波フィルタが、それぞれパッケージに収納されず、多層基板上に実装された単体の弾性表面波素子により構成されている請求項1記載の分波回路基板。
  4. 前記整合回路が多層基板中の少なくとも一層に、又はそれ以上の層にまたがった形で形成されていることを特徴とする請求項1記載の分波回路基板。
  5. 整合回路形成領域の周囲が、整合回路を構成するインダクタラインの一部で囲まれている請求項1記載の分波回路基板。
  6. 整合回路形成領域の一部が、整合回路を構成するインダクタラインの一部で囲まれている請求項1記載の分波回路基板。
  7. 前記整合回路が、多層基板中の少なくとも一層以上に形成されたインダクタラインと、多層基板上に実装されたチップコンデンサ部品とで形成されていることを特徴とする請求項1記載の分波回路基板。
  8. アンテナ端子に接続され、アンテナ端子に出力する送信信号及びアンテナ端子から入力される受信信号を分波する分波回路と、送信信号を増幅する増幅回路とを多層基板に搭載した高周波モジュールであって、
    前記分波回路が、多層基板に搭載された送信用弾性表面波フィルタ及び受信用弾性表面波フィルタと、前記アンテナ端子と前記受信用弾性表面波フィルタとの間に介在される整合回路とを備え、
    前記整合回路は、前記送信用又は受信用弾性表面波フィルタの実装面の下部を含む基板領域において、湾曲した形状に形成されたインダクタラインにより構成され、かつ前記増幅回路が多層基板の表面又は内部に搭載されていることを特徴とする高周波モジュール。
  9. 方向性結合器が、多層基板の表面又は内部に搭載されている請求項8記載の高周波モジュール。
  10. 前記送信用及び受信用弾性表面波フィルタが、それぞれパッケージに収納された状態で前記多層基板上に実装されている請求項8記載の高周波モジュール。
  11. 前記送信用及び受信用弾性表面波フィルタが、それぞれパッケージに収納されず、多層基板上に実装された単体の弾性表面波素子により構成されている請求項8記載の高周波モジュール。
  12. 前記整合回路が多層基板中の少なくとも一層に、又はそれ以上の層にまたがった形で形成されている請求項8記載の高周波モジュール。
  13. 整合回路形成領域の周囲が、整合回路を構成するインダクタラインの一部で囲まれている請求項8記載の高周波モジュール。
  14. 整合回路形成領域の一部が、整合回路を構成するインダクタラインの一部で囲まれている請求項8記載の高周波モジュール。
  15. 前記整合回路が、多層基板中の少なくとも一層以上に形成されたインダクタラインと、多層基板上に実装されたチップコンデンサ部品とで形成されている請求項8記載の高周波モジュール。
  16. 前記増幅回路の前段に第2の送信用弾性表面波フィルタを配置し、この第2の送信用弾性表面波フィルタを多層基板に搭載した請求項8記載の高周波モジュール。
  17. 前記請求項1〜7記載のいずれかの分波回路基板を搭載していることを特徴とする携帯端末器などの無線通信装置。
  18. 前記請求項8〜16記載のいずれかの高周波モジュールを搭載していることを特徴とする携帯端末器などの無線通信装置。
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